JP5277652B2 - 銅鉄スクラップからの金属回収法 - Google Patents

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Description

本発明は、産業機器、自動車等の輸送機器、家電製品、OA機器、電気機器、マット、スラッジ、汚泥、飛灰等のスクラップ(廃棄物)であって、銅および鉄を含むスクラップ(以下「銅鉄スクラップ」という。)を、炉中で溶融させることで得られる溶融物を、主として銅が溶融した相(以下、「溶銅相」という。)と主として鉄が溶融した相(以下、「溶鉄相」という。)とに分離することにより、銅鉄スクラップから銅および鉄を回収する方法、および、銅鉄スクラップ中のAu,Ag,Ptなどの貴金属類やIn,W,V,Dyなどのレアメタル(以下、これらを「有価金属」と総称する。)をこの2相に分離した溶融物の少なくとも一方に溶け込ませることにより、銅鉄スクラップから有価金属を回収する方法に関する。
産業機器、自動車等の輸送機器、家電製品、OA機器、電気機器等は、工業製品として日本のみならず全世界において大量に生産されている。これらの製品では、一般に、フレームや筐体に電装部品が取り付けられた構成となっており、フレームなどの構造部材には鉄系材料が使用される場合が多く、電装部品には配線材として銅を含む材料(銅、銅合金)が使用される場合が多い。また、電装部品には、所望のデバイス特性を発現させるために多くの種類の有価金属が使用されており、製品機能を向上させるために、近年その種類や使用量が多くなる傾向がある。さらに、マット、スラッジ、汚泥、飛灰等は、金属材料の製造工程や廃棄物処理工程により副生するが、その生成量も多くなる傾向にある。
このような鉄系材料、銅系材料、および有価金属を含む製品も、その製品としての寿命が尽きれば当然に廃棄される。また各種副生物も利用できないものは廃棄される。 ところが、この廃棄される段階で金属のみを分離し、さらにその金属ごとに完全に分離することは経済的、技術的に実質的に不可能である。このため、寿命の尽きた製品や各種副生物はそのままの状態やせいぜい粉砕された状態で廃棄される場合が多く、結果として、銅や鉄を含み、さらに有価金属やプラスチックなど非金属材料も混在した銅鉄スクラップとなる。この銅鉄スクラップは製品として機能しないものの、上記のように多様な金属材料を含んでいるため、単なる廃棄物として例えば山野に埋設するような方法で処分されることは、近年の環境保護の流れから許されなくなってきている。
したがって、このような銅鉄スクラップから、鉄および銅、さらに有価金属を分離・回収する方法が求められており、これまでもこのための技術開発がなされてきている。
例えば、特許文献1には、銅鉄スクラップから銅と鉄を分離・回収するにあたり、CuとFeの重量比が1:9〜9:1の銅鉄スクラップを無酸化雰囲気中で溶融し、鉄の相にCを2%以上溶解させる銅鉄スクラップからの銅と鉄の分離回収方法が開示されている。この文献によれば、銅鉄スクラップを黒鉛坩堝に入れてアルゴン気流中で溶融すると、比重の大きい溶銅相が下、比重の小さい溶鉄相が上に分離するが、そのとき、炭素濃度の増加につれて溶鉄相中の銅濃度および溶銅相中の鉄濃度が共に顕著に減少するとされている。
特許文献2には、銅鉄混在スクラップから溶融工程を経て銅と鉄を分離、回収する方法において、この銅鉄混在スクラップを無酸素雰囲気中で溶融させる際に、Fe−P−Cu3元系溶融物を形成するとともに溶鉄相と溶銅相を分離させるに十分な量のリン(P)を溶融前及び/又は溶融中に添加する方法が開示されている。また、この文献には、銅鉄スクラップ中の合金元素、貴金属を溶銅相もしくは溶鉄相に溶解させ、分離回収する方法も開示されている。この文献はさらに以下の内容を開示している。
(a)炭素をともに加えて溶融することにより溶銅相中の鉄濃度、溶鉄相中の銅濃度が共に減少し、それぞれの相の品位は高くなる。
(b)銅鉄スクラップ中の合金元素Sn、ZnおよびPbは溶銅相、Cr、Ni、CoおよびTiは溶鉄相、Alは両相に同程度に分配される。
(c)銅鉄スクラップ中の貴金属Ag、AuおよびPdは溶銅相、PtおよびRhは溶鉄相に分配される。
特開平11−293350公報 特開2004−83962号公報
