JP5277878B2 - 光減衰装置、光減衰方法および光通信装置 - Google Patents

光減衰装置、光減衰方法および光通信装置 Download PDF

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Description

この発明は、互いに異なる波長をもつ信号光が多重化された波長多重信号光を減衰させるための光減衰装置、光減衰方法および光通信装置に関するものである。
従来、異なる波長の光信号を多重化して伝送する波長多重光伝送システムにおいて、チャネル数の変更時も安定な伝送が可能となるように、チャネル数変更を通知する制御光信号に基づいて、チャネル数変更前後は増幅出力光信号がチャネル数に対応した一定のレベルになるように可変光減衰器の減衰量を制御し、チャネル数変更時は可変光減衰器の光透過率を一定に維持する制御を行う光増幅装置が知られている(特許文献1参照)。
特許第3306700号公報
特許文献1に開示されている従来の光増幅装置の一部としての光減衰装置においては、チャネル数変更を通知する制御光信号に基づいて、可変光減衰器の減衰量を制御するので、光信号断状態のような障害などによる意図しないチャネル数変動に対してはチャネル数の情報が前もって得られず、チャネル当りの光パワーを所要の値に保てないという問題点があった。また、意図したチャネル数変動、すなわち、チャネル数変更に対しても、可変光減衰器の光透過率を一定に維持する制御を行うので、チャネル当りの光パワーを所要の値に保てない過渡的な時間が生じ、チャネル当りの光パワーの高速な一定化制御を行えないという問題点もあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、光減衰装置において、波長多重信号光の各波長に対応したチャネルである波長チャネルにおけるチャネル数変動に対して、チャネル当りの光パワーを所要の値に保つための高速な一定化制御を行うことを目的としている。
この発明に係る光減衰装置は、互いに異なる波長をもつ信号光が波長チャネルとして多重化された波長多重信号光を入力し、この入力した波長多重信号光を制御信号に応じた光減衰量で一括して減衰させて出力する可変光減衰器と、前記可変光減衰器で出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定する波長チャネル光パワー測定器と、前記波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求める波長チャネル光パワー偏差器と、前記光パワー偏差の時間変化が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が他の波長チャネルより小さくなるような制御係数を求める制御係数演算器と、前記制御係数に基づくフィードバック制御の演算により前記光パワー偏差を前記制御信号に変換して前記可変光減衰器に出力する制御器と、を備えたものである。
この発明は、光減衰装置において、波長多重信号光のチャネル数変動に対して、チャネル当りの光パワーの高速な一定化制御を行うことができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による光減衰装置は、可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定し、光パワーと所定の目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、光パワーが所定の判定閾値より小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0としてまず求めた上で、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0でない適切な値として求め、その他の波長チャネルに対する積分制御係数も0として求め、各光パワー偏差と各積分制御係数との積の時間積分値の全ての波長チャネルにわたる総和を可変光減衰器の操作量とするよう構成したものである。これにより、所定の判定閾値以上の光パワーがある導通波長チャネルのうち、信号光の追加、削除または障害がないことから光パワーの時間変化が最も小さい波長チャネルに対する光パワー偏差が小さくなるように減衰量を制御するので、波長チャネル数変動に対して、波長チャネル当りの光パワーレベルを所要の値に保つための高速な一定化制御を行うことができる。
図1は、この発明の実施の形態1による光減衰装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図1において、11は可変光減衰器、12は波長チャネル光パワー測定器、13は波長チャネル光パワー偏差器、14は制御係数演算器、15は制御器である。なお、例えば光ファイバ伝送路、光合・分波器、光増幅器といった図示しない装置外の光機器と可変光減衰器11と波長チャネル光パワー測定器12との間は、例えば光ファイバケーブルにより光学的に接続され、波長チャネル光パワー測定器12と波長チャネル光パワー偏差器13と制御係数演算器14と制御器15と可変光減衰器11との間は、電気的に接続されている。
また、図2は、図1に示した光減衰装置に対応する制御モデルを説明するための説明図である。図2において、101は偏差器、102は制御器(図中、Cで示す)、103は制御対象(図中、Pで示す)、104は加算器である。また、図2において、ri(t)は波長チャネルi(i=1、2、3、4)に対する制御目標値、ei(t)は偏差、u(t)は操作量、di(t)は外乱、yi(t)は制御量を意味する。また、−符号は減算、+符号は加算を意味し、この符号の組み合わせにより、制御量yi(t)に対して意図しない外乱di(t)が加算器104で含まれること、偏差器101が目標値ri(t)から制御量yi(t)を減ずることにより偏差ei(t)を出力することを表す。
ここで図2の制御モデルと図1の実体としての光減衰装置との対応について説明する。図2における偏差器101は主に図1における波長チャネル光パワー偏差器13に相当し、波長チャネル光パワー測定器12も含まれる。図2における制御器102は主に図1における制御器15に相当し、制御係数演算器14も含まれる。図2における制御対象103は図1における可変光減衰器11に相当する。また、図2における目標値ri(t)は図1の実体としての光減衰装置においては、波長チャネルiの光パワー目標値に相当し、偏差ei(t)は波長チャネルiの光パワー偏差、操作量u(t)は可変光減衰器11に対する電圧や電流あるいは電界強度や磁界強度、温度、応力またはデジタル信号値などその可変光減衰器の特性に応じた制御信号、制御量yi(t)は可変光減衰器11からの波長チャネルiの光出力パワーに相当する。一方、図2における外乱di(t)は図1に明示的には現れず、信号光を伝送する光ファイバの屈曲や断線、コネクタの抜去、光送信機の故障、図2における上記制御モデルのモデル化誤差など様々な要因が相当する。
次に動作について説明する。図1において、装置外の光機器からの波長多重信号光が可変光減衰器11に入力する。なお、この波長多重信号光は、L帯と呼ばれる波長帯(1565nm〜1625nm)で周波数間隔50GHzの互いに異なる4つの波長(1589.99nm、1590.41nm、1590.83nm、1591.26nm)の光を各々波長チャネル1〜波長チャネル4の伝送信号光として光合波器により波長多重化したものである。ただし、波長チャネルにおける波長配置や波長数(チャネル数)は、これに限るものではなく、例えばC帯(1530nm〜1565nm)やO帯(1260nm〜1360nm)といった波長帯で、周波数間隔は25GHzや200GHzあるいは不均等でも良く、例えば40波を多重するなど、どのようなものでも良い。可変光減衰器11は、入力した波長多重信号光の光パワーを一括して減衰させて、装置外の光機器に出力する。可変光減衰器11から出力された波長多重信号光の一部は、例えば図示しない光カプラにより分岐され、波長チャネル光パワー測定器12に入力する。
