JP5274905B2 - 静電偏向器及びそれを用いた荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

静電偏向器及びそれを用いた荷電粒子ビーム装置 Download PDF

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本発明は、走査型電子顕微鏡や集束イオンビーム装置等の荷電粒子ビーム装置で用いられる静電偏向器に関する。
走査型電子顕微鏡や集束イオンビーム装置等の荷電粒子ビーム装置では、レンズにより細く絞ったビームを試料上で走査するためのビーム偏向器を備えている。ビーム偏向器には磁気偏向と静電偏向の2種類がある。図5は、典型的なレンズ後段偏向型の静電偏向器が組み込まれた走査型電子顕微鏡の概略構成例を示すブロック図である。
図5において、1は電子銃、2は電子銃1から発生した電子ビーム、3は電子ビーム2を集束するための集束レンズ、4は電子ビームを更に細く絞って試料6に照射するためのレンズ、5は対物レンズ4により絞られた電子ビーム2を試料面上で走査するための静電偏向器、7は試料6を移動して観察視野を変えるための試料ステージ、8は静電偏向器5に偏向電圧を与えるための偏向電源、9は試料上への電子ビーム照射により発生する2次電子や反射電子を検出するための電子検出器、10は電子検出器9により検出された電子強度信号の増幅器、11はパーソナルコンピュータ等の制御演算装置、12は液晶モニタ等の表示装置である。
静電偏向器にはいくつかの種類があり、平行平板型、4極子、8極子またはそれ以上の多極子などさまざまであるが、後段偏向の場合は通常1段の偏向器でビームを偏向する。但し、平行平板型の場合は試料面上X−Y方向に偏向するため、X成分とY成分の偏向電極対が軸方向に1段づつ並ぶ構成となる。
なお、実際の装置では、電子銃、照射レンズ、対物レンズ及び絞り装置(図視せず)等も制御演算装置11により制御されている。また、電子銃1から試料6までの電子ビーム2の通路は図示しない真空排気装置により10−3Pa程度の高真空に保たれている。電子銃にフィールドエッミッション型の電子源を用いた場合は、電子銃近傍を10−8Pa程度の高真空に保つようになっている。
次に、図5のように構成された走査型電子顕微鏡の動作を簡単に説明する。電子銃から取り出された所定のエネルギーを持つ電子ビームは集束レンズ3で集束され、対物レンズ4によって更に細く絞られて試料6に照射される。
電子ビーム照射により発生した2次電子や反射電子は電子検出器9により検出され、検出された電子強度信号は増幅器10により増幅されて制御演算装置11に送られる。
増幅器10から制御演算装置11に送られた電子強度信号は、静電偏向器5の偏向信号と同期して二次元画像を形成し、二次電子像や反射電子像として表示装置12に表示される。表示装置12に表示された画像を見ながら、試料ステージ7により試料位置を移動させて、試料上の観察を行なう場所の視野探しを行なうことができる。最終的な観察(観察像の撮影)は高倍率で行なう場合でも、視野探しは比較的低倍率で行なうことが一般的である。
走査型電子顕微鏡における観察倍率は、試料6上の面走査領域の一辺の長さに対する表示装置12上の表示画像の一辺の長さとの比で表される。従って、静電偏向器5の偏向感度(偏向の変位距離/偏向電圧)が固定ならば、観察倍率は面走査のサイズを決めるビームの偏向量、すなわち偏向電圧によって決まる。偏向感度が固定の偏向器では、高倍率の観察を行なうときはそれだけ低い偏向電圧を与えることになる。偏向器で試料面上の小さな領域を走査すると偏向電圧の電源ノイズの影響による像の乱れが拡大されて観察像に表れることになる。
図6は、偏向電圧と電源ノイズの影響の関係を説明するための模式図である。縦軸は静電偏向器5に与える偏向電圧、横軸は電子ビームが偏向(走査)される時間である。図6(a)において、ある走査倍率M(低倍率)で走査しているとき偏向電圧が0からVまで変化しているとする。静電偏向器5の偏向感度が固定ならば、走査倍率Mより10倍高い走査倍率M(高倍率)にしたとき、静電偏向器5に与える偏向電圧は十分の一になる。図6(b)は、図6(a)の縦軸を10倍に引き伸ばした図である。このとき偏向電源8からの電源ノイズの大きさは一定であるため、走査倍率Mでは目立たなかった電源ノイズの影響が走査倍率Mでは相対的に大きくなることが分かる。実際の観察では、低倍率と高倍率の差は10桁以上に達する場合も有る。
特許文献1の特開2002−117796号公報には、こうした電源ノイズの影響を軽減するために、静電偏向器を多段構成とし、走査倍率に応じて印加する静電偏向器の実効面積を切り換えて偏向感度を変える技術が開示されている。また、特許文献2の特開2005−19001号公報には、偏向感度の切り換えに伴って光学軸調整がずれてしまう等の特許文献1の開示技術において生じている問題を解決するために、偏向感度の切り換え動作前後のずれ量を予め求めておいて光学軸ずれを補正する技術が開示されている。

特開2002−117796号公報 特開2005−19001号公報
特許文献1の特開2002−117796号公報に開示されている技術のような、単に印加する静電偏向器の実効面積を切り換えて偏向感度を変えるだけでは、電極対配置の機械的精度に限界があることから、切り換えの前後で光軸調整にずれを生じるという問題の回避は困難である。また、光軸調整のずれを解決するための特許文献2の特開2005−19001号公報に開示されている技術においては、偏向感度切り換えの前後におけるずれ量を予め求めて記憶し、その補正量を分割された偏向器に印加する必要がある。この補正量は個々の偏向器の機械的精度により異なるため、ずれ量を求めるための作業や補正のための係数の設定に手間がかかるため実用性に乏しいという問題がある。また、偏向感度の切り換えに伴って、偏向中心が移動するため、光軸調整のズレを生じやすいという問題がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたものであって、その目的は、静電偏向器の偏向感度を切り換えても光軸調整のずれを生じることなく、高倍率でも電源ノイズの影響を軽減した観察像を得ることができる静電偏向器とそれを備える荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
上記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
荷電粒子ビームを発生する荷電粒子源と、該荷電粒子ビームを集束して試料上に照射する
レンズと前記荷電粒子ビームを試料上で走査するため、荷電粒子ビーム通路を挟んで対向
配置される電極対からなる静電偏向器とを備えた荷電粒子ビーム装置において、
前記静電偏向器の1段を構成する電極対が荷電粒子ビームの光軸方向に沿って3分割以上
の奇数個の電極対群に分割され、
前記電極対群は、前記荷電粒子ビームの光軸に沿って中央に位置する中央電極対と、前記
中央電極対を挟んで配置された2つの電極対をひとつの組とする組が前記電極対群の個数
に応じて1つ又は複数形成される対称配置電極対とからなり、
前記ひとつの組の対称配置電極対を構成する前記2つの対称配置電極対の内面は、前記中央電極対の点対称の中心に対して対称となる形状を持ち且つ対称となる距離に配置され、前記中央電極対と、前記対称配置電極対の各組の中から1つ又は複数組選択する選択手段と、前記選択された電極対に所定の偏向電圧を与える電圧印加手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、
前記選択手段は、荷電粒子ビームを前記試料上で走査する際の走査倍率又は走査幅に応じて選択する電極対を決めるようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、
前記選択された電極対に与える電圧値は、単一の電源から供給され、各電極対において同一となるようになされていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、
前記選択手段は、前記選択された電極対以外の電極対は荷電粒子ビームを偏向しないように設定することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、
前記分割された電極対の隣り合う配置された電極対同士は、各々の隣接する電極対の口径が略連続的に変化するように、隣り合う電極対の少なくとも一方の電極対にテーパー形状部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、
前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も高い偏向感度が所望されるときは、前記分割された電極対の全てに同じ偏向電圧を与えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の荷電粒子ビーム装置。
また、請求項7に記載の発明は、
前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も低い偏向感度が所望されるときは、前記分割された電極対のうちの前記中央電極対のみに偏向電圧を与え、その他の電極対は全て接地電位とするようにしたことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、
