JP5281351B2 - 歯科用医療機器 - Google Patents

歯科用医療機器

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本発明は、歯科用医療機器に関する。
歯科医院には、診療室において患者の治療や診断に用いる設備として各種の歯科用医療機器が設けられている。これらの歯科用医療機器は、例えば定期的にメンテナンス(保守、整備)が行われている。また、突発的に何らかの理由により異常や故障が生じて歯科用医療機器が通常通りに作動しなくなった場合には、医院のドクター、アシスタント、スタッフ等が、例えば、インターネットや電話回線を通じて、カスタマーサービスセンタにメンテナンスを依頼する。そして、カスタマーサービスセンタから通報のあった歯科医院に来訪したカスタマーサービスエンジニアが点検・修理、部品交換を行っている。
従来、歯科用医療機器に限らず、様々な分野において、自己診断機能を備えた電子機器や精密機器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、近時高度機能が歯科用チェアユニットに取り入れられ、高度な保守技術が要求され、また、機種の多様化や設置範囲の広域化により、保守の質の向上均一化、修理時間の短縮、信頼性の向上、保守費用の削減、保守データベースによる効率的な保守システムの確立を課題として、これらを解決する遠隔保守システムを提供するものである。
また、歯科用医療機器において、流体回路を消毒除菌するため、流体回路に開閉弁を設け、かかる開閉弁を開閉することによって、消毒液の流れを変える技術が知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特開2002−95709号公報 特開2003−169815号公報 特開2000−5200号公報 特公平4−50823号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、歯科及びその他の患者に用いる医療用機器の一般的な機器のメンテナンスに関するものであるが、患者の歯の治療のために患者の歯に接触する治療器具を用いたときの患者の不測の危険を回避するためのメンテナンス技術に関するものではない。また、特許文献2〜4に記載の技術は、機器内の消毒除菌に関するものであり、治療器具の使用時におけるメンテナンス技術に関するものではない。歯科医療においては、例えば、高速回転や高速振動する治療器具やレーザを出力するハンドピースをドクターが手に持って歯の治療を行うので、ハンドピースの基端側に設けられて水、空気、電力を供給し、また、水、空気を排出するユニット側の歯科用医療機器の治療器具の使用時におけるメンテナンス技術のさらなる向上が求められている。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、ハンドピースの基端側に設けられて水、空気等を供給又は排出するユニット側において、治療器具の使用時の異常による影響を抑制することが可能な歯科用医療機器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の歯科用医療機器は、流体供給源から患者の歯の治療に用いられる治療器具へ供給される流体及び/又は前記治療器具から排出された流体が流れる流体回路部を有する歯科用医療機器であって、前記流体回路部は、第一の流体回路と、前記第一の流体回路と並列に設けられた第二の流体回路と、前記流体供給源と、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路と、の間に設けられ、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路の一方を遮断するとともに、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路の他方を開放する切替手段と、を備えており、前記切替手段を制御する切替制御手段をさらに備え、前記第一の流体回路が、前記第一の流体回路の異常を監視するために前記第一の流体回路の予め定められた監視位置に設けられて前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を検出する流体回路センサ手段を備え、前記切替手段が、初期状態として、前記第一の流体回路を開放するとともに前記第二の流体回路を遮断しており、前記切替制御手段が、前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、前記第一の流体回路を遮断するとともに前記第二の流体回路を開放するように前記切替手段を制御し、前記第一の流体回路が、前記監視位置近傍に設けられ前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁を備えており、前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が当該流体回路の仕様で規定された通常の範囲内であるか否かを判別する流体回路状態判別手段と、前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、前記通常の範囲内となるように、当該監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁を制御する流体回路状態修復手段と、をさらに備え、前記流体回路状態判別手段が、前記流体回路状態修復手段によって前記調整用電磁弁が制御された後において、前記検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内とならなかった場合に、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を出力し、前記切替制御手段が、出力された前記修復不可能情報に基づいて、前記第一の流体回路を遮断するとともに前記第二の流体回路を開放するように前記切替手段を制御することを特徴とする。
かかる構成によれば、歯科用医療機器は、第一の流体回路が異常である場合に第二の流体回路を用いて動作を続行することができるので、治療器具の使用時の異常による影響を抑制することができる。
また、歯科用医療機器は、前記流体回路状態判別手段が、前記流体回路状態修復手段によって前記調整用電磁弁が制御された後において、当該監視位置に設けられた流体回路センサ手段で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間だけ正常か否かの判別を繰り返し、前記検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内とならずに前記予め定められた期間だけ正常か否かの判別が行われた場合に、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を出力することが望ましい。
また、歯科用医療機器は、前記第二の流体回路が、前記第二の流体回路の異常を監視するために前記第二の流体回路の予め定められた監視位置に設けられて前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を検出する流体回路センサ手段と、前記監視位置近傍に設けられ前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁と、を備えることが望ましい。
また、歯科用医療機器は、前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、その旨を、警告表示及び/又は警告音にて知らせる報知手段をさらに備えることが望ましい。
本発明によれば、歯科用医療機器は、異常が発生した部位を用いずに動作を続行することができるので、異常による影響を抑制し、より快適な治療又は診断を行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の歯科用医療機器を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について詳細に説明する。
