JP5285398B2 - 開瞼器 - Google Patents

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Description

本発明は、眼科手術の際、あるいは、眼内への薬剤投与の際などに、上下の瞼を開くために使用される開瞼器に関する。
白内障手術、網膜硝子体手術、緑内障手術などの内眼手術や翼状片切除などの外眼手術を行う場合、角結膜およびその周囲を消毒、ドレープを掛けた後、開瞼器を使って開瞼した状態で処置を行う。また近年、先進諸国では、中途失明原因のトップである加齢黄斑変性症の治療法として、血管新生阻害剤の硝子体内局所投与が有効とされ、これら薬剤の認可に伴い硝子体注射が爆発的に増えている。この血管新生阻害剤の硝子体注射は毎月〜隔月の頻度で実施されるが、この際にも、その都度、開瞼器を用いて開瞼し、点眼麻酔が効いた後に、注射処置を行う。このように最近では開瞼器の使用が非常に増えている。
従来の開瞼器は金属製であり、その例として、図3や図4に示すようなものが知られている。
図3に示す開瞼器60は、バネ性を持つ金属線材をU字状に湾曲させて形成したアーム64の両端に、上瞼と下瞼にそれぞれ引っ掛ける2つの湾曲プレートよりなる瞼押え部62をろう付け等により接合したもので、アーム64のバネ反発力によって開瞼状態を保つものである。
各瞼押え部62は、瞼の内側に差し込まれる内側挿入片62aと瞼の外側を押える外側押え片62bとを持つ断面U字状に形成されており、内側挿入片62aの長さLaと外側押え片62bの長さLbがほぼ等しく設定されている。例えば、内側挿入片62aは、瞼および強結膜に大きな負担をかけずにスムーズに挿入しなくてはならないため、通常、角膜径程度の大きさ(約11mm)から約14mm程度に設計されている。また、患者自身の閉瞼力に負けないよう、アーム64には高い曲げ弾性率を有する線材が使用されている。
また、図4に示す開瞼器70は、バネ性を持つようU字状に湾曲させて形成したアーム74の両端に、上瞼と下瞼にそれぞれ引っ掛ける2つの瞼押え部72を設けたもので、1つの金属線材を曲げることにより全ての部分が作製されており、アーム74のバネ反発力によって開瞼状態を保つようになっている。
各瞼押え部72は、瞼の内側に差し込まれる内側挿入部72aと瞼の外側を押える外側押え部72bとを持つように線材により湾曲形成されており、内側挿入部72aの長さLaと外側押え部72bの長さLbがほぼ等しく設定されている。また、この場合も、アーム74のバネ力が患者自身の閉瞼力に負けないようにするため、金属線材として高い曲げ弾性率を有するものが使用されている。
これらの開瞼器は、図5に図3の開瞼器60を使用した場合の例を示すように、アーム64の両端に設けた瞼押え部62を眼101の上瞼102と下瞼103に引っ掛けることにより、アーム64のバネ反発力によって上瞼102と下瞼103を開くことができる。
なお、これらの金属製の開瞼器の例は、特許文献1などにおいて開示されている。
また、金属製以外の開瞼器として、合成樹脂やシリコンゴムで作製された開瞼器も特許
文献2において提案されている。この特許文献2において提案されている開瞼器は、眼窩に挿入されて眼球の一部に接して覆うように構成された柔軟性のある成形枠体に、眼科手術または診察のために眼球にアクセスする開口を備えたものである。また、同特許文献には、成形枠体にハンドルを取り付けることも示されている。
実用新案登録第3102573号公報 特表2005−512662号公報
ところで、上述したように、最近では開瞼器が使われる場面が非常に増えきたが、金属製の開瞼器は、いずれもコストが嵩むため、使い捨てにすることができず、滅菌処理して何回も使わざるを得なかった。このような開瞼器に対する使い捨ての要望は、感染症予防の観点からも従来よりあったにも拘わらず、いまだに実現されていない。
また、金属製の開瞼器の場合、アームの曲げ弾性率がどうしても大きくなりやすい上に、瞼に直接当たる部分が硬い材質であるがゆえに、次の問題を生じることがあった。
即ち、一般的には術野が広いほど手術が行いやすくなるため、十分な術野を確保するべく、アームに高い曲げ弾性率を持つ硬質の金属線材を使用することになるが、大きく開瞼できない患者の場合は、バネ力が強過ぎるために痛みを覚えやすく、また、硝子体圧上昇などのトラブルを誘発することもあった。
