JP5268406B2 - X線ctスキャナ及びx線管装置 - Google Patents

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Description

この発明は、医療診断分野や非破壊検査分野等に用いられるX線CTスキャナ及びX線CTスキャナに用いるX線管装置に関する。
X線Computerized Tomography(CT)スキャナに代表されるX線診断装置や非破壊で内部構造の探査が可能なX線検査装置では、検査対象物すなわち被写体の組成や検出すべき組織の特徴に基づいて規定された所定の特性が与えられたX線を照射し、被写体を透過した透過X線をX線感受装置あるいはX線に感度を示すフィルムに記録し、もしくは透過X線を電気信号に変換する撮像装置を用いて画像出力として取得する方法が既に広く活用されている。
例えば、特許文献1の段落[0002]〜[0005]には、X線源であるX線管装置とX線検出器との間に検査対象(被検体)を位置させ、X線管装置とX線検出器を、被検体(検査対象)を中心として所定の速度で回転させるX線CTスキャナが示されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、検査対象を、X線管装置とX線検出器とが回転される面と直交する方向に移動させるヘリカルスキャン方式に対応した、検査対象が移動される方向にも、複数列のX線検出器が設けられた例が示されている。
特開2002−172112号公報 特開平11−253432号公報 特開2000−51196号公報
上記のX線CTスキャナでは、スキャン(X線照射)中に被検体、特に被検者が動いた場合、断層画像にモーションアーチファクトが発生してしまう。そのため、被検体が人体である場合には、人体すなわち被検者は、スキャン中に、息を止めることを要求される。
被検者が強いられる息止めの苦痛を軽減するため、もしくは心臓などのように息止めによっては止められない臓器の不随運動によるモーションアーチファクトを減少させることを、目的として検査スピードをアップさせるための多大な努力が継続されている(なされて来た)。
検査スピードをアップさせるための改良の1つは、架台の回転スピードを増大させることである。
しかし、上記のようなX線CTスキャナでは、X線管装置としては、回転陽極型X線管が使用されるため、重量が重くなり、架台回転速度を増加させることには機構的に限界がある。例えば、1回転の時間をT秒とすると、回転中の遠心加速度は約(3/T)Gとなり、X線管装置に大きな遠心力がかかる。このため、回転陽極型X線管の陽極回転軸受機構の負荷が増えて、短寿命になることも架台回転速度を増加させることができない原因の一つである。
また、架台の回転スピードを上げることが可能であっても、画像ノイズの増加を防ぐため、架台の1回転の間にX線管装置から放射されるX線量を所定量に抑えることが必要である(ほぼ、従来と同一にする必要がある)。そのため、Tを小さくする程、X線管装置には、より大きいX線の短時間出力パワー性能が要求される。従って、X線管装置には、X線発生用のターゲット直径を大きくして耐熱負荷性能を上げる必要が生じ、その結果、X線管が大重量となり、益々、架台の回転による遠心力の増大を来たすことになる。
なお、現在の最高級機では、T=0.3秒程度の性能が達成されている。この場合の遠心加速度は約30Gにも及び、ほぼ限界に近い性能であると考えられている。従って、1枚の断層画像当たりのスキャン時間は、フルスキャンモードで0.3秒、ハーフスキャンモードで約0.2秒程度が、現状の最短の性能である。
一方、特許文献1のように、X線管を複数個搭載する方式は、同一の架台回転スピードで比較すると原理的に短時間撮影を実現することが可能であるが、X線管を含む回転架台重量はさらに増大するため、期待される効果を実現することが困難となっている。また、X線管の寿命が比較的短いため、複数管球を搭載した場合にさらにX線管の交換頻度が増すことも、この方式が採用され難い一因となっている。
この発明の目的は、回転架台の回転速度を高めることができ、より短い撮影時間で必要数の断層画像を撮影することができるX線CTスキャナ、及びX線CTスキャナに用いるX線管装置を提供することである。
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、X線管を、被検体の周りを回転させる手段と、X線管を、陽極ターゲット上の電子ビームスポットが往復動するよう往復走査させる手段と、を含むX線管(焦点)移動手段と、X線管から出力され、被検体を透過したX線を検出し、X線管が被検体の周りを回転する角度を第1の角度検出信号として検出する第1の角度検出器と、X線管の陽極ターゲット上の電子ビームスポット位置を第2の角度検出信号として検出する第1のX線検出器と、X線管から放射されたX線をモニタする第2のX線検出器と、X線管が一定角度単位で移動するごとに、前記第1のX線検出器からの出力を積分する積分回路の動作を制御する積分回路制御信号を出力する積分回路制御信号発生手段と、前記第1の角度検出器により得られた第1の角度検出信号および前記第1のX線検出器により得られた第2の角度検出信号を組み合わせて焦点角度位置(領域)の絶対番地を指定する絶対番地指定手段と、前記絶対番地指定手段により算出された絶対番地データを用いて、同一角度位置(領域)ごとの透過X線データどうしを、X線検出器2により検出されたモニタX線データを用いて重み付けして加算する加算手段と、前記加算手段によって生成された補正透過X線データに基づいて再構成演算処理を行う再構成演算処理手段と、を備えたことを特徴とするX線CTスキャナである。
