JP5276362B2 - キャビテーション除去システムおよび発電プラントの給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給水流路内における圧力変動により発生するキャビテーションを除去するキャビテーション除去システムおよび発電プラントの給水装置に関するものである。
従来、用水を汲み上げて吐出するポンプの上流側には、給水流路を介して貯水タンクが配設されている。このとき、貯水タンクは、ポンプの上方に設けられており、ポンプに対し、所定の水頭圧(吸込み水頭)を加えることで、キャビテーションの発生を抑制している。換言すれば、吸込み水頭(NPSH:Net Positive Suction Head)が低下してしまうとキャビテーションが発生し易くなる。このため、ポンプの運転条件において決定されるNPSH(有効NPSH)は、キャビテーションの発生を抑制可能な最小のNPSH(所要NPSH)を上回るようにする必要がある。
しかしながら、貯水タンク内の圧力が降下すると、給水流路内において圧力が低下すると共に、給水流路内を流れる用水が速度変化する。つまり、給水流路内において、用水が速く流れるところと、遅く流れるところが発生し、部分的にNPSHが所要NPSHを下回ってしまう。これにより、給水流路内の各部分における圧力が減少してしまい、減圧した部分において用水が減圧沸騰することにより、キャビテーションが発生する虞がある。
このため、従来、給水流量の低下を検出する給水流量低下検出器と、給水流量低下検出器による検出結果に基づいて再循環ポンプをそれぞれ制御する複数の再循環ポンプ制御装置とを備えた再循環ポンプの保護装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この再循環ポンプの保護装置によれば、給水流量低下検出器により給水流量の低下が検出されると、複数の再循環ポンプ制御装置は、各再循環ポンプを順次トリップ(停止)または減速させている。これにより、再循環ポンプにおけるキャビテーションの発生を防止している。
特許第2815591号公報
しかしながら、従来の再循環ポンプの保護装置によれば、再循環ポンプを停止または減速させなければならないため、再循環ポンプから吐出される用水の流量は減少してしまう。また、再循環ポンプを制御するための複数の再循環ポンプ制御装置を配設しなければならず、制御系が複雑になると共に、装置コストが増大してしまう。
そこで、本発明は、簡易な構成で、発生したキャビテーションを除去することが可能なキャビテーション除去システムおよび発電プラントの給水装置を提供することを課題とする。
本発明のキャビテーション除去システムは、用水を貯留可能な貯水タンクと、貯水タンクの下方に設けられ、水頭圧が加えられながら作動可能なポンプと、貯水タンクとポンプとを接続する給水流路に介設され、ポンプの近傍に設けられた気水分離器と、を備えたことを特徴とする。
この場合、気水分離器とポンプとの間の給水流路の長さは、貯水タンクと気水分離器との間の給水流路の長さに比して、短く構成されていることが、好ましい。
また、この場合、気水分離器と貯水タンクとを接続するベント管をさらに備えることが、好ましい。
また、この場合、ベント管と気水分離器とを接続する再循環管をさらに備えることが、好ましい。
また、この場合、再循環管は、放熱性を有していることが、好ましい。
これらの場合、ベント管と再循環管との接続部分に設けられた補助気水分離器をさらに備えることが、好ましい。
また、これらの場合、気水分離器は、給水流路内に混入した異物を除去する異物除去手段を備えることが、好ましい。
本発明の発電プラントの給水装置は、気化した用水を冷却して液化させる復水器と、復水器により液化した用水を貯留可能な貯水タンクと、貯水タンクの下方に設けられ、水頭圧が加えられながら作動可能なポンプと、貯水タンクとポンプとを接続する給水流路に介設され、ポンプの近傍に設けられた気水分離器と、を備えたことを特徴とする。
請求項1のキャビテーション除去システムによれば、ポンプに流入するキャビテーションを含む用水を、気水分離器により気相の用水と液相の用水とに分離することができる。つまり、気水分離器は、用水内のキャビテーションを除去し、キャビテーションを除去した用水をポンプに排出することができる。このため、給水流路内においてキャビテーションが発生しても、キャビテーションを気水分離器により除去することができる。これにより、ポンプにキャビテーションが流入することがないため、給水流路内にキャビテーションが発生しても、ポンプの作動を停止または減速させずに運転を行うことが可能となる。
請求項2のキャビテーション除去システムによれば、貯水タンクと気水分離器との間の給水流路を長くすることができ、気水分離器とポンプとの間の給水流路を短くすることができる。このため、給水流路に生じるキャビテーションの大部分を除去することが可能となる。