波長チャネル光パワー測定器12は、入力した波長多重信号光を4つの信号光として例えば図示しないAWG(Arrayed Waveguide Grating)により波長チャネル毎に波長分離し、各信号光の光パワーを波長チャネル毎に例えば図示しない複数のPD(Photo−Diode)を用いた光パワー測定回路により測定し、各光パワーの測定値を示す波長チャネル光パワー情報を含む電気信号を波長チャネル光パワー偏差器13に出力する。
波長チャネル光パワー偏差器13は、波長チャネル光パワー測定器12からの電気信号に含まれる波長チャネル光パワー情報が示す各光パワーの測定値と所定の目標値(例えば0dBm)との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に計算して求め、各光パワー偏差を示す波長チャネル光パワー偏差情報を含む電気信号を制御係数演算器14と制御器15に出力する。
制御係数演算器14は、波長チャネル光パワー偏差器13からの電気信号に含まれる波長チャネル光パワー偏差情報が示す各光パワー偏差に対する時間微分の絶対値を計算し、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値の計算値が最も小さい波長チャネルに対する積分制御係数をKIoとして求め、他の波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、各制御係数を示す制御係数情報が含まれた電気信号を制御器15に出力する。このとき、制御係数を0として求めることで、その波長チャネルに対するフィードバック制御ループにおける偏差を抑圧する作用の強さの指標である開ループ利得が0となる波長チャネルには、波長チャネル光パワー測定器12で測定した光パワーが所定の判定閾値(例えば−20dBm)より小さい非導通波長チャネルと、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値の計算値が最も大きい波長チャネル、すなわち、光パワーの時間変化が最も大きい波長チャネルとが少なくとも含まれる。
制御器15は、波長チャネル光パワー偏差器13からの電気信号に含まれる波長チャネル光パワー偏差情報が示す各光パワー偏差と、制御係数演算器14からの電気信号に含まれる制御係数情報が示す各制御係数から、可変光減衰器11の操作量として制御信号を求め、その制御信号を可変光減衰器11に出力する。そして、可変光減衰器11は、制御器15からの制御信号により設定した光減衰量で、入力した波長多重信号光の光パワーを一括して減衰させて出力するのである。
次に光減衰量の制御に関する動作について詳細に説明する。図3〜図5は、この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図であり、4波の波長チャネル毎に、光パワー、光パワー偏差、および、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値のそれぞれについて、時系列推移例を示すものである。
図3において、縦軸のy1〜y4は、波長チャネル1〜4それぞれの光パワーを単位dBmで表し、横軸のtは、時間を単位msで表している。なお、光パワー制御の目標値(図中、Targetで示す)と、光パワー制御対象から外すか否かの判定閾値(図中、Thresholdで示す)とを破線で表している。ここで、時間区間Aにおいては、波長チャネル1〜3は正常に運用されており、波長チャネル4は光信号断状態となっている。時間区間Bおよび時間区間Cでは、波長チャネル3が光信号断状態に遷移しており、時間区間Bと時間区間Cの境界時点で、波長チャネル3は、光パワーが判定閾値を外れたため非導通波長チャネルとしてフィードバック制御対象から除外される。時間区間Dでは、波長チャネル3の光パワーが光雑音あるいは光パワー測定回路の雑音の影響を強く受ける領域まで低下した状態となっていることを表している。
図4において、縦軸のe1〜e4は、波長チャネル1〜4それぞれの光パワーと目標値(Target)との差分値である光パワー偏差を単位dBで表し、横軸のtは、時間を単位msで表している。時間区間Aおよび時間区間Bでは導通波長チャネルが波長チャネル1、2、3の3つのチャネルと判断され、時間区間Cおよび時間区間Dでは導通波長チャネルが波長チャネル1、2の2つのチャネルと判断される。
図5において、縦軸の|de1/dt|〜|de4/dt|は、波長チャネル1〜波長チャネル4それぞれの光パワー偏差の時間微分値の絶対値を単位dBで表し、横軸のtは、時間を単位msで表している。なお、時間微分値が破線となっている部分は、光パワーが小さいため光雑音あるいは光パワー測定回路の雑音の影響が大きいため、あるいは時間微分の作用により雑音の高周波成分が増幅される影響のために、有効な微分値が得られなくなっていることを表している。
図3〜図5で示される状態において、この発明の実施の形態1における制御係数演算器14は、光パワー偏差の時間微分値の絶対値を常に計算しており、判定閾値(Threshold)を満たしている導通波長チャネルのうち、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルの光パワー偏差のみを有効なフィードバック制御対象とするように積分制御係数を求める。ここで、時間区間Aから時間区間Dにおいて、波長チャネル1の時間微分値の絶対値が導通波長チャネル中最も小さい場合、制御係数演算器14は、この有効な波長チャネル1では積分制御係数KI1を0でない適切な値KIoとして求め、その他の波長チャネル2〜4では積分制御係数KI2、KI3、KI4を0として求め、制御器15に各積分制御係数を与える。制御器15が出力する操作量u(t)は、これらの積分制御係数KIi(t)、偏差ei(t)を用いて、次の式(1)で表される。
Figure 0005277878
つまり、波長チャネル1につき積分制御係数KI1と光パワー偏差e1とを乗算した上で時間積分し、波長チャネル2〜4につき積分制御係数0と光パワー偏差e2〜e4とをそれぞれ乗算した上で時間積分し、これらの積分値の総和をとって求めた値を操作量として可変光減衰器11に対して出力する。この場合、結果として、波長チャネル1に対して一般的な積分制御を行うことと同等である。同時に、この波長チャネル1に対して有効となっているフィードバックループによる可変光減衰器11の光減衰量の制御は、信号光の追加、削除あるいは障害がない波長チャネル1と同様な平常状態にある他の導通波長チャネルに対しても適切に作用する。
次に積分制御係数KIoに対する0でない適切な値の決定方法について説明する。図2において、波長チャネル番号を表す添え字iが付加された各波長チャネル毎の目標値ri(t)、偏差ei(t)、外乱di(t)、制御量yi(t)は、各波長チャネルに共通の操作量u(t)、制御器102、制御対象103を含む制御ループを波長チャネル毎に構成している。このため、任意の単一波長チャネルに対する制御ループが単独で、つまり具体的にはその波長チャネル以外の偏差ei(t)が0となる状態で、その単一波長チャネルに対する制御ループが安定し、かつ一定の基準内に偏差が抑圧されるよう各制御係数を決めるようにし、同時に全ての波長チャネルで偏差が生じた場合にも全ての波長チャネルに対する制御ループが安定し、かつ一定の基準内に偏差が抑圧されるよう各制御係数を決めるようにする。
図6は波長チャネル1に対して有効となっているフィードバックループのボード線図の一例である。図6において、(a)は周波数fに対する開ループ利得Aoを描いた利得特性グラフであり、(b)は同じ周波数fに対する開ループ位相Poを描いた位相特性グラフである。利得特性は、偏差器101、制御器102、および操作対象103の各利得特性の重乗により決定され、位相特性は、偏差器101、制御器102、および操作対象103の各利得特性や無駄時間に由来する各位相特性の総和により決定される。
