JP5284807B2 - 建物管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物に実施されたメンテナンスの情報等を記憶して建物を管理するシステムに関する。
建物本体の性能を維持するために、建物の構成部材を、定期的に補修または交換のメンテナンスが必要な部材と、住み方やニーズの変化に合わせて任意に更新すればよい部材とに分類して、前者についてメンテナンスの時期を管理する建物管理システムがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のものは、定期的にメンテナンスが必要な部材について、各部材の耐用年数に基づいてそれぞれのメンテナンス時期を設定している。その結果、耐用年数の等しい部材を定期的にまとめてメンテナンスすることができる。
特許第4033594号
ところで、建物の使用期間において、地震等の突発的な自然現象が建物に影響を与えることがあり、この自然現象によって建物が被害を受けるおそれがある。特許文献1に記載のものは、こうした突発的な自然現象について何ら考慮しておらず、自然現象による建物の被害に対応してメンテナンスを実施することができない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、自然現象が建物に与えた影響を考慮して建物を管理することのできる建物管理システムを提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
第1の発明は、建物に関する情報を記憶するデータベースを備え、前記データベースに記憶された情報に基づいて前記建物の管理を行う建物管理システムにおいて、前記建物に影響を与えた自然現象の情報を前記データベースに記憶させる自然現象記憶手段と、前記建物に実施されたメンテナンスの情報を前記データベースに記憶させるメンテナンス記憶手段とを備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、前記建物に影響を与えた自然現象の情報と前記建物に実施されたメンテナンスの情報とが前記データベースに記憶されるため、自然現象の情報とメンテナンスの情報とを含んだ状態で建物のデータベースが構築される。このため、建物管理システムは、自然現象の情報とメンテナンスの情報とに基づいて建物の管理を行うことができる。具体的には、建物管理システムは、自然現象とメンテナンスとの関係に基づいて、建物のメンテナンスの必要性や建物の資産価値を判断することができる。なお、建物のデータベースが自然現象の情報とメンテナンスの情報とを含んだ状態で構築されていれば、これらの情報を利用して建物管理システムの管理者が上記判断を行うこともできる。さらに、自然現象前に実施されたメンテナンスの情報と自然現象の情報とから建物が受ける被害を予測したり、自然現象の情報と自然現象後に実施されたメンテナンスの情報とから自然現象の規模とそれによって受けた建物の被害との関係を予測したりすることができる。
なお、建物に影響を与える自然現象とは、地震や台風等を含むものであり、地震により建物が受ける影響としては建物の揺れがあり、台風により建物が受ける影響としては建物に吹き付ける風がある。
第2の発明は、第1の発明において、自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信する受信手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記受信手段によって受信された自然現象の情報を前記データベースに記憶させるため、自然現象の発生時において公的に送信される情報を利用することができる。その結果、自然現象の正確な情報を漏れなく記憶することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記建物の敷地内又は前記建物に設けられて自然現象により前記建物が受ける影響を測定する測定手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記測定手段によって測定された前記建物が受ける影響を前記データベースに記憶させるため、自然現象により建物が受ける影響を建物毎に測定して自然現象の情報として記憶することができる。すなわち、地震等の自然現象が発生した場合に、同じ地域内では地震による地盤の揺れは共通であったとしても、建物の揺れは各建物の大きさや強度等によってそれぞれ異なったものとなる。上記構成によれば、自然現象の発生時において建物が実際に受けた影響に基づいて建物の管理を行うことができる。
特に、自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信する受信手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記受信手段によって受信された自然現象の情報を前記データベースに記憶させるといった第2の発明の構成を備える場合には、建物管理システムは、自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報と建物が実際に受けた影響とを対応付けて建物の管理を行うことができる。その結果、建物のメンテナンスの必要性を正確に判断したり、建物の強度や被害状況を詳細に評価したりすることができる。
より具体的には、第4の発明によるように、自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信する受信手段と、前記建物の敷地内又は前記建物に設けられて自然現象により前記建物が受ける影響を測定する測定手段とを備え、前記自然現象記憶手段は、前記受信手段によって受信された自然現象の情報と前記測定手段によって測定された前記建物が受ける影響とを対応付けて前記データベースに記憶させるようにしてもよい。こうした構成によれば、公的に送信される自然現象の情報と、その自然現象の発生時に測定された建物が受ける影響とが対応付けられて建物のデータベースが構築されるため、それらの関係に基づいて建物の管理を行うことが容易となる。