[歯科用医療機器の概要]
図1は、本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の一例を模式的に示す構成図であり、図2は、図1に示した歯科用医療機器の外観の一例を示す斜視図である。歯科用医療機器100は、図1に示すように、電源回路120を含む電気回路部101と、出力制御回路130と、自己診断基板140と、伝送回路150と、を主要な構成として備えている。これら各部は、図2に示す装置本体191に収容される。図2に例示した歯科用医療機器100は、装置本体191の上部に接続された多関節型のマニピュレータ132の先端に、患者の歯の治療に用いられる治療器具であるハンドピース131が装着される。また、装置本体191の上部にテーブル192を有し、テーブル192には操作及び表示のためのコントロールパネルが設けられている。さらに、装置本体191の底部には、歯科用医療機器100の動作を足で操作するためのフットコントローラ194と、移動用のキャスタ195と、が設けられている。なお、例えば歯科用医療機器100がレーザ装置を備えている場合には、ハンドピース131の先端にニードルチップを装着して微小領域にレーザを照射することも可能である。
図1に示した電源回路120は、商用電源から電源プラグ102及びトランス103に供給される電圧の二次側の電圧を監視するためのものであり、例えば、交流直流変換部121と、定電圧回路(電圧検出手段)122と、電圧状態修復手段123と、を備える。なお、電源回路120の詳細については後記する。
出力制御回路130は、ハンドピース131の出力を制御する回路であり、例えばハンドピース131がレーザ装置である場合には、電源回路120から電圧を印加され、ハンドピース131から出力されるレーザ光を生成し、そのパワーを制御するものであり、例えばハンドピース131が歯牙を切削する切削工具の場合には、切削バーを回転し、その回転数を制御するものである。
自己診断基板140は、電圧検出手段122で検出された二次側の電圧を監視し、検出電圧が規定値になるように電圧状態修復手段123を制御するものである。なお、自己診断基板140の詳細については後記する。
伝送回路(伝送手段)150は、通信ネットワーク(インターネット、公衆電話回線etc)NWを介して、外部の予め定められた宛先として、例えば、歯科用医療機器100のメンテナンスを管理するカスタマーサービスセンタ910のオペレータ911が使用する固定端末装置912や、実際のメンテナンスを行うカスタマーサービスエンジニア921が使用する携帯端末装置922に接続される。伝送回路150は、自己診断基板140の制御で所定の情報(歯科用医療機器100の使用環境に関する情報、異常を示す情報、バージョンアップ情報)を送受信するものであり、例えば、CPU、メモリ、通信インタフェース等から構成される。ここで、歯科用医療機器100の使用環境に関する情報とは、例えば、使用機器名、製造番号、医院名等を示す。また、異常を示す情報は、エラー履歴、現在の状況(自己修復中、自己修復不可能等)、故障箇所、重大な異常の有無等を示す。自己診断基板140は、検出電圧が規定の範囲から外れた場合に、伝送回路150を制御して、通信ネットワークNWを介して、カスタマーサービスセンタ910やカスタマーサービスエンジニア921に通知する。なお、バージョンアップ情報は、歯科用医療機器100内の各種ソフトウェアのバージョンアップを行うための情報である。
本発明の実施形態に係る歯科用医療機器は、図1及び図2に例示した歯科用医療機器100に限定されるものではなく、例えば、図3及び図4に示すユニット機器200でもよい。図3は、本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の他の例の外観を示す斜視図であり、図4は、図3に示した歯科用医療機器ユニットを模式的に示す構成図である。ユニット機器200は、図3に示すように、基台210と、基台210の上に設けられた患者用椅子220と、患者用椅子220に座る患者の右側に設けられたドクターテーブル230と、患者の左側に設けられたユニット本体部240と、ユニット本体部240の背後に設けられたアシスタントハンガー250と、を備えている。ユニット機器200は、ドクターが使用するドクターテーブル230には、コントロールパネル及びインスツルメントハンガー231を備えている。また、アシスタントハンガー250には、アシスタントが使用するバキューム、シリンジが配設されている。
基台210、ドクターテーブル230、ユニット本体部240及びアシスタントハンガー250の内部には、図4に示すように、自己診断基板140と、伝送回路150と、水回路やエア回路等からなる流体回路104と、が主要な構成として設けられている。なお、図示は省略するが、装置内には、電磁弁等の電気回路、装置内の各電気回路に電力を供給する電源部等が設けられている。
流体回路104は、例えば、空気圧源からハンドピース131に供給される空気や圧縮空気(以下、エアという)が流れる第一のエア管(流体管)104aA及び第二のエア管(流体管)104aBを備えるエア管104aと、ハンドピース131側からのエアを外部に排気するための第一のエア管(流体管)104bA及び第二のエア管(流体管)104bBを備えるエア管104bと、水圧源からハンドピース131に供給される水が流れる第一の冷却水管(流体管)104cA及び第二の冷却水管(流体管)104cBを備える冷却水管104cと、を備える。第一のエア管104aA及び第二のエア管104aB、第一のエア管104bA及び第二のエア管104bBならびに第一の冷却水管104cA及び第二の冷却水管104cBは、それぞれ並列に設けられている。これらの分岐の上流側には、三方電磁弁104aC,104bC,104cCがそれぞれ設けられている。これら三方電磁弁104aC,104bC,104cCは、電源オフ時において逆止弁として機能する。なお、ハンドピース131は、例えば、高速回転を行うエアタービンハンドピースから構成される。
第一のエア管104aA、第二のエア管104aB、第一のエア管104bA、第二のエア管104bB、第一の冷却水管104cA及び第二の冷却水管104cBには、バルブ105aA,105aB,105bA,105bB,105cA,105cBがそれぞれ設けられており、これらを用いて流量を所定値に設定できるように構成されている。
また、第一の冷却水管104cA、第二の冷却水管104cBには、水用自己修復部91(91A,91B)がそれぞれ設けられている。水用自己修復部91A,91Bは、流量センサ(流体回路センサ手段)と、流量制御弁(調整用電磁弁)とを備えている。流量センサは、異常を監視するために冷却水管104cの予め定められた監視位置に設けられて監視位置を流れる水の流量を検出する。流量制御弁は、監視位置近傍に設けられ監視位置を流れる水の流量を調整する。自己診断基板140は、水用自己修復部91A,91Bの流量センサの検出値を監視し、設定された所定値から外れた値となった場合には、水用自己修復部91A,91Bの流量制御弁を制御する。
本実施形態では、流量制御弁の制御能力を通常の50%程度に設定し、その制御能力を25%や80%のように調整することにより、流量の制御を行うこととする。なお、流量の制御方法は、これに限定されず、次のような方法を用いることも可能である。この場合、制御能力を100%として使用する流量制御弁を所定の設置箇所に複数並列に用意する。これらの流量制御弁は、制御範囲がそれぞれ異なっており、故障の規模による自己診断基板140の判断で、どの流量制御弁を使用するか選択され、決定された流量制御弁を使用する回路を通るように流量を修復する。