この発明によれば、X線管装置の重量を、1/2以下に低減させることができるため、回転架台の回転速度が向上され、より短い撮影時間で必要数の断層画像を得ることができる。なお、X線管装置の陽極回転軸の軸受機構に起因する故障を考慮する必要も低減される。
また、この発明によれば、1つの断層像の撮影に必要な時間が短縮されることにより、被写体が非静止物であっても、運動ぼけすなわちモーションアーチフェクトも少ない画像を得ることができる(瞬時性が向上される)。従って、特に、心臓検査における診断能力が向上される。
さらに、この発明によれば、X線管装置の陽極ターゲットの冷却に必要な時間が短縮されるので、連続した検査間の待ち時間が短縮され、患者への時間的な負担(待ち時間)が低減される。同時に、X線管の故障が低減することにより、診断(検査)が中断されることも低減される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すX線CTスキャナ1は、検査対象物すなわち被検体Oの任意の位置の断面像を取得する撮像ユニット11と、撮像ユニット11の動作を制御するとともに撮像ユニット11から出力された断面像を再構成してデータファイル化する信号処理/制御ユニット101と、を含む。
撮像ユニット11は、所定の波長、および所定エネルギー強度のX線ビームを出力するX線源であるX線管装置13と、X線管装置13からのX線ビームが進行する方向である第1の方向(便宜的にZ方向とする)と、この第1の方向と直交する第2の方向(便宜的にY方向とする)の両方向に伸びた複数の検出領域を有し、検査対象物すなわち被写体Oを透過したX線ビームすなわち透過X線を、検出するX線検出器15と、X線検出器15の出力をX線検出器15の個々の検出領域毎に収集して積分し、さらにA−D(アナログ−デジタル)変換するデータ収集装置(DAS)51を有する。
X線管装置13のX線検出器15側の所定の位置には、X線管装置15から出力されたX線の強度分布を制限するスリット17が設けられている。このスリット17により、X線管装置13から出力されたX線が被写体(検査対象物)Oに照射される量、すなわち被写体Oが受けるX線量が、後段に説明するように、所定量に制限される。なお、被写体Oは、X線検出器15とスリット17(X線管装置13)との間に位置されるステージ19のスライド動作(平行移動)により、上記第1の方向(Z方向)に沿って移動される。
X線管装置13及びスリット17並びにX線検出器15は、所定の速度で回転する回転架台21に、上記第1の方向(Z方向)と上記第2の方向(Y方向)のそれぞれと直交する第3の方向(便宜的にX方向とする)と上記第2の方向(Y方向)とにより規定される平面(X−Y平面)を含む面内を所定の速度で回転可能に、保持されている。回転架台21は、固定架台23により支持され、図示しない回転架台駆動機構により、所定の速度で回転される。すなわち、回転架台21の(固定架台23内の)回転により、被写体Oの周りを、X線管装置13とX線検出器15とが、所定の位置関係に位置された状態で回転される。
従って、ステージ19上に横たえられた際の被写体Oの長手方向(被写体Oが延びる方向)が上記第1の方向(Z方向)に一致されることで、X線検出器15においては、上記X−Y平面における被写体Oの断層像(被写体Oの長手方向と直交する方向の断面像)が撮像される。また、ステージ19の移動により被写体Oが搬送される際に、回転架台21が回転される面内を横切る位置(X−Y平面)を含み、上記第2の方向(Y方向)に所定の角度の広がりの範囲の複数の位置において、X線検出器15により被写体Oの断面の情報(透過X線)が得られる。
なお、X線管装置13からのX線は、スリット17を通過して強度分布が制限されることにより、ステージ上の被写体(被検体)Oに照射されるX線量は、後段に説明するが、被写体Oに悪影響を与えることの少ない所定の線量に制限される。
回転架台21の回転量すなわち被写体Oに対するX線管装置13とX線検出器15の位置(回転角)は、固定架台23の所定の位置に設けられた角度検出器25により、常時モニタされる。
X線管装置13には、陽極(図2及び図3参照)及び陰極(図2及び図3参照)に供給すべき電圧を出力する電源装置(高電圧発生器)27と、陽極から放射されたX線ビームを、上述したX−Y平面において第2の方向(Y方向)に偏向する偏向装置(電子ビーム走査装置)29が接続されている。なお、電源装置27は、後段に説明するが、信号処理/制御ユニット101の主制御ユニット111からの制御信号に応じて、X線管装置13の陽極および陰極に供給する電圧を設定する。また、偏向装置29は、後述するが、信号処理/制御ユニット101の主制御ユニット111からの制御信号に応じて、X線管装置13から出射されるX線ビームの偏向(振り)角θを制御する。
X線管装置13の背面方向(X線検出器15と逆側の方向)には、X線管装置13から放射されるX線の強度を監視(モニタ)するとともに、偏向装置29により偏向されたX線ビームのX線検出器15の個々の検出領域との対応関係である絶対位置を特定するための強度モニタ/ビーム位置検出器31が設けられている。なお、強度モニタ/ビーム位置検出器31は、X線ビームの強度のモニタ(検出)に用いられる強度検出部33と、偏向装置29により偏向されるX線の位置(ビーム位置)を検出するためのポジションセンサ(ビーム位置検出器)35を含み、X線管装置13から出力されるX線の強度をモニタするとともに偏向装置29により偏向されているX線の現在位置を検出可能である。
