JP5282498B2 - リーダ/ライタ、通信方法、およびプログラム - Google Patents

リーダ/ライタ、通信方法、およびプログラム

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Description

本発明は、リーダ/ライタ、通信方法、およびプログラムに関する。
近年、非接触式IC(Integrated Circuit)カードや、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、非接触式ICチップを搭載した携帯電話など、リーダ/ライタ(または、リーダ/ライタ機能を有する通信装置/情報処理装置)と非接触式に通信可能な情報処理装置が普及している。
リーダ/ライタと、ICカード、携帯電話などの情報処理装置とは、例えば13.56MHzなど特定の周波数の磁界(搬送波)を通信に使用している。具体的には、リーダ/ライタが搬送波信号をのせた搬送波を送信し、搬送波をアンテナで受信した情報処理装置が負荷変調によって受信した搬送波信号に対する応答信号を返信することにより、リーダ/ライタと情報処理装置とは通信を行っている。
また、上記のようなリーダ/ライタと非接触式に通信可能な情報処理装置は、耐タンパ性を有するICチップを備えることにより、例えば、電子マネーなどデータの改竄が問題となるデータの送受信や更新を安全に行うことができる。したがって、上記のようなリーダ/ライタと非接触式に通信可能なICチップを搭載した情報処理装置を利用した様々なサービスの提供が社会的に広がっている。そして、サービスの提供の広がりに伴い、ICカードや携帯電話などの非接触式ICチップを搭載した情報処理装置の普及がさらに進んでいる。
このような中、リーダ/ライタの省電力化を図る技術が開発されている。リーダ/ライタとして機能する非接触式カード錠において、待機状態時にはカード検出手段のみに駆動電源を供給することによって省電力化を図る技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
特開2005−23734号公報
リーダ/ライタの省電力化を図る従来の技術が適用されたリーダ/ライタ(以下、「従来のリーダ/ライタ」という。)は、例えばICカードなどの通信対象の情報処理装置を検出するための検出用の電磁波を通信アンテナから間欠的に送信する。そして、従来のリーダ/ライタは、情報処理装置における通信アンテナの役目を果たすLC共振回路が搬送波の受信に応じて共振したときに、情報処理装置の存在を検出する。しかしながら、従来のリーダ/ライタの通信対象となる情報処理装置が備えるLC共振回路は、同種の装置であってもバラツキが大きいことがあるため、従来のリーダ/ライタが情報処理装置の共振を検出することが困難となる場合がある。
また、従来のリーダ/ライタ、情報処理装置それぞれの共振周波数は、例えば、従来のリーダ/ライタ側のコイルと情報処理装置側のコイルとの位置関係や、両コイル間の距離などにより変化する。また、上記共振周波数は、例えば、複数の情報処理装置が存在する場合(例えば、複数のICカードが重なっている場合など)や、例えば携帯電話などのようにLC共振回路の近傍に他の誘電体が存在する場合にも変化する。よって、従来のリーダ/ライタが、情報処理装置が備えるLC共振回路における共振を検出することができるとは、限らない。
よって、従来のリーダ/ライタは、例えば、LC共振回路の回路定数が一定の1つの情報処理装置であり、かつ従来のリーダ/ライタと情報処理装置との距離が一定であるなど、特定の条件の下でしか情報処理装置を検出することができない。したがって、リーダ/ライタの省電力化を図る従来の技術が適用された従来のリーダ/ライタは、通信対象の情報処理装置を検出できるとは限らないので、通信対象の情報処理装置と通信が行えない場合が起こりうる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることが可能な、新規かつ改良されたリーダ/ライタ、通信方法、およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、所定周波数の搬送波信号を選択的に生成する搬送波信号生成部と、通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を選択的に生成する検出信号生成部と、所定のインダクタンスを有するコイルを備え、上記搬送波信号または上記検出信号が選択的に伝達される通信アンテナと、上記検出信号の入力に基づいて、上記情報処理装置が検出されない場合に上記通信アンテナの上記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力する状態観測部と、上記搬送波信号または上記検出信号を選択的に上記通信アンテナへ伝達し、上記検出信号が上記通信アンテナに伝達される場合、上記検出信号を上記状態観測部に伝達するスイッチング部と、上記第1検出値と、上記通信アンテナの上記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、上記情報処理装置が検出されたか否かを判定する判定部と、上記判定部の判定結果に基づいて、上記搬送波信号または上記検出信号を選択的に生成させる制御部とを備えるリーダ/ライタが提供される。
かかる構成により、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
また、上記状態観測部は、インダクタンスが可変する観測コイルを備え、上記観測コイルのインピーダンスと上記通信アンテナが備える上記コイルのインピーダンスとの比が所定の値をとるように、上記観測コイルのインピーダンスを調整する調整部をさらに備えてもよい。
また、上記状態観測部は、観測コイルを備え、上記検出信号に応じて上記観測コイルに流れる電流を上記第1検出値として出力し、上記判定部は、上記観測コイルに流れる電流と上記通信アンテナの上記コイルに流れる上記第2検出値としての上記コイル電流とに応じた差分値に基づいて、上記情報処理装置が検出されたか否かを判定してもよい。
また、上記基準コイル電流に相当する波形が記憶されたメモリをさらに備え、上記状態観測部は、上記検出信号の入力に基づいて、上記メモリに記憶された上記波形に対応する上記第1検出値を出力してもよい。
また、上記状態観測部は、上記検出信号の入力に基づいて上記通信アンテナを構成する回路をシミュレートし、上記シミュレートの結果コイルに流れるコイル電流を上記第1検出値として出力してもよい。
また、上記検出信号生成部は、上記検出信号としてインパルス信号を生成してもよい。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を生成するステップと、所定のインダクタンスを有するコイルを備える通信アンテナに上記検出信号を伝達するステップと、上記検出信号に基づいて、上記情報処理装置が検出されない場合に上記通信アンテナの上記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力するステップと、上記第1検出値と、上記通信アンテナの上記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、上記情報処理装置が検出されたか否かを判定するステップと、上記判定するステップにおける判定結果に基づいて所定周波数の搬送波信号を選択的に生成するステップと、上記搬送波信号を上記通信アンテナに伝達するステップとを有する通信方法が提供される。
かかる方法を用いることにより、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を生成するステップ、所定のインダクタンスを有するコイルを備える通信アンテナに上記検出信号を伝達するステップ、上記検出信号に基づいて、上記情報処理装置が検出されない場合に上記通信アンテナの上記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力するステップ、上記第1検出値と、上記通信アンテナの上記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、上記情報処理装置が検出されたか否かを判定するステップ、上記判定するステップにおける判定結果に基づいて所定周波数の搬送波信号を選択的に生成するステップ、上記搬送波信号を上記通信アンテナに伝達するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
