JP5281965B2 - Icタグケーブル用芯線、icタグケーブル、icタグケーブルの位置検出システム及び検出方法 - Google Patents
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Description
本発明は、ICタグによりケーブルを認識するための、ICタグケーブル用芯線、ICタグケーブル、ICタグケーブルの位置検出システム及び方法に関する。
ケーブルの認識を行うために、ICタグが活用されている。特許文献1などがその代表である。特許文献1の発明は、長尺のテープ本体に長手方向に間隔をおいてRFICタグを貼着搭載した連長体を形成し、これを光ケーブル内に長手方向に螺旋巻きつけなしに内蔵する方法で多数のケーブルを認識しようとする方法である。
また、特許文献2には、複数のICタグをケーブルに長手方向に螺旋巻きつけ、た識別情報付きケーブル及び識別情報付与方法が示されている。特許文献3には、外部から非接触で読み書き可能な情報記憶素子部を一定の間隔毎に配置した1本のテープを絶縁体に螺旋状に巻きつけたケーブルの例が示されている。また、特許文献4には、複数のICタグが所定間隔を置いて配列されたICタグ群をケーブルの外側に巻きつけた例が示されている。また、特許文献5には、合成樹脂材等で形成されたテープ本体に所定の間隔でICチップが固定されたICタグテープをケーブルに設けた例が示されている。さらに、特許文献6にも、外部から非接触で読み書き可能な複数の情報記憶素子部を連続して配設したテープ又は紐をケーブル長手方向に沿って配設した例が示されている。
上記特許文献1に代表される方法によるケーブル認識を行うとき、連長体が螺旋巻きつけなしにケーブル内に内蔵されるために、ケーブルの角度によって読み取りが困難となる可能性がある。上記特許文献2から特許文献6の発明では、ICタグがケーブルに巻きつけた例が示されているが、長尺のテープ等に個々のICタグを貼り付けた状態でケーブルに巻きつけている。このような長尺のテープを製造するには、多数のICタグチップを所定の間隔でテープ基材に貼り付け搭載する作業が必要となる。そのために、膨大な数のICタグを巻き付ける必要のある長尺のケーブルでは、コスト高となり、実用化のための最大の障害として経済性に課題を有している。
本発明の主たる目的は、任意の場所で角度依存性なくIDを読み取り可能なICタグケーブルを備えた芯線やケーブルを、安価に提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のICタグケーブル用芯線は、隣り合うICタグチップをアンテナを介して相互に繋ぐことにより複数のICタグチップをテープ状に接続したテープ状ICタグが、導体である芯線上に絶縁物を介して螺旋状に巻きつけられていることを特徴とする。
本発明によれば、ICタグの螺旋巻きつけを行うことによって、ICタグのアンテナを芯線またはケーブルの回りに巻きつけることになる。このことによって、ケーブルの角度をかえても読み取りが容易となり利便性が増す。また、ICタグチップの間をアンテナとして用いるために、テープ基材が不要となり、低コスト化が可能となる。
本発明の代表的な実施例を挙げると、次の通りである。
(1)複数のICタグチップを等間隔に配置してテープ状にした媒体を導体である芯線上に絶縁物を介して螺旋巻きつけを行い、当該芯線の任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる芯線であって、隣り合うICタグチップの間は等電位の導体で接続されている。
(1)複数のICタグチップを等間隔に配置してテープ状にした媒体を導体である芯線上に絶縁物を介して螺旋巻きつけを行い、当該芯線の任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる芯線であって、隣り合うICタグチップの間は等電位の導体で接続されている。
(2)複数のICタグチップを等間隔に配置してテープ状にした媒体を導体である複数の芯線に絶縁物を介して螺旋巻きつけを行い、当該の複数の芯線であるケーブルの任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる複数の芯線を備えたケーブルであって、隣り合うICタグチップの間は等電位の導体で接続されている。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。