このような、X線CTスキャナ装置1においては、X線管装置13から出射され、ステージ19上に位置された被写体Oを透過したX線ビームすなわち透過X線像は、X線検出器15の個々の検出領域により検出される。X線検出器15の個々の検出領域からの出力は、DAS51により一定時間積分され、A−D変換された後、信号処理/制御ユニット101の画像再構成ユニット121に入力される。
画像再構成ユニット121は、図10を用いて後段に説明するが、DAS51から出力されるA−D変換された積分出力を所定時間分以上保持するメモリ123と、X線検出器15の個々の検出領域の出力を各検出領域の絶対番地と関連づける絶対番地指定部125と、を少なくとも有し、信号処理/制御ユニット101の主制御ユニット111の制御による制御により、被検体Oの任意の位置の断面画像を出力する。なお、画像再構成ユニット121に入力されるDAS51の出力は、主制御ユニット111と接続されたDASコントローラ61により、例えばスリット17を通過して被写体Oに照射されたX線が被写体Oを透過した透過X線のみに制限されることにより、ノイズ成分が抑圧可能である。なお、DASコントローラ61の動作と検出領域の特定については、図5を用いて後段に説明する。
画像再構成ユニット121により再構成された透過X線像すなわち被検体Oの任意の位置の断面画像は、主制御ユニット111の制御に従い、例えば画像表示ユニット131の図示しないディスプレイ(表示装置)に表示され、観測者の要求、例えば保存コマンドの入力により、データ保存ユニット141内の図示しないハードディスク装置やメモリ媒体(光ディスクやメモリカード等)に、格納される。
より詳細には、画像再構成ユニット121に入力されるDAS51の出力すなわちX線検出器15の個々のX線検出領域で検出された透過X線を所定時間分積分してA−D変換して得られた積分出力は、偏向装置29により偏向されているX線ビームの第1の方向の位置とX線管移動機構17により移動されているX線管装置13の第1の方向の位置とに対応して、DASコントローラ61から出力される制御信号(同期信号)に従って、透過X線が到達するX線検出器15のX線検出領域毎に取得される。なお、DAS51に、X線検出器15の出力信号として入力される透過X線を出力するX線検出器15の検出領域は、DASコントローラ61により、予め透過X線が到達すると予測される検出領域とその周囲の検出領域に、予め規定される。
これにより、画像再構成ユニット121に入力される画像データ(DAS51から出力される画像データ)に含まれるノイズが低減される。
図2及び図3は、図1に示したX線CTスキャナに組み込まれるX線管装置の一例を示す。なお、X線管装置としては、主として、上述したX−Y平面に所定の広がりを有する扁平なX線ビームを提供可能なビーム偏向型のX線管装置が用いられる。
図2及び図3に示すように、X線管装置13は、例えば冷媒を循環させることによる冷却が可能なビーム偏向型であって、ハウジング201と、ハウジング201の所定の位置に固定された陰極(電子銃)203と、電子銃203からの電子ビームが衝突されることで所定の波長のX線を出射する陽極ターゲット205を有する。
陽極ターゲット205の電子ビームが衝突される面すなわちX線放出面205aは、電子銃203からの電子ビームの軸線方向である上記第1の方向(Z方向)と直交する上記X−Y平面に対して、所定の角度φだけ傾けられている。これにより、陽極ターゲット205からX線ビームが放射される方向は、図3(b)に示すように、実質的に上記X−Y平面の面内方向に一致される。なお、X線ビームは、窓207から被写体Oに向けて出射される。
一方、陽極ターゲット205のX線放射面205aが上記X−Y平面に対して角度φだけ傾けられていることにより、図3(b)に示すように、上記第1の方向(Z方向)及び上記X−Y平面のいずれとも一致しない所定の方向(上記X−Y平面に対して角度ηの方向)にもX線ビーム(モニタ用)が出射される。このX線ビームは、窓209からモニタ用として強度モニタ/角度検出器31に向けて出射される。
電子銃203と陽極ターゲット205は、例えばチューブ状に形成され、図3(a)に示すように、上述したX−Y平面と直交するY−Z平面に沿った広がりが与えられた漏洩防止部材211の内部の所定の位置に固定されている。なお、漏洩防止部材211は、例えば鉛(Pb)製、あるいはステンレスもしくはアルミニウムで形成されたホーン(コーン)状のチューブの内面もしくは外面の所定の位置に、所定厚さの鉛の層が設けられたものである。従って、以下に説明するが、漏洩防止部材211は、電子銃203からの電子ビームの偏向のための磁界については、透過可能である。また、漏洩防止部材211の一部は、冷却効率を高めるため、例えばアルミニウムにより形成された放熱ブロック213と直接、接触されている。
また、漏洩防止部材211と陽極ターゲット205との間の所定の位置には、電子銃203から陽極ターゲット205に向かう電子ビームが陽極ターゲット205の(予定されていない)任意の位置に到達することを抑止するとともに、陽極ターゲット205で放射されたX線が電子銃203まで戻されることを低減するためのアパーチャ215、アパーチャ215あるいは漏洩防止部材211内でランダムに反射した反跳電子が電子銃203に戻ることを抑止する反跳電子トラップ217が設けられている。