第5の発明は、第1の発明において、自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信する受信手段と、前記建物の敷地内又は前記建物に設けられて自然現象により前記建物が受ける影響を測定する測定手段とを備え、前記自然現象記憶手段は、前記受信手段によって受信された自然現象の情報を前記データベースに記憶させ、前記自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信したことを条件として、前記測定手段によって測定された前記建物が受けた影響を前記データベースに記憶させることを特徴とする。
第5の発明によれば、前記自然現象記憶手段は、前記受信手段によって受信された自然現象の情報を前記データベースに記憶させるため、自然現象の発生時において公的に送信される情報を利用することができる。一方、前記自然現象記憶手段は、前記自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信したことを条件として、前記測定手段によって測定された前記建物が受けた影響を前記データベースに記憶させるため、建物の揺れがないときの測定データや建物の日常の使用による揺れの測定データのように、地震等の自然現象とは無関係なデータをデータベースに記憶させないようにすることができる。その結果、必要な測定データのみをデータベースに記憶させてデータ容量を抑制することができる。
なお、自然現象記憶手段は、測定手段によって測定された自然現象により建物が受けた影響の測定データの変化度合いが所定以上であることを条件として、測定手段によって測定された自然現象により建物が受けた影響を記憶するようにすることもできる。この場合も、必要な測定データのみをデータベースに記憶させてデータ容量を抑制することができる。なお、測定データの変化度合いとしては、測定データの最大値と最小値との偏差や測定データの変化速度等を採用することができる。
地震によって建物に生じる揺れは、建物の下の地盤や建物の強度、建物の経過年数等によって変化する。このため、地震による個々の建物の揺れを予測することは困難である。
この点、第6の発明は、第3〜第5のいずれかの発明において、前記測定手段は、前記建物の揺れを測定するセンサを有するため、地震が発生した時に建物の実際の揺れを測定してデータベースに記憶することができる。その結果、地震による建物の揺れの測定データと建物に実施されたメンテナンスの情報とを併せて、建物のメンテナンスの必要性や建物の資産価値を適切に判断することができる。なお、建物の揺れは、建物の変位量、変位速度、変位加速度を含むものとする。
第7の発明は、第1〜第6のいずれかの発明において、前記データベースに記憶された自然現象の情報に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成する新予定作成手段を備えるため、自然現象に対応して建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することができる。なお、建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成する態様としては、直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定することにより現在がメンテナンスを実施する時期であるという新たな予定を作成する、新たなメンテナンスを所定の時期に実施する予定を作成する、メンテナンスの計画を修正することにより新たにメンテナンスを実施する予定を作成する等を採用することができる。
第8の発明は、第7の発明において、前記新予定作成手段は更に、前記データベースに記憶されたメンテナンスの情報に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、建物に影響を与えた自然現象と建物に実施されたメンテナンスとの関係に基づいて、適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。
第9の発明は、第7又は第8の発明において、前記データベースは建物の仕様に関する情報を記憶しており、前記新予定作成手段は更に、前記データベースに記憶された前記建物の仕様に関する情報に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、建物に影響を与えた自然現象と建物の仕様との関係に基づいて、適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。なお、建物の仕様に関する情報としては、建物の建築構法や構造体の寸法等を含むものとする。
第10の発明は、第7〜第9のいずれかの発明において、前記新予定作成手段は、前記自然現象の情報に基づく自然現象の規模に応じて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、自然現象の規模に応じて適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。
特に、前記建物の敷地内又は前記建物に設けられて自然現象により前記建物が受ける影響を測定する測定手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記測定手段によって測定された前記建物が受ける影響を前記データベースに記憶させるといった第3〜第5のいずれかの発明の構成を備える場合には、自然現象による建物への影響を正確に把握することができる。また、前記データベースは建物の仕様に関する情報を記憶しており、前記新予定作成手段は更に、前記データベースに記憶された前記建物の仕様に関する情報に基づいて前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するといった第9の発明の構成を備える場合には、自然現象の規模と建物の仕様とに応じて適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。