前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も高い偏向感度を与えるモードから、前記中央電極対から最も遠い距離に配置されている前記2つの電極対をひとつの組とする対称配置電極対から順次接地電圧に切り換えることにより、前記静電偏向器の偏向感度を複数段階に切り換えるようにしたことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、
前記分割された電極対の長さと口径を適当な値に設定することにより、前記切り換えに伴い偏向感度が略等比級数的に変化するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、
前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も低い偏向感度が所望されるときは、前記分割された電極対のうちの前記中央電極対から最も遠い距離に配置されている前記2つの電極対をひとつの組とする対称配置電極対のみに偏向電圧を与え、その他の電極対は全て接地電位とするようにしたことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、
荷電粒子ビームを集束して試料上に照射し、試料表面の観察や試料の加工を行なう荷電粒
子ビーム装置に用いられる静電偏向器であって、前記荷電粒子ビームを試料上で走査するための荷電粒子ビーム通路を挟んで対向配置される電極対からなる静電偏向器において
前記静電偏向器の1段を構成する電極対が荷電粒子ビームの光軸方向に沿って3分割以上
の奇数個の電極対群に分割され、
前記電極対群は、前記荷電粒子ビームの光軸に沿って中央に位置する中央電極対と、前記
中央電極対を挟んで配置された2つの電極対をひとつの組とする組が前記電極対群の個数
に応じて1つ又は複数形成される対称配置電極対とからなり、
前記ひとつの組の対称配置電極対を構成する前記2つの対称配置電極対の内面は、前記中央電極対の点対称の中心に対して対称となる形状を持ち且つ対称となる距離に配置され、前記中央電極対と前記対称配置電極対の組の中から所定の偏向電圧を与える電極対を選択することにより前記静電偏向器の偏向感度を切り換えるようにしたこと特徴とする。
本発明によれば、静電偏向器の1段を構成する電極対を奇数個の電極対群に分割し、前記電極対群を、前記荷電粒子ビームの光軸に沿って中央に位置する中央電極対と、前記中央電極対を挟んで配置された2つの電極対をひとつの組とする組が前記電極対群の個数に応じて1つ又は複数形成される対称配置電極対とからなるように構成し、前記ひとつの組の対称配置電極対を構成する前記2つの対称配置電極対の内面を、前記中央電極対の点対称の中心に対して対称となる形状を持ち且つ対称となる距離に配置したので、静電偏向器の1段の偏向感度を切り換えるために各電極対に与える偏向電圧を変化させても、静電偏向器の1段の偏向中心が常に対称中心の位置とすることができる。そのため、高倍率時にも電源ノイズの影響を軽減させる高倍率像観察性能の向上と、静電偏向器の偏向感度切り換え時に光軸調整のずれを軽減する操作性の向上とを両立させた荷電粒子ビーム装置を得ることができる。
以下図面を参照しながら、本発明を4極子で構成した静電偏向器で実施する形態について説明する。但し、この例示によって本発明の技術範囲が制限されるものでは無い。各図において、同一または類似の機能を持つものには共通の符号を付し、詳しい説明の重複を避ける。以下の説明において、便宜的に、荷電粒子ビームの光軸に沿って荷電粒子ビームが静電偏向器に入射する側を上、出射する側を下と表現する。また、4極子静電偏向器における電極対間の距離を荷電粒子ビーム通路側の口径で表すこととする。
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態例として、4極子静電偏向器20の1段分に適用した例を示す図である。図1(a)は荷電粒子ビームの入射方向から見た上視図である。図1(b)は、上視図のX軸(又はY軸でも同じ)における荷電粒子ビームの光軸(Z軸)に沿った縦断面図である。4極子静電偏向器20の1段分の全長はL、上下両端の電極対の口径はdであり、中央の電極対22の長さはLc、口径はdcである。
なお、一般的に、偏向器と試料間の距離が同じ場合、偏向器の口径が小さく、ビームの光軸方向の長さが長いほど偏向感度は大きくなる。より低倍率で荷電粒子ビームを走査するためには、より大きな偏向感度が必要である。
図1(b)に示すように、4極子静電偏向器20は4極子の形状を維持しながら、電極対21、22、23の3つの電極対群に分割され、荷電粒子ビームの光軸に沿った4極子静電偏向器20の中心点Cを含んで光軸に直角な平面Hを対称中心として対称形状となるように構成されている。即ち、23は中央電極対、21と22は2つでひとつの組とする対称配置電極対である。