さらに、漏洩防止部材211の外側であって、電子銃203から出力された電子ビームを偏向すべき位置には、電子銃203からの電子ビームを上記X−Y平面内で所定の振り角θ(図1参照)で往復動、すなわち偏向させる偏向コイル219が設けられている。
偏向コイル219は、図1を用いて先に説明した偏向装置(電子ビーム走査手段)29からの制御電流により、所定周期、且つ所定の偏向角の範囲で連続した上記第1の方向に沿った磁界(往復磁界)を提供する。これにより、電子銃203からの電子ビームは、被写体O(ステージ19)の移動方向である上記第1の方向(Z方向)方向を含む上記Y−Z平面内を連続して偏向され、陽極ターゲット205に照射される。なお、偏向装置29により提供される往復磁界は、一般的な正弦波(非等速)の磁界に加え、図11または図12により後段に説明するが、例えば往復共に等速となる磁界もしくは所定の方向への偏向時に等速となる磁界も利用可能である。
上記Y−Z平面内で偏向された電子銃203からの電子ビームが陽極ターゲット205に衝突することで、図3(a)および図3(b)に示したように、上述のX−Y平面内で偏向されたX線ビームが、窓207から出射される。これにより、図1を用いて説明したように、被写体O(ステージ19)が移動する上記第1の方向(Z方向)と直交する上記X−Y平面内で、振り角(偏向角)θの範囲で偏向されるX線ビームが得られる。
なお、X線管装置13のハウジング201には、水あるいは水を主成分とする絶縁性の冷却媒体が循環され、陽極ターゲット205や電子銃203が冷却される。
ハウジング201の冷却液流入口201aから供給される冷却媒体は、図2に示すように、放熱ブロック213と一体に形成された整流板213aにより、漏洩防止部材211の広がりのある面の一方(窓209の側)に沿って陽極ターゲット205側に案内され、放熱ブロック213の放熱空間(フィン)を通って、整流板213aの背面(窓207)側に案内される。整流板213aの背面(窓207)側に案内された冷却媒体は、電子銃213及び偏向コイル219の周囲に案内され、冷却液排出口201bから、外部へ排出される。
なお、冷却媒体が循環される順路は、例えば上述した排出口201bから流入口201aに向かうものであってもよいことはいうまでもない。
また、冷却媒体としては、電気導電率が所定の大きさ未満に管理された非油脂系冷却液(水系冷却媒体)が利用可能であり、導電率としては、例えば1mS/m以下であることが好ましい。
図4(a)および図4(b)は、図1に示したX線CTスキャナ装置に用いられる、強度モニタ/角度検出器およびビームスポット位置検出器(ポジションセンサ)の一例を示す。
既に概略を説明したが、なお、図4(b)から明らかなように、強度モニタ/角度検出器31は、詳述しないベース基板上に、強度検出部33として利用される第1の検出層33aとポジションセンサ(ビーム位置検出器)35として利用される第2の検出層35aを有する。なお、それぞれの検出層33a,35aは、独立したベース基板にそれぞれ設けられてもよいことはいうまでもない。
第2の検出層35aには、図5を用いて後段に説明するが、所定の間隔のスリット状のX線遮蔽パターンが与えられたスリットコリメータ35bとX線ビームが偏向される方向に沿って開口率が変化されているシールド変調板35cとが、さらに積層されている。従って、第2の検出層35aの出力は、スリットコリメータ35bとシールド変調板35cのそれぞれの開口(X線透過領域)の組み合わせに応じて規定される(第2の)検出層35a上の位置情報を含む。
なお、上述した強度検出部33の第1の検出層33aにより検出されたX線は、X線の強度に対応する強度信号に変換され、信号処理/制御ユニット101の画像再構成ユニット121に入力される。
一方、ポジションセンサ(ビーム位置検出器)35の第2の検出層35aにより検出された位置情報を含むX線は、X線の強度に対応する強度信号に変換され、後段に詳述するDASコントローラ61に入力される。DASコントローラ61では、以下に説明する手順に従って、X線の位置(ビーム位置)が特定される。
図5は、ポジションセンサに用いられるスリットコリメータ及びシールド板の形状の特徴とDASコントローラによる信号処理の一例を示す。
強度モニタ/ビーム位置検出器31のポジションセンサ35の検出層35aに入射するX線ビームは、シールド変調板35cにより、偏向位置に応じた強度を示す。また、シールド変調板35cを透過したX線ビームは、スリットコリメータ35bにより、偏向角θの範囲内の任意の位置で、(時間的に)切り出された状態で検出層35aに入力され、検出層35aにより電気信号に変換される。
従って、DASコントローラ61に入力される信号は、シールド変調板35cの開口の幅の狭い側から(幅の)広い側へX線ビームが偏向されている場合には、図5(e)に示すように、スリットコリメータ35bのスリット間隔に依存して予め規定される積分制御信号をタイミングパルスとして、図5(c)に示すように、シールド変調板33cの開口の幅に対応して、順に出力が増大する。なお、図5(d)は、図5(c)に示した検出層35aからの出力のピークを抽出したピーク値Pmaxを示し、図5(c)に示した検出層35aからの出力がスリットコリメータ35bの何番めのスリットを通過したX線であるかを特定するための「角度検出信号の個数(検出位置)」の特定と図6に示す絶対位置の特定のための「進み方向」の判定に用いられる。このとき、角度検出器25により得られる回転架台21の回転角の情報と合わせて、X線検出器15に入力される透過X線が被写体Oに対してどの方向から照射されているかも、判断される。
