JP5277285B2 - 電界通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、意図しない信号送信の可能性を周囲の状況に応じて可及的に少なくできる電界通信装置に関するものである。
従来の電界通信装置は、例えば、電界を信号として送信するようになっている。
図13は、従来の電界通信装置の概略構成の一例を示す図である。
電界通信装置1Aのトランシーバ10は、電極5A、5Bに電位差を生じさせ、電位差に応じた電界を信号として送信する。
図14(a)は、電界通信装置1Aから他の電界通信装置2への信号送信の様子を示す図である。
電界伝達媒体を介して通信を行う電界通信システムにおいて、電極に信号を印加したときに人体近傍に発生する電界成分には電極からの距離に依存する3つの電界成分がある。これらは、距離の3乗に逆比例する準静電界、距離の2乗に逆比例する誘導電界、および距離に逆比例する放射電界である(非特許文献2参照)。電界通信装置2の受信装置は、これら電界成分を検出することで信号を受信する。
ユーザUが意図的に電極201に乗ると、ユーザUに携帯される電界通信装置1Aと大地間、電界通信装置1AとユーザU間、電極201とユーザU間は、寄生容量で結合され、符号Yで示す電界の経路が形成される。この経路においては、電極5A、5B間の電位差に応じた電界が信号として伝達される。つまり、電界通信装置1Aは、こうして、準静電界により信号を電界通信装置2に送信する。
図14(b)は、電界通信装置1Aから電界通信装置2への意図しない信号送信が行われてしまう様子を示す図である。
ユーザUが電極201に乗っていなくても、電界通信装置1Aと電極201間、電界通信装置1AとユーザU間、ユーザUと大地間は、寄生容量で結合され、符号Yで示す信号経路が形成される。この経路においては、電極5A、5B間の電位差に応じた信号が伝達される。特に、電界通信装置1Aと電極201間では、信号が準静電界以外の成分つまり誘導電磁界や放射電磁界となって伝達される。
こうして、電界通信装置1Aは、意図しないでも、信号を送信してしまうことがある。
また、その可能性は、電界通信装置1Aの持ち方など、周囲の状況によって変わる。つまり、例えば、持ち方が悪いと、誘導電磁界や放射電磁界が強くなり、信号が送信されやすくなる。
特開2010−34617号公報 特開平3−141730号公報 特開2008−147970号公報 特開2009−231909号公報
電子情報通信学会総合大会予稿集2004年 B−1−262 門 勇一、品川 満、"人体近傍電界通信技術「レッドタクトン」とその応用"、NTT技術ジャーナル、2010.1
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、意図しない信号送信の可能性を周囲の状況に応じて可及的に少なくできる電界通信装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、第1の本発明は、電界伝達媒体を介して通信を行う電界通信装置であって、信号を送信するための電極と、前記電極を介して信号を送信するトランシーバと、前記トランシーバと前記電極の間の信号経路に設けられた可変インピーダンス回路と、前記可変インピーダンス回路と前記電極の間の信号経路に設けられ、前記トランシーバから送信されるダミー信号の進行方向に進む進行波の大きさ、または、当該ダミー信号の進行方向とは反対方向に進む反射波の大きさを測定することが可能な信号測定回路と、前記トランシーバから信号が送信されるのに先立ち前記ダミー信号が送信された際は、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスの可変範囲の中で、(1)前記反射波が最大または(2)前記進行波が最小または(3)前記進行波の大きさに対する前記反射波の大きさの比率が最大になるように、当該インピーダンスを調整するインピーダンス調整回路とを備える電界通信装置をもって解決手段とする。
例えば、前記電極は信号を受信するためのものでもあり、前記トランシーバは前記電極を介して信号を受信するものでもあり、前記インピーダンス調整回路は、前記トランシーバで信号が受信されるのに先立ち前記ダミー信号が送信された際は、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスの可変範囲の中で、(1)前記反射波が最小または(2)前記進行波が最大または(3)前記進行波の大きさに対する前記反射波の比率が最小になるように、当該インピーダンスを調整する。
本発明によれば、トランシーバから信号が送信されるのに先立ちダミー信号が送信された際、周囲の状況がどのようであろうとも、反射波が最大または進行波が最小または進行波の大きさに対する反射波の大きさの比率が最大になるようにすることで、電極からの誘導電磁界や放射電磁界が最小になり、その結果、意図しない信号送信の可能性を周囲の状況に応じて可及的に少なくできる。