かかるプログラムを用いることにより、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
本発明によれば、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下では、下記に示す順序で説明を行う。
1.本発明の実施形態に係るアプローチ
2.本発明の実施形態に係る通信方法
3.本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ
4.本発明の実施形態に係るプログラム
(本発明の実施形態に係るアプローチ)
本発明の実施形態に係るリーダ/ライタの構成について説明する前に、まず、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける、通信対象の情報処理装置との通信と非接触通信に係る省電力化との両立を図るためのアプローチについて説明する。
[本発明の実施形態に係る通信システムにおける通信方法の概要]
本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ(以下、「リーダ/ライタ100」という。)は、通信対象の情報処理装置(以下、総称して「情報処理装置150」とよぶ。)を検出し、情報処理装置150が検出された場合に情報処理装置150と非接触式に通信を行う。
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムにおける通信方法の概要を説明するための説明図である。ここで、図1は、リーダ/ライタ100と情報処理装置150とからなる通信システム(以下、「通信システム1000」とよぶ。)の一例を示しており、情報処理装置150の一例としてICカードを示している。
通信システム1000では、リーダ/ライタ100が、例えば13.56MHzなど特定の周波数の磁界(以下、「搬送波」という。)を送信する。情報処理装置150は、上記搬送波をアンテナで受信し、当該アンテナに誘起した受信電圧の直流成分を駆動電圧として用い、受信電圧の交流成分をデータとして取り出し処理する。そして、情報処理装置150は処理結果に応じて負荷変調を行う。情報処理装置150において負荷変調が行われることによってリーダ/ライタ100からみたインピーダンスが変化するので、リーダ/ライタ100は、当該インピーダンスの変化を情報処理装置150から送信された応答信号として復調し、処理する。通信システム1000では、例えば上記のようにリーダ/ライタ100と情報処理装置150との間で非接触式に通信(非接触通信)が行われる。
ここで、上記のように搬送波を用いて非接触式に通信を行う通信システムは、例えば、交通機関の改札システムや、社員証などを用いた入館・入室用システムなどに用いられる。よって、上記のような通信システムでは、リーダ/ライタが通信を行う通信対象の情報処理装置が常に存在するとは限られず、また、いつ存在するかも特定されない。そのため、従来のリーダ/ライタは、例えば、搬送波を定期的に送信し続け情報処理装置からの応答に基づいて、または、検出用の電磁波を送信して情報処理装置のLC共振回路における共振を検出することによって、情報処理装置を検出している。しかしながら、搬送波を定期的に送信し続け情報処理装置からの応答に基づいて情報処理装置を検出する方法(いわゆる、ポーリング)を用いる場合、リーダ/ライタは、定期的に13.56MHzなどの搬送波を発生させなければならない。よって、上記の場合、リーダ/ライタは、搬送波の送信に係る消費電力を定期的に消費することとなる。また、検出用の電磁波を送信して情報処理装置のLC共振回路における共振を検出する方法を用いる場合には、上述したように、リーダ/ライタが通信対象の情報処理装置を検出できるとは限らないので、通信対象の情報処理装置と通信が行えない場合が起こりうる。したがって、上記従来の検出方法が適用された従来のリーダ/ライタでは、通信に係る省電力化と、情報処理装置との通信とを両立させることは、望むべくもない。
[リーダ/ライタ100における省電力化のアプローチ]
本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100は、例えば、以下の(1)、(2)の処理によって、情報処理装置150との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図る。
(1)情報処理装置150の検出判定処理
リーダ/ライタ100は、情報処理装置150を検出するための検出信号を生成し、通信アンテナが備えるコイルと、状態観測部に伝達する。ここで、本発明の実施形態に係る状態観測部は、リーダ/ライタ100における状態オブザーバとして機能する。より具体的には、状態観測部は、検出信号の入力に基づいて、情報処理装置が検出されない場合に通信アンテナのコイルに流れるコイル電流(以下、「基準コイル電流」という。)に対応する第1検出値を出力する機能を有する。
リーダ/ライタ100は、状態観測部から出力される第1検出値と、通信アンテナのコイルに流れるコイル電流に基づく第2検出値との差分値を導出する。そして、リーダ/ライタ100は、導出された差分値に基づいて情報処理装置150が存在するか否かを判定する。
ここで、第1検出値と第2検出値とが等しい場合、すなわち差分値=0の場合は、通信アンテナのコイルに基準コイル電流が流れていることを示している。よって、リーダ/ライタ100は、上記の場合には、情報処理装置150が存在しないと判定する。
また、差分値≠0の場合は、通信アンテナのコイルに基準コイル電流以外のコイル電流が流れていることを示している。よって、リーダ/ライタ100は、上記の場合には、情報処理装置150が存在すると判定する。
上記のように、リーダ/ライタ100は、検出信号を状態観測部と通信アンテナとに伝達し、検出信号に応じて状態観測部から出力される第1検出値と検出信号に応じて通信アンテナから出力される第2検出値との差分値に基づいて、情報処理装置150を検出する。つまり、リーダ/ライタ100は上記差分値を導出することが可能であれば情報処理装置150の検出判定を行うことができるので、本発明の実施形態に係る検出信号は、搬送波信号のように所定の周波数の信号でなくてもよい。そこで、リーダ/ライタ100は、上記検出信号として、例えば、インパルス信号を生成する。検出信号としてインパルス信号を生成する場合、リーダ/ライタ100は、所定の周波数で発振させる必要はないので、検出信号の生成においてリーダ/ライタ100で消費される消費電力は、所定の周波数の信号を生成する場合の消費電力よりも小さくなる。
また、リーダ/ライタ100は、情報処理装置のLC共振回路における共振を検出する方法が適用された従来のリーダ/ライタのように情報処理装置の構成要素を利用して検出を行わず、通信アンテナに流れるコイル電流に基づいて検出を行う。つまり、リーダ/ライタ100は、情報処理装置150を検出するために上記従来のリーダ/ライタのように情報処理装置の共振回路を共振させる必要はない。また、図1に示すような通信システムでは、情報処理装置が存在するときにリーダ/ライタがインパルス信号を通信アンテナに伝達した場合において、情報処理装置のLC共振回路が共振するとは限らない。つまり、情報処理装置のLC共振回路における共振を検出する方法が適用された従来のリーダ/ライタでは、検出用の電磁波を送信するためにインパルス信号を用いることはできない。これに対して、リーダ/ライタ100は、検出信号に基づく差分値により情報処理装置150の検出を行うので、検出信号としてインパルス信号を用いたとしてもより確実に情報処理装置150を検出することができる。
上記のように、リーダ/ライタ100は、検出信号に基づく差分値により情報処理装置150の検出を行う。以下、上記(1)の処理(検出判定処理)が可能なことをより明確に示すために、情報処理装置150が存在しない場合と存在する場合それぞれにおける通信システム1000の状態と、リーダ/ライタ100の通信アンテナにおけるコイル電流の変化を示す。また、以下では、リーダ/ライタ100が生成する検出信号として、インパルス信号を例に挙げて説明する。なお、本発明の実施形態に係る検出信号が、インパルス信号に限られずないことは、言うまでもない。