また、特許文献2に記載されている従来の樹脂あるいはシリコンゴム製の開瞼器は、バネ作用を発揮するアームを持つタイプではないので、使い勝手が悪い上に、構造が複雑でコスト高であり、金属製の開瞼器と同様に使い捨てが無理であり、数量的な使用要求に容易に応えられないという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮し、上下瞼を開くという必要な機能を、使い勝手よく、十分に果たすことができると共に、バネ作用を発揮するアームを持つタイプでありながら、しなやかな弾力性と柔らかな接触感を発揮することができ、しかも、簡素な構成で、低コストに大量に製作することができ、それゆえに使い捨てが可能であり、滅菌の面倒を無くすことができて、大量の使用要求に応えることのできる開瞼器を提供することを目的とする。
請求項1の発明の開瞼器は、バネ性を持つようU字状に湾曲形成された1本のアームと、該アームの両端にそれぞれ結合されて上瞼と下瞼にそれぞれ引っ掛ける2つの瞼押え部とを有し、全体が樹脂の一体成形品として構成され、前記アームのバネ反発力によって開瞼状態を保つことを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の開瞼器であって、前記瞼押え部が、瞼の内側に差し込まれる内側挿入片と、瞼の外側を押える外側押え片と、を持つ断面U字状の湾曲プレートよりなり、該湾曲プレートの厚みが、前記内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部よりも、少なくとも前記内側挿入片側の先端部が薄くなるように変化していることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2に記載の開瞼器であって、前記湾曲プレートの厚みが、前記内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部から、両先端部に向けて徐々に薄くなるように変化していることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の開瞼器であって、前記アームが、太さ1.5mm以上のワイヤー状に形成されていることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の開瞼器であって、前記内側挿入片よりも前記外側押え片の方が、瞼の縁に沿う方向の長さが大きく設定されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5に記載の開瞼器であって、前記外側押え片の瞼の縁に沿う方向の長さが16mm以上に設定されると共に、前記内側挿入片の瞼の縁に沿う方向の長さが15mm以下に設定されていることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載の開瞼器であって、前記外側押え片よりも前記内側挿入片の方が、瞼の内側に挿入する方向の寸法が小さく設定されていることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の開瞼器であって、全体が熱可塑性樹脂により一体成形されていることを特徴としている。
請求項1の発明の開瞼器は、U字状のアームと、アームの両端の2つの瞼押え部と、を有するだけの非常に単純な構成のものであり、しかも、全体を樹脂の一体成形で構成しているので、容易に低コストで大量生産することができる。従って、使い捨ての使用が可能となり、滅菌処理を不要として、大量の使用要求に応えることができる。
また、バネ性を持たせたアームの両端に2つの瞼押え部を設けた構成を有するので、上下瞼を開くという必要な機能を、使い勝手よく十分に果たすことができる。また、金属よりもしなやかな弾性を発揮する樹脂製のアームのバネ反発力によって開瞼するので、大きく開瞼できない患者の場合にも、痛みを与えることがなく、また、硝子体圧上昇などのトラブルを誘発するおそれもない。
また、使い捨てタイプとして使用することにより、樹脂の繰り返し疲労による破損の可能性を無くすことができるので、安全性を高めることができる。また、瞼に直接触れる部分が金属よりも硬度の低い樹脂でできていることにより、患者に対して柔らかな接触感を与えることができ、患者の負担感を減らせる。
請求項2の発明によれば、各瞼押え部を、瞼の内側に差し込まれる内側挿入片と、瞼の外側を押える外側押え片とを持つ断面U字状の湾曲プレートで構成し、湾曲プレートの厚みを、内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部よりも、少なくとも内側挿入片側の先端部が薄くなるように変化させているので、樹脂でできている瞼押え部の強度を保ちながら、瞼の内側に内側挿入片を差し込む際の患者の負担感を減らすことができる。
