JP5264799B2 - 前眼部関連細胞シート、3次元構造体、及びそれらの製造法 - Google Patents

前眼部関連細胞シート、3次元構造体、及びそれらの製造法 Download PDF

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Description

本発明は、生物学、医学等の分野における前眼部関連細胞シート、3次元構造体、及びそれらの製造法及びそれらを利用した治療法に関する。
医療技術の著しい発展により、近年、治療困難となった臓器を他人の臓器と置き換えようとする臓器移植が一般化してきた。対象となる臓器も皮膚、角膜、腎臓、肝臓、心臓等と実に多様で、また、術後の経過も格段に良くなり、医療の一技術としてすでに確立されつつある。一例として角膜移植をあげると、約40年前に日本にもアイバンクが設立され移植活動が始められた。しかしながら、未だにドナー数が少なく、国内だけでも角膜移植の必要な患者が年間約2万人出てくるのに対し、実際に移植治療が行える患者は約1/10の2000人程度でしかないといわれている。角膜移植というほぼ確立された技術があるにもかかわらず、ドナー不足という問題のため、次なる医療技術が求められているのが現状である。
このような背景のもと、以前より、人工代替物や細胞を培養して組織化させたものをそのまま移植しようという技術が注目されている。その代表的な例として、人工皮膚及び培養皮膚があげられよう。ここで、合成高分子を用いた人工皮膚は拒絶反応等が生じる可能性があり、移植用皮膚としては好ましくない。一方、培養皮膚は本人の正常な皮膚の一部を所望の大きさまで培養したものであるため、これを使用しても拒絶反応等の心配がなく、最も自然なマスキング剤と言える。
従来、そのような細胞培養は、ガラス表面上あるいは種々の処理を行った合成高分子の表面上にて行われていた。例えば、ポリスチレンを材料とする表面処理、例えばγ線照射、シリコーンコーティング等を行った種々の容器等が細胞培養用容器として普及している。このような細胞培養用容器を用いて培養・増殖した細胞は、トリプシンのような蛋白分解酵素や化学薬品により処理することで容器表面から剥離・回収される。
しかし、上述のような化学薬品処理を施して増殖した細胞を回収する場合、処理工程が煩雑になり、不純物混入の可能性が多くなること、及び増殖した細胞が化学的処理により変成若しくは損傷し細胞本来の機能が損なわれる例があること等の欠点が指摘されていた。かかる欠点を克服するために、これまでいくつかの技術が提案されている。
特公平2−23191号公報(特許文献1)には、ヒト新生児由来角化表皮細胞を、ケラチン組織の膜が容器の表面上に形成される条件下に、培養容器中で培養し、ケラチン組織の膜を酵素を用いて剥離させることを特徴とするケラチン組織の移植可能な膜を製造する方法、が記載されている。具体的には、3T3細胞をフィーダーレイヤーとして増殖、重層化させ、蛋白質分解酵素であるディスパーゼを用いて細胞シートを回収する技術が開示されている。しかしながら、当該公報に記載されている方法は次のような欠点を有していた。
(1)ディスパーゼは菌由来のものであり、回収された細胞シートを十分に洗浄する必要性があること。
(2)培養された細胞ごとにディスパーゼ処理の条件が異なり、その処理に熟練が必要であること。
(3)ディスパーゼ処理により培養された表皮細胞が病理学的に活性化されること。
(4)ディスパーゼ処理により細胞外マトリックスが分解されること。
(5)そのためその細胞シートを移植された患部は感染され易いこと。
しかしながら、本発明の対象とする角膜上皮細胞、角膜内皮細胞、及び結膜上皮細胞などの前眼部関連細胞は、皮膚細胞ほど細胞・細胞間の結合が強くなく、上記ディスパーゼをもってしても、培養後、1枚のシートとして剥離、回収することはできなかった。
かかる課題を解決するために、最近、スポンジ層と上皮層を除去した羊膜上で、角膜上皮細胞や結膜上皮細胞を培養、組織化させ、その羊膜ごと移植用細胞片とする技術が考案された(特開2001−161353号公報(特許文献2))。羊膜が十分な膜強度を持っていること、さらに抗原性を持っていないことから、移植用細胞片の支持体として好都合だが、羊膜というものがもともと眼内になく、より精密に眼内組織を構築していくためには、やはり眼内の細胞だけで十分な強度を持ったシートの作成が望まれていた。