まず、図1〜図4Bで本発明の第1の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例になる芯線の斜視図である。図2A及び図2Bは、図1の芯線に巻きつけられるテープ状ICタグの各例の平面図である。図3は、図1の芯線を束ねて形成されたケーブルの断面図である。
図1において、芯線100は、導体103とその周囲の絶縁被覆101と、この絶縁被覆101の外周に螺旋状に巻きつけられたテープ状に連続したテープ状ICタグ102とで構成されている。テープ状ICタグ102は、図2Aや図2Bに示したように、ICタグチップ201及び帯状の等電位配線(アンテナ)202で構成されており、全体として導電性である。各ICタグチップ201は同じ構成である。また、各等電位配線202は、同じ形状、同じ材料で構成されている。
図2Aにおいて、隣り合うICタグチップ201、201の間には等電位配線202があって、ダイポールアンテナの役割を果たすと同時に、多数のICタグチップを連結するテープ状の連結媒体の機能を有している。1本の等電位配線202の両端にはICタグチップ201がそれぞれ接続されていることになる。
テープ状ICタグ102は、芯線の絶縁被覆101に巻きつける前に、予め、複数のICタグチップ201を各々等電位配線を介して繋ぐことで、テープ状に連続した長尺の構造体として形成し、リールなどに保持される。本発明では、複数のICタグチップの間を接続する等電位配線をアンテナとして用いるために、複数のICタグチップを貼り付け搭載するテープ基材を別途用意する必要がない。また、ICタグを形成する過程でテープ状の連続体を形成するので、個々のICタグチップをテープ基材に貼り付け搭載するような作業も不要である。そのため、低コスト化が可能となる。このテープ状ICタグ102を形成している要素は、そのサイズの点で、ほとんどがアンテナから構成されているということが出来る。従って、絶縁被覆付き芯線100の周囲には、ICタグのアンテナが巻かれていることになる。
なお、図2Aの例は、各ICタグチップ201が両面電極型であり、チップはその両面に形成される両面電極対により、アンテナ202、202と接続されている。両面電極チップでは、チップの主面側と裏面側に1個づつの電極が存在する。それぞれの電極はアンテナ端子、グランド端子となっている。
一方、図2Bの例は、各ICタグチップ201が片面電極型であり、各片面電極チップをアンテナ202、202に接続したものである。片面電極チップでは、チップの主面側に2個の電極が隣り合わせて存在する。裏面側には電極は存在しない。それぞれの電極はアンテナ端子、グランド端子となっている。
図2Aの例はチップサイズが小さい場合、図2Bの例はチップサイズが大きい場合に適している。いずれの場合も、ICタグ102の各ICタグチップ201が左右のアンテナ202、202を介して電気的に接続されている。なお、図2A、図2Bでは、左右のアンテナ202、202の幅が各ICタグチップ201の幅よりも狭い例を示しているが、これらの幅の関係は逆であってもよく、あるいは実質的に同じ幅であっても良い。また、隣り合う2つのICタグチップ201間の距離Lは、各ICタグチップ201の左右一対のアンテナで構成されるダイポールアンテナの長さが、無線通信に使用される周波数λに対して受信感度のよい長さとするが、ICタグチップのアンテナの受信感度の許容範囲で多少長いあるいは短いものとしても良い。すなわち、Lの大きさは、テープ状ICタグ用途や読み取り方式に応じて適宜設定すればよい。
図3は、芯線100を複数本束ねて形成されたケーブル110の断面図である。各芯線100は、導体103とその周囲の絶縁被覆101と、この絶縁被覆101の外周に螺旋状に巻きつけられたテープ状に連続したICタグ102と、シース105で構成されている。なお、絶縁被覆付き芯線100を束ねたケーブルは、例えば、導電ケーブルや通信ケーブルとして用いられる。
なお、図3の例は、各芯線に個別にテープ状のICタグが巻きつけられているが、用途によっては、複数の芯線を束ねたケーブル内に、全体として1本の、あるいは特定の複数の芯線に対応する複数本のテープ状ICタグを螺旋状に設けても良い。
このテープ状ICタグ102は、ICチップを小型、薄型化することによって信頼性を向上することができる。たとえば、ICタグチップとして、サイズが50μm角で、厚さが5μm厚のICタグチップがすでに2007年2月のISSCC(International Solid−State Circuits Conference)で発表されている。このような小型、薄型のチップを使うことによって、絶縁被覆付き芯線や複数の絶縁被覆付き芯線に巻きつけるとき、ICチップの突起が表にでることがなく、機械的摩擦や応力印加に強くすることができる。ICタグのIDメモリはたとえば128ビットのROM(Read Only Memory)などであるが、本発明では他の選択を排除するものではない。
