JP5272823B2 - 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法 - Google Patents

焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5272823B2
JP5272823B2 JP2009064763A JP2009064763A JP5272823B2 JP 5272823 B2 JP5272823 B2 JP 5272823B2 JP 2009064763 A JP2009064763 A JP 2009064763A JP 2009064763 A JP2009064763 A JP 2009064763A JP 5272823 B2 JP5272823 B2 JP 5272823B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
focus information
information generation
light receiving
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009064763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010217554A (ja
JP2010217554A5 (ja
Inventor
公一朗 木島
遊 広野
隆道 山腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009064763A priority Critical patent/JP5272823B2/ja
Priority to CN2010800114854A priority patent/CN102349017B/zh
Priority to US13/255,637 priority patent/US8710412B2/en
Priority to PCT/JP2010/053705 priority patent/WO2010106927A1/ja
Priority to EP10753421A priority patent/EP2410366A1/en
Publication of JP2010217554A publication Critical patent/JP2010217554A/ja
Publication of JP2010217554A5 publication Critical patent/JP2010217554A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5272823B2 publication Critical patent/JP5272823B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/241Devices for focusing
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/241Devices for focusing
    • G02B21/245Devices for focusing using auxiliary sources, detectors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明は焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法に関し、例えば生体組織を撮像する生体組織撮像システムに適用して好適なものである。
従来、生体組織を基に病理診断を行う場合には、生体組織をスライドガラス上に固定した病理スライドガラスを作成し、医師が顕微鏡等を用いて当該病理スライドガラスを観察していた。
近年では、利便性等の観点から、スライドガラス上の生体組織を予め撮像する生体組織撮像システムを用いて生体組織画像を生成しておき、当該画像を表示して医師に病理診断をさせる手法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる生体組織撮像システムでは、一般に、ディジタルカメラと同様の撮像原理により画像データを生成する。また生体組織撮像システムでは、撮像素子の画素数やレンズの画角等の制約により、複数の撮像点を設定して撮像範囲を少しずつ移動しながら生体組織の一部を順次撮像し、撮像した画像をつなぎ合わせるといった手法が用いられている。
特開2006−292999公報(第1図)
ところで病理スライドガラスは、ガラスプレート上に薄くスライスした生体組織が載せられ、所定の包埋材が塗布された上でカバーガラスが被されるようになされている。ここでカバーガラスの厚さや包埋材の厚さは一様であることが望ましいが、実際にはばらつきがある。
このため生体組織撮像システムでは、撮像点ごとにレンズを病理スライドガラスに対し近接又は離隔させて当該レンズの焦点を生体組織に合わせる、いわゆるフォーカス調整が必要となる。
生体組織撮像システムでは、1カ所の撮像点におけるフォーカス調整にそれぞれ時間を要する場合、生体組織全体の画像データを得るまでに多大な時間を要してしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、生体組織の画像データを短時間で生成し得る焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の焦点情報生成装置においては、光ビームを焦点に集光する対物レンズと、光ビームの光軸方向に関し、スライスされた生体組織がスライドガラスの置載面上に搭載され当該生体組織が包埋材及びカバーガラスにより被覆されてなる病理スライドガラスに対して焦点を移動させる焦点移動部と、光ビームが病理スライドガラスにより反射されてなる反射光ビームを第1反射光ビーム及び第2反射光ビームに分離する分離部と、第1反射光ビームを受光し第1受光信号を生成する第1受光部と、第2反射光ビームに含まれる乱反射成分を除去する乱反射成分除去部と、乱反射成分除去部を通過した第2反射光ビームを受光し第2受光信号を生成する第2受光部と、焦点移動部により焦点を移動させたときの第1受光信号及び第2受光信号を基に、病理スライドガラスに設定された所定の基準点から生体組織までのカバー距離を算出し、当該カバー距離を基に病理スライドガラスの焦点情報を生成する焦点情報生成部とを設けるようにした。
本発明の焦点情報生成装置は、生体組織において光ビームの一部が乱反射されることを利用して、乱反射成分を含む第1受光信号と乱反射成分が除去された第2受光信号とから生体組織の位置を特定でき、カバー距離を精度良く算出して焦点情報を生成できる。これに伴い撮像装置は、この焦点情報を利用することにより、カバー距離を自ら測定する必要がなく、短時間で撮像処理を完了できる。
また本発明の焦点情報生成方法においては、スライスされた生体組織がスライドガラスの置載面上に搭載され当該生体組織が包埋材及びカバーガラスにより被覆されてなる病理スライドガラスに対し、光ビームを集光する対物レンズの焦点を、光ビームの光軸方向に関して移動させる移動ステップと、光ビームが病理スライドガラスにより反射されてなる反射光ビームを、第1反射光ビーム及び第2反射光ビームに分離する分離ステップと、第1反射光ビームを受光し第1受光信号を生成する第1受光ステップと、第2反射光ビームから乱反射成分を除去した上で受光し第2受光信号を生成する第2受光ステップと、焦点を移動させたときの第1受光信号及び第2受光信号を基に、病理スライドガラスに設定された所定の基準点から生体組織までのカバー距離を算出するカバー距離算出ステップと、カバー距離を基に病理スライドガラスの焦点情報を生成する焦点情報生成ステップとを設けるようにした。
これにより本発明の焦点情報生成方法では、生体組織において光ビームの一部が乱反射されることを利用して、乱反射成分を含む第1受光信号と乱反射成分が除去された第2受光信号とから生体組織の位置を特定でき、カバー距離を精度良く算出して焦点情報を生成できる。これに伴い撮像装置は、この焦点情報を利用することにより、カバー距離を自ら測定する必要がなく、短時間で撮像処理を完了できる。
本発明によれば、生体組織において光ビームの一部が乱反射されることを利用して、乱反射成分を含む第1受光信号と乱反射成分が除去された第2受光信号とから生体組織の位置を特定でき、カバー距離を精度良く算出して焦点情報を生成できる。これに伴い撮像装置は、この焦点情報を利用することにより、カバー距離を自ら測定する必要がなく、短時間で撮像処理を完了できる。かくして本発明は、生体組織の画像データを短時間で生成し得る焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法を実現できる。
病理スライドガラスの構成を示す略線図である。 病理スライドガラスの構成を示す略線図である。 病理スライドガラスの構成を示す略線図である。 撮像システムの構成を示す略線的ブロック図である。 測定点及び撮像点の設定の説明に供する略線図である。 焦点情報生成装置の構成を示す略線図である。 第1受光器の構成を示す略線図である。 対物レンズをZ方向へ移動させたときの信号波形を示す略線図である。 対物レンズをZ方向へ移動させたときの信号波形を示す略線図である。 対物レンズをZ方向へ移動させたときの信号波形を示す略線図である。 カバー距離算出処理手順を示すフローチャートである。 気泡判定処理手順を示すフローチャートである。 気泡情報により表される測定点ごとの気泡の有無を示す略線図である。 他の実施の形態による焦点情報生成装置の構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(焦点情報生成装置)