本実施の形態に係る電界通信装置の概略構成を示すブロック図である。 進行波の大きさと反射波の大きさの関係を示す図である。 電界通信装置1の内部構成を詳細に説明するための図である。 図3中の信号測定回路3Aの動作原理を示す図である。 電界通信装置1からの誘導電磁界や放射電磁界、電界通信装置1で測定される反射波RA、電圧VR、VFの大きさ、電界通信装置1の内部側、外部側のインピーダンスZin、Zoutの一致、不一致の関係を示す図である。 可変インピーダンス回路2Aの別な回路例を示す図である。 電界通信装置1の利用形態の一例を示す図である。 電界通信装置1の利用形態の別な一例を示す図である。 電界通信装置1の信号送信時における寄生容量の分布と等価回路を示す図である。 電界通信装置1の信号受信時における寄生容量の分布と等価回路を示す図である。 電界通信装置1の信号送信時における動作を詳細に説明するためのタイミングチャートである。 電界通信装置1の信号受信時における動作を詳細に説明するためのタイミングチャートである。 従来の電界通信装置の概略構成の一例を示す図である。 従来の電界通信装置による信号送信の様子を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る電界通信装置の概略構成を示すブロック図である。
電界通信装置1は、人体などの電界伝達媒体を介して信号を送受信する電界通信装置であって、信号を送受信するための電極5A、5Bと、電極5A、5Bを介して信号を送受信するトランシーバ10と、トランシーバ10と電極5Aの間の信号経路に設けられた可変インピーダンス回路2Aと、トランシーバ10と電極5Bの間の信号経路に設けられた可変インピーダンス回路2Bと、可変インピーダンス回路2Aと電極5Aの間の信号経路に設けられた信号測定回路3Aと、可変インピーダンス回路2Bと電極5Bの間の信号経路に設けられた信号測定回路3Bと、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを調整するインピーダンス調整回路4Aと、可変インピーダンス回路2Bのインピーダンスを調整するインピーダンス調整回路4Bとを備える。
信号測定回路3Aは、トランシーバ10からダミー信号DAが送信されたときに、その進行方向に進む進行波FAの大きさ、および、進行方向とは反対方向に進む反射波RAの大きさを測定することが可能な回路である。
信号測定回路3Bは、トランシーバ10からダミー信号DBが送信されたときに、その進行方向に進む進行波FBの大きさ、および、進行方向とは反対方向に進む反射波RBの大きさを測定することが可能な回路である。
図2は、進行波の大きさと反射波の大きさの関係を示す図である。
進行波の大きさと反射波の大きさは相反する関係にあり、進行波が大きくなると反射波が小さくなり、進行波が小さくなると反射波が大きくなる。
図1に戻り、トランシーバ10は、入出力ポート10A、10Bを備える。
トランシーバ10は、信号を送信する際は、信号に応じた電位差を入出力ポート10A、10B間に生じさせ、これにより、電極5A、5B間には、信号に応じた電位差が生じるようになっている。
また、トランシーバ10は、信号を受信する際は、電極5A、5B間には、信号に応じた電位差が生じるので、電位差を入出力ポート10A、10B間で検出し、これにより、信号を受信するようになっている。
つまり、入出力ポート10Aと電極5A間、入出力ポート10Bと電極5B間は、それぞれ信号経路を構成している。
インピーダンス調整回路4Aは、トランシーバ10から信号が送信されるのに先立ちダミー信号DAが送信された際は、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスの可変範囲の中で、(1)反射波RAが最大または(2)進行波FAが最小または(3)進行波FAの大きさに対する反射波RAの大きさの比率RRAが最大になるように、当該インピーダンスを調整する一方、トランシーバ10で信号が受信されるのに先立ちダミー信号DAが送信された際は、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスの可変範囲の中で、(1)反射波RAが最小または(2)進行波FAが最大または(3)比率RRAが最小になるように、当該インピーダンスを調整する回路である。
インピーダンス調整回路4Bは、トランシーバ10から信号が送信されるのに先立ちダミー信号DBが送信された際は、可変インピーダンス回路2Bのインピーダンスの可変範囲の中で、(1)反射波RBが最大または(2)進行波FBが最小または(3)進行波FBの大きさに対する反射波RBの大きさの比率RRBが最大になるように、当該インピーダンスを調整する一方、トランシーバ10で信号が受信されるのに先立ちダミー信号DBが送信された際は、可変インピーダンス回路2Bのインピーダンスの可変範囲の中で、(1)反射波RBが最小または(2)進行波FBが最大または(3)比率RRBが最小になるように、当該インピーダンスを調整する回路である。
