JP5284170B2 - 放射線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

放射線コンピュータ断層撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5284170B2
JP5284170B2 JP2009095032A JP2009095032A JP5284170B2 JP 5284170 B2 JP5284170 B2 JP 5284170B2 JP 2009095032 A JP2009095032 A JP 2009095032A JP 2009095032 A JP2009095032 A JP 2009095032A JP 5284170 B2 JP5284170 B2 JP 5284170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guidance
scan
value
computed tomography
roi
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009095032A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010240305A (ja
Inventor
達郎 鈴木
彰 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2009095032A priority Critical patent/JP5284170B2/ja
Publication of JP2010240305A publication Critical patent/JP2010240305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5284170B2 publication Critical patent/JP5284170B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、リアルプレップ機能を備えた放射線コンピュータ断層撮影装置に関する。
リアルプレップ機能を備えたコンピュータ断層撮影装置(CT装置)は、特許文献1により知られている。
リアルプレップ撮影においては、本スキャンに先立ってプレップスキャンを行う。なお、本スキャンは、被検体の断層画像を再構成するために必要なCT値を収集するためのスキャンである。プレップスキャンは、適切な場所に設定したROI(region of interest)におけるCT値(平均値等)を測定するためのスキャンである。そして、プレップスキャンで測定されたCT値がしきい値を超えたことに応じて、本スキャンを開始する。
一方、CT装置では、息止め撮影が行われる。そこでCT装置では、被験者に対して息止めを音声などによりガイドするための機能を備える。
さて、リアルプレップ撮影と息止め撮影とを併用する場合、本スキャンが開始される際には息止めが完了していることが望ましい。そして、息止めがガイドされてから被験者の息止めが完了するまでにはある程度の時間を要する。このため、プレップスキャンで測定されたCT値がしきい値を超えてからガイダンスを開始したのでは、本スキャンの開始が最適なタイミングから遅れてしまう。そこで、本スキャンの開始タイミングを決めるための本スキャン用のしきい値よりも小さなガイダンス用のしきい値を設定しておき、プレップスキャンで測定されたCT値がガイダンス用のしきい値を超えたことに応じて息止めのガイダンスを開始し、本スキャン用のしきい値を超えたことに応じて本スキャンを開始することにより、プレップスキャンを行っている途中に息止めのガイダンスを行うことが考えられる。
特開2003−245275
「息を吸って止めてください」なる音声ガイダンスを行い、その後に被験者が息止めを完了するまでの時間を合計すると、約6秒程度を必要とする。
一方、ROIは通常、動脈に関するCT値を測定可能なように設定される。このため、CT値は急激に上昇するため、CT値がガイダンス用のしきい値を超えてから本スキャン用のしきい値を超えるまでの時間が短いために息止めが完了する前に本スキャンが開始されてしまったり、音声ガイダンスを行い、さらに息止めが完了するのを待つために本スキャンの開始タイミングが遅れてしまう恐れがある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、プレップスキャン終了から本スキャン実行開始までの時間を小さくすることが可能な放射線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