電極対21の上端と電極対22の下端の口径はdであるが、中央電極対23の口径dcに略連続的に近づくように、電極対21の中ほどからはテーパー21aが、電極対22の中ほどからはテーパー22aが形成されている。
図4は、4極子静電偏向器20のような形状を持つ偏向器によって作り出される偏向電界の電位分布をシミュレーションした結果を示す図である。隣り合う電極対の口径を略連続的に近づけるようにテーパー形状部を設けたため、図4(a)の高感度モードにおける電界は、高感度モードの主体となる上下の電極対21、22で作られる電界と中央電極対23によって作られる比較的に弱い電界との間が滑らかに変化していることが分かる。また、図4(b)に示すように、特に低感度モードにしたとき、直線Hに略垂直な等電位線がほぼ等間隔のまま上下に長く延びている。これは広い範囲で電界が均一に近い分布になっていることを示しており、隣り合う電極対の口径を略連続的に近づけるようにテーパー形状部を設けたことの効果である。
なお、テーパーの形状は必ずしも図1のような直線上でなく、曲線的に変化する形状であっても良い。またテーパー部の長さは電極対21、22の半分より短くても良い。但し短くするにつれて、図4(b)に示した電界が均一に近い分布となっている領域が狭められてくることに留意するべきである。
次に、4極子静電偏向器20の動作について説明する。中央電極対22には常に偏向信号を増幅器Aで増幅した偏向電圧が与えられる。上下の電極対21、23は、リレー24により、軸方向に隣り合う電極対22と同じ電圧を与える高感度モードと、接地電位を与える低感度モードとが切り換えられるようになっている。リレー24を高感度モードにすると、リレー端子は「1」に接続され、全ての電極対に電圧が与えられるので全体として大きな偏向量が得られる。また、リレー24を低感度モードにすると、リレー端子は「2」に接続され、中央の電極対22のみに電圧が与えられるので、高感度モードと同じ電圧でも偏向量は小さくなる。
静電偏向器20において、リレー24の動作状態に応じた高感度モードと低感度モードとの偏向感度比は以下のように求められる。
偏向感度比をRとおき、
=(dc/d)/(Lc/L) (1)
と定義する。
例えば、中央の電極対22の長さLcを全長Lの約5分の1にとり(Lc/L≒1/5)、電極対22の口径dcを上下の電極対21、23の口径dの2倍程度大きくする(dc/d≒2)と、式(1)から、概ね、R≒10となる(テーパー部形状により若干値が変化する)。この場合は切り換えにより、低感度モードでは高感度モードよりも概ね一桁小さい偏向感度とすることができる。そのため、偏向電源からの偏向電圧ノイズによる影響も1/Rに小さくなる。従って、高倍率の観察像に対する電源ノイズの影響を低減することができる。
また、電極対形状を中心対称となるようにしているため、低感度モードと高感度モードの切り換えを行なっても、偏向中心位置は常に中心点Cであって変わらない。そのため一旦光軸の調整を行なっておくと、低感度モードと高感度モードで電圧のかかる電極対が変化しても光軸調整のずれを軽減できる。
上記軸ずれ軽減効果は、本発明を実施する静電偏向器を複数段組み合わせた場合により顕著となる。例えば、荷電粒子ビームの試料上の走査領域を広くするために2段偏向が一般的に行なわれている。2段偏向においては、通常1段目と2段目の偏向支点(偏向中心)と偏向比を一定として設計されているので、軸調整条件もこの偏向支点と偏向比に基づいて設定される。従って格段の偏向支点の位置が変わるとそれに応じて全体の軸調整条件を新たに設定し直す必要がある。
本発明を実施した静電偏向器であれば、偏向中心が常に一定なので上記の問題を回避することができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の他の実施例で、中央の電極対を3分割構成とし全体を5分割した4極子静電偏向器30の構成例を示す。図2(a)は荷電粒子ビームの入射方向から見た上視図である。図2(b)は、上視図のX軸(又はY軸でも同じ)における荷電粒子ビームの光軸(Z軸)に沿った縦断面図である。4極子静電偏向器30の1段分の全長はL、上下両端の口径はdである。
図2(b)に示すように、4極子静電偏向器30は4極子の形状を維持しながら、電極対31、32、33、34、35の5つの電極対群に分割され、荷電粒子ビームの光軸に沿った4極子静電偏向器30の中心点Cを含んで光軸に直角な平面Hを対称中心として対称な形状となるように構成されている。
即ち、35は中央電極対、31〜34は対称配置電極対であり、31と32、33と34がそれぞれ1つの組を形成する。
図1の4極子静電偏向器20の場合と同様に、分割された電極対のそれぞれ隣り合う口径を略連続的に近づけるようにテーパー部が設けられている。
