〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図10を参照して説明する。図2は、本実施形態である音楽配信システムの概略構成を示している。図示のように、音楽配信システム10は、リスト元端末(通信装置)11がユーザ端末(通信装置)12に通信可能に接続され、ユーザ端末12が基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ(サーバ)15に通信可能に接続された構成である。
リスト元端末11およびユーザ端末12は、その利用者が所持して移動できるように、携帯型PC(Personal Computer)、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)(登録商標)端末、携帯型ゲーム機などの携帯型通信装置であることが望ましい。
また、リスト元端末11の利用者が所持して移動してもユーザ端末12と通信できるように、リスト元端末11とユーザ端末12との間の通信は、赤外線、電波などを利用した無線(wireless)通信であることが望ましい。このような無線通信に利用される通信規格としては、IrDA、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)などが挙げられる。
また、ユーザ端末12の利用者が所持して移動しても基地局13と通信できるように、ユーザ端末12と基地局13との間の通信は、電波などを利用した無線通信であることが望ましい。このような無線通信に利用される通信規格としては、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、携帯電話システムの各種規格などが挙げられる。
基地局(アクセスポイント)13は、ユーザ端末12を通信ネットワーク14に通信可能に接続するためのものである。上述のように、ユーザ端末12と基地局13との間の通信はワイヤレス通信であることが望ましい。また、基地局13と通信ネットワーク14との間の通信は、有線通信であることが望ましい。
通信ネットワーク14には、インターネット、LAN(Local Area Network)など、公知の通信ネットワークを利用することができる。また、通信ネットワーク14に利用される通信回線には、公衆通信回線、専用線、ISDN(Integrated Services Digital Network)など、公知の通信回線を利用することができる。
音楽サーバ15は、ユーザ端末12からの要求に基づいて音楽データを提供するものである。具体的には、音楽サーバ15は、1つの楽曲の音楽データである楽曲データ(実コンテンツ)と、該楽曲データの一部を取り出した音楽データである試聴データ(見本コンテンツ)とを、ユーザ端末12からの要求に基づいて提供するものである。楽曲データおよび試聴データは、ユーザ端末12で再生可能なデータ形式である。このようなデータ形式の例としては、MP3(MPEG-1 Audio Layer-III)、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)などが挙げられる。
本実施形態では、リスト元端末11が、楽曲データを識別する曲名(コンテンツ識別情報)のリストと、音楽サーバ15のアドレスとを含むリスト情報を作成し、作成したリスト情報をユーザ端末12に無線送信する。ユーザ端末12は、リスト元端末11からリスト情報を取得すると、取得したリスト情報に含まれるアドレスが示す音楽サーバ15に対し、上記リスト情報に含まれるリストの曲名に対応する試聴データを、基地局13および通信ネットワーク14を介して要求して取得する。これにより、ユーザが指示すること無く、試聴データを音楽サーバ15から自動的に取得できるので、試聴データを簡便に取得できる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
次に、各構成の詳細について説明する。図3は、リスト元端末11およびユーザ端末12の概略構成を示している。図示のように、リスト元端末11およびユーザ端末12は同様の機能ブロックを備えている。具体的には、リスト元端末11は、制御部20、記憶部21、通信部22、操作部23、表示部24、および音声出力部25を備える構成である。また、ユーザ端末12は、制御部30、記憶部31、通信部32、操作部33、表示部34、および音声出力部35を備える構成である。
制御部20・30は、それぞれ、リスト元端末11およびユーザ端末12の各種構成の動作を統括的に制御するものである。この制御部20・30は、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムを上記コンピュータに実行させることによって行われる。
このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部20・30がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。なお、制御部20・30の詳細については後述する。
記憶部21・31は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置を備える。記憶部21・31に記憶される内容としては、制御部20・30における各種構成の制御動作を行うための制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他各種プログラムおよび各種データが挙げられる。なお、記憶部21・31の詳細については後述する。
通信部22・32は、外部の通信装置と通信を行うためのものである。通信部22・32は、制御部20・30からそれぞれ受信した各種データを、データ通信に適した形式に変換した後、上記外部の通信装置に送信する。また、通信部22・32は、上記外部の通信装置から受信した各種データを装置内部のデータ形式に変換した後、制御部20・30にそれぞれ送信する。
操作部23・33は、ユーザの操作によりユーザから各種の入力を受け付けるものであり、入力用ボタン、タッチパネル、その他の入力デバイスによって構成されている。操作部23・33は、ユーザが操作した情報を操作データに変換して制御部20・30にそれぞれ送信する。なお、入力デバイスの他の例としては、キーボードと、テンキーと、マウスなどのポインティングデバイスとが挙げられる。
表示部24・34は、それぞれ、制御部20・30からの画像データに基づいて、文字、画像などの各種情報を表示出力するものである。表示部24・34は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode Ray Tube)などの表示デバイスによって構成される。
音声出力部25・35は、それぞれ、制御部20・30からの音声データに基づいて、各種情報を音声出力するものである。音声出力部25・35は、D/A(Digital-to-Analog)変換器、音声出力デバイスなどによって構成される。該音声出力デバイスの例としては、スピーカ、イヤホン、ヘッドホンなどが挙げられる。