上記のような、銅鉄スクラップを溶融させてなる溶融物に炭素などを添加することで溶融物を溶銅相と溶鉄相との2相に分離して銅鉄スクラップから銅と鉄とを分離・回収する方法(以下、「2相分離法」と略称する。)は、相溶性が高い銅と鉄とを効率的に分離・回収する方法として優れている。
この方法を実施するためには銅鉄スクラップを溶融させることが必要であり、その手段として、上記の特許文献2には、キューポラ、アーク電気炉、高周波加熱炉、炭材インジェクション+酸素ガスバーナーが例示されている。また、これらの乾式溶融法の中では、溶銅相、溶鉄相の分離性の問題から攪拌力の存在しないキューポラが望ましいことも特許文献2に示されている。
ところが、この記載は技術的に矛盾する。特許文献2に開示される発明は無酸素雰囲気中で溶融させるものであり、実施例もアルゴン気流で行われている。これに対し、キューポラとは、炉体の長手方向が鉛直方向に設置された筒型炉であり、地金を固体燃料(例えばコークス)とともに炉内に投入し、支燃性ガス(例えば空気)を送って固体燃料を酸化させ、その反応熱を熱源として地金を溶解するものである。したがって、キューポラを使用するにあたって「無酸素雰囲気」で溶融させることは実質的に不可能である。
また、特許文献2における実施例は極少量の材料(全体でわずかに50g)を坩堝で加熱したラボスケールの実験結果のみが示されているのみである。したがって、上記のキューポラが好適であるとの記載は、単に机上で検討されたものであり、その記載のとおり、従来技術に係る溶解手段から攪拌力が存在しないという観点のみで好適であろうと推測されたに過ぎない。
すなわち、特許文献2は、2相分離法の原理確認を行った結果を開示するのみで、工業レベルでの使用可能性については何ら開示していない。
かかる現状を踏まえ、本発明は、銅鉄スクラップからの金属回収法として原理的に優れている2相分離法について、工業レベルでも高い回収効率を実現しうる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者が鋭意研究した結果、炭材充填層型溶解炉を用い、その充填層に使用する炭材の平均粒径を20〜70mmとすることで、炉内、特に充填層における雰囲気の還元性を高めることが安定的に実現され、そのような方法を行うことで銅鉄スクラップの溶融物中の炭素濃度が高くなり、2相分離法による銅および鉄の回収効率を高めることが可能であるとの知見を得た。また、この方法により、有価金属の回収効率も高まるとの知見も得た。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたもので、次のとおりである。
(1)銅鉄スクラップを炉内で溶融させてなる溶融物中に炭素を溶解させることにより当該溶融物を溶銅相と溶鉄相との2液相とし、当該2液相を分離させて銅と鉄とを分離回収する、銅鉄スクラップからの金属回収方法であって、前記銅鉄スクラップを溶融させる炉が炭材充填層型溶解炉であって、該炭材充填層型溶解炉が、炉底に炭材を充填した炭材充填層を設け、該炭材充填層の上に銅鉄スクラップを装入するとともに、炉壁下部に設けられた羽口から支燃性ガスを吹き込むものであること、平均粒径が20〜70mmの炭材を当該溶解炉の前記炭材充填層に使用することを特徴とする銅鉄スクラップからの金属回収方法。
(2)前記炭材がコークスを含む上記(1)に記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
(3)前記炭材充填層型溶解炉が、前記炭材が充填される炉内の第一の領域に送入口が設けられた一次羽口と、当該第一の領域の上方で銅鉄スクラップが堆積される炉内の第二の領域に送入口が設けられた二次羽口とを備える上記(1)または(2)に記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
(4)前記溶鉄相中の炭素濃度が4質量%以上である上記(1)から(3)のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
(5)前記溶鉄相中の硫黄濃度が0.05質量%以下であることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
(6)銅鉄スクラップが、貴金属類およびレアメタルから選ばれる一種または二種以上の有価金属が用いられた製品を含み、当該有価金属を前記2液相の少なくとも一方に溶解させることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