[情報処理装置150が存在しない場合の通信システム1000]
図2は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における検出判定処理を補足的に説明するための第1の説明図である。ここで、図2は、通信システム1000において、情報処理装置150が存在しない場合におけるリーダ/ライタ100を概略的に示している。
〔リーダ/ライタ100の概略〕
図2を参照すると、リーダ/ライタ100は、検出信号生成部104と、通信アンテナ106とを備える。なお、図2では、説明の簡単化のために、搬送波信号を生成する搬送波信号生成部102(後述する)などその他の構成要素は省略している。
検出信号生成部104は、制御部(図示せず)からの検出信号生成信号の伝達に応じて、検出信号としてのインパルス信号を生成する。ここで、検出信号生成部104は、例えば、電圧源と、検出信号生成信号に応じて電圧源と通信アンテナ106とを選択的に接続するスイッチ素子で構成することができるが、上記に限られない。また、上記スイッチ素子としては、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor)が挙げられる。
通信アンテナ106は、例えば、所定のインダクタンスをもつコイル(インダクタ)L1と、所定の静電容量をもつキャパシタC1と、所定の抵抗値を有する抵抗R1とを備え、所定の共振周波数で共振する共振回路を構成する。ここで、通信アンテナ106における共振周波数としては、例えば、13.56MHzなどの搬送波の周波数が挙げられるが、上記に限られない。
検出信号生成部104から伝達された検出信号が伝達されると、コイルL1には、検出信号に応じたコイル電流Ip1が流れる。ここで、コイル電流Ip1は、情報処理装置150が存在しないときに流れるコイル電流であるので、基準コイル電流に相当する。また、コイル電流Ip1の例については、後述する図5に示す。
また、コイルL1にコイル電流が流れることによって、コイルL1からは、磁界が発生する。よって、リーダ/ライタ100の搬送波信号生成部102(後述する)が生成する搬送波信号が通信アンテナ106に伝達された場合には、コイルL1からは伝達される搬送波信号に応じた搬送波が送信されることとなる。
上記のように、情報処理装置150が存在しない場合、リーダ/ライタ100の通信アンテナ106が備えるコイルには、伝達される検出信号に応じて基準コイル電流に相当するコイル電流Ip1が流れる。したがって、上記の場合の差分値は差分値=0となるので、リーダ/ライタ100は、差分値に基づいて情報処理装置150が存在しないと判定することができる。
[情報処理装置150が存在する場合の通信システム1000]
図3は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における検出判定処理を補足的に説明するための第2の説明図である。ここで、図3は、通信システム1000において、情報処理装置150が存在する場合を表しており、リーダ/ライタ100、および情報処理装置150それぞれを概略的に示している。
〔情報処理装置150の概略〕
まず、図3を参照して情報処理装置150の概略と、通信システム1000における通信の概略とについて説明する。情報処理装置150は、通信アンテナ152と、負荷Zとを有する。ここで、負荷Zは、情報処理装置150が備える、リーダ/ライタ100との通信に係るICチップ(図示せず)などの構成要素を等価的に示したものである。ここで、上記ICチップは、例えば、復調回路やデータ処理回路、負荷変調回路などが集積されたものであり、搬送波信号を復調して処理し、処理結果に応じて負荷変調を行うことによって、応答信号を通信アンテナ152から送信させる役目を果たす。
通信アンテナ152は、所定のインダクタンスをもつコイルL2(インダクタ)と、所定の静電容量をもつキャパシタC2とからなる共振回路で構成され、リーダ/ライタ100から送信される搬送波の受信に応じて電磁誘導により誘起電圧を生じさせる。そして、通信アンテナ152は、所定の共振周波数で誘起電圧を共振させた受信電圧を出力する。ここで、通信アンテナ152における共振周波数は、例えば、13.56MHzなど搬送波の周波数に合わせて設定される。通信アンテナ152は、上記構成により、搬送波を受信し、また、負荷変調によってコイルL2に電流を流すことによって搬送波に対する反磁界を発生させてリーダ/ライタ100に対する応答を行うことができる。
ここで、負荷変調とは、情報処理装置150がインピーダンス(負荷インピーダンス)を選択的に変動させることによって、リーダ/ライタ100へと応答を行う変調方式である。リーダ/ライタ100は、負荷変調によって生じるリーダ/ライタ100からみた情報処理装置150のインピーダンスの変化を、情報処理装置150からの応答信号として検出する。より具体的には、情報処理装置150は送信する応答信号に応じた負荷変調によって搬送波に対する反磁界を発生させ、リーダ/ライタ100は、例えば、当該反磁界の影響によって通信アンテナ106のアンテナ端に生じる電圧の変化を検出することによって、上記応答信号を復調する。
通信システム1000では、上記のように、リーダ/ライタ100が搬送波を送信し、情報処理装置150が負荷変調を行うことによって、リーダ/ライタ100と情報処理装置150との間で非接触式に通信が行われる。ここで、リーダ/ライタ100と情報処理装置150との間の通信効率は、例えば、リーダ/ライタ100の通信アンテナ106を構成するコイルL1と、情報処理装置150の通信アンテナ152を構成するコイルL2との結合係数K(d)によって変動する。より具体的には、リーダ/ライタ100と情報処理装置150との間の通信効率は、結合係数K(d)に比例する。ここで、dは、コイルL1とコイルL2間の距離を表す。また、結合係数K(d)は、距離dに反比例し、透磁率μ(例えば、空気中の透磁率μ=4π・10−7)に比例する。
図2と同様に、リーダ/ライタ100の検出信号生成部104が生成した検出信号が通信アンテナ106に伝達されると、通信アンテナ106が備えるコイルL1にコイル電流Ip10が流れる。このときコイルL1に流れるコイル電流Ip10は、図2に示すコイル電流Ip1とは、大きさや周波数が異なるものとなる。これは、リーダ/ライタ100のコイルL1と情報処理装置150のコイルL2とが結合することによって、通信アンテナ106を構成するコイルL1のインピーダンスが変化するためである。
図4は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における検出判定処理を補足的に説明するための第3の説明図である。ここで、図4は、図3を等価的に表した図である。図4に示すように、リーダ/ライタ100のコイルL1と情報処理装置150のコイルL2とが結合した場合には、相互インダクタンスM0が生じる。ここで、相互インダクタンスM0は、結合係数K(d)に比例するので、例えば、距離dが小さくなればなる程大きくなる。よって、例えばリーダ/ライタ100のコイルL1と情報処理装置150のコイルL2とが結合することによって、リーダ/ライタ100のコイルL1のインピーダンスが変化することとなる。
上記のように、情報処理装置150が存在する場合、リーダ/ライタ100の通信アンテナ106が備えるコイルには、基準コイル電流とは異なるコイル電流Ip10が流れる。したがって、上記の場合の差分値は差分値≠0となるので、リーダ/ライタ100は、差分値に基づいて情報処理装置150が存在すると判定することができる。
〔リーダ/ライタ100のコイルL1に流れるコイル電流の一例〕
図5は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における情報処理装置150が存在しない場合のコイル電流Ip1と、情報処理装置150が存在する場合のコイル電流Ip10との一例を示す説明図である。ここで、図5では、通信アンテナ106のコイルL1に流れるコイル電流を、電流検出器などの電流検出手段で検出したコイル検出電流Ic(第2検出値の一例)を示している。また、図5では、検出信号生成部104が、周期T0ごとに検出信号としてのインパルス信号を出力した場合を示している。また、図5に示す期間Pは情報処理装置150が存在しない期間、図5に示す期間Qは情報処理装置150が存在する期間を示している。なお、以下では、期間Pを“情報処理装置150が存在しない期間”、期間Qを“情報処理装置150が存在する期間”とする。