第11の発明は、第10の発明において、前記新予定作成手段は、前記自然現象の情報に基づく自然現象の規模が所定以上であることを条件として、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、自然現象の規模が所定以上でなく新たにメンテナンスを実施する必要がない場合には、新たにメンテナンスを実施する予定を作成しないようにすることができる。その結果、不要なメンテナンスが実施されることを抑制することができる。
第12の発明は、第7〜第11のいずれかの発明において、前記新予定作成手段は、直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定することにより現在がメンテナンスを実施する時期であるという新たな予定を作成するため、建物に影響を与えた自然現象に対応して迅速にメンテナンスが実施されるようにすることができる。
第13の発明は、第12の発明において、前記データベースは複数の建物に関する情報を記憶しており、各建物の敷地内又は各建物に設けられて自然現象により各建物が受ける影響を測定する測定手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記測定手段によって測定された各建物が受ける影響を前記データベースに記憶させ、前記新予定作成手段は、前記データベースに記憶された前記建物が受けた影響の小さい建物はその影響が大きい建物よりもメンテナンスを新たに実施する予定の優先度を低くすることを特徴とする。
第13の発明によれば、前記データベースは複数の建物に関する情報を記憶しており、各建物の敷地内又は各建物に設けられて自然現象により各建物が受ける影響を測定する測定手段を備え、前記自然現象記憶手段は、前記測定手段によって測定された各建物が受ける影響を前記データベースに記憶させるため、複数の建物が自然現象により受けた影響の測定データを含んだ状態で建物のデータベースが構築される。そして、前記新予定作成手段は、前記データベースに記憶された前記建物が受けた影響の小さい建物はその影響が大きい建物よりもメンテナンスを新たに実施する予定の優先度を低くするため、自然現象により実際に受けた影響の大きい建物が優先的にメンテナンスされるようにすることができる。具体的には、例えば第12の発明の構成を備える場合に、前記自然現象の発生から直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定するまでの期間を長くすることにより、自然現象により受けた影響が小さく急いでメンテナンスを実施する必要のない建物は、自然現象の発生から直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定するまでの期間を長くするといった態様を採用することができる。
第14の発明は、第7〜第13のいずれかの発明において、前記建物に実施するメンテナンスの計画を記憶する記憶手段を備え、前記新予定作成手段は、前記記憶手段に記憶された前記メンテナンスの計画を修正することにより前記建物に実施されるメンテナンスの予定時期を変更するため、建物にもたらされた自然現象に対応して建物のメンテナンスの計画を修正することができる。その結果、建物にもたらされた自然現象への対応を含めて、適切な時期に建物のメンテナンスが実施されるようにすることができる。
第14の発明は、第13の発明において、前記データベースは前記建物に実施するメンテナンスの計画を記憶しており、前記新予定作成手段は、前記データベースに記憶されたメンテナンスの計画を修正することにより前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、自然現象に対応して建物にメンテナンスを新たに実施する場合であっても、適切な時期にメンテナンスが実施されるようにすることができる。
建物管理システムの構成を示すブロック図。 住宅履歴データベースのデータ構造を示す図。 地震時の制御を示すフローチャート。
以下に、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、建物管理システムは各地域に設置されたエリア管理サーバ20を備えている。エリア管理サーバ20は、各地域の複数の住宅30(建物)を統括して管理するものであり、管理する住宅30に対応してそれぞれの地域に設置されている。エリア管理サーバ20は、制御部21と、住宅履歴データベース22と、通信部23と、電波受信部24(受信手段)と、表示部25とを備えている。エリア管理サーバ20は、住宅会社の管理者等によって日常的に管理されている。
制御部21は、CPUや各種メモリ等からなるマイクロコンピュータを主体として構成しており、上記各部の動作を統轄して制御する。住宅履歴データベース22は、データを記憶する記憶装置を有しており、住宅30のメンテナンスの計画とその実施結果、地震に関するデータとそれに対応して住宅30に実施されたメンテナンスの内容等を、それぞれの住宅30に対応付けて記憶している。住宅履歴データベース22のデータの記憶および消去は制御部21によって制御される。通信部23は、各住宅30と通信を行うとともに、そのデータを制御部21との間で入出力する。電波受信部24は、地震時に公的に送信される地震速報を常時受信してそのデータを制御部21に出力する。地震速報は、地震が発生した際に、国営や民間の放送局等からその地震の発生地域や規模(マグニチュード及び震度)について無線回線や有線回線により送信されるものである。表示部25は、制御部21によって制御され、住宅履歴データベース22のデータを表示して管理者が視認できるようにする。制御部21は、各住宅30に関する情報を個別に表示部25に表示させたり、複数の住宅30に関する情報のうち一部の項目についてまとめて表示部25に表示させたりすることができる。
各住宅30の1階と2階とには、地震時の揺れを測定する加速度センサ31(測定手段)がそれぞれ備えられている。加速度センサ31は、住宅30の水平方向および鉛直方向の揺れを測定する。加速度センサ31は住宅30の揺れを常時測定しており、その測定データを住宅通信部32に出力する。住宅通信部32は、エリア管理サーバ20の通信部23との間で電気回線を通じてデータの通信を行う。なお、電気回線としては、電話回線などの公衆回線網、インターネット、無線回線等を採用することができる。
