JP5277623B2 - ポリアミド系樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド系樹脂フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミド系樹脂フィルムに関するものであり、詳しくは、優れた加工特性を有するポリアミド系樹脂フィルムに関するものである。
二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムは、優れた透明性、機械的特性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、耐ピンホール性から、主に包装材料として多く利用されている。特に、優れた耐衝撃性、耐ピンホール性が要求される内容物がいわゆる重袋物と言われる用途に用いられ、それらは、主に米袋の様に従来の袋物より大きな袋に用いられてきた。この大きな袋はおよそ幅約30cm、長さが約60cm程である。このような袋としては、通常、基材フィルムとして二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムを用い、ヒートシール性を有する各種シーラント(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)をラミネートした後に、折り畳んで3辺を熱融着した、いわゆる3方シール袋の形態が一般的である。通常、食品等の内容物は製袋直後に自動充填される場合が多いが、二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムは二軸配向ポリエステル系樹脂フィルムと比較して寸法安定性が悪く、加熱により袋にカール現象が発生するため、自動充填装置が袋を正確に掴んで袋口を開口させることができず、食品等の内容物が漏洩してしまうといったトラブルが生じる問題があった。このような現象は、縦方向に延伸した後、横方向に延伸して製造する、逐次二軸延伸法では顕著に現れ、特に、フィルムの端部ほどそのような現象が生じやすい。大型の3方シール袋の場合は、フィルム端部と中心部に近い所とを半切して合わせることになるので、フィルム幅方向での収縮率差が生じ、加熱した場合に表側の寸法と裏側の寸法が異なるためにカールが発生する。
二軸延伸フィルムを作成する場合、横延伸前の未延伸シート段階や縦延伸後でシートの走行方向に直角に入れた油性フェルトペンなどで引いた直線が横延伸後に、弓なり状(ボーイング線)に観測される現象(ボーイング現象)が知られている。このような問題に対して、フィルムの幅方向の物性を均一にすることを目的に、ボーイングの抑制されたフィルムを製造する方法として、例えば、熱固定工程を第一段と第二段とに分けその間にロールを設ける方法(特許文献1)や、同時二軸延伸で横延伸工程と熱処理工程との間に温度調整する移行分を設ける方法(特許文献2)や、同時二軸延伸で横延伸工程と熱処理工程からリラックス工程に掛けて徐々に昇温し、リラックス工程で最高温度にする方法(特許文献3)が知られている。しかし、これらの方法はボーイング線の歪みは見かけ上、小さくなるものの、実質のフィルムの物性の歪みを小さくするのには適切な評価ではない。見掛けのボーイング線と実質的な物性の歪みとの間にある程度の相関は認められるものの、袋のカール現象を防止するには不十分であった。
また、フィルムの歪みを少なくするための方法として、無配向のポリアミドフィルムを縦方向(流れ方向)に延伸、数%緩和させ、ついで縦方向の延伸倍率に対して125%以下の延伸倍率で横方向(流れ方向に対して垂直)に延伸し、さらに80℃以下の予熱温度と二段の熱セット工程を設ける方法が記載されている(特許文献4)。こうすることでボイル収縮率が、全ての方向で3%以下になり、フィルムの平面性の良好なものでかつ、加湿時の寸法変化の少ないものが得られるとしている。しかしながら、この方法ではそれぞれの収縮率が小さくなっても幅方向での収縮率差は依然として残り、高速での加工時は温度を上げて行うために収縮率差によるトラブルが生じる問題が有った。
また、幅方向の物性差を小さくする方法として、長手方向の延伸をするに際し、端部のフィルム温度に温度分布を与えて、その後に横延伸、熱固定した時にフィルムのボーイング現象を抑制し、結果としてボイル収縮率の斜め差を小さくする方法が記載されている。(特許文献5)しかし、これも縦方向の収縮率差が幅方向で異なるという現象を解決をしておらず、特許文献4同様に高速での加工には問題があった。
また、無配向の未延伸フィルムを縦延伸し、ついで横延伸をしてフィルムを製造する工程で、横延伸後の熱処理、弛緩処理終了後に延伸フィルムの両端をテンターのクリップから解放して、弧状に熱風を吹付ける浮上式熱処理装置を用いて、張力と処理温度、風速を調整して再熱処理を行う方法が記載されている(特許文献6)。しかし、この方法でも幅方向の縦の熱収縮率差を小さくすることは出来ず、高速での加工や大型の3方シール袋にした時の袋の片側では表裏で長さが異なるという問題があった。
特開平7−108598号公報 特開平10−44230号公報 特開平10−235730号公報 特開平7−256750号公報 特開2002−172695号公報 特開平10−296853号公報
それゆえ、ミルロールの幅に拘わらず、後加工工程におけるフィルムの通過性を良好なものとすべく、フィルムの幅方向における熱収縮率(フィルムの長手方向の熱収縮率)の差を低減する方法として、出願人によって、フィルムの熱固定工程において、フィルムの進行方向に対して一定間隔で上下に配置させたプレナムダクト(熱風の吹き出し口)に連続的な遮蔽板を被せ、その遮蔽板の幅をフィルム進行方向側にいくにしたがって徐々に拡げていくことにより、フィルムの幅方向の温度を中央部から端部にかけて高くして、端部際の緩和量を中央部分の緩和量に近づける方法が提案されている(特許文献7)。
特開2001−138462号公報
今後、生産性向上の点から後加工のラインスピードが向上することが予測され、それに対応して高温の後加工でも好適に使用しうるようなフィルムが必要であると考えられる。しかしながら、熱固定処理においてプレナムダクト(熱風の吹き出し部)に連続的な遮蔽板を被せるだけの方法では、熱固定ゾーンにおける温度のハンチングが大きくなってしまうため、1,000m以上の長尺なフィルム(ミルロール)を製造する際に、通過性の悪い部分(すなわち、フィルムの幅方向における熱収縮率の差が大きい部分)が形成されてしまった。そこで、本発明は、かかる問題点を解消し、後加工時の熱理工程におけるフィルムの通過性が後加工の条件に拘わらずロール全長に亘って良好な実用性の高いポリアミド系樹脂フィルムを提供することにある。また、本発明の目的は、そのように後加工時の熱処理工程におけるフィルムの通過性がロール全長に亘ってきわめて良好で、かつ、半切した袋の片側の表裏の収縮率の差の少なく、カールが無いポリアミド系樹脂フィルムを安価かつ容易に製造することが可能な製造方法を提供することにある。