また、テープ状ICタグの各ICタグチップには、それらの製造過程で、固有の識別IDが付与される。そして、絶縁被覆付き芯線100に巻きつけられたテープ状ICタグ、あるいは複数の絶縁被覆付き芯線をまとめたケーブル110に巻きつけられたテープ状ICタグの各ICタグチップの識別IDは、絶縁被覆付き芯線や、複数の絶縁被覆付き芯線をまとめたケーブルが製造がされる過程で、順次、全数順番が狂うことなく読みとられ、ケーブルを用いた装置やシステムを管理する情報処理システムのデータベースに登録され、監視などに利用される。
次に、本発明を適用した芯線やケーブルにおけるICタグケーブルの位置検出システム及び方法について、図4A、図4Bで説明する。
図4Aは、絶縁被覆付き芯線100に巻きつけられたテープ状ICタグの読み取り方式の一例を示している。ICタグケーブルの位置検出システムは、ICタグリーダ400と、情報処理システム410とそのデータベース420を備えている。401はICタグリーダ400のアンテナ、402は有効電波エリアの例を示している。ICタグリーダ400のアンテナ401をテープ状ICタグが巻きつかれた絶縁被覆付き芯線100に近づけると、ICタグチップのアンテナからそのICタグチップのIDを読み取ることができる。
図4Aは、絶縁被覆付き芯線100に巻きつけられたテープ状ICタグの読み取り方式の一例を示している。ICタグケーブルの位置検出システムは、ICタグリーダ400と、情報処理システム410とそのデータベース420を備えている。401はICタグリーダ400のアンテナ、402は有効電波エリアの例を示している。ICタグリーダ400のアンテナ401をテープ状ICタグが巻きつかれた絶縁被覆付き芯線100に近づけると、ICタグチップのアンテナからそのICタグチップのIDを読み取ることができる。
すなわち、テープ状ICタグを構成する等電位配線のアンテナ202にICタグリーダ400から電磁波を照射することによって、当該アンテナ202には高周波電流が流れる。相対的に読み出したいICタグに近い方にリーダ400をもっていくと、当該のICチップの方に大きな電流が流れる。大きな電流が流れる方の反射率が大きくなるために、同時に複数のICタグチップが動作してもひとつのICタグが選択されてIDを読み取ることができる。例えば、ICタグリーダ400をICタグチップ201aに近づけるとそのアンテナはICタグリーダ400からの変調信号を受信し、ICタグチップ201a内の処理回路でこの変調信号が復調され、識別情報すなわちメモリ内のID番号に対応した変調信号が生成され、リーダへ送信される。
ICタグチップのアンテナ202は芯線100の全長に渡り回りにめぐらされているために、芯線100の位置や角度に大きな制約を受けることなく読み取りが可能となる。また、芯線100を回転させても、ICタグチップのピッチの単位でIDを読み取ることが可能となり、利便性が増す。すなわち、絶縁被覆付き芯線100が回転しても、IDを容易に読み取ることができる。
ICタグリーダで読み取られたICタグの識別IDは、その芯線やケーブルを用いた装置やシステムを管理する情報処理システムに送られる。読み取り対象のケーブルに関するICタグの識別IDは、予め、情報処理システムのデータベースに登録されている。ICタグの識別IDは、一義的に属性が決定されるために、どのような種類の芯線であっても識別IDを一義的に特定することができ、芯線の種類や位置を容易に検出できる。
次に、図4Bは、絶縁被覆付き芯線100に巻きつけられたテープ状ICタグを有する、ケーブルにおける読み取りの一例を示している。ICタグリーダ400のアンテナ401をケーブルに近づけると、特定の被覆付き芯線、例えば芯線100AのICタグチップのアンテナ201AからそのICタグチップのIDを読み取ることができる。ケーブルの角度をかえてもIDの読み取りは容易である。
複数の芯線をまとめたケーブルに巻きつけられたICタグのIDは、順次、芯線をまとめたケーブルが製造されたときに全数順番が狂うことなく読みとられ、データベースに登録されている。このデータベースに登録されたIDは一義的に属性が決定されるために、どのような種類のケーブルであっても一義的にIDを特定することができ、ケーブル内の芯線の種類や位置を容易に検出できる。