特公平2−23191号公報 特開2001−161353号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決することを意図してなされたものである。すなわち、本発明は、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持された状態で回収される構造欠陥の少ない前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を提供することを目的とする。また、本発明は、ディスパーゼのような酵素で処理することなく環境温度を変化させることにより、培養・増殖させた細胞を容易にかつ1枚のシートとして十分に強度を持った状態で支持体表面からの剥離・回収が可能となる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の角度から検討を加えて、研究開発を行った。その結果、温度応答性ポリマーで基材表面を被覆した細胞培養支持体上で前眼部関連細胞を培養し、必要により培養細胞層を重層化させ、その後、培養液温度を上限臨界溶解温度以上または下限臨界溶解温度以下とし、培養した前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を高分子膜に密着させ、そのまま高分子膜と共に剥離することにより、構造欠陥の少ない前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体が得られることを見いだした。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持された状態で回収される構造欠陥の少ない前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を提供する。
また、本発明は、水に対する上限もしくは下限臨界溶解温度が0〜80℃である温度応答性ポリマーで基材表面を被覆した細胞培養支持体上で細胞を培養し、必要に応じて常法により培養細胞層を重層化させ、その後
(1)培養液温度を上限臨界溶解温度以上または下限臨界溶解温度以下とし、
(2)培養した前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を高分子膜に密着させ、及び
(3)そのまま高分子膜と共に剥離する
ことを特徴とする前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体の製造法を提供する。
更に、本発明は、上記製造法で得られた高分子膜に密着した前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を再び細胞培養支持体、温度応答性ポリマーで表面を被覆した細胞培養支持体、高分子膜、或いは他の細胞シート等に付着させ、その後、密着した高分子膜を剥がす操作を繰り返すことで重層化させることを特徴とする3次元構造体の製造法を提供する。
加えて、本発明は、深部まで欠損及び/または創傷した組織を治療するための上記前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を提供する。
更に加えて、本発明は、深部まで欠損及び/または創傷した組織に対し、上記前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を移植することを特徴とする治療法を提供する。
更に、本発明は医療分野のみならず、化学物質、毒物、或いは医薬品の安全性評価用細胞として有用な前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を提供する。
本発明の前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体の作製に使用される好適な細胞として角膜上皮細胞、角膜内皮細胞、結膜上皮細胞等、及び上皮幹細胞が挙げられるが、その種類は、何ら制約されるものではない。本発明において、前眼部関連細胞シートとは、上記したように生体における前眼部を形成する各種細胞が培養支持体上で単層状に培養され、その後、支持体よる剥離されたシートを意味し、その3次元構造体とは、その各種表皮培養細胞シートが単独若しくは組み合わされた状態で重層化されたシートを意味する。
本発明における前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は培養時にディスパーゼ、トリプシン等で代表される蛋白質分解酵素に損傷を受けていないものである。そのため、基材から剥離された前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は、細胞、細胞間のデスモソーム構造が保持され、構造的欠陥が少なく、また強度の高いものである。このことは、例えば、得られた前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を移植等を目的に利用した場合、本発明の前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は十分に強度を持っているものであるため、患部は外部と完全に隔離される。また、本発明のシートは培養時に形成される細胞、基材間の基底膜様蛋白質も酵素による破壊を受けていない。このことは、移植時において患部組織と良好に接着することができ、効率の良い治療を実施することができるようになる。以上のことを具体的に説明すると、トリプシン等の通常の蛋白質分解酵素を使用した場合、細胞、細胞間のデスモソーム構造及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質等は殆ど保持されておらず、従って、細胞は個々に分かれた状態となって剥離される。その中で、蛋白質分解酵素であるディスパーゼに関しては、細胞、基材間の基底膜様蛋白質等を殆ど破壊してしまうものの、デスモソーム構造については10〜60%保持した状態で剥離させることができることで知られているが、得られる細胞シートは強度の弱いものである。これに対して、本発明の細胞シートは、デスモソーム構造、基底膜様蛋白質共に80%以上残存された状態のものであり、上述したような種々の効果を得ることができるものである。