かかる本発明の内、第1の発明の構成は、ポリアミド系樹脂フィルムの巻取方向と45度の角度をなす方向の屈折率とフィルムの巻取方向と135度の角度をなす方向の屈折率との差異であるΔnabが0.003以上0.013以下であるポリアド系樹脂フィルムであって、下記要件(1)〜(2)を満たすことを特徴とする。
(1)フィルムの幅方向の長さが80cm以上のフィルムについて、フィルム幅方向に均等に5分割し、各5分割したフィルムの幅方向における中央部より切り出した5つの試料について、160℃で10分間加熱したときのフィルム巻き取り方向の熱収縮率であるHS160を求めたときに、それらのHS160の最大値と最小値の差が0.15%以下であること
(2)前記5つの試料のHS160が、いずれも0.5%以上2.0%以下であること
また、第2の発明の構成は、前記ポリアミド系樹脂フィルムの厚みが5μm以上100μm以下であることを特徴とする。
また、第3の発明の構成は、前記ポリアミド系樹脂フィルムを製造するための製造方法であって、押出機から原料樹脂を溶融押し出しすることにより未延伸シートを形成するフィルム化工程と、そのフィルム化工程で得られる未延伸シートを縦方向および横方向に二軸延伸する二軸延伸工程と、二軸延伸後のフィルムを熱固定する熱固定工程とを含んでおり、その熱固定工程が、下記要件(3)〜(5)を満たす熱固定装置において行われることにある。
(3)熱風を吹き出す幅広な複数のプレナムダクトが、フィルムの進行方向に対して上下に対向して配置されていること
(4)前記複数のプレナムダクトに熱風の吹き出し口を遮蔽するための遮蔽板が取り付けられていること
(5)前記各遮蔽板のフィルムの進行方向における寸法が、フィルムの進行方向における各プレナムダクトの吹き出し口の寸法と略同一に調整されており、前記各遮蔽板のフィルムの幅方向における寸法が、フィルムの進行方向に対して次第に長くなるように調整されていること
また、第4の発明の構成は、前記二軸延伸工程がフィルムを縦方向に延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、その横延伸を行うゾーンと熱固定装置との間に、風の吹き付けを実行しない中間ゾーンを設けたことにある。
また、第5の発明の構成は、前記熱固定装置が、複数の熱固定ゾーンに分割されているとともに、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が、いずれも、250℃・m/s以下となるように設定されていることにある。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、内容物がいわゆる水物と言われる用途に好適に用いられる。レトルト食品用袋など、予めラミ処理を行ったフィルムで製袋した袋に、内容物を詰め、殺菌の為にボイル殺菌やレトルト殺菌が行われる。このようなレトルト食品用袋は、通常、基材フィルムとして二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムを用い、ヒートシール性を有する各種シーラント(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)をラミネートした後に、半折して3辺を熱融着した、いわゆる3方シール袋やそれにラベル印刷を施した袋が用いられるが、特にこのような用途にも好適である。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムを構成するポリアミド系樹脂は、ポリアミドを主たる構成成分とするものであり、ポリアミドとしては、例えば3員環以上のラクタム類の重縮合によって得られるポリアミド、ω−アミノ酸の重縮合によって得られるポリアミド、二塩基酸とジアミンとの重縮合によって得られるポリアミドなどが挙げられる。
ここで用いられる3員環以上のラクタム類の具体例としては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラクタムなど;ω−アミノ酸の具体例としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸など;二塩基酸の具体例としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、キシリレンジカルボン酸など;ジアミン類の具体例としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンなどが挙げられる。
また、これらを重縮合して得られる重合体またはそれらの共重合体としては、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・6、ナイロン6・9、ナイロン6・11、ナイロン6・12、ナイロン6・T、ナイロン6・I、ナイロンMXD・6、ナイロン6/6・6、ナイロン6/12、ナイロン6/6・T、ナイロン6/6・I、ナイロン6/MXD・6など、が例示される。
本発明のポリアミド系樹脂としてナイロンー6を用いる場合には、原料であるナイロン−6の相対粘度(RV)は、2.4〜3.3の範囲が好ましい。ナイロンー6原料の相対粘度が2.4以下であると、重合度が低くなり、耐屈曲性や耐落下破袋性が低下するため好ましくない。反対に相対粘度が3.3を上回ると、濾圧が大きくなりすぎて高精度濾過が困難となるので好ましくない。なお、樹脂原料のRVは、たとえば、以下のような方法で求められる。
[相対粘度(RV)]
ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物0.25gを、溶媒である96%硫酸25mlに溶解した樹脂溶液を試料溶液とした。この試料溶液10mlをオストワルド粘度管を用いて、20℃において、溶媒および試料溶液の落下時間(秒数)を測定した。下記の式により求めたRV値を相対粘度とした。
RV=t/t0 t0:溶媒の落下時間(秒数)
t :試料溶液の落下時間(秒数)
さらに、本発明のポリアミド系樹脂としてナイロンー6を用いる場合には、押出機に投入する前の原料(再生原料を含む)に異物が含まれていないことが望ましい。溶融押出しする際に、濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が30μm以下の濾材を用いて高精度濾過を行い、製膜後のフィルム1m当たりに存在する直径50μm以上の異物が10個以下となるように調整するのが好ましい。なお、原料中の異物の個数は、たとえば、以下のような方法で求められる。