次に、リスト元端末11の制御部20および記憶部21の詳細について説明する。図4は、リスト元端末11の制御部20および記憶部21の概略構成を示している。図示のように、制御部20は、リスト作成部(リスト取得手段、リスト作成手段)40、端末検知部41、およびリスト送出部(リスト送出手段)42を備える構成である。また、記憶部21は、リスト情報記憶部50および自端末ID記憶部51を備える構成である。
リスト情報記憶部50は、上述のリスト情報LIを記憶するものである。図5は、リスト情報記憶部50に記憶されるリスト情報LIの一例を示している。図示のように、リスト情報記憶部50には、1または複数のリスト情報LIを記憶しており、リスト情報LIは、リスト名、配信元アドレス、および楽曲リストを含む構成である。なお、リスト情報LIは、リスト作成者の名前等、楽曲リストに関連する任意の情報を含むこともできる。
リスト名はリスト情報LIの識別情報であり、配信元アドレスは、楽曲の配信元である音楽サーバ15のアドレスである。楽曲リストは、図示のように、楽曲の曲名と、作曲者、作詞者、歌手、その他の関連情報とを、楽曲の順番を示す曲番に対応付けたものである。
なお、配信元アドレスには、通信ネットワーク14上で音楽サーバ15の所在を示す任意のアドレス情報を利用できる。例えば、通信ネットワーク14がインターネットである場合、配信元アドレスの例としては、URL(Uniform Resource Locators)、IP(Internet Protocol)アドレスなどが挙げられる。また、楽曲によって配信元が異なる場合、楽曲リストの曲名ごとに配信元アドレスを含めばよい。
自端末ID記憶部51は、自端末を識別する端末IDを記憶するものである。上記端末IDの例としては、装置固有の識別情報、ネットワークアドレスなどが挙げられる。
リスト作成部40は、リスト情報LIを作成するものである。具体的には、リスト作成部40は、まず、表示部24を介してユーザに指示し、ユーザからの入力を操作部23を介して取得することにより、上記楽曲リストおよび上記リスト名を作成する。次に、リスト作成部40は、作成した楽曲リストおよびリスト名に、上記配信元アドレスを追加して、リスト情報LIが完成する。リスト作成部40は、作成したリスト情報LIをリスト情報記憶部50に記憶する。
端末検知部41は、通信部22を制御して、無線通信可能な通信端末を検知するものである。端末検知部41は、無線通信可能な通信端末を検知すると、その旨をリスト送出部42に通知する。
リスト送出部42は、端末検知部41からの通知に基づき、リスト情報記憶部50および自端末ID記憶部51からリスト情報LIおよび端末IDをそれぞれ読み出し、通信部22に送出して、通信部22から外部に無線送信するものである。なお、リスト送出部42は、送信先を、検知した通信端末に限定してもよいし、限定しなくてもよい。また、リスト送出部42は、リスト情報記憶部50に記憶された全てのリスト情報LIを送出してもよいし、例えば最新のリスト情報LIのみを送出してもよい。
次に、ユーザ端末12の制御部30、記憶部31、および通信部32の詳細について説明する。図6は、ユーザ端末12の制御部30、記憶部31、および通信部32の概略構成を示している。
図6に示すように、通信部32は、リスト元端末11と通信する端末側通信部32aと、基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15と通信するサーバ側通信部32bとを備える構成である。なお、端末側通信部32aおよびサーバ側通信部32bは、同じ通信媒体および同じ通信方式を利用する場合、1つの通信デバイスで構成することができる。
また、制御部30は、リスト取得部(リスト取得手段)60、基地局検知部61、試聴要求部(コンテンツ要求手段)62、楽曲要求部63、および再生部64を備える構成である。また、記憶部31は、リスト情報記憶部70、自端末ID記憶部71、試聴データ記憶部72、および楽曲データ記憶部73を備える構成である。なお、ユーザ端末12のリスト情報記憶部70および自端末ID記憶部71は、リスト元端末11のリスト情報記憶部50および自端末ID記憶部51と同様であるので、その説明を省略する。
試聴データ記憶部72は、音楽サーバ15から取得した試聴データを、その曲名と対応付けて記憶するものである。また、楽曲データ記憶部73は、音楽サーバ15から取得した楽曲データを、その曲名と対応付けて記憶するものである。
リスト取得部60は、リスト元端末11から端末側通信部32aを介してリスト情報LIを取得するものである。リスト取得部60は、取得したリスト情報LIをリスト情報記憶部70に記憶する。
基地局検知部61は、サーバ側通信部32bを制御して、無線通信可能な基地局13を検知するものである。基地局検知部61は、基地局13を検知すると、その旨を試聴要求部62に通知する。
試聴要求部62は、音楽サーバ15に試聴データを要求して取得するものである。試聴要求部62は、取得した試聴データを試聴データ記憶部72に記憶する。
具体的には、試聴要求部62は、基地局検知部61からの通知に基づき、リスト情報記憶部70および自端末ID記憶部71からリスト情報LIおよび端末IDをそれぞれ読み出す。次に、試聴要求部62は、読み出したリスト情報LIおよび端末IDを試聴データの要求としてサーバ側通信部32bに送出し、サーバ側通信部32bから基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15に送信する。そして、試聴要求部62は、送信したリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の試聴データを、音楽サーバ15から通信ネットワーク14、基地局13、およびサーバ側通信部32bを介して一括取得して、試聴データ記憶部72に記憶する。
なお、試聴要求部62は、リスト情報記憶部70に記憶されたリスト情報LIのうち、試聴データが未取得である全てのリスト情報LIを音楽サーバ15に送信することが望ましい。
楽曲要求部63は、音楽サーバ15に楽曲データを要求して取得するものである。楽曲要求部63は、取得した楽曲データを楽曲データ記憶部73に記憶する。
具体的には、楽曲要求部63は、ユーザから操作部33を介して選択されたリスト情報LIをリスト情報記憶部70から読み出し、自端末ID記憶部71から端末IDを読み出す。次に、楽曲要求部63は、読み出したリスト情報LIおよび端末IDを楽曲データの要求としてサーバ側通信部32bに送出し、サーバ側通信部32bから基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15に送信する。そして、楽曲要求部63は、送信したリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の楽曲データを、音楽サーバ15から通信ネットワーク14、基地局13、およびサーバ側通信部32bを介して一括取得して、楽曲データ記憶部73に記憶する。
再生部64は、試聴データ記憶部72からの試聴データ、または楽曲データ記憶部73からの楽曲データを復号して、音声出力部35を介して音声を再生出力させるものである。具体的には、再生部64は、ユーザから操作部33を介して選択されたリスト情報LIに含まれる楽曲リストに基づき、試聴データ記憶部72または楽曲データ記憶部73から試聴データまたは楽曲データを読み出し、上記音声データに復号して音声出力部35に送出する。これにより、楽曲リストに基づいて試聴用の楽曲または実際の楽曲が音声出力部35から再生される。