住宅履歴データベース22に記憶されているデータの構造について図2を参照して説明する。図2は、各住宅30に関する情報を個別に表示部25に表示させた状態を示しており、住宅履歴データベース22ではこのようなデータ構造が各住宅30について構築されている。
このデータ構造は、日付と内容とが対応付けられており、各日付に対応して内容が記憶されている。データ構造は、左欄に示されるように住宅30のメンテナンスの計画を含んでいる。メンテナンスの計画は、住宅30の引渡し期日から以後の数10年間の期間にわたって定期点検やメンテナンスの内容を具体的に設定している。また、データ構造は、それらの点検やメンテナンスの実施の有無を含んでおり、点検やメンテナンスが実施された場合にその実施者等によってエリア管理サーバ20に入力され、制御部21がその事実を住宅履歴データベース22に記憶させる。なお、この処理がメンテナンス記憶手段としての処理に相当する。
また、このデータ構造は、中欄に示されるように地震に関するデータを含んでおり、地震が発生した場合にその地震の規模や上記加速度センサ31で測定された住宅30の揺れを制御部21が住宅履歴データベース22に記憶させる。さらに、データ構造は、右欄に示されるように地震に対応して住宅30に実施された点検やメンテナンスのデータを含んでおり、実施された点検の内容やメンテナンスの内容がその実施者等によってエリア管理サーバ20に入力され、制御部21がその内容を住宅履歴データベース22に記憶させる。
ここで、例えば2009年に、マグニチュード3.5、震度1.0の地震が発生しており、住宅30の1階で24gal、2階で36galの揺れが測定されている。このときには、地震の規模(マグニチュード及び震度)と住宅30の揺れ(応答加速度)とが比較的小さいことから、地震に対応した点検等は実施されていない。したがって、住宅30のメンテナンスの計画は変更されていない。2010年には、マグニチュード6.8、震度6.2の地震が発生しており、住宅30の1階で500gal、2階で700galの揺れが測定されている。このときには、地震の規模が比較的大きいことから、地震に対応した点検等が実施されている。その結果、住宅30に被害がなかったため、その事実が記憶され、特に補修等は実施されていない。また、住宅30のメンテナンスの計画は変更されていない。2020年には、マグニチュード7.2、震度6.9の地震が発生しており、住宅30の1階で1200gal、2階で2900galの揺れが測定されている。このときには、地震の規模および住宅30の揺れが比較的大きいことから、地震に対応した点検が実施されている。その結果、住宅30の階段廻りのクロスに切れが生じており、その事実が記憶されている。そして、クロスの補修が実施され、その事実が記憶されている。また、当初のメンテナンスの計画では、破線の枠で囲まれた予定時期およびメンテナンスの内容が設定されていたが、それまでのメンテナンスの実施状況や地震による住宅30の揺れ等に基づいて、制御部21はこの内容を前倒しで行うように計画を変更したり、この計画とは別に新たに住宅30のメンテナンスを実施する予定を作成したりする。なお、このような住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定の作成をエリア管理サーバ20の管理者が行うこともできる。
住宅履歴データベース22ではこのようなデータ構造が各住宅30について構築されている。ここで、地震が発生した場合に、同じ地域内では地震による地盤の揺れは共通であったとしても、住宅30の揺れは各住宅30の大きさや強度等によってそれぞれ異なったものとなる。このため、上記のように構築されるデータ構造において、同じ地域内の住宅30では地震の規模(マグニチュード及び震度)は共通したものとなるが、住宅30の揺れ(応答加速度)はそれぞれ大きく異なったものとなる。したがって、各住宅30について揺れの測定データである応答加速度を記憶することにより、各住宅30の揺れの大きさに応じて個別のメンテナンス対応を行うことができる。
このように住宅履歴データベース22のデータを構築する地震時の制御について、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、本処理は、上記エリア管理サーバ20によって管理対象の住宅30について実行され、図3のフローチャートの流れに沿って順次実行される。
まず、複数の住宅30において揺れをそれぞれ測定したデータが入力される(S110)。具体的には、住宅30の上記加速度センサ31によって住宅30の揺れが常時測定されており、この測定データが住宅通信部32及びエリア管理サーバ20の通信部23を通じて制御部21に常時入力される。
こうして住宅30の揺れを測定したデータが入力された後、地震速報が送信されているか否かが判定される(S120)。具体的には、エリア管理サーバの電波受信部24によって地震速報が常時受信されており、この内容が電波受信部24から制御部21に出力される。そして、制御部21は、地震速報が送信されてない場合には地震速報なしと判定し、地震速報が送信されている場合には管理する地域に地震が発生しているか否か判定する。すなわち、地震速報が送信されている場合であっても、管理する地域から離れた地域で地震が発生しており、管理する地域に地震が発生していない場合があるため、管理する地域において地震が発生しているか否か判定する。制御部21は、管理している地域に地震が発生していない場合には地震速報なしと判定し、管理している地域に地震が発生している場合には地震速報ありと判定する。このため、その地域に地震が発生しているか否かを適切に判定することができる。なお、地震速報なしと判定された場合には(S120:NO)、本処理は終了する。
上記判定において、地震速報ありと判定された場合には(S120:YES)、地震速報データが住宅履歴データベース22の各住宅30について記憶される(S130)。具体的には、地震速報に含まれるデータである地震規模(マグニチュード及び震度)が、地震が発生した日付に対応付けられて制御部21によって住宅履歴データベース22に記憶される。なお、管理する複数の住宅30において、地域によって震度が異なる場合には、各住宅30の地域に対応した地震データがそれぞれの住宅30に対応付けられて住宅履歴データベース22に記憶される。このため、エリア管理サーバ20が広い地域を管理しており、その地域内で震度が異なる場合であっても、各住宅30に対応して適切に震度のデータを記憶することができる。