[異物の個数]
位相差顕微鏡およびCCDカメラを用いて、溶融させた原料チップの拡大画像を撮影し、画像処理装置を用いて異物数を計数する。
[Δnab
本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、一旦広幅に製造されたミルロールの幅方向のΔnab(すなわち、巻き取られたフィルムの巻取方向と45度の角度をなす方向の屈折率と巻き取られたフィルムの巻取方向と135度の角度をなす方向の屈折率との差異(絶対値))がすべての領域において、0.003以上0.013以下であるものに限定される。すなわち、Δnabが0.003を下回るフィルムにおいては、上記した「歪み(すなわち、幅方向における物性差)」の問題が生じない。また、Δnabが0.013を上回るように歪んだフィルムにおいては、本発明の要件を満たすように熱収縮性率差等を調整することが困難である。
[HS160]
また、本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、後述する方法により試料切り出し部を設定した場合に、後述する方法により試料切り出し部を設定した場合に、各切り出し部から切り出した5つのフィルム試料について、160℃で10分間加熱したときのフィルム巻き取り方向の熱収縮率であるHS160を求め、それらの最大値と最小値の差が0.15%以下であることが必要である。
上記HS160の最大値と最小値の差が、0.15%以下であると、後加工におけるフィルムの通過性が良好となり好ましい。また、HS160の最大値と最小値の差は、0.12%以下であるとより好ましく、0.10%以下であると特に好ましい。なお、各切り出し部におけるHS150の最大値と最小値の差は、低いほど好ましいが、設計上、0.00%が下限であると考えられる。
熱収縮率の測定に使用するフィルム試料は、次の手順によって設けた5個の切り出し部から切り出す。
(1)上記Δnabが0.003以上0.013以下である幅方向の長さが80cm以上のフィルムを均等に5分割する。
(2)各分割した5つのフィルムのそれぞれについて幅方向の中央部に切り出し部を設ける。
(3)各切り出し部からフィルム巻き取り方向にそって、幅20mm、長さ250mmの試料フィルムを切り出し5つのフィルム試料を切り出す。
さらに、本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、上記した方法により試料切り出し部を設定した場合に、各切り出し部から切り出した5つのフィルム試料について、160℃で10分間加熱したときのフィルム巻き取り方向の熱収縮率であるHS160を求めたときに、すべての試料のHS160が、いずれも0.5%以上2.0%以下であることが必要である。
すべての試料のHS160が2.0%以下であると、後加工におけるフィルムの通過性が良くなるので好ましい。また、各切り出し部から切り出したフィルム試料のHS150の値は、1.5%以下であるとより好ましく、1.2%以下であると特に好ましい。なお、各切り出し部から切り出したフィルム試料のHS150の値は、低いほど好ましいが、生産性の点から、0.5%が下限であると考えている。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、原料であるポリアミド系樹脂チップを溶融押し出しして得られた未延伸フィルム(未延伸積層フィルムあるいは未延伸積層シート)を縦方向(長手方向)および横方法(幅方向)に二軸延伸し、後述する方法で熱固定することによって製造することができる。
なお、本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、前述の如く通常は他の素材とラミネートして使用されるが、ラミネートされる他の素材としては、最も一般的なポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムの他、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニル系樹脂、ウレタン系樹脂などからなる様々の樹脂フィルムを使用することができ、更には必要により金属箔や金属蒸着フィルム等とラミネートすることも可能である。
未延伸シートを得る方法としては、易滑性付与を目的とした微粒子を含有するポリアミド系樹脂のペレットの水分を0.08〜1.02%に調整した後、押出し機に供給し、約270℃でシート状に溶融押出しし、溶融シートを冷却ロールで冷却固化する方法等を好適に採用することができる。
また、シート状溶融物を回転冷却ドラムに密着させながら、急冷して未延伸シートとするには公知の方法を適用することができ、たとえばシート状溶融物にエアナイフを使用する方法や静電荷を印荷する方法等が好ましく適用できる。それらの方法では後者が好ましく使用される。
このシート状物のエア面の冷却をする方法としては、公知の方法を適用することができ、たとえばシート面に槽内の冷却用液体に接触させる方法、シートエア面にスプレーノズルで蒸散する液体を塗布する方法や高速気流を吹きつけて冷却する方法を併用しても良い。このようにして得られた未延伸シートを二軸方向に延伸してフィルムを得る。
フィルムを二軸方向に延伸する方法としては、得られた未延伸シートを、ロールあるいは、テンター方式の延伸機により長手方向に延伸した後に、一段目の延伸方向と直交する方向(幅方向)に延伸を行う方法を挙げることができる。長手方向の延伸温度は、45〜70℃であり、長手方向の延伸倍率は2.5〜4.0倍、好ましくは3.0〜3.6倍である。長手方向の延伸温度が45℃未満では、フィルムが破断断し易くなるため、好ましくない。また、70℃を超えると、得られたフィルムの厚み斑が悪くなるため、好ましくない。長手方向の延伸倍率が2.5倍未満では、得られたフィルムの平面性が悪くなり好ましくない。また、4.0倍を超えると長手方向の配向が強くなり、横方向での延伸において破断の頻度が多くなり好ましくない。
幅方向に延伸する場合には、延伸温度は80〜210℃であることが必要であり、好ましくは100〜200℃である。幅方向の延伸温度が80℃未満では、フィルムが破断し易くなるため、好ましくない。また、210℃を超えると、得られたフィルムの厚み斑が悪くなるため、好ましくない。幅方向の延伸倍率は、3.0〜5.0倍、好ましくは3.5〜4.5倍である。幅方向の延伸倍率が3.0倍未満では得られたフィルムの厚み斑が悪くなり好ましくない。幅方向の延伸倍率が5.0倍を超えると延伸において破断の頻度が多くなり好ましくない。