本発明の第1の態様による放射線コンピュータ断層撮影装置は、被検体内の撮影対象領域に関する断層画像を再構成して多数のCT値をそれぞれ測定するための本スキャン、ならびに前記被検体内の第1の領域における第1のCT値および前記第1の領域とは異なる第2の領域における第2のCT値をそれぞれ繰り返し測定するためのプレップスキャンをそれぞれに実行可能なスキャン手段と、前記プレップスキャンを開始し、前記プレップスキャンにより測定される前記第1のCT値または前記第1のCT値から求まる造影剤濃度が第1のしきい値に達するかまたは超えたことに応じて前記本スキャンを開始するように前記スキャン手段を制御するスキャン制御手段と、前記本スキャンに関するガイダンスのためのガイダンス動作を行うガイダンス手段と、前記プレップスキャンにより測定される前記第2のCT値または前記第2のCT値から求まる造影剤濃度が第2のしきい値に達するかまたは超えたことに応じて前記ガイダンス動作を行うように前記ガイダンス手段を制御するガイダンス制御手段とを備える。
本発明によれば、プレップスキャン終了から本スキャン実行開始までの時間を小さくすることにより、本スキャンのタイミングの不確定さをなくし、より適切なタイミングで本スキャンを行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るCT装置の主要部の構成を示す図。 図1中のスキャンガントリの外観の斜視図。 図1中の表示部24に表示されるユーザインタフェース。 図3中の位置決め画像での音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIの設定例を示す図。 図3中の位置決め画像での音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIの設定例を示す図。 図1中の主制御部のリアルプレップ撮影の際の処理手順を示すフローチャート。 本スキャン用ROIおよび音声ガイド用ROIを図4に示すように置かれている場合のCT値CTvoice,CTmainの変化の一例を示す図。 本スキャン用ROIおよび音声ガイド用ROIを図5に示すように置かれている場合のCT値CTvoice,CTmainの変化の一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施形態に係るCT装置100の主要部の構成を示す図である。このCT装置は、スキャンガントリ1とコンピュータ装置2とから構成される。スキャンガントリ1は、被検体に関する投影データを収集するための構成要素である。スキャンガントリ1で収集された投影データは、コンピュータ装置2での画像再構成等の処理に供される。
スキャンガントリ1は、寝台10、X線管装置11、X線検出器12、架台回転駆動部13、高電圧発生部14、寝台駆動部15、データ収集部16、液晶パネル17およびスピーカ18を含む。
スキャンガントリ1には、X線管装置11およびX線検出器12は、図示しない円環状の回転架台に対向関係で搭載されている。回転架台は、架台回転駆動部13により駆動されて回転する。このとき、X線管装置11とX線検出器12とが、同一の回転軸RAの軸周りを回転する。スキャンガントリ1は、X線管装置11およびX線検出器12の回転軌道の内側に、空洞(撮影口)を形成している。
X線管装置11は、X線管11aおよびX線フィルタ11bを含む。X線管11aは、高電圧発生部14から電力供給を受けて、X線検出器12に向けてX線を放射する。X線フィルタ11bは、被曝低減のために低エネルギー成分を除去する。高電圧発生部14は、高電圧変圧器、フィラメント電流発生器および整流器を備える。この他に高電圧発生部14は、管電圧およびフィラメント電流を任意にまたは段階的に調整するために、管電圧切換器およびフィラメント電流切換器等を備えている。
X線検出器12は、複数のX線検出素子列を回転軸RAに沿う方向に配列して構成される。X線検出器12は、入射するX線を検出して、その強度に応じた電気信号を出力する。
被検体は、寝台10の天板10aに載置される。寝台10は、寝台駆動部15により駆動されて、天板10aをその長手方向(図1中の左右方向)に移動する。通常、この長手方向が回転軸RAと平行になるように寝台10が設置される。また通常、被検体は、その体軸が回転軸RAに沿うように天板10aに載置される。かくして被検体は、天板10aの移動に伴ってスキャンガントリ1の空洞内に挿入される。
データ収集部16は、X線検出器12の出力を収集し、コンピュータ装置2に供給する。なお、X線検出器12とデータ収集部16との間には、スリップリングや光通信などを用いたインタフェースが介挿される。これによりデータ収集部16は、回転架台を連続回転させながら、X線検出器12の出力を収集できる。
液晶パネル17は、息止めおよび体動抑制に関する視覚的ガイダンス(文字メッセージやマークなど)をコンピュータ装置2からの制御の下に表示する。
スピーカ18は、息止めおよび体動抑制に関する聴覚的ガイダンス(音声メッセージやメロディなど)をコンピュータ装置2から供給される音声信号に基づいて出力する。
コンピュータ装置2は、主制御部21、前処理部22、画像再構成部23、表示部24および操作卓25を備える。これらの主制御部21、前処理部22、画像再構成部23、表示部24、操作卓25およびガイダンスデータ記憶部26は、データ/制御バス27を介して互いに接続されている。
主制御部21は、診断に必要な投影データが得られるような本スキャンが行われるようにスキャンガントリ1の動作を制御する。主制御部21は、リアルプレップ撮影に際しては、本スキャンの開始に先立って後述するプレップスキャンが行われるようにスキャンガントリ1の動作を制御する。主制御部21はまた、液晶パネル17、スピーカ18および表示部24の動作を制御する。