なお、用途によっては、ケーブル内の芯線の間隔が狭く、有効電波エリア402内に複数の芯線、すなわち、複数のICタグチップが存在することになる場合もある。このようなときは、例えば、ICタグリーダ400から互いに異なるクロックパルス間隔のクロックパルスを変調した信号を組み合わせて近接したICタグチップのIDの読み取りを制御するなどの方法を採用すれば良い。
また、複数の芯線を束ねたケーブル状のものにも、このICタグを螺旋状に巻きつけたものに対しても、同様に、ケーブルが回転してもIDを読み取ることができる。
このように、本実施例によれば、芯線やケーブルが回転しても、IDを容易に読み取ることができる。また、複数のICタグチップの間をアンテナとして用いるために、複数のICタグチップを貼り付け搭載するテープ基材が不要となり、貼り付け作業も不要なため、低コスト化が可能となる。
本発明のテープ状ICタグの第2の実施例を、図5A〜図5Cで説明する。
本実施例では、ICタグチップ301を等間隔に配置し、糸アンテナ302及び絶縁性のアンテナカバー303で接続してテープ状にすることにより、テープ状ICタグ102を形成する。すなわち、図5Aに示したように、隣り合う糸アンテナ302が、アンテナカバー303によって、ICタグチップ301と共に挟み込みこまれ、接続されている。図5Bは、アンテナカバー303によって、糸アンテナ302とICタグチップ301が接続されている断面図を示している。図5Cは、アンテナカバー303を平面に展開した状態を示している。絶縁性のアンテナカバー303は、矩形の平面形状をしており、その上に、ICタグチップ301と左右一対の糸アンテナ302、302が載置され、ICタグチップ301の一方の電極と一方の糸アンテナ302、ICタグチップ301の他方の電極と他方の糸アンテナ302とが、各々、導体パターンやワイヤボンディング304等で電気的に接続される。
本実施例では、ICタグチップ301を等間隔に配置し、糸アンテナ302及び絶縁性のアンテナカバー303で接続してテープ状にすることにより、テープ状ICタグ102を形成する。すなわち、図5Aに示したように、隣り合う糸アンテナ302が、アンテナカバー303によって、ICタグチップ301と共に挟み込みこまれ、接続されている。図5Bは、アンテナカバー303によって、糸アンテナ302とICタグチップ301が接続されている断面図を示している。図5Cは、アンテナカバー303を平面に展開した状態を示している。絶縁性のアンテナカバー303は、矩形の平面形状をしており、その上に、ICタグチップ301と左右一対の糸アンテナ302、302が載置され、ICタグチップ301の一方の電極と一方の糸アンテナ302、ICタグチップ301の他方の電極と他方の糸アンテナ302とが、各々、導体パターンやワイヤボンディング304等で電気的に接続される。
このようにして、ICタグ102を構成する各ICタグチップ301が左右の糸アンテナ302を介して電気的に接続されている。また、隣り合う2つのICタグチップ301間の距離L、換言すると各糸アンテナ302の単体の長さは、一対のアンテナで構成されるダイポールアンテナの長さが、無線通信に使用される周波数λに対して受信感度のよい長さ、あるいは、これよりも多少長いあるいは短いものとする。Lの大きさは、テープ状ICタグ用途や読み取り方式に応じて適宜設定すればよい。
本実施例のテープ状ICタグ102も、実施例1の場合と同様に、絶縁被覆付き芯線や、複数の絶縁被覆付き芯線に螺旋状に巻きつけられる。本実施例においても、テープ状ICタグ102を形成している要素は、そのサイズの点で、ほとんどがアンテナから構成されているということが出来る。従って、絶縁被覆付き芯線100の周囲には、ICタグのアンテナが巻かれていることになる。
すなわち、複数のICタグチップ301が等間隔に位置し、これらICタグチップの間は糸状の等電位の導体すなわち糸アンテナで接続されており、このようにしてテープ状にしたテープ状ICタグ102を形成し、このテープ状ICタグ102を、導体である芯線上に絶縁物を介して、螺旋巻きつけを行い、当該の芯線の任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる芯線とする。
あるいは、さらに、複数のICタグチップを等間隔に配置し糸アンテナで接続することによりテープ状にしたテープ状ICタグ102を、導体である複数の芯線であるケーブル上に絶縁物を介して、螺旋巻きつけを行い、当該の複数の芯線であるケーブルの任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させるケーブルとする。