ところで、本実施形態では、ユーザ端末12が音楽サーバ15から楽曲データを取得するには、ユーザが音楽サーバ15の提供する音楽配信サービスの会員に登録されている必要がある。そこで、本実施形態では、制御部30は、上記会員に登録されるための各種処理を行う会員登録部65を備えている。
具体的には、会員登録部65は、音楽サーバ15から通信ネットワーク14、基地局13、およびサーバ側通信部32bを介して、上記会員への登録要求を取得すると、表示部34を介してユーザに指示して、上記登録に必要な各種情報をユーザから操作部33を介して取得する。次に、会員登録部65は、取得した情報をサーバ側通信部32bに送出し、サーバ側通信部32bから基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15に送信する。これにより、音楽サーバ15にて上記会員への登録が完了して、音楽サーバ15から楽曲データを取得することが可能となる。
次に、音楽サーバ15の詳細について説明する。図7は、音楽サーバ15の概略構成を示している。図示のように、音楽サーバ15は、制御部80、記憶部81、および通信部82を備える構成である。
制御部80は、音楽サーバ15の各種構成の動作を統括的に制御するものである。この制御部80は、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムを上記コンピュータに実行させることによって行われる。
このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部80がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。なお、制御部80の詳細については後述する。
記憶部81は、ROM、RAM、ハードディスクなどの記憶装置を備える。記憶部81に記憶される内容としては、制御部80における各種構成の制御動作を行うための制御プログラム、OSプログラム、その他各種プログラムおよび各種データが挙げられる。なお、記憶部81の詳細については後述する。
通信部82は、通信ネットワーク14に接続された通信装置と通信を行うためのものである。通信部82は、制御部80から受信した各種データを、通信ネットワーク14上でのデータ通信に適した形式に変換した後、通信ネットワーク14上に送信する。また、通信部82は、通信ネットワーク14上から受信した各種データを装置内部のデータ形式に変換した後、制御部80に送信する。
次に、音楽サーバ15の制御部80および記憶部81の詳細について説明する。図7に示すように、制御部80は、試聴要求取得部(リスト取得手段)90、試聴データ送出部(見本取得手段、見本送出手段)91、楽曲要求取得部92、会員判断部93、会員登録部94、および楽曲データ送出部95を備える構成である。また、記憶部81は、試聴データ記憶部100、楽曲データ記憶部101、会員情報記憶部102、および登録用情報記憶部103を備える構成である。
試聴データ記憶部100は、音楽サーバ15が提供可能な楽曲の試聴データを、該楽曲の曲名と対応付けて記憶するものである。また、楽曲データ記憶部101は、音楽サーバ15が提供可能な楽曲の楽曲データを、該楽曲の曲名と対応付けて記憶するものである。
会員情報記憶部102は、音楽サーバ15が提供する音楽配信サービスの会員に関する各種情報である会員情報を記憶するものである。この会員情報の例としては、会員の識別情報、パスワード、などが挙げられる。
登録用情報記憶部103は、上記会員の登録を行う場合に必要な各種情報である登録用情報を記憶するものである。この登録用情報の例としては、登録のための入力フォームを記述するHTML(Hypertext Markup Language)データなどが挙げられる。
試聴要求取得部90は、ユーザ端末12からの試聴データの要求を、基地局13、通信ネットワーク14、および通信部82を介して取得するものである。試聴要求取得部90は、取得した要求を試聴データ送出部91に送信する。
試聴データ送出部91は、試聴要求取得部90から受信した要求に対応する試聴データを、試聴データ記憶部100から読み出して通信部82に送出し、通信部82から通信ネットワーク14および基地局13を介してユーザ端末12に送信するものである。具体的には、試聴データ送出部91は、上記要求におけるリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の試聴データを、試聴データ記憶部100から読み出して通信部82に一括送出し、通信部82から通信ネットワーク14および基地局13を介してユーザ端末12に一括送信している。
楽曲要求取得部92は、ユーザ端末12からの楽曲データの要求を、基地局13、通信ネットワーク14、および通信部82を介して取得するものである。楽曲要求取得部92は、取得した要求を会員判断部93に送信する。
会員判断部93は、会員情報記憶部102に記憶された会員情報を参照して、楽曲要求取得部92から受信した要求に含まれる端末IDが会員の端末IDであるか否かを判断する。会員の端末IDではないと判断した場合、会員判断部93は、上記要求を会員登録部94に送信する。一方、会員の端末IDであると判断した場合、会員判断部93は、上記要求を楽曲データ送出部95に送信する。
会員登録部94は、上記会員に登録するための各種処理を行うものである。具体的には、会員登録部94は、会員判断部93から上記要求を受信すると、登録用情報記憶部103から登録用情報を読み出し、これを上記会員への登録要求として通信部82に送出し、通信部82から通信ネットワーク14および基地局13を介してユーザ端末12に送信する。これにより、会員登録部94は、ユーザ端末12から基地局13および通信ネットワーク14を介して、上記登録に必要な各種情報を取得する。次に、会員登録部94は、取得した上記登録に必要な各種情報を会員情報として会員情報記憶部102に記憶して、上記要求を楽曲データ送出部95に送信する。
楽曲データ送出部95は、会員判断部93または会員登録部94から受信した要求に対応する楽曲データを、楽曲データ記憶部101から読み出して通信部82に送出し、通信部82から通信ネットワーク14および基地局13を介してユーザ端末12に送信するものである。具体的には、楽曲データ送出部95は、上記要求におけるリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の楽曲データを、楽曲データ記憶部101から読み出して通信部82に一括送出し、通信部82から通信ネットワーク14および基地局13を介してユーザ端末12に一括送信している。
次に、上記構成の音楽配信システム10における処理動作について、図1・図8〜図10を参照して説明する。なお、以下では、リスト元端末11、ユーザ端末12、および音楽サーバ15間のデータ通信において、データを中継する通信部22・32・82、基地局13および通信ネットワーク14の説明を省略する。
図1は、音楽配信システム10における処理動作のうち、試聴データに関する処理動作を示している。また、図9は、リスト元端末11の表示部24に表示される画面の一例を示しており、図10は、ユーザ端末12の表示部34に表示される画面の一例を示している。