以下、DASコントローラ61からの積分制御信号に基づいて、DAS51においてX線検出器15の個々の検出領域から出力される透過X線の強度に対応する電気信号が積分され、図5(f)に示すような積分出力が得られる。
なお、偏向装置29により偏向されているX線ビームの偏向の方向が、シールド変調板33cの開口の幅の広い側から(幅の)狭い側である場合(図5(a)と反対の向き)である場合(図7(a)参照)には、図7(c)及び図7(d)に示すように、検出層35aからの出力及びそのピークを抽出したピーク値Pmaxは、その順列が逆向きになることはいうまでもない。
図6は、DASコントローラからの積分制御信号に基づいてDASにより選択的に取り出されるX線検出器の個々の検出領域が検出した透過X線の検出出力を、被写体に対する空間的な絶対番地に置き換えるための位置特定方法の一例を説明する概略図である。
図6において、A列は、ポジションセンサ(ビームスポット位置検出器)35の検出層35aからの出力がスリットコリメータ35bの何番めのスリットを通過したX線であるかを特定するための「角度検出信号の個数(検出位置)」N1(図5(c)相当)を示し、E列は、図5(d)に示した検出層35aからの出力のピークを抽出したピーク値PmaxのうちのN1番めの出力とN1−1番目の出力との差を「正(+)」または「負(−)」、もしくは「0(同一)」を示している。
図6において、B列は、ポジションセンサ35の検出層35aからの出力の大きさに基づいて、スリットコリメータ35bの何番めのスリットを通過したX線であるか(図5(d)相当)を、C列は、角度検出器25により得られる回転架台21の回転角(位置)の情報N2を、D列は、B列(スリットコリメータ35bの何番めのスリットを通過したX線であるか)とC列(回転架台21の回転角(位置)N2)とにより求めることのできる「空間的な絶対番地(位置)」を、それぞれ示している。
なお、X線管装置13から出射されるX線ビームは、既に説明したが、偏向装置29により提供される磁界により、上記X−Y平面を往復動されることから、「角度検出信号の個数(検出位置)」N1(A列)と「空間的な絶対番地(位置)」(D列)との間には、図8に示すように、A列のN1の増加に対して、D列の絶対番地が一定の範囲で増減することが認められる。
すなわち、図6から、DASコントローラ61からの積分制御信号に基づいてDAS51により選択的に取り出されるX線検出器15の個々の検出領域が検出した透過X線の検出出力を、被写体Oに対する空間的な絶対番地に置き換えることができる。
図9は、DASコントローラ及びDAS(データ収集装置)の構成の一例を示す。
図9に示すように、DASコントローラ61は、少なくとも角度検出回路63及び積分時間算出回路65を有する。また、DAS(データ収集装置)51は、少なくとも第1の積分回路53−1及び第2の積分回路53−2を有する。
第1の積分回路53−1及び第2の積分回路53−2においては、既に説明した通り、それぞれ図5(f)あるいは図7(f)に示した積分出力を得るための、X線検出器15の個々の検出領域からの出力の積分に用いられる。
角度検出回路63は、上述した通り、図5(c)及び図7(c)に示した「角度検出信号の個数(検出位置)」N1の特定及び検出層35aからの出力がスリットコリメータ35bの何番めのスリットを通過したX線であるかの特定に用いられる。
積分時間算出回路65は、既に説明したパルス幅τの積分制御信号を、図5(d)及び図7(d)に示したPmaxのインターバル(相互間間隔)に従って、出力する。なお、積分制御信号そのものの出力タイミングは、図1に示した主制御ユニット111により、設定される。また、出力タイミングは、例えば角度検出器25により検出される回転架台21の回転量に基づいて設定される。
図10は、画像再構成ユニット121の構成の一例を示す。
画像再構成ユニット121は、DAS51から出力されるA−D変換された積分出力を所定時間分以上保持するメモリ123、X線検出器15の個々の検出領域の出力を各検出領域の絶対番地と関連づける絶対番地指定部125、並びにメモリ123に一時的に保持されている積分出力を(DASコントローラ61の)角度検出回路63により特定された同一の角度位置(X線検出器15の個々の検出領域のうちの同一の領域)の出力毎に加算する加算回路127を少なくとも有する。なお、加算回路127は、例えば絶対番地指定部125により算出された絶対番地データを用いて、同一角度位置(領域)ごとの透過X線データどうしを、モニタ検出器31により検出したモニタX線データにより求められる積分時間を用いて、重み付けすることも可能である。
このようにして得られたX線検出器15の個々の検出領域からの透過X線データ(積分されたのち、A−D変換されている)は、画像再構成ユニット121により再構成され、例えば画像表示ユニット131の図示しない表示装置(ディスプレイ)に表示され、必要に応じてデータ保存ユニット141の図示しない記録媒体に記録される。