2.他の実施の形態
<1.実施の形態>
[1−1.病理スライドガラスの構成]
本発明にかかる撮像システムについて説明する前に、撮像対象となる生体組織を保持する病理スライドガラス100の構成について、図1(A)〜(C)に示す断面図を用いその作成過程に沿って説明する。
実際上病理スライドガラス100は、まず略薄板状のガラス材料でなるスライドガラス101の置載面101A上に、薄くスライスされた生体組織102が広げられた状態でほぼ中央に置かれる(図1(A))。
スライドガラス101は、図における横方向の長さが約75[mm]、奥行き方向の長さが約25[mm]となっており、厚さ(すなわち図における上下方向の長さ)が約2[mm]となっている。
生体組織102は、図における横方向及び奥行き方向の長さがいずれも約15[mm]であり、厚さが約3〜5[μm]程度となっている。また生体組織102は、所定の染色処理がなされており、光の屈折率が約1.3〜1.5となることが知られている。以下では、生体組織102の上面を撮像面102Aと呼ぶ。
続いて病理スライドガラス100は、スライドガラス101の置載面101Aにおいて、生体組織102を覆うように包埋材103が塗布され(図1(B))、さらに生体組織102を上方から覆うようにカバーガラス104が被される(図1(C))。
その後包埋材103は、固まることにより、スライドガラス101に対し生体組織102及びカバーガラス104を固定する。かくして病理スライドガラス100が完成する。
カバーガラス104は、図における横方向の長さが約40[mm]、奥行き方向の長さが約24[mm]となっており、厚さが約0.12〜0.17[mm]となっている。
包埋材103は、カバーガラス104が被された状態における厚さが約10[μm]程度となっている。また包埋材103及びカバーガラス104における光の屈折率は、いずれも約1.5となるようになされている。
ところで病理スライドガラス100は、理想的には、図1(C)の一部を拡大した図2(A)に示すように、生体組織102とカバーガラス104との間が包埋材103により満たされた状態となる。
この病理スライドガラス100は、図2(A)と対応する図2(B)に上面図を示すように、カバーガラス104及び包埋材103(いずれも図示せず)を介して、生体組織102を観察し得る状態となっている。
しかしながら実際の病理スライドガラス100は、図2(A)と対応する図3(A)に断面図を示すように、包埋材103中に気泡BBが入ってしまう場合がある。
このとき病理スライドガラス100は、気泡BBが入っている部分において、生体組織102とカバーガラス104との間を、包埋材103に代わる空気等の気体が占めている。
ここで、包埋材103の屈折率は約1.5であり、気泡BBの屈折率は約1である。このため、包埋材103と気泡BBとの境界面では、光が屈折されると考えられる。この結果、病理スライドガラス100を上面から見た場合、図2(B)と対応する図3(B)に示すように、気泡BBが存在する箇所は当該気泡BBが存在しない箇所と見え方が相違することになる。
このように病理スライドガラス100は、スライドガラス101の置載面101A上において、生体組織102が包埋材103を介してカバーガラス104により覆われた構成となっている。また包埋材103には、気泡BBが含まれる可能性がある。
[1−2.撮像システムの構成]
次に、病理スライドガラス100を撮像して撮像データを生成する撮像システム1について説明する。
撮像システム1は、図4に示すように、焦点情報生成装置2及び撮像装置3の組み合わせにより構成されている。
撮像装置3は、生体組織102に焦点を合わせて撮像するものの、撮像素子の制約等により、1回の撮像処理により撮像可能な範囲が当該生体組織102の撮像範囲102AR(図2(B))よりも狭い。
このため撮像システム1では、図5に示すように、病理スライドガラス100に対して互いにほぼ等間隔となる複数の撮像点QC(図中黒い四角印で示す)が設定されている。この撮像点QCは、撮像装置3における1回の撮像範囲ACを基に、互いに隣接する撮像範囲AC同士を僅かに重ねるように定められている。
また撮像システム1では、病理スライドガラス100に対し、撮像点QCよりも細かい間隔で測定点QM(図中黒い丸印で示す)が設定されている。
因みに病理スライドガラス100では、例えば撮像範囲ACが約1[mm]四方とされ、これに応じて撮像点QCも約1[mm]間隔で配置され、また測定点QMが約250[μm]間隔で配置されるようになされている。
焦点情報生成装置2は、生体組織102の撮像に先立ち、測定点QMごとに、カバーガラス104の上面104Aから生体組織102までの距離(以下これをカバー距離DMと呼ぶ)をそれぞれ検出するようになされている。このとき焦点情報生成装置2は、カバー距離DMと測定点QMを表す情報とを対応付けて焦点情報IFを生成し、これを撮像装置3へ供給する。
このカバー距離DMは、カバーガラス104の上側における表面である上面104Aを基準点とした、生体組織102までの距離を表している。
これに応じて撮像装置3は、各測定点QMについての焦点情報IFを基に、各撮像点QCについての焦点情報を生成した上で、当該撮像点QCごとに生体組織102に焦点を合わせ、撮像画像PCを生成する。
その後撮像装置3は、複数の撮像画像PCを繋ぎ合わせるように合成することにより、生体組織102全体を表す生体組織画像PRを生成するようになされている。
このように撮像システム1は、焦点情報生成装置2により各測定点QMにおけるカバー距離DMを表す焦点情報IFを生成し、撮像装置3により当該焦点情報IFを基に各撮像点QCにおいて生体組織102に焦点を合わせて撮像するようになされている。
[1−3.焦点情報生成装置の構成]
焦点情報生成装置2は、図6に示すように、統括制御部11により全体を統括制御するようになされている。
統括制御部11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAM(Random Access Memory)とによって構成されている。
焦点情報IFを生成する場合、統括制御部11は、レーザダイオード等でなる光源21から所定波長の発散光でなる光ビームLMを出射させ、これをコリメータレンズ22により平行光に変換させて偏光ビームスプリッタ(PBS)23へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ23は、光の偏光方向に応じて透過率が相違する反射透過面23Sにおいて、P偏光の光ビームをほぼ全て透過すると共に、S偏光の光ビームをほぼ全て反射するようになされている。
実際上偏光ビームスプリッタ23は、反射透過面23Sにより光ビームLMをほぼ全て透過させ、1/4波長板24へ入射させる。
1/4波長板24は、光を直線偏光と円偏光との間で相互変換し得るようになされており、例えばP偏光でなる光ビームLMを左円偏光に変換し、対物レンズ25へ入射させる。
対物レンズ25は、光ビームLMを集光して病理スライドガラス100へ照射する。また対物レンズ25は、統括制御部11及び駆動制御部12の制御の下で、アクチュエータ26により光ビームLMの光軸に沿った方向(以下これをZ方向と呼ぶ)に移動され、これに伴い光ビームLMの焦点FMをZ方向に移動し得るようになされている。
XYステージ20は、病理スライドガラス100を所定の可動ステージ20Aに固定した状態で、当該可動ステージを図の左右方向(以下X方向と呼ぶ)及び手前又は奥へ向かう方向(以下Y方向と呼ぶ)へ移動し得るようになされている。
実際上統括制御部11は、測定点QMの位置に応じた測定点位置情報を有しており、これを駆動制御部12へ供給する。これに応じて駆動制御部12は、測定点位置情報を基に位置制御信号を生成してXYステージ20へ供給することにより、病理スライドガラス100が固定された可動ステージ20AをX方向及びY方向へ移動させる。
この結果XYステージ20は、光ビームLMの光軸(図中一点鎖線で示す)を、病理スライドガラス100における測定点QMに合わせることができる。
光ビームLMは、病理スライドガラス100において反射され、反射光ビームLrとなる。このとき反射光ビームLrは、円偏光における回転方向が反転されるため、右円偏光となる。反射光ビームLrは、光ビームLMと反対方向へ進行し、対物レンズ25により平行光に変換され、1/4波長板24へ入射される。
1/4波長板24は、右円偏光でなる反射光ビームLrをS偏光(すなわち直線偏光)に変換し、偏光ビームスプリッタ23へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ23は、反射透過面23SにおいてS偏光でなる反射光ビームLrをほぼ全て反射し、ビームスプリッタ(BS)31へ入射させる。