引き続き、熱固定処理を行う。熱固定処理工程の温度は180℃以上230℃以下が好ましい。熱固定処理の温度が180℃未満では、熱収縮率の絶対値が大きくなってしまうので好ましくない。反対に、熱固定処理の温度が230℃を超えると、フィルムが黄変したり機械強度が弱くなり易く、また破断の頻度が多くなり好ましくない。なお、好適な熱固定処理方法については、後述する。
熱固定処理で把持具のガイドレールを先狭めにして、弛緩処理することは熱収縮率、特に幅方向の熱収縮率の制御に有効である。弛緩処理する温度は熱固定処理温度からポリアミド系樹脂フィルムのガラス移転温度Tgまでの範囲で選べるが、好ましくは(熱固定処理温度)−10℃〜Tg+10℃である。この幅弛緩率は1〜10%が好ましい。1%未満では効果が少なく、10%を超えるとフィルムの平面性が悪化したり、テンター内でフィルムがバタツクなどして好ましくない。
ここでは、最初に長手方向に延伸した後、幅方向に延伸を行う方法について述べたが、延伸順序は逆であっても良い。また、縦延伸および横延伸は、各方向への延伸を一段階で行っても良いし、二段階以上に分けて行うことも可能である。加えて、上記の如く、未延伸フィルムを逐次二軸延伸する方法の他に、未延伸フィルムを縦方向および横方向に同時に延伸する同時二軸延伸法を採用することも可能である。ただし、本発明の特性を満たすために最適な温度条件や縦横の延伸倍率をとることが重要であり、最終的に得られたフィルム特性が本発明の要件を満足するものであれば良い。
また、フィルムに機能性を付与するため、2層以上の多層構造を有するポリアミド系樹脂フィルムとしても良い。易滑層や易接着層を塗布する面をA層、その反対面をB層、これら以外の面をC層とすると、フィルム厚み方向の層構成は、A/B,A/C/BあるいはA/C/E/D/B等の構成が考えられる。A〜E層の各層は、それぞれ、材質が同じであっても良いし、異なっていても良い。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムを構成するフィルムの厚みは、特に限定はされない。しかしながら、食品包装用途に使用する場合には、5μm以上100μm以下の厚みであると好ましい。また、フィルムの厚みの上限は、70μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましく、40μm以下がよりさらに好ましく、30μm以下が特に好ましい。
また、本発明のポリアミド系樹脂フィルムの幅は、特に制限されるものではないが、取扱い易さの点から、幅の下限は、0.35m以上であると好ましく、0.50m以上であるとより好ましい。一方、幅の上限は、2.5m以下であると好ましく、2.0m以下であるとより好ましく、1.5m以下であるとさらに好ましい。加えて、フィルムの長さも、特に制限されないが、巻き易さや取扱い易さの点から、長さの下限は、500m以上であると好ましく、1,000m以上であるとより好ましい。一方、長さの上限は、2,5000m以下であると好ましく、20,000m以下であるとより好ましく、15,000m以下であるとさらに好ましい。なお、フィルム厚みが15μm程度である場合には、12000m以下であると特に好ましい。また、巻取りコアとしては、通常、3インチ、6インチ、8インチ等の紙、プラスチックコアや金属製コアを使用することができる。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムは単層でも、2層以上の積層構造を有するフィルムでも良いし、透明性を重視して微粒子を入れない二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムの片面、又は両面に後加工工程時の接着性を改良する目的や滑り性を改良する目的で種々のコーティングを製膜時に付与したものでもなんら差し支えがない。
また、本発明のフィルムを構成するポリアミド系樹脂フィルム中には、必要に応じて微粒子を添加することができる。その際に添加する微粒子としては、公知の無機微粒子や有機微粒子を挙げることができる。さらに、フィルムを形成する樹脂の中には、必要に応じて各種の添加剤、たとえば、ワックス類、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、減粘剤、熱安定剤、着色用顔料、着色防止剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。本発明におけるポリアミド系樹脂には、微粒子を添加してポリアミド系樹脂フィルムの作業性(滑り性)を良好なものとすることが好ましい。微粒子としては任意のものが選べるが、たとえば無機系微粒子として、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム等を挙げることができる。また、有機系微粒子として、たとえばアクリル系樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子などを挙げることができる。微粒子の平均粒径は、0.05〜2.0μmの範囲内で、必要に応じて適宜選択することができる。
ポリアミド系樹脂フィルムに上記粒子を配合する方法としては、たとえば、ポリアミド系樹脂を製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはアミド結合を開始する段階、もしくはアミド結合反応終了後の段階で水に分散させたスラリーとして添加し、重縮合反応を進めても良い。また、ベント付き混練押出し機を用いて水に分散させた粒子のスラリーとポリアミド系樹脂原料とをブレンドする方法、または混練押出し機を用いて、乾燥させた粒子とポリアミド系樹脂原料とをブレンドする方法等によって行うことができる。
さらに、本発明のフィルムを構成するポリアミド系樹脂フィルムには、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、火災処理、コーティング処理などの方法により、表面活性化処理することは何ら制限を受けない。該表面処理は、表面改質層面あるいは反対面のどちらか一面、あるいは両面に処理を施すのも可能である。
次に、本発明のポリアミド系樹脂フィルムを得るための好ましい製造方法について説明する。
通常、延伸後のフィルムの熱固定処理は、長尺状の熱風吹き出し口を有する複数本のプレナムダクトを長手方向に垂直に配置した熱固定装置内で実施されることが多い。そして、そのようなプレナムダクトを設置した熱固定装置においては、加熱効率を良好なものとするために、熱固定装置に付設された循環ファンによって熱固定装置内の空気を吸引し、その吸引した空気を温調して、再度、プレナムダクトの熱風吹き出し口から排出することにより、「熱風の吹き出し→循環ファンによる吸引→吸引した空気の温調→熱風の吹き出し」という「熱風の循環」が行われる。