本発明における前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は、以上に示すように、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び、細胞、基材間の基底膜様蛋白質双方を兼ね備え、しかも強度の高いシートであり、従来技術からでは全く得られなかったものである。
細胞培養支持体において基材の被覆に用いられる温度応答性ポリマーは、水溶液中で上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度0℃〜80℃、より好ましくは20℃〜50℃を有する。上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度が80℃を越えると細胞が死滅する可能性があるので好ましくない。また、上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度が0℃より低いと一般に細胞増殖速度が極度に低下するか、または細胞が死滅してしまうため、やはり好ましくない。
本発明に用いる温度応答性ポリマーはホモポリマー、コポリマーのいずれであってもよい。このようなポリマーとしては、例えば、特開平2−211865号公報に記載されているポリマーが挙げられる。具体的には、例えば、以下のモノマーの単独重合または共重合によって得られる。使用し得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、またはビニルエーテル誘導体が挙げられ、コポリマーの場合は、これらの中で任意の2種以上を使用することができる。更には、上記モノマー以外のモノマー類との共重合、ポリマー同士のグラフトまたは共重合、あるいはポリマー、コポリマーの混合物を用いてもよい。また、ポリマー本来の性質を損なわない範囲で架橋することも可能である。
被覆を施される基材としては、通常細胞培養に用いられるガラス、改質ガラス、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の化合物を初めとして、一般に形態付与が可能である物質、例えば、上記以外の高分子化合物、セラミックス類など全て用いることができる。
温度応答性ポリマーの支持体への被覆方法は、特に制限されないが、例えば、特開平2−211865号公報に記載されている方法に従ってよい。すなわち、かかる被覆は、基材と上記モノマーまたはポリマーを、電子線照射(EB)、γ線照射、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、有機重合反応のいずれかにより、または塗布、混練等の物理的吸着等により行うことができる。
本発明で示される支持体材料とは、温度応答性高分子が被覆されたA領域と、
(1)細胞と親和性の低い高分子が被覆されている領域、
(2)A領域と異なる量の温度応答性高分子が被覆されている領域、
(3)A領域と異なる温度に応答する高分子が被覆されている領域
のいずれか、または(1)〜(3)の任意の2つもしくは3つの組み合わせからなるB領域の2領域を表面に持つことを特徴とするものである。
その製造法としては、最終的に上記の構造を有するものであれば何ら制約されるものではないが、例えば、[1]基材表面上全体にまずB領域を作成し、その後、最終的にB領域となる部分をマスクしてA領域を上乗せする方法、或いはそのA,Bを逆にした方法、[2]あらかじめA,Bの2層を被覆しておき、超音波或は走査型機器によりどちらかの層を削り取る方法、[3]被覆物質をオフセット印刷する方法、等を単独または併用する方法が挙げられる。
被覆領域の形態は、上部から観察して、例えば、[1]ラインとスペースからなるパターン、[2]水玉模様のパターン、[3]格子状のパターン、その他特殊な形のパターン、或いはこれらが混ざっている状態のパターンが挙げられ何ら限定されるものではないが、眼内の各組織の状態を考え、[2]の円形状のパターンのものが好ましい。
被覆領域の大きさは何ら限定されるものではないが、眼内の各組織の大きさ、並びに培養した前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を剥離した際、収縮することを考え、円形状のパターンでその円内にある細胞を使用する場合、その円の直径は5cm以下、好ましくは3cm以下、さらに2cm以下が好ましい。円の外側を使う場合は、その円の直径は1mm以下、好ましくは3mm以下、さらに5mm以下が好ましい。