同様に、第一のエア管104aA、第二のエア管104aB、第一のエア管104bA及び第二のエア管104bBには、エア用自己修復部(流量センサ、流量制御弁)92(92A,92B)がそれぞれ設けられている。自己診断基板140は、エア用自己修復部92A,92Bの流量センサの検出値を監視し、設定された所定値から外れた値となった場合には、エア用自己修復部92A,92Bの流量制御弁を制御する。
図4に示した流体回路104は、一例であって、流体回路104を流れる水は、歯を切削するエアタービンやマイクロモータ等のためだけに供給されるわけではない。例えば、ウォーマで温められた水が図3に示すユニット本体部240のコップ給水用ノズル243から供給されるようにしてもよい。また、シリンジ(ハンドピース131)から患者の歯の洗浄のために噴射される水やスプレーのための水回路も含まれる。さらに、水回路は、スピットンボウル242から流れ込む水を排水する排水管も含まれる。このような水回路にも水用自己修復部91を設けることもできる。
同様に、エア回路は、エアタービンを回転させるためや、ハンドピース131、マイクロモータ等を冷却するためだけにエアを供給するわけではなく、歯を切削するエアタービン等の冷却に使用される水をスプレー状にするためにエアを供給することもできる。また、エア回路は、ウォーマで温められてから、シリンジ(ハンドピース131)から患者の歯の洗浄後の乾燥のために噴射される温風を供給することもできる。このようなエア回路にもエア用自己修復部92を設けることもできる。
[歯科用医療機器の詳細な構成]
以下では、本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の備える自己診断基板140と、その自己修復機能について、図5を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の全体構成を模式的に示すブロック図である。ここでは、本発明の実施形態に係る歯科用医療機器のベストモードとして、図1及び図2に示した歯科用医療機器が、図3及び図4に示したユニット機器の構成を備えた装置について説明する。
歯科用医療機器100Aは、図5に示すように、流体回路110と、電源回路120Aと、出力制御回路130と、自己診断基板140Aと、伝送回路150と、操作部160と、報知部170とを備えている。
流体回路110は、流体回路センサ手段111と、調整用電磁弁112と、バルブ113と、三方電磁弁114と、を主要な構成として備えている。なお、流体回路110は、水回路とエア回路だけではなく、歯科用医療機器100Aが例えばレーザ装置を備えている場合には、レーザ照射に伴うクーリングエア(アシストガス)の回路を含むことができる。
流体回路センサ手段111は、流体回路110の異常を監視するために流体回路110の予め定められた監視位置に設けられて監視位置を流れる水やエア等の流体の流量を検出する流量センサ等の総称である。流体回路センサ手段111は、検出した流量値を電圧に変換した信号を自己診断基板140Aに送る。なお、監視位置とは、当該位置を流れる流体の流量を監視するための位置のことをいう。
調整用電磁弁112は、監視位置に設けられ監視位置を流れる水やエア等の流体の流量を調整する流量制御弁の総称である。バルブ113は、流体回路110に設けられており、バルブ113を用いて流量を所定値に設定できるように構成されているものの総称であり、その機能に応じて、例えば、コック、逆止弁、シャトル弁、減圧弁、信号弁、調節弁、分岐弁ともいう。ここで、バルブ113は、電磁弁に限定されるものではなく、手動の弁でもよい。本実施形態では、水回路においては、流体回路センサ手段111と調整用電磁弁112により、水用自己修復部91(図4参照)を構成する。また、エア回路においては、流体回路センサ手段111と調整用電磁弁112により、エア用自己修復部92(図4参照)を構成する。
電源回路(電源部)120Aは、歯科用医療機器100A内の各電気回路180に電力をそれぞれ供給するものであって、交流直流変換部121と、電圧検出手段122a,122b,122c,122d,122eと、これらの自己修復回路としての電圧状態修復手段123a,123b,123c,123d,123eと、を備えている。なお、各電気回路180とは、歯科用医療機器100A内の電源回路120Aを除く電気回路(流体回路110、出力制御回路130、自己診断基板140A、伝送回路150、操作部160、報知部170)の総称である。
交流直流変換部121は、商用電源から電源プラグ102及びトランス103に供給される交流(AC)を直流(DC)に変換するものである。本実施形態では、交流直流変換部121は、一例として、歯科用レーザ機器の場合では、+5V,+12V,+24V,+28V,+30Vの各電圧出力端子に直流電圧を出力する。
電圧検出回路(電圧検出手段)122a,122b,122c,122d,122eは、電源回路120Aから出力される電圧(2次側直流電圧)についての異常を監視するために電源回路120Aの+5V,+12V,+24V,+28V,+30Vの各電圧出力端子に、それぞれ接続されると共に、自己診断基板140Aに接続されている。これら電圧検出回路122a〜122eは、接続された各電圧出力端子の電圧値を検出するものである。電圧検出回路122a〜122eは、例えば、定電圧回路やコンパレータ(オペアンプ)から構成される。ここで、定電圧回路は、帰還制御を行う定電圧回路(帰還型定電圧回路)を示す。
電圧状態修復回路(電圧状態修復手段)123a,123b,123c,123d,123eは、電圧検出回路122a〜122eにそれぞれ接続されると共に、自己診断基板140Aに接続されている。電圧状態修復回路123a〜123eは、自己診断基板140Aの制御の下、+5V,+12V,+24V,+28V,+30Vの各電圧出力端子において検出された電圧値が通常の範囲内ではない場合に、各電圧出力端子の電圧値が通常の範囲内となるように、各電圧出力端子の電圧を調整するものである。電圧状態修復回路123a〜123eは、例えば、電源用IC、シャントレギュレータIC、トランジスタ等から構成される。ここで、シャントレギュレータは、基準電圧内蔵の誤差アンプであり、REF端子電圧(リファレンス電圧)が内蔵のVREF電圧(フィードバック電圧)と等しくなるように動作する。したがって、シャントレギュレータICを用いる場合、REF端子に自己診断基板140Aからの制御信号(補正後の電圧値)を出力する。
出力制御回路130は、図示は省略するが、例えば歯科用医療機器100Aがレーザ装置を備えている場合には、使用者が操作部160を操作することによってレーザ光を発振する発振器と、レーザ光をハンドピース131へ出射する出射部とを有する。ここで、レーザは、10.6μmの波長の光を発振する炭酸ガスレーザが、水に吸収され易いために軟組織の奥深くまでに浸透しないことから好ましい。
自己診断基板140Aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとを有した専用ボードから構成される。この自己診断基板140Aは、図5に示すように、流体回路状態判別手段141と、流体回路状態修復手段142と、流体回路機能停止手段143と、通信制御手段144と、電圧状態判別手段145と、電圧出力機能停止手段146と、ループバックテスト監視手段147と、三方電磁弁制御手段148と、を備えている。なお、自己診断基板140A上では、他の電気回路との間の信号入出力において必要に応じて、A/D変換(Analog to Digital conversion)又はD/A変換(Digital to Analog converter)が可能となっている。
流体回路状態判別手段141は、流体回路センサ手段111によって流体回路110の監視位置で検出された水やエア等の流体の流量が流体回路110の仕様で規定された通常の範囲内(正常)であるか否かを判別するものである。この判別結果は、流体回路状態修復手段142に出力される。