スキャンガントリ1からコンピュータ装置2に供給されたデータは、前処理部22を介して投影データとして画像再構成部23に供給される。画像再構成部23は、上記の投影データに基づいて断層画像データを再構成する。断層画像データは、表示部24に表示されるとともに、主制御部21にも供給され、本スキャン開始のタイミングを決定するための処理のために使われる。
操作卓25は、操作者が例えばスキャン条件などの様々な情報や各種指示を入力するために設けられている。操作卓25は、操作画面を備える。
ガイダンスデータ記憶部26は、液晶パネル17にて視覚的ガイダンスを表示させるためのデータ(例えば画像データ)やスピーカ18から聴覚的ガイダンスを出力させるためのデータ(例えば音声データ)を記憶する。
図2はスキャンガントリ1の外観の斜視図である。
図2に示すように、液晶パネル17は、天板10aに載置された被検体から目視可能に設けられる。またスピーカ18は、天板10aに載置された被検体に向けて音を出力可能に設けられる。
次に以上のように構成されたCT装置100の動作について説明する。
このCT装置100は、周知のCT装置が備えている各種のモードでの動作が可能である。この種のモードでの動作は、周知のCT装置と同様で良いので、その説明はここでは省略する。そしてここでは、息止めを併用したリアルプレップ撮影のための動作について説明する。
まず、主制御部21は、リアルプレップ撮影のための条件の設定を行う。この条件の設定は、例えば表示部24に表示させた図3に示すようなユーザインタフェース30上でのユーザの指示に応じて行われる。
図3に示したユーザインタフェース30には、6つの入力欄31〜36、位置決め画像37およびグラフ表示領域38がそれぞれ配置されている。主制御部21は、入力欄31にユーザにより入力された数値を音声ガイド用しきい値THvoiceとして設定する。なお音声ガイド用ROIは、音声ガイドの開始タイミングの検出のために監視するCT値を測定する領域である。主制御部21は、入力欄32にユーザにより入力された数値を後述する遅延時間として設定する。主制御部21は、入力欄33にユーザにより入力された数値を後述する待ち時間に設定する。主制御部21は、入力欄34にユーザにより入力された数値を本スキャン用しきい値THmainとして設定する。主制御部21は、入力欄35,36に入力された文字列を位置決め画像37にて音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIを識別するための識別子としてそれぞれ設定する。位置決め画像37は、予め被検体をスキャンして再構成された画像である。主制御部21は、位置決め画像37上におけるユーザ指定に応じて音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIを設定する。主制御部21は、設定した音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIを位置決め画像37上に示す。なおユーザは、例えば操作卓25に含まれたキーボードを操作して入力欄31〜36に、任意の数値や文字列を入力できる。またユーザは、例えば操作卓25に含まれたマウスを操作して位置決め画像上に音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIの位置を任意に指定できる。
図4は音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIが設定された後の位置決め画像37の一例を示す図である。図4の例では、心臓のアキシャル画像を位置決め画像37とし、音声ガイド用ROIが右心室に、また本スキャン用ROIが下行大動脈に合わせるように設定されている。主制御部21は、右心室に設定されているROIが音声ガイド用ROIであることを表すために、当該音声ガイド用ROIの横に入力欄35に入力された文字列である「voice」を表す。また主制御部21は、下行大動脈に設定されているROIが本スキャン用ROIであることを表すために、当該本スキャン用ROIの横に入力欄36に入力された文字列である「main」を表す。
図5は音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIが設定された後の位置決め画像37の別の例を示す図である。図5の例では、音声ガイド用ROIが左心室に、また本スキャン用ROIが下行大動脈に合わせるように設定されている。
図6はリアルプレップ撮影の際の主制御部21の処理手順を示すフローチャートである。
主制御部21が図6に示す処理を開始するのに前後して、被検体に造影剤が注入される。造影剤の注入は、通常は被検体の手などから静脈へと行われる。造影剤の注入は、医師、技師、あるいは看護師などにより手作業により行われても良いし、自動注入装置により行われても良い。自動注入装置を用いる場合、その制御は主制御部21で行っても良いし、CT装置100の動作とは独立して行われても良い。