温度応答性高分子の被覆量は、0.3〜6.0μg/cm2の範囲が良く、好ましくは0.5〜3.5μg/cm2であり、さらに好ましくは0.8〜3.0μg/cm2である。0.2μg/cm2より少ない被覆量のとき、刺激を与えても当該高分子上の細胞は剥離し難く、作業効率が著しく悪くなり好ましくない。逆に6.0μg/cm2以上であると、その領域に細胞が付着し難く、細胞を十分に付着させることが困難となる。
本発明における細胞と親和性の低い高分子とは、細胞が付着しないものならば何ら制約されるものではないが、例えば、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース等の親水性高分子、或いはシリコーン高分子、フッ素高分子等の強疎水性高分子等が挙げられる。
本発明において、細胞の培養は上述のようにして製造された細胞培養支持体上(例えば、細胞培養皿)で行われる。培地温度は、基材表面に被覆された前記ポリマーが上限臨界溶解温度を有する場合はその温度以下、また前記ポリマーが下限臨界溶解温度を有する場合はその温度以上であれば特に制限されない。しかし、培養細胞が増殖しないような低温域、あるいは培養細胞が死滅するような高温域における培養が不適切であることは言うまでもない。温度以外の培養条件は、常法に従えばよく、特に制限されるものではない。例えば、使用する培地については、公知のウシ胎児血清(FCS)等の血清が添加されている培地でもよく、また、このような血清が添加されていない無血清培地でもよい。
本発明の方法においては、前記方法に従い、前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体の使用目的に合わせて培養時間を設定すればよい。培養した細胞を支持体材料から剥離回収するには、培養された前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を高分子膜に密着させ、細胞の付着した支持体材料の温度を支持体基材の被覆ポリマーの上限臨界溶解温度以上若しくは下限臨界溶解温度以下にすることによって、そのまま高分子膜とともに剥離することができる。なお、シートを剥離することは細胞を培養していた培養液において行うことも、その他の等張液において行うことも可能であり、目的に合わせて選択することができる。前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を密着させる際に使用する高分子膜としては、例えば、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース及びその誘導体、キチン、キトサン、コラーゲン、ウレタン等を挙げることができる。
本発明における3次元構造体の製造法は特に限定されるものではないが、例えば、一般的に知られている3T3細胞をフィーダーレイヤーとして増殖、重層化させる方法、或いは上記の高分子膜に密着した表皮培養細胞シートを利用することで製造する方法等を挙げることができる。具体的には、次のような方法が例示される。
(1)高分子膜と密着した細胞シートを細胞培養支持体に付着させ、その後培地を加えることで高分子膜を細胞シートからはがし、そして更に別の高分子膜と密着した細胞シートを付着させることを繰り返すことで細胞シートを重層化させる方法。
(2)高分子膜と密着した細胞シートを反転させ細胞培養支持体上で高分子膜側で固定させ、細胞シート側に別の細胞シートを付着させ、その後培地を加えることで高分子膜を細胞シートからはがし、再び別の細胞シートを付着させる操作を繰り返すことで細胞シートを重層化させる方法。
(3)高分子膜と密着した細胞シート同士を細胞シート側で密着させる方法。
(4)高分子膜と密着した細胞シートを生体の患部に当て、細胞シートを生体組織に付着させた後、高分子膜をはがし、再び別の細胞シートを重ねていく方法。
本発明における3次元構造体は、必ずしも角膜上皮細胞だけからなるものでなくても良い。例えば、角膜上皮細胞からなる細胞シート或いは3次元構造体に、同様に操作して作製した角膜内皮細胞シート及び/または結膜上皮細胞シートを重ね合わせることも可能である。生体内の前眼部組織により近いものとする上でこのような技術は極めて有効である。
前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体を高収率で剥離、回収する目的で、細胞培養支持体を軽くたたいたり、ゆらしたりする方法、更にはピペットを用いて培地を撹拌する方法等を単独で、あるいは併用して用いてもよい。加えて、必要に応じて培養細胞は等張液等で洗浄して剥離回収してもよい。
上述の方法により得られた前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は、従来の方法により得られたものに比べて、剥離性の点でも非侵襲性の点でも極めて優れており、移植用角膜等の臨床応用が強く期待される。特に、本発明の前眼部関連細胞の3次元構造体は従来の移植シートとは異なり、基底膜様蛋白質を保持しているため、移植の際に患部組織を深く削っても、生着する。このことは、患部の治療効率の向上、更には患者の負担の軽減もはかられ極めて有効な技術と考えられる。なお、本発明の方法において使用される細胞培養支持体は繰り返し使用が可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