ビームスプリッタ31は、反射透過面31Sにより光ビームを約半分の割合で透過すると共に残りの約半分を反射するようになされている。実際上ビームスプリッタ31は、反射光ビームLrを約半分の割合で透過することにより第1反射光ビームLr1とし、これをマルチレンズ32へ入射させる。
マルチレンズ32は、第1反射光ビームLr1を集光すると共に非点収差を持たせ、第1受光器33へ照射する。
第1受光器33は、図7に示すように、格子状に配置された4つの受光領域33A、33B、33C及び33Dを有しており、その中心点33Qに第1反射光ビームLr1の光軸が位置するよう取付位置等が調整されている。
第1受光器33は、各受光領域33A、33B、33C及び33Dにより第1反射光ビームLr1の一部をそれぞれ受光し、その受光量に応じた第1受光信号S1A、S1B、S1C及びS1Dをそれぞれ生成して信号処理部13へ供給するようになされている。
またビームスプリッタ31は、反射光ビームLrを約半分の割合で反射することにより第2反射光ビームLr2とし、これを乱反射成分除去部34へ入射させる。
乱反射成分除去部34は、集光レンズ35、ピンホール板36及びコリメータレンズ37により構成されている。
集光レンズ35は、第2反射光ビームLr2を集光し、ピンホール板36へ照射する。ピンホール板36は、第2反射光ビームLr2の焦点近傍に、当該第2反射光ビームLr2の光軸を中心とした微小な通過孔36Hが設けられている。
第2反射光ビームLr2は、集光レンズ35により集光され、ピンホール板36の通過孔36Hを通過した後、発散光となりコリメータレンズ37へ入射される。このとき第2反射光ビームLr2のうち集光レンズ35により集光された焦点近傍以外の部分は、ピンホール板36により遮断されることになる。
コリメータレンズ37は、第2反射光ビームLr2を平行光に変換し、集光レンズ38へ入射させる。集光レンズ38は、第2反射光ビームLr2を集光し、第2受光器39へ入射させる。
第2受光器39は、第2反射光ビームLr2の光量に応じた第2受光信号S2を生成し、これを信号処理部13へ供給するようになされている。
信号処理部13は、後述する焦点情報生成処理を行うことにより、測定点QMにおける焦点情報IFを生成するようになされている。
このように焦点情報生成装置2では、光ビームLMの光軸を測定点QMに合わせて病理スライドガラス100に照射し、このとき生じる反射光ビームLrを第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2に分離する。その後焦点情報生成装置2は、第1反射光ビームLr1については非点収差を持たせて受光し、第2反射光ビームLr2についてはピンホール板36の通過孔36Hを通過させた上で受光するようになされている。
[1−4.焦点情報の生成]
次に、各測定点QMにおける焦点情報IFの生成について説明する。
[1−4−1.各信号の波形と光ビームの焦点との関係]
統括制御部11は、第1受光器33及び第2受光器39によりそれぞれ第1受光信号S1A〜S1D及びS2を生成させながら、アクチュエータ26により対物レンズ25を病理スライドガラス100の遠方から近づけるようにZ方向へ一定速度で移動させていく。
このとき信号処理部13は、第1受光器33により生成された第1受光信号S1A〜S1Dを基に、次に示す(1)式に従い和信号SSを生成し、これを統括制御部11へ供給する。この和信号SSは、第1反射光ビームLr1の全光量を表している。
Figure 0005272823
ここで、図2(A)及び(B)に示したように、包埋材103に気泡BBが含まれていない場合を想定する。このとき和信号SSは、図8(A)に示すように、対物レンズ25のZ方向に関する位置に応じて値が変動する。
ここでアクチュエータ26は、一定速度で対物レンズ25を移動させている。このため図8における横軸は、時間軸を表すと共に、Z方向における対物レンズ25の相対的な位置、すなわちZ方向における焦点FMの相対的な位置をも表している。
図8(A)から分かるように、和信号SSは、位置Z1を中心に比較的大きな信号レベルのピーク波形を形成しており、また位置Z3を中心に中程度の信号レベルでなるピーク波形を形成している。
この和信号SSにおけるピークは、光ビームLMが比較的高い反射率で反射されていること、すなわち当該光ビームLMの焦点FMが、互いに屈折率が相違する2種類の物質同士の境界面に位置していることを表している。
病理スライドガラス100において、カバーガラス104の屈折率(約1.5)は、上面104Aにおいて、周囲に存在する空気の屈折率(約1)と大きく相違している。このことから、和信号SSにおける位置Z1を中心としたピークは、このとき光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aに位置していることを表している。
また位置Z3を中心としたピークは、光ビームLMが比較的低い反射率で反射されていることを表している。すなわちこのピークは、このとき光ビームLMの焦点FMが、光の透過率が比較的低くその一部を反射させるような物質内、すなわち生体組織102内に位置していることを表している。
因みにカバーガラス104と包埋材103との屈折率は、いずれも約1.5でほぼ同等となっている。このため光ビームLMは、カバーガラス104と包埋材103との境界面では殆ど反射されない。
このように和信号SSでは、対物レンズ25が位置Z1にあり光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aに位置するときに大きなピークが表れる。また和信号SSでは、対物レンズ25が位置Z3にあり焦点FMが生体組織102内にあるときに中程度のピークが表れる。
また信号処理部13は、第1受光器33において対角状に配置された受光領域による受光信号同士をそれぞれ加算した値同士の対角差分値として、次に示す(2)式により差信号SDを生成し、これを統括制御部11へ供給する。
Figure 0005272823
差信号SDは、(2)式において、光ディスク装置における非点収差法に基づいたフォーカスエラー信号と同様の算出原理により算出されている。
この差信号SDは、図8(A)と対応する図8(B)に示すように、和信号SSと同様、対物レンズ25のZ方向に関する位置に応じて値が変動する。
図8(B)から分かるように、差信号SDは、位置Z1を中心に比較的大きな信号レベルでなる正及び負のピークが連続して表れる、いわゆるS字曲線を形成している。
差信号SDのS字曲線は、位置Z1を挟むように負のピーク及び正のピークが表れており、当該位置Z1において値「0」となっている。これは、対物レンズ25が位置Z1にあるとき、光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aに位置していることを表している。
また差信号SDは、位置Z3近傍における値が変動している。これは、光ビームLMが比較的低い反射率でランダムに反射されていることを表している。このとき光ビームLMの焦点FMは、光の透過率が比較的低くその一部を反射させるような物質内、すなわち生体組織102内に位置していると考えられる。
従って、差信号SDにおける位置Z1は、焦点FMがカバーガラス104の上面104Aにある状態であり、位置Z3は、焦点FMが生体組織102内にある状態であるといえる。
このように包埋材103に気泡BBが含まれていない場合、統括制御部11は、和信号SSにおけるピーク波形又は差信号SDにおけるS字曲線から、位置Z1、すなわちカバーガラス104の上面104Aの位置を判別できる。
具体的に統括制御部11は、例えば和信号SSが所定の閾値TH1(図8(A))よりも大きくなるとき、或いは差信号SDにおいて最初にS字曲線が形成されたときを位置Z1とすることができる。
また統括制御部11は、和信号SSにおける中程度のピーク波形又は差信号SDにおける値の変動から、位置Z3、すなわち生体組織102の位置も判別できる。
この結果、統括制御部11は、気泡BBが存在しなければ、対物レンズ25の位置Z1及びZ3の間隔から、病理スライドガラス100におけるカバーガラス104の上面104Aから生体組織102までのカバー距離DMを算出できることになる。
[1−4−2.気泡が含まれる場合の各信号の波形]
一方、包埋材103に気泡BBが含まれていた場合(図3(A)及び(B))、和信号SS及び差信号SDの波形は、図8(A)及び(B)とそれぞれ対応する図9(A)及び(B)に示すように、気泡BBが含まれていない場合とは異なる形状となる。
図9(A)における和信号SSは、位置Z1近傍において図8(A)の場合と同様の波形となっている。しかしながら和信号SSは、図8(A)と異なり、位置Z2近傍において位置Z1近傍と同様のピーク波形を形成し、また位置Z3近傍において位置Z1近傍におけるピークよりもやや小さいピーク波形を形成している。
位置Z2の近傍に形成されたピークは、カバーガラス104の下面104Bと気泡BBとの境界面に起因したものと考えられる(図3(A))。また位置Z3の近傍に形成されたピークは、気泡BBと生体組織102との境界面に起因したものと考えられる。
すなわち包埋材103に気泡BBが含まれていた場合、和信号SSには、位置Z2及びZ3において、当該気泡BBが含まれていない場合には発生しないピークがそれぞれ表れる。
また図9(B)における差信号SDの波形は、位置Z1近傍において図8(B)の場合と同様である。しかしながら差信号SDの波形は、図8(B)と異なり、位置Z2近傍及び位置Z3近傍において、それぞれ位置Z1近傍と同様のS字曲線を形成している。