ステップSa1において主制御部21は、リアルプレップスキャンを行うようにスキャンガントリ1の各部を動作させる。リアルプレップスキャンは、本スキャンよりも典型的には少なくとも低線量、低解像度(隣接チャンネル束ねにしてもよい)というスキャン条件で行われる。ステップSa2において主制御部21は、画像再構成部23を動作させ、上記のリアルプレップスキャンにより得られた投影データに基づいて、CT値の空間分布を表した断層画像データを再構成させる。ステップSa3において主制御部21は、上記の断層画像データに基づいて音声ガイド用ROIについてのCT値CTvoiceを計算する。さらにステップSa4において主制御部は、上記の断層画像データに基づいて本スキャン用ROIについてのCT値CTmainを計算する。そしてステップSa5において主制御部21は、図3に示したユーザインタフェース30のグラフ表示領域38にCT値CTvoice,CTmainのそれぞれの変化を表したグラフを表示するように表示部24を制御する。なお主制御部21は、グラフ表示領域38にはしきい値THvoice,THmainも表示する。
ステップSa6において主制御部21は、CT値CTvoiceがしきい値THvoiceを上回っているか否かを確認する。そしてCT値CTvoiceがしきい値THvoice以下であるうちには、主制御部21はステップSa1乃至ステップSa6の処理を繰り返し実行する。なお、ステップSa1乃至ステップSa6の処理の繰返しは、例えば0.1秒間隔とする。
主制御部21は、CT値CTvoiceがしきい値THvoiceを上回っていることをステップSa6にて確認したならばステップSa7へ進む。ステップSa7において主制御部21は、CT値CTvoiceがしきい値THvoiceを上回ってから遅延時間が経過するまで待機する。そして遅延時間が経過したならば、主制御部21はステップSa7からステップSa8へ進む。ステップSa8において主制御部21は、ガイダンスデータ記憶部26から音声データを読み出して、この音声データに応じた音声ガイドを出力するようにスピーカ18を駆動する。ここで出力する音声ガイドの内容は任意であるが、典型的には「息を吸って、止めて下さい」といった内容である。
ステップSa9において主制御部21は、リアルプレップスキャンを行うようにスキャンガントリ1の各部を動作させる。ステップSa10において主制御部21は、画像再構成部23を動作させ、上記のリアルプレップスキャンにより得られた投影データに基づいて、CT値の空間分布を表した断層画像データを再構成させる。ステップSa11において主制御部21は、上記の断層画像データに基づいてCT値CTmainを計算する。そしてステップSa12において主制御部21は、図3に示したユーザインタフェース30のグラフ表示領域38にCT値CTmainの変化を表したグラフを表示するように表示部24を制御する。なお主制御部21は、グラフ表示領域38にはしきい値THmainも表示する。
ステップSa13において主制御部21は、CT値CTmainがしきい値THmainを上回っているか否かを確認する。そしてCT値CTmainがしきい値THmain以下であるうちには、主制御部21はステップSa9乃至ステップSa13の処理を繰り返し実行する。なお、ステップSa9乃至ステップSa13の処理の繰返しは、例えば0.1秒間隔とする。
主制御部21は、CT値CTmainがしきい値THmainを上回っていることをステップSa13にて確認したならばステップSa14へ進む。ステップSa14において主制御部21は、リアルプレップスキャンを停止する。そして次にステップSa15において主制御部21は、ステップSa8にて音声ガイドの出力を行ってから待ち時間が経過しているか否かを確認する。
待ち時間がまだ経過していないことをステップSa15にて確認したならば、主制御部21はステップSa16へ進む。そしてステップSa16において主制御部21は、待ち時間が経過するまで待機する。
待ち時間がすでに経過していることをステップSa15で確認した場合、あるいはステップSa16での待機中に待ち時間が経過した場合、主制御部21はステップSa17へ進む。そしてステップSa17において主制御部21は、本スキャンを実施する。本スキャンは、予定した継続時間、予定した回転数、造影剤濃度(CT平均値)が予定した値まで低下する、またはヘリカルスキャンであれば予定したヘリカルスキャン範囲のデータ収集が完了するといった終了条件を満たすまで継続される。
さて、血液および造影剤は、左心室を通過後、上行大動脈を経て下行大動脈に流れる。このため造影剤の到達時刻は、左心室より下行大動脈の方が遅れる。この結果、図4に示したように本スキャン用ROIが下行大動脈に、音声ガイド用ROIが左心室にそれぞれ置かれている場合には、CT値CTvoice,CTmainは図7に示すようにCT値CTvoiceの変化に比べてCT値CTmainの変化は遅れる。そこで、しきい値がTHmain≧THvoiceなる関係に設定されている場合には、図7に示すようにCT値CTmainがしきい値THmainを上回るタイミングt2よりもCT値CTvoiceがしきい値THvoiceを上回るタイミングt2のほうが必ず先になる。さらに、THmainとTHvoiceとの差を調整することにより、タイミングt1からタイミングt2までの時間間隔が調整される。具体的にはしきい値THmainとしきい値THvoiceとの差は、タイミングt1からタイミングt2までの時間間隔が、音声ガイドを出力するのに要する時間と音声ガイドに従って被検体が息止めを完了するのに要する待ち時間との和に相当する時間、あるいはさらに若干のマージン時間を加えた時間となるように設定されることが望ましい。