[実施例1、2]
市販のポリスチレン製細胞培養皿(ベクトン・ディッキンソン・ラブウェア(Becton Dickinson Labware)社製 ファルコン(FALCON)3001ペトリディッシュ(直径3.5cm)上に、N−イソプロピルアクリルアミドモノマーを40%(実施例1)、50%(実施例2)になるようにイソプロピルアルコールに溶解させたものを0.10ml塗布した。その塗布面上に直径2cmの孔を1つ持つ直径3.5cmの金属製マスクをのせ、そのままの状態で0.25MGyの強度の電子線を照射し、培養皿表面にN−イソプロピルアクリルアミドポリマー(PIPAAm)を円形状(島状の部分。マスク下の部分は電子線が当たらず何も被覆されない海部分となる。)に固定化した。次に、その金属製マスクをはずし、20%になるようにイソプロピルアルコールに溶解させたものを0.10ml塗布した。そして、今度は、その円形部分にのみ直径2cmの円形の金属製マスクをおいて、そのままの状態で0.25MGyの強度の電子線を照射することで、円形PIPAAm層の外側にアクリルアミドポリマーを固定化した。照射後、金属製マスクをはずし、イオン交換水により培養皿を洗浄し、残存モノマーおよび培養皿に結合していないPIPAAmを取り除き、クリーンベンチ内で乾燥し、エチレンオキサイドガスで滅菌することで細胞培養支持体材料を得た。ここで島部分のPIPAAmの被覆量は、マスクを使わずに上と全く同条件で作製した細胞培養支持体材料より求めた。その結果、この条件下であれば、基材表面に温度応答性高分子が1.6μg/cm2(実施例1)、2.2μg/cm2(実施例2)被覆されることが分かった。得られた細胞培養支持体材料上にて、常法により正常ウサギ角膜上皮細胞を培養した(使用培地:コルネパック(クラボウ(株)製。37℃、5%CO2下)。その結果、何れの細胞培養支持体材料上の角膜上皮細胞においても中心部の円形部分にのみ正常に付着し、増殖した。培養14日後、培養した細胞の上に直径2cmのポリビニリデンジフルオライド(PVDF)膜をかぶせ、培地を静かに吸引し、細胞培養支持体材料ごと20℃で30分インキュベートし冷却することで、何れの細胞培養支持体材料上の細胞もそのかぶせた膜と共に剥離させられた。かぶせた膜は何れの細胞シートから容易に剥がすことができた。また、剥離された細胞シートは、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
なお、上記各実施例において、「低温処理」は20℃で30分インキュベートという条件下で行われたが、本発明において「低温処理」はこれらの温度及び時間に限定されない。本発明における「低温処理」として好ましい温度条件は0℃〜30℃であり、好ましい処理時間は2分〜1時間である。
[実施例3]
実施例1の細胞培養支持体上で、培地をマイトマイシンCを含む通常のグリーンらの培地(DMEM+AB(フィーダーレイヤー作製用)、ヒト新生児由来角化表皮細胞用)。に変更する以外は同様な方法で正常ウサギ角膜上皮細胞を培養させた。その結果、培養支持体材料上の角膜上皮細胞は中心部の円形部分にのみ正常に付着し、増殖し、さらに重層化した。培養16日後、細胞培養支持体材料ごと20℃で30分インキュベートし冷却することで重層化角膜上皮細胞を剥離させられた。剥離された重層化角膜上皮細胞(3次元構造体)は、円形で細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[比較例1、2]
実施例1の細胞培養支持体を製造する際のモノマー溶液を5%(比較例1)、60%(比較例2)とする以外は実施例1と同様に細胞培養支持体材料を製造した。得られた細胞培養支持体上の被覆量は、それぞれ0.1μg/cm2(比較例1)、6.2μg/cm2(比較例2)であった。その後、実施例1と同様な操作で正常ウサギ角膜上皮細胞を培養、剥離を試みた。その結果、比較例1の支持体上の細胞は低温処理しても剥離し難く、逆に比較例2の支持体上に細胞が付着し難く、細胞を十分に増殖させることが困難であり、何れの細胞培養支持体も培養基材として好ましいものではなかった。
[実施例4]
ウサギ角膜より角膜内皮細胞を常法に従い回収した。実施例1のポリイソプロピルアミド(PIPAAm)をグラフト化培養皿上に2×106cells/cm2の細胞密度で播種し、常法に従って培養した(使用培地:10%ウシ胎児血清を含むDMEM、37℃、5%CO2下)。その結果、この角膜内皮細胞においても中心部の円形部分にのみ正常に付着し、増殖した。10日後、角膜内皮細胞がコンフルエントになったことを確認した後、実施例1と同様に培養した細胞の上に直径2cmのポリビニリデンジフルオライド(PVDF)膜をかぶせ、培地を静かに吸引し、細胞培養支持体材料ごと20℃で30分インキュベートし冷却することで、細胞をそのかぶせた膜と共に剥離させられた。かぶせた膜は細胞シートから容易に剥がすことができた。また、剥離された細胞シートは、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例5]