図11及び図12は、X線管装置13の電子銃203からの電子ビーム(熱電子)を偏向させるために、図1に示した偏向装置29の偏向コイル219に供給される駆動電流の波形の一例を示す。すなわち、図11に示すような三角波を用いた場合には、図5(c)あるいは図7(c)に示したN1のピッチは、概ね等しくなる。また、図12に示すような方向性のあるノコギリ波を用いる場合は、偏向されたX線ビームは、一方向に概ね等速となる。
以上説明したように、この発明のX線CTスキャナ装置においては、X線管装置の重量が、広く用いられている回転陽極型のX線管装置に比較して、一例ではあるが1/2以下に低減させることができる。このため、回転架台21が回転される速度が向上でき、より短い撮影時間で必要数の断層画像を得ることができる。また、X線管装置の陽極回転軸の軸受機構に起因する故障を考慮する必要がなくなる(回転陽極を用いることなく回転陽極型のX線管装置と同程度の線量(エネルギー)のX線ビームが得られる)。
また、この発明によれば、1つの断層像の撮影に必要な時間が短縮されることにより、被写体が非静止物であっても、運動ぼけすなわちモーションアーチフェクトも少ない画像を得ることができる(瞬時性が向上される)。すなわち、特に心臓検査における診断能の向上が期待できる。
図13(a)ないし図13(c)は、図1に示したX線CTスキャナ装置に組み込まれる強度モニタ/ビーム位置検出器の別の実施の形態の一例を示す。なお、強度モニタ部については、図4(a)および図4(b)に示した例と同様であるから詳細な説明を省略する。
図13(a)ないし図13(c)に示すビーム位置検出器135は、図4(a)および図4(b)に示したビーム位置検出器(ポジションセンサ)35に比較して任意数(図では5)に分割された検出層135−1〜135−5と、所定の間隔のスリット状のX線遮蔽パターンが与えられたスリットコリメータ135b(実質的に図4(a)および図4(b)のビーム位置検出器のスリットコリメータと同一)と、スリットコリメータ135bのスリットの間隔と概ね一致され、検出層135−1〜135−5のそれぞれに領域に対応して任意の長さが与えられている複数の開口が配列されているシールド変調板135cと、を有する。なお、シールド変調板135cの個々の開口の幅(X線ビームが偏向される方向に沿った長さ)は、スリットコリメータ135bの個々の開口の幅(同)に比較して、アライメントを考慮して広く規定されている。
図13(a)ないし図13(c)に示すビーム位置検出器135を用いることにより、検出層135−1〜135−5から出力されるX線ビームの位置が、容易に特定できる。すなわち、図5(c)及び図7(c)に示した「角度検出信号の個数(検出位置)」N1に対応する出力が、シールド変調板135cの開口の配列パターンに基づく、検出層135−1〜135−5毎の特定のパターンとなることにより、X線ビームが入射した位置が直接特定できる。
このように、図13(a)ないし図13(c)に示したビーム位置検出器をX線CTスキャナ装置に組み込むことにより、DASコントローラ61において、位置情報を特定(取得)するために必要な処理時間が短縮される。また、位置情報の精度が高められる。従って、検査(断層像の撮影)に要求される時間がさらに短縮される。もちろん、被写体が非静止物である場合においては、運動ぼけすなわちモーションアーチフェクトが生じることが、一層低減される。
図14及び図15は、図2及び図3に示したX線管装置の別の実施の形態の一例を示す。なお、図14及び図15に示すX線管装置は、図2及び図3に示したX線管装置と同様、主として上述したX−Y平面に所定の広がりを有する扁平なX線ビームを提供可能なビーム偏向型であるが陽極ターゲットを円筒状の回転陽極としたことを特徴とする。なお、図14及び図15に示すX線管装置において、図2及び図3に示したX線管装置と実質的に同一の要素あるいは類似した要素については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図14及び図15に示すように、X線管装置1013は、例えば冷媒を循環させることによる冷却が可能なビーム偏向型であって、ハウジング201と、陰極(電子銃)203と、陽極ターゲット1205を有する。
陽極ターゲット1205は、既に説明したX−Y平面に沿う方向に伸ばされた円筒状であって、Y方向に伸びる軸線を回転中心として、図示しない回転機溝により、所定の速度で回転される。従って、電子銃203からの電子ビームが衝突するX線放出面1205aは、常時所定の線速(外周面の移動速度)で移動される。なお、電子銃203からの電子ビームは、上記第1の方向(Z方向)と回転中心が延びるY方向(第2の方向)とにより規定されるY−Zと直交する上記X−Y平面に対して、陽極ターゲット1205の回転中心に対して、距離δだけオフセットされて陽極ターゲット1205のX線放出面1205aに照射される。この距離δを最適化することにより、陽極ターゲット205からX線ビームが放射される方向を、図15(b)に示すように、実質的に上記X−Y平面の面内方向に一致させることができる。なお、X線ビームは、窓207から被写体Oに向けて出射される。
一方、陽極ターゲット1205のX線放射面1205aに対して電子銃203からの電子ビームが上記δだけオフセットされていることにより、図15(b)に示すように、上記第1の方向(Z方向)及び上記X−Y平面のいずれとも一致しない所定の方向(上記X−Y平面に対して角度ηの方向)にもX線ビーム(モニタ用)が出射される。このX線ビームは、窓209からモニタ用として強度モニタ/角度検出器31に向けて出射される。