本実施例でも、テープ状ICタグの螺旋巻きつけを行うことによって、ICタグのアンテナを芯線またはケーブルの回りに巻きつけることになる。このことによって、ケーブルの角度をかえてもIDの読み取りが容易となり利便性が増す。また、隣り合うICタグチップを糸アンテナで接続してテープ状ICタグとしているために、テープ基材が不要となり、低コスト化が可能となる。
本発明のテープ状ICタグの第3の実施例を、図6A〜図6Dで説明する。
図6Aは、本実施例のアンテナカバーを平面に展開した状態を示している。図6Bは図6AのA−A’断面、図6Cは図6AのB−B’断面、図6Dは図6AのC−C’断面を示す図である。
図6Aは、本実施例のアンテナカバーを平面に展開した状態を示している。図6Bは図6AのA−A’断面、図6Cは図6AのB−B’断面、図6Dは図6AのC−C’断面を示す図である。
本実施例のテープ状ICタグ102は、アンテナカバー503によって、ICタグチップ301と共に隣り合うテープアンテナ502、502が接続されている。
すなわち、ICタグチップ301を表面および裏面からサンドイッチ状に連続した絶縁性の同一基板(アンテナカバー)503で挟み込み、基板503の両端部には左右のアンテナ導体(テープアンテナ)502、502を同時に挟み込んでテープ状ICタグ102とする。ICタグチップ301は、アンテナカバー503のほぼ中央に固定されており、ICタグチップ301の各電極と左右のアンテナ導体502、502とは、導体パターンやワイヤボンディング504等で電気的に接続される。図6Cと図6Dから明らかな通り、アンテナカバー503で挟み込んだ部分のアンテナ導体の幅はチップ搭載部分の幅より大きい。
すなわち、ICタグチップ301を表面および裏面からサンドイッチ状に連続した絶縁性の同一基板(アンテナカバー)503で挟み込み、基板503の両端部には左右のアンテナ導体(テープアンテナ)502、502を同時に挟み込んでテープ状ICタグ102とする。ICタグチップ301は、アンテナカバー503のほぼ中央に固定されており、ICタグチップ301の各電極と左右のアンテナ導体502、502とは、導体パターンやワイヤボンディング504等で電気的に接続される。図6Cと図6Dから明らかな通り、アンテナカバー503で挟み込んだ部分のアンテナ導体の幅はチップ搭載部分の幅より大きい。
各アンテナ導体の長さは、実施例1や2の場合と同様な観点で決めることができる。本実施例のテープ状ICタグ102も、実施例1や2の場合と同様に、絶縁被覆付き芯線や、複数の絶縁被覆付き芯線に螺旋状に巻きつけられる。本実施例においても、テープ状ICタグ102を形成している要素は、そのサイズの点で、ほとんどがアンテナから構成されているということが出来る。従って、絶縁被覆付き芯線100の周囲には、ICタグのアンテナが巻かれていることになる。
すなわち、ICタグチップを等間隔に配置してテープ状にしたテープ状ICタグを導体である芯線上に絶縁物を介して、螺旋巻きつけを行い、当該の芯線の任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる芯線とする。または、ICタグチップを等間隔に配置してテープ状にしたテープ状ICタグを導体である複数の芯線であるケーブル上に絶縁物を介して、螺旋巻きつけを行う。そして、当該の複数の芯線であるケーブルの任意の場所で、ICタグチップのIDを認識させる。特に、テープ状テープ状ICタグの各ICタグチップの間は等電位の導体で接続されていて当該等電位の導体はテープ状である。ICタグチップを表面および裏面からサンドイッチ状に連続した同一基板で挟み込む当該基板の両端はアンテナ導体を同時に挟み込むICタグで、挟み込んだ部分の厚さはチップ搭載部分より厚いことを特徴とするICタグとすることにより、紙漉きのときのローラの加圧力に強いICタグとすることができる。
なお、以上の実施例では、絶縁被覆付き芯線が導電体の導電ケーブルや通信ケーブルについて説明したが、本発明は、導電体に限らず、光ファイバーやそれらを用いた光ケーブルについても適用できることは言うまでも無い。
100…絶縁被覆付き芯線、
101…絶縁被覆、
102…テープ状ICタグ、
103…導体、
110…ケーブル、
201…ICタグチップ、
202…等電位配線(アンテナ)、
301…ICタグチップ、
302…糸アンテナ、
303…アンテナカバー、
304…導体パターンやワイヤボンディング、
400…ICタグリーダ、
401…ICタグリーダのアンテナ、
402…有効電波エリア、
410…情報処理システム、