実施例2の細胞培養支持体材料の製造法において、まず直径2cmの円形の金属製マスクを培養皿の中心に置き、PIPAAmを周囲に固定化し、次に直径2cmの円形の孔のあいた金属製マスクをかぶせることでポリアクリルアミドを中心部に固定化した細胞培養支持体材料(実施例1の内側の高分子層と外側の高分子層とが逆なものとなる。)を製造した。孔の外側のPIPAAmの被覆量は2.1μg/cm2であった。次に、ウサギの眼より結膜上皮細胞を常法に従い回収した。先のグラフト化培養皿上に2×105cells/cm2の細胞密度で播種し、常法に従って培養した(使用培地:10%ウシ胎児血清を含むMEM、37℃、5%CO2下)。その結果、播種された結膜上皮細胞は中心部の周囲のみに正常に付着し、増殖した。10日後、結膜上皮細胞がコンフルエントになったことを確認した後、実施例1と同様に培養した細胞の上にポリビニリデンジフルオライド(PVDF)膜をかぶせ、培地を静かに吸引し、細胞培養支持体材料ごと20℃で30分インキュベートし冷却することで、細胞をそのかぶせた膜と共に剥離させられた。かぶせた膜は細胞シートから容易に剥がすことができた。また、剥離された結膜上皮細胞シートは、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例6]
冷却せずに静かに培地を除去した実施例2の培養皿上の角膜上皮細胞シートに対し、実施例1で剥離された角膜上皮細胞シートを直ちに重ねた。その後、実施例3で用いた培地を静かに入れ、密着した高分子膜を剥がした。この状態で2日間培養することで、角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を得た。得られた角膜上皮細胞の重層化シートは実施例3と同様に低温処理を施すことにより支持体表面から剥離した。剥離された角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)は、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例7]
冷却せずに静かに培地を除去した実施例4の培養皿上の角膜内皮細胞シートに対し、実施例3で剥離された角膜上皮細胞の重層化シートを直ちに重ねた。その後、実施例3で用いた培地を静かに入れ、密着した高分子膜を剥がした。この状態で2日間培養することで、角膜内皮細胞層を有する角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を得た。得られた角膜上皮細胞の重層化シートは実施例3と同様に低温処理を施すことにより支持体表面から剥離した。剥離された3次元構造体は、細胞、細胞間のデスモソーム構造、及び細胞、基材間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例8]
冷却せずに静かに培地を除去した実施例4の培養皿上の角膜内皮細胞シートに対し、まず5%IV型コラーゲン溶含有培地(コラーゲンが含まれること以外は実施例4の培地と同一のもの。)を入れ、そのまま20分間静置させた。その後、再び冷却せずに静かに培地を除去した。培養皿の上に残された角膜内皮細胞シートに対し、実施例3で剥離された角膜上皮細胞の重層化シートを直ちに重ねた。その後、実施例3で用いた培地を静かに入れ、密着した高分子膜を剥がした。この状態で2日間培養することで、角膜内皮細胞層を有する角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を得た。得られた角膜上皮細胞の重層化シートは実施例3と同様に低温処理を施すことにより支持体表面から剥離した。剥離された3次元構造体は、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例9]
冷却せずに静かに培地を除去した実施例5の培養皿上の孔のあいた結膜上皮細胞シートに対し、実施例7で剥離された角膜内皮細胞層を有する角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を直ちに一部重ねるように置いた。その後、実施例3で用いた培地を静かに入れ、密着した高分子膜を剥がした。この状態で2日間培養することで、結膜上皮細胞シートが付着した角膜内皮細胞層を有する角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を得た。得られた3次元構造体は実施例3と同様に低温処理を施すことにより支持体表面から剥離した。剥離された3次元構造体は、1枚のシートとして十分に強度を持ったものであった。
[実施例10]
実施例3で得られた角膜上皮細胞の重層化シート(3次元構造体)を角膜上皮細胞部を欠損させたウサギに常法に従い移植した。その際、角膜上皮細胞の重層化シートを直接、創傷部へ縫合した。約3週間後、抜糸した結果、角膜上皮細胞の重層化シートは眼球に良好に生着していた。