流体回路状態修復手段142は、流体回路状態判別手段141にて、流体回路110の監視位置で検出された水やエア等の流体の流量が通常の範囲内ではない場合に、通常の範囲内となるように、当該監視位置を流れる流体の流量を調整する調整用電磁弁112を制御するものである。
また、本実施形態では、流体回路状態修復手段142によって調整用電磁弁112が制御された後において、流体回路状態判別手段141は、当該監視位置に設けられた流体回路センサ手段111で検出された水やエア等の流体の流量が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間だけ正常か否かの判別を繰り返す。この期間は、時間で定めてもよいし、その期間内の判別回数で定めてもよい。本実施形態では、例えば、5回だけ正常か否かの判別を繰り返すこととする。判別を繰り返すタイミングは、例えば、クロックの所定倍数(例えば10秒間)で定められる。本実施形態では、これにより、流体回路状態判別手段141は、監視位置における異常が予め定められた異常レベルの高低のいずれであるのかをさらに判別することとする。つまり、予め定められた回数だけ正常か否かを判別した場合には、異常レベルが高く、予め定められた回数より少ない判別数の場合に異常レベルが低いこととする。
また、流体回路状態判別手段141は、流体回路状態修復手段142によって調整用電磁弁112が制御された後において、当該監視位置に設けられた流体回路センサ手段111で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間だけ正常か否かの判別を繰り返し、前記検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内とならずに前記予め定められた期間だけ正常か否かの判別が行われた場合に、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を三方電磁弁制御手段148に出力する。
流体回路機能停止手段143は、流体回路状態判別手段141にて監視位置の異常レベルが高いと判別された場合に、当該監視位置を流れる水やエア等の流体が通過する流体回路110の区間を利用する予め設けられた電磁弁等の装置の機能を停止するものである。本実施形態では、流体回路機能停止手段143は、水用自己修復部91又はエア用自己修復部92の流量制御弁や、該当する区間のその他のバルブ113に対して、動作を禁止するために、例えば弁を閉じるための「閉信号」を送信する。
なお、例えばユニット機器の場合には、水回路を停止しても、患者用椅子220(図3参照)の昇降寝起き動作はできるといったような、故障箇所と関連性がなく、水回路を機能停止した上で使用しても安全性に影響がない機能は動作できることとする。ただし、人的被害が発生する可能性のある重大な異常であると自己診断基板140Aが判断した場合、外部に異常を通知する際にその旨も送信し、かつ、機能を停止させる。このような例としては、歯科用レーザにおいてエア回路の機能に異常が発生し、クーリングエアの出力が通常より高い状態でレーザの照射が可能な場合、患者に気腫を発生させるリスクがあると考えられるので、このような場合には、故障箇所がエア回路だけであっても、レーザ照射機能も停止する。つまり、この場合には、歯科用医療機器100Aの機能を停止することとする。
電圧状態判別手段145は、電源回路120Aの+5V,+12V,+24V,+28V,+30Vの各電圧出力端子において検出した電圧値が電源回路120Aの仕様で規定された通常の範囲内(正常)であるか否かを判別するものである。この判別結果は、電圧状態修復回路123a〜123eに出力される。本実施形態では、電圧状態判別手段145は、電圧状態修復回路123a〜123eによって電圧出力端子の電圧が調整された後において、当該電圧出力端子の電圧値を検出する電圧検出回路122a〜122eで検出された電圧値が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間(例えば、その期間の判別回数を5回とする)だけ正常か否かの判別を繰り返す。判別を繰り返すタイミングは、例えば、クロックの所定倍数(10秒間など)で定められる。本実施形態では、これにより、電圧状態判別手段145は、電源回路120Aの電圧出力端子の電圧値における異常が予め定められた異常レベルの高低のいずれであるのかをさらに判別することとする。つまり、予め定められた回数だけ正常か否かを判別した場合には、異常レベルが高く、予め定められた回数より少なく判別数の場合に異常レベルが低いこととする。
電圧出力機能停止手段146は、電圧状態判別手段145にて電源回路120Aの電圧出力端子の電圧の異常レベルが高いと判別された場合に、電源回路120Aの当該電圧出力端子に接続された電源ラインを利用する電気回路の機能を停止するものである。電圧出力機能停止手段146は、異常が検出された電圧出力端子の電源ラインに接続された装置内の電気回路180に対して、動作を禁止するための動作停止コマンドを送信する。本実施形態では、電圧出力機能停止手段146は、異常のある電源ラインを利用不可としてから所定時間(例えば10秒間)が経過したか否かを判別し、判別結果を通信制御手段144に出力する。
ループバックテスト監視手段147は、歯科用医療機器100A内の各電気回路180が正常に稼働しているかどうか確認するために電気回路180自体に対して試しにデータを送ってみるループバック(loopback)の実行を監視し、ループバック信号を正常に受信していない電気回路を検出するものである。本実施形態では、このループバックテスト監視手段147は、ループバック信号を正常に受信していない電気回路180を検出した場合に、その異常を外部に通知するためにその旨を通信制御手段144に出力する。また、この場合、ループバックテスト監視手段147は、その異常を報知部170で報知する。さらに、この場合、ループバックテスト監視手段147は、その旨を電圧出力機能停止手段146に出力し、これにより、その異常箇所の動作を停止させる制御を行うこととする。
通信制御手段144は、流体回路110の監視位置で検出された水やエア等の流体の流量が通常の範囲内ではない場合に、当該監視位置が異常箇所であることを示す情報を、歯科用医療機器100Aの使用環境に関する情報と共に、伝送回路150を制御して外部に送信するものである。また、本実施形態では、通信制御手段144は、検出された水やエア等の流体の流量が通常の範囲内とならずに予め定められた回数だけ正常か否かの判別が行われた場合に、伝送回路150を制御して、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す情報をさらに送信する。
通信制御手段144は、電源回路120Aの各電圧出力端子において検出した電圧値が通常の範囲内ではない場合に、当該電圧出力端子の電圧に異常が発生していることを示す情報を、歯科用医療機器100Aの使用環境に関する情報と共に、伝送回路150を制御して、外部に送信する。また、本実施形態では、通信制御手段144は、電源回路120Aの電圧出力端子において検出された電圧値が通常の範囲内とならずに予め定められた回数だけ正常か否かの判別が行われた場合に、伝送回路150を制御して、当該電圧出力端子の電圧における異常が修復不可能であることを示す情報をさらに送信する。
通信制御手段144は、ループバックテスト監視手段147にてループバック信号に異常が検出された場合に、当該ループバック信号に異常が検出された電気回路180の情報を、歯科用医療機器100Aの使用環境に関する情報と共に、伝送回路150を制御して外部に送信する。
三方電磁弁制御手段148は、流体回路状態判別手段141から出力された修復不可能情報に基づいて、第一の流体回路及び第二の流体回路の一方を遮断するとともに他方を開放するように三方電磁弁114を制御する。本実施形態では、初期状態として第一の流体回路が開放されて第二の流体回路が遮断されているので、三方電磁弁制御手段148は、修復不可能情報を取得した場合には、第一の流体回路を遮断して第二の流体回路を開放するように三方電磁弁114を制御する。