図6において、Pmは位相余裕(例えば45度)を満たす位相を示しており、fmはそのときの周波数を示している。位相余裕Pmの値は主に急峻な外乱や目標値の変化に対するオーバーシュート量などの応答の設計上の許容度により決められる値であり、許容度がより小さいときは位相余裕をより大きくとることが望ましい。一方、積分制御の場合、積分制御係数KIiの値によって制御器102の利得特性を任意の倍率で調整することができ、そのことにより制御系全体の開ループ利得特性を任意の倍率で調整することができる。ここで、fm以上の周波数において、開ループ利得Aoが0dB以下ととなるよう式(1)に従って積分係数Kliに対して代入する値Kloを決める。
図7は、図6の開ループ特性を持つ制御系でフィードバック制御を行った場合の外乱に対するフィードバックループの閉ループ利得特性を表している。図7において、閉ループ利得Acは周波数fの外乱に対する利得を表しており、周波数fがPmより大きい位相余裕条件を満たす領域では、閉ループ利得Acは対数で負の値となっている。これは、周波数fがPmより大きい領域では、フィードバック制御が有効に働き、外乱の振幅が抑圧され小さくなることを示している。
以上に述べたように本実施例における制御系の設計は、偏差ei(t)やフィードバックループが複数あるにも関わらず、単一のフィードバックループからなる積分制御の設計手順と同様に行うことができる。これは、複数の波長チャネルに対して、有効となっているフィードバックループが一つしかないため、単一のフィードバックループからなる一般的な積分制御と同様の設計を行えば良いからである。
なお、ここでは波長チャネル1の時間微分値の絶対値が着目している時間中常に最も小さい場合を考えたが、実際には信号光の追加、削除あるいは障害がない平常状態にある導通波長チャネルの偏差やその時間微分値の絶対値はいずれも同程度でかつ十分小さい値となっている場合がある。このとき、時間区間Aから時間区間Dにおいても、例えばKI1とKI2の値の大小関係が時間よって入れ替わり、波長チャネル1と波長チャネル2の間で有効となるフィードバックループが切り替わる現象が発生する場合がある。しかし、この現象が発生しても平常状態にある導通波長チャネルの偏差は十分小さいため、自ずとその期間の偏差の差異も十分小さくなり全体として問題なく制御が行われる。
次に、図8および図9は、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、同相外乱が加えられた場合の、4波の波長チャネル毎の光パワーおよび光パワー偏差に対する時間微分の絶対値について、各々の時系列推移例を示すものである。ここで、同相外乱とは図8に示されるように、全ての導通波長チャネルに同じ位相で外乱が加わるもので、例えば、波長多重信号光を伝送している光ファイバにおいて屈曲により伝送損失の増大やその回復が生じる場合や、波長多重信号光を増幅する光アンプの故障によりその増幅度に変動が生じた場合などに生じる。このとき、通常これらの損失あるいは増幅度の変動は全ての導通波長チャネルに対して同様に作用するため、全ての導通波長チャネルに同相外乱として入力されることとなる。
図8および図9に示されるように、同相外乱が入力された場合、全ての導通波長チャネルである波長チャネル1〜3において同様に光パワー偏差に対する時間微分の絶対値が増大する。ここで、これまで述べたように導通波長チャネルのうち時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルに対するフィードバックループが有効となるため、例えば波長チャネル1に対してフィードバック制御が行われることとなり、これにより同様の同相外乱が入力している他の波長チャネル2、3に対しても適切な外乱抑圧効果を得ることができる。
このように、図3〜図9において、波長チャネル1〜4のうちの最も偏差変化量が小さく安定している波長チャネルとしての波長チャネル1の光パワー偏差e1を小さくするよう可変減衰器11が制御される。このため、例えば、波長チャネル数が事前通知なしに意図して落とされた場合や、波長チャネル光送信機の光ファイバコネクタを誤って抜去した場合でも、それら信号光の追加、削除または障害がある波長チャネルとしての波長チャネル3などの光パワーに影響されずに、フィードバック制御対象の導通波長チャネル1、2の光パワーを安定して目標値(Target)に一定制御することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1による光減衰装置においては、可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定し、光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、光パワーが判定閾値より小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0でない適切な値KIoとして求め、その他の波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、各々の波長チャネル毎の積分制御操作量の総計を最終的な操作量として、可変光減衰器の減衰量を制御するようにしている。これにより、判定閾値以上の光パワーがある導通波長チャネルのうち、信号光の追加、削除または障害がないことから光パワーの時間変化が最も小さい波長チャネルに対する光パワー偏差が小さくなるように減衰量を制御するので、波長チャネル数変動に対して、波長チャネル当りの光パワーを所要の値に保つための高速な一定化制御を安定して行うことができる。
なお、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、制御係数演算器14は、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルと同程度の値をもつ複数の波長チャネルを有効なフィードバック制御対象とするように積分制御係数をKIoの0倍以上1倍以下の値として求めるように構成しても良く、同様あるいは、より安定した制御特性を得ることができる。例えば、図3〜5における、時間区間Aにおいて、式(1)のおける積分定数KI1、KI2、KI3の値をいずれもKIoの3分の1倍とし、KI4を0とすれば、フィードバック制御対象となる3つの波長チャネルの偏差e1(t)、e2(t)、e3(t)の平均偏差に対して制御が行われ、時間区間B、C、Dにおいて、式(1)のおける積分定数KI1、KI2の値をいずれもKIoの2分の1倍とし、KI3、KI4を0とすれば、フィードバック制御対象となる2つの波長チャネルの偏差e1(t)、e2(t)の平均偏差に対して制御が行われる。これにより、有効となるフィードバックループの切り替えの影響を軽減することができるとともに、単一ではなくより多くのフィードバック制御対象チャネルの誤差を小さくするよう制御が行われるため波長チャネル毎の特性バラツキの影響を軽減できる。
また、上述のように、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、制御係数演算器14は、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、制御器15は、積分制御としてのフィードバック制御の演算により、偏差が小さくなるような光減衰量に対応する操作量として制御信号を求めるように構成したが、これに限るものではなく、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネル、すなわち、前記光パワーの時間変化が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が他の波長チャネルより小さくなるような制御係数を求め、制御係数演算器14は、この制御係数に基づくフィードバック制御の演算により制御信号を求めるように構成しても良く、同様あるいは、より安定した作用効果を奏する。