以上の結果より、本技術によれば、本来、眼内にある細胞だけで十分な強度を持ったシートの作成が可能であることがわかった。このことは、治療の効率化による患者の負担軽減、また、さらなる精密な組織の構築化において極めて有効な技術と考えられる。
[発明の効果]
本発明の前眼部関連細胞シートまたは3次元構造体は、ディスパーゼ処理における場合のようにE−カドヘリン、ラミニン5を分解することがなく、しかも構造欠陥が極めて少ないため、皮膚移植等の臨床応用が強く期待される。したがって、本発明は細胞工学、医用工学、などの医学、生物学等の分野における極めて有用な発明である。

Claims (12)

  1. 水に対する上限もしくは下限臨界溶解温度が0〜80℃である温度応答性高分子で細胞培養基材表面を被覆した細胞培養支持体上で前眼部関連細胞を培養し、前眼部関連細胞の単層化シートを形成させ、その後、
    (1)培養液温度を上限臨界溶解温度以上または下限臨界溶解温度以下とし、
    (2)前眼部関連細胞の単層化シートを高分子膜に密着させ、そして
    (3)前眼部関連細胞の単層化シートを高分子膜と共に剥離する、
    ことを特徴とする、前眼部関連細胞の移植用単層化シートの製造方法であって、
    温度応答性高分子がポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)であり、
    前眼部関連細胞が、角膜上皮細胞、角膜内皮細胞、結膜上皮細胞、または上皮幹細胞であり、
    細胞培養基材表面の温度応答性高分子の被覆量が0.8〜3.0μg/cmである、前記製造方法。
  2. 細胞培養支持体がA領域とB領域を有することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法であって、
    A領域は、細胞培養基材表面が温度応答性高分子で被覆されており、ここで、前記温度応答性高分子がポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)であり、その被覆量が0.8〜3.0μg/cm であり、
    B領域は、細胞培養基材表面が、
    (1)ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、シリコーン高分子、及びフッ素高分子からなる群より選択される、細胞と親和性の低い高分子で被覆されている、
    (2)A領域と異なる量の温度応答性高分子で被覆されている、
    (3)A領域と異なる温度に応答する温度応答性高分子で被覆されている、
    のいずれか、または(1)〜(3)の任意の2つもしくは3つの組み合わせである、
    前記製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により得られる前眼部関連細胞の移植用単層化シートを再び細胞培養支持体、温度応答性高分子で細胞培養基材表面を被覆した細胞培養支持体、高分子膜に付着させ、重ね合わせていくこと、或いは他の前眼部関連細胞シートに一部、もしくは全部を付着させ、重ね合わせていくことを含む、移植用3次元構造体の製造方法。
  4. 他の前眼部関連細胞シートが、角膜上皮細胞シート及びその重層化シート、角膜内皮細胞シート、及び結膜上皮細胞シートの中から選択される1種もしくは2種以上のシートから構成される、請求項3に記載の製造方法。
  5. 剥離が蛋白質分解酵素による処理が施されていない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 高分子膜が、親水化処理が施されたポリビニリデンジフルオライドである、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法により製造される、前眼部関連細胞の移植用単層化シート、または移植用3次元構造体。
  8. 培養時の前眼部関連細胞間のデスモソーム構造、及び前眼部関連細胞と細胞培養支持体間の基底膜様蛋白質が保持され、1枚のシートとして十分に強度を持つ細胞だけからなるものとして回収される、請求項に記載の前眼部関連細胞の移植用単層化シート、または移植用3次元構造体。
  9. 蛋白質分解酵素による処理を施されることなく細胞培養支持体から剥離された、請求項7または8に記載の前眼部関連細胞の移植用単層化シート、または移植用3次元構造体。
  10. 前眼部関連細胞の単層化シートが、角膜上皮細胞を培養することにより形成される、角膜上皮細胞の単層化シートである、請求項7〜9のいずれか1項に記載の前眼部関連細胞の移植用単層化シート。
  11. 前眼部関連細胞の単層化シートに、結膜上皮細胞シートを重ね合わせたものである、請求項7〜9のいずれか1項に記載の移植用3次元構造体。
  12. 前眼部組織の一部或いは全部を損傷もしくは欠損した患部を治療するために移植される、請求項7〜11のいずれか1項に記載の前眼部関連細胞の移植用単層化シート、または移植用3次元構造体。
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