こうして地震速報ありと判定された後、各住宅30の揺れ測定データが住宅履歴データベース22の各住宅30について記憶される(S140)。具体的には、各住宅30について、制御部21は地震速報受信の前後の所定期間にわたって加速度センサ31によって測定された水平方向および鉛直方向のデータを合成して最大加速度を算出し、1階および2階の最大加速度をそれぞれ住宅履歴データベース22に記憶させる。ここで、地震の測定データは、図2の中欄に示したように、今回の地震速報のデータに対応付けられて住宅履歴データベース22に記憶される。なお、制御部21は、加速度センサ31によって測定された水平方向および鉛直方向のデータのそれぞれの最大値を住宅履歴データベース22に記憶させたり、地震速報の受信から所定期間にわたって加速度センサ31によって測定された水平方向および鉛直方向のデータを住宅履歴データベース22に記憶させたりしてもよい。この場合には、地震による住宅30の揺れをより詳細に住宅履歴データベース22に記憶させておくことができる。
こうして各住宅30の揺れ測定データが住宅履歴データベース22に記憶された後、各住宅30のメンテナンスが必要か否か判定される(S150)。具体的には、制御部21は住宅履歴データベース22に記憶されたデータに基づいて、今回の地震速報による各住宅30の震度が所定値以上である場合、又は今回の地震速報に対応する加速度センサ31による各住宅30の最大加速度が所定値以上である場合には、該当する住宅30のメンテナンスが必要であると判定する。ここで、上記の各所定値は、各住宅30に被害が生じるおそれがあることを判定することのできる値、例えば震度5.0、1階で最大加速度400galに設定される。このように地震速報による各住宅30の震度が所定値以上である場合、又は加速度センサ31による各住宅30の最大加速度が所定値以上である場合に、該当する住宅30のメンテナンスが必要であると判定するため、地震速報による各住宅30の震度が小さくても測定された揺れが大きかった場合や、加速度センサ31が故障している場合であっても住宅30のメンテナンスが必要であると判定することができる。なお、住宅30のメンテナンスが必要でないと判定された場合には(S150:NO)、本処理は終了される。
上記判定において、住宅30のメンテナンスが必要であると判定された場合には(S150:YES)、住宅30のメンテナンスが必要であることを管理者に報知する(S160)。具体的には、制御部21は、メンテナンスが必要であると判定された住宅30について、エリア管理サーバ20の管理者に分かるようにメンテナンスの実施を促す情報を表示部25に表示させる。具体的には、地震によって直ちにメンテナンスの実施が必要になった住宅30の一覧を表示部25に表示させるようにする。
こうして住宅30のメンテナンスが必要であることが管理者に報知された後、メンテナンスが実施されたか否かが判定される(S170)。具体的には、住宅30のメンテナンスが必要であることが管理者に報知された後に、該当する住宅30のメンテナンスが実施された記憶が住宅履歴データベース22にあるか否かが判定される。すなわち、住宅30のメンテナンスが実施された場合には、その事実および内容が住宅履歴データベース22に記憶されるため、制御部11はその記憶の有無に基づいて判定を行う。報知後にメンテナンスが実施されていないと判定された場合には(S170:NO)、住宅30のメンテナンスが必要であることを報知した状態で維持する(S160)。
上記判定において、報知後のメンテナンスが実施されたと判定された場合には(S170:YES)、報知後のメンテナンスに応じてメンテナンス計画が変更される(S180)。具体的には、当初のメンテナンスの計画に含まれていた内容が、地震に対応したメンテナンスとして実施されて住宅履歴データベース22に記憶された場合には、当初のメンテナンスの計画からその内容を省いてそれ以後の計画を前倒しするように変更する。このため、同様のメンテナンスが重複して実施されることを抑制することができる。また、当初のメンテナンスの計画に含まれていない内容が報知後のメンテナンスとして実施されて住宅履歴データベース22に記憶された場合には、そのメンテナンスの内容が当初のメンテナンスの計画に影響を与える場合にはそれ以後のメンテナンスの計画を変更して住宅履歴データベース22に記憶され、そのメンテナンスの内容が当初のメンテナンスの計画に影響を与えない場合には、それ以後のメンテナンスの計画は変更されない。このため、地震に対応したメンテナンスが実行されることにより、メンテナンスの計画が不適切に変更されることが抑制される。以上により、本処理は終了される。なお、S130及びS140の処理が自然現象記憶手段としての処理に相当し、S150〜S180の処理が新予定作成手段としての処理に相当する。
このようにして、地震の情報とメンテナンスの情報とを含んだ状態で住宅履歴データベース22のデータ構造が構築される。そして、エリア管理サーバ20は、地震の情報とメンテナンスの情報とに基づいて住宅30の管理を行う。具体的には、エリア管理サーバ20は、地震とメンテナンスとの関係に基づいて、住宅30のメンテナンスの必要性や住宅30の資産価値を判断する。
以上の構成により、以下に示す有利な効果が得られる。