請求項3のキャビテーション除去システムによれば、ベント管を介して、気水分離器により分離された気体を貯水タンクに返流させることができる。このため、返流した気体により貯水タンク内を加圧することができるため、給水流路内のNPSHを上昇させることができる。これにより、ベント管を設けることで、給水流路内のキャビテーションの発生を抑制することができる。
請求項4のキャビテーション除去システムによれば、ベント管内において液体となった用水を、再循環管を介して気水分離器に返流させることができる。このため、再循環管との接続部分の下流側におけるベント管内において、液体となった用水の流入を抑制することができる。これにより、ベント管を良好に機能させることができるため、給水流路内のキャビテーションの発生を抑制することができる。
請求項5のキャビテーション除去システムによれば、再循環管において、放熱性を高めることで、気化した用水を迅速に液体に戻すことができる。
請求項6のキャビテーション除去システムによれば、補助気水分離器によりベント管内の二相(気相および液相)になった用水を効率良く分離させることができる。
請求項7のキャビテーション除去システムによれば、給水流路内に混入した異物を除去することができるため、気水分離器の下流側において、異物を核としたキャビテーションの発生を抑制することができる。
請求項8の発電プラントの給水装置によれば、ポンプに流入するキャビテーションを含む用水を、気水分離器により気相の用水と液相の用水とに分離することができる。つまり、気水分離器は、用水内のキャビテーションを除去し、キャビテーションを除去した用水をポンプに排出することができる。このため、給水流路内においてキャビテーションが発生しても、キャビテーションを気水分離器により除去することができる。これにより、ポンプにキャビテーションが流入することがないため、給水流路内にキャビテーションが発生しても、ポンプの作動を停止または減速させずに運転を行うことが可能となり、良好に給水を行うことができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明にかかるキャビテーション除去システムを適用した原子力発電プラントについて説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。
実施例1にかかる原子力発電プラントは、原子炉として加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)が用いられている。加圧水型の原子力発電プラントは、原子炉において、一次冷却材となる軽水を加熱した後、高温となった軽水をポンプにより蒸気発生器に送る。そして、原子力発電プラントは、蒸気発生器において、高温となった軽水を、二次冷却材と熱交換させることにより二次冷却材を蒸発させ、蒸発した二次冷却材(蒸気)をタービンに送って発電機を駆動させることにより、発電を行っている。
ここで、図1は、実施例1に係るキャビテーション除去システムを適用した原子力発電プラントを表した概略構成図であり、図2は、実施例1に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。以下、図1を参照して、原子力発電プラントの構成について説明する。
図1に示すように、原子力発電プラント1は、原子炉5と、コールドレグ6aおよびホットレグ6bから成る一対の冷却材配管6a,6bを介して原子炉5に接続された蒸気発生器7とを有している。また、一対の冷却材配管6a,6bのホットレグ6bには、加圧器8が介設されると共に、コールドレグ6aには、冷却材ポンプ9が介設されている。そして、原子炉5、一対の冷却材配管6a,6b、蒸気発生器7、加圧器8および冷却材ポンプ9により、原子力発電プラント1の一次冷却系統3が構成され、これらは、原子炉格納容器10に収容されている。
上記の構成において、一次冷却材となる軽水は、原子炉5からホットレグ6bを通って蒸気発生器7に流入し、この後、蒸気発生器7内を通過して流出した軽水は、コールドレグ6aを通って原子炉5内に流入する。つまり、軽水は、原子炉5と蒸気発生器7との間を循環している。また、軽水は、原子炉5の核分裂反応により発生した中性子を減速しており、冷却材および中性子減速材として用いられている。
原子炉5は、上記したように加圧水型原子炉であり、その内部は軽水で満たされている。そして、原子炉5内には、多数の燃料集合体15が収容されると共に、燃料集合体15の核分裂を制御する多数の制御棒16が各燃料集合体15に挿入可能に設けられている。
制御棒16により核分裂反応を制御しながら燃料集合体15を核分裂させると、この核分裂により熱エネルギーが発生する。発生した熱エネルギーは軽水を加熱し、加熱された軽水は、ホットレグ6bを介して蒸気発生器7へ送られる。一方、コールドレグ6aを介して蒸気発生器7から送られてきた軽水は、原子炉5内に流入して、原子炉5内を冷却する。