なお、流体回路状態判別手段141、流体回路状態修復手段142、流体回路機能停止手段143、通信制御手段144、電圧状態判別手段145、電圧出力機能停止手段146、ループバックテスト監視手段147、三方電磁弁制御手段148は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。したがって、これらの手段141〜148は、一般的なコンピュータに、前記した各機能を実行させるプログラムを実行することで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して提供することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
操作部160は、ハンドピース131の動作のON/OFFや動作レベルの調整をするためのものであり、例えば、テーブル192(図2参照)上のコントロールパネルや、フットコントローラ194(図2参照)から構成される。
報知部(報知手段)170は、伝送回路150により歯科用医療機器100Aの異常に関する情報を外部に送信する場合に、当該異常に関する情報を、警告表示及び/又は警告音にて知らせるものである。本実施形態では、現在の状況を使用者に知らせるために、報知部170に、表示部171とスピーカ172とを備えることとした。
表示部171は、例えば、LED点灯ランプ、デジタル表示パネル、液晶画面等から構成される。LED点灯ランプを用いる場合には、歯科用医療機器100Aの部位ごとに複数のLED点灯ランプを設けて、異常発生箇所を示すランプを点灯又は点滅により警告表示することができる。あるいは、歯科用医療機器100Aの動作状態(正常、異常、修復不可能等)ごとに複数のLED点灯ランプを設けて、動作状態を示すランプの点灯又は点滅により警告表示することができる。あるいは、歯科用医療機器100Aの異常を示すLED点灯ランプを1つ設けて、そのランプの点灯又は点滅により警告表示することができる。また、デジタル表示パネルや液晶画面等を用いる場合には、「ERROR」という表示と共に異常箇所を表示したり、単に「ERROR」という文字の表示又は点滅により警告表示したりすることができる。さらに、ユニット本体部240の上部等に設けられる図示しない無影灯を表示部171として数回点滅させることにより警告表示する場合には、異常を表示するための特別な構成を新たに設ける必要がない。
スピーカ172は、例えば、「異常が発生しました。」との警告や、歯科用医療機器100Aの動作状態(正常、異常、切替、修復不可能等)、異常発生箇所を示す音声ガイダンスや警告音を出力するものである。なお、報知部170にブザーを組み込んでブザーにより警告音を発生させるようにしてもよい。
また、報知部170を、歯科用医療機器100Aの設置された医院の院内ネットワーク等に接続し、医院内の受付等にあるLED表示ランプ等に、歯科用医療機器100Aの動作状態(正常、異常、切替、修復不可能等)をリアルタイムで表示させたり、医院内の受付等にあるパソコン等の画面上に、歯科用医療機器100Aの動作状態(正常、異常、切替、修復不可能等)をリアルタイムで表示させたりすることも可能である。
[歯科用医療機器の流体回路の配管構成例]
図6は、図5に示した流体回路として水回路及び空気回路を模式的に示す配管構成図である。図6に示す歯科用医療機器100Aは、ユニット300、テーブル192、フットバルブ21aを有するフットコントローラ194、バルブブロック196、鉢洗いユニット197、セパレータ198、アシスタントハンガー250等を有している。
ユニット300は水やエアを供給するためのものであり、1は水圧源、1aは水圧源1に接続された加圧水供給管路であり、この加圧水供給管路1aには水圧源1側から順に開閉コック2、フィルタ3a、逆止弁4、工事ボックス用コック2a、三方電磁弁114、第一の減圧弁18A及び第二の減圧弁18B、水用自己修復部91A,91B(図4参照)、第一の逆止弁4A及び第二の逆止弁4B、中空糸フィルタ3bが接続されている。第一の減圧弁18A、水用自己修復部91A及び第一の逆止弁4Aが設けられた第一の流体回路1a1と、第二の減圧弁18B、水用自己修復部91B及び第二の逆止弁4Bが設けられた第二の流体回路1a2とは、互いに並列に設けられており、三方電磁弁114は、これらの上流側の分岐に設けられている。三方電磁弁114は、初期状態として、第一の流体回路1a1を開放するとともに第二の流体回路1a2を遮断している。
また、ユニット300において、16は空気圧源であり、この空気圧源16には、圧縮空気供給管路15aが接続され、この圧縮空気供給管路15aには、開閉コック17、三方電磁弁114、第一の減圧弁18A及び第二の減圧弁18B、エア用自己修復部92A,92B(図4参照)、ドレン付きフィルタ19、圧力計20、フットコントローラ194を順に接続されている。第一の減圧弁18A及びエア用自己修復部92Aが設けられた第一の流体回路15a1と、第二の減圧弁18B及びエア用自己修復部92Bが設けられた第二の流体回路15a2とは、互いに並列に設けられており、三方電磁弁114は、これらの上流側の分岐に設けられている。三方電磁弁114は、初期状態として、第一の流体回路15a1を開放するとともに第二の流体回路15a2を遮断している。
加圧水供給管路1aには、それぞれ分岐管路である加圧水供給管路1b、コップ給水管路1c、鉢洗い管路1dが分岐接続されている。
加圧水供給管路1bには、バルブブロック196の加圧水供給管路1bの1次側の入口28に、ウォーマ9と、フットコントローラ194から出力される信号によって作動する加圧水供給バルブ6とが接続されている。また、加圧水供給管路1bは、ウォーマ9の手前で分岐し、水用自己修復部91を介してシリンジ62に接続されている。
また、加圧水供給管路1aには、中空糸フィルタ3bの前段で鉢洗い管路1dが分岐接続されている。
コップ給水管路1cは、加圧水供給管路1aから分岐され、ウォーマ9、コップ給水用の電磁弁10に接続され、水用自己修復部91を介して、さらにコップ65へ水を注水するタイマ式のオートカラン(コップ給水パイプ)241へと接続されている。
鉢洗い管路1dは、加圧水供給管路1aから分岐し、鉢洗い給水用の電磁弁10に接続され、さらにその端部は、鉢洗い242に水を供給する鉢洗いノズル13に接続されている。
また、加圧水供給管路1bには、バルブブロック196内で分岐点30、31、32からそれぞれ分岐管路が設けられ、4個の加圧水供給用バルブ26、4個の流量調節弁27、4個の水用自己修復部91が接続されており、最後に、DI(dynamic instrument)であるハンドピース131の先端の水噴射ノズル部を有したエアタービン51、マイクロモータ52及びエアタービン53、スケーラ等のオプション54が各々接続されている。
圧縮空気供給管路15aは、フットコントローラ194を経てエア用自己修復部92を介して、テーブル192、バルブブロック196内に延長している。そして、バルブブロック196内において、4個の流量調節弁27、4個のバルブ41、4個のエア用自己修復部92が接続され、さらに各エア用自己修復部92の出口側にハンドピース131の先端の水噴射ノズル部のエアタービン51、マイクロモータ52及びエアタービン53、スケーラ等のオプション54が各々接続されている。
また、圧縮空気供給管路15aに対して、分岐管路である圧縮空気供給管路15bが接続され、この圧縮空気供給管路15bはテーブル192、バルブブロック196内に延長している。そして、バルブブロック196内において、圧縮空気供給管路15bには、三方電磁弁114、4個の信号弁25A及び4個の信号弁25B、4個の流量センサ(流体回路センサ手段)93Aが接続されている。