図1に示すように、まず、リスト元端末11において、リスト作成部40がリスト情報LIを予め作成して、リスト情報記憶部50に記憶する(ステップS10(以下、「S10」と略称することがある。他のステップについても同様である。))。
次に、制御部20は、送信すべきリスト情報LIである送信リストをユーザが選択するための選択画面を表示部24に表示させ、ユーザからの選択指示を操作部23を介して取得する。図9の(a)は、上記選択画面の一例を示している。図示の例では、リスト情報記憶部50に記憶されている全てのリスト情報LIのリスト名を表示して、ユーザに送信リストの選択を促している。
次に、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、検知したユーザ端末12にリスト送出部42が上記送信リストのリスト情報LIを送信する(S11)。そして、リスト送出部42は、上記送信リストの送信が完了した旨を示す送信完了画面を表示部24に表示させる。図9の(b)は、上記送信完了画面の一例を示している。その後、リスト元端末11の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、リスト元端末11からリスト情報LIを受信すると、受信したリスト情報をリスト情報記憶部70に記憶する(S20)。次に、基地局検知部61が基地局13を検知すると、試聴要求部62は、リスト情報記憶部70からのリスト情報LIと、自端末ID記憶部71からの端末IDとを試聴データの要求として音楽サーバ15に自動送信する(S21)。
一方、音楽サーバ15では、試聴要求取得部90は、ユーザ端末12からリスト情報LIおよび端末IDを受信すると(S30)、両者を対応付けて記憶部81に記憶する(S31)。次に、試聴データ送出部91は、リスト情報LIの楽曲リストに含まれる曲名に対応する試聴データを、試聴データ記憶部100から検索し(S32)、検索された試聴データをユーザ端末12に一括送信する(S33)。その後、音楽サーバ15の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、試聴要求部62は、音楽サーバ15から試聴データを受信すると、受信した試聴データを試聴データ記憶部72に記憶する(S22)。そして、試聴要求部62は、リスト情報LIと、該リスト情報LIの楽曲リストに含まれる曲名に対応する試聴データとを受信した旨を示す受信完了画面を表示部34に表示させる。図10の(a)は、上記受信完了画面の一例を示している。
次に、ユーザから操作部33を介して再生指示を取得すると、再生部64は、再生すべき試聴データをユーザが選択するための選択画面を表示部34にて表示させ、ユーザからの選択指示を操作部33を介して取得する。
図10の(b)および(c)は、上記選択画面の一例を示している。同図の(b)は、リスト情報LI単位で試聴データを選択する例を示しており、同図の(c)は、選択されたリスト情報LIに含まれる曲名単位で試聴データを選択する例を示している。同図の(b)および(c)に示すように、「再生」欄のボックスにユーザがチェックを記入するように操作部33を指示することにより、リスト情報LIまたは試聴データが選択されることになる。なお、同図の(b)に示すように、新たに取得したリスト情報LIには「新着」のマークが追加されている。
そして、再生部64は、ユーザが選択した試聴データを、試聴データ記憶部72から読み出して、音声出力部35を介して再生出力する(S23)。その後、ユーザ端末12の処理動作が終了する。
図8は、音楽配信システム10における処理動作のうち、楽曲データに関する処理動作を示している。図示のように、まず、ユーザ端末12において、楽曲要求部63が、ユーザから操作部33を介して楽曲データの要求を取得するまで待機する(S40)。
図10の(b)および(c)の例では、「DL(ダウンロード)」欄のボックスにユーザがチェックを記入するように操作部33を指示することにより、チェックされたリスト情報LIに含まれる全ての曲名に対応する楽曲データ、またはチェックされた曲名に対応する楽曲データの要求が取得されることになる。なお、同図の(b)および(c)において、リスト情報LIまたは曲名に関する楽曲データが取得済みである場合、該当する「DL」欄のボックスにスラッシュ記号が記入されて、ユーザが選択できないようになっている。これにより、楽曲データを再取得してしまうことを防止できる。
楽曲データの要求を取得すると、楽曲要求部63は、ユーザが選択したリスト情報LIまたは曲名と端末IDとを含む楽曲データの要求を音楽サーバ15に送信する(S41)。
一方、音楽サーバ15では、楽曲要求取得部92がユーザ端末12から楽曲データの要求を受信すると(S50)、会員判断部93は、上記楽曲データの要求に含まれる端末IDを、会員情報記憶部102に記憶された端末IDと照合して、要求元のユーザ端末12が会員であるか否かを判断する(S51)。会員ではない場合にはステップS52に進み、会員である場合にはステップS54に進む。
ステップS52では、会員登録部94は、登録用情報記憶部103から入会用ウェブページ(登録用情報)を読み出して、要求元のユーザ端末12に送信する。
一方、ユーザ端末12では、会員登録部65は、音楽サーバ15から入会用ウェブページを受信すると(S42)、会員登録手続を行う(S43)。具体的には、会員登録部65は、受信した入会用ウェブページを表示部34に表示させ、会員登録に必要な各種情報である登録内容情報をユーザから操作部33を介して取得する。次に、会員登録部65は、取得した登録内容情報を音楽サーバ15に送信する(S44)。
一方、音楽サーバ15では、会員登録部94は、ユーザ端末12から登録内容情報を受信すると、受信した登録内容情報を確認し、問題が無ければ、会員情報として会員情報記憶部102に記憶する(S53)。
ステップS54では、楽曲データ送出部95は、楽曲データの要求に含まれるリスト情報LIに対応する楽曲データを、楽曲データ記憶部101に記憶された楽曲データから検索する。そして、楽曲データ送出部95は、検索した楽曲データをユーザ端末12に一括送信する(S55)。その後、音楽サーバ15の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、楽曲要求部63は、音楽サーバ15から楽曲データを受信すると、受信した楽曲データを楽曲データ記憶部73に記憶する(S45)。次に、ユーザから操作部33を介して再生指示を取得すると、再生部64は、再生すべき楽曲データをユーザが選択するための選択画面を表示部34にて表示させ、ユーザからの選択指示を操作部33を介して取得する。
なお、楽曲データの選択画面は、上述の試聴データの選択画面と共通であってもよい。図10の(b)および(c)の例では、「DL」欄のボックスにスラッシュ記号を有するリスト情報LIまたは曲名は、楽曲データが再生されることになり、「DL」欄のボックスにスラッシュ記号の無いリスト情報LIまたは曲名は、試聴データが再生されることになる。
そして、再生部64は、ユーザが選択した楽曲データを、楽曲データ記憶部73から読み出して、音声出力部35を介して再生出力する(S46)。その後、ユーザ端末12の処理動作が終了する。