電子銃203と陽極ターゲット1205は、例えばチューブ状に形成され、図15(a)に示すように、上述したX−Y平面と直交するY−Z平面に沿った広がりが与えられた漏洩防止部材211の内部の所定の位置に固定されていることは、図2及び図3により説明したX線管装置と実質的に同一である。また、漏洩防止部材211の内部であって、陽極ターゲット205との間の所定の位置には、アパーチャ215及び反跳電子トラップ217が設けられている。さらに、漏洩防止部材211の外側であって、電子銃203から出力された電子ビームを偏向すべき位置には、電子ビームを上記X−Y平面内で所定の振り角θ(図1参照)で偏向させる偏向コイル219が設けられている。
また、陽極ターゲット1205は、ロータと一体的に形成された陽極ターゲットが回転される回転中心(回転軸)固定型であって、回転軸1205bと陽極ターゲット1205との間には、流体金属ベアリング等が用いられている。
なお、X線管装置1013のハウジング201には、水あるいは水を主成分とする絶縁性の冷却媒体が循環され、陽極ターゲット1205や電子銃203が冷却される。
冷却媒体は、陽極ターゲット1205の回転軸の中心に一体に設けられた冷却液流入口1205cから陽極ターゲット1205の回転軸の内部に案内され、図15(c)に概略を示すように、陽極ターゲット1205の回転軸を冷却したのち、漏洩防止部材211の外側へ案内され、ハウジング201に満たされる。ハウジング201内に満たされた冷却媒体は、ハウジング201の所定の位置、好ましくは電子銃203の近傍に設けられる冷却液排出口201cから、外部へ排出される。
このように、図14及び図15に示したX線管装置をX線CTスキャナ装置に組み込むことにより、陽極ターゲットの冷却効率が向上され、連続した運転が可能となる。
また、この発明によれば、1つの断層像の撮影に必要な時間が短縮されることにより、被写体が非静止物であっても、運動ぼけすなわちモーションアーチフェクトも少ない画像を得ることができる(瞬時性が向上される)。すなわち、特に心臓検査における診断能の向上が期待できる。
さらに、X線管装置の陽極ターゲットの冷却に必要な時間が短縮されるので、連続した検査間の待ち時間が短縮され、患者への時間的な負担(待ち時間)が低減される。
なお、本発明は、上述のいずれかの実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記のいずれかの実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、患者の被曝X線量低減のためにX線管への供給電流を変調させる手法としては、データ収集前に低電流で2つの直交する方向でスカウト(探査)画像を取得して、これらのスカウト画像のX線減衰値の比に基づいて決められた変調プロフィールに従って管電流変調させても良いし、またはデータ収集中に測定されたX線減衰特性に従って管電流を動的に修正する方式でもどちらでも良い。
この発明の一実施形態のX線CTスキャナ装置を示す概略図。 図1にCTスキャナ装置に組みこまれるX線管装置の一例を示す概略図。 図1にCTスキャナ装置に組みこまれるX線管装置の一例を示す概略図。 図1にCTスキャナ装置に組みこまれる強度モニタ/ポジションセンサの一例を示す概略図。 DASコントローラの動作と図4に示した強度モニタ/ポジションセンサの検出領域の特定について説明する概略図。 図4に示した強度モニタ/ポジションセンサの出力とDASの出力から得られる絶対番地との関係を説明する概略図。 DASコントローラの動作と図4に示した強度モニタ/ポジションセンサの検出領域の特定について説明する概略図。 図6に示した強度モニタ/ポジションセンサの出力とDASの出力から得られる絶対番地との関係を説明する概略図。 DASコントローラ及びDAS(データ収集装置)の構成の一例を示す概略図。 画像再構成ユニットの構成の一例を示す概略図。 X線管装置の電子銃からの電子ビーム(熱電子)を偏向させるために、図1に示した偏向装置の偏向コイルに供給される駆動電流の波形の一例を示す概略図。 X線管装置の電子銃からの電子ビーム(熱電子)を偏向させるために、図1に示した偏向装置の偏向コイルに供給される駆動電流の波形の一例を示す概略図。 図4に示した強度モニタ/ポジションセンサの別の実施の形態を説明する概略図。 図1にCTスキャナ装置に組みこまれるX線管装置の一例を示す概略図。 図1にCTスキャナ装置に組みこまれるX線管装置の一例を示す概略図。
符号の説明
1…X線CTスキャナ、11…撮像ユニット、13…X線管装置、15…X線検出器、21…回転架台、23…固定架台、25…角度検出器、29…偏向装置、33…モニタ検出器(強度モニタ)、35…ビーム位置検出器(ポジションセンサ)、51…DAS(データ収集装置)、61…DASコントローラ、101…信号処理/制御ユニット、111…主制御ユニット、121…画像再構成ユニット、123…メモリ、125…絶対番地指定部、127…加算回路。

Claims (14)

  1. X線管を、被検体の周りを回転させる手段と、X線管を、陽極ターゲット上の電子ビームスポットが往復動するよう往復走査させる手段と、を含むX線管(焦点)移動手段と、
    X線管から出力され、被検体を透過したX線を検出し、X線管が被検体の周りを回転する角度を第1の角度検出信号として検出する第1の角度検出器と、