次に、4極子静電偏向器30の動作について説明する。4極子静電偏向器30では偏向感度を3段階に切り換えることができる。中央電極対35には常に偏向信号を増幅器Aで増幅した偏向電圧が与えられる。
上下端の電極対31、32は、リレー36により、軸方向に隣り合う電極対33、34と同じ電圧を与える高感度モードと、接地電位を与える中・低感度モードとが切り換えられるようになっている。リレー36を高感度モードにすると、リレー端子は「1」に接続され、電極対31、32に電圧が与えられる。このとき、電極対33、34、35の全てに偏向電圧を与えることが望ましい。
また、リレー36を中・低感度モードにすると、リレー端子は「2」に接続され、電極対33、34、35のみに電圧を与えることが可能となる。
中央電極対35と隣り合う上下の電極対33、34は、リレー37により軸方向に隣り合う電極対31、32と同じ電圧を与える高・中感度モードと、接地電位を与える低感度モードとが切り換えられるようになっている。リレー37を高・中感度モードにすると、リレー端子は「3」に接続され、電極対33、34に電圧が与えられるので、電極対33、34、35の全てを使用した偏向量が得られる。このとき電極対31、32にも偏向電圧が与えられていれば高感度モードとなるが、電極対31、32が接地電位であれば中感度モードとなる。リレー37を低感度モードにすると、リレー端子は「4」に接続され、電極対35のみに電圧を与えるので、最も偏向感度の低い低感度モードで動作させることができる。
静電偏向器30において、リレー36、37の動作状態に応じた各感度モード間の偏向感度比は以下のように求められる。高感度モードと中感度モードとの偏向感度比をRとおく。また、電極対33、34、35の長さを合わせた長さをLc、電極対33、34の口径をdcとおき、
=(dc/d)/(Lc/L) (2)
と定義する。
例えば、3つの電極対の長さLcを全長Lの約5分の2にとり(Lc/L≒2/5)、電極対22の口径dcを上下の電極対21、23の口径dの2倍程度大きくする(dc/d≒2)と、式(2)から、概ね、R≒5となる(テーパー部形状により若干値が変化する)。
次に、中感度モードと低感度モードとの偏向感度比をRとおく。また、電極対35の長さをLc′、口径をdc′とおき、
=(dc′/dc)/(Lc′/Lc) (3)
と定義する。
例えば、電極対35の長さLc′を3つの電極対の長さLcの約5分の2にとり(Lc′/Lc≒2/5)、電極対35の口径dc′を上下の電極対33、34の口径dの2倍程度大きくする(dc′/dc≒2)と、式(3)から、概ね、R≒5となる(テーパー部形状により若干値が変化する)。
上記したように、全電極対に偏向電圧を与えるモードから、上下両端の電極対から順次接地電位に切り換えるようにして、偏向感度を3段階に切り換えることができる。電極対を5分割した場合の高感度モードと低感度モードとの偏向感度比は、RとRを乗じて、概ね、R×R≒25となる。
なお、上記の説明において、4極子静電偏向器30は、電極対を5分割した構成例を示しているが、この分割を繰り返して、例えば7分割、9分割等の全電極対数が常に奇数となる電極対群を形成することができる。このように構成した静電偏向器の偏向中心位置は常に中心点Cであって変わらない。
図7は、電極対群が7分割の構造を持つようにしたときの偏向感度の設定状態を説明するためのブロック図である。電極対51〜57の全てに偏向電圧を与えたときと電極対51、52を接地電位としたときの偏向感度比をR、電極対51、52を接地電位としたうえで電極対53〜57の全てに偏向電圧を与えたときと電極対53、54を接地電位としたときの偏向感度比をR′、電極対51〜54を接地電位としたうえで電極対55〜57の全てに偏向電圧を与えたときと電極対55、56を接地電位としたときの偏向感度比をR″とする。なお、図7は、中央電極対54のみに偏向電圧が印加されている状態を示している。
R,R′,R″の値は、分割された各電極対の長さと口径を適当に選ぶことにより任意に設定できる。電極対の分割数を増やした場合の偏向感度比R,R′,R″…は任意の値でよいが、R,R′,R″…を同程度の値に設定すれば、複数段階の感度モードを切り換えるとき等比級数的に偏向量が変わるので操作性を向上させることができる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の他のもうひとつの実施例で、4極子静電偏向器40の構成例を示す図である。図3(a)は荷電粒子ビームの入射方向から見た上視図である。図3(b)は、上視図のX軸(又はY軸でも同じ)における荷電粒子ビームの光軸(Z軸)に沿った縦断面図である。4極子静電偏向器40の1段分の全長はL、中央の電極対43の口径はd、上下の電極対41、42の長さはそれぞれLc/2、口径はdcである。