ホットレグ6bに介設された加圧器8は、高温となった軽水を加圧することにより、軽水の沸騰を抑制している。また、蒸気発生器7は、高温高圧となった軽水を、二次冷却材と熱交換させることにより、二次冷却材を蒸発させて蒸気を発生させ、且つ、高温高圧となった軽水を冷却している。冷却材ポンプ9は、一次冷却系統3において軽水を循環させており、軽水を蒸気発生器7からコールドレグ6aを介して原子炉5へ送り込むと共に、軽水を原子炉5からホットレグ6bを介して蒸気発生器7へ送り込んでいる。
ここで、原子力発電プラント1の一次冷却系統3における一連の動作について説明する。原子炉5内の核分裂反応により発生した熱エネルギーにより、軽水が加熱されると、加熱された軽水は、冷却材ポンプ9によりホットレグ6bを介して蒸気発生器7に送られる。ホットレグ6bを通過する高温の軽水は、加圧器8により加圧されることで沸騰が抑制され、高温高圧となった状態で、蒸気発生器7に流入する。蒸気発生器7に流入した高温高圧の軽水は、二次冷却材と熱交換を行うことにより冷却され、冷却された軽水は、冷却材ポンプ9によりコールドレグ6aを介して原子炉5に送られる。そして、冷却された軽水が原子炉5に流入することで、原子炉5が冷却される。
また、原子力発電プラント1は、蒸気管21を介して蒸気発生器7に接続されたタービン22と、タービン22に接続された復水器23と、復水器23と蒸気発生器7とを接続する復水管26(給水流路)と、を有している。そして、復水管26には、その上流側から復水ポンプ24、脱気器30、貯水タンク31、気水分離器32および給水ポンプ33が配設され、これらにより二次冷却系統20(給水装置)が構成されている。そして、二次冷却系統20を循環する二次冷却材は、蒸気発生器7において蒸発して気体(蒸気)になると共に、復水器23において気体から液体に戻される。なお、上記のタービン22には、発電機25が接続されている。
蒸気管21を介して蒸気発生器7から蒸気がタービン22に流入すると、タービン22は回転を行う。タービン22が回転すると、タービン22に接続された発電機25は、発電を行う。この後、タービン22から流出した蒸気は復水器23に流入する。復水器23は、その内部に冷却管27が配設されており、冷却管27の一方には冷却水(例えば、海水)を供給するための取水管28が接続され、冷却管27の他方には冷却水を排水するための排水管29が接続されている。そして、復水器23は、タービン22から流入した蒸気を冷却管27により冷却することで、蒸気を液体に戻している。液体となった二次冷却材は、復水ポンプ24により復水管26を介して脱気器30に送られる。脱気器30では、液体となった二次冷却水に混入した気体を除去し、脱気後の二次冷却水を貯水タンク31に貯留する。貯水タンク31に貯留された二次冷却水は、気水分離器32を介して給水ポンプ33により蒸気発生器7に送られる。蒸気発生器7に送られた二次冷却材は、蒸気発生器7において一次冷却材と熱交換を行うことにより再び蒸気となる。
ところで、貯水タンク31内の圧力が低下すると、貯水タンク31下流側の復水管26内では、復水管26内を流れる用水の速度が変化する。つまり、貯水タンク31と給水ポンプ33との間の復水管26内において、貯水タンク31側の復水管26内における用水の速度と、給水ポンプ33側の復水管26内における用水の速度とが異なる速度で流れる。このため、復水管26内において圧力変動が生じてしまう。つまり、復水管26内において部分的に減圧してしまい、これにより、用水が減圧沸騰することにより、キャビテーションが発生する虞がある。このため、実施例1では、復水管26内のキャビテーションを除去するキャビテーション除去システムS1が、原子力発電プラント1に組み込まれている。
ここで、図2を参照して、実施例1に係るキャビテーション除去システムS1について説明する。キャビテーション除去システムS1は、上記の貯水タンク31と、気水分離器32と、給水ポンプ33とを備えると共に、気水分離器32と貯水タンク31とを接続するベント管35を備えている。
貯水タンク31は、脱気器30により脱気された用水を貯留するものであり、給水ポンプ33の上方に配置されている。このため、給水ポンプ33には、所定の水頭圧(吸込み水頭)が加わった用水が流入する。つまり、吸込み水頭(NPSH:Net Positive Suction Head)を高くすることで、キャビテーションの発生を抑制する。具体的に、給水ポンプ33に対する貯水タンク31の水頭差は、キャビテーションの発生を抑制可能な最小のNPSH(所要NPSH)を上回るように設定される。また、貯水タンク31には、その底部に復水管26が接続する給水口37が形成され、その上部にベント管35が接続する加圧口38が形成されている。
給水ポンプ33は、貯水タンク31に貯留した用水を吸い上げて、下流側の蒸気発生器7に向けて用水を吐出する。また、給水ポンプ33には、用水を吸い込むための吸込み口40が形成され、また、用水を吐出するための吐出口41が形成されている。