すなわち包埋材103に気泡BBが含まれていた場合、差信号SDには、位置Z2及びZ3において、当該気泡BBが含まれていない場合には発生しないS字曲線がそれぞれ表れる。
このように包埋材103に気泡BBが含まれていた場合、統括制御部11は、気泡が含まれなかった場合と同様の手法では、和信号SS及び差信号SDから位置Z3、すなわち生体組織102の位置を判別することができない。従って統括制御部11は、カバー距離DMを算出することができない。
[1−4−3.第2受光信号を用いた判別処理]
ところで、焦点情報生成装置2において、光ビームLMがカバーガラス104の上面104Aや下面104Bのように一様な面により反射された場合、当該光ビームLMはほぼ一様に反射される。このため反射光ビームLrは、乱反射成分が殆ど含まれない。
また焦点情報生成装置2では、ビームスプリッタ31において、反射光ビームLrの光量をほぼ2等分するように第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2に分離している。このため、ビームスプリッタ31から出射された直後の第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2の光量は、ほぼ等しい。
第2反射光ビームLr2は、集光レンズ35により集光された際、乱反射成分が殆ど含まれないことから、そのほぼ全ての成分が焦点に集光される。このため当該第2反射光ビームLr2は、ピンホール板36の通過孔により殆ど遮断されることなく通過する。
この結果、第2受光器39に到達する第2反射光ビームLr2の光量は、第1受光器33に到達する第1反射光ビームLr1の光量とほぼ等しくなる。
一方、生体組織102は、当該生体組織102に含まれる細胞等の構造が一様でないため、光ビームLMの一部を乱反射することになる。
従って、生体組織102により反射された反射光ビームLrには、乱反射成分が含まれる。ビームスプリッタ31は、この乱反射成分含んだ反射光ビームLrを第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2に分離する。すなわち第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2にも乱反射成分が含まれる。
第1受光器33は、乱反射成分が含まれる第1反射光ビームLr1を途中で減衰若しくは遮断されることなく受光する。
一方、第2反射光ビームLr2に含まれる乱反射成分は、集光レンズ35により集光された際に、ある程度は集光されるものの、その焦点近傍にはかならずしも集光されない。このため第2反射光ビームLr2は、乱反射成分除去部34のピンホール板36により乱反射成分が遮断される。
この結果、第2受光器39に到達する第2反射光ビームLr2は、乱反射成分が除去されたものとなる。これに伴い第2受光器39に到達する第2反射光ビームLr2の光量は、第1受光器33に到達する第1反射光ビームLr1の光量よりも少なくなる。
このため、包埋材103に気泡BBが含まれていない病理スライドガラス100に近づけるよう対物レンズ25をZ方向へ移動させた場合、第2受光器39により生成される第2受光信号S2は、図8(A)と対応する図10(A)のような信号波形となる。
この図10(A)において、第2受光信号S2は、位置Z1を中心に図8(A)と同程度の信号レベルでなるピーク波形を形成しているものの、位置Z3を中心に、図8(A)よりも低い信号レベルでなる小規模なピーク波形を形成する。
すなわち対物レンズ25が位置Z1にあるとき、光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aに位置しており、反射光ビームLrには乱反射成分が殆ど含まれない。このため第2受光信号S2は、和信号SSとほぼ同等の信号レベルとなっている。
一方対物レンズ25が位置Z3にあるとき、光ビームLMの焦点FMが生体組織102内に位置しており、反射光ビームLrには乱反射成分がある程度含まれる。このため第2受光信号S2は、和信号SSよりも低い信号レベルとなっている。
これに対し、包埋材103に気泡BBが含まれていた場合、対物レンズ25が位置Z1、Z2及びZ3いずれにあるときも、光ビームLMの焦点FMは、2種類の物質の境界面に位置する。このため反射光ビームLrには、乱反射成分が殆ど含まれない。
従って第2受光信号S2は、図9(A)に示した和信号SSとほぼ同等の波形を示す。
ここで、第2受光信号S2を和信号SSで除算した値は、反射光ビームLrにおける乱反射以外の成分(以下これを一様反射成分と呼ぶ)の比率を表すことになる。以下この比率を一様反射率REと呼ぶ。
実際上、信号処理部13は、次に示す(3)式により一様反射率REを算出し、これを統括制御部11へ供給する。
Figure 0005272823
この一様反射率REは、図10(B)に示すように、光ビームLMが一様な境界面で反射された場合には比較的高い値となり、光ビームLMの一部が乱反射された場合、すなわち光ビームLMの焦点FMが生体組織102内にあるときに比較的低い値となる。
以上を踏まえ、統括制御部11は、和信号SSが所定の閾値TH2(図8(A))よりも大きく、且つ一様反射率REが所定の閾値TH3(図10(B))よりも小さいときに、光ビームLMの焦点FMが生体組織102内にあると判断するようになされている。因みに閾値TH2及びTH3は、実験結果等を基にそれぞれ適宜定められた値である。
これにより統括制御部11は、包埋材103に気泡BBが含まれていたとしても、当該気泡の境界面による和信号SS等の変動に影響されることなく、光ビームLMの焦点FMが生体組織102内にあるような位置Z3を判別することができる。
また統括制御部11は、上述したように、和信号SS又は第2受光信号S2におけるピーク波形又は差信号SDにおけるS字曲線から、位置Z1、すなわちカバーガラス104の上面104Aの位置を判別できる。
この結果統括制御部11は、包埋材103における気泡BBの有無に拘わらず、対物レンズ25の位置Z1及びZ3の間隔を基に、病理スライドガラス100におけるカバーガラス104の上面104Aから生体組織102までのカバー距離DMを算出できる。
具体的に統括制御部11は、図11に示すフローチャートに従ってカバー距離算出処理を行うようになされている。
すなわち統括制御部11は、図示しない操作部からの操作指示等に基づいてカバー距離算出処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。
ステップSP1において統括制御部11は、駆動制御部12を介してXYステージ20の移動ステージを移動させ、光ビームLMの光軸を病理スライドガラス100の測定点QMに合わせて、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において統括制御部11は、駆動制御部12を介してアクチュエータ26により対物レンズ25をZ方向に移動させながら、信号処理部13により和信号SS及び差信号SDをそれぞれ算出させ、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において統括制御部11は、最初に和信号SSの値が閾値TH1よりも大きくなるとき又は差信号SDがS字曲線を形成するときの対物レンズ25の位置を位置Z1とし、次のステップSP4へ移る。
このとき位置Z1は、光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aに合うような位置となる。
ステップSP4において統括制御部11は、和信号SSが閾値TH2以上となり、且つ一様反射率REが閾値TH3未満となるときの対物レンズ25の位置を位置Z3とし、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において統括制御部11は、位置Z1から位置Z3までの距離をカバー距離DMとし、次のステップSP6へ移ってカバー距離算出処理手順RT1を終了する。
その後統括制御部11は、複数の測定点QMについてカバー距離算出処理手順RT1を実行し、カバー距離DMとそのときの測定点QMを表す情報と対応付けることにより焦点情報IFを生成するようになされている。
[1−5.気泡の有無の検出]
ところで和信号SS及び差信号SDは、病理スライドガラス100の包埋材103に気泡BBが含まれる場合、図9(A)及び(B)に示したように、気泡BBが含まれない場合(図8(A)及び(B))と異なる波形を形成する。
すなわち和信号SSは、気泡BBが有る場合に限り、カバーガラス104の下面104Bと当該気泡BBとの境界面(位置Z2)及び当該気泡BBと生体組織102との境界面(位置Z3)において、それぞれピークを形成する(図8(A)及び図9(A))。
また差信号SDは、気泡BBが有る場合に限り、位置Z2及び位置Z3において、それぞれS字曲線を形成する(図8(B)及び図9(B))。
そこで統括制御部11は、次の[条件1]〜[条件3]を全て満たす場合に、測定点QMに気泡BBが有ると判定するようになされている。
[条件1]位置Z1以外の位置ZBにおいて和信号SSがある程度のピークを形成している
[条件2]位置ZBが位置Z1からカバーガラス104の厚さ程度以上に離れている