なお、リスト元端末11およびユーザ端末12の両方の機能を有する複数の通信端末を利用してもよい。図11は、上記通信端末において表示される選択画面の一例を示している。この選択画面では、「音楽再生」、「すれ違い送信」、および「すれ違い受信」の何れかをユーザが選択することができる。
ユーザが「音楽再生」を選択した場合、上記通信端末はユーザ端末12として機能することになり、続いて図10の(b)に示す選択画面が表示されることになる。また、ユーザが「すれ違い送信」を選択した場合、上記通信端末はリスト元端末11として機能することになり、続いて図9の(a)に示す選択画面が表示されることになる。また、ユーザが「すれ違い受信」を選択した場合、上記通信端末はユーザ端末12として機能することになり、リスト情報LIを取得していると、図10の(a)に示す通知画面が表示されることになる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の別の実施形態について、図12および図13を参照して説明する。本実施形態の音楽配信システム10は、図1〜図11に示す音楽配信システム10に比べて、リスト元端末11が、作成したリスト情報LIに基づいて音楽サーバ15から試聴データを受信し、上記リスト情報LIと上記試聴データとをユーザ端末12に送信する点が異なる。
具体的には、本実施形態の音楽配信システム10は、図2に示す音楽配信システム10に比べて、リスト元端末11が基地局13と通信可能に接続する点が異なり、その他の構成は同様である。これにより、リスト元端末11は、基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15と通信することができる。
また、本実施形態のユーザ端末12は、図6に示すユーザ端末12に比べて、基地局検知部61および試聴要求部62が省略される点と、リスト取得部60が、リスト元端末11から端末側通信部32aを介して試聴データをさらに取得して、試聴データ記憶部72に記憶する点とが異なり、その他の構成は同様である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図12は、本実施形態のリスト元端末11の概略構成を示している。本実施形態のリスト元端末11は、図4に示すリスト元端末11に比べて、通信部22が、ユーザ端末12と通信する端末側通信部22aと、基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15と通信するサーバ側通信部22bとを備える点と、記憶部21に試聴データ記憶部53が新たに設けられる点と、制御部20に基地局検知部44および試聴要求部(コンテンツ要求手段)45が新たに設けられる点と、制御部20のリスト送出部42に代えてリスト送出部(リスト送出手段)46が設けられている点とが異なり、その他の構成は同様である。
試聴データ記憶部53、基地局検知部44、および試聴要求部45は、図6に示すユーザ端末12の試聴データ記憶部72、基地局検知部61および試聴要求部62と同様である。
すなわち、試聴データ記憶部53は、音楽サーバ15から取得した試聴データを、その曲名と対応付けて記憶するものである。また、基地局検知部44は、サーバ側通信部22bを制御して、無線通信可能な基地局13を検知するものである。基地局検知部44は、基地局13を検知すると、その旨を試聴要求部45に通知する。
試聴要求部45は、基地局検知部44からの通知に基づき、リスト情報記憶部50および自端末ID記憶部51からリスト情報LIおよび端末IDをそれぞれ読み出す。次に、試聴要求部45は、読み出したリスト情報LIおよび端末IDを試聴データの要求としてサーバ側通信部22bに送出し、サーバ側通信部22bから基地局13および通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15に送信する。そして、試聴要求部45は、送信したリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の試聴データを、音楽サーバ15から通信ネットワーク14、基地局13、およびサーバ側通信部22bを介して一括取得して、試聴データ記憶部53に記憶する。
リスト送出部46は、端末検知部41からの通知に基づき、リスト情報記憶部50、自端末ID記憶部51、および試聴データ記憶部53からリスト情報LI、端末ID、および試聴データをそれぞれ読み出し、端末側通信部22aに送出して、端末側通信部22aから外部に無線送信するものである。
図13は、上記構成の音楽配信システム10における処理動作のうち、試聴データに関する処理動作を示している。なお、楽曲データに関する処理動作は、図8に示す処理動作と同様であるので、その説明を省略する。また、上記実施形態で説明した処理動作と同様の処理動作には同一の符号を付している。
図13に示すように、まず、リスト元端末11において、リスト作成部40がリスト情報LIを予め作成して、リスト情報記憶部50に記憶する(S10)。次に、基地局検知部44が基地局13を検知すると、試聴要求部45は、リスト情報記憶部50からのリスト情報LIと、自端末ID記憶部51からの端末IDとを試聴データの要求として音楽サーバ15に自動送信する(S60)。
一方、音楽サーバ15では、試聴要求取得部90は、リスト元端末11からリスト情報LIおよび端末IDを受信すると(S30)、両者を対応付けて記憶部81に記憶する(S31)。次に、試聴データ送出部91は、リスト情報LIの楽曲リストに含まれる曲名に対応する試聴データを、試聴データ記憶部100から検索し(S32)、検索された試聴データをリスト元端末11に一括送信する(S33)。その後、音楽サーバ15の処理動作が終了する。
一方、リスト元端末11では、試聴要求部45は、音楽サーバ15から試聴データを受信すると、受信した試聴データを試聴データ記憶部53に記憶する(S61)。次に、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、検知したユーザ端末12にリスト送出部42がリスト情報LIおよび試聴データを送信する(S62)。その後、リスト元端末11の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、リスト元端末11からリスト情報LIおよび試聴データを受信すると、受信したリスト情報LIおよび試聴データをリスト情報記憶部70および試聴データ記憶部72にそれぞれ記憶する(S63)。そして、再生部64は、ユーザが選択した試聴データを、試聴データ記憶部72から読み出して、音声出力部35を介して再生出力する(S23)。その後、ユーザ端末12の処理動作が終了する。
従って、本実施形態の音楽配信システム10では、ユーザ端末12は、リスト元端末11からリスト情報LIと共に試聴データを受信できるので、試聴データが直ちに利用可能となり、ユーザの利便性が向上する。
