JP5276201B1 - 石鹸製造花 - Google Patents

Abstract

【課題】一部使用でも型崩れのしない石鹸製造花とゴミの出ない花風呂あるいは花びら風呂を提供する。
【解決手段】花を構成する石鹸素材の花弁２を一枚一枚個別に作成し、該花弁を親水性の高い接着剤３にて接着して造花１とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、石鹸や入浴剤からなる造花に関するものである。

現在、造花技術は進歩して実物の花と区別がつかないような素晴らしい造花ができている。この様な造花技術を応用して石鹸製の造花も製造されている。石鹸製の造花は花として観賞するばかりでなく、鑑賞に飽きたらゴミとして捨てるのではなく石鹸として手洗いその他に活用することができるため、生花や造花と違ってゴミを出さないエコ製品としてもすぐれている。

特許文献１は、石鹸製の造花を作成するに当たり、花弁の繊細な加工を可能とする石鹸素材に関する考案である。本考案により繊細加工が可能となり、花びらを一枚づつ成型するのではなく何枚かを一体成形型で抜き出して成型したり、巻回することにより花弁を作成している。

しかし、造花の素材を石鹸にしたことによる新しい使用方法や利便性についての考案には触れておらず、上記のゴミを出さないエコ製品としての特性のみである。

例えば、造花石鹸を手洗いに使いたい場合、造花全体を使ったのでは石鹸分が多すぎ、花弁の１〜２枚を使用すれば良いのであるが、花弁をむしり取ると一体成形製のため造花の形全体が崩れてしまう恐れがある。

特許文献２は、生花と酷似した石鹸製の造花を作成する製造方法と、石鹸素材に蓄光剤を配合して暗い場所で美しい光を出すという優れた考案である。

しかし、蓄光材を用いた造花は既存の考案であり、造花の素材を蓄光材入りの石鹸にしたことによる新しい使用方法や利便性についての考案には触れられておらず、石鹸自体の特性を生かしきっていないのが残念である。

一方、造花ではないが、実際の生花をバスタブに浮かべ、花のお風呂を楽しむことが行われており、非特許文献１のように花のお風呂を楽しむための生花も市販されている。このような花のお風呂は大変豪華で素晴らしいが、花びら風呂にするには生花をちぎって花びらにする手間がかかったり、入浴が終わった後は浮かんでいる生花や花弁を回収する手間がかかり、回収漏れがあると配水管を詰まらせてしまう恐れがある。

特開平５−１７８００号公報 特開２０１２−２１２４６号公報 バラ風呂に関するＵＲＬ：ｈｔｔｐ：／／ｉｔｅｍ．ｒａｋｕｔｅｎ．ｃｏ．ｊｐ／ｈａｎａ−ｃｌｕｂ／ｆａ２３０／

前述のように、石鹸を素材とすることによりゴミを出さないエコな造花を作成することができるが、石鹸を素材としたことによる石鹸の特性を生かしたさらなる新しい使用方法や利便性の考案が課題である。

上記のような各課題を解決するために本発明に係る石鹸製造花は、（請求項１）の如く、比重が１以下となる石鹸素材によって造花の花弁を１枚ごとに作製し、メチルセルロース、でんぷん、デキストリン、ポリビニルアルコール、フノリのうちのいずれかを接着剤とし複数枚の花弁が石鹸素材からなる額にそれぞれ接着されることによって造花を構成することを特徴とする。

また、（請求項２）の如く、石鹸素材にアロマオイル等の芳香剤を添加することを特徴とする。

さらに（請求項３）の如く、石鹸素材に温度によって変色する熱変色性材料を添加することを特徴とする。

また、（請求項４）の如く、石鹸素材に入浴剤が添加されることで花弁を作成することを特徴とする。

以上、説明したように、本発明に係る石鹸製造花は花弁を１枚１枚作製しているため、手洗いの際には１〜２枚をちぎったり、ハンカチ洗いには３〜５枚をちぎる等、造花の形を崩すことなく任意の数の花弁をちぎって必要量を使用することができ、さらに外側の花弁をちぎっても、一枚一枚が別々になっているため花の全体の形があまり崩れず、また造花として観賞することができる。

また、本発明に係る石鹸製造花は、造花を形成する１枚１枚の花弁が親水性の高い接着剤で接着しているため、花のお風呂として石鹸製造花を風呂に投げ込むと、親水性の高い接着剤がお湯に溶け、花弁がばらばらになり、各花弁は比重が１以下のためお風呂の表面に浮いて素晴らしい花びら風呂を楽しめる。

上記花びら風呂は、しばらくすると石鹸製の花弁が溶けてきて、外国映画によく見られる泡風呂にとなってバブルの感触を楽しむことができる。もちろん生花や通常の造花と違って花びらやゴミの回収は必要ではなく、使用後はそのまま排水することができる。