また、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、制御器15は積分制御を行うものに限るものではなく、フィードバック制御はどのような演算によるものでも良い。例えば制御器15がPID(Proportional−Integral−Derivative)制御器であるとき、制御係数演算器14は、PID制御器における比例制御係数、積分制御係数、微分制御係数の絶対値が、光パワー偏差の時間微分の絶対値が小さいほど逆に大きくなるように求めるように構成しても良く、同様あるいは、より安定した、もしくは精度の高い制御特性を得ることができる。
また、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、可変光減衰器11の後段に、例えば光増幅器、光合・分波器、波長分散補償器といった他の光機器を配置し、この光機器から出力された波長多重信号光の一部を分岐して波長チャネル光パワー測定器12に入力するように構成しても良く、可変減衰器11の後段に配置した光機器による光パワー変動や波長チャネル間偏差も含めて、光パワーの高速な一定化制御を行うことができ、同様の作用効果を奏するのである。
また、この発明の実施の形態1による光減衰装置において、可変光減衰器11の前段に、例えばインタリーバ、WDM(Wavelength Division Multiplexing)フィルタといった他の光機器を配置し、この光機器から出力された複数の群の波長多重信号光を同数の可変光減衰器11および波長チャネル光パワー測定器12に入力するように構成しても良い。このとき、例えば、ある光減衰装置の波長チャネル光パワー測定器12に入力された波長チャネルに有効なフィードバック制御対象チャネルがない場合には、他の有効なフィードバック制御対象チャネルが入力されている側の光減衰装置の制御器15の操作量を、有効なフィードバック制御対象チャネルがない側の光減衰装置の制御器15の操作量として用いるようにしても良く、インタリーバやWDMフィルタといった経由する他の光機器の異なる波長チャネル群毎にその機器特性に応じて、光パワーの高速な一定化制御を行うことができ、同様の作用効果が得られる。さらに、有効なフィードバック制御対象チャネルが入力されている場合にも他の光減衰装置の偏差を制御に利用するようにしても良く、同様あるいは、より安定した制御特性を得ることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による光減衰装置は、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の構成に加え、波長チャネルの運用状態を監視して未使用または故障中と判定した波長チャネルに対する積分制御係数を0として求めるように構成したものである。これにより、未使用または故障中と判定した波長チャネルに対してフィードバック制御対象外とすることができる。
図10は、この発明の実施の形態2による光減衰装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図10において、16は波長チャネル監視部である。この波長チャネル監視部16を追加するように構成した以外は、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の構成である。なお、波長チャネル監視部16と制御係数演算器14との間は、電気的に接続されている。
次に動作について説明する。各部の動作も、波長チャネル監視部16に関連する動作以外は,この発明の実施の形態1による光減衰装置の動作と同様である。そこで、波長チャネル監視部16に関連する動作について説明する。
図10において、波長チャネル監視部16は、例えば図示しない装置外の監視・制御システムによる監視・制御情報を利用して、波長チャネルの運用状態を監視する。そして、波長チャネル監視部16は、波長チャネルの運用状態を示す波長チャネル情報を含む電気信号を制御係数演算器14に出力する。
制御係数演算器14は、波長チャネル光パワー偏差器13からの電気信号に含まれる波長チャネル光パワー偏差情報が示す各光パワー偏差に対する時間微分の絶対値を計算し、光パワーが所定の判定閾値より小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0としてまず求めた上で、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値の計算値が最も小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0でない適切な値KIoとして求め、他の波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、各積分制御係数を示す制御係数情報が含まれた電気信号を制御器5に出力する。このとき、積分制御係数を0として求める波長チャネルには、波長チャネル監視部16からの波長チャネル情報が不使用または故障中としての運用状態を示す波長チャネルと、波長チャネル光パワー測定器12で測定した光パワーが所定の判定閾値より小さい波長チャネルと、光パワー偏差に対する時間微分の絶対値の計算値が最も大きい波長チャネルとが少なくとも含まれ、フィードバック制御対象から除外される。
制御器15は、波長チャネル光パワー偏差器13からの電気信号に含まれる波長チャネル光パワー偏差情報が示す各光パワー偏差と、制御係数演算器14からの電気信号に含まれる制御係数情報が示す各積分制御係数との積より各波長チャネル毎の積分制御操作量を計算し、その波長チャネル毎の積分制御操作量の総計を最終的な操作量である制御信号として求め、この求めた制御信号を可変光減衰器11に出力する。そして、可変光減衰器11は、制御器15からの制御信号により設定した光減衰量で、入力した波長多重信号光の光パワーを一括して減衰させて出力するのである。
このように、波長チャネル監視部16は、波長チャネルの運用状態を監視するので、例えば光パワーが判定閾値を1度下回ると以後故障中と判定するようにしておけば、光パワーが判定閾値近傍でふらつくような不安定な波長チャネルや急速に偏差の絶対値が増大した後光パワーが判定閾値を満たした状態で安定してしまったような異常な波長チャネルをフィードバック制御対象外とすることができる。
以上のように、この発明の実施の形態2による光減衰装置においては、可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定し、光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、波長チャネルの運用状態を監視して未使用または故障中と判定された波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワーが判定閾値より小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルに対する積分制御係数を0でない適切な値KIoとして求め、その他の波長チャネルに対する積分制御係数を0として求め、各光パワー偏差と各積分制御係数との積より波長チャネル毎の積分制御操作量を計算し、その波長チャネル毎の積分制御操作量の総計を最終的な操作量として、可変光減衰器の光減衰量を積分制御するようにしている。これにより、未使用または故障中と自律的に判定した波長チャネルに対してフィードバック制御対象外とすることができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3による光減衰装置は、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の構成に加え、可変光減衰器から出力された波長多重信号光を波長チャネル単位可変光減衰器に入力し、波長チャネル単位可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定し、この測定した光パワーと所定の目標値との差分値である第二光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、各第二光パワー偏差が小さくなるように波長チャネル単位可変光減衰器の光減衰量を波長チャネル毎に制御するように構成したものである。これにより、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の作用効果に加え、可変光減衰器から出力された波長多重信号光における光パワーレベルの波長チャネル間ばらつきをさらに減少させるための一定化制御を行うことができる。