かくしてCT装置100によれば、音声ガイドを出力してから本スキャンを開始するまでの時間として、音声ガイドに従って被検体が息止めするのに十分な時間を確保することが可能であり、最適な状態で本スキャンを開始することが可能である。
例えば本機能を心臓スキャンに適用した場合を例に説明する。血液および造影剤は、右心室から肺を経て左心室へと流れる。このため、図5に示したように音声ガイド用ROIが右心室に置かれた場合には、図4に示したように音声ガイド用ROIが置かれた場合よりもタイミングt1からタイミングt2までの時間間隔が図8に示すように、およそ肺循環分だけ長くなる。従って、音声ガイド用ROIを置く位置によっても、音声ガイドを出力してから本スキャンが開始されるまでの時間間隔を調整することができる。そしてタイミングt1からタイミングt2までの時間間隔が十分に長くなるように音声ガイド用ROIを設定すれば、しきい値THvoiceをしきい値THmainよりも大きく設定することも可能となる。しきい値THvoice大きな値とすれば、音声ガイド用ROIに造影剤が十分に到達したタイミングをタイミングt1とすることができるから、ノイズの影響などにより音声ガイドの出力タイミングを誤る危険性が低減できる。
ただし、造影剤が音声ガイド用ROIに到達してから本スキャン用ROIまで到達するまでの時間が長すぎると、被検体の息止めが完了してから本スキャンが開始されるまでの時間が長くなりすぎることがある。しかしCT装置100では、CT値CTvoiceがしきい値THvoiceを上回ってから音声ガイドを出力するまでに遅延時間を与えているため、この遅延時間を適切に設定することにより図8に示すように適切なタイミングで音声ガイドを出力することができる。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
(1) ガイダンスは、メロディなどの鳴動による音声以外の聴覚的ガイダンス、液晶パネル17における文字メッセージやマークの表示やランプの点灯などによる視覚的ガイダンス、あるいは被検体が把持するハンドルを振動させるなどの触覚的ガイダンスのいずれとしても良いし、あるいは複数種類のガイダンスを併用しても良い。
(2) ユーザインタフェースにおける音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIの識別は、マークなどの文字列以外の識別子を用いても良いし、色を異ならせても良い。また、複数の方法を併用しても良い。
(3) 本発明を適用したリアルプレップ撮影は、肝臓等の腹部臓器のような心臓以外の部位を撮影対象とする場合にも同様に利用可能である。
(4) ガイダンスは、例えば「息を吐いて、止めてください」や「小さく呼吸をしてください」といった内容などのように任意であって良い。また、ガイダンスは、息止めのためのものには限らず、他の動作についてのガイダンスを行っても良い。
(5) 上記実施形態のようにリアルプレップスキャンの実施中にガイダンスを出力するモードと、リアルプレップスキャンの終了後にガイダンスを出力するモードとを、ユーザ指示に応じて選択的に有効としても良い。
(6) 本発明は、シングルスライスタイプ、マルチスライスタイプ、あるいは面検出器を搭載するタイプなどのような如何なるタイプのCT装置にも適用可能である。
(7) 遅延時間および待ち時間の少なくとも一方を、予め定められた条件に従って主制御部21が自動的に設定しても良い。例えば、被検体の心拍数が多いほど遅延時間を短く設定したり、被検体の年齢が高いほど待ち時間を長く設定することが考えられる。
(8) 遅延時間や待ち時間の少なくとも一方を固定値としても良い。
(9) 音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIは、それぞれ異なるスライス上に設定されても良い。この場合、図3に示すユーザインタフェース30を位置決め画像を複数含むように変更して、音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIをそれぞれ別々のスライス上に設定可能とすれば良い。リアルプレップスキャンにおいては、音声ガイド用ROIおよび本スキャン用ROIがそれぞれ設定された2つのスライスのそれぞれを同時的または逐次的にスキャンすれば良い。なお、2つのスライスを同時的にスキャンする場合には、2つの開口を独立して形成できるX線絞りを備えて、2つのスライスに相当する領域以外の領域へのX線照射を防ぐことにより無駄な被曝を行わないことが望ましい。
(10) CT値に基づいて造影剤濃度を求めて、この造影剤濃度としきい値との比較によってガイダンスの出力タイミングおよび本スキャンの開始タイミングの少なくとも一方を検出しても良い。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1…スキャンガントリ、2…コンピュータ装置、10…寝台、11…X線管装置、11a…X線管、11b…X線フィルタ、12…X線検出器、13…架台回転駆動部、14…高電圧発生部、15…寝台駆動部、16…データ収集部、17…液晶パネル、18…スピーカ、21…主制御部、22…前処理部、23…画像再構成部、24…表示部、25…操作卓、26…ガイダンスデータ記憶部、27…制御バス、100…CT装置。