また、上述したように、フィルムの幅方向における熱収縮率差(HS160の最大値と最小値の差)は、フィルムの幅方向の端部際で熱固定時に長手方向の緩和を促すことができないために発生する。そして、図1の如く、熱固定処理において各プレナムダクト3,3・・の熱風吹き出し口2,2・・の中央部分に連続した大型の遮蔽板S,S・・を被せる方法(特開2001−138462号公報参照)によって、短尺のフィルムにおいては、後加工における熱固定処理を低温にて行った場合の通過性は改善されるものの、長尺のフィルムにおける通過性や、後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性は、何ら改善されない。
本発明者らは、連続した大型の遮蔽板をプレナムダクトの熱風吹き出し口に取り付けた場合には何故「長尺のフィルムにおける通過性」や「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」が改善されないのかを突き止めるため、熱固定装置内における現象の解析を詳細に行った。その結果、複数本のプレナムダクトに跨るような連続した大型の遮蔽板をプレナムダクトの熱風吹き出し口に被せると、遮蔽板によりプレナムダクトの熱風吹き出し口から吹き出される熱風の流れが著しく制限され、上記した「熱風の循環」がスムーズに行われないことに起因して、熱固定装置内で温度のハンチング現象が発生していることを突き止めた。
本発明者らは、上記した「温度のハンチング現象」が、フィルムの端部際における不十分な熱緩和を誘発しており、「長尺のフィルムにおける通過性」や「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」に悪影響を与えているのではないかと推測した。さらに、本発明者らは、熱固定装置の温度、風量等の条件をコントロールした上で、プレナムダクトの熱風吹き出し口を遮蔽板で被覆する際の被覆方法を改良することによって、上記した「熱風の循環」をスムーズに実行することが可能となり、「温度のハンチング現象」を抑制することができ、ひいては、「長尺のフィルムにおける通過性」および「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」を改善できるのではないかと推測した。そして、熱固定装置の温度、風量条件、遮蔽板の被覆態様、および後加工におけるフィルムの通過性の三者の関係を把握すべく試行錯誤した結果、フィルム製造の際に、下記(1)の手段を講じることにより、「長尺のフィルムにおける通過性」や「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」が改善される傾向が見られた。そして、その知見に基づいて、本発明者らが、さらに試行錯誤した結果、下記(1)の手段を講じた上で、下記(2),(3)の手段を講じることにより、後加工における通過性の良好なフィルムを得ることが可能となることを見出し、本発明を案出するに至った。
(1)熱固定装置におけるプレナムダクトの温度・風量の調節
(2)熱固定装置におけるプレナムダクトの熱風吹き出し口の遮断条件の調整
(3)延伸ゾーンと熱固定装置との間における加熱の遮断
以下、上記した各手段について順次説明する。
(1)熱固定装置におけるプレナムダクトの温度・風量の調整
本発明のフィルムの製造においては、熱固定装置の隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が、いずれも、250℃・m/s以下となるように、各プレナムダクトから吹き出される熱風の温度、風量を調節することが不可欠である。たとえば、熱固定装置が第1〜3の熱固定ゾーンに分割されている場合には、第1ゾーン−第2ゾーン間における温度差と風速差との積、第2ゾーン−第3ゾーン間における温度差と風速差との積のいずれもが、250℃・m/s以下となるように調節されている必要がある。そのように、各熱固定ゾーンにおいてプレナムダクトの熱風吹き出し口から吹き出される熱風の温度、風量を調節することによって、後述するように不連続な遮蔽板をプレナムダクトの熱風吹き出し口に取り付けた場合に、熱固定装置における「熱風の循環」がスムーズに実行され、「温度のハンチング現象」が効果的に抑制されるため、初めて、後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性が良好な長尺のフィルムを得ることが可能となる。
なお、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が250℃・m/sを上回ると(たとえば、隣接し合う熱固定ゾーン同士の温度差が30℃となるように設定するとともに、隣接し合う熱固定ゾーン同士の風速差が10m/sとなるように設定すると)、熱固定装置における「熱風の循環」がスムーズに行われなくなり、「温度のハンチング現象」を効果的に抑制することができなくなるので好ましくない。加えて、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が250℃・m/sを上回ると、フィルムの通過により生じる随伴流として上流の熱固定ゾーンから下流の熱固定ゾーンへと流れ込む空気の温度差が大きくなり、下流の熱固定ゾーンの幅方向における温度の安定性に悪影響が及ぶこととなるため、好ましくない。また、当該温度差と風速差との積は、200℃・m/s以下であると好ましく、150℃・m/s以下であるとより好ましい。
なお、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が250℃・m/sを上回ると(たとえば、隣接し合う熱固定ゾーン同士の温度差が30℃となるように設定するとともに、隣接し合う熱固定ゾーン同士の風速差が10m/sとなるように設定すると)、熱固定装置における「熱風の循環」がスムーズに行われなくなり、「温度のハンチング現象」を効果的に抑制することができなくなるので好ましくない。加えて、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が250℃・m/sを上回ると、フィルムの通過により生じる随伴流として上流の熱固定ゾーンから下流の熱固定ゾーンへと流れ込む空気の温度差が大きくなり、下流の熱固定ゾーンの幅方向における温度の安定性に悪影響が及ぶこととなるため、好ましくない。また、当該温度差と風速差との積は、200℃・m/s以下であると好ましく、150℃・m/s以下であるとより好ましい。
(2)熱固定装置におけるプレナムダクトの遮断条件の調整