本発明では、粒径が20〜70mmのコークスを用いるため、炭材充填層型溶解炉の充填層の雰囲気が強還元性となる。このため、銅鉄スクラップの溶融物中に炭素が溶解しやすくなり、溶鉄相中の銅濃度および溶銅相中の鉄濃度が共に減少する。したがって、本発明に係る方法は、攪拌力の観点に加え、溶鉄相中の炭素濃度の観点からも、銅鉄スクラップからの銅と鉄との回収効率を高めることができ、2相分離法の工業的実施方法として優れている。
また、溶融物における溶鉄相および溶銅相それぞれの品位が高くなるため、有価金属のそれぞれの層への分配率が高くなる。このため、有価金属の回収効率も高くなる。
以下、本発明に係る金属の回収方法の最良の形態について、その方法を見出すに至った経緯も合わせて説明する。
1.本発明に係る回収方法を見出した経緯
(1)キューポラ
まず、従来技術において2相分離法の実施手段として攪拌力の観点から望ましいと想定されていたキューポラについて説明する。
キューポラとは、炉体の長手方向が鉛直方向に設置された筒型炉であり、地金を固体燃料(例えばコークス)とともに炉内に投入し、支燃性ガス(例えば空気)を送って地金を溶解するものである。
その一般的な構造をやや詳しく説明すると、円筒形の鋼板製の外殻の内側が耐火物で内張りされてなる炉体と、炉体の下方の周囲を取り巻くように設けられた風箱と、この風箱から分岐し、底部のやや上方まで下降してその位置で炉壁から炉内へと挿入された羽口と、炉体の底部またはその近傍に設けられた除滓部および出湯部と、炉体上部側面に設けられた地金等の装入口とを有する。
このキューポラを用いて地金を溶解する場合には、まず、炉内の下方(底部から風箱上端部程度まで)にはキューポラ用のコークスを充填し(以下、この炉内の下方に充填されたコークスを「ベッドコークス」という。)、その上から装入口に至るまでの領域に、地金とコークスとを所定の比率で、典型的には積層するように配置する。このとき、ベッドコークスの平均粒径は100〜200mmとされ、可能な限り支燃性ガスの圧力損失が発生しないようにされている。このようにすることで、ベッドコークス全体に支燃性ガス(空気)が行き渡って充填層全域でコークスの酸化反応が行われ、地金が効率的に加熱される。
地金に代えて銅鉄スクラップを用いる場合も同様であり、上記のような構成として、羽口から支燃性ガス(空気)を送入しつつベッドコークスを燃焼させ、炉内に装入されたもの全体(銅鉄スクラップおよびコークス)を加熱する。加熱されることにより、ベッドコークス上に堆積された銅鉄スクラップは溶解し、液滴状の溶融物、つまり溶滴となって下部の高温のベッドコークス層に滴下する。この溶滴はベッドコークス層を通過しながら高温度に加熱され、炉底に溶湯として堆積する。このとき、このベッドコークスとの接触によって炭素が溶滴に取り込まれる。こうして、溶滴が炉底に堆積してなる溶湯の炭素濃度が高くなると、熱力学的に安定化するため溶湯は炭素を含む溶鉄相と溶銅相とに分離しやすくなり、分離回収を行うことが実現される。
このように、ベッドコークス上で生成した銅鉄スクラップの溶融物が炉底に滴下する過程でベッドコークスと接触することにより炭素を溶解させるというプロセスであるため、特許文献2に開示されるように、他の溶融手段に比べると炭素を溶解させた後の溶融物が攪拌されにくく、2液相に分離しやすい。
(2)炉内における炭素の酸化反応
本発明者は、キューポラについてさらに詳細に検討した。キューポラの炉内では、炭素の酸化に関し、下記式(1)および(2)で示される二つの反応が進行する。
C + O → CO (完全燃焼、発熱反応) (1)
C + CO → 2CO (部分酸化、吸熱反応) (2)
キューポラは、上記のように溶解炉であるから、通常、装入されたものが効率的に溶融するようにされている。このため、上記二式のうち、上記式(1)で示される発熱反応である完全燃焼が優先的に進行し、吸熱反応である部分酸化(上記式(2))は抑制されるように構成されている。したがって、炉内の雰囲気は酸素と二酸化炭素が主体であって、一酸化炭素濃度は低く、したがって還元性は高くない。
(3)本発明を基礎付ける知見