図3は、電界通信装置1の内部構成を詳細に説明するための図であり、図4は、図3中の信号測定回路3Aの動作原理を示す図である。ここでは、可変インピーダンス回路2A、信号測定回路3A、電極5A、インピーダンス調整回路4Aについて説明し、同様である可変インピーダンス回路2B、信号測定回路3B、電極5B、インピーダンス調整回路4Bについては、説明を省略する。
図3に示すように、可変インピーダンス回路2Aは、例えば、容量を可変可能なキャパシタ21とインダクタンスを可変可能なインダクタ22を並列接続した回路を有する。トランシーバ10の入出力ポート10Aは、キャパシタ21とインダクタ22を接続する一方の接続点23に接続される。
信号測定回路3Aは、キャパシタ21とインダクタ22を接続する他方の接続点24と電極5Aを結ぶ信号経路6Aに挿入されたコア31と、コア31に巻回された巻き線32と、コア31の可変インピーダンス回路2A側の信号経路6Aとグラウンド間において直列接続されたの2つのキャパシタ33、34と、コア31の電極5A側の信号経路6Aとグラウンド間において直列接続されたの2つのキャパシタ35、36と、キャパシタ33、34同士を接続する接続点301に接続されたカソードと、巻き線32の一方端に接続されたアノードとを有するダイオード37と、キャパシタ35、36同士を接続する接続点302に接続されたカソードと、巻き線32の他方端に接続されたアノードとを有するダイオード38と、巻き線32の一方端とグラウンド間に接続された抵抗R1と、巻き線32の他方端とグラウンド間に接続された抵抗R2とを備える。
図4に示すように、反射波RAは、キャパシタ33と抵抗R1を介してグラウンドへと流れる電流IRを生じさせる。また、反射波RAは、巻き線32から、抵抗R1、R2を流れ、巻き線32に戻る電流IRMを生じさせる。
一方、進行波FAは、キャパシタ35と抵抗R2を介してグラウンドへと流れる電流IFを生じさせる。また、進行波FAは、巻き線32から、抵抗R2、R1を流れ、巻き線32に戻る電流IFMを生じさせる。
したがって、抵抗R1に生じる電圧VRは、VR=R1(IR+IRM−IFM)として求めることができる。ここで、R1は、抵抗R1の抵抗値、IR、IRM、IFMは、それぞれ電流IR、IRM、IFMの電流値である。IR=IFMとなるように、図4の回路定数(抵抗、容量、自己インダクタンス、相互インダクタンスの値)を選択することにより、電圧VRに反射波RAの大きさを反映させられる。
一方、抵抗R2に生じる電圧VFは、VF=R2(IF+IFM−IRM)として求めることができる。ここでIF=IRMとなるように、図4の回路定数(抵抗、容量、自己インダクタンス、相互インダクタンスの値)を選択することにより、電圧VFに進行波FAの大きさを反映させられる。
図3に戻り、インピーダンス調整回路4Aは、トランシーバ10から信号が送信されるのに先立ちダミー信号DAが送信された際は、(1)電圧VRが最大または(2)電圧VFが最小または(3)電圧VFに対する電圧VRの比率(比率RRA)が最大になるように、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを調整する。
このように、電界通信装置1が信号を送信する際、(1)電圧VRが最大または(2)電圧VFが最小または(3)比率RRAが最大になるようにするのは、図5に示すように、電極5Aからの誘導電磁界や放射電磁界の大きさは、反射波RAが大きいほど、つまり、(1)電圧VRが大きいほど、(2)電圧VFが小さいほど、(3)比率RRAが大きいほど、小さくなるからである。
例えば、電極5Aより内部側(電界通信装置1の内部側)のインピーダンスをインピーダンスZinとし、電極5Aより外部側(電界伝達媒体側)のインピーダンスをインピーダンスZoutとすると、インピーダンスZin、Zoutが一致している場合においては、電極5Aからの誘導電磁界や放射電磁界が最大となる。これは、誘導電磁界や放射電磁界によって信号を送信する無線装置において理想とされる。
しかしながら、電界通信装置1は、誘導電磁界や放射電磁界でなく、準静電界によって信号を送信するものなので、信号の送信時においては、インピーダンスZin、Zoutが一致してないほうがよい。
インピーダンスZout、Zinが一致してない場合、誘導電磁界や放射電磁界の原因となる高周波エネルギーは、電極5Aで反射して反射波となり、内部側(電界通信装置1の内部側)に戻ってくるので、電極5Aからの誘導電磁界や放射電磁界は小さくなる。
したがって、ダミー信号DAが送信された際、(1)電圧VRが最大または(2)電圧VFが最小または(3)比率RRAが最大になるようにすれば、電極5Aからの誘導電磁界や放射電磁界を最小にできるのである。
一方、インピーダンス調整回路4Aは、トランシーバ10で信号が受信されるのに先立ちダミー信号DAが送信された際は、(1)電圧VRが最小または(2)電圧VFが最大または(3)電圧VFに対する電圧VRの比率(比率RRA)が最小になるように、インピーダンスを調整する。
受信の場合においては、送信の場合とは逆に、(1)電圧VRが最小または(2)電圧VFが最大または(3)比率RRAが最小になるようにすることで、インピーダンスZout、Zinを一致させ、これにより、受信すべき信号としての電界を高い感度で検出することができる。