本発明のフィルムの製造においては、上記の如く、各熱固定ゾーンにおいてプレナムダクトの熱風吹き出し口から吹き出される熱風の温度、風量を調節した上で、熱固定装置内に配置された複数のプレナムダクトに跨る大きな遮蔽板を取り付けるのではなく、図2の如く、個々のプレナムダクト3,3・・の熱風吹き出し口(ノズル)2,2・・を一つずつ遮蔽するように棒状の遮蔽板S,S・・を取り付ける必要がある。また、そのように、各プレナムダクトに棒状の遮蔽板を取り付けるに際して、同一の長さの遮蔽板を各プレナムダクトに取り付けるのではなく、熱固定装置の入口から出口にかけて遮蔽板の長さを次第に長くするのが好ましい(図1参照)。なお、遮蔽板の材質は、熱固定装置内での熱膨張を考慮するとプレナムダクトと同一の材料を用いるのが好ましいが、熱固定装置の温度に耐えることができ、かつ、フィルムを汚したり、フィルムを粘着させたりしないものであれば、特に限定される
ものではない。
(3)延伸ゾーンと熱固定装置との間における加熱の遮断(中間ゾーンの設置)
二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムは、通常、上記したように縦・横延伸された後に、熱固定処理されることによって製造されるが、本発明のフィルムの製造においては、縦・横延伸されるゾーンと熱固定処理される熱固定装置との間に、積極的な熱風の吹き付けを行わない中間ゾーンを設置し、延伸ゾーンと熱固定装置との間において完全に加熱の遮断を行うのが好ましい。より具体的には、延伸ゾーンおよび熱固定装置をフィルム製造時と同一条件に調整し、その状態で延伸ゾーンと熱固定装置との間において、短冊状の紙片を垂らしたときに、その紙片がほぼ完全に鉛直方向に垂れ下がるように、延伸ゾーンおよび熱固定装置の熱風を遮断するのが好ましい。なお、そのように積極的な熱風の吹き付けを行わない中間ゾーンは、ハウジングによって囲われていても良いし、連続的に製造されるフィルムが露出するように設けられていても良い。かかる中間ゾーンにおける熱風の遮断が不十分であると、熱固定装置中における遮蔽板による遮蔽効果が不十分なものとなり、後加工時における良好なフィルムの通過性が得られないので好ましくない。
上述した通り、上記した(1)〜(3)までの方法を採用することにより、熱固定装置における「熱風の循環」がスムーズに実行され、「温度のハンチング現象」を抑えることが可能となり、その結果、幅方向の端部際で長手方向の緩和を十分に促すことができ、「長尺のフィルムにおける通過性」や「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」を改善することが可能となる。なお、上記説明においては、プレナムダクトを設置した熱固定装置において「熱風の循環」をスムーズに実行させて「温度のハンチング現象」を抑える方法を示した。上記説明は、生産レベルにおいて如何にフィルムに熱エネルギーを付与すれば本発明のフィルムが得られるか、という技術的思想を開示したものであるが、当業者であれば、かかる技術的思想を上記した方法と異なった方法により容易に実施することができ、異なった方法で本発明のフィルムを得ることができる。例えば、遮蔽板を設けるかわりに、赤外線ヒーターを用いて、フィルム幅方向の温度を中央から端部にかけて高くしても良い。すなわち、別のタイプの熱固定装置であっても、「熱風の循環」をスムーズに実行させて「温度のハンチング現象」を抑えた上で、幅方向の端部際で長手方向に十分に緩和させるに足る熱エネルギーをフィルムに付与することにより、本発明のフィルムの如く「長尺のフィルムにおける通過性」や「後加工における熱固定処理を高温にて行った場合の通過性」の改善されたフィルムを得ることが可能である。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。なお、フィルム特性の評価方法は以下の通りである。
1.Δnab
得られたフィルムのフィルム巻取方向に平行な両端縁から50mm以内の位置および中央の位置からそれぞれフィルム試験片を採取した。フィルム試験片を23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後に、アタゴ社製の「アッベ屈折計4T型」を用いて、巻き取られたフィルムの巻取方向と45度の角度をなす方向の屈折率(n)、および、巻き取られたフィルムの巻取方向と135度の角度をなす方向(すなわち、上記した45度の方向と90度の角度をなす方向)の屈折率(n)をそれぞれ測定した。そして、それらの2つの屈折率の差異の絶対値をΔnabとして算出した。これら2つの屈折率の差異の絶対値をΔnabとし、Δnab=│n―n│により算出した。フィルムロールの両端縁部および中央部のΔnabがいずれも0.015以上0.060以下であることを確認し、最も大きい値を表中のΔnabとした。なお、本発明においてフィルムの巻取り方向は、フィルムの長手方向もしくは縦方向ともいう。
2.フィルムの熱収縮率
フィルムの幅方向における上記のΔnabが0.003以上0.013以下を含む部分の80cm以上離れた位置から、幅方向を均等に5分割し、その幅方向の中央部に切り出し部を設け、幅20mm、長手方向の長さ250mmの試料を切り出す。各試料を23℃、50%の雰囲気下で30分シーズニング後、長手方向について、160℃で10分間加熱したときのフィルム巻き取り方向の熱収縮率であるHS160を求める。前記で切り出した幅20mm、長手方向の長さ250mmの試料に、前記シーズニング後、200mm間隔で標線を印し、160℃に調節した加熱オーブンに入れ、10分間加熱した。取り出し後、試料を23℃、50%の雰囲気で30分シーズニング後、フィルム長さを計測し、各フィルムについて熱収縮率を測定した。また、その最大値と最小値の差を熱収縮率差とした。
3.フィルムの通過性
2本のロールの間隔が1,900mmであるコーターを用い、温度を100℃または160℃、炉内張力を100Nに設定して、Δnabが0.003以上0.013以下を含む様に採ったスリットロールの熱処理を施した。次いで、熱処理したフィルムの平面性を評価するために、ロール間隔が2,000mmの2本の水平に配置したロールの間を98Nの張力下で、上記熱処理したフィルムを通過させた。なお、このロール間隔が2,000mmのロール間の中央位置には、水平に配置したロール上面の共通接線から30mm下の位置に鉄棒の上面が位置されるように鉄棒を配置した。フィルムを通過させた際に、その鉄棒にフィルムが接触しない場合は○とし、鉄棒に接触した場合には×とした。これらの工程は連続して行ない、フィルムが鉄棒に接触したか否かの確認は目視にて行った。
4.袋のシール部のシワの評価