[条件3]位置ZBにおいて差信号SDがS字曲線を形成する
具体的に統括制御部11は、図12に示すフローチャートに従って気泡判定処理を行うようになされている。
すなわち統括制御部11は、図示しない操作部からの操作指示等に基づいて気泡判定処理手順RT2を開始し、ステップSP11へ移る。
ステップSP11において統括制御部11は、駆動制御部12を介してXYステージ20の移動ステージを移動させ、光ビームLMの光軸を病理スライドガラス100の測定点QMに合わせて、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において統括制御部11は、駆動制御部12を介してアクチュエータ26により対物レンズ25をZ方向に移動させながら、信号処理部13により和信号SS及び差信号SDをそれぞれ算出させ、次のステップSP13へ移る。
ステップSP13において統括制御部11は、最初に和信号SSの値が閾値TH1よりも大きくなり、又は差信号SDがS字曲線を形成するときの対物レンズ25の位置を位置Z1とする。また統括制御部11は、このときの和信号SSの値を和信号値SS1として、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において統括制御部11は、位置Z1以外に和信号SSの値が所定の閾値TH4(ただし閾値TH4は和信号値SS1の1/4の値)以上となるような位置Z(以下これを位置ZBとする)が有るか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは上述した[条件1]を満たすことを表しており、このとき統括制御部11は次のステップSP15へ移る。
ステップSP15において統括制御部11は、位置Z1から位置ZBまでの距離が閾値TH5(ただし閾値TH5はカバーガラス104の厚さと同等の約0.12[mm])以上離れているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは上述した[条件2]を満たすことを表しており、このとき統括制御部11は次のステップSP16へ移る。
ステップSP16において統括制御部11は、位置ZBの近傍に正及び負のピーク、すなわちS字曲線を形成しているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは上述した[条件3]を満たすことを表しており、このとき統括制御部11は次のステップSP17へ移る。
ステップSP17において統括制御部11は、このときの測定点QMに気泡BBが存在すると判定し、次のステップSP19へ移って気泡判定処理手順RT2を終了する。
一方、ステップSP14、SP15又はSP16において否定結果が得られると、このことは上述した条件1〜条件3の少なくとも一つを満たさないことから、位置ZBが気泡BBとカバーガラス104又は生体組織102との境界面ではないことを表している。このとき統括制御部11は、次のステップSP18へ移る。
ステップSP18において統括制御部11は、このときの測定点QMに気泡BBは存在しないと判定し、次のステップSP19へ移って気泡判定処理手順RT2を終了する。
統括制御部11は、複数の測定点QMについて気泡判定処理手順RT2を実行し、気泡BBの有無を表す情報をそのときの測定点QMを表す情報と対応付けることにより気泡情報IBを生成する。
この気泡情報IBは、例えば図13に示すように、病理スライドガラス100において気泡BBがある箇所を特定し得る情報となる。因みに図13では、気泡BBがない箇所を黒い丸印で表し、気泡BBがある箇所を白い丸印で表している。
このように統括制御部11は、和信号SS及び差信号SDを基に、各測定点QMにおける気泡BBの有無を判定し、その判定結果を基に気泡情報IBを生成するようになされている。
[1−6.動作及び効果]
以上の構成において、焦点情報生成装置2は、任意の測定点QMについて、対物レンズ25をZ方向に移動させながら、反射光ビームLrの一部を分離した第1反射光ビームLr1を第1受光器33により受光して第1受光信号S1A〜S1Dを生成する。
これと共に焦点情報生成装置2は、反射光ビームLrの一部を分離した第2反射光ビームLr2を収束させてピンホール板36の通過孔36Hを通過させた上で、第2受光器39により受光して第2受光信号S2を生成する。
さらに焦点情報生成装置2は、信号処理部13において、第1受光信号S1A〜S1Dを基に(1)式及び(2)式に従い和信号SS及び差信号SDを算出し、さらに第2受光信号S2をも用いて(3)式により一様反射率REを算出する。
統括制御部11は、最初に和信号SSが閾値TH1よりも大きな値となるとき、又は差信号SDがS字曲線を形成するときに、光ビームLMの焦点FMがカバーガラス104の上面104Aにあると判断し、このときの対物レンズ25の位置を位置Z1とする。
また統括制御部11は、和信号SSが所定の閾値TH2よりも大きく、且つ一様反射率REが所定の閾値TH3よりも小さくなるときに、光ビームLMの焦点FMが生体組織102内にあると判断し、このときの対物レンズ25の位置を位置Z3とする。
従って統括制御部11は、位置Z1及びZ3を基に、病理スライドガラス100におけるカバーガラス104の上面104Aから生体組織102までのカバー距離DMを算出することができる。
ここで包埋材103に気泡BBが含まれていた場合、当該気泡BBとカバーガラス104又は生体組織102との境界面における反射率が比較的高くなる。これに伴い和信号SS及び差信号SDの値は、気泡BBが含まれていなかった場合に存在しなかったピークやS字曲線を形成する(図9(A)及び(B))。
一方、病理スライドガラス100において、光ビームLMは、生体組織102内でのみその一部が乱反射され、他の境界面等では殆ど乱反射されることが無い。このため焦点情報生成装置2では、光ビームLMの焦点が生体組織102内にあるときのみ、乱反射成分除去部34により乱反射成分が除去された第2反射光ビームLr2の光量が、第1反射光ビームLr1の光量よりも低下する。
そこで統括制御部11は、和信号SSに対する第2信号の比率を表す一様反射率REを判断指標として用いることにより、光ビームLMの焦点FMが生体組織102内にあること、すなわち対物レンズ25が位置Z3に有ることを確実に検出することができる。
焦点情報生成装置2は、カバー距離DMと測定点QMを表す情報とを対応付けて焦点情報IFを生成し、これを撮像装置3へ供給する。これにより撮像装置3は、各測定点QMについて、別途焦点検出処理等を行うことなく、焦点情報IFを利用して対物レンズの焦点を生体組織102に合わせることができる。
特に撮像装置3は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の撮像素子を用いる場合、各画素からの画像データの読出速度が比較的低いため、当該画像データを用いた焦点調整処理を行うと、合焦処理に多大な時間を要する恐れがある。
また撮像装置3は、例えばNAが0.8の対物レンズを用いて撮像する場合、焦点深度は約1[μm]と極めて短くなる。このため撮像装置3は、当該対物レンズの焦点が生体組織102に合った画像を生成するべく、実際の病理スライドガラス100を用いてカバー距離DMを測定することが望ましい。
これに対し撮像システム1では、焦点情報生成装置2により、実際の病理スライドガラス100を用いて予め焦点情報IFを生成する。これにより撮像システム1では、撮像装置3において、画像データの読出速度等に左右されることなく、対物レンズの焦点を病理スライドガラス100における生体組織102に確実に合わせることが可能となる。
このとき撮像装置3は、予め各測定点QMについてカバー距離DMが分かっているので、当該カバー距離DMを基に撮像点QCについてのカバー距離DMを生成した上で、対物レンズの焦点を短時間で生体組織102に合わせることができる。これにより撮像装置3は、1枚の病理スライドガラス100における全ての撮像点QCについて撮像処理を完了するまでの所要時間を大幅に短縮することができる。
また統括制御部11は、気泡判定処理手順RT2(図12)に従った一連の処理を行うことにより、測定点QMに気泡BBが有るか否かを判定する。
統括制御部11は、位置Z1からカバーガラス104の厚さ程度以上に離れた位置ZBにおいて、和信号SSがある程度のピークを形成し、差信号SDがS字曲線を形成する場合に限り、気泡BBが有るものと判定する。さらに統括制御部11は、気泡BBの有無を表す情報をそのときの測定点QMを表す情報と対応付けることにより気泡情報IBを生成し、撮像装置3へ供給する。
このとき統括制御部11は、3種類の[条件1]〜[条件3]を組み合わせて用いることにより、気泡BBの有無について誤判定する危険性を大幅に低減することができる。
また統括制御部11は、焦点情報IFの生成に用いた和信号SS及び差信号SDを気泡情報IBの生成にも利用することができるので、別途信号を生成する必要が無い。
これにより撮像装置3は、気泡情報IBを基に、いずれの測定点QMに気泡BBが存在しているかを撮像前に把握することができる。
ところで、気泡BB内の空気と包埋材103とでは、一般に屈折率が相違する。このため気泡BBが有る場合、カバーガラス104の下面104Bと気泡BBとの境界面では、光が屈折する。