気水分離器32は、流入した用水を気相の用水と液相の用水とに分離し、分離した気相の用水をベント管35へ向けて排出すると共に、分離した液相の用水を給水ポンプ33へ向けて排出する。このとき、気水分離器32は、給水ポンプ33の吸込み口40側近傍に配設されている。このため、気水分離器32と給水ポンプ33との間の復水管26の長さは、貯水タンク31と気水分離器32との間の復水管26の長さに比して、短くなるように構成されている。また、気水分離器32には、用水を導入する用水導入口43が形成されると共に、分離した気相の用水を排出する気相排出口44が形成され、また、分離した液相の用水を排出する液相排出口45が形成されている。このため、用水導入口43からキャビテーションが混入した用水が導入されると、気水分離器32は、気相排出口44からキャビテーション(気相の用水)を排出し、液相排出口45からキャビテーションを除去した用水(液相の用水)を排出する。
ベント管35は、その一端を気水分離器32の気相排出口44に接続し、その他端を貯水タンク31の加圧口38に接続している。このため、気相排出口44から排出された気相の用水は、ベント管35を通過して貯水タンク31に導入される。これにより、貯水タンク31の内圧が上昇するため、貯水タンク31と給水ポンプ33との間の復水管26内の圧力が上昇し、復水管26内のNPSHが上昇する。これにより、復水管26内におけるキャビテーションの発生を抑制することができる。
従って、貯水タンク31内の圧力が低下すると、復水管26内において圧力変動が生じ、これにより復水管26内にキャビテーションが発生する。このため、キャビテーションを含んだ用水は復水管26を通って、気水分離器32に導入される。気水分離器32は、用水内のキャビテーションを除去し、除去後の用水を給水ポンプ33へ向けて排出する。一方で、気水分離器32は、除去したキャビテーション(気相の用水)を貯水タンク31内に送り込むことで、貯水タンク31内の圧力を上昇させ、復水管26内におけるャビテーションの発生を抑制する。これにより、気水分離器32は、給水ポンプ33にキャビテーションを除去した用水を送り込むことができるため、給水ポンプ33はキャビテーションによる影響を受けることなく、作動することが可能となる。
以上の構成によれば、復水管26内においてキャビテーションが発生しても、キャビテーションを気水分離器32により除去することができる。これにより、給水ポンプ33にキャビテーションが流入することがないため、復水管26内にキャビテーションが発生しても、給水ポンプ33の作動を停止または減速させることなく、給水ポンプ33の運転を継続して行うことが可能となる。
また、ベント管35を介して、気水分離器32により分離された気相の用水を貯水タンク31へ返流させることができる。これにより、貯水タンク31内の圧力を上昇させ、復水管26内の圧力を上昇させることができるため、復水管26内のNPSHを上昇させることができ、キャビテーションの発生を抑制することができる。
次に、図3を参照して、実施例2に係るキャビテーション除去システムS2について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図3は、実施例2に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図3に示すように、実施例2に係るキャビテーション除去システムS2は、ベント管35と気水分離器32とを接続する再循環管50が設けられている。
具体的に、気水分離器32には、再循環管50が接続される循環水導入口51が形成されており、再循環管50は、その一端がベント管35に接続され、その他端が気水分離器32の循環水導入口51に接続されている。このため、気水分離器32は、用水導入口43および循環水導入口51から導入された用水に含まれるキャビテーションを除去し、除去後の用水を液相排出口45から排出する一方、気相の用水を気相排出口44から排出する。このとき、気相排出口44から排出された気相の用水の一部は、液相の用水となる。このため、ベント管35内は、気相および液相の用水が流れる。
従って、ベント管35内を流れる二相の用水のうち、液相の用水は、再循環管50を通過して気水分離器32に返流される一方、気相の用水は、そのままベント管35を通過して貯水タンク31に返流される。
以上の構成によれば、ベント管35内を流れる液相の用水を再循環管50を介して気水分離器32に返流させることができる。これにより、再循環管50との接続部分の下流側におけるベント管35内は、気相の用水が流れるため、ベント管35内を液詰まりさせることがなく、ベント管35を良好に機能させることができる。
次に、図4を参照して、実施例3に係るキャビテーション除去システムS3について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図4は、実施例3に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図4に示すように、実施例3に係るキャビテーション除去システムS3は、実施例1に記載の気水分離器32に変えて、異物を除去するストレーナ(異物除去手段)としての機能を備えたストレーナ付き気水分離器60を備えている。