Δnabが0.003以上0.013以下を含む様に採った、巻長さ約1,000mのフィルムを用い、ウレタン系AC剤(東洋モートン社製「EL443」)を塗布した後、その上に、モダンマシナリー社製のシングルテストラミネーター装置を用いて厚さ15μmのLDPE(低密度ポリエチレン)フィルムを315℃で押し出し、さらに、その上に厚さ40μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを連続的にラミネートし、ポリアミド系樹脂/LDPE/LLDPEよりなる3層積層構造のラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムとして巻き取られたラミネートフィルムを、西部機械社製のテストシーラーを用いて巻き長さ方向に平行に2つに折り畳みつつ縦方向に各両端20mmずつを150℃で連続的に熱シールし、それに垂直方向に10mmを550mm間隔で断続的に熱シールして幅280mmの半製品を得た。これを巻き長さ方向に、両縁部をシール部分が10mmとなるように裁断した後、これと垂直方向にシール部分の境界で切断し、3方シール袋(シール幅:10mm)を作製した。それらの3方シール袋をフィルムの巻き終わりから2m以上離れた所より、連続に10袋サンプリングし、長手方向のシール部を観察してそのシール部にシワがないかどうかを評価した。
◎ :全くシワの無い袋が10袋
○ :わずかにシワが認められる袋が1〜3袋
×:わずかにシワが認められる袋が4袋以上ある
××:明らかなシワが認められる袋が1袋以上ある
Figure 0005277623
[実施例1]
添加剤として平均粒径0.7μm(TEM法)のシリカを0.35重量%含有し、滑り助剤としてエチレンビスステアリルアミドを0.1重量%添加したナイロン6(RV=2.8)を水分率が0.1重量%となるように乾燥調整した後に押出機直上のホッパ内に仕込み、押出機内で270度の温度にて溶融させた。また、押出機で溶融する際には、ステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度:30μm以上の粒子を90%カット)で溶融樹脂を濾過した。次いで、溶融させた樹脂をT型のダイスからシートとして押し出し、静電印加キャスト法を用い、表面が30℃に調節されたキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化させることによって、厚さ約175μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
しかる後、上記した未延伸シートを、加熱されたロール群によって55℃に加熱し、その後、周速差のあるロール群で、長手方向への連続的な3.1倍の延伸操作を行い、次いで、その一軸延伸フィルムの端部をクリップで把持して130℃で加熱された熱風ゾーンに導き、幅方向への連続的な4.0倍の延伸操作を行った。さらに、後述する方法により熱固定処理を215℃で行い、200℃で6.7%の横緩和処理を行い、ロール状に巻き取ることによって、幅3,300mmで厚さ約15μmの二軸配向ポリアミドフィルム(ミルロール)を得た。
[熱固定処理]
上記熱固定処理は、図3の如き構造を有する熱固定装置にて行った。熱固定装置は第1〜4ゾーンという4個の熱固定ゾーンに区切られており、第1〜3ゾーンには、それぞれ、8個ずつのプレナムダクトa〜xが設けられており、第4ゾーンにも、8個のプレナムダクトが設けられている。各プレナムダクトは、フィルムの進行方向に対して垂直となるように、フィルムの進行方向に対して400mm間隔で上下に設置されている。そして、それらのプレナムダクトの熱風吹き出し口(ノズル)から延伸されたフィルムに熱風が吹き付けられるようになっている。
実施例1においては、a〜oの15本のプレナムダクトの熱風吹き出し口に、不連続な棒状の遮蔽板S,S・・を、図2の如き態様で取り付けた。図4は、プレナムダクトa〜oの熱風吹き出し口に遮蔽板S,S・・を取り付けた熱固定装置を上から見た様子を示したものであり、取り付けられた各遮蔽板S,S・・の長手方向の中心は、熱固定装置を通過するフィルムの幅の中心と略一致するように設定されている。また、各遮蔽板S,S・・の長さ(製造されるフィルムの幅方向における寸法)は、熱固定装置の入口から出口にかけて次第に幅広になるように(すなわち、末広がりになるように)調整されている。a〜oの各プレナムダクトの熱風吹き出し口の遮蔽率(遮蔽板による熱風吹き出し口の遮蔽面積/熱風吹き出し口の面積)を表2に示す。なお、実施例1における遮蔽板による遮蔽態様を「A態様」とする。
Figure 0005277623
また、実施例1においては、熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度、風速を表3の如く調整した。なお、実施例1の熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度条件、風速条件においては、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が、いずれも、250℃・m/s以下になっている。なお、実施例1における第1〜4ゾーンの温度、風速条件を「I条件」とする。
Figure 0005277623
[フィルムの特性評価]
上記の如く得られたフィルムを、上記した方法により特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[実施例2]
押出機による溶融押し出し量を増加させて、未延伸フィルムの幅を増加させるとともに、熱固定装置の各プレナムダクトの熱風吹き出し口に取り付ける遮蔽板を表2の如き遮蔽率となるように変更し、熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度、風速を表3の如く変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ約15μmで幅5,300mmのフィルムを巻き取ったミルロールを得た。しかる後、そのフィルムを上記した方法により特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。なお、実施例2における遮蔽板による遮蔽態様を「B態様」とし、実施例2における第1〜4ゾーンの温度、風速条件を「II条件」とする。
[実施例3]