即ち、金属製の開瞼器においては、瞼押え部を金属板で形成する場合も線材で形成する場合も、瞼押え部の厚みを変化させることなどは非常に困難であり行われていなかったが、樹脂製の開瞼器の場合は、成形の際に金型に厚み変化に応じた寸法設定を加えておくだけで、簡単に瞼押え部を構成する湾曲プレートに、厚みの変化を自由に与えることができる。従って、少なくとも内側挿入片の先端部の厚みを薄くすることによって、瞼の内側に内側挿入片を差し込む際の患者の負担感を減らすことができるようになる。また、内側挿入片の先端部の厚みを薄くするものの、その根元側であるU字状の湾曲部の厚みを厚く設定しているので、内側挿入片と外側押え片のつなぎ部分の強度を十分大きく保つことがで
き、割れや破損に対する耐久性を持たせることができる。
請求項3の発明によれば、瞼押え部を構成する湾曲プレートの厚みを、内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部から両先端部に向けて徐々に薄くなるように変化させているので、請求項2の発明の効果を、より顕著に奏することができる。また、U字状の湾曲部から両先端部に向けて徐々に厚みが薄くなっていることにより、樹脂成形の際に、根元側であるU字状の湾曲部から両先端部に向けての樹脂の流れを円滑にすることができると共に、金型から抜く取る際の型抜きも容易になる。
請求項4の発明によれば、アームが太さ1.5mm以上のワイヤー状に形成されているので、開瞼するのに十分なバネ力を樹脂製のアームに与えることができる。また、アームがワイヤー状であるので、成形が容易にできる。
請求項5の発明によれば、内側挿入片よりも外側押え片の方が、瞼の縁に沿う方向の長さが大きく設定されているので、内側挿入片を瞼の裏側にスムーズに差し込むことができると同時に、サイズの大きい外側押え片によって、上下の瞼の多くの睫毛やその根元を覆い隠すことができる。
例えば、血管新生阻害剤の硝子体注射を行う場合は、滅菌済みの開瞼器を、ドレープを掛けていない眼に直接装着することになるが、外側押え片のサイズを大きめに設定してあることにより、細菌や汚れで汚染されている可能性のある多くの睫毛やその根元を広い範囲で覆い隠すことができ、それにより、睫毛に触れた注射針が眼内に挿入されることで眼内炎を発症する危険性を少なくすることができる。また、外側押え片のサイズが大きくなっていることにより、上下瞼を広い面で押えることができるので、患者が痛みを訴えることが少なくなると共に、硝子体圧上昇などを誘発しにくくなる。
請求項6の発明によれば、外側押え片の長さを16mm以上とし、内側挿入片の長さを15mm以下としたので、瞼の裏側に内側挿入片を差し込む際の患者への負担感を減らしながら、瞼の表側での睫毛の押え付けにより安全な処置を行うことが可能となる。
請求項7の発明によれば、外側押え片よりも内側挿入片の方が、瞼の内側に挿入する方向の寸法が小さく設定されているので、内側挿入片を瞼の裏側にスムーズに差し込むことができると同時に、サイズの大きい外側押え片によって、上下の瞼の多くの睫毛やその根元を覆い隠すことができる。
請求項8の発明によれば、射出成形により安価に大量生産することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の開瞼器の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は正面図、(e)は(d)のIe部の拡大図である。また、図2はその使用状態を示す図である。
この開瞼器10は、バネ性を持つようU字状に湾曲形成された1本のワイヤー状のアーム14と、そのアーム14の両端14aにそれぞれ結合されて眼101の上瞼102と下瞼103にそれぞれ引っ掛ける2つの瞼押え部12とを有する。この開瞼器10は、全体が熱可塑性樹脂であるポリメチルメタクリレートの一体成形品として構成されており、アーム14のバネ反発力によって開瞼状態を保つものである。
上下の瞼押え部12は、瞼の内側に差し込まれる内側挿入片12aと、瞼の外側を押え
る外側押え片12bとを持つ断面U字状の湾曲プレートにより構成されており、図1(b)に示すように、内側挿入片12aの瞼の縁に沿う方向の長さLaよりも、外側押え片12bの瞼の縁に沿う方向の長さLbの方が大きく設定されている。