すなわち、気水分離器60は、用水導入口43から導入された用水を、気相の用水と液相の用水とに分離した後、気相の用水を気相排出口44から排出する一方で、液相の用水の異物を除去した後、この液相の用水を液相排出口45から排出する。
以上の構成によれば、復水管26内に混入した異物を除去することができるため、気水分離器60の下流側において、異物を核としたキャビテーションの発生を抑制することができる。
次に、図5を参照して、実施例4に係るキャビテーション除去システムS4について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図5は、実施例4に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図5に示すように、実施例4に係るキャビテーション除去システムS4は、実施例2のキャビテーション除去システムS2と実施例3のキャビテーション除去システムS3とを組み合わせたものであり、異物を除去するストレーナとしての機能を備えたストレーナ付き気水分離器60と、ベント管35と気水分離器60とを接続する再循環管50とを備えている。
つまり、気水分離器60は、用水導入口43および循環水導入口51から導入された用水を、気相の用水と液相の用水とに分離した後、気相の用水を気相排出口44から排出する一方で、液相の用水の異物を除去した後、この液相の用水を液相排出口45から排出する。
以上の構成によれば、ベント管35内を流れる液相の用水を再循環管50を介して気水分離器60に返流させることができ、また、復水管26内に混入した異物を除去することができる。
次に、図6を参照して、実施例5に係るキャビテーション除去システムS5について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図6は、実施例5に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図6に示すように、実施例5に係るキャビテーション除去システムS5は、実施例2のキャビテーション除去システムS2のベント管35と再循環管50との接続部分に補助気水分離器65を備えた構成となっている。
具体的に、補助気水分離器65は、ベント管35内を流れる二相の用水を、気相の用水と液相の用水とに分離し、気相の用水をベント管35を介して貯水タンク31に返流させると共に、液相の用水を再循環管50を介して気水分離器32に返流させている。
以上の構成によれば、補助気水分離器65により、ベント管35を流れる二相の用水を、効率良く気相の用水と液相の用水とに分離することができる。
次に、図7を参照して、実施例6に係るキャビテーション除去システムS6について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図7は、実施例6に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図7に示すように、実施例6に係るキャビテーション除去システムS6は、実施例4のキャビテーション除去システムS4のベント管35と再循環管50との接続部分に補助気水分離器65を備えた構成となっている。
以上の構成においても、補助気水分離器65により、ベント管35を流れる二相の用水を、効率良く気相の用水と液相の用水とに分離することができる。
次に、図8を参照して、実施例7に係るキャビテーション除去システムS7について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図8は、実施例7に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図8に示すように、実施例7に係るキャビテーション除去システムS7は、実施例5のキャビテーション除去システムS5の再循環管50の放熱性を、復水管26およびベント管35に比して高くした構成となっている。
具体的に、復水管26およびベント管35は、その周囲に断熱材が巻き付けられる一方、再循環管50は、その周囲に断熱材が巻き付けられていない。つまり、再循環管50は、復水管26およびベント管35に比して放熱性が高くなるように構成されている。これにより、再循環管50内を流れる用水は冷却されることで、液相の用水になり易くなる。このため、再循環管50内を流れる用水にキャビテーションが含まれている場合、再循環管50内を通過することで用水が冷却され、用水内のキャビテーションは消滅する。
以上の構成によれば、再循環管50内において気化した用水を迅速に液化させることができるため、循環水導入口51を介して気水分離器32に導入される用水を、キャビテーションを含まない用水とすることができる。
次に、図9を参照して、実施例8に係るキャビテーション除去システムS8について説明する。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図9は、実施例8に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。図9に示すように、実施例8に係るキャビテーション除去システムS8は、実施例6のキャビテーション除去システムS6の再循環管50の放熱性を、復水管26およびベント管35に比して高くした構成となっている。