図5に示すように、期間Pにおけるコイル検出電流Ic(すなわち、コイル電流Ip1)と、期間Qにおけるコイル検出電流Ic(すなわち、コイル電流Ip10)とは、振幅および周波数が異なることが分かる。したがって、リーダ/ライタ100は、図5に示す差異により生じる差分値の変化を利用することによって、情報処理装置150を存在を検出することが可能であるので、上記(1)の処理(検出判定処理)を実現することができる。
(2)通信処理
リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理によって情報処理装置150が検出されたと判定された場合に搬送波信号を生成し、情報処理装置150へ搬送波信号に応じた搬送波を送信する。また、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理によって情報処理装置150が検出されたと判定されない場合には、搬送波信号を生成せず、定期的に検出信号を生成する。
上記のように、上記(1)の処理の結果に応じて選択的に搬送波信号を生成することによって、リーダ/ライタ100は、非接触通信に係る省電力化を図ることができる。また、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理により情報処理装置150が検出されたときに搬送波の送信を開始するので、情報処理装置150とより確実に通信を行うことができる。したがって、リーダ/ライタ100は、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
〔リーダ/ライタ100の通信処理の一例〕
以下、リーダ/ライタ100における通信処理の一例を示す。図6、図7それぞれは、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における通信処理の一例を説明するための説明図である。ここで、図6は、リーダ/ライタ100と情報処理装置150との通信が開始される場合におけるコイル検出電流Ic(第2検出値の一例)を示している。また、図7は、リーダ/ライタ100と情報処理装置150との通信が終了した場合におけるコイル検出電流Ic(第2検出値の一例)を示している。
図6を参照すると、リーダ/ライタ100は、期間Pでは検出信号を定期的に送信する。また、期間Qにおいてコイル検出電流Icが変化すると差分値が差分値≠0となるので、リーダ/ライタ100は、情報処理装置150が検出されたと判定する(上記(1)の検出判定処理)。情報処理装置150が検出されると、リーダ/ライタ100は、上記(2)の通信処理に切り替え、搬送波信号に応じた搬送波の送信を開始する(図6の通信期間T1)。
次に、図7を参照して通信終了時における処理の一例を説明する。リーダ/ライタ100は、情報処理装置150との通信が終了すると、上記(1)の検出判定処理に切り替える。ここで、図7では、処理の切り替え後も情報処理装置150が存在している場合を示しているので(図7の期間Q)、処理の切り替え後の差分値は差分値≠0となる。よって、図7では示していないが、図7の場合には、リーダ/ライタ100は、上記(2)の通信処理から上記(1)の検出判定処理への切り替え後、情報処理装置150と再度通信を開始することもできる。
リーダ/ライタ100は、例えば図6、図7に示すように、上記(1)の処理(検出判定処理)と、上記(2)の処理(通信処理)とを選択的に切り替える。ここで、リーダ/ライタ100は、検出信号に基づく第1検出値および第2検出値の差分値に基づいて情報処理装置150を検出判定を行う。よって、リーダ/ライタ100は、従来の情報処理装置のように、情報処理装置150の構成要素の動作(例えば、共振回路における共振)に依存しないので、従来のリーダ/ライタよりもより確実に情報処理装置150を検出することができる。また、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理において情報処理装置150が検出された場合に選択的に搬送波を送信するので、情報処理装置150とより確実に通信を行うことができる。さらに、リーダ/ライタ100は、検出信号としてインパルス信号を用いたとしても、上記(1)の処理により情報処理装置150を検出することができる。よって、リーダ/ライタ100は、上述した従来の検出方法が適用された従来のリーダ/ライタよりも、情報処理装置150の検出に係る消費電力を低減することができる。
したがって、リーダ/ライタ100は、上述した本発明の実施形態に係るアプローチを用いることによって、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
(本発明の実施形態に係る通信方法)
次に、上述した本発明の実施形態に係るアプローチを用いた本発明の実施形態に係る通信方法について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る通信方法の一例を示す説明図である。なお、図8は、通信システム1000において情報処理装置150が存在しない状態(期間P)から、情報処理装置150が存在する状態(期間Q)へと変化した場合の例を示している。
リーダ/ライタ100は、検出判定処理を行う(S100)。
〔検出判定処理の一例〕
図9は、本発明の実施形態に係る通信方法における検出判定処理の一例を示す流れ図である。
リーダ/ライタ100は、検出信号を生成する(S200)。ここで、上記検出信号としては、例えば、インパルス信号が挙げられるが、上記に限られない。
ステップS200において検出信号が生成されると、リーダ/ライタ100は、生成した検出信号を通信アンテナ106に伝達する(S202)。ここで、リーダ/ライタ100は、例えば、後述するスイッチング部108が備えるスイッチ素子を選択的に切り替えることによってステップS202の処理を行うが、上記に限られない。
リーダ/ライタ100は、ステップS200において生成された検出信号に基づいて第1検出値を出力する(S204)。ここで、リーダ/ライタ100は、例えば、上記スイッチング部108を介して選択的に後述する状態観測部114に検出信号を伝達することによって、第1検出値を出力する。また、検出信号が伝達された状態観測部114は、例えば、以下の(a)〜(c)の方法によって、基準コイル電流に対応する第1検出値を出力することができるが、以下の方法に限られない。ここで、本発明の実施形態に係る第1検出値は、例えば、電流(すなわち、基準電流そのもの)であってもよいし、基準電流をADコンバータ(Analog to Digital converter)でデジタル信号に変換したものとすることもできる。なお、本発明の実施形態に係る第1検出値は、上記に限られず、第2検出値と対応するものとすることができる。以下では、主に第1検出値が電流である場合を例に挙げて説明する。
(a)第1検出値を出力する第1の方法
状態観測部114が、通信アンテナ154と同様の構成を有し、状態観測部114の回路定数と通信アンテナ154の回路定数とが等しい状態の回路で構成される。そして、状態観測部114は、伝達された検出信号に応じて、状態観測部114の回路を構成するコイル(以下、「観測コイル」という。)に流れるコイル電流(以下、「コイルモデル電流」とよぶ場合がある。)を、第1検出値として出力する。ここで、上記の場合、状態観測部114が備える回路の回路定数が通信アンテナ154の回路定数と等しいので、第1検出値(コイルモデル電流)は、基準コイル電流と等しくなる。
(b)第1検出値を出力する第2の方法
リーダ/ライタ100が基準コイル電流に相当する波形が記憶されたメモリを備え、状態観測部114が、検出信号の入力に基づいて、当該メモリに記憶された波形に対応する第1検出値を出力する。ここで、上記メモリとしては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、フラッシュメモリ(flash memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。また、上記メモリは、状態観測部114が備えてもよいし、他の構成要素(例えば、リーダ/ライタ100が備える記憶部など)に備えることもできる。
(c)第1検出値を出力する第3の方法
状態観測部114は、検出信号の入力に基づいて通信アンテナを構成する回路を仮想的にシミュレート(例えば、ソフトウェアによる演算処理)する。そして、状態観測部114は、例えば、上記シミュレートの結果、仮想的なコイルに流れるコイル電流に対応する電流を第1検出値として出力する。上記の場合、状態観測部114は、電流源を備え当該電流源から第1検出値を出力してもよいし、リーダ/ライタ100が備える電流源に第1検出値を出力させることもできる。また、状態観測部114は、電流を第1検出値として出力することに限られず、シミュレートの結果を示すデジタル信号を第1検出値として出力することもできる。
リーダ/ライタ100は、例えば、上記(a)〜(c)の方法によって、第1検出値を出力する。
リーダ/ライタ100は、ステップS204において出力された第1検出値と、ステップS202において伝達された検出信号により通信アンテナ106のコイルL1に流れるコイル電流に応じた第2検出値とに基づいて、差分値を導出する(S206)。ここで、上記第2検出値は、例えば、電流検出器で検出された電流(すなわち、コイル電流そのもの)とすることができるが、上記に限られず、コイル電流をADコンバータでデジタル信号に変換したものとすることもできる。また、本発明の実施形態に係る第2検出値は、上記に限られず、第1検出値と対応するものとすることができる。以下では、主に第2検出値がコイル電流である場合を例に挙げて説明する。
リーダ/ライタ100は、ステップS206において導出された差分値が0(ゼロ)であるか否かを判定する(S208)。ステップS208において差分値が0であると判定された場合には、リーダ/ライタ100は、ステップS200からの処理を繰り返す。なお、上記の場合において、リーダ/ライタ100は、例えば、前回ステップS200の処理が行われてから予め定められた所定の時間経過していないときは、当該所定の時間経過後にステップS200からの処理を行う。ここで、リーダ/ライタ100は、例えば、クロックオシレータが生成するクロック信号に基づいて上記所定の時間の経過の判定を行うことができるが、上記に限られない。
また、ステップS208において差分値が0であると判定されない場合には、リーダ/ライタ100は、検出判定処理を終了する。
リーダ/ライタ100は、例えば、図9に示す処理によって、上述した(1)の処理(検出判定処理)を実現することができる。なお、リーダ/ライタ100は、上述した(1)の処理によって情報処理装置150が検出された場合であっても、情報処理装置150と通信を行わないときには、例えば、上述した(1)の処理を繰り返し行うことができる。
再度図8を参照して、本発明の実施形態に係る通信方法について説明する。ステップS100において情報処理装置150が検出されたと判定されると、リーダ/ライタ100は、所定周波数の搬送波信号を生成し生成した搬送波信号を通信アンテナ106に伝達することにより、搬送波信号に応じた搬送波を送信する(S102)。ここで、ステップS100において情報処理装置150が検出されているので、リーダ/ライタ100は、ステップS102において送信した搬送波信号をより確実に情報処理装置150に受信させることができる。
ステップS102において搬送波が送信されると、リーダ/ライタ100は、情報処理装置150との間で、例えばリーダ/ライタ100が提供するサービスに関する通信に係る通信処理を行う(S104)。ここで、リーダ/ライタ100における上記通信処理としては、例えば、情報処理装置150が備えるICチップに記憶されたデータの読出し/更新命令の送信や、データの送受信などが挙げられるが、上記に限られない。
ステップS104における通信処理が完了すると、リーダ/ライタ100は、ステップS106と同様の検出判定処理を行う(S106)。図8では、期間QにおいてステップS106の処理が行われるので、リーダ/ライタ100は、ステップS106において情報処理装置150を検出したと判定する。ここで、情報処理装置150が検出された場合であっても情報処理装置150と通信を行わないときには、リーダ/ライタ100は搬送波の送信(ステップS102の処理)を行わないとすることができる。上記のように選択的に搬送波を送信することによって、リーダ/ライタ100は、通信に係る消費電力を低減することができる。
リーダ/ライタ100は、例えば、図8、図9に示す通信方法を用いることによって、上述した本発明の実施形態に係るアプローチを実現することができる。したがって、リーダ/ライタ100は、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
(本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100)
次に、上述した本発明の実施形態に係るアプローチを実現することが可能なリーダ/ライタ100の構成について説明する。図10は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100の構成の一例を示す説明図である。
図10を参照すると、リーダ/ライタ100は、搬送波信号生成部102と、検出信号生成部104と、通信アンテナ106と、スイッチング部108と、復調部110と、制御部112と、状態観測部114と、差分値導出部116と、判定部118と、調整部120とを備える。また、リーダ/ライタ100は、例えば、ホストコンピュータ(図示せず)と接続され、ホストコンピュータからの送信命令に基づく搬送波信号を選択的に送信することができる。
また、リーダ/ライタ100は、ROM(Read Only Memory;図示せず)、RAM(Random Access Memory;図示せず)、記憶部(図示せず)、ホストコンピュータ(図示せず)や他の回路などと接続するためのインタフェース(図示せず)などを備えてもよい。リーダ/ライタ100は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により各構成要素間を接続することができる。ROMは、制御部112が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。RAMは、制御部112により実行されるプログラムなどを一次記憶する。記憶部は、リーダ/ライタ100において用いられるアプリケーション、データなどを記憶する。ここで、記憶部(図示せず)としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが挙げられるが、上記に限られない。また、インタフェースとしては、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)や、ネットワーク端子などが挙げられるが、上記に限られない
搬送波信号生成部102は、制御部112からの搬送波信号生成命令を受け、搬送波信号生成命令に応じた搬送波信号を生成する。ここで、図10では、搬送波信号生成部102として交流電源が示されているが、本発明の実施形態に係る搬送波信号生成部102は、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る搬送波信号生成部102は、ASK変調する変調回路(図示せず)と、変調回路の出力を増幅する増幅回路(図示せず)とをさらに備えることができる。なお、搬送波信号生成部102が生成する搬送波信号には、例えば、情報処理装置150に対する各種処理命令や処理するデータを含めることができるが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る搬送波信号は、情報処理装置150に対して電力供給を行う搬送波を通信アンテナ106に発生させるための信号であってもよい。
検出信号生成部104は、制御部112からの検出信号生成信号を受けて検出信号を出力する。ここで、図10では、検出信号生成部104として、検出信号としてのインパルス信号を生成する生成回路を示している。上記生成回路は、例えば、電圧源と、検出信号生成信号に応じて電圧源と通信アンテナ106(より厳密にはスイッチング部108)とを選択的に接続するスイッチ素子とで構成することができるが、上記に限られない。
通信アンテナ106は、例えば、コイルL1とキャパシタC1と抵抗R1とを備え、所定の共振周波数で共振する共振回路を構成する。また、通信アンテナ106は、コイルL1のコイル電流を検出し、第2検出値として差分値導出部116に出力する第1電流検出器130を備える。なお、第1電流検出器130は、ADコンバータを備え、コイル電流をAD変換したデジタル信号としての第2検出値を出力することもできる。以下では、第1電流検出器130が出力する第2検出値が、検出されたコイル電流Ipであるものとして説明する。
スイッチング部108は、搬送波信号生成部102が生成した搬送波信号を通信アンテナ106へ選択的に伝達し、また、検出信号生成部104から出力される検出信号を通信アンテナ106および状態観測部114に選択的に伝達する。より具体的には、スイッチング部108は、例えば制御部112から伝達される切替信号に応じて搬送波信号生成部102または検出信号生成部104に選択的に接続する切替スイッチSW1、SW2を備える。また、スイッチング部108は、例えば制御部112から伝達される切替信号に応じて状態観測部114に検出信号を伝達させるスイッチング素子SW3を備える。
復調部110は、例えば、通信アンテナ106のアンテナ端における電圧の振幅変化を包絡線検波し、検波した信号を2値化することによって、情報処理装置150からの応答信号を復調する。なお、復調部110における応答信号の復調手段は、上記に限られず、例えば、通信アンテナ106のアンテナ端における電圧の位相変化を用いて応答信号を復調することもできる。なお、図10では示していないが、リーダ/ライタ100は、通信アンテナ106と復調部110との間にフィルタリングを行うためのフィルタ回路を設けることができる。
制御部112は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)などで構成され、リーダ/ライタ100全体を制御する役目を果たす。制御部112は、復調部110が復調したデータを処理し、例えば、処理したデータをホストコンピュータ(図示せず)へ送信する、復調部110が復調したデータに基づいて搬送波信号生成命令を生成するなど、様々な処理を行う。
また、制御部112は、例えば判定部118から伝達される判定結果を示す判定信号に基づいて、選択的に搬送波信号生成命令を搬送波信号生成部102に伝達し、また、選択的に検出信号生成信号を検出信号生成部104に伝達する。さらに、制御部112は、例えば、搬送波信号生成命令または検出信号生成信号の選択的な伝達と同期して、スイッチング部108に切替信号を伝達する。制御部112が上記の機能を有することによって、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理(検出判定処理)と上記(2)の処理(通信処理)とを選択的に切り替えることができる。
状態観測部114は、伝達される検出信号に基づいて第1検出値を出力する。ここで、図10に示す状態観測部114は、リーダ/ライタ100が上述した(a)の方法(第1検出値を出力する第1の方法)を用いる場合の構成の一例を示している。状態観測部114は、検出信号をm倍(mは任意の定数)に増幅する増幅器と、観測コイルL1mと、キャパシタC1mと、抵抗R1mとを備える。ここで、状態観測部114は、例えば、調整部120から伝達される調整信号に応じてインダクタンスが可変する観測コイルL1mを備えることができる。上記は、状態観測部114が備える観測コイルL1mのインピーダンスを調整するためである。なお、状態観測部114の構成が上記に限られないことは、言うまでもない。
また、状態観測部114は、観測コイルl1mに流れるコイル電流をコイル電流を検出し、第2検出値として差分値導出部116に出力する第2電流検出器132を備える。ここで、第2電流検出器132は、通信アンテナ106が備える第1電流検出器130と同様の構成を有することができる。以下では、第2電流検出器132が、観測コイルL1mに流れるコイル電流(以下、「コイルモデル電流Ipm」とよぶ。)を第1検出値として出力するものとして説明する。
状態観測部114の回路定数と通信アンテナ106の回路定数とは、例えば、以下の数式1〜数式3の関係を有する。なお、以下では、便宜上、状態観測部114の回路定数をL1m、C1m、R1mで表し、通信アンテナ106回路定数をL1、C1、R1で表している。
・L1m=m×L1 ・・・(数式1)
・C1m=m×C1 ・・・(数式2)
・R1m=m×R1 ・・・(数式3)
状態観測部114の回路定数と通信アンテナ106の回路定数とが上記数式1〜数式3の関係を有することによって、状態観測部114は、基準コイル電流に対応する第2検出値を出力することができる。なお、図10では、状態観測部114がアナログ回路で構成される例を示しているが、上記数式1〜数式3の関係を満たすデジタル回路で実現することもできる。
差分値導出部116は、状態観測部114から出力される第1検出値と、通信アンテナ106から出力される第2検出値との差分を導出し、導出した差分値を判定部118と調整部120とに伝達する。ここで、差分値導出部116は、例えば、第2検出値(コイル電流)から第1検出値(コイルモデル電流)を減算する減算器で構成することができるが、上記に限られない。以下では、差分値を差分値Idと表す。
判定部118は、差分値導出部116から伝達される差分値Idに基づいて、差分値Id=0であるか否かを判定する。ここで、判定部118は、例えば、差分値Idが0(ゼロ)に収束したか否かで上記判定を行うことができるが、上記に限られない。また、判定部118における判定は、情報処理装置150が検出されたか否かの判定に相当する。そして、判定部118は、判定結果に応じた判定信号を制御部112に伝達する。ここで、上記判定信号としては、例えば、情報処理装置150が検出されたか否かを示す1ビットの信号とすることができるが、上記に限られない。判定部118が判定信号を出力することによって、制御部112は、上記(1)の処理(検出判定処理)と上記(2)の処理(通信処理)との選択的な切り替えを行うことができる。
調整部120は、差分値導出部116から伝達される差分値Idに基づいて状態観測部114が備える観測コイルL1mのインピーダンスを調整する。ここで、調整部120は、例えば、差分値Idに基づく調整値を観測コイルL1mに伝達して観測コイルL1mのインダクタンスを調整させることによって、観測コイルL1mのインピーダンスを調整するが、上記に限られない。なお、以下では、調整部120が、状態観測部114を構成する観測コイルL1mのインピーダンスを調整する例について説明するが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100は、以下に示す調整方法と同様の方法によって、状態観測部114を構成するキャパシタC1m、抵抗R1mのインピーダンスをそれぞれ調整することもできる。
〔調整部120を備える理由〕
ここで、リーダ/ライタ100が調整部120を備える理由について説明する。通信アンテナ106を構成するキャパシタC1および抵抗R1の回路定数と、状態観測部114を構成するキャパシタC1mおよび抵抗R1mの回路定数とは、経時変化が小さく、また外因の影響を得にくい定数とみなすことができる。よって、上記の各回路定数の決定は、比較的容易に行うことができる。これに対して、通信アンテナ106を構成するコイルL1の回路定数は、例えば、電子プリント基板のパターン形状やコイル銅箔の変化、コイル周辺の誘電体などの周囲の環境によって変化する。よって、コイルL1の回路定数は、リーダ/ライタ100に実装されてから決定され、また、経時変化も大きい。上記のように、通信アンテナ106が備えるコイルL1の回路定数が変化した場合には、上記(1)の処理(検出判定処理)において、情報処理装置150が存在しない場合に差分値が0(ゼロ)とならない可能性がある。上記の場合には、リーダ/ライタ100が情報処理装置150を誤検出することが起こりうる。
そこで、リーダ/ライタ100は、調整部120を備え、例えば、状態観測部114を構成する観測コイルL1mのインピーダンスを調整することによって、上記誤検出の発生をより確実に防止する。次に、調整部120における状態観測部114の調整の一例を数学モデルを用いて示す。