〔実施の形態3〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図14および図15を参照して説明する。本実施形態の音楽配信システム10は、図1〜図11に示す音楽配信システム10に比べて、リスト元端末11が、作成したリスト情報LIを基地局(通信装置)13に送信し、基地局13が、受信したリスト情報LIに基づいて、音楽サーバ15から試聴データを受信し、上記リスト情報LIと上記試聴データとをユーザ端末12に送信する点が異なる。
具体的には、本実施形態の音楽配信システム10は、図2に示す音楽配信システム10に比べて、リスト元端末11が基地局13と通信可能に接続する点が異なり、その他の構成は同様である。これにより、リスト元端末11は、基地局13と通信することができる。
また、本実施形態のリスト元端末11は、図4に示すリスト元端末11に比べて、端末検知部41に代えて、図12に示す基地局検知部44が設けられており、リスト送出部42がリスト情報LIおよび端末IDを、ユーザ端末12の代わりに基地局13に送信している点が異なり、その他の構成は同様である。
また、本実施形態のユーザ端末12は、図6に示すユーザ端末12に比べて、端末側通信部32a、基地局検知部61、および試聴要求部62が省略される点と、リスト取得部60が、基地局13からサーバ側通信部32bを介してリスト情報LIおよび試聴データを取得して、リスト情報記憶部70および試聴データ記憶部72にそれぞれ記憶する点とが異なり、その他の構成は同様である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図14は、本実施形態の基地局13の概略構成を示している。図示のように、基地局13は、制御部110、記憶部111、および通信部112を備える構成である。
制御部110は、基地局13の各種構成の動作を統括的に制御するものである。この制御部110は、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムを上記コンピュータに実行させることによって行われる。
このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部110がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。なお、制御部110の詳細については後述する。
記憶部111は、ROM、RAM、ハードディスクなどの記憶装置を備える。記憶部111に記憶される内容としては、制御部110における各種構成の制御動作を行うための制御プログラム、OSプログラム、その他各種プログラムおよび各種データが挙げられる。なお、記憶部111の詳細については後述する。
通信部112は、通信装置と通信を行うためのものである。通信部112は、制御部110から受信した各種データを、データ通信に適した形式に変換した後、外部に送信する。また、通信部112は、外部から受信した各種データを装置内部のデータ形式に変換した後、制御部110に送信する。本実施形態では、通信部112は、リスト元端末11およびユーザ端末12と通信する端末側通信部112aと、通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15と通信するサーバ側通信部112bとを備える構成である。
次に、基地局13の制御部110および記憶部111の詳細について説明する。図14に示すように、制御部110は、リスト取得部(リスト取得手段、属性取得手段)120、試聴要求部(コンテンツ要求手段、属性取得手段)121、端末検知部122、およびリスト送出部(リスト送出手段、属性送出手段、要求応答手段)123を備える構成である。また、記憶部111は、リスト情報記憶部130、端末情報記憶部131、試聴データ記憶部132を備える構成である。
リスト情報記憶部130は、上述のリスト情報LIを記憶するものである。また、端末情報記憶部131は、リスト元端末11の端末IDなど、リスト元端末11に関する情報を記憶するものである。また、試聴データ記憶部132は、音楽サーバ15から取得した試聴データを、その曲名と対応付けて記憶するものである。
リスト取得部120は、リスト元端末11から端末側通信部112aを介してリスト情報LIおよび端末IDを取得するものである。リスト取得部60は、取得したリスト情報LIおよび端末IDを、試聴要求部121に送信すると共に、リスト情報記憶部130および端末情報記憶部131にそれぞれ記憶する。
試聴要求部121は、リスト取得部120からリスト情報LIおよび端末IDを受信すると、受信したリスト情報LIおよび端末IDを試聴データの要求としてサーバ側通信部112bに送出し、サーバ側通信部112bから通信ネットワーク14を介して音楽サーバ15に送信する。そして、試聴要求部121は、送信したリスト情報LIに含まれる複数の曲名に対応する複数の試聴データを、音楽サーバ15から通信ネットワーク14およびサーバ側通信部112bを介して一括取得して、試聴データ記憶部132に記憶する。
端末検知部122は、端末側通信部112aを制御して、無線通信可能な通信端末、特にユーザ端末12を検知するものである。端末検知部122は、無線通信可能な通信端末を検知すると、その旨をリスト送出部123に通知する。
リスト送出部123は、端末検知部122からの通知に基づき、リスト情報記憶部130、端末情報記憶部131、および試聴データ記憶部132からリスト情報LI、端末ID、および試聴データをそれぞれ読み出し、端末側通信部112aに送出して、端末側通信部112aから外部に無線送信するものである。
図15は、上記構成の音楽配信システム10における処理動作のうち、試聴データに関する処理動作を示している。なお、楽曲データに関する処理動作は、図8に示す処理動作と同様であるので、その説明を省略する。また、上記実施形態で説明した処理動作と同様の処理動作には同一の符号を付している。
図15に示すように、まず、リスト元端末11において、リスト作成部40がリスト情報LIを予め作成して、リスト情報記憶部50に記憶する(S10)。次に、基地局検知部44が基地局13を検知すると、リスト送出部42は、リスト情報記憶部50からのリスト情報LIと、自端末ID記憶部51からの端末IDとを基地局13に自動送信する(S70)。その後、リスト元端末11の処理動作が終了する。
一方、基地局13では、リスト取得部120がリスト元端末11からリスト情報LIおよび端末IDを取得すると(S71)、試聴要求部121は、上記リスト情報LIおよび端末IDを試聴データの要求として音楽サーバ15に自動送信する(S72)。
一方、音楽サーバ15では、試聴要求取得部90は、基地局13からリスト情報LIおよび端末IDを受信すると(S30)、両者を対応付けて記憶部81に記憶する(S31)。次に、試聴データ送出部91は、リスト情報LIの楽曲リストに含まれる曲名に対応する試聴データを、試聴データ記憶部100から検索し(S32)、検索された試聴データを基地局13に一括送信する(S33)。その後、音楽サーバ15の処理動作が終了する。