また、図1(e)に示すように、瞼押え部12を構成する湾曲プレートの厚みが、内側挿入片12aと外側押え片12bのつながるU字状の湾曲部から両先端部に向けて徐々に薄くなるように変化している。つまり、同図における寸法t1よりも寸法t2、t3の方が小さくなっている(t1>t2=t3)。この場合、例えば、t1=約0,6mm、t2=t3=約0,4mmになっている。t1の寸法の許容幅は、例えば、0.5〜0.7mmの範囲であることが好ましく、t2およびt3の寸法の許容幅は、例えば0.3〜0.5mmの範囲であることが好ましい。あまり、最小厚み部分を薄くすると割れやすくなるので、最低でも割れが起きにくい厚みを確保しておく必要がある。
なお、瞼押え部12を構成する湾曲プレートの厚みの変化は、連続的に設けてあるのが好ましいが、段階的に設けてあってもよい。
また、断面U字状の上下の瞼押え部12は、アーム14のある側と反対側に若干の角度θ(約20°)だけ開き気味に形成されている。また、断面U字状の上下の瞼押え部12の背中部分(U字の底に相当する部分)は半径Rの曲率で凹状に湾曲している。
また、アーム14は、直径約2mm程度の断面円形のワイヤー状に形成されている。本発明者は数種の直径のアームを用いて曲げテストを行ったが、必要な剛性と弾性を実現するためには、少なくとも1.5mmの直径が必要であることがわかった。
また、実際にモデルを作製してテストした結果、外側押え部12bの横幅(瞼の縁に沿った方向の長さ)は16mm以上、望ましくは約17mm以上に設定するのがよく、内側挿入部12aの横幅(瞼の縁に沿った方向の長さ)は約15mm以下、望ましくは14mm以下に設定するのがよい、ことが分かった。
以上の説明のように、この開瞼器10は、U字状のアーム14と、アーム14の両端14aの2つの瞼押え部12とを有するだけの非常に単純な構成のものであり、しかも、全体を熱可塑性樹脂の一体成形で構成しているので、容易に低コストで大量生産することができる。従って、使い捨ての使用が可能となり、滅菌処理を不要として、大量の使用要求に応えることができる。
また、バネ性を持たせたアーム14の両端14aに2つの瞼押え部12を設けた構成であるので、図2に示すように装着して上下瞼102、103を開くという必要な機能を、使い勝手よく、十分に果たすことができる。そして、図2に示すように、樹脂製であるにも拘わらず、十分な術野を確保することができる。また、金属よりもしなやかな弾性を発揮する樹脂製のアーム14のバネ反発力によって開瞼するので、大きく開瞼できない患者の場合にも、痛みを与えることがなく、また、硝子体圧上昇などのトラブルを誘発するおそれもない。
また、使い捨てタイプとして使用することにより、樹脂の繰り返し疲労による破損の可能性を無くすことができるので、安全性を高めることができる。また、瞼102、103に直接触れる部分(瞼押え部12)が金属よりも硬度の低い樹脂でできていることにより、患者に対して柔らかな接触感を与えることができ、患者の負担感を減らせる。
また、各瞼押え部12を、瞼102、103の内側に差し込まれる内側挿入片12aと、瞼102、103の外側を押える外側押え片12bとを持つ断面U字状の湾曲プレート
で構成し、湾曲プレートの厚みを、内側挿入片12aと外側押え片12bのつながるU字状の湾曲部よりも、少なくとも内側挿入片12a側の先端部が薄くなるように変化させているので、樹脂でできている瞼押え部12の強度を保ちながら、瞼の内側に内側挿入片12aを差し込む際の患者の負担感を減らすことができる。
例えば、従来の金属製の開瞼器においては、瞼押え部を金属板で形成する場合も線材で形成する場合も、瞼押え部の厚みを変化させることなどは非常に困難であり行われていなかったが、本実施形態のような樹脂製の開瞼器10の場合は、成形の際に金型に厚み変化に応じた寸法設定を加えておくだけで、簡単に瞼押え部12を構成する湾曲プレートに、厚みの変化を自由に与えることができる。従って、少なくとも内側挿入片12aの先端部の厚みを薄くすることによって、瞼の内側に内側挿入片12aを差し込む際の患者の負担感を減らすことができるようになる。また、内側挿入片12aの先端部の厚みを薄くするものの、その根元側であるU字状の湾曲部の厚みを厚く設定しているので、内側挿入片12aと外側押え片12bのつなぎ部分の強度を十分大きく保つことができ、割れや破損に対する耐久性を持たせることができる。
また、内側挿入片12aよりも外側押え片12bの瞼の縁に沿う方向の長さを大きく設定しているので、内側挿入片12aを瞼102、103の裏側にスムーズに差し込むことができると同時に、図2に示すように、サイズの大きい外側押え片12bによって、上下の瞼102、103の多くの睫毛105やその根元を覆い隠すことができる。