〔調整部120における調整例〕
図11は、本発明の実施形態に係る調整部120における状態観測部114の調整の一例を数学モデルで表した説明図である。ここで、図11は、通信アンテナ106、状態観測部114、および調整部120それぞれを数学モデルで表している。また、図11に示す“S”は、ラプラス演算子を表しており、“Kid”は、状態観測部114における調整ゲインを表している。ここで、上記調整ゲインKidは、調整を完了するまでの時間に関係する。より具体的には、上記調整ゲインKidは、例えば、通信アンテナ106のコイルL1のインピーダンスと状態観測部114の観測コイルL1mのインピーダンスとのコイルインピーダンス比を真値に収束させるまでの時間に関係する。
図12は、図11に示す数学モデルに基づいてシミュレーションを行ったシミュレーション結果を示す説明図である。ここで、図12は、通信アンテナ106のコイルL1のコイル定数をL1とし、コイルL1のインピーダンスが2倍の値に変化した場合における状態観測部114の調整結果を示している。また、図12において、図12(a)はコイル電流Ip(第2検出値)、図12(b)はコイルモデル電流Ipm(第1検出値)、図12(c)は差分電流Id(差分値)を示している。そして図12(d)は、通信アンテナ106のコイルL1のインピーダンスと、状態観測部114の観測コイルL1mのインピーダンスとのコイルインピーダンス比L1m/L1を示している。
図12に示すように、リーダ/ライタ100は、コイルL1のインピーダンスが2倍の値に変化した場合であっても、図11に示す数学モデルによって、コイルインピーダンス比L1m/L1が真値に収束させることができる(図12(d))。ここで、図12(c)、図12(d)に示すように、差分電流Idが0(ゼロ)に収束したとき、コイルインピーダンス比L1m/L1が真値に収束する。したがって、リーダ/ライタ100は、差分電流Idに基づいて通信アンテナ106のコイルL1のコイル定数L1の変化を同定することができる。なお、コイルインピーダンス比L1m/L1の真値が、図12に示す2に限られないことは、言うまでもない。
したがって、リーダ/ライタ100は、例えば、図11に示す数学モデルに対応し通信アンテナのコイルL1のインピーダンスを調整する調整部120を備えることによって、情報処理装置150の誤検出をより確実に防止することができる。ここで、調整部120は、通信アンテナのコイルL1のインダクタンスを調整することによってコイルL1のインピーダンスのを調整することができるが、インピーダンスの調整方法は、上記に限られない。
〔状態観測部114の調整方法〕
図13は、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100における状態観測部114の調整方法の一例を示す流れ図である。ここで、図13は、状態観測部114の各構成要素に初期値が設定されてリーダ/ライタ100に組み込まれた後の調整方法を示している。
リーダ/ライタ100は、インパルス電圧Vimp(検出信号)を定期的に通信アンテナ106と状態観測部114とに伝達する(S300)。そして、リーダ/ライタ100は、通信アンテナ106から出力されるコイル電流Ip(第2検出値)と、状態観測部114のコイルモデル電流Ipm(第1検出値)とに基づいて差分値Idを導出する(S302)。
ステップS302において差分値Idが導出されると、リーダ/ライタ100は、差分値Idに基づいて調整値を導出する(S304)。そして、リーダ/ライタ100は、ステップS304において導出した調整値に基づいて状態観測部114を構成する観測コイルL1mのインピーダンスを調整する(S306)。
リーダ/ライタ100は、ステップS302において導出された差分値Id=0であるか否かを判定する(S308)。ここで、ステップS308の判定は、差分値Idが0に収束したか否かの判定に相当する。
ステップS308において差分値Id=0であると判定されない場合には、コイルインピーダンス比L1m/L1が真値と一致していないので、リーダ/ライタ100は、ステップS300からの処理を繰り返す。また、ステップS308において差分値Id=0であると判定された場合には、コイルインピーダンス比L1m/L1が真値と一致しているので、リーダ/ライタ100は、状態観測部114の観測コイルL1mのインピーダンスの調整を完了する。
リーダ/ライタ100は、例えば、図13に示す調整方法を用いることによって、状態観測部114の観測コイルL1mのインピーダンスを調整することができる。なお、図13に示す調整方法は、例えば、リーダ/ライタ100が検出信号を生成するごとに行われる。また、リーダ/ライタ100は、搬送波信号が生成される場合には、観測コイルL1mのインピーダンスの調整を行わないとすることもできる。上記は、リーダ/ライタ100が図10の構成をとる場合、搬送波信号が生成されるときに差分値が差分値≠0となる恐れがあるためである。ここで、リーダ/ライタ100は、例えば、制御部112が搬送波信号送信命令の伝達と同期して調整部120に調整停止命令を伝達することによって、選択的に観測コイルL1mのインピーダンスの調整を停止させることができるが、上記に限られない。
リーダ/ライタ100は、図10に示すような構成によって、上述した(1)の処理(検出判定処理)と(2)の処理(通信処理)とを選択的に切り替え、上述した本発明の実施形態に係るアプローチを実現することができる。したがって、リーダ/ライタ100は、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
以上のように、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100は、上述した(1)の処理(検出判定処理)と、上述した(2)の処理(通信処理)とを選択的に切り替える。ここで、リーダ/ライタ100は、検出信号に基づく第1検出値および第2検出値の差分値に基づいて情報処理装置150を検出判定を行う。よって、リーダ/ライタ100は、従来の情報処理装置のように、情報処理装置150の構成要素の動作(例えば、共振回路における共振)に依存しないので、従来のリーダ/ライタよりもより確実に情報処理装置150を検出することができる。また、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理において情報処理装置150が検出された場合に選択的に搬送波を送信するので、情報処理装置150とより確実に通信を行うことができる。さらに、リーダ/ライタ100は、検出信号としてインパルス信号を用いたとしても、上記(1)の処理により情報処理装置150を検出することができる。よって、リーダ/ライタ100は、上述した従来の検出方法が適用された従来のリーダ/ライタよりも、情報処理装置150の検出に係る消費電力を低減することができる。
また、リーダ/ライタ100は、調整部120を備え、差分値に基づいて状態観測部114を構成する観測コイルL1mのインピーダンスを調整する。よって、リーダ/ライタ100は、通信アンテナ106を構成するコイルL1のインピーダンスが経時変化や外因などにより変化した場合であっても、コイルインピーダンス比L1m/L1を真値に調整することができる。よって、リーダ/ライタ100は、上記(1)の処理(検出判定処理)において情報処理装置150が誤検出されることを防止することができる。図10は、コイルL1が時経変化しても自動的に同定する回路であるが、同様の原理により、抵抗R1、コンデンサC1が時経変化しても同定することができる。
したがって、リーダ/ライタ100は、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
以上、本発明の実施形態に係る通信システム1000を構成する構成要素としてリーダ/ライタ100を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、リーダ/ライタ機能(すなわち、搬送波を主体的に送信する機能)を有する携帯電話などの携帯型通信装置、リーダ/ライタ機能を有するPC(Personal Computer)などのコンピュータなど様々な機器に適用することができる。