Claims (7)

  1. 被検体内の撮影対象領域に関する断層画像を再構成して多数のCT値をそれぞれ測定するための本スキャン、ならびに前記被検体内の第1の領域における第1のCT値および前記第1の領域とは異なる第2の領域における第2のCT値をそれぞれ繰り返し測定するためのプレップスキャンをそれぞれに実行可能なスキャン手段と、
    前記プレップスキャンを開始し、前記プレップスキャンにより測定される前記第1のCT値または前記第1のCT値から求まる造影剤濃度が第1のしきい値に達するかまたは超えたことに応じて前記本スキャンを開始するように前記スキャン手段を制御するスキャン制御手段と、
    前記本スキャンに関するガイダンスのためのガイダンス動作を行うガイダンス手段と、
    前記プレップスキャンにより測定される前記第2のCT値または前記第2のCT値から求まる造影剤濃度が第2のしきい値に達するかまたは超えたことに応じて前記ガイダンス動作を行うように前記ガイダンス手段を制御するガイダンス制御手段とを具備したことを特徴とする放射線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記第2の領域をユーザ指示に応じて設定する領域設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 位置決め画像を表示する表示手段をさらに備え、
    前記領域設定手段は、前記位置決め画像上において前記第2の領域を設定し、
    さらに前記表示手段は、前記位置決め画像上に前記第1および前記第2の領域を前記ユーザが識別可能に表すことを特徴とする請求項2に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記表示手段は、前記位置決め画像上に前記第1および前記第2の領域のそれぞれとともに表した識別子、あるいは前記位置決め画像上で前記第1および前記第2の領域を表す色の少なくとも一方を前記第1および前記第2の領域で互いに異ならせることを特徴とする請求項3に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記第1および前記第2の領域とともに表わすそれぞれの前記識別子、あるいは前記第1および前記第2の領域を表すそれぞれの色をユーザ指示に応じて設定する設定手段をさらに備え、
    前記表示手段は、前記設定手段により設定された前記識別子または前記色を使用することを特徴とする請求項4に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記ガイダンス制御手段は、前記第2のCT値または前記第2のCT値から求まる造影剤濃度が第2のしきい値に達するかまたは超えた時点から遅延時間が経過した時点から前記ガイダンス動作を開始するように前記ガイダンス手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記遅延時間をユーザの指示に応じて設定する遅延時間設定手段をさらに備え、
    前記ガイダンス制御手段は、前記第2のCT値または前記第2のCT値から求まる造影剤濃度が第2のしきい値に達するかまたは超えた時点から前記遅延時間設定手段により設定された遅延時間が経過した時点から前記ガイダンス動作を開始するように前記ガイダンス手段を制御することを特徴とする請求項6に記載の放射線コンピュータ断層撮影装置。
JP2009095032A 2009-04-09 2009-04-09 放射線コンピュータ断層撮影装置 Active JP5284170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095032A JP5284170B2 (ja) 2009-04-09 2009-04-09 放射線コンピュータ断層撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095032A JP5284170B2 (ja) 2009-04-09 2009-04-09 放射線コンピュータ断層撮影装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010240305A JP2010240305A (ja) 2010-10-28
JP5284170B2 true JP5284170B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=43094066