上記の、花のお風呂から花びら風呂、さらに泡風呂への変化は、本発明の石鹸製造花でなければできない新しい使用方法であり、石鹸の特性を十分生かしたものである。

本発明に係る石鹸製造花の一実施例の構成を示す概略図である。 本発明に係る石鹸製造花の茎、葉等の部分を示す概略図である。 本発明に係る石鹸製造花の花弁の造形例を示す概略図である。 本発明に係る石鹸製造花の造花作成例を示す概略図である。

以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。

図１は本発明の一実施形態に係る石鹸製造花１の構成概略図である。石鹸製造花１は複数枚の花弁２から構成されており、該花弁２の一端はメチルセルロースやでんぷんやデキストリンあるいはポリビニルアルコールやフノリのような、すぐ水に溶ける親水性の高い接着剤３で接着され、花の形にまとめられている。

上記において、各花弁２を親水性の高い接着剤３でまとめて造花とし、非特許文献１のような花風呂様にしても良いが、図１の如く造花の下部に同じく石鹸製の額４を設け、図２のように茎５や枝６、葉７をつけても良い。

図３では、花弁２の成型例Ａ，Ｂを示しており、花弁の形や成型を変えることにより、図４のａ，ｂ，ｃ，ｄに示す如くいろいろな形の石鹸製造花を作成することができる。実際の花の模造はもちろん、花びら風呂にした際によりきれいに見える花弁とそれによる造花を作成することができる。それらはすべて本発明の発明思想に含まれるものである。

上記で説明した本発明に係る石鹸製造花１は、図２のような形として観賞する一方、造花部分をバスタブに入れれば、比重が１以下なので湯表面に浮きあがるため、花風呂として楽しめる。しばらくする親水性の高い接着材が溶け、花弁２がばらばらとなって湯面いっぱいに広がり、花びら風呂が楽しめる。

上記の石鹸製の花びら２を、手にとって揉んだり体を洗ううちに湯に溶け、石鹸の泡が湯船いっぱいに広がって泡風呂を楽しめる。この泡をさらに強調するため石鹸に入浴剤を混入したり、泡風呂用の入浴剤石鹸で花弁２を作成しても良い。該泡風呂を楽しんだのちは、通常の石鹸や入浴剤と同様にそのまま排水することができ、ゴミを掬う必要もなく、配水管が詰まるようなこともない。

更に、石鹸素材にアロマオイルや芳香剤を添加することにより、花びらが湯面いっぱいに広がり、花の香りに包まれると一層の効果が期待できる。

また、石鹸素材に熱変色性材料を添加する場合には、石鹸製造花を風呂に投げ込むと大気中と風呂のお湯とでははっきりと温度が異なるため、一瞬のうちに花の色が変化して使用者に大きなサプライズ効果を与えることができる。この効果は、本発明の石鹸製造花を風呂に投げ入れるという新しい使用によってもたらされるものである。

上述してきたように、本願による発明によれば、花弁を１枚ごとに作成し、親水性の高い接着剤で接着して造花を作成するため、風呂に投げ入れて花風呂―花びら風呂―泡風呂を楽しめる。この特性はホテルのバスルームに置くアメニティグッズとしては最適で、使用前は造花としてバスルームを華やかに飾り、バスソープとして使用するのはもちろん、上記花風呂―花びら風呂―泡風呂と香りや投げ込んだ際の変色を楽しめるのはホテルの宣伝にもなると思われる。

さらに、造花の形状を季節に合わせて桜、バラ、チューリップ、菊、藤等と変えることによりホテル利用者に次の期待を抱かせ、リピータ客の増加につなげることができる。

また、非特許文献１と同様に一般家庭用や贈答用として、手軽に花風呂―花びら風呂―泡風呂を楽しめる風呂用品として利用することができる。

１…本発明による石鹸製造花、２…花弁、３…親水性接着剤、４…額、５…茎、６…枝、７…葉

Claims (4)

1. 石鹸素材の造花において、該造花の花弁が一枚ごとに比重１以下の石鹸素材にて個別に作成され、メチルセルロース、でんぷん、デキストリン、ポリビニルアルコール、フノリのうちのいずれかを接着剤とし複数個の前記花弁が石鹸素材からなる額にそれぞれ接着されて造花を構成することを特徴とする石鹸製造花。
2. 請求項１記載の石鹸製造花において、石鹸素材に芳香剤が添加されていることを特徴とする石鹸製造花。
3. 請求項２記載の石鹸製造花において、石鹸素材に熱変色性材料が添加されていることを特徴とする石鹸製造花。
4. 請求項１乃至３のいずれか１項記載の石鹸製造花において、前記石鹸素材に入浴剤が添加されることを特徴とする石鹸製造花。

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