エリア管理サーバ20は、住宅30に影響を与えた地震の規模および住宅30の揺れの測定データを住宅履歴データベース22に記憶させるとともに、住宅30のメンテナンスの計画が実施された事実及び地震の報知後に実施されたメンテナンスの内容を住宅履歴データベース22に記憶させる制御部21を備えるため、地震の情報とメンテナンスの情報とを含んだ状態で住宅履歴データベース22のデータ構造が構築される。このため、エリア管理サーバ20は、地震の情報とメンテナンスの情報とに基づいて住宅30の管理を行うことができる。具体的には、エリア管理サーバ20は、地震の規模および住宅30の揺れの測定データと地震を報知した後のメンテナンスの有無とに基づいて、住宅30のメンテナンスの必要性を判断することができる。また、エリア管理サーバ20は、地震の情報とメンテナンスの情報とを含んだ住宅履歴データベース22のデータ構造に基づいて、住宅30に影響を与えた地震の情報がない場合には地震の情報がある場合よりも住宅30の資産価値を高く判断したり、地震によりメンテナンスが必要であることを報知した後にそれに対応してメンテナンスが実施されている場合には、メンテナンスが実施されていない場合と比較して住宅30の資産価値を高く判断したりすることも可能となる。なお、住宅履歴データベース22のデータ構造が地震の情報とメンテナンスの情報とを含んだ状態で構築されていれば、これらの情報を利用してエリア管理サーバ20の管理者が上記判断を行うこともできる。さらに、地震前に実施されたメンテナンスの情報と地震の情報とから、地震前にメンテナンス計画に基づいたメンテナンスが実施されていないこと等により、地震により住宅30が受ける被害が大きくなることを予測することができる。また、地震の規模と地震後に実施されたメンテナンスの情報とから、地震によりメンテナンスが必要であることが報知された後にメンテナンスで補修された分の被害がその地震により住宅30に発生したとして、地震の規模とそれによって受けた住宅30の被害との関係を予測したりすることができる。
エリア管理サーバ20は、地震時において公的に送信される地震速報を受信する電波受信部24を備え、制御部21は、電波受信部24によって受信された地震速報を住宅履歴データベース22に記憶させるため、地震時において公的に送信される地震速報を利用することができる。その結果、地震の正確な情報を漏れなく記憶することができる。
エリア管理サーバ20は、住宅30の1階および2階に設けられて地震による住宅30の揺れを測定する加速度センサ31を備え、制御部21は、加速度センサ31によって測定された住宅30の揺れを住宅履歴データベース22に記憶させるため、地震による住宅30の揺れを測定して地震の情報として記憶することができる。すなわち、地震が発生した場合に、同じ地域内では地震による地盤の揺れは共通であったとしても、住宅30の揺れは各住宅30の大きさや強度等によってそれぞれ異なったものとなる。本実施形態によれば、地震の発生時において住宅30に発生した実際の揺れに基づいて住宅30の管理を行うことができる。特に、エリア管理サーバ20は、地震時において公的に送信される地震速報を受信する電波受信部24を備え、制御部21は、電波受信部24によって受信された地震速報と加速度センサ31によって測定された住宅30の実際の揺れとを対応付けて住宅履歴データベース22に記憶させている。その結果、住宅30のメンテナンスの必要性を正確に判断したり、住宅30の強度や被害状況を詳細に評価したりすることができる。また、公的に送信される地震速報と、その地震の発生時に測定された住宅30の揺れとが対応付けられて住宅30における住宅履歴データベース22のデータ構造が構築されるため、それらの関係に基づいて住宅30の管理を行うことが容易となる。
制御部21は、地震時において公的に送信される地震速報を受信したことを条件として、加速度センサ31によって測定された地震による住宅30の揺れを住宅履歴データベース22に記憶させるため、住宅30の揺れがないときの測定データや住宅30の日常の使用による揺れの測定データのように、地震とは無関係なデータを住宅履歴データベース22に記憶させないようにすることができる。その結果、必要な測定データのみを住宅履歴データベース22に記憶させてデータ容量を抑制することができる。
地震によって住宅30に生じる揺れは、住宅30の下の地盤や住宅30の強度、住宅30の経過年数等によって変化する。このため、地震による各住宅30の揺れを予測することは困難である。
この点、本実施形態では、建物管理システムは、住宅30の揺れを測定する加速度センサ31を有するため、地震が発生した時に住宅30の実際の揺れを測定して住宅履歴データベース22に記憶させることができる。このため、住宅30の揺れの大きさが所定以上であるである場合に住宅30のメンテナンスが必要であると判断したり、地震の規模に対して住宅30の揺れが小さいことから住宅30の資産価値が高いと判断したりすることができる。その結果、地震による住宅30の揺れと住宅30に実施されたメンテナンスの記憶とを併せて、住宅30のメンテナンスの必要性や住宅30の資産価値を適切に判断することができる。
制御部21は、住宅履歴データベース22に記憶された地震のデータに基づいて、住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、地震に対応して住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することができる。具体的には、制御部21は、住宅30に影響を与える地震が発生したことに基づいて、直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定することにより現在がメンテナンスを実施する時期であるという新たな予定を作成するため、住宅30に影響を与えた地震に対応して迅速にメンテナンスが実施されるようにすることができる。
制御部21は、住宅履歴データベース22に記憶されたメンテナンスの情報に基づいて、住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、住宅30に影響を与えた地震と住宅30に実施されたメンテナンスとの関係に基づいて、適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。具体的には、地震により住宅30のメンテナンスが必要であることが報知された後に、住宅30に実施されたメンテナンスの内容に応じて以後のメンテナンスの計画を変更している。このため、地震に対応して実施されたメンテナンスも含めて、適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。