以上の構成においても、再循環管50内において気化した用水を迅速に液化させることができるため、循環水導入口51を介して気水分離器60に導入される用水を、キャビテーションを含まない用水とすることができる。
なお、実施例1ないし8では、キャビテーション除去システムS1〜S8を原子力発電プラント1に適用して説明したが、これに限定することなく、例えば、火力発電プラントに適用しても良い。
以上のように、本発明に係るキャビテーション除去システムおよび発電プラントの給水装置は、貯水タンクとポンプとを有する構成において有用であり、特に、貯水タンクとポンプとを接続する管内に発生したキャビテーションを除去する場合に適している。
実施例1に係るキャビテーション除去システムを適用した原子力発電プラントを表した概略構成図である。 実施例1に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例2に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例3に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例4に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例5に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例6に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例7に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。 実施例8に係るキャビテーション除去システムを表した概略構成図である。
符号の説明
1 原子力発電プラント
3 一次冷却系統
5 原子炉
20 二次冷却系統
23 復水器
24 復水ポンプ
26 復水管
30 脱気器
31 貯水タンク
32 気水分離器
33 給水ポンプ
35 ベント管
37 給水口
38 加圧口
40 吸込み口
41 吐出口
43 用水導入口
44 気相排出口
45 液相排出口
50 再循環管
51 循環水導入口
60 気水分離器(実施例3)
65 補助気水分離器
S1 キャビテーション除去システム(実施例1)
S2 キャビテーション除去システム(実施例2)
S3 キャビテーション除去システム(実施例3)
S4 キャビテーション除去システム(実施例4)
S5 キャビテーション除去システム(実施例5)
S6 キャビテーション除去システム(実施例6)
S7 キャビテーション除去システム(実施例7)
S8 キャビテーション除去システム(実施例8)

Claims (6)

  1. 用水を貯留可能な貯水タンクと、
    前記貯水タンクの下方に設けられ、水頭圧が加えられながら作動可能なポンプと、
    前記貯水タンクと前記ポンプとを接続する給水流路に介設され、前記ポンプの近傍に設けられた気水分離器と、
    前記気水分離器と前記貯水タンクとを接続するベント管と、
    前記ベント管と前記気水分離器とを接続する再循環管と、を備えたことを特徴とするキャビテーション除去システム。
  2. 前記気水分離器と前記ポンプとの間の給水流路の長さは、前記貯水タンクと前記気水分離器との間の給水流路の長さに比して、短く構成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャビテーション除去システム。
  3. 前記再循環管は、放熱性を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のキャビテーション除去システム。
  4. 前記ベント管と前記再循環管との接続部分に設けられた補助気水分離器をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のキャビテーション除去システム。
  5. 前記気水分離器は、前記給水流路内に混入した異物を除去する異物除去手段を備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のキャビテーション除去システム。
  6. 気化した用水を冷却して液化させる復水器と、
    前記復水器により液化した用水を貯留可能な貯水タンクと、
    前記貯水タンクの下方に設けられ、水頭圧が加えられながら作動可能なポンプと、
    前記貯水タンクと前記ポンプとを接続する給水流路に介設され、前記ポンプの近傍に設けられた気水分離器と、
    前記気水分離器と前記貯水タンクとを接続するベント管と、
    前記ベント管と前記気水分離器とを接続する再循環管と、を備えたことを特徴とする発電プラントの給水装置。
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