押出機による溶融押し出し量を増加させて未延伸シートの厚みを約280μmまで増加させることにより熱固定後のフィルム厚みを約25μmに変更するとともに、長手方向への延伸操作を3.0倍の延伸操作に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ約25μmで幅3,300mmのフィルムを巻き取ったミルロールを得た。そして、実施例1と同位置にあるスリットロールを用いて、フィルムおよびフィルムロールの特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[比較例1]
各プレナムダクトの熱風吹き出し口に遮蔽板を取り付けることなく熱固定を実施するとともに、熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度、風速を表3の如く変更した以外は、実施例1と同様にして約15μmのミルロールフィルムを得た。なお、比較例1における第1〜4ゾーンの温度、風速条件を「III条件」とする。そして、実施例1と同位置にあるスリットロールを用いて、フィルムおよびフィルムの特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[比較例2]
各プレナムダクトの熱風吹き出し口に遮蔽板を取り付けることなく熱固定を実施するとともに、熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度、風速を表3の如く変更した以外は、実施例2と同様にして約15μmのミルロールフィルムを得た。なお、比較例2における第1〜4ゾーンの温度、風速条件を「IV条件」とする。そして、実施例2と同位置にあるスリットロールを用いて、フィルムおよびフィルムの特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[比較例3]
各プレナムダクトの熱風吹き出し口に遮蔽板を取り付けることなく熱固定を実施するとともに、熱固定装置の第1〜4ゾーンの温度、風速を表3の如く変更した以外は、実施例3と同様にして約25μmのミルロールフィルムを得た。なお、比較例3における第1〜4ゾーンの温度、風速条件を「III条件」とする。そして、実施例1と同位置にあるスリットロールを用いて、フィルムおよびフィルムの特性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 0005277623
[実施例のフィルムの効果]
表4から、実施例のフィルムは、いずれも、幅に亘る熱収縮率の差(すなわち、熱収縮率差)が小さい上、長手方向における熱収縮率の変動量も小さく、後加工時における通過性が良好であり、後加工に適していることが分かる。更に、袋にした時のシール部のシワもなくキレイに仕上がっている。一方比較例のフィルムは全幅に亘る熱収縮率差が大きく後加工時における通過性が不良であり、袋にした時にシール部にシワが入りキレイに仕上がっていないことが判る。
本発明のポリアミド系樹脂フィルムは、上記の如く優れた加工特性を有しているため、大きなサイズの袋に使用される包装用フィルムやその他の後加工における熱処理を高温ゾーン(160℃程度)にて比較的長時間(10〜60秒)に亘って行う加工用フィルムとして好適に用いることができる。
従来の遮蔽板による遮蔽態様を示す説明図である(aは、熱固定装置の一部の鉛直断面を示したものであり、bは、プレナムダクトの熱風吹き出し口に遮蔽板を取り付けた状態を上から見た状態を示したものである)。 本発明における遮蔽板による遮蔽態様を示す説明図である。(aは、熱固定装置の一部の鉛直断面を示したものであり、bは、プレナムダクトの熱風吹き出し口に遮蔽板を取り付けた状態を上から見た状態を示したものである。) 実施例、比較例で用いた熱固定装置を上から透視した状態を示す説明図である。 遮蔽板による遮蔽態様を示す説明図である。
符号の説明
1・・熱固定装置、
2・・熱風吹き出し口
3,a〜x・・プレナムダクト
F・・フィルム、
S・・遮蔽板
A:フィルムの巻き取り方向
Z1:第1ゾーン
Z2:第2ゾーン
Z3:第3ゾーン
Z4:第4ゾーン

Claims (4)

  1. ポリアミド系樹脂フィルムの巻取方向と45度の角度をなす方向の屈折率とフィルムの巻取方向と135度の角度をなす方向の屈折率との差異であるΔnabが0.003以上0.013以下であるポリアミド系樹脂フィルムの製造方法であって、下記要件(1)〜(2)を満たし、押出機から原料樹脂を溶融押し出しすることにより未延伸シートを形成するフィルム化工程と、そのフィルム化工程で得られる未延伸シートを縦方向および横方向に二軸延伸する二軸延伸工程と、二軸延伸後のフィルムを熱固定する熱固定工程とを含んでおり、その熱固定工程が、下記要件(3)〜(5)を満たす熱固定装置において行われることを特徴とするポリアミド系樹脂フィルムの製造方法
    (1)フィルムの幅方向の長さが80cm以上のフィルムについて、フィルム幅方向に均等に5分割し、各5分割したフィルムの幅方向における中央部より切り出した5つの試料について、160℃で10分間加熱したときのフィルム巻き取り方向の熱収縮率であるHS160を求めたときに、それらのHS160の最大値と最小値の差が0.15%以下であること
    (2)前記5つの試料のHS160が、いずれも0.5%以上2.0%以下であること
    (3)熱風を吹き出す幅広な複数のプレナムダクトが、フィルムの進行方向に対して上下に対向して配置されていること
    (4)前記複数のプレナムダクトに熱風の吹き出し口を遮蔽するための遮蔽板が取り付けられていること
    (5)前記各遮蔽板のフィルムの進行方向における寸法が、フィルムの進行方向における各プレナムダクトの吹き出し口の寸法と略同一に調整されており、前記各遮蔽板のフィルムの幅方向における寸法が、フィルムの進行方向に対して次第に長くなるように調整されていること
  2. フィルムの厚みが5μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂フィルムの製造方法
  3. 二軸延伸工程がフィルムを縦方向に延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、その横延伸を行うゾーンと熱固定装置との間に、風の吹き付けを実行しない中間ゾーンを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド系樹脂フィルムの製造方法。
  4. 熱固定装置が、複数の熱固定ゾーンに分割されているとともに、隣接し合う熱固定ゾーン間における温度差と風速差との積が、いずれも、250℃・m/s以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系樹脂フィルムの製造方法。
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