図3(b)に示すように、4極子静電偏向器40は4極子の形状を維持しながら、電極対41、42、43の3つの電極対群に分割され、荷電粒子ビームの光軸に沿った4極子静電偏向器40の中心点Cを含んで光軸に直角な平面Hを対称中心として対称形状となるように構成されている。即ち、43は高感度モードにおいて主体となる中央電極対、41と42は2つでひとつの組とする対称配置電極対である。図1の4極子静電偏向器20と同様に、電極対43と荷電粒子ビームの光軸方向にそれぞれ隣り合う電極対41、42とは、互いの口径を略連続的に近づけるように、電極対43にはテーパー部が設けられている。
次に、4極子静電偏向器40の動作について説明する。上下の電極対41、42には常に偏向信号を増幅器Aで増幅した偏向電圧が与えられる。中央電極対43は、リレー44により、軸方向に隣り合う上下の電極対41、42と同じ電圧を与える高感度モードと、接地電位を与える低感度モードとが切り換えられるようになっている。リレー44を高感度モードに切り換えると、リレー端子は「1」に接続され、全ての電極対に電圧が与えられるので全体として大きな偏向量が得られる。また、リレー44を低感度モードに切り換えると、リレー端子は「2」に接続され、上下の電極対41、42のみに電圧が与えられるので、高感度モードと同じ電圧でも偏向量は小さくなる。
静電偏向器40において、リレー44の動作状態に応じた高感度モードと低感度モードとの偏向感度比は以下のように求められる。
偏向感度比をRとおき、
=(dc/d)/(Lc/L) (1)
と定義する。
例えば、上下の電極対41、42の長さを加算したLcを全長Lの約5分の2にとり(Lc/L≒2/5)、電極対41、42の口径dcを中央電極対43の口径dの2倍程度大きくする(dc/d≒2)と、式(1)から、概ね、R≒5となる(テーパー部形状により若干値が変化する)。上下の電極対41、42と中央電極対43との長さ割合及び口径の比率を変えることで、偏向感度比Rを任意に設定できることは言うまでも無い。
また、高感度モードにおいて主体となる電極対を中央に配置するようにしたまま、電極対の分割を繰り返して、例えば5分割、7分割、9分割等の全電極対数が常に奇数となる階層構造とするようにしても、偏向中心位置は常に中心点Cであって変わらない。よって高感度モードにおいて主体となる電極対を中央に配置するようにしても、4極子静電偏向器20と同様の効果を生ずることは明らかである。
以上述べたようにして、静電偏向器の偏向感度を切り換えても偏向中心のずれを生じることなく、高倍率でも電源ノイズの影響を軽減した観察像を得ることができる静電偏向器とそれを備える荷電粒子ビーム装置を得ることができる。

本発明を実施する4極子静電偏向器の一例を示す図。 本発明を実施する4極子静電偏向器の他の例を示す図。 本発明を実施する4極子静電偏向器の他のもうひとつの例を示す図。 実施の形態1の4極子静電偏向器について電界分布のシミュレーション結果を示す図。 静電偏向器を組み込んだ走査型電子顕微鏡の概略構成例を示す図。 偏向電圧と電源ノイズの影響の関係を説明するための模式図。 7分割の電極対群からなる静電偏向器の偏向感度比の設定状態を説明するためのブロック図。
符号の説明
(同一または類似の動作を行なうものには共通の符号を付す。)
1…電子銃(荷電粒子銃)
2…電子ビーム(荷電粒子ビーム)
3…集束レンズ
4…対物レンズ
5…静電偏向器
6…試料
7…試料ステージ
8…偏向電源
9…電子検出器
10…増幅器
11…制御演算装置
12…表示装置

Claims (11)

  1. 荷電粒子ビームを発生する荷電粒子源と、該荷電粒子ビームを集束して試料上に照射する
    レンズと前記荷電粒子ビームを試料上で走査するため、荷電粒子ビーム通路を挟んで対向
    配置される電極対からなる静電偏向器とを備えた荷電粒子ビーム装置において、
    前記静電偏向器の1段を構成する電極対が荷電粒子ビームの光軸方向に沿って3分割以上
    の奇数個の電極対群に分割され、
    前記電極対群は、前記荷電粒子ビームの光軸に沿って中央に位置する中央電極対と、前記
    中央電極対を挟んで配置された2つの電極対をひとつの組とする組が前記電極対群の個数
    に応じて1つ又は複数形成される対称配置電極対とからなり、
    前記ひとつの組の対称配置電極対を構成する前記2つの対称配置電極対の内面は、前記中央電極対の点対称の中心に対して対称となる形状を持ち且つ対称となる距離に配置され、前記中央電極対と、前記対称配置電極対の各組の中から1つ又は複数組選択する選択手段と、前記選択された電極対に所定の偏向電圧を与える電圧印加手段とを備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記選択手段は、荷電粒子ビームを前記試料上で走査する際の走査倍率又は走査幅に応じ