また、本発明の実施形態に係る通信システム1000を構成する構成要素として情報処理装置150を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、RFIDタグ、ICカード、ICチップを搭載した携帯電話などの携帯型通信装置、ICチップを搭載したPCなどのコンピュータなど、リーダ/ライタ100との間で非接触通信可能な様々な機器に適用することができる。
(本発明の実施形態に係るプログラム)
コンピュータを、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100として機能させるためのプログラムによって、通信対象の情報処理装置との通信と、非接触通信に係る省電力化との両立を図ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記では、コンピュータを、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタ100として機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記各プログラムを記憶させた記憶媒体も併せて提供することができる。
上述した構成は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、当然に、本発明の技術的範囲に属するものである。
本発明の実施形態に係る通信システムにおける通信方法の概要を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける検出判定処理を補足的に説明するための第1の説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける検出判定処理を補足的に説明するための第2の説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける検出判定処理を補足的に説明するための第3の説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける情報処理装置が存在しない場合のコイル電流と、情報処理装置が存在する場合のコイル電流との一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける通信処理の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける通信処理の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る通信方法の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る通信方法における検出判定処理の一例を示す流れ図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタの構成の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る調整部における状態観測部の調整の一例を数学モデルで表した説明図である。 図11に示す数学モデルに基づいてシミュレーションを行ったシミュレーション結果を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るリーダ/ライタにおける状態観測部の調整方法の一例を示す流れ図である。
符号の説明
100 リーダ/ライタ
102 搬送波信号生成部
104 検出信号生成部
106 通信アンテナ
108 スイッチング部
112 制御部
114 状態観測部
118 判定部
120 調整部
150 情報処理装置

Claims (7)

  1. 所定周波数の搬送波信号を選択的に生成する搬送波信号生成部と
    通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を選択的に生成する検出信号生成部と
    所定のインダクタンスを有するコイルを備え、前記搬送波信号または前記検出信号が選択的に伝達される通信アンテナと
    前記検出信号の入力に基づいて、前記情報処理装置が検出されない場合に前記通信アンテナの前記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力する状態観測部と
    前記搬送波信号または前記検出信号を選択的に前記通信アンテナへ伝達し、前記検出信号が前記通信アンテナに伝達される場合、前記検出信号を前記状態観測部に伝達するスイッチング部と
    前記第1検出値と、前記通信アンテナの前記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、前記情報処理装置が検出されたか否かを判定する判定部と
    前記判定部の判定結果に基づいて、前記搬送波信号または前記検出信号を選択的に生成させる制御部と
    を備え
    前記検出信号生成部は、前記検出信号としてインパルス信号を生成する、リーダ/ライタ。
  2. 前記状態観測部は、インダクタンスが可変する観測コイルを備え、
    前記観測コイルのインピーダンスと前記通信アンテナが備える前記コイルのインピーダンスとの比が所定の値をとるように、前記観測コイルのインピーダンスを調整する調整部をさらに備える、請求項1に記載のリーダ/ライタ。
  3. 前記状態観測部は、観測コイルを備え、前記検出信号に応じて前記観測コイルに流れる電流を前記第1検出値として出力し、
    前記判定部は、前記観測コイルに流れる電流と前記通信アンテナの前記コイルに流れる前記第2検出値としての前記コイル電流とに応じた差分値に基づいて、前記情報処理装置が検出されたか否かを判定する、請求項1に記載のリーダ/ライタ。
  4. 前記基準コイル電流に相当する波形が記憶されたメモリをさらに備え、
    前記状態観測部は、前記検出信号の入力に基づいて、前記メモリに記憶された前記波形に対応する前記第1検出値を出力する、請求項1に記載のリーダ/ライタ。
  5. 前記状態観測部は、前記検出信号の入力に基づいて前記通信アンテナを構成する回路をシミュレートし、前記シミュレートの結果コイルに流れるコイル電流を前記第1検出値として出力する、請求項1に記載のリーダ/ライタ。
  6. 通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を生成するステップと
    所定のインダクタンスを有するコイルを備える通信アンテナに前記検出信号を伝達するステップと
    前記検出信号に基づいて、前記情報処理装置が検出されない場合に前記通信アンテナの前記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力するステップと
    前記第1検出値と、前記通信アンテナの前記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、前記情報処理装置が検出されたか否かを判定するステップと
    前記判定するステップにおける判定結果に基づいて所定周波数の搬送波信号を選択的に生成するステップと
    前記搬送波信号を前記通信アンテナに伝達するステップと
    を有し、
    前記検出信号を生成するステップでは、前記検出信号としてインパルス信号が生成される、通信方法。
  7. 通信対象の情報処理装置を検出するための検出信号を生成するステップ
    所定のインダクタンスを有するコイルを備える通信アンテナに前記検出信号を伝達するステップ
    前記検出信号に基づいて、前記情報処理装置が検出されない場合に前記通信アンテナの前記コイルに流れる基準コイル電流に対応する第1検出値を出力するステップ
    前記第1検出値と、前記通信アンテナの前記コイルに流れるコイル電流に対応する第2検出値との差分値に基づいて、前記情報処理装置が検出されたか否かを判定するステップ
    前記判定するステップにおける判定結果に基づいて所定周波数の搬送波信号を選択的に生成するステップ
    前記搬送波信号を前記通信アンテナに伝達するステップ
    をコンピュータに実行させ
    前記検出信号を生成するステップでは、前記検出信号としてインパルス信号が生成される、プログラム。
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