さらに、図6に示す歯科用医療機器100Aは、圧縮空気供給管路15bには、分岐管路である圧縮空気供給管路15cが接続され、この圧縮空気供給管路15cには、減圧弁18が接続されている。そして、減圧弁18の出口側には、スプレー用及びチップエア用を供給する圧縮空気供給管路15c1、15c2が分岐されており、各々にはバルブ23a、23bが接続されている。そして、バルブ23aにはエア用自己修復部92及び流量調節弁27が接続され、その出口の管路はシャトル弁44の入口に接続されている。また、バルブ23bにはエア用自己修復部92が接続され、その出口の管路はシャトル弁44の出口に接続されている。このシャトル弁44のもう1つの出口に接続された管路は、バルブブロック196内に延長しており、この管路には、4個のバルブ45、4個のエア用自己修復部92が接続され、さらに各バルブ45の出口側がハンドピース131の先端のノズル部のエアタービン51、マイクロモータ52及びエアタービン53、スケーラ等のオプション54に各々接続されている。
4個の信号弁25A、25Bは、圧縮空気供給管路15bにより供給する圧縮空気により各々動作し、各々の出力信号により4個の加圧水供給用バルブ26、4個のバルブ41、4個のバルブ45の開閉制御を個別に行うようになっている。4個の信号弁25A及び4個の流量センサ(流体回路センサ手段)93Aが設けられた第一の流体回路15b1と、4個の信号弁25Bが設けられた第二の流体回路15b2とは、互いに並列に設けられており、三方電磁弁114は、これらの上流側の分岐に設けられている。三方電磁弁114は、初期状態として、第一の流体回路15b1を開放するとともに第二の流体回路15b2を遮断している。圧縮空気供給管路15bには、さらに分岐管路15fが設けられ、この分岐管路15fには減圧弁18が接続され、減圧弁18の出口側に、エア用自己修復部92及びウォーマ9を介して、シリンジ49が接続されている。このシリンジ49には、コップ給水管路1cから流量調節弁27、水用自己修復部91を介して水が供給されるようになっている。
また、圧縮空気供給管路15c2には分岐管路15gが接続され、この分岐管路15gは、エア用自己修復部92及びウォーマ9を介して、ハンドピース131の1つであるシリンジ62に圧縮空気を供給するようになっている。
さらに、図6に示す歯科用医療機器100Aは、リンスユニット70に接続したバキューム71、吸水管72を備えている。即ち、コップ給水管路1cから分岐管路1eが分岐され、分岐管路1eには電磁弁10、逆止弁付きタンク74が接続されて、逆止弁付きタンク74から分岐弁75、水用自己修復部91、調節弁76を経て吸水管72に吸水するとともに、エア用自己修復部92を介したセントラルバキューム部79の動作により、バキューム71により吸い取った水を調節弁77、水用自己修復部91、分岐弁75を経てリンスユニット70に設けた貯留タンク78に送ることで排水可能としている。貯留タンク78の底部は水用自己修復部91を介して排水系に接続されている。
さらに、図6に示す歯科用医療機器100Aは、ノーバックシステム部80としてエアタービン51、53間の逆流を防止するシャトル弁81、三方電磁弁114、第一のエア用自己修復部92A、第二のエア用自己修復部92B、第一の電磁弁82A、第二の電磁弁82B、第一のストラップ83A及び第二のストラップ83Bを備えている。第一のエア用自己修復部92A、第一の電磁弁82A及び第一のストラップ83Aは、第一の排気回路に設けられており、第二のエア用自己修復部92B、第二の電磁弁82B及び第二のストラップ83Bは、第二の排気回路に設けられている。ここで、第一の排気回路及び第二の排気回路は、三方電磁弁114の下流側に互いに並列に設けられている。かかる第一の排気回路及び第二の排気回路における三方電磁弁114、第一のエア用自己修復部92A、第二のエア用自己修復部92B、第一の電磁弁82A及び第二の電磁弁82Bに関しても、前記した三方電磁弁114、第一の減圧弁18A及び第二の減圧弁18B、エア用自己修復部92A,92Bと同様の制御が可能である。
[歯科用医療機器の動作]
図5に示した歯科用医療機器100Aの動作について図7を参照(適宜図1ないし図6参照)して説明する。図7は、図5に示した歯科用医療機器による配管の異常時の動作の一例を示すフローチャートである。
<配管の異常時の動作>
まず、歯科用医療機器100Aは、電源ON時に、自己診断基板140Aの流体回路状態判別手段141の監視位置ごとの判別回数のカウンタ値Cを「0」にしておくとともに、三方電磁弁114の状態を、第一の流体回路を開放するとともに第二の流体回路を遮断するように設定する。そして、歯科用医療機器100Aは、水用自己修復部91又はエア用自己修復部92の流量センサが流体回路110上の監視位置の流量を常に検出し、検出値を自己診断基板140Aへ送信する(ステップS1)。そして、歯科用医療機器100Aは、自己診断基板140Aの流体回路状態判別手段141によって、水やエア等の流体の流量が流体回路110の仕様で規定された通常の範囲内(正常)であるか否かを定期的に判別する(ステップS2)。正常である場合(ステップS2:Yes)、流体回路状態判別手段141は、当該監視位置についての処理を終了する。
一方、異常がある場合(ステップS2:No)、流体回路状態判別手段141は、当該監視位置の判別回数の現在のカウンタ値Cに「1」を加算して(ステップS3)、現在のカウンタ値Cが5以上であるか否かを判別する(ステップS4)。現在のカウンタ値Cが5未満である場合(ステップS4:No)、自己診断基板140Aの流体回路状態修復手段142は、当該監視位置の流量制御弁に、流量を通常の範囲内とさせる制御信号を送信する(ステップS5)。これにより、流量制御弁は、流量を調整する(ステップS6)。そして、自己診断基板140Aの通信制御手段144は、異常が検出された流体回路110の監視位置が異常箇所であることを示す情報を、歯科用医療機器100Aの使用環境に関する情報と共に、伝送回路150を制御して外部に送信し(ステップS7)、ステップS2に戻る。このとき、歯科用医療機器100Aは、報知部170によって、歯科用医療機器100Aの使用者に機器の状況(自己修復中等)を知らせる。なお、同一の監視位置についての異常を通知する送信回数が2回以上であれば、エラー履歴を送信する。
前記したステップS4において、当該監視位置の現在のカウンタ値Cが5以上である場合(ステップS4:Yes)、流体回路状態判別手段141は、流量センサ(水用自己修復部91A,91B内の流量センサ、エア用自己修復部92A,92B内の流量センサ、流量センサ93A等)の検出値に基づいて、流体回路の切り替えによって修復可能であるか否かを判断する(ステップS8)。流量センサの検出値が通常の範囲よりも大きい場合には、流体回路の切り替えによっては修復不能であると判断し(ステップS8:No)、自己診断基板140Aの流体回路機能停止手段143は、当該監視位置を流れる水やエア等の流体が通過する流体回路110の区間の利用を禁止する制御信号を送信する(ステップS9)。そして、自己診断基板140Aの通信制御手段144は、伝送回路150を制御して、異常が検出された流体回路110の監視位置における異常が修復不可能であることを示す情報をさらに送信し(ステップS10)、ステップS13に進む。このとき、歯科用医療機器100Aは、報知部170によって、歯科用医療機器100Aの使用者に機器の状況(自己修復不可能等)を知らせる。一方、流量センサの検出値が通常の範囲よりも小さい場合には、流体回路の切り替えによって修復可能であると判断し(ステップS8:Yes)、三方電磁弁制御手段148は、使用する流体回路を切り替える(例えば、第一の流体回路15a1から第二の流体回路15a2、第一の流体回路1a1から第二の流体回路1a2、第一の流体回路15b1から第二の流体回路15b2)。そして、自己診断基板140Aの通信制御手段144は、伝送回路150を制御して、異常が検出された流体回路110の監視位置における異常が切り替えによって修復可能であることを示す情報をさらに送信し(ステップS12)、ステップS13に進む。このとき、歯科用医療機器100Aは、報知部170によって、歯科用医療機器100Aの使用者に機器の状況(流体回路の切替等)を知らせる。そして、歯科用医療機器100Aは、当該監視位置の判別回数の現在のカウンタ値Cをクリアして(ステップS13)、処理を終了する。