一方、基地局13では、試聴要求部121は、音楽サーバ15から試聴データを受信すると、受信した試聴データを試聴データ記憶部132に記憶する(S73)。次に、端末検知部122がユーザ端末12を検知すると、検知したユーザ端末12にリスト送出部123がリスト情報LIおよび試聴データを送信する(S74)。その後、基地局13の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、基地局13からリスト情報LIおよび試聴データを受信すると、受信したリスト情報LIおよび試聴データをリスト情報記憶部70および試聴データ記憶部72にそれぞれ記憶する(S75)。そして、再生部64は、ユーザが選択した試聴データを、試聴データ記憶部72から読み出して、音声出力部35を介して再生出力する(S23)。その後、ユーザ端末12の処理動作が終了する。
従って、本実施形態の音楽配信システム10では、基地局13は、リスト元端末11から受信したリスト情報LIを、該リスト情報LIに対応する試聴データと共に、ユーザ端末12に送信することができる。このとき、リスト元端末11とユーザ端末12とが通信可能である必要は無い。また、ユーザ端末12は、基地局13からリスト情報LIと共に試聴データを受信できるので、試聴データが直ちに利用可能となり、ユーザの利便性が向上する。
〔実施の形態4〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図16を参照して説明する。本実施形態の音楽配信システム10は、図1〜図11に示す音楽配信システム10に比べて、ユーザ端末12が、リスト元端末11から、リスト情報LIにおける楽曲リストの属性を示す属性情報を受信し、受信した属性情報に基づいてリスト情報LIを受信するか否かを判断し、受信すると判断した場合にリスト元端末11にリスト情報LIを要求して受信する点が異なる。なお、以下の実施形態では、上記楽曲リストの属性情報として、例えば楽曲リストにおけるジャズ、J−ポップス、および演歌の構成比が90%、5%、および5%であるといった、音楽ジャンルの構成比を利用しているが、これに限定されるものではない。
具体的には、本実施形態のリスト元端末11は、図4に示すリスト元端末11に比べて、以下の2つの点が異なり、その他の構成は同様である。
すなわち、第1の相違点は、リスト作成部(属性取得手段)40が、リスト情報LIを作成すると共に、リスト情報LIにおける楽曲リストの内容から各曲の音楽ジャンルを分析し、音楽ジャンルの構成比を算出することにより、属性情報を作成し、作成したリスト情報LIおよび属性情報をリスト情報記憶部50に記憶する点である。また、第2の相違点は、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、リスト送出部(リスト送出手段、属性送出手段、要求応答手段)42が、まず、属性情報をユーザ端末12に送信し、上記属性情報に対応するリスト情報LIの要求をユーザ端末12から受信した場合に、上記リスト情報LIをユーザ端末12に送信する点である。
また、本実施形態のユーザ端末12は、図6に示すユーザ端末12に比べて、リスト取得部(リスト取得手段、属性取得手段、取得判断手段、リスト要求手段)60が、リスト元端末11から属性情報を受信し、受信した属性情報が、ユーザの希望する所定の条件に合致するか否かを判断し、合致する場合に上記属性情報に対応するリスト情報LIをリスト元端末11に要求して受信する点が異なり、その他の構成は同様である。
図16は、上記構成の音楽配信システム10における試聴データに関する処理動作のうち、図1に示す処理動作と異なる処理動作を示している。なお、音楽サーバ15における処理動作は、図1に示す処理動作と同様であるので、図16では省略している。また、楽曲データに関する処理動作は、図8に示す処理動作と同様であるので、その説明を省略する。また、上記実施形態で説明した処理動作と同様の処理動作には同一の符号を付している。
図16に示すように、まず、リスト元端末11において、リスト作成部40は、リスト情報LIを予め作成して、リスト情報記憶部50に記憶すると(S10)、作成したリスト情報LIにおける楽曲リストの内容から各曲の音楽ジャンルを分析して、属性情報を作成し、作成した属性情報をリスト情報LIに対応付けてリスト情報記憶部50に記憶する(S80)。次に、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、リスト送出部42は、リスト情報記憶部50から属性情報を読み出してユーザ端末12に送信する(S81)。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、リスト元端末11から属性情報を受信すると(S82)、ユーザの希望する所定の条件を記憶部31から読み出し、読み出した所定の条件が、上記属性情報と合致するか否かを判断する(S83)。合致しない場合には、ユーザ端末12は、リスト元端末11からリスト情報LIを受信せず、従って該リスト情報LIに対応する試聴データも受信せずに、処理動作を終了する。一方、合致する場合には、リスト取得部60は、上記属性情報に対応するリスト情報LIの要求をリスト元端末11に送信する(S84)。
一方、リスト元端末11では、リスト送出部42が、上記リスト情報LIの要求を受信すると(S85)、リスト情報記憶部50から上記リスト情報LIを読み出してユーザ端末12に送信する(S86)。その後、リスト元端末11の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60がリスト元端末11から上記リスト情報LIを受信すると(S87)、図1のステップS21以降の動作が行われる。
従って、本実施形態の音楽配信システム10では、ユーザ端末12は、ユーザの希望に適合するリスト情報LIのみを取得することができる。その結果、ユーザが希望しない不要なリスト情報LIを取得せずに済み、該リスト情報LIに対応する試聴データを取得せずに済むので、ユーザ端末12および音楽サーバ15における処理負担を軽減することができる。
なお、本実施形態では、上述のように、上記楽曲リストの属性情報として音楽ジャンルの構成比を利用しているが、音量、演奏速度、声の有無、楽器の数、性別、年齢、制作時期など、楽曲リストに関連する任意の情報を利用することもできる。
例えば、リスト元端末11の所有者、すなわち楽曲リストの作成者の年齢情報をリスト元端末11に記憶しておき、当該年齢情報を属性情報としてもよい。この場合、ユーザ端末12のユーザの年齢に近い属性情報を有する楽曲リストを取得することにより、ユーザ端末12は、上記ユーザの音楽の嗜好に合致する楽曲リストを取得できるとは限らないが、上記嗜好に全く適合しない楽曲リストを取得する可能性が低く、従って、適度に上記嗜好の異なる楽曲リストを取得することができる。
〔実施の形態5〕
次に、本発明の他の実施形態について、図17を参照して説明する。本実施形態の音楽配信システム10は、図12および図13に示す音楽配信システム10に比べて、ユーザ端末12が、リスト元端末11から、リスト情報LIにおける楽曲リストの属性情報を受信し、受信した属性情報に基づいてリスト情報LIを受信するか否かを判断し、受信すると判断した場合にリスト元端末11にリスト情報LIを要求して受信する点と、上記属性情報を音楽サーバ15が作成する点とが異なる。