例えば、血管新生阻害剤の硝子体注射を行う場合は、滅菌済みの開瞼器を、ドレープを掛けていない眼101に直接装着することになるが、この開瞼器10では、外側押え片12bのサイズを大きめに設定してあることにより、図5に示した従来例よりも図2に示すように、細菌や汚れで汚染されている可能性のある多くの睫毛105やその根元を広い範囲で覆い隠すことができ、それにより、睫毛105に触れた注射針が眼内に挿入されることで眼内炎を発症する危険性を少なくすることができる。また、外側押え片12bのサイズが大きくなっていることにより、上下瞼102、103を広い面で押えることができるので、患者が痛みを訴えることが少なくなると共に、硝子体圧上昇などを誘発しにくくなる。
特に、外側押え片12bの長さを16mm以上とし、内側挿入片12aの長さを15mm以下としているので、瞼102、103の裏側に内側挿入片12aを差し込む際の患者への負担感を減らしながら、瞼102、103の表側での睫毛105の押え付けにより安全な処置を行うことが可能となる。
また、図1(d)に示すように、内側押さえ片12aの瞼の内側に挿入する方向の寸法Waを、外側押さえ片12bの同方向の寸法Waよりも小さく設定することにより、患者への負担をさらに軽減することができる共に、着脱時の操作性を向上させることもできる。
また、アーム14が太さ1.5mm以上のワイヤー状に形成されているので、開瞼するのに十分なバネ力を樹脂製のアーム14に与えることができるし、アーム14の成形も容易にできる。
なお、上記実施形態では、樹脂材料としてポリメチルメタクリレートを使用した場合を説明したが、他の材料として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリサルホン、ポリフェニルサルホン、ポリエーテルポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニルサルホンなどを使用することも可能である。但し、使い捨てタイプとして使用する場合には、コスト的な面からも、医療用具としての実績からも、射出
成形が可能なポリメチルメタクリレートを使用するのが好ましい。
また、上記において説明した、瞼押え部12の内側挿入片12aの寸法よりも外側押え片12bの寸法を大きくするという技術思想は、図3に示す金属製の開瞼器にも応用することができ、その点については、金属製の開瞼器においても同様の効果を奏することができる。
本発明の実施形態の開瞼器の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は正面図、(e)は(d)のIe部の拡大図である。 同開瞼器の使用状態を示す図である。 従来の金属製の開瞼器の一例を示す斜視図である。 従来の金属製の開瞼器の別の例を示す斜視図である。 従来の開瞼器の使用状態を示す図である。
符号の説明
10 開瞼器
12 瞼押え部
12a 内側挿入片
12b 外側押え片
14 アーム
14a 両端
102 上瞼
103 下瞼

Claims (5)

  1. バネ性を持つようU字状に湾曲形成された1本のアームと、該アームの両端にそれぞれ結合されて上瞼と下瞼にそれぞれ引っ掛ける2つの瞼押え部とを有し、全体が樹脂の一体成形品として構成され、前記アームのバネ反発力によって開瞼状態を保つものであり、
    前記瞼押え部が、瞼の内側に差し込まれる内側挿入片と、瞼の外側を押える外側押え片と、を持つ断面U字状の湾曲プレートよりなり、前記内側挿入片よりも前記外側押え片の方が、瞼の縁に沿う方向の長さが大きく設定されていることを特徴とする開瞼器。
  2. 前記外側押え片の瞼の縁に沿う方向の長さが16mm以上に設定されると共に、前記内側挿入片の瞼の縁に沿う方向の長さが15mm以下に設定されていることを特徴とする請求項に記載の開瞼器。
  3. 前記湾曲プレートの厚みが、前記内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部よりも、少なくとも前記内側挿入片側の先端部が薄くなるように変化していることを特徴とする請求項1又は2に記載の開瞼器。
  4. 前記湾曲プレートの厚みが、前記内側挿入片と外側押え片のつながるU字状の湾曲部から、両先端部に向けて徐々に薄くなるように変化していることを特徴とする請求項に記載の開瞼器。
  5. 前記外側押え片よりも前記内側挿入片の方が、瞼の内側に挿入する方向の寸法が小さく設定されていることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の開瞼器。
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