制御部21は住宅履歴データベース22に記憶されたデータに基づいて、今回の地震速報による各住宅30の震度が所定値以上であること、又は今回の地震速報に対応する加速度センサ31による各住宅30の最大加速度が所定値以上であることを条件として、該当する住宅30のメンテナンスが必要であると判定するため、地震の規模が所定以上でなく特別にメンテナンスをする必要がない場合には、メンテナンスの予定時期を変更しないようにすることができる。
住宅履歴データベース22は、住宅30に実施するメンテナンスの計画を記憶しており、制御部21は、住宅履歴データベース22に記憶されたメンテナンスの計画を修正することにより住宅30に新たにメンテナンスを実施する予定を作成するため、地震に対応して住宅30にメンテナンスを新たに実施する場合であっても、適切な時期にメンテナンスが実施されるようにすることができる。
管理する複数の住宅30において、地域によって震度が異なる場合には、各住宅30の地域に対応した地震データがそれぞれの住宅30に対応付けられて住宅履歴データベース22に記憶される。このため、エリア管理サーバ20が広い地域を管理しており、その地域内で震度が異なる場合であっても、各住宅30に対応して適切に震度のデータを住宅履歴データベース22記憶させることができる。
なお、以上説明した実施の形態に限らず、例えば以下に示した形態で実施することもできる。
上記実施形態では、地震により住宅30に直ちにメンテナンスを実施する必要が生じたと判定することにより住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成する、又はメンテナンスが必要であることを報知後に実施されたメンテナンスの内容に応じてメンテナンスの計画を修正するようにしたが、当初予定されていたメンテナンスの時期を早めることにより住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するようにしてもよい。
上記実施形態では、地震時において公的に送信される地震速報を受信したことを条件として、加速度センサ31によって測定された地震による住宅30の揺れを記憶するようにしたが、加速度センサ31によって測定された住宅30の揺れに測定データの変化度合いが所定以上であることを条件として、加速度センサ31によって測定された住宅30の揺れを記憶させるようにすることもできる。この場合も、必要な測定データのみを住宅履歴データベース22に記憶させてデータ容量を抑制することができる。なお、測定データの変化度合いとしては、測定データの最大値と最小値との偏差や測定データの変化速度等を採用することができる。
上記実施形態では、地震速報に基づく地震の規模が所定以上であることを条件として住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するようにしたが、地震速報を受信したことを条件として住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することもできる。この場合は、地震速報の受信のみにより直ちに住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成するため、簡易な制御により迅速にメンテナンスの予定時期を変更することができる。
住宅履歴データベース22が住宅30の仕様に関する情報を記憶するとともに、制御部21は、住宅履歴データベース22に記憶された住宅30の仕様に関する情報に基づいて、住宅30にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することにより、住宅30に影響を与えた地震と住宅30の仕様との関係に基づいて、適切な時期に新たなメンテナンスの予定を設定することができる。なお、住宅30の仕様に関する情報としては、住宅30の建築構法や構造体の寸法等を含むものとする。また、住宅30の経過期間や前回のメンテナンスからの経過期間に基づいて新たなメンテナンスの予定を作成してもよい。上記情報に基づいて予め実験やシミュレーションを行い、地震時において住宅30に発生したと予測される被害に基づいて新たなメンテナンスの予定を作成することもできる。この場合には、地震時における住宅30の被害状況を精度よく予測して適切にメンテナンスが実施されるようにすることができる。
また、地震の規模が小さい場合にはその規模が大きい場合よりも地震の発生からメンテナンスの実施が必要であることを報知するまでの期間を長くすることにより、もたらされた地震の規模の大きい住宅30が優先的にメンテナンスされるようにすることができる。
住宅履歴データベース22は複数の住宅30に関する情報を記憶しており、各住宅30に設けられて地震による各住宅30の揺れを測定する加速度センサ31を備え、制御部21は、加速度センサ31によって測定された各住宅30の揺れを住宅履歴データベース22に記憶させるため、複数の住宅30の地震による揺れの測定データを含んだ状態で住宅履歴データベース22のデータ構造が構築される。ここで、制御部21は、住宅履歴データベース22に記憶された測定データにおいて揺れの小さい住宅30はその揺れが大きい住宅30よりも地震の発生から直ちにメンテナンスの実施が必要であることを報知するまでの期間を長くすることにより、地震による揺れが小さく急いでメンテナンスを実施する必要のない住宅30は、地震の発生から直ちにメンテナンスの実施が必要であることを報知するまでの期間が長くなる。その結果、地震による実際の揺れの大きい住宅30が優先的にメンテナンスされるようにすることができる。要するに、揺れの小さい住宅30は揺れの大きい住宅30よりもメンテナンスを新たに実施する予定の優先度を低くすればよい。
上記実施形態では、住宅30にもたらされた地震の情報を自動的受信するようにしたが、地震の情報をエリア管理サーバ20に手動で入力することもできる。
上記実施形態では、住宅履歴データベース22のデータ構造は、図2の左欄に示されるように住宅30のメンテナンスの計画を含むようにしたが、こうしたメンテナンスの計画を含まず、住宅30に実施されたメンテナンスの内容を住宅履歴データベース22に記憶させるようにしてもよい。この場合であっても、住宅30に実施されたメンテナンスの内容と住宅30に影響を与えた地震の情報とを含むデータ構造を構築することができる。