なお、図6(a)、(b)に示すように、可変インピーダンス回路2Aにおいては、図3に示す回路に代えて、または、図3に示す回路に加えて、容量を可変可能なキャパシタとインダクタンスを可変可能なインダクタを並列接続した回路を信号経路とグラウンド間に接続してもよい。
図7は、電界通信装置1の利用形態の一例を示す図である。
図7(a)に示すように、ユーザUが意図的に電極201に触れていない場合であっても、ユーザUに携帯された電界通信装置1は、電極201に接続された電界通信装置2を検出するためのポーリング信号を送信している。このポーリング信号の送信に際しては、上記のように可変インピーダンス回路2A等のインピーダンスが調整され、電界通信装置1からの誘導電磁界や放射電磁界の大きさが最小になっている。
また、ポーリング信号に応じた準静電界も、その到達距離は誘導電磁界や放射電磁界の到達距離より短いので、電界通信装置2では検出されない。したがって、ポーリング信号は電界通信装置2に送信されない。
一方、図7(b)に示すように、ユーザUが意図的に電極201に触れた場合、ポーリング信号に応じた準静電界が電界通信装置2により検出され、これにより、以降の通信を行うことができる。
また、図8(a)に示すように、ユーザUが意図的に電極201に乗っていないなら、ユーザUは電界通信装置1を携帯していても、図7(a)の場合と同様に、電界通信装置2には信号は送信されず、一方、図8(b)に示すように、ユーザUが意図的に電極201に乗ったなら、図7(b)の場合と同様に、電界通信装置2に信号が送信されるようにすることができる。
図9(a)に示すように、例えば、ユーザUが電極201に乗ると、電界通信装置1とユーザU間は寄生容量C1、電界通信装置1と大地間は寄生容量C2、ユーザUと大地間は寄生容量C3、電極201とユーザU間は寄生容量C4で結合される。
電界通信装置1から電界通信装置2へ信号を送信する場合、電界通信装置1は送信器OSCとして機能し、ユーザUの人体はインピーダンスZbとして機能し、電界通信装置2はインピーダンスZrの負荷として機能する。つまり、送信時の等価回路は、図9(b)に示すようになる。
図9(b)においては、(1)寄生容量C1から送信器OSCに向かって進行する反射波RAが最大または(2)送信器OSCから寄生容量C1に向かって進行する進行波FAが最小または(3)進行波FAの大きさに対する反射波RAの大きさの比率RRAが最大になるようする。
また、図9(b)においては、(1)寄生容量C2から送信器OSCに向かって進行する反射波RBが最大または(2)送信器OSCから寄生容量C2に向かって進行する進行波FBが最小または(3)進行波FBの大きさに対する反射波RBの大きさの比率RRBが最大になるようする。
これにより、上記のように、電界通信装置1からの誘導電磁界や放射電磁界を最小にすることができる。
一方、図10(a)に示すように、電界通信装置1が電界通信装置2から信号を受信する場合、電界通信装置1はインピーダンスZr’の負荷として機能し、ユーザUの人体はインピーダンスZbとして機能し、電界通信装置2は送信器OSCとして機能する。つまり、受信時の等価回路は、図10(b)に示すようになる。
図10(b)においては、インピーダンスマッチングにより(1)寄生容量C1からインピーダンスZr’に向かって進行するRA(ここでは進行波)が最大または(2)インピーダンスZr’から寄生容量C1に向かって進行するFA(ここでは反射波)が最小または(3)FAの大きさに対するRAの大きさの比率RRAが最大になるようにする。
また、図10(b)においては、インピーダンスマッチングにより(1)寄生容量C2からインピーダンスZr’に向かって進行するRB(ここでは進行波)が最大または(2)インピーダンスZr’から寄生容量C2に向かって進行するFB(ここでは反射波)が最小または(3)FBの大きさに対するRBの大きさの比率RRBが最大になるようする。その実現は後述するように、受信に先立って電界受信装置1内のOSCを用いて行われる調整手段による。
これにより、上記のように、電界通信装置1での受信の感度を高めることができる。
図11は、電界通信装置1の信号送信時における動作を詳細に説明するためのタイミングチャートである。ここでは、可変インピーダンス回路2A、信号測定回路3A、インピーダンス調整回路4Aについて説明し、同様である可変インピーダンス回路2B、信号測定回路3B、インピーダンス調整回路4Bについては、説明を省略する。