図11は、この発明の実施の形態3による光減衰装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図11において、17は波長チャネル単位可変光減衰器、18は第二波長チャネル光パワー測定器、19は第二波長チャネル光パワー偏差器、20は第二制御器であり、この追加した構成以外は、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の構成である。なお、例えば光ファイバ伝送路、光合・分波器、光増幅器といった図示しない装置外の光機器と可変光減衰器11と波長チャネル単位可変光減衰器17と第二波長チャネル光パワー測定器18との間は、例えば光ファイバケーブルにより光学的に接続され、第二波長チャネル光パワー測定器18と第二波長チャネル光パワー偏差器19と第二制御器20と波長チャネル単位可変光減衰器17との間は、電気的に接続されている。
次に動作について説明する。各部の動作も、追加した構成に関連する動作以外は,この発明の実施の形態1による光減衰装置の動作と同様としても同じ作用効果が得られるが、後述するように、制御器15の構成をさらに工夫することにより、同等以上の制御特性を得ることができる。ここではまず、追加した構成に関連する動作について説明する。
図11において、可変光減衰器11からの波長多重信号光が波長チャネル単位可変光減衰器17に入力する。波長チャネル単位可変光減衰器17は、入力した波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎にそれぞれ減衰させて、波長多重信号光として装置外の光機器に出力する。波長チャネル単位可変光減衰器17から出力された波長多重信号光の一部は、例えば図示しない光カプラにより分岐され、第二波長チャネル光パワー測定器18に入力する。
第二波長チャネル光パワー測定器18は、入力した波長多重信号光を4つの信号光として例えば図示しないAWGにより波長チャネル毎に波長分離し、各信号光の光パワーを波長チャネル毎に例えば図示しない複数のPDを用いた光パワー測定回路により測定し、各光パワーの測定値を示す第二波長チャネル光パワー情報を含む電気信号を第二波長チャネル光パワー偏差器19に出力する。
第二波長チャネル光パワー偏差器19は、第二波長チャネル光パワー測定器18からの電気信号に含まれる第二波長チャネル光パワー情報が示す各光パワーの測定値と所定の目標値との差分値である第二光パワー偏差を波長チャネル毎に計算して求め、各第二光パワー偏差を示す第二波長チャネル光パワー偏差情報を含む電気信号を第二制御器20に出力する。
第二制御器20は、積分制御としてのフィードバック制御の演算により、第二波長チャネル光パワー偏差器19からの電気信号に含まれる第二波長チャネル光パワー偏差情報が示す各第二光パワー偏差がそれぞれ小さくなるような波長チャネル単位可変光減衰器17の各光減衰量に対応する第二制御信号を求める変換を行い、求めた第二制御信号を波長チャネル単位可変光減衰器17に出力する。そして、波長チャネル単位可変光減衰器17は、第二制御器20からの第二制御信号により波長チャネル毎に設定した光減衰量で、入力した波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に減衰させて、波長多重信号光として出力する。
このように、波長チャネル単位可変光減衰器17は、波長チャネル毎に各光パワーレベルを目標値に一致するように調整可能なので、例えば目標値を同一の値に設定しておけば、波長多重信号光における光パワーレベルの波長チャネル間ばらつきを減少させて出力させることができるのである。
次に本実施例で、制御器15の構成を工夫することにより、単に波長チャネル単位可変光減衰器17を全く独立に付加した場合と比較して、制御特性の改善、波長多重信号光の可変光減衰器11に対する設計条件の緩和、波長チャネル単位可変光減衰器17に対する設計条件の緩和のいずれか、あるいは、すべてが可能たり得ることを説明する。
図12は、この発明の実施の形態3における可変光減衰器11および波長チャネル単位可変光減衰器17の開ループ利得特性の一例を示すグラフである。図12において、実線は可変光減衰器11に対する開ループ利得特性、破線は波長チャネル単位可変光減衰器17に対する開ループ利得特性を表し、fmは可変光減衰器11に対する位相余裕条件を満たさない周波数の最小値、fm’は波長チャネル単位可変光減衰器17に対する位相余裕条件を満たさない周波数の最小値、fxは可変光減衰器11に対する開ループ利得と波長チャネル単位可変光減衰器17に対する開ループ利得が逆転するクロスオーバ周波数を表している。
なお、図12において実線で表されているような可変光減衰器11に対する開ループ利得特性を得るためには、例えば、ループ整形法として一般に知られているように、制御器15への入力である偏差ei(t)に対して積分演算、微分演算、および、それら各々に対応する制御係数を適当に組み合わせた演算により、出力である操作量u(t)を求めるよう制御器15を構成すればよい。これにより、可変光減衰器11に対する低周波側の開ループ利得特性やクロスオーバ周波数fxを相応の自由度をもって設定できる。
一方、この発明の実施の形態3における光減衰器装置は、単一の可変光減衰器11に対して、複数(例えば40個)の可変光減衰器を内蔵する波長チャネル単位可変光減衰器17を必要とする。このため、波長チャネル単位可変光減衰器17に対しては、可変光減衰器11より不利な設計条件が課されることが多い。つまり、1つしかない可変光減衰器11には、機構的に嵩張る大型のデバイスや、消費電力の大きいデバイスや駆動回路、単価の高いデバイスを使用可能であり、例えば100GHzといった非常に高い周波数でも応答可能なデバイスさえ存在するが、波長チャネル単位可変光減衰器17には、例えば、多チャンネルの集積化により小型化され消費電力の少ない構成のデバイスや駆動回路が適用され、結果として、挿入損失が大きく、動作速度が遅く、挿入損失の設定範囲が狭く、操作量に対する線形性などの応答特性が悪くなるなどの点で不利なデバイスの適用が求められることが多い。また、必ずしも不利でなくとも、こういった設計条件の違いから結果として特性の異なるデバイスが使用されることが多い。
図12において、前述の実装上の制約により、波長チャネル単位可変光減衰器17に対する開ループ利得特性が高周波領域で十分な開ループ利得が得られない場合、クロスオーバ周波数fxより高周波領域においては、十分な開ループ利得が得られる可変光減衰器11に対する開ループ利得を優位とすることにより、波長チャネル単位可変光減衰器17の高周波領域での制御特性不足を補えることを表している。一方低周波領域では、開ループ利得を小さくし、0型の制御系と呼ばれる開ループ利得が周波数によらず低周波領域で一定とすることにより、次に述べる特性を得ている。