    X線管の陽極ターゲット上の電子ビームスポット位置を第2の角度検出信号として検出する第1のX線検出器と、
    X線管から放射されたX線をモニタする第2のX線検出器と、
    X線管が一定角度単位で移動するごとに、前記第1のX線検出器からの出力を積分する積分回路の動作を制御する積分回路制御信号を出力する積分回路制御信号発生手段と、
    前記第1の角度検出器により得られた第1の角度検出信号および前記第1のX線検出器により得られた第2の角度検出信号を組み合わせて焦点角度位置(領域)の絶対番地を指定する絶対番地指定手段と、
    前記絶対番地指定手段により算出された絶対番地データを用いて、同一角度位置(領域)ごとの透過X線データどうしを、X線検出器2により検出されたモニタX線データを用いて重み付けして加算する加算手段と、
    前記加算手段によって生成された補正透過X線データに基づいて再構成演算処理を行う再構成演算処理手段と、
    を備えたことを特徴とするX線CTスキャナ。
  2. 前記積分回路制御信号は、X線管の焦点が一定の角度単位移動するごとに前記第2のX線検出器の出力を積分する積分回路の動作制御を行い、得られた積分値をモニタX線データとして加算することを特徴とする請求項1に記載のX線CTスキャナ。
  3. 前記積分回路制御信号から各焦点角度位置(領域)ごとの前記第1のX線検出器の出力を積分する積分回路の積分時間を算出する積分時間算出手段をさらに備え、前記加算手段により、同一角度位置(領域)ごとの透過X線データどうしを、算出された積分時間を重み付けして加算することを特徴とする請求項1に記載のX線CTスキャナ。
  4. 被検体へのX線照射中に、患者に加えられるX線ビームのX線量を低減させる目的で前記X線管に供給される電流が変調されることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載のX線CTスキャナ。
  5. 前記電子ビームが実質的に円形の横断面を持ち、陽極ターゲット上の電子ビームスポットが実質的に、前記往復走査させる段によって電子ビームが往復走査される方向にほぼ垂直となる向きの長軸を有する長方形となるように電子ビームを往復走査することを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載のX線CTスキャナ。
  6. 被検体へのX線照射は連続的に行われることを特徴とする請求項1ないし請求項5に記載のX線CTスキャナ。
  7. 被検体をはさんで複数個のX線管とX線検出器1とが対向配置され、この複数個のX線管のそれぞれから被検体にX線照射され、それぞれの透過X線データが、1スライス画像構成に必要な異なる角度におけるこれらX線透過データが少なくとも一部は互いに重複することのないように、並列的に獲得されることを特徴とする請求項1ないし請求項6に記載のX線CTスキャナ。
  8. 被検体へ複数個のX線ビーム発生源から同時にはX線照射されないように、複数個のX線管のX線発生動作を制御するX線発生制御手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のX線CTスキャナ。
  9. 前記X線管は、陽極ターゲット上を、電子ビームスポットを往復走査させることによりX線焦点位置を移動させるようにした真空封じきり型X線管であり、
    陽極ターゲットは前記電子ビームスポットが走査される方向を長手方向とする細長形状を有するとともに、
    陽極電位はほぼ接地電位であり、
    かつ少なくとも陽極ターゲットの近傍に液体冷却材を循環させることによって陽極ターゲットを強制冷却するための冷却器、
    を具備したことを特徴とする請求項1ないし請求項8に記載のX線CTスキャナに用いるX線管装置。
  10. 前記陽極は、固定陽極である請求項9に記載のX線CTスキャナ装置いるX線管装置。
  11. 前記陽極ターゲットは、回転軸が前記電子ビームスポットが走査される方向に沿った回転軸を有する回転陽極ターゲットであり、陽極ターゲットが固定された回転体と、この回転体に同軸状に嵌合し、内部に液体冷却材の循環路が設けられた固定体と、これら回転体及び固定体の嵌合部に液体金属潤滑材が充填された動圧軸受とを具備することを特徴とする請求項9に記載のX線CTスキャナ装置いるX線管装置。
  12. 陽極ターゲットの電子ビームが入射される側の近傍に、電子ビームスポットが走査される方向に沿って延びる細長形状の電子ビーム通過孔を有し、かつほぼ接地電位である反跳電子捕捉用構造体が設けられ、前記冷却器により反跳電子捕捉用構造体の近傍に前記液体冷却材を循環させることによって反跳電子捕捉用構造体が強制冷却されることを特徴とする請求項9ないし請求項11に記載のX線CTスキャナ装置いるX線管装置。
  13. 液体冷却材は、水を主成分とする水系冷却液である請求項9ないし請求項12に記載のX線CTスキャナ装置いるX線管装置。
  14. 前記電子ビームが実質的に円形の横断面を持ち、陽極ターゲット上の電子ビームスポットが実質的にX線管の陽極ターゲットの長手方向とほぼ直交する向きの長軸を有する長方形となるように電子ビームを振動的に偏向させる偏向装置を備えることを特徴とする請求項9ないし請求項13に記載のX線CTスキャナ装置いるX線管装置。
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