電界通信装置1からの信号送信に際し、インピーダンス調整回路4Aは、まず、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ1に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR1という)または電圧VF(VF1という)または電圧VF1に対する電圧VR1の比率(比率RRA1という)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ2に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR2という)または電圧VF(VF2という)または電圧VF2に対する電圧VR2の比率(比率RRA2という)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ3に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR3という)または電圧VF(VF3という)または電圧VF3に対する電圧VR3の比率(比率RRA3という)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ4に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR4という)または電圧VF(VF4という)または電圧VF4に対する電圧VR4の比率(比率RRA4という)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、(1)電圧VR1〜4の中での最大値または(2)電圧VF1〜4の中での最小値または(3)比率RRA1〜4の中での最大の比率を選択する。
例えば、インピーダンス調整回路4Aは、電圧VR1〜4の中での最大値が電圧VR3だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、電圧VR3が測定された際のインピーダンスZ3に設定する。または、インピーダンス調整回路4Aは、電圧VF1〜4の中での最小値が電圧VF3だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、電圧VF3が測定された際のインピーダンスZ3に設定する。または、インピーダンス調整回路4Aは、比率RRA1〜4の中での最大の比率が比率RRA3だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、比率RRA3が測定された際のインピーダンスZ3に設定する。
こうして、例えば、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスがインピーダンスZ3に設定されたなら、トランシーバ10は、本来の信号の送信を開始する。
図12は、電界通信装置1の信号受信時における動作を詳細に説明するためのタイミングチャートである。ここでは、可変インピーダンス回路2A、信号測定回路3A、インピーダンス調整回路4Aについて説明し、同様である可変インピーダンス回路2B、信号測定回路3B、インピーダンス調整回路4Bについては、説明を省略する。
電界通信装置1での信号受信に際して、インピーダンス調整回路4Aは、まず、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ1に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR1)または電圧VF(VF1)または電圧VF1に対する電圧VR1の比率(比率RRA1)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ2に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR2)または電圧VF(VF2)または電圧VF2に対する電圧VR2の比率(比率RRA2)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ3に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR3)または電圧VF(VF3)または電圧VF3に対する電圧VR3の比率(比率RRA3)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスをインピーダンスZ4に設定する。これを受け、トランシーバ10は、ダミー信号DAを送信し、インピーダンス調整回路4Aは、信号測定回路3Aの電圧VR(VR4)または電圧VF(VF4)または電圧VF4に対する電圧VR4の比率(比率RRA4)を測定する。
次に、インピーダンス調整回路4Aは、(1)電圧VR1〜4の中での最小値または(2)電圧VF1〜4の中での最大値または(3)比率RRA1〜4の中での最小の比率を選択する。
例えば、インピーダンス調整回路4Aは、電圧VR1〜4の中での最小値が電圧VR1だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、電圧VR1が測定された際のインピーダンスZ1に設定する。または、インピーダンス調整回路4Aは、電圧VF1〜4の中での最大値が電圧VF1だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、電圧VF1が測定された際のインピーダンスZ1に設定する。または、インピーダンス調整回路4Aは、比率RRA1〜4の中での最小の比率が比率RRA1だったなら、可変インピーダンス回路2Aのインピーダンスを、比率RRA1が測定された際のインピーダンスZ1に設定する。