すなわち撮像装置3は、気泡BBが有る場合、カバー距離DMを基に、気泡BBがない場合と同様に対物レンズの位置を合わせたとしても、撮像した画像がデフォーカスした状態、いわゆるボケた状態となってしまう。
そこで撮像装置3は、気泡情報IBを基に、撮像範囲ACに気泡BBが含まれている撮像点QCにおいては、当該気泡BBに応じて対物レンズの位置を補正するなど、適切な処置をとることが可能となる。
また撮像装置3は、気泡情報IBを基に、例えば気泡BBが存在する測定点QMが多すぎる場合には、病理スライドガラス100自体を不良品と判断し、他の病理スライドガラス100に切り換えて撮像することも可能となる。
このように撮像装置3は、気泡情報IBを基に、気泡BBに対する適切な処置を行うことができる。
以上の構成によれば、焦点情報生成装置2は、反射光ビームLrを分離した第1反射光ビームLr1及びピンホール板36の通過孔36Hを通過した第2反射光ビームLr2をそれぞれ受光する。信号処理部13は、和信号SS及び差信号SDと共に、第1反射光ビームLr1に対する第2反射光ビームLr2の光量比を表す一様反射率REを算出する。統括制御部11は、和信号SS又は差信号SDを基にカバーガラス104の上面104Aに相当する位置Z1を検出すると共に、和信号SS及び一様反射率REを基に生体組織102を表す位置Z3を検出する。この結果統括制御部11は、位置Z1及びZ3を基に、病理スライドガラス100におけるカバーガラス104の上面104Aから生体組織102までのカバー距離DMを算出することができる。
<2.他の実施の形態>
なお上述した実施の形態においては、焦点情報生成装置2により、カバー距離DMを表す焦点情報IF及び気泡BBの有無を表す気泡情報IBの双方を生成するようにした場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば撮像装置3において気泡情報IBが不要な場合に、焦点情報生成装置2が焦点情報IFのみを生成するようにしても良い。
また上述した実施の形態においては、乱反射成分除去部34を集光レンズ35、ピンホール板36及びコリメータレンズ37により構成し、第2反射光ビームLr2に含まれる乱反射成分を除去する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、他の種々の光学素子又はその組み合わせにより乱反射成分除去部を構成し、第2反射光ビームLr2に含まれる乱反射成分を除去するようにしても良い。
例えば図6との対応部分に同一符号を付した図14に示すように、焦点情報生成装置42は、焦点情報生成装置2と比較して、乱反射成分除去部34に代わる乱反射成分除去部44が設けられ、集光レンズ38が省略されている。また乱反射成分除去部44は、乱反射成分除去部34からコリメータレンズ37が省略されており、ピンホール板36の直近に第2受光器39が配置されている。
かかる構成の乱反射成分除去部44は、乱反射成分除去部34と同様、第2反射光ビームLr2に含まれる乱反射成分を除去することができ、さらに集光レンズ35に集光レンズ38と同様の機能を持たせることができる。これにより焦点情報生成装置42は、焦点情報生成装置2よりも構成を簡素化することが可能となる。
さらに上述した実施の形態においては、カバー距離DMを算出する際、和信号SSに対する第2受光信号S2の比率を表す一様反射率REが閾値TH3未満となるときを位置Z3として判別するようにした場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば和信号SS及び第2受光信号S2の差分値が所定の閾値以上となるとき等、和信号SS及び第2受光信号S2における様々な相違の度合いを基に位置Z3を判別するようにしても良い。この場合、ピンホール板36により散乱光が遮断され第2受光信号S2の値が和信号SSの値よりも小さいことを用いて位置Z3を判別できれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、ビームスプリッタ31により反射光ビームLrを互いにほぼ同等の光量でなる第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2に分離するようにした場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えばビームスプリッタ31により反射光ビームLrを互いに相違する光量でなる第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2に分離するようにしても良い。
この場合、第1反射光ビームLr1及び第2反射光ビームLr2の分離比率に応じて一様反射率REに係数を乗じ、或いは閾値TH3の値を調整すれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、カバー距離算出処理手順RT1のステップSP3及び気泡判定処理手順RT2のステップSP13において、和信号SSが閾値TH2以上となるとき又は差信号SDがS字曲線を形成するときを位置Z1とする場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば和信号SSが閾値TH2以上となり且つ差信号SDがS字曲線を形成するときのように、他の条件や複数の条件を基に位置Z1を検出するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、カバーガラス104の上面104Aを基準点としてカバー距離DMを算出するようにした場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えばスライドガラス101における下面等、病理スライドガラス100における種々の箇所を基準点としてカバー距離DMを算出するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、対物レンズ25をアクチュエータ26によりZ方向に移動させ、XYステージ20はZ方向に関し移動させない場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば対物レンズ25を固定し、XYステージ20の可動ステージ20AをZ方向にも移動させる(すなわちXYZステージとする)ようにしても良い。要は、光ビームLMの焦点FMの病理スライドガラス100に対する相対的な位置を、Z方向に変化させ得れば良い。
さらに上述した実施の形態においては、気泡判定処理手順RT2(図12)において、[条件1]〜[条件3]の全てを満たす場合に、気泡BBが存在すると判定するようにした場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば[条件3](位置ZBにおいて差信号SDがS字曲線を形成すること)を省略して[条件1]及び[条件2]のみとする等、[条件1]〜[条件3]のうち少なくとも1つを満たす場合に気泡BBが存在すると判定するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、病理スライドガラス100において複数の撮像点QCを設定する場合について述べた(図13)。本発明はこれに限らず、例えば撮像装置3において1回の撮像処理により生体組織102の全撮像範囲を撮像できる場合には、撮像点QCを1箇所のみ設定しても良い。測定点QMについては、撮像点QCと同等以下の間隔で配置されていれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、生体組織102を撮像対象とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、他の種々の物を撮像対象としても良い。この場合、当該撮像対象は、光ビームLMの一部を乱反射する性質を有していれば良い。これにより焦点情報生成装置2は、一様反射率REを基に位置Z3を検出することができる。
さらに上述した実施の形態においては、対物レンズとしての対物レンズ25と、置載台としてのXYステージ20と、距離調整部としてのアクチュエータ26及び駆動制御部12と、分離部としてのビームスプリッタ31と、第1受光部としての第1受光器33と、乱反射成分除去部としての乱反射成分除去部34と、第2受光部としての第2受光器39と、焦点情報生成部としての信号処理部13及び統括制御部11とによって焦点情報生成装置としての焦点情報生成装置2を構成する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる対物レンズと、置載台と、距離調整部と、分離部と、第1受光部と、乱反射成分除去部と、第2受光部と、焦点情報生成部とによって焦点情報生成装置を構成するようにしても良い。
本発明は、光を乱反射する性質を有する種々の撮像対象を撮像する撮像システムでも利用できる。
1……撮像システム、2……焦点情報生成装置、3……撮像装置、11……統括制御部、12……駆動制御部、13……信号処理部、20……XYステージ、21……光源、25……対物レンズ、26……アクチュエータ、31……ビームスプリッタ、33……第1受光器、34……乱反射成分除去部、35……集光レンズ、36……ピンホール板、39……第2受光器、100……病理スライドガラス、101……スライドガラス、102……生体組織、103……包埋材、104……カバーガラス、QM……測定点、QC……撮像点、BB……気泡、LM……光ビーム、Lr……反射光ビーム、Lr1……第1反射光ビーム、Lr2……第2反射光ビーム、FM……焦点、S1A〜S1D……第1受光信号、SS……和信号、SD……差信号、S2……第2受光信号、RE……一様反射率。