上記実施形態では、住宅30とは別の場所にエリア管理サーバ20を設置するようにしたが、エリア管理サーバの機能を各住宅30が備えるようにしてもよい。また、複数のエリア管理サーバ20を統括して管理する中央管理サーバを備えるようにしてもよい。この場合には、より広い地域の住宅30を統括して管理することができるため、大規模な地震の発生時に住宅30のメンテナンスを実施する優先順位をより適切に設定することができるとともに、管理の効率を向上させることができる。
上記実施形態では、自然現象により住宅30が受ける影響として住宅30の揺れを測定するようにしたが、住宅30における風速を測定するようにすることもできる。この場合には、台風により強風が生じている場合に送信される暴風警報を受信するようにしたり、住宅30又は住宅30の敷地内に風速計を設けるようにしたりすることができる。
上記実施の形態では、住宅30を管理するシステムについて説明したが、マンションや工場等を管理するシステムとして実施することもできる。
20…エリア管理サーバ、23…通信部、24…受信手段としての電波受信部、30…建物としての住宅、31…測定手段としての加速度センサ。

Claims (11)

  1. 所定地域の複数の建物を管理する管理サーバを備え、該管理サーバは、各建物に関する情報を記憶するデータベースを有しており、前記データベースに記憶された情報に基づいて建物の管理を行う建物管理システムにおいて、
    各建物の敷地内又は各建物には、自然現象により前記建物が受ける影響を測定する測定手段がそれぞれ設けられ、該測定手段による測定結果が前記管理サーバに対して出力されるようになっており、
    前記管理サーバは、
    自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された自然現象の情報を前記データベースに記憶させ、前記自然現象の発生時において公的に送信される自然現象の情報を受信したことを実施条件として、前記測定手段によって測定された前記建物が受けた影響を前記データベースに記憶させる自然現象記憶手段と、
    各建物にて実施されたメンテナンスの情報を前記データベースに記憶させるメンテナンス記憶手段と
    を備えることを特徴とする建物管理システム。
  2. 前記測定手段は、前記建物の揺れを測定するセンサを有することを特徴とする請求項1に記載の建物管理システム。
  3. 前記管理サーバは、前記データベースに記憶された自然現象の情報及び前記建物が受けた影響に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成する新予定作成手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物管理システム。
  4. 前記新予定作成手段は更に、前記データベースに記憶されたメンテナンスの情報に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することを特徴とする請求項に記載の建物管理システム。
  5. 前記データベースは建物の仕様に関する情報を記憶しており、
    前記新予定作成手段は更に、前記データベースに記憶された前記建物の仕様に関する情報に基づいて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することを特徴とする請求項3又は4に記載の建物管理システム。
  6. 前記新予定作成手段は、前記自然現象の情報に基づく自然現象の規模、及び前記建物が受けた影響の大きさに応じて、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の建物管理システム。
  7. 前記新予定作成手段は、前記自然現象の情報に基づく自然現象の規模が所定以上であること、又は前記建物が受けた影響の大きさが所定以上であることを条件として、前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することを特徴とする請求項に記載の建物管理システム。
  8. 前記新予定作成手段は、直ちにメンテナンスの実施が必要であると判定することにより現在がメンテナンスを実施する時期であるという新たな予定を作成することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の建物管理システム。
  9. 記新予定作成手段は、前記データベースに記憶された前記建物が受けた影響の小さい建物はその影響が大きい建物よりもメンテナンスを新たに実施する予定の優先度を低くすることを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載の建物管理システム。
  10. 前記データベースは前記建物に実施するメンテナンスの計画を記憶しており、
    前記新予定作成手段は、前記データベースに記憶されたメンテナンスの計画を修正することにより前記建物にメンテナンスを新たに実施する予定を作成することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載の建物管理システム。
  11. 前記管理サーバは、前記自然現象の発生後において当該自然現象に応じて前記建物のメンテナンスが実施された場合に、そのメンテナンスが、前記自然現象の発生前におけるメンテナンスの計画である事前計画に含まれていたものか否かを判定する手段を備え、
    前記新予定作成手段は、
    前記自然現象に応じて実施されたメンテナンスが前記事前計画に含まれていたものである場合に、前記事前計画において該当する次回メンテナンスの計画を削除するとともにそれ以後の計画を前倒しするよう前記計画を変更する手段と、
    前記自然現象に応じて実施されたメンテナンスが前記事前計画に含まれていたものでない場合に、そのメンテナンスの内容が前記事前計画に影響を与えるものであればそれ以後の計画を変更し、同メンテナンスの内容が前記事前計画に影響を与えるものでなければそれ以後の計画を変更しない手段と、
    を有することを特徴とする請求項10に記載の建物管理システム。
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