こうして、例えば、可変インピーダンス回路2AのインピーダンスがインピーダンスZ1に設定されたなら、トランシーバ10は、本来の信号の受信を開始する。
以上説明したように、本実施の形態に係る電界通信装置によれば、トランシーバから信号が送信されるのに先立ちダミー信号が送信された際、周囲の状況がどのようであろうとも、反射波が最大または進行波が最小または進行波の大きさに対する反射波の大きさの比率が最大になるようにすることで、電極からの誘導電磁界や放射電磁界が最小になり、その結果、意図しない信号送信の可能性を周囲の状況に応じて可及的に少なくできる。
なお、本実施の形態では、ユーザに携帯される電界通信装置での実施の形態を説明したが、本発明は、上記電界通信装置2のように所定の場所に設置される電界通信装置において実施してもよい。
また、本実施の形態では、図1に示すように、電極5A、5Bのそれぞれについて、インピーダンスを調整する構成を設けたが、電極を1つのみ有する電界通信装置においては、その電極についてのみ、インピーダンスを調整する構成を設ければよい。
1、2…電界通信装置
2A、2B…可変インピーダンス回路
3A、3B…信号測定回路
4A、4B…インピーダンス調整回路
5A、5B…電極
6A…信号経路
10…トランシーバ
DA、DB…ダミー信号
FA、FB…進行波
RA、RB…反射波

Claims (5)

  1. 電界伝達媒体を介して通信を行う電界通信装置であって、
    信号を送信するための電極と、
    前記電極を介して信号を送信するトランシーバと、
    前記トランシーバと前記電極の間の信号経路に設けられた可変インピーダンス回路と、
    前記可変インピーダンス回路と前記電極の間の信号経路に設けられ、前記トランシーバから送信されるダミー信号の進行方向に進む進行波の大きさ、または、当該ダミー信号の進行方向とは反対方向に進む反射波の大きさを測定することが可能な信号測定回路と、
    前記トランシーバから信号が送信されるのに先立ち前記ダミー信号が送信された際は、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスの可変範囲の中で、前記反射波が最大または前記進行波が最小または前記進行波の大きさに対する前記反射波の大きさの比率が最大になるように、当該インピーダンスを調整するインピーダンス調整回路と
    を備える電界通信装置。
  2. 前記電極は信号を受信するためのものでもあり、
    前記トランシーバは前記電極を介して信号を受信するものでもあり、
    前記インピーダンス調整回路は、
    前記トランシーバで信号が受信されるのに先立ち前記ダミー信号が送信された際は、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスの可変範囲の中で、前記反射波が最小または前記進行波が最大または前記進行波の大きさに対する前記反射波の比率が最小になるように、当該インピーダンスを調整する
    ことを特徴とする請求項1記載の電界通信装置。
  3. 前記信号測定回路は、
    前記信号経路に挿入されたコアと、
    前記コアに巻回された巻き線と、
    前記可変インピーダンス回路とグラウンド間において直列接続された2つのキャパシタと、
    前記電極とグラウンド間において直列接続された2つのキャパシタと、
    前記可変インピーダンス回路とグラウンド間の前記キャパシタ同士を接続する接続点に接続されたカソードと、前記巻き線の一方端に接続されたアノードとを有するダイオードと、
    前記電極とグラウンド間の前記キャパシタ同士を接続する接続点に接続されたカソードと、前記巻き線の他方端に接続されたアノードとを有するダイオードと、
    前記巻き線の一方端とグラウンド間に接続された抵抗と、
    前記巻き線の他方端とグラウンド間に接続された抵抗と
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の電界通信装置。
  4. 前記可変インピーダンス回路は、
    容量を可変可能なキャパシタとインダクタンスを可変可能なインダクタを並列接続した回路を有し、当該回路が前記信号経路に挿入される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電界通信装置。
  5. 前記可変インピーダンス回路は、
    容量を可変可能なキャパシタとインダクタンスを可変可能なインダクタを並列接続した回路を有し、当該回路が前記信号経路とグラウンド間に接続される
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電界通信装置。
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