    て選択する電極対を決めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム
    装置。
  3. 前記選択された電極対に与える電圧値は、単一の電源から供給され、各電極対において同
    一となるようになされていることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1項に記載の荷電
    粒子ビーム装置。
  4. 前記選択手段は、前記選択された電極対以外の電極対は荷電粒子ビームを偏向しないよう
    に設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の荷電粒子ビーム装置。
  5. 前記分割された電極対の隣り合う配置された電極対同士は、各々の隣接する電極対の口径
    が略連続的に変化するように、隣り合う電極対の少なくとも一方の電極対にテーパー形状
    部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の荷電粒子ビー
    ム装置。
  6. 前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も高い偏向感度が所望されるときは、前
    記分割された電極対の全てに同じ偏向電圧を与えるようにしたことを特徴とする請求項1
    乃至5の何れか1項に記載の荷電粒子ビーム装置。
  7. 前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も低い偏向感度が所望されるときは、前
    記分割された電極対のうちの前記中央電極対のみに偏向電圧を与え、その他の電極対は全
    て接地電位とするようにしたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の荷電
    粒子ビーム装置。
  8. 前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も高い偏向感度を与えるモードから、前
    記中央電極対から最も遠い距離に配置されている前記2つの電極対をひとつの組とする対
    称配置電極対から順次接地電圧に切り換えることにより、前記静電偏向器の偏向感度を複
    数段階に切り換えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の荷
    電粒子ビーム装置。
  9. 前記分割された電極対の長さと口径を適当な値に設定することにより、前記切り換えに伴
    い偏向感度が略等比級数的に変化するように構成されていることを特徴とする請求項1乃
    至8の何れか1項に記載の荷電粒子ビーム装置。
  10. 前記選択手段は、前記静電偏向器の1段による最も低い偏向感度が所望されるときは、前
    記分割された電極対のうちの前記中央電極対から最も遠い距離に配置されている前記2つ
    の電極対をひとつの組とする対称配置電極対のみに偏向電圧を与え、その他の電極対は全
    て接地電位とするようにしたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の荷電
    粒子ビーム装置。
  11. 荷電粒子ビームを集束して試料上に照射し、試料表面の観察や試料の加工を行なう荷電粒
    子ビーム装置に用いられる静電偏向器であって、前記荷電粒子ビームを試料上で走査するための荷電粒子ビーム通路を挟んで対向配置される電極対からなる静電偏向器において
    前記静電偏向器の1段を構成する電極対が荷電粒子ビームの光軸方向に沿って3分割以上
    の奇数個の電極対群に分割され、
    前記電極対群は、前記荷電粒子ビームの光軸に沿って中央に位置する中央電極対と、前記
    中央電極対を挟んで配置された2つの電極対をひとつの組とする組が前記電極対群の個数
    に応じて1つ又は複数形成される対称配置電極対とからなり、
    前記ひとつの組の対称配置電極対を構成する前記2つの対称配置電極対の内面は、前記中央電極対の点対称の中心に対して対称となる形状を持ち且つ対称となる距離に配置され、前記中央電極対と前記対称配置電極対の組の中から所定の偏向電圧を与える電極対を選択することにより前記静電偏向器の偏向感度を切り換えるようにしたこと特徴とする静電偏向器。
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