具体的には、本実施形態のリスト元端末11は、図12に示すリスト元端末11に比べて、試聴要求部45が、音楽サーバ15から試聴データを受信する時に、音楽サーバ15から上記属性情報を受信してリスト情報記憶部50に記憶する点と、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、リスト送出部42が、まず、属性情報をユーザ端末12に送信し、上記属性情報に対応するリスト情報LIの要求をユーザ端末12から受信した場合に、上記リスト情報LIをユーザ端末12に送信する点が異なり、その他の構成は同様である。
また、本実施形態のユーザ端末12は、図6に示すユーザ端末12に比べて、リスト取得部60が、リスト元端末11から属性情報を受信し、受信した属性情報が、ユーザの希望する所定の条件に合致するか否かを判断し、合致する場合に上記属性情報に対応するリスト情報LIをリスト元端末11に要求して受信する点が異なり、その他の構成は同様である。
図17は、上記構成の音楽配信システム10における処理動作のうち、試聴データに関する処理動作を示している。なお、楽曲データに関する処理動作は、図8に示す処理動作と同様であるので、その説明を省略する。また、上記実施形態で説明した処理動作と同様の処理動作には同一の符号を付している。
図17に示すように、まず、リスト元端末11において、リスト作成部40がリスト情報LIを予め作成して、リスト情報記憶部50に記憶する(S10)。次に、基地局検知部44が基地局13を検知すると、試聴要求部45は、リスト情報記憶部50からのリスト情報LIと、自端末ID記憶部51からの端末IDとを試聴データの要求として音楽サーバ15に自動送信する(S60)。
一方、音楽サーバ15では、試聴要求取得部90は、リスト元端末11からリスト情報LIおよび端末IDを受信すると(S30)、両者を対応付けて記憶部81に記憶する(S31)。次に、試聴データ送出部91は、リスト情報LIの楽曲リストに含まれる曲名に対応する試聴データを、試聴データ記憶部100から検索する(S32)。
次に、試聴データ送出部91は、上記楽曲リストの内容から各曲の音楽ジャンルを分析して、属性情報を作成する(S90)。このとき、ステップS32にて検索された試聴データの内容から音楽ジャンルを分析してもよい。この場合、各曲の音楽ジャンルを精度よく特定することができる。
次に、試聴データ送出部(見本取得手段、見本送出手段、リスト属性作成手段)91は、検索された試聴データと、作成された属性情報とをリスト元端末11に一括送信する(S91)。その後、音楽サーバ15の処理動作が終了する。
一方、リスト元端末11では、試聴要求部45は、音楽サーバ15から試聴データおよび属性情報を受信する(S92)。試聴要求部45は、受信した試聴データを試聴データ記憶部53に記憶する一方、受信した属性情報をリスト情報LIに対応付けてリスト情報記憶部50に記憶する。次に、端末検知部41がユーザ端末12を検知すると、リスト送出部42は、リスト情報記憶部50から属性情報を読み出してユーザ端末12に送信する(S81)。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、リスト元端末11から属性情報を受信すると(S82)、ユーザの希望する所定の条件を記憶部31から読み出し、読み出した所定の条件が、上記属性情報と合致するか否かを判断する(S83)。合致しない場合には、ユーザ端末12は、リスト元端末11からリスト情報LIを受信せず、従って該リスト情報LIに対応する試聴データも受信せずに、処理動作を終了する。一方、合致する場合には、リスト取得部60は、上記属性情報に対応するリスト情報LIおよび試聴データの要求をリスト元端末11に送信する(S93)。
一方、リスト元端末11では、リスト送出部42が、上記リスト情報LIおよび試聴データの要求を受信すると(S94)、リスト情報記憶部50および試聴データ記憶部53から上記リスト情報LIおよび試聴データをそれぞれ読み出してユーザ端末12に送信する(S95)。その後、リスト元端末11の処理動作が終了する。
一方、ユーザ端末12では、リスト取得部60は、リスト元端末11からリスト情報LIおよび試聴データを受信すると、受信したリスト情報LIおよび試聴データをリスト情報記憶部70および試聴データ記憶部72にそれぞれ記憶する(S63)。そして、再生部64は、ユーザが選択した試聴データを、試聴データ記憶部72から読み出して、音声出力部35を介して再生出力する(S23)。その後、ユーザ端末12の処理動作が終了する。
従って、本実施形態の音楽配信システム10では、ユーザ端末12は、ユーザの希望に適合するリスト情報LIおよび試聴データのみを取得することができる。その結果、ユーザが希望しない不要なリスト情報LIおよび試聴データを取得せずに済むので、リスト元端末11およびユーザ端末12における処理負担を軽減することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、曲名により楽曲を識別しているが、楽曲を識別可能な任意の識別情報を利用することができる。
また、上記実施形態では、試聴データと楽曲データとを同じ音楽サーバ15が提供しているが、別々のサーバが提供してもよい。この場合、試聴データを提供するサーバのアドレスをリスト情報LIに含み、楽曲データを提供するサーバのアドレスを試聴データに含めればよい。試聴データと楽曲データとを別々のサーバで提供することにより、例えば、通信速度の低いネットワークには試聴データを提供するサーバを設け、通信速度の高いネットワークには楽曲データを提供するサーバを設けるなど、試聴データと楽曲データとの通信状況を考慮したネットワークシステムを構築することができる。
さらに、異なる音楽サイトの音楽サーバが、異なるセットの試聴データおよび楽曲データを提供してもよい。この場合、上述のように、リスト情報LIにおいて、配信元アドレスを楽曲ごとに含めばよい。また、会員登録は音楽サイトごとに行われることになる。これにより、リスト元端末11では、複数の音楽サイトから提供された試聴データおよび/または楽曲データを用いて、リスト情報LIを作成することができる。また、リスト情報LIに複数の音楽サイトの配信元アドレスが含まれることにより、1人のユーザに対し、複数の音楽サイトを効率的に告知することができる。
また、上記実施形態では、本発明を音楽配信システムに適用しているが、例えば映像のような、任意のコンテンツを配信する通信ネットワークシステムに適用することができる。
最後に、リスト元端末11、ユーザ端末12、基地局13、および音楽サーバ15の各ブロック、特に制御部20・30・80・110は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、リスト元端末11、ユーザ端末12、基地局13、および音楽サーバ15は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるリスト元端末11、ユーザ端末12、基地局13、および音楽サーバ15の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記リスト元端末11、ユーザ端末12、基地局13、および音楽サーバ15に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、リスト元端末11、ユーザ端末12、基地局13、および音楽サーバ15を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。