可変光減衰器11に対する開ループ利得を低周波領域で小さくし、0型の制御系とすることで、時間による変動のない一定した外乱に対して抑圧されずに常に残留する定常偏差が大きくなる反面、可変光減衰器11に対する操作量が定常的には小さくなり、操作量が適切に設定された初期値により近い値で安定するため、例えば、時間により変動する外乱が入力されたときに操作量の設定範囲がより広く確保できることや、定常状態での可変光減衰器11の減衰量をより小さい値にして待機させることができるといった設計自由度を得ることができ、この定常偏差および定常状態への状態の移行の程度も低周波領域での開ループ利得により任意に設計することができる。
さらに、可変光減衰器11に対する開ループ利得を低周波領域で小さくし、0型の制御系とすることで、図13に例示するような、非常に低速で変化する外乱に対する安定性に対する設計自由度を得ることができる。図13において、y3で表される波長チャネル3のように、非常に低速で偏差が大きくなり、かつ波長チャネルの導通判定閾知を満たした状態で推移した場合、波長チャネル3と他の導通波長チャネル1や2との間の偏差の時間微分値の絶対値はともに0に近くなり、ノイズに埋もれてしまうため、最も微分値の絶対値が大きい波長チャネルを判別することが困難となる一方、波長チャネルは導通状態として判定されたままとなる。図14にその場合の偏差の時間微分値の絶対値の時系列推移の例を模式的に示す。この発明の実施の形態3における光減衰器装置は、このような非常に低速な波長チャネル単位の外乱に対して、可変光減衰器11に対する低周波側開ループ利得を小さくできるため、不必要に応答しないようにすることができ、その上で、低速な外乱に対しては、波長チャネル単位可変光減衰器17が応答することで、あらゆる外乱に対して適切な応答をするように構成することができる。
なお、単に波長チャネル単位可変光減衰器17を全く独立に付加あるいは、低周波領域においても可変光減衰器11に対する開ループ利得を優位としても、この発明の実施の形態1のような基本的な作用効果は同様に得られる。これらを総合的に考慮すると、各可変光減衰器を独立して設計する場合に比較して、波長チャネル単位可変光減衰器17を組み合わせて配置することで、どちらの可変光減衰器に対しても設計自由度が増すこととなり、例えば、外乱抑圧特性を優先する場合は各可変光減衰器に対する開ループ利得を最大限にとる設計を選択することもできる。
以上のように、この発明の実施の形態3による光減衰装置においては、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の構成に加え、可変光減衰器11から出力された波長多重信号光を波長チャネル単位可変光減衰器17に入力し、波長チャネル単位可変光減衰器17から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定し、この測定した光パワーと所定の目標値との差分値である第二光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、各第二光パワー偏差が小さくなるように波長チャネル単位可変光減衰器17の減衰量を波長チャネル毎に制御するように構成にしている。これにより、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様の作用効果に加え、波長多重信号光における光パワーレベルの波長チャネル間ばらつきをさらに減少させ、また、可変光減衰器11と波長チャネル単位可変光減衰器17の間で適切なフィードバック制御応答特性を組み合わせることで、より優れた光レベル一定化制御を行うことができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4による光減衰装置は、この発明の実施の形態3による光減衰装置の構成を一部変更し、波長チャネル光パワー測定器を省略して第二波長チャネル光パワー測定器と共通化し、波長チャネル単位減衰量推定器と波長チャネル光パワー推定器を追加したものである。可変光減衰器から出力された波長多重信号光を波長チャネル単位可変光減衰器に入力し、波長チャネル単位可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に第二波長チャネル単位光パワー測定値として測定し、波長チャネル単位可変光減衰器の操作量から波長チャネル単位光減衰量を推定し、この波長チャネル単位減衰量推定値と第二波長チャネル単位光パワー測定値から可変光減衰器の出力における波長チャネル単位光パワーを推定し、この推定した光パワーと所定の目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、この発明の実施の形態3による光減衰装置と同様に、可変光減衰器の減衰量を制御するとともに、波長チャネル単位可変光減衰器の減衰量を波長チャネル毎に制御するように構成したものである。これにより、この発明の実施の形態3による光減衰装置と同様の作用効果を得ることができる。
図15は、この発明の実施の形態4による光減衰装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図15において、21は波長チャネル単位減衰量推定器、22は波長チャネル光パワー推定器であり、波長チャネル光パワー測定器12に代えて波長チャネル単位減衰量推定器21および波長チャネル光パワー推定器22を追加し、波長チャネル光パワー推定器22の後段に波長チャネル光パワー偏差器13を配置するようにした以外は、この発明の実施の形態3による光減衰装置と同様の構成である。なお、例えば光伝送路、光合・分波器、光増幅器といった図示しない装置外の光機器と可変光減衰器11と波長チャネル単位可変光減衰器17との間は、例えば光ファイバケーブルにより光学的に接続され、波長チャネル光パワー偏差器13と波長チャネル単位可変光減衰器17と第二波長チャネル光パワー測定器18と第二制御器20と波長チャネル単位減衰量推定器21と波長チャネル光パワー推定器22との間は、電気的に接続されている。
次に動作について説明する。各部の動作も、追加および変更した構成に関連する動作以外は,この発明の実施の形態3による光減衰装置の動作と同様である。そこで、追加および変更した構成に関連する動作について説明する。
図15において、第二制御器20の操作量情報が波長チャネル単位減衰量推定器21に入力する。波長チャネル単位減衰量推定器21は、入力した操作量情報から波長チャネル単位可変光減衰器17の光減衰量を波長チャネル毎に推定し、各光減衰量の推定値を示す波長チャネル単位減衰量推定値情報を含む電気信号を波長チャネル光パワー推定器22に出力する。波長チャネル光パワー推定器22は、入力した波長チャネル単位減衰量推定値と第二波長チャネル光パワー測定器18からの第二波長チャネル光パワー測定値により、可変光減衰器11からの光パワーを波長チャネル毎に推定し、各光パワーの推定値を示す波長チャネル光パワー推定値情報を含む電気信号を波長チャネル光パワー偏差器13に出力する。
以上のように、この波長チャネル光パワー推定値が十分な精度をもつように構成しているので、この発明の実施の形態4による光減衰装置は、実施の形態3による光減衰装置と同様の作用効果が得られる上に、AWGや複数のPDを内蔵する波長チャネル光パワー測定器12と光カプラを省略することができ、これにより、波長多重信号光に対する挿入損失を低減し、装置サイズやコストを削減することができる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5による光減衰装置は、この発明の実施の形態4による光減衰装置の構成を一部変更し、波長チャネル単位減衰量推定器を波長多重信号光減衰量推定器に代え、第一および第二波長多重信号光パワー測定器を追加したものである。可変光減衰器から出力された波長多重信号光を波長チャネル単位可変光減衰器に入力し、波長チャネル単位可変光減衰器から出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に第二波長チャネル単位光パワー測定値として測定し、第一および第二波長多重信号光パワー測定器からの光パワー測定値の差分から可変光減衰器における波長多重信号光減衰量を推定し、この波長多重信号光減衰量推定値と第二波長チャネル単位光パワー測定値から可変光減衰器の出力における波長チャネル単位光パワーを推定し、この推定した光パワーと所定の目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求め、この発明の実施の形態3による光減衰装置と同様に、可変光減衰器の光減衰量を制御するとともに、波長チャネル単位可変光減衰器の光減衰量を波長チャネル毎に制御するように構成したものである。これにより、この発明の実施の形態4による光減衰装置と同様の作用効果を得ることができる。