≪水回路の場合の具体例≫
具体的には、図6に示した配管構成においては、自己診断基板140Aは、各監視位置に設けられた流量センサから受信した流量に基づいて、例えば、コップ給水用ノズル243から一定の水量を供給するために必要な流量であるか否かを判定することができる。そして、自己診断基板140Aは、各流量センサから、「コップ給水用ノズル243から一定の水量を供給する」ことができないような値の信号が送られてきた場合には、別回路を起動させて流量制御弁に信号を送り、正常な範囲に戻す。そして、自己診断基板140Aは、流量制御弁(調整用電磁弁112)へ信号送信後、該当する流量センサからの信号が「正常な流量を示す値」の範囲に戻っているか判定する。戻っていない場合は、数回(例えば5回)流量制御弁による調整を行い、それでも復帰しない場合は、三方電磁弁114を制御して使用する流体回路を第一の流体回路1a1から第二の流体回路1a2に切り替えるか、「水圧源1からコップ給水用ノズル243への水回路」を使用できないようにし、当該水回路が必要な電気部品を使用不可とする。
≪エア回路の場合の具体例≫
具体的には、図6に示した配管構成においては、自己診断基板140Aは、各監視位置に設けられた流量センサから受信した流量に基づいて、例えば、エアタービン51を定格の回転数で回転させ、機能を満足させるために必要な一定の空気流量であるか判定することができる。そして、自己診断基板140Aは、各流量センサから、「エアタービン51へ一定の空気量を供給する」ことができないことを示す値の信号が送られてきた場合には、別回路を起動させて流量制御弁に信号を送り、正常な範囲に戻す。そして、自己診断基板140Aは、流量制御弁(調整用電磁弁112)へ信号送信後、該当する流量センサからの信号が「正常な流量を示す値」の範囲に戻っているか判定する。戻っていない場合は、自己診断基板140Aは、数回(例えば5回)流量制御弁による調整を行い、それでも復帰しない場合は、三方電磁弁114を制御して使用する流体回路を第一の流体回路15a1から第二の流体回路15a2に切り替えるか、「空気圧源16からエアタービン51へのエア回路」を使用できないようにし、当該エア回路が必要な電気部品を使用不可とする。なお、当該エア回路が必要な部品とは、(1)エアタービン51とする場合、(2)エアを利用しているすべてのハンドピース類51,52,53,54,49,62の場合のいずれかを示す。自己診断基板140Aは、異常箇所に応じて、(1),(2)のいずれかを選択する。
本実施形態によれば、歯科用医療機器100Aは、異常が発生した部位を用いずに動作を続行することができるので、異常による影響を抑制し、より快適な治療又は診断を行うことができる。
また、本実施形態によれば、歯科用医療機器100Aは、水回路の配管の異常時に異常を検出し、自己修復及び外部への通知を行うので、水回路の配管の水圧の低下や増加による、給水不足や水漏れ、各配管の損傷等による患者へのリスクを未然に防止することができる。
また、本実施形態によれば、歯科用医療機器100Aは、エア回路の配管の異常時に異常を検出し、自己修復及び外部への通知を行うので、エア回路の配管の空気圧の低下や増加による、エアタービン51等の回転不良やベアリング摩耗、マイクロモータ52等の発熱、各配管の損傷等による患者へのリスクを未然に防止することができる。
さらに、本実施形態によれば、歯科用医療機器100Aは、電源回路120Aの電圧出力端子における電圧の異常時に異常を検出し、自己修復及び外部への通知を行うので、異常のある電源ラインの電圧低下によるレーザ照射不良や、異常電圧による電気回路部品の故障を未然に防止することができる。
続いて、本発明の参考形態に係る歯科用医療機器について、前記した歯科用医療機器100Aとの相違点を中心に説明する。図8は、本発明の参考形態に係る歯科用医療機器の全体構成を模式的に示すブロック図である。図8に示すように、本発明の参考形態に係る歯科用医療機器100Bは、電源回路120A及び自己診断基板140Aに代えて、電源回路120B及び自己診断基板140Bを備えている。
電源回路120Bは、電圧検出回路122aと同等の回路である第一の電圧検出回路122a1及び第二の電圧検出回路122a2を互いに並列となるように備えている。また、電源回路120Bは、切替回路129をさらに備えている。切替回路129は、電圧出力端子124と、第一の電圧検出回路122a1及び前記第二の電圧検出回路122a2と、の間に設けられ、第一の電圧検出回路122a1及び第二の電圧検出回路122a2の一方を電気的に切断するとともに、第一の電圧検出回路122a1及び第二の電圧検出回路122a2の他方を電気的に接続する。本参考形態では、初期状態として、電圧出力端子124に対して、第一の電圧検出回路122a1を電気的に接続するとともに第二の電圧検出回路122a2を電気的に切断している。
なお、電源回路120Bは、電圧出力端子124に対応する第一の電圧検出回路122a1、第二の電圧検出回路122a2及び切替回路129と同様に、電圧出力端子125〜128に対応して、第一の電圧検出回路122b1、122c1、122d1、122e1、第二の電圧検出回路122b2、122c2、122d2、122e2及び切替回路129を備えている。
自己診断基板140Bは、切替回路制御手段149をさらに備えている。切替回路制御手段149は、第一の電圧検出回路122a1によって検出された電圧値が通常の範囲内ではない場合に、電圧出力端子124に対して、第一の電圧検出回路122a1を電気的に切断するとともに第二の電圧検出回路122a2を電気的に接続するように切替回路129を制御する。
参考形態では、電圧状態判別手段145は、電圧状態修復回路123aによって電圧出力端子124の電圧が調整された後において、当該電圧出力端子124の電圧値を検出する第一の電圧検出回路122a1で検出された電圧値が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間だけ正常か否かの判別を繰り返し、当該電圧出力端子124において検出された電圧値が通常の範囲内とならずに予め定められた期間だけ正常か否かの判別が行われた場合に、当該電圧出力端子124の電圧における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を出力し、切替回路制御手段149は、出力された修復不可能情報に基づいて、第一の電圧検出回路122aを電気的に切断するとともに第二の電圧検出回路122bを電気的に接続するように切替回路149を制御する。
かかる歯科用医療機器100Bは、切替回路129、第一の電圧検出回路122a1、第二の電圧検出回路122a2、電圧状態修復回路123a、電圧状態判別手段145及び切替回路制御手段149を前記実施形態の三方電磁弁114、第一の減圧弁18A、第二の減圧弁18B、エア用自己修復部92A、92B、流体回路状態修復手段142、流体回路状態判別手段141及び三方電磁弁制御手段148と同様に動作させることができる。したがって、歯科用医療機器100Bは、図7のフローチャートと同様の動作を行うことによって、電圧検出回路の故障等に対応することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、本実施形態では、一般的な歯科用医療機器として説明したが、本発明は、レーザ装置、ユニット機器、X線装置やその他の医療機器でも実現できることはもちろんである。
また、本実施形態では、流体回路を流れる流体として水やエアを例示したが、流体は、空気の代わりに不活性ガスや、ガスバーナ用の燃料ガス等でもよい。また、流体回路センサ手段111は、流体の流量を検出する流量センサであるものとしたが、流体の圧力を検出する圧力センサでもよい。また、第二の流体回路における水用自己修復部91B、エア用自己修復部92Bは省略可能である。また、他の流体回路に本発明の第二の流体回路を設けることもできる。