Claims (14)

  1. 光ビームを焦点に集光する対物レンズと、
    上記光ビームの光軸方向に関し、スライスされた生体組織がスライドガラスの置載面上に搭載され当該生体組織が包埋材及びカバーガラスにより被覆されてなる病理スライドガラスに対して上記焦点を移動させる焦点移動部と、
    上記光ビームが上記病理スライドガラスにより反射されてなる反射光ビームを第1反射光ビーム及び第2反射光ビームに分離する分離部と、
    上記第1反射光ビームを受光し第1受光信号を生成する第1受光部と、
    上記第2反射光ビームに含まれる乱反射成分を除去する乱反射成分除去部と、
    上記乱反射成分除去部を通過した上記第2反射光ビームを受光し第2受光信号を生成する第2受光部と、
    上記焦点移動部により上記焦点を移動させたときの上記第1受光信号及び上記第2受光信号を基に、上記病理スライドガラスに設定された所定の基準点から上記生体組織までのカバー距離を算出し、当該カバー距離を基に上記病理スライドガラスの焦点情報を生成する焦点情報生成部と
    を有する焦点情報生成装置。
  2. 上記焦点情報生成部は、
    上記第1受光信号及び上記第2受光信号を基に、上記焦点が上記基準点及び上記生体組織にそれぞれ合っていることを判別し、上記基準点及び上記生体組織の間における上記焦点の移動距離を上記カバー距離とする
    請求項1に記載の焦点情報生成装置。
  3. 上記焦点情報生成部は、
    上記第1受光信号に対する上記第2受光信号の比率を基に上記焦点が上記生体組織に合っていると判別する
    請求項2に記載の焦点情報生成装置。
  4. 上記焦点情報生成部は、
    上記第1受光部による受光量が所定の閾値以上であり、且つ上記第1受光信号に対する上記第2受光信号の比率が所定の閾値以下となるときに、上記焦点が上記生体組織に合っていると判定する
    請求項3に記載の焦点情報生成装置。
  5. 上記焦点情報生成部は、
    上記カバーガラスの表面を上記基準点とし、上記第1受光部による受光量が所定の閾値以上となったときに上記焦点が上記カバーガラスの表面に合っていると判別する
    請求項2に記載の焦点情報生成装置。
  6. 上記第1反射光ビームに非点収差を与えるマルチレンズ
    をさらに有し、
    上記第1受光部は、
    格子状に4個の受光領域に分割され当該受光領域ごとに受光信号を生成すると共に、当該受光信号の総和を上記第1受光信号とし、
    上記焦点情報生成部は、
    上記カバーガラスの表面を上記基準点とし、上記第1受光部において対角位置にある2組の受光領域による受光信号の和同士の差分値でなる対角差分値を基に、上記焦点が上記カバーガラスの表面に合っていると判別する
    請求項2に記載の焦点情報生成装置。
  7. 上記乱反射成分除去部は、
    上記第2反射光ビームを集光する集光レンズと、
    上記集光レンズにより集光された上記第2反射光ビームの焦点近傍部分を通過させるピンホール板と
    を有する請求項1に記載の焦点情報生成装置。
  8. 上記生体組織における所定の測定点に対し上記光ビームの光軸を合わせるよう、上記病理スライドガラスを少なくとも当該スライドガラスの置載面と略平行な面方向に移動させる移動台
    をさらに有し、
    上記焦点情報生成部は、
    上記測定点を表す情報と上記カバー距離とを対応付けることにより上記焦点情報を生成する
    請求項1に記載の焦点情報生成装置。
  9. 上記焦点移動部により上記焦点を移動させたときの上記第1受光信号を基に、上記包埋材中における気泡の有無を判定し、その判定結果を基に上記光ビームの照射位置における気泡情報を生成する気泡情報生成部
    をさらに有する請求項1に記載の焦点情報生成装置。
  10. 上記焦点情報生成部は、
    上記カバーガラスの表面を上記基準点とし、
    上記気泡情報生成部は、
    上記基準点以外の箇所において、上記第1受光信号の値が上記基準点における値に対し所定比率以上となったときに、上記気泡が有ると判定する
    請求項9に記載の焦点情報生成装置。
  11. 上記気泡情報生成部は、
    上記基準点から上記カバーガラスの厚さに相当する距離以上離れた箇所において、上記第1受光信号の値が上記基準点における値に対し所定比率以上となったときに、上記気泡が有ると判定する
    請求項に記載の焦点情報生成装置。
  12. 上記第1集光レンズは、
    上記第1反射光ビームに非点収差を与え、
    上記第1受光部は、
    格子状に4個の受光領域に分割され当該受光領域ごとに受光信号を生成すると共に、当該受光信号の総和を上記第1受光信号とし、
    上記焦点情報生成部は、
    上記カバーガラスの表面を上記基準点とし、
    上記気泡情報生成部は、
    上記基準点から上記カバーガラスの厚さに相当する距離以上離れた箇所において、上記第1受光部において対角位置にある2組の受光領域による受光信号の和同士の差分値でなる対角差分値が極大値及び極小値を有する場合に、上記気泡が有ると判定する
    請求項9に記載の焦点情報生成装置。
  13. 上記焦点移動部は、
    上記病理スライドガラスを保持するステージ又は上記対物レンズの少なくとも一方を移動対象として上記光軸方向に移動させ、
    上記焦点情報生成部は、
    上記光軸方向に関する上記移動対象の位置を基に上記焦点の位置を認識する
    請求項1に記載の焦点情報生成装置。
  14. スライスされた生体組織がスライドガラスの置載面上に搭載され当該生体組織が包埋材及びカバーガラスにより被覆されてなる病理スライドガラスに対し、光ビームを集光する対物レンズの焦点を、上記光ビームの光軸方向に関して移動させる移動ステップと、
    上記光ビームが上記病理スライドガラスにより反射されてなる反射光ビームを、第1反射光ビーム及び第2反射光ビームに分離する分離ステップと、
    上記第1反射光ビームを受光し第1受光信号を生成する第1受光ステップと、
    上記第2反射光ビームから乱反射成分を除去した上で受光し第2受光信号を生成する第2受光ステップと、
    上記焦点を移動させたときの上記第1受光信号及び上記第2受光信号を基に、上記病理スライドガラスに設定された所定の基準点から上記生体組織までのカバー距離を算出するカバー距離算出ステップと、
    上記カバー距離を基に上記病理スライドガラスの焦点情報を生成する焦点情報生成ステップと
    を有する焦点情報生成方法。
JP2009064763A 2009-03-17 2009-03-17 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法 Expired - Fee Related JP5272823B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009064763A JP5272823B2 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法
CN2010800114854A CN102349017B (zh) 2009-03-17 2010-03-01 焦点信息生成设备和焦点信息生成方法
US13/255,637 US8710412B2 (en) 2009-03-17 2010-03-01 Focus information generating device and focus information generating method
PCT/JP2010/053705 WO2010106927A1 (ja) 2009-03-17 2010-03-01 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法
EP10753421A EP2410366A1 (en) 2009-03-17 2010-03-01 Focus information generating device and focus information generating method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009064763A JP5272823B2 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010217554A JP2010217554A (ja) 2010-09-30
JP2010217554A5 JP2010217554A5 (ja) 2012-03-15
JP5272823B2 true JP5272823B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=42739589

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009064763A Expired - Fee Related JP5272823B2 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8710412B2 (ja)