図16は、この発明の実施の形態5による光減衰装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図16において、23は第一波長多重信号光パワー測定器、24は第二波長多重信号光パワー測定器、25は波長多重信号光減衰量推定器であり、波長チャネル単位減衰量推定器21を波長多重信号光減衰量推定器25に代え、第一波長多重信号光パワー測定器23と第二波長多重信号光パワー測定器24とを追加した以外は、この発明の実施の形態4による光減衰装置と同様の構成である。なお、例えば光伝送路、光合・分波器、光増幅器といった図示しない装置外の光機器と可変光減衰器11と波長チャネル単位可変光減衰器17と第二波長チャネル光パワー測定器18と第一波長多重信号光パワー測定器23と第二波長多重信号光パワー測定器24との間は、例えば光ファイバケーブルにより光学的に接続され、波長チャネル光パワー推定器22と第一波長多重信号光パワー測定器23と第二波長多重信号光パワー測定器24と波長多重信号光減衰量推定器25との間は、電気的に接続されている。
次に動作について説明する。各部の動作も、追加および変更した構成に関連する動作以外は,この発明の実施の形態4による光減衰装置の動作と同様である。そこで、追加および変更した構成に関連する動作について説明する。
図16において、可変光減衰器11に入力される波長多重信号光の一部は、例えば図示しない光カプラにより分岐され、第一波長多重信号光パワー測定器23に入力され、同時に、可変光減衰器11から出力された波長多重信号光の一部は、例えば図示しない光カプラにより分岐され、第二波長多重信号光パワー測定器24に入力する。第一波長多重信号光パワー測定器23は、入力した波長多重信号光のトータルとしての光パワーを測定し、この光パワー測定値を示す情報を含む電気信号を波長多重信号光減衰量推定器25に出力し、同時に、第二波長多重信号光パワー測定器24は、入力した波長多重信号光のトータルとしての光パワーを測定し、この光パワー測定値を示す情報を含む電気信号を波長多重信号光減衰量推定器25に出力する。
波長多重信号光減衰量推定器25は、入力した電気信号が示す各光パワー測定値の差分から波長多重信号光減衰量を推定し、この波長多重信号光減衰量推定値を示す情報を含む電気信号を波長チャネル光パワー推定器22に出力する。波長チャネル光パワー推定器22は、入力した波長多重信号光減衰量推定値と第二波長チャネル光パワー測定器18からの第二波長チャネル光パワー測定値により、可変光減衰器11からの光パワーを波長チャネル毎に推定し、各光パワーの推定値を示す波長チャネル光パワー推定値情報を含む電気信号を波長チャネル光パワー偏差器13に出力する。
以上のように、この波長チャネル光パワー推定値が十分な精度をもつよう構成しているので、この発明の実施の形態5による光減衰装置は、実施の形態4による光減衰装置と同様の作用効果が得られる。
なお、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様に、この発明の実施の形態2〜5による光減衰装置において、制御係数演算器14は、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルと同程度の値をもつ複数の波長チャネルを有効な制御対象とするように制御係数を求めるように構成しても良く、同様あるいは、より安定した制御特性を得ることができる。
また、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様に、上述のように、この発明の実施の形態2〜5による光減衰装置において、制御係数演算器14は、積分制御やPID制御、ループ整形法に基づいた制御等にその制御方式を限定されるものではなく、光パワー偏差の時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対する開ループ利得が時間微分の絶対値が最も小さい波長チャネルに対する開ループ利得より小さくなるよう制御係数を求め、制御器15はフィードバック制御の演算により、操作量として光減衰量に対応する制御信号を求めるように構成すれば、同様の作用効果を奏する。
また、この発明の実施の形態1による光減衰装置と同様に、この発明の実施の形態2〜5による光減衰装置において、可変光減衰器11または波長チャネル単位可変光減衰器17の後段に、例えば光増幅器、光合・分波器、波長分散補償器といった他の光機器を配置し、この光機器から出力された波長多重信号光の一部を分岐して波長チャネル光パワー測定器12または第二波長チャネル光パワー測定器18に入力するように構成しても良く、可変光減衰器11または波長チャネル単位可変光減衰器17の後段に配置した光機器による光パワー変動や波長チャネル間偏差も含めて、光パワーの高速な一定化制御を行うことができ、同様の作用効果を奏するのである。
また、この発明の実施の形態2による光減衰装置と同様に、この発明の実施の形態3〜5による光減衰装置において、波長チャネル監視部16を追加し、波長チャネル監視部16が制御係数演算器14に電気的に接続されるように構成しても良く、この発明の実施の形態2による光減衰装置と同様の作用効果を奏する。
また、この発明の実施の形態1〜5による光減衰装置に対応する光減衰方法は、波長チャネル光パワー偏差器13、制御係数演算器14、制御器15、波長チャネル監視部16、第二波長チャネル光パワー偏差器19、第二制御器20、波長チャネル単位減衰量推定器21、波長チャネル光パワー推定器22、波長多重信号光減衰量推定器25に対応するマイクロコンピュータやDSP(Digital Signal Processor)等に実行させるプログラムを用いてソフトウエア処理により実現するようにしても良い。あるいは、FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)等に実装された論理回路、もしくは、オペアンプ、抵抗、コンデンサ、インダクタ等からなるアナログ回路、さらには、これらの回路とソフトウェア処理を組み合わせて実現するようにしても良い。
また、この発明の実施の形態1〜5による光減衰装置を、波長多重光伝送システムを構成する光送信装置、光中継装置、光受信装置といった光通信装置の一部として配置し、この光減衰装置で減衰された波長多重信号光の送信、中継、受信を行うように構成しても良い。例えば、複数の光ファイバ伝送路と複数の光中継装置とが多段に縦続接続された波長多重光伝送システムにおいて、複数の光中継装置の各光入力部に光減衰装置を配置し、光ファイバ伝送路毎の波長多重信号光に対する伝送損失のばらつきを補償することに用いることができる。これにより、伝送損失の高速な変動に対しても光パワーの一定化制御で補償を行うことができるという効果を奏するのである。