本発明者は、このように一般的なキューポラの炉内雰囲気は弱還元性である点に注目した。弱還元性の場合には、雰囲気内の酸素分圧が高く、二酸化炭素の分圧も高い。このため、コークスとの接触によって溶滴内に溶解した炭素は、溶滴の表面においてこの酸素または二酸化炭素と反応して、二酸化炭素または一酸化炭素を生成する可能性が高まる。こうして生成した二酸化炭素または一酸化炭素は、溶滴から揮発するため(一部の二酸化炭素は再度炭素と反応して一酸化炭素を生ずる可能性もある。)、溶滴の炭素濃度が減少してしまう。つまり、弱還元性雰囲気では、強還元性雰囲気に比べて銅鉄スクラップの溶融物の炭素濃度が高くなりにくい。
このことは、強還元性雰囲気で得られた銅鉄スクラップの溶湯(溶融物)の方が、弱還元性雰囲気で得られたものに比べて2相分離が起りやすくなることを意味する。
また、強還元性雰囲気では弱還元性雰囲気よりも溶鉄相中の硫黄濃度を低く保つことができる。このため、溶銅相と溶鉄相の界面エネルギーをより大きくすることができ、両相の混在を抑制することができる。
すなわち、銅鉄スクラップからの溶融物が炭素を溶解させる場における雰囲気は、強還元性である方が、弱還元性である場合よりも、2相に分離した溶融物における溶鉄相および溶銅相の品位が高くなり、銅と鉄との分離・回収能力が高くなる。
さらに、上記のように溶鉄相中の銅濃度および溶銅相中の鉄濃度がいずれも低くなるので、溶鉄相に溶解しやすい有価金属が溶銅相に溶解すること、および溶銅相に溶解しやすい有価金属が溶鉄相に溶解することがいずれも発生しにくくなる。このため、各有価金属について、より溶解しやすい相への溶解量のより溶解しにくい相への溶解量に対する比率(分配率)が高くなる。この分配率が高くなると、有価金属の回収効率が高まる上に、後工程で各相から有価金属を取り出す工程を簡素化することが可能となり、生産性が向上する。
本発明者は、以上の知見に基づき、銅鉄スクラップを溶解させる炉を炭材充填層型溶解炉とし、充填する炭材の平均粒径を20〜70mmとする、本発明の基本構成を完成させた。以下にその構成について詳しく説明する。
2.本発明に係る金属回収方法
(1)炭材充填層型溶解炉
本発明に係る金属回収法は、銅鉄スクラップを溶解させる炉として炭材充填層型溶解炉を使用する。炭材充填層型溶解炉は、基本構造として、底部が閉塞され、上端が開口された筒状の炉であって、底部またはその近傍に出湯口を、炉底から所定の高さの領域(以下「第一の領域」ともいう。)に送入口が設けられた羽口を備える。この溶解炉の具体的な形状や大きさについては特に限定されない。10t程度の容量の炉でもよいし、200tを超える大容量の炉でもよい。
この第一の領域に炭材(詳細な定義については後述。)を充填し、その上から所定の高さまでの領域(以下「第二の領域」ともいう。)に銅鉄スクラップおよび必要に応じ炭材などを堆積させる。この第二の領域での典型的な堆積形式は、銅鉄スクラップと炭材とを所定の比率で交互に積層される形式である。そして、羽口から支燃性ガス(詳細な定義については後述。)を含む流体を送入して、炭材と支燃性ガスとを反応させて2相分離法を行う。
(2)炭材
本発明に係る金属回収法は、上記のように炉内の所定の領域に炭材を充填する。この炭材とは、羽口から送入される支燃性ガスと反応(酸化反応)を行うためのものであって、炭素を主成分とする固体材料である。炭材の具体例を示せば、コークス、木炭、バイオマスが挙げられる。
これらの炭材は単独種類で使用してもよいし、複数を所定の割合で配合したものを使用してもよい。また、上記の溶解炉で使用しうる範囲であれば、非固体の炭素材料、例えばコールタールやピッチを含んでいてもよいし、石炭を含んでもよい。あるいは、プラスチック、木材などの有機物を含んでいてもよい。
なお、充填層には銅鉄スクラップの溶融残渣が含まれる場合もあるが、本発明の目的を果たすことができる範囲であれば、充填層の「炭材」がこの残渣を含んでいてもよい。
これらの炭材の中で好ましいものは、コークスである。コークスは石炭などを乾留したものであり、発熱量が高く(おおむね30MJ/kg)、しかも不純物が少ないため発熱が安定している。また、他の炭材に比べて強度が高いため、炉内に充填された状態でも破壊されにくく、その形状が安定している。このことは炉内に送入される支燃性ガスの圧力損失状態が安定していることを意味しており、本発明において有利である。なお、コークスの種類は特に限定されないが、燃焼性が高いほうが好ましく、この観点から一般高炉用のコークスを用いることが好ましい。
(3)炭材の形状
本発明に係る金属回収法は、平均粒径が20〜70mmである炭材を使用する。このような形状のコークスを使用することによって、羽口の送入口(羽口の炉内側の開口部)から送入された支燃性ガスの充填層内の圧力損失は大きくなり、その全てが羽口の送入口近傍の充填されている炭材と上記式(1)に示される完全燃焼で反応させることが実現される。このため、充填された炭材の多くは、完全燃焼で生成した二酸化炭素と上記式(2)で示される部分酸化を行うことになる。したがって、充填層は羽口の送入口近傍以外の多くの領域が強還元性となり、銅鉄スクラップが溶融してなる溶融物が溶滴となって充填層に至ると、この溶滴に炭素が溶解しやすくなる。その結果、炉底における溶融物の溶鉄相および溶銅相の品位が高まり、銅鉄スクラップからの金属の回収が効率的に行われる。
これに対し、炭材の平均粒径が70mmを超えると、羽口の送入口から送入された支燃性ガスの圧力損失が小さくなり、充填層の多くの領域にまで支燃性ガスが到達するようになる。このため、充填層全体で完全燃焼(上記式(1))が主体となる。一般的なキューポラ用コークスは100〜200mmであり、まさしくこの状態が実現されている。このような条件では、前述のように、充填層の雰囲気の還元性が弱くなってしまう。そうすると、溶滴に炭素が溶解しにくくなり、金属の回収効率が低下してしまう。一方、炭材の平均粒径が20mm未満の場合には、羽口の送入口から送入された支燃性ガスの圧力損失が大きくなりすぎ、通気性が悪化する。このため、支燃性ガスとの完全燃焼(上記式(1))で生成した二酸化炭素が炉内に行き渡りにくくなり、充填層内で部分酸化(上記式(2))も発生しにくくなってしまう。また、完全燃焼により燃焼熱を発生させる領域が過剰に小さくなってしまうため、充填層およびその上の銅鉄スクラップの加熱が不十分となる。そうすると、吸熱反応である部分酸化(上記式(2))は進行しにくくなる上に、銅鉄スクラップが溶解しにくくなり、溶融物の分離性の低下、生産性の低下をもたらす。分離性および生産性を高度に両立させる観点からは、炭材の平均粒径を20〜60mmとすることが好ましく、30〜50mmとすれば特に好ましい。
(4)支燃性ガス
支燃性ガスとは、酸素分子を含む気体である。酸素分子のみからなる気体でもよいが、大気のように酸素分子と他の気体との混合気体でもよい。
その流量および圧力は、充填層を強還元性にしつつ充填層の上に堆積された銅鉄スクラップが溶融する燃焼熱を供給できるのであれば特に制限されない。充填層の大きさ、充填層を構成する炭材の種類なども考慮して適宜決定すればよい。
なお、羽口の送入口からは、支燃性ガスに加え、燃料を送入してもよい。支燃性ガスと燃料とが速やかに完全燃焼(上記式(1))するため、充填層をなす炭材が消耗しにくく、炭材の強度低下が発生しにくい。このため、支燃性ガスの圧力損失状態が安定しやすく、有利である。
羽口から吹き込まれる燃料はその目的を達することができれば特に制限はなく、固体粉状、気体または液体の各種の燃料が例示される。これらの燃料のなかで、固体粉状燃料としては、粉状石炭と粉コークスが代表的である。気体または液体の燃料として実用的なものを示せば、C10とCがほぼ1:1の液化石油ガス(以下「LPG」と記す。)であるが、そのほか、コークス炉ガス(COG)やC、C、C12、C、C10等の単独あるいは混合燃料を使用してもよい。
(5)二段羽口構成の炭材充填層型溶解炉
本発明に係る金属回収方法では、炉内に充填された炭材の雰囲気を強還元性として銅鉄スクラップからの溶滴に溶解する炭素を増やし、2液相の分離性を高めている。
この強還元性を実現するために、充填層では部分酸化(上記式(2))が主体となるように炭材の平均粒径を設定するが、この部分酸化は吸熱反応であるため、安定的に進行させるためには外部からの熱の供給が不可欠である。
たとえばキューポラのような構造の場合には、羽口の送入口近傍での完全燃焼(上記式(1))によって発生した反応熱のみがこの熱の供給源となる。充填層の多くの領域を強還元性とする観点からは完全燃焼の領域は可能な限り狭い方がよいが、この領域は部分酸化にとっての熱源でもあるため、過剰に狭いとこの熱源が小さくなり、羽口の送入口から離れた領域では部分酸化(上記式(2))が安定的に進行しなくなって雰囲気の還元性が低下するおそれがある。また、この完全燃焼(上記式(1))の反応熱によって銅鉄スクラップを溶融させ、溶滴への炭素の溶解を促進するため、この観点からも完全燃焼の領域を過剰に狭くすることは不利である。
そこで、炭材が充填される第一の領域以外の領域、具体的には充填層の上に形成される銅鉄スクラップを含む層が堆積される領域(第二の領域)に羽口の送入口を追加的に設けることが好ましい。以下、説明を簡単にするため、第一の領域に送入口が設けられた羽口を一次羽口、第二の領域に送入口が設けられた羽口を二次羽口と記す。
このように二次羽口を設け、その送入口から支燃性ガスを送入すると、第二の領域に堆積する銅鉄スクラップおよび場合により炭材は完全燃焼(上記式(1))し、また、充填層からの一酸化炭素も下記式(3)に示される二次燃焼反応を生ずる。これらはいずれも発熱反応である。
2CO + O → 2CO (二次燃焼、発熱反応) (3)
このため、充填層の完全燃焼領域を小さくしても、充填層上に堆積する銅鉄スクラップは溶融し、二次羽口の送入口近傍を熱源として充填層も加熱される。このため、充填層における部分酸化(上記式(2))が進みにくくなることが回避される。したがって、溶滴への炭素の溶解が進みやすくなり、炉底に堆積した銅鉄スクラップの溶融物(溶湯)における2液相の分離性がさらに高まる。
(6)有価金属
本発明において、有価金属とは、貴金属およびレアメタルの総称を意味する。
貴金属とは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)の8つの元素をいう。
レアメタルとは、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム等のベースメタルや上記の貴金属以外で、産業に利用されている非鉄金属をいう。具体例を示せば次のとおりである:
リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタノイド系列の15元素(ランタン(La)、セリウムCe)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu))、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、タリウム(Tl)、ビスマス(Bi)。
(7)金属回収方法
以下、上記の二段羽口構成の炭材充填層型溶解炉を例として、金属回収方法について説明する。
図1は、本発明に係る二段羽口構成の炭材充填層型溶解炉の構造および使用状態を概念的に示す断面図である。
図1に示されるように、二段羽口構成の炭材充填層型溶解炉は、転炉形式の筒型炉1であり、炉上部に炉内ガスの排出と原料装入用の開口部2、炉壁下部に支燃性ガスと燃料とを吹き込む一次羽口3、その上部炉壁に支燃性ガスを吹き込む二次羽口4、炉底に溶湯とスラグとを排出する出銑口5とを備える。
まず、充填層型溶解炉の炉底から一次羽口3を含むレベルまで炭材(例えばコークス、以下同じ。)を充填して充填層5を形成し、その上部に二次羽口4を含むレベルまで銅鉄スクラップを主体とする充填層6を形成する。
続いて、一次羽口3から燃料および支燃性ガスを、二次羽口4から支燃性ガスを吹き込み、炉内を加熱する。一次羽口3から炉内に供給された支燃性ガスは直ちに充填層をなす炭材と完全燃焼(上記式(1))し、完全燃焼により生成した二酸化炭素がさらに炭材と部分酸化(上記式(2))して炉内雰囲気を強還元性にする。
また、二次羽口4から炉内に供給された支燃性ガスは充填層上に堆積する銅鉄スクラップおよび炭材と完全燃焼(上記式(1))するとともに、充填層から供給される一酸化炭素と二次燃焼(上記式(3))し、銅鉄スクラップおよび充填層の炭材を加熱する。
このため、充填層では部分酸化(上記式(2))が安定して発生し、炉内雰囲気の強還元性が安定的に維持される。
この状態で、加熱された銅鉄スクラップが溶融してなる溶融物は溶滴となって充填層に滴下され、充填層の炭材の表面と接触しながら炉底へと移動する。このとき、溶滴は炭材の炭素を溶解させるため、炉底に至った溶融物の炭素濃度は高くなる。したがって、炉底に堆積する溶融物(溶湯)は溶銅相7および溶鉄相8の上下2液相となる。こうして得られた各相を個別に出湯することで、銅と鉄とを分離、回収することが実現される。なお、出湯口が炉底にある場合には、下相の溶銅相から出湯し、次に上相の溶鉄相を出湯すればよく、出湯口が溶湯の上面よりも上にある場合には、溶鉄相、溶銅相の順番に出湯すればよい。
ここで、溶湯(炉底に堆積する溶融物)における溶鉄相中の炭素濃度は4質量%以上であることが好ましい。炭素濃度を4質量%以上とすることで、溶鉄相中の銅濃度をおおむね4質量%以下にすることが安定的に実現される。また、硫黄濃度は0.05質量%以下とすることが好ましい。この場合も、溶鉄相中の銅濃度をおおむね3.5質量%以下にすることが安定的に実現される。なお、上記の溶鉄相中の銅濃度(4質量%、3.5質量%)は、いずれも一応の目安であって、この程度の鉄品位が確定的に実現されることを意味するものではない。溶鉄相中の銅濃度は、溶湯中の鉄および銅以外の金属成分や、溶湯温度、スラグの量や性状によっても変動するためである。
さらに、実施例を用いて本発明に係る金属回収方法を詳しく説明する。ただし、この実施例は単なる例示であり、その記載内容によって本発明の内容が制限されることはない。
コークス充填層型スクラップ溶解炉の寸法は直径1.5m、炉底から炉口までの高さが3.8m、内容積が6.0mである。炉底から0.8m上部の側壁に90゜間隔で4本の一次羽口、炉底から1.2m上の炉壁に90゜間隔で4本の二次羽口、炉底中央部に出湯口、炉底から0.73m上に1個の排滓口が設けられている。
平均粒径が35mm、の充填用コークスを炉底から1.0mの高さまで堆積させ、その上に、銅鉄スクラップ5.8tを充填用コークス2.3tと交互に積層するように配置する。この積層された銅鉄スクラップおよび充填用コークスの最上部は、炉底から1.2mの高さとする。
一次羽口からコークス層に酸素を1000Nm/hr、二次羽口からは酸素を600Nm/hr吹き込む。
こうして各羽口から酸素を吹き込みながら炉内のコークスおよび銅鉄スクラップを加熱し、1450℃で50分間保持すると、炉底には2相に分離した溶湯が得られる。この溶湯について、下相側の溶銅相を出湯して取鍋に回収した後、別の取鍋に上相側の溶鉄相(炭素濃度4.6質量%、硫黄濃度0.026質量%程度)を出湯して回収する。
本発明方法の実施に用いる筒型炉およびその炉内充填状態を示す概略の縦断面図である。
符号の説明
1:筒型炉
2:開口部
3:一次羽口
4:二次羽口
5:コークス充填層
6:銅鉄スクラップ
7:溶銅相
8:溶鉄相

Claims (6)

  1. 銅鉄スクラップを炉内で溶融させてなる溶融物中に炭素を溶解させることにより当該溶融物を溶銅相と溶鉄相との2液相とし、当該2液相を分離させて銅と鉄とを分離回収する、銅鉄スクラップからの金属回収方法であって、
    前記銅鉄スクラップを溶融させる炉が炭材充填層型溶解炉であって、
    該炭材充填層型溶解炉が、炉底に炭材を充填した炭材充填層を設け、該炭材充填層の上に銅鉄スクラップを装入するとともに、炉壁下部に設けられた羽口から支燃性ガスを吹き込むものであること、
    平均粒径が20〜70mmの炭材を当該溶解炉の前記炭材充填層に使用すること
    を特徴とする銅鉄スクラップからの金属回収方法。
  2. 前記炭材がコークスを含む請求項1に記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
  3. 前記炭材充填層型溶解炉が、前記炭材が充填される炉内領域である第一の領域に送入口が設けられた一次羽口と、当該第一の領域の上方で銅鉄スクラップが堆積される炉内領域である第二の領域に送入口が設けられた二次羽口とを備える請求項1または2に記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
  4. 前記溶鉄相中の炭素濃度が4質量%以上である請求項1から3のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
  5. 前記溶鉄相中の硫黄濃度が0.05質量%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
  6. 銅鉄スクラップが、貴金属類およびレアメタルから選ばれる一種または二種以上の有価金属が用いられた製品を含み、
    当該有価金属を前記2液相の少なくとも一方に溶解させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の銅鉄スクラップからの金属回収方法。
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