420…データベース、
502…テープアンテナ、
503…基板(アンテナカバー)、
504…導体パターンやワイヤボンディング。
101…絶縁被覆、
102…テープ状ICタグ、
103…導体、
110…ケーブル、
201…ICタグチップ、
202…等電位配線(アンテナ)、
301…ICタグチップ、
302…糸アンテナ、
303…アンテナカバー、
304…導体パターンやワイヤボンディング、
400…ICタグリーダ、
401…ICタグリーダのアンテナ、
402…有効電波エリア、
410…情報処理システム、
420…データベース、
502…テープアンテナ、
503…基板(アンテナカバー)、
504…導体パターンやワイヤボンディング。
Claims (10)
- 隣り合うICタグチップをアンテナを介して相互に繋ぐことにより複数のICタグチップをテープ状に接続したテープ状ICタグが、導体である芯線上に絶縁物を介して螺旋状に巻きつけられていることを特徴とするICタグケーブル用芯線。
- 請求項1において、
隣り合う前記ICタグチップの間は、糸状もしくはテープ状の等電位の導体で接続されていることを特徴とするICタグケーブル用芯線。 - 請求項1において、
前記各ICタグチップの一方の電極がそれぞれ前記アンテナを介して隣り合う前記ICタグチップの他方の電極と電気的に接続されていることを特徴とするICタグケーブル用芯線。 - 請求項1において、
矩形の絶縁性のアンテナカバーにより、前記ICタグチップと該ICタグチップに電気的に接続された左右一対の糸アンテナの端部とを挟み込み、前記テープ状ICタグとしたことを特徴とするICタグケーブル用芯線。 - 請求項1において、
前記ICタグチップを表面および裏面からサンドイッチ状に連続した絶縁性の同一の基板で挟み込み、当該基板の両端に前記ICタグチップに電気的に接続された左右のアンテナ導体を同時に挟み込み、前記テープ状ICタグとしたことを特徴とするICタグケーブル用芯線。 - 請求項5において、
前記左右のアンテナ導体を挟み込んだ部分の幅は前記ICタグチップの搭載部分の幅より大きいことを特徴とするICタグケーブル用芯線。 - 複数の芯線と、該芯線を収納したシースとを備えたICタグケーブルであって、
少なくとも1つの芯線が請求項1ないし6のいずれかに記載の前記ICタグケーブル用芯線であることを特徴とするICタグケーブル。 - ICタグリーダと、情報処理システムとそのデータベースとを備え、
検出対象の導体であるケーブルの芯線には、絶縁物を介して、隣り合うICタグチップを等電位の導体であるアンテナを介して相互に繋ぐことにより複数のICタグチップをテープ状に接続したテープ状ICタグが、螺旋状に巻きつけられており、
前記テープ状ICタグの各ICタグチップには、固有の識別IDが付与されており、
前記データベースには、前記芯線をまとめたケーブルが製造がされる過程で、前記テープ状ICタグの各ICタグチップの識別IDが登録されており、
前記ICタグリーダにより、前記芯線の任意の場所で、前記ICタグチップのIDを認識させることを特徴とするICタグケーブルの位置検出システム。 - 請求項8において、
隣り合うICタグチップをアンテナを介して相互に繋ぐことにより複数のICタグチップをテープ状に接続したテープ状ICタグが、導体である複数の前記芯線上に絶縁物を介して螺旋状に巻きつけられており、
前記ICタグリーダにより、当該の複数の芯線を有するケーブルの任意の場所で、前記テープ状ICタグの任意のICタグチップのIDを認識させることを特徴とするICタグケーブルの位置検出システム。 - ICタグケーブルの位置検出システムを用いたICタグケーブルの位置検出方法であって、
検出対象の導体であるケーブルの芯線には、絶縁物を介して、隣り合うICタグチップを等電位の導体であるアンテナを介して相互に繋ぐことにより複数のICタグチップをテープ状に接続したテープ状ICタグが、螺旋状に巻きつけられており、
前記位置検出システムは、ICタグリーダと、情報処理システムとそのデータベースとを備えており、
前記テープ状ICタグの各ICタグチップに、固有の識別IDが付与されており、
前記芯線をまとめたケーブルが製造がされる過程で、前記テープ状ICタグの各ICタグチップの識別IDを前記データベースに登録し、
前記ICタグリーダにより、前記芯線の任意の場所で、前記テープ状ICタグの任意のICタグチップのIDを認識させることを特徴とするICタグケーブルの位置検出方法。
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