この発明の実施の形態1による光減衰装置を示す構成図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態1による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態2による光減衰装置を示す構成図 この発明の実施の形態3による光減衰装置を示す構成図 この発明の実施の形態3による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態3による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態3による光減衰装置を説明するための説明図 この発明の実施の形態4による光減衰装置を示す構成図 この発明の実施の形態5による光減衰装置を示す構成図
符号の説明
11 可変光減衰器
12 波長チャネル光パワー測定器
13 波長チャネル光パワー偏差器
14 制御係数演算器
15 制御器
16 波長チャネル監視部
17 波長チャネル単位可変光減衰器
18 第二波長チャネル光パワー測定器
19 第二波長チャネル光パワー偏差器
20 第二制御器
21 波長チャネル単位減衰量推定器
22 波長チャネル光パワー推定器
23 第一波長多重信号光パワー測定器
24 第二波長多重信号光パワー測定器
25 波長多重信号光減衰量推定器

Claims (7)

  1. 互いに異なる波長をもつ信号光が波長チャネルとして多重化された波長多重信号光を入力し、この入力した波長多重信号光を制御信号に応じた光減衰量で一括して減衰させて出力する可変光減衰器と、
    前記可変光減衰器で出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定する波長チャネル光パワー測定器と、
    前記波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求める波長チャネル光パワー偏差器と、
    前記光パワー偏差の時間変化が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が他の波長チャネルより小さくなるような制御係数を求める制御係数演算器と、
    前記制御係数に基づくフィードバック制御の演算により前記光パワー偏差を前記制御信号に変換して前記可変光減衰器に出力する制御器と、
    を備えたことを特徴とする光減衰装置。
  2. 前記可変光減衰器で出力された波長多重信号光を入力し、この入力した波長多重信号光を第二制御信号に応じた光減衰量で波長チャネル毎に減衰させて出力する波長チャネル単位可変光減衰器と、
    前記波長チャネル単位可変光減衰器で出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定する第二波長チャネル光パワー測定器と、
    前記第二波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーと目標値との差分値である第二光パワー偏差を波長チャネル毎に求める第二波長チャネル光パワー偏差器と、
    フィードバック制御の演算により前記第二光パワー偏差を前記第二制御信号に変換して前記波長チャネル単位可変光減衰器に出力する第二制御器と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光減衰装置。
  3. 互いに異なる波長をもつ信号光が波長チャネルとして多重化された波長多重信号光を入力し、この入力した波長多重信号光を制御信号に応じた光減衰量で一括して減衰させて出力する可変光減衰器と、
    前記可変光減衰器から出力された波長多重信号光を入力し、この入力した波長多重信号光を第二制御信号に応じた光減衰量で波長チャネル毎に減衰させて出力する波長チャネル単位可変光減衰器と、
    前記波長チャネル単位可変光減衰器で出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定する波長チャネル光パワー測定器と、
    前記波長チャネル単位可変光減衰器の光減衰量を波長チャネル毎に推定する波長チャネル単位減衰量推定器、または、前記可変光減衰器の光減衰量を推定する波長多重信号光減衰量推定器と、
    前記波長チャネル単位減衰量推定器または波長多重信号光減衰量推定器による推定値と前記波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーとに基づいて、前記可変光減衰器で出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に推定する波長チャネル光パワー推定器と、
    前記波長チャネル光パワー推定器で推定した光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求める波長チャネル光パワー偏差器と、
    前記光パワー偏差の時間変化が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が他の波長チャネルより小さくなるような制御係数を求める制御係数演算器と、
    前記制御係数に基づくフィードバック制御の演算により前記光パワー偏差を前記制御信号に変換して前記可変光減衰器に出力する制御器と、
    前記波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーと目標値との差分値である第二光パワー偏差を波長チャネル毎に求める第二波長チャネル光パワー偏差器と、
    フィードバック制御の演算により前記第二光パワー偏差を前記第二制御信号に変換して前記波長チャネル単位可変光減衰器に出力する第二制御器と、
    を備えたことを特徴とする光減衰装置。
  4. 前記制御係数演算器は、前記波長チャネル光パワー測定器で測定した光パワーが所定の判定閾値より小さい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が0となるともに、前記光パワー偏差に対する時間微分の絶対値が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が前記他の波長チャネルの一部の0でない値より小さい0となるような制御係数を求めることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光減衰装置。

  5. 波長チャネルの運用状態を監視する波長チャネル監視部と、を備え、
    前記制御係数演算器は、前記波長チャネル監視部が不使用または故障中と判定した波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が0となるような制御係数を求めることを特徴とする請求項4に記載の光減衰装置。
  6. 互いに異なる波長をもつ信号光が波長チャネルとして多重化された波長多重信号光を可変光減衰器に入力し、この入力した波長多重信号光を制御信号に応じた光減衰量で一括して減衰させて前記可変光減衰器から出力する光減衰ステップと、
    前記光減衰ステップで出力された波長多重信号光の光パワーを波長チャネル毎に測定する波長チャネル光パワー測定ステップと、
    前記波長チャネル光パワー測定ステップで測定した光パワーと目標値との差分値である光パワー偏差を波長チャネル毎に求める波長チャネル光パワー偏差演算ステップと、
    前記光パワー偏差の時間変化が最も大きい波長チャネルに対するフィードバック制御の開ループ利得が他の波長チャネルより小さくなるような制御係数を求める制御係数演算ステップと、
    前記制御係数に基づくフィードバック制御の演算により前記光パワー偏差を前記制御信号に変換して前記可変光減衰器に出力する制御ステップと、
    を備えたことを特徴とする光減衰方法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光減衰装置を備え、この光減衰装置で減衰された波長多重信号光の送信、中継、または、受信を行うことを特徴とする光通信装置。
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