また、本実施形態及び本参考形態では、流体回路状態判別手段141や電圧状態判別手段145は、予め定められた回数だけ正常か否かを判別をした場合には、異常レベルが高く、予め定められた回数より少ない判別数の場合に異常レベルが低いこととしたが、本発明において、異常レベルの高低の決定法と判別回数とを連動させる必要は無い。例えば、規定された通常の範囲から10%以上ずれた場合に高レベル、それよりも小さい場合に低レベルとしてもよい。
本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の一例を模式的に示す構成図である。 図1に示した歯科用医療機器の外観の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の他の例(ユニット機器)の外観を示す斜視図である。 図3に示したユニット機器を模式的に示す構成図である。 本発明の実施形態に係る歯科用医療機器の全体構成を模式的に示すブロック図である。 図5に示した流体回路として水回路及び空気回路を模式的に示す配管構成図である。 本発明の実施形態に係る歯科用医療機器による配管の異常時の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の参考形態に係る歯科用医療機器の全体構成を模式的に示すブロック図である。
符号の説明
1 水圧源(流体供給源)
16 空気圧源(流体供給源)
91,91A,91B 水用自己修復部
92,91A,91B エア用自己修復部
93A 流量センサ(流体回路センサ手段)
100(100A100B) 歯科用医療機器
101 電気回路部
102 電源プラグ
103 トランス
104a エア管(流体管)
104b エア管(流体管)
104c 冷却水管(流体管)
110 流体回路
111 流体回路センサ手段
112 調整用電磁弁
113 バルブ
114 三方電磁弁(切替手段)
120120A120B 電源回路(電源部)
121 交流直流変換部
122 電圧検出手段
122a〜122e 電圧検出回路(電圧検出手段)
123 電圧状態修復手段
123a〜123e 電圧状態修復手段
130 出力制御回路
131 ハンドピース
132 マニピュレータ
140140A140B 自己診断基板
141 流体回路状態判別手段
142 流体回路状態修復手段
143 流体回路機能停止手段(機能停止手段)
144 通信制御手段
145 電圧状態判別手段
146 電圧出力機能停止手段(機能停止手段)
147 ループバックテスト監視手段
150 伝送回路(伝送手段)
160 操作部
170 報知部(報知手段)
171 表示部
172 スピーカ
180 電気回路
191 装置本体
192 テーブル
194 フットコントローラ
195 キャスタ
196 バルブブロック
197 鉢洗いユニット
198 セパレータ
200 ユニット機器(歯科用医療機器)
250 アシスタントハンガー
NW 通信ネットワーク

Claims (4)

  1. 流体供給源から患者の歯の治療に用いられる治療器具へ供給される流体及び/又は前記治療器具から排出された流体が流れる流体回路部を有する歯科用医療機器であって、
    前記流体回路部は、
    第一の流体回路と、
    前記第一の流体回路と並列に設けられた第二の流体回路と、
    前記流体供給源と、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路と、の間に設けられ、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路の一方を遮断するとともに、前記第一の流体回路及び前記第二の流体回路の他方を開放する切替手段と、
    を備えており、
    前記切替手段を制御する切替制御手段をさらに備え、
    前記第一の流体回路は、前記第一の流体回路の異常を監視するために前記第一の流体回路の予め定められた監視位置に設けられて前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を検出する流体回路センサ手段を備え、
    前記切替手段は、初期状態として、前記第一の流体回路を開放するとともに前記第二の流体回路を遮断しており、
    前記切替制御手段は、前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、前記第一の流体回路を遮断するとともに前記第二の流体回路を開放するように前記切替手段を制御し、
    前記第一の流体回路は、前記監視位置近傍に設けられ前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁を備えており、
    前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が当該流体回路の仕様で規定された通常の範囲内であるか否かを判別する流体回路状態判別手段と、
    前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、前記通常の範囲内となるように、当該監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁を制御する流体回路状態修復手段と、
    をさらに備え、
    前記流体回路状態判別手段は、前記流体回路状態修復手段によって前記調整用電磁弁が制御された後において、前記検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内とならなかった場合に、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を出力し、
    前記切替制御手段は、出力された前記修復不可能情報に基づいて、前記第一の流体回路を遮断するとともに前記第二の流体回路を開放するように前記切替手段を制御する
    ことを特徴とする歯科用医療機器。
  2. 前記流体回路状態判別手段は、前記流体回路状態修復手段によって前記調整用電磁弁が制御された後において、当該監視位置に設けられた流体回路センサ手段で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内となるまで、予め定められた期間だけ正常か否かの判別を繰り返し、前記検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内とならずに前記予め定められた期間だけ正常か否かの判別が行われた場合に、当該監視位置における異常が修復不可能であることを示す修復不可能情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用医療機器。
  3. 前記第二の流体回路は、
    前記第二の流体回路の異常を監視するために前記第二の流体回路の予め定められた監視位置に設けられて前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を検出する流体回路センサ手段と、
    前記監視位置近傍に設けられ前記監視位置を流れる流体の流量又は圧力を調整する調整用電磁弁と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歯科用医療機器。
  4. 前記監視位置で検出された流体の流量又は圧力が通常の範囲内ではない場合に、その旨を、警告表示及び/又は警告音にて知らせる報知手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の歯科用医療機器。
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