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009095032A Active JP5284170B2 (ja) 2009-04-09 2009-04-09 放射線コンピュータ断層撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5284170B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2974661B1 (en) * 2012-02-15 2018-01-03 Samsung Electronics Co., Ltd X-ray device and method for controlling the same

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3512875B2 (ja) * 1993-11-26 2004-03-31 東芝医用システムエンジニアリング株式会社 X線コンピュータ断層撮影装置
JP4594459B2 (ja) * 1998-03-30 2010-12-08 株式会社東芝 X線ct装置
JP4406104B2 (ja) * 1998-12-16 2010-01-27 東芝医用システムエンジニアリング株式会社 X線ct装置
JP2001054519A (ja) * 1999-08-17 2001-02-27 Ge Yokogawa Medical Systems Ltd スキャンタイミング決定方法および装置並びに放射線断層撮像装置
JP5132515B2 (ja) * 2001-12-20 2013-01-30 株式会社東芝 X線コンピュータ断層撮影装置
JP4230724B2 (ja) * 2001-12-20 2009-02-25 株式会社東芝 X線コンピュータ断層撮影装置
JP4601931B2 (ja) * 2002-09-05 2010-12-22 株式会社東芝 X線ct装置
JP2004174088A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP4713920B2 (ja) * 2005-04-15 2011-06-29 株式会社東芝 X線コンピュータ断層撮影装置
JP2007111255A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Hitachi Medical Corp X線ct装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010240305A (ja) 2010-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7839975B2 (en) X-ray computerized tomography apparatus, breathing indication apparatus and medical imaging apparatus
US8379792B2 (en) X-ray CT apparatus
JP5454961B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP4945203B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP5329788B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置、呼吸指示装置及び医用画像撮影装置
JP2006296493A (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP2005195407A (ja) 核医学診断装置及び核医学診断のデータ収集方法
WO2007061099A1 (ja) 医用画像診断装置、医用画像保管通信システム用サーバ、画像参照装置、及び医用画像診断システム
JP2009207876A (ja) X線ct装置およびx線ct装置の制御プログラム
US20120002780A1 (en) Method and apparatus for breathing adapted imaging
JP2009078126A (ja) X線ct装置
JP4880977B2 (ja) X線ct装置
JP5480467B2 (ja) 自動プロトコル・アシスタンス装置
JP2009000225A (ja) X線ct装置
JP2007202913A (ja) 放射線断層撮影装置
JP2010246725A (ja) X線診断装置
JP2010284423A (ja) 医用画像診断装置及び医用画像撮影方法
JP2010136824A (ja) 医用画像診断装置
JP6381966B2 (ja) 医用画像診断装置
JP2003180677A (ja) 螺旋アーティファクト指標を決定して表示する方法及び装置
JP5284170B2 (ja) 放射線コンピュータ断層撮影装置
JP4695698B2 (ja) 診断装置
JP2008221016A (ja) X線コンピュータ断層診断装置
JP2005287949A (ja) Ct断層像の生成方法及びその装置
JP6068177B2 (ja) 医用画像診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5284170

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350