EP (1) EP2410366A1 (ja)
JP (1) JP5272823B2 (ja)
CN (1) CN102349017B (ja)
WO (1) WO2010106927A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5644447B2 (ja) * 2010-12-06 2014-12-24 ソニー株式会社 顕微鏡、領域判定方法、及びプログラム
CN104321635B (zh) * 2012-06-06 2018-06-05 索尼公司 微粒测量装置中的数据校正方法和微粒测量装置
JP6364193B2 (ja) * 2014-01-23 2018-07-25 株式会社ニューフレアテクノロジー 焦点位置調整方法および検査方法
JP6506908B2 (ja) * 2014-02-24 2019-04-24 オリンパス株式会社 合焦方法、計測方法、合焦装置、及び計測装置
US10473906B2 (en) * 2014-05-30 2019-11-12 Nikon Corporation Microscope
US10330906B2 (en) 2015-07-27 2019-06-25 University Of Connecticut Imaging assemblies with rapid sample auto-focusing
DE102016122529A1 (de) * 2016-11-22 2018-05-24 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Mikroskop zur Abbildung eines Objekts
DE102016122528A1 (de) 2016-11-22 2018-05-24 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Verfahren zum Steuern oder Regeln einer Mikroskopbeleuchtung
US10477097B2 (en) 2017-01-03 2019-11-12 University Of Connecticut Single-frame autofocusing using multi-LED illumination

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05142462A (ja) * 1991-11-18 1993-06-11 Olympus Optical Co Ltd 合焦装置
JP2005345328A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Sharp Corp 光学式物体識別装置
JP2006285182A (ja) * 2004-09-07 2006-10-19 Fuji Photo Film Co Ltd 可変焦点レンズ、および撮影装置
JP2006292999A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Direct Communications:Kk スライド画像データ作成装置およびスライド画像データ
JP5142462B2 (ja) 2005-10-19 2013-02-13 日立造船株式会社 水質浄化装置および水質浄化方法
JP2007148084A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Nikon Corp 焦点検出装置
EP2130085B1 (en) * 2007-02-26 2011-04-20 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and device for optical analysis of a tissue
DE102007017598A1 (de) * 2007-04-13 2008-10-16 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Verfahren und Anordnung zum Positionieren eines Lichtblattes in der Fokusebene einer Detektionsoptik
US7576307B2 (en) * 2007-04-30 2009-08-18 General Electric Company Microscope with dual image sensors for rapid autofocusing
CN101063741B (zh) * 2007-05-24 2010-11-10 浙江大学 一种高精度的恒姿态曲面调焦装置及其方法
JP2009008787A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Nikon Corp 焦点調節装置及び顕微鏡装置
US8450703B2 (en) * 2007-07-27 2013-05-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and system for imaging samples
JP2011095685A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Sony Corp 顕微鏡システム及び顕微鏡システムの制御方法
JP5577885B2 (ja) * 2010-06-28 2014-08-27 ソニー株式会社 顕微鏡及び合焦点方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2410366A1 (en) 2012-01-25
US20110315851A1 (en) 2011-12-29
US8710412B2 (en) 2014-04-29
JP2010217554A (ja) 2010-09-30
CN102349017A (zh) 2012-02-08
CN102349017B (zh) 2013-11-13
WO2010106927A1 (ja) 2010-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5272823B2 (ja) 焦点情報生成装置及び焦点情報生成方法
WO2010106928A1 (ja) 画像生成装置及び画像生成方法
WO2011145016A1 (en) Autofocus imaging
CN111239164B (zh) 一种缺陷检测装置及其方法
CN110389021A (zh) 透镜图像产生系统及屈光能力和厚度确定与缺陷检测方法
JP2018502283A (ja) 生物学的粒子の位置の決定を含む分析方法
JP2006184303A (ja) 画像検査装置
US20160313548A1 (en) Method for capturing image of three-dimensional structure of specimen and microscopic device
TWI699842B (zh) 使用用於半導體檢查及度量之差分偵測技術而改善高度感測器之橫向解析度之方法
WO2016054266A1 (en) Wafer edge inspection with trajectory following edge profile
CN111352228A (zh) 用于拍摄试样区域的荧光图像的方法和显微镜系统
JP2006235250A (ja) 測定顕微鏡
JP6363477B2 (ja) 3次元形状測定装置
KR101826127B1 (ko) 광학적 웨이퍼 검사 장치
TWI357973B (en) Apparatus and method for simulataneous confocal fu
JP6142996B2 (ja) ビア形状測定装置及びビア検査装置
JP5576195B2 (ja) オートフォーカス装置
JP2015203658A (ja) 検査装置
WO2016056205A1 (en) Image acquisition device, image acquisition method, and program
JP2004102032A (ja) 走査型共焦点顕微鏡装置
JP4406873B2 (ja) スキャン測定検査装置
WO2021063417A1 (en) Apparatus and method for quantifying the surface flatness of three-dimensional point cloud data
JP4780483B2 (ja) レーザ顕微鏡用試料台、及びレーザ顕微鏡
JP2003279311A (ja) 光学式高さ測定装置及び方法
JP4696599B2 (ja) 共焦点光学系を有した測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130429

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees