JP5264485B2 - 高マルチオレフィンハロブチルアイオノマーを含む過酸化物硬化性ゴムコンパウンド - Google Patents

高マルチオレフィンハロブチルアイオノマーを含む過酸化物硬化性ゴムコンパウンド Download PDF

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Description

本発明は、過酸化物硬化剤と、マルチオレフィンを高いモルパーセントで含むハロゲン化ブチルポリマーを少なくとも1種の窒素および/またはリン系求核試薬と反応させることにより調製されたブチルアイオノマーとを含む、過酸化物硬化性ゴムコンパウンドに関する。
ブチルゴムは、イソオレフィンと、コモノマーとしての1種または複数の、好ましくは共役の、マルチオレフィンとのコポリマーであると理解されている。市販されているブチルには、大部分を占めるイソオレフィンと、少量の、2.5モル%以下の共役マルチオレフィンとが含まれている。ブチルゴムまたはブチルポリマーは一般的には、溶媒としての塩化メチルと重合開始剤の一部分としてのフリーデルクラフツ触媒とを使用したスラリー法で調製される。塩化メチルは、イソブチレンおよびイソプレンコモノマーと同様に、比較的安価なフリーデルクラフツ触媒であるAlClをその中に溶解させるという利点を有している。さらに、ブチルゴムポリマーは塩化メチルには不溶性であるために、溶液から微細な粒子として沈降する。その重合は一般的には、約−90℃〜−100℃の温度で実施される。(特許文献1)および(非特許文献1)を参照されたい。ゴム用途として充分に高い分子量を得るためには、重合温度を低くする必要がある。
過酸化物硬化性ブチルゴムコンパウンドは、従来からの硫黄硬化系に比較していくつかの利点を有している。典型的には、それらの化合物は非常に速い硬化速度を示し、得られる硬化物品が優れた耐熱性を有する傾向がある。さらに、過酸化物硬化性化合物は、抽出可能な無機不純物(たとえば、硫黄)を含まないという点で、「クリーン」であると考えられる。したがって、そのようなクリーンなゴム物品は、たとえば、コンデンサーキャップ、生物医学装置、医薬品器具(薬剤含有バイアルの栓、注射器のプランジャー)およびおそらくは燃料電池のためのシール材料に使用することができる。
ポリイソブチレンおよびブチルゴムが有機過酸化物の作用により分解することは、よく知られている。さらに、(特許文献2)および(特許文献3)には、10重量%までのイソプレンもしくは20重量%までのパラアルキルスチレンを含むC〜Cイソモノオレフィンのコポリマーでは、高い剪断混合にかけると、分子量が低下するということが開示されている。この効果は、フリーラジカル重合開始剤が存在すると、さらに高くなる。
過酸化物硬化性ブチル系配合物を得るための一つのアプローチ方法は、通常のブチルゴムをビニル芳香族化合物(たとえばジビニルベンゼン(DVB))および有機過酸化物と組み合わせて使用する方法である((特許文献4)を参照されたい)。DVBに代えて、電子求引性基含有多官能モノマー(エチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、N,N’−m−フェニレンジマレイミド)を使用することも可能である((特許文献5)を参照されたい)。
イソブチレン(IB)、イソプレン(IP)およびDVBをベースとする市販のターポリマー、XL−10000は、過酸化物のみで硬化させることが可能である。しかしながら、この物質はいくつかの明らかに不利な点を有している。たとえば、有意なレベルの遊離のDVBが存在するために、安全上の問題が存在するおそれがある。それに加えて、重合プロセスの際にDVBが組み入れられるために、製造工程で顕著な量の架橋が起きる。そうして得られる、高ムーニー粘度(60〜75MU、ML1+8@125℃)とゲル粒子の存在のために、この物質を加工することが非常に困難となる。これらの理由から、過酸化物硬化性であり、完全に可溶性であり(すなわち、ゲルを含まない)、その組成物中にジビニルベンゼンをまったく含まないかあるいは微量しか含まないイソブチレンベースのポリマーが得られれば望ましい。
ホワイトら((特許文献6))は、元々はモノモーダルな分子量分布を有していたポリマーからバイモーダルな分子量分布を有するポリマーを得るための方法の特許請求を行っている。そのポリマー、たとえばポリイソブチレン、ブチルゴム、またはイソブチレンとパラメチルスチレンのコポリマーをポリ不飽和架橋剤(および場合によりフリーラジカル重合開始剤)と混合し、有機過酸化物の存在下に高い剪断混合条件にかけた。このバイモーダル化は、フリーラジカル分解されたポリマー鎖の幾分かを共架橋剤中に存在する不飽和でカップリングさせた結果である。この特許がそのような変性ポリマーの充填コンパウンドまたはそのようなコンパウンドの硬化状態に関してはまったく触れていない、ということ注目するのが肝要である。
須藤ら((特許文献7))は、過酸化物およびビスマレイミド化学種を用いて処理することにより、0.5〜2.5モル%の範囲のイソプレン含量を有する通常のブチルを硬化させるための方法の特許請求を行っている。同時係属出願(特許文献8)には、少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導される繰り返し単位、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーから誘導される4.1モル%を超える繰り返し単位、および場合によりさらなる共重合可能なモノマーを、重合プロセスを開始させることが可能なAlClならびにプロトン源および/またはカチオン発生化合物、ならびに少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤の存在下に含む、少なくとも25ムーニー単位のムーニー粘度および15重量%未満のゲル含量を有するポリマーを製造するための連続プロセスが開示されているが、そのプロセスは、遷移金属化合物の非存在下に実施されている。具体的には(特許文献8)には、3〜8モル%の範囲のイソプレンレベルを有するブチルゴムの連続調製法が記載されている。
米国特許第2,356,128号明細書 米国特許第3,862,265号明細書 米国特許第4,749,505号明細書 特開平06−107738号公報 特開平06−172547号公報 米国特許第5,578,682号明細書 米国特許第5,994,465号明細書 カナダ国特許第2,418,884号明細書 ウルマンズ・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケミストリー(Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第A23巻、1993、p.288〜295
今や可能となった高いレベルのイソプレンを用いることで、驚くべきことには、3〜8モル%の範囲のアリル性ハライド(allylic halide)官能基を含むハロゲン化ブチルゴム類似物を生成させることができる。存在している反応性アリル性ハライド官能基を使用することによって、ブチル系アイオノマー性化学種を調製し、最終的には残存マルチオレフィンのレベルを最適化し、それにより、この物質をベースとする配合物の過酸化物硬化を容易とすることが可能となる。
本発明は、マルチオレフィンを高いモルパーセントで含むハロゲン化ブチルポリマーを、少なくとも1種の窒素および/またはリン系求核試薬と反応させることにより調製されたブチルアイオノマーを含む、過酸化物硬化性ゴムコンパウンドに関する。
〔高マルチオレフィンブチルポリマーの調製法〕
本発明による過酸化物硬化性コンパウンドのためのブチルアイオノマーを調製するのに有用な高マルチオレフィンブチルポリマーは、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および場合によりさらなる共重合性モノマーから誘導される。
本発明は、特定のイソオレフィンに限定されるものではない。しかしながら、4〜16個の炭素原子、好ましくは4〜7個の炭素原子の範囲に入るイソオレフィン、たとえばイソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、4−メチル−1−ペンテンおよびそれらの混合物が好ましい。より好ましいのはイソブテンである。
本発明は、特定のマルチオレフィンに限定されるものではない。イソオレフィンと共重合が可能な、当業者には公知の各種のマルチオレフィンを使用することができる。しかしながら、4〜14個の炭素原子の範囲のマルチオレフィン、たとえばイソプレン、ブタジエン、2−メチルブタジエン、2,4−ジメチルブタジエン、ピペリレン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−ネオペンチルブタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2−メチル−1,6−ヘプタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、1−ビニル−シクロヘキサジエンおよびそれらの混合物、好ましくは共役ジエンを使用する。イソプレンが、使用するのにより好ましい。
本発明においては、イソオレフィンのためのコモノマーとしてβ−ピネンを使用することも可能である。
任意成分のモノマーとしては、イソオレフィンおよび/またはジエンと共重合が可能な、当業者には公知の各種のモノマーを使用することができる。α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、シクロペンタジエンおよびメチルシクロペンタジエンを使用するのが好ましい。インデンおよびその他のスチレン誘導体を本発明に使用してもよい。
好ましくは、高マルチオレフィンブチルポリマーを調製するためのモノマー混合物には、80〜95重量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、4.0〜20重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーおよび/またはβ−ピネンと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とが含まれる。より好ましくは、そのモノマー混合物には、83〜94重量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、5.0〜17重量%の範囲のマルチオレフィンモノマーまたはβ−ピネンと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とが含まれる。最も好ましくは、そのモノマー混合物には、85〜93重量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、6.0〜15重量%の範囲の、β−ピネンを含む少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とが含まれる。
その高マルチオレフィンブチルポリマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは240kg/mol超、より好ましくは300kg/mol超、さらにより好ましくは500kg/mol超、最も好ましくは600kg/mol超である。
その高マルチオレフィンブチルポリマーのゲル含量は、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらにより好ましくは3重量%未満、最も好ましくは1重量%未満である。本発明との関連においては、「ゲル」という用語は、環流下の沸騰シクロヘキサン中で60分間かけても不溶なポリマーの分率を指すものと理解されたい。
高マルチオレフィンブチルポリマーの重合は、重合プロセスを開始させることが可能な、AlClならびにプロトン源および/またはカチオン発生化合物の存在下に実施する。本発明において適切なプロトン源としては、AlClまたはAlClを含む組成物に添加したときにプロトンを発生する各種の化合物が挙げられる。プロトンは、AlClをプロトン源たとえば水、アルコールまたはフェノールと反応させて、プロトンと対応する副生物とを生成させることにより発生させることができる。そのような反応は、そのプロトン源がプロトン化された添加剤と反応する方が、モノマーとの反応に比較してより速いような場合には好ましい。その他のプロトン発生性の反応剤としては、チオール、カルボン酸などが挙げられる。本発明においては、低分子量の高マルチオレフィンブチルポリマーが望ましい場合には、脂肪族または芳香族アルコールが好ましい。最も好ましいプロトン源は水である。AlCl対水の好ましい比率は重量で、5:1から100:1までの間である。AlCl誘導触媒系、塩化ジエチルアルミニウム、塩化エチルアルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、またはメチルアルモキサンを導入すればさらに有利となりうる。
プロトン源に加えて、またはそれに代わるものとして、重合プロセスを開始させることが可能なカチオン発生化合物を使用することもできる。好適なカチオン発生化合物としては、所定の条件下でカルボカチオンを発生する各種の化合物が挙げられる。カチオン発生化合物の好適な基としては、次式を有するカルボカチオン性化合物が挙げられる:
Figure 0005264485
式中、R、RおよびRは独立して、水素、または直鎖状、分岐状もしくは環状の芳香族もしくは脂肪族基であるが、ただしR、RおよびRの内の一つだけが水素であってもよい。R、RおよびRが独立して、C〜C20芳香族または脂肪族基であるのが好ましい。適切な芳香族基の例を非限定的に挙げれば、フェニル、トリル、キシリルおよびビフェニルから選択するのがよい。適切な脂肪族基の例を非限定的に挙げれば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、3−メチルペンチルおよび3,5,5−トリメチルヘキシルなどがある。
カチオン発生化合物のまた別な好ましい基としては、次式を有する置換シリリウムカチオン性化合物が挙げられる:
Figure 0005264485
式中、R、RおよびRは独立して、水素、または直鎖状、分岐状もしくは環状の芳香族もしくは脂肪族基であるが、ただしR、RおよびRの内の一つだけが水素であってもよい。R、RおよびRがすべてHでないのが好ましい。R、RおよびRが独立して、C〜C20芳香族または脂肪族基であるのが好ましい。R、RおよびRが独立してC〜Cアルキル基であるのがより好ましい。有用な芳香族基の例としては、フェニル、トリル、キシリルおよびビフェニルから選択するのがよい。有用な脂肪族基の例を非限定的に挙げれば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、3−メチルペンチルおよび3,5,5−トリメチルヘキシルなどがある。反応性の置換シリリウムカチオンの好適な基としては、トリメチルシリリウム、トリエチルシリリウムおよびベンジルジメチルシリリウムが挙げられる。そのようなカチオンは、RSi−Hのヒドリド基を、適切な溶媒中でカチオンが得られる、非配位性アニオン(non-cordinating anion (NCA))たとえばPh3C+B(pfp)−生成組成物たとえばRSiB(pfp)を用いて交換反応させることにより調製することが可能である。
本発明においては、Ab−はアニオンを表している。好適なアニオンとしては、電荷を有する金属または半金属コアを有する単一の配位化合物を含むものが挙げられるが、それは、二つの成分が組み合わされて形成される活性触媒種の上の電荷とバランスをとるのに必要な程度で負に荷電されている。より好ましくはAb−は、一般式[MQ4]−を有する化合物に相当するが、ここで
Mは、+3の本来の酸化状態にあるホウ素、アルミニウム、ガリウムまたはインジウムであり、そして
Qは独立して、ヒドリド、ジアルキルアミド、ハライド、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシド、ハロ置換ヒドロカルビル、ハロ置換ヒドロカルビルオキシド、およびハロ置換シリルヒドロカルビル基から選択される。
本発明におけるプロセスにおいては、有機ニトロ化合物または遷移金属が使用されていないのが好ましい。
高マルチオレフィン含有ブチルポリマーを製造するために使用される反応混合物には、マルチオレフィン架橋剤がさらに含まれる。「架橋剤」という用語は当業者には公知であって、鎖に付加するモノマーとは対照的に、ポリマー鎖の間で化学的な架橋を起こさせるような化合物を表していると理解されたい。ある化合物がモノマーとして機能するかあるいは架橋剤として機能するかは、いくつかの簡単な予備試験で知ることができる。架橋剤の選択には制限はない。架橋にマルチオレフィン性炭化水素化合物が含まれているのが好ましい。そのようなものの例としては、ノルボルナジエン、2−イソプロペニルノルボルネン、2−ビニル−ノルボルネン、1,3,5−ヘキサトリエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ならびにそれらのC〜C20アルキル−置換誘導体が挙げられる。マルチオレフィン架橋剤が、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、およびそれらのC〜C20アルキル置換誘導体、ならびにそれらの化合物の混合物がより好ましい。マルチオレフィン架橋剤がジビニルベンゼンおよびジイソプロペニルベンゼンを含んでいれば最も好ましい。
高マルチオレフィン含有ブチルポリマーの重合は、米国特許第5,417,930号明細書に記載されているようにして、適切な希釈剤たとえばクロロアルカン中スラリー(懸濁液)の中で、連続プロセスにより実施することができる。
それらのモノマーは一般的に、好ましくは−120℃〜+20℃の範囲、好ましくは−100℃〜−20℃の範囲の温度、0.1〜4バールの圧力下で、カチオン重合させる。
バッチ反応器ではなく連続反応器を使用するのが、本プロセスにはプラスの効果を与えると考えられる。このプロセスは、0.1m〜100mの間、より好ましくは1m〜10mの間の容積を有する少なくとも一つの連続反応器中で実施するのが好ましい。
ブチル重合のための、当業者に公知の不活性溶媒または希釈剤を、不活性溶媒または希釈剤(反応媒体)と考えてよい。そのようなものとしては、アルカン、クロロアルカン、シクロアルカンまたは芳香族化合物が挙げられるが、それらは多くの場合ハロゲンでモノ−またはポリ−置換されている。ヘキサン/クロロアルカン混合物、塩化メチル、ジクロロメタンまたはそれらの混合物が好ましいであろう。本発明におけるプロセスではクロロアルカンを使用するのが好ましい。
重合は連続的に実施するのが好ましい。そのプロセスは、以下の3種の供給原料流を用いて実施するのが好ましい:
I)溶媒/希釈剤+イソオレフィン(好ましくはイソブテン)+マルチオレフィン(好ましくはジエン、イソプレン)
II)重合開始剤システム
III)マルチオレフィン架橋剤。
マルチオレフィン架橋剤は、イソオレフィンおよびマルチオレフィンと同一の供給原料流中に供給することもできるということに注目されたい。
〔高マルチオレフィンハロブチルポリマーの調製法〕
得られた高マルチオレフィンブチルポリマーを次いでハロゲン化プロセスにかけて、高マルチオレフィンハロブチルポリマーを製造することができる。臭素化または塩素化は、当業者に公知のプロセス、たとえば、『ラバー・テクノロジー(Rubber Technology)』第3版、モーリス・モートン(Mourice Morton)編、クルワー・アカデミック・パブリッシャーズ(Kluwer Academic Publishers)、p.297〜300およびこの参考文献内に引用されている文献に記載されているような手順に従って実施することができる。
そうして得られる高マルチオレフィンハロブチルポリマーは、好ましくは0.05〜2.0モル%、より好ましくは0.2〜1.0モル%、さらにより好ましくは0.5〜0.8モル%の全アリル性ハライド含量を有しているようにするべきである。その高マルチオレフィンハロブチルポリマーはさらに、2〜10モル%、より好ましくは3〜8モル%、さらにより好ましくは4〜7.5モル%の範囲の残存マルチオレフィンを有しているべきである。
〔高マルチオレフィンブチルアイオノマーの調製法〕
本発明のプロセスにおいては、高マルチオレフィンハロブチルポリマーを次いで、少なくとも1種の次式で表される窒素および/またはリン含有求核試薬と反応させることができる:
Figure 0005264485
式中、Aは窒素またはリンであり、
、RおよびRは、直鎖状または分岐状のC〜C18アルキル置換基、単環式であるかまたは縮合した複数のC〜C環からなるアリール置換基、および/またはたとえばB、N、O、Si、P、およびSから選択されるヘテロ原子、からなる群より選択される。
一般的には、適切な求核試薬には、求核置換反応に電子的および立体的の両方で関与しうる孤立電子対を有している少なくとも1個の中性の窒素またはリン中心が含まれる。好適な求核試薬としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、およびトリフェニルホスフィンが挙げられる。
本発明においては、高マルチオレフィンブチルゴムと反応させる求核試薬の量は、高マルチオレフィンハロブチルポリマーの中に存在するアリル性ハライドの全モル量を基準にして、1〜5モル当量、より好ましくは1.5〜4モル当量、さらにより好ましくは2〜3モル当量の範囲である。
高マルチオレフィンハロブチルポリマーと求核試薬は、80〜200℃、好ましくは90〜160℃、より好ましくは100〜140℃の範囲の温度で、約10〜90分、好ましくは15〜60分、より好ましくは20〜30分かけて反応させることができる。
そうして得られる高マルチオレフィンハロブチル系アイオノマーは、好ましくは0.05〜2.0モル%、より好ましくは0.2〜1.0モル%、さらにより好ましくは0.5〜0.8モル%のアイオノマー性部分(アイオノマー性残基)と、2〜10モル%、より好ましくは3〜8モル%、より好ましくは4〜7.5モル%のマルチオレフィンとを含む。
本発明においては、そうして得られるアイオノマーはさらに、ポリマーに結合されたアイオノマー性部分とアリル性ハライドとの混合物であってもよく、アイオノマー性部分およびアリル性ハライド官能基の全モル量が、0.05〜2.0モル%、より好ましくは0.2〜1.0モル%、さらにより好ましくは0.5〜0.8モル%であり、残存マルチオレフィンが0.2〜1.0モル%、さらにより好ましくは0.5〜0.8モル%の範囲で存在しているようにする。
〔過酸化物硬化性ゴムコンパウンドの調製法〕
本発明のゴムコンパウンドは、全種類、たとえばタイヤ成分ならびに、産業用ゴム物品たとえば栓、減衰要素、異形材(profiles)、フィルム、コーティングなど、の成形品を製造するのに、理想的に適合している。この高マルチオレフィンハロブチルアイオノマーは単独で使用することもできるし、あるいは、他のゴム、たとえば、NR、BR、HNBR、NBR、SBR、EPDMまたはフルオロゴムなどとの混合物としても使用することができ、それらの硬化物品を形成する。それらのコンパウンドの調製法は当業者に公知である。ほとんどの場合において、充填剤としてカーボンブラックが添加され、過酸化物系の硬化システムが使用される。コンパウンディングおよび加硫は当業者に公知のプロセスにより実施されるが、そのようなプロセスはたとえば、『エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)』、第4巻、p.66以下(コンパウンディング)および第17巻、p.666以下(加硫)に開示されている。
本発明は、特定の過酸化物硬化系に限定されるものではない。たとえば、無機または有機の過酸化物が適している。好適なものとしては、有機過酸化物、たとえば、過酸化ジアルキル、過酸化ケタール、過酸化アラルキル、過酸化物エーテル、過酸化物エステル、たとえば、過酸化ジ−tert−ブチル、ビス−(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)−ベンゾール、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキセン−(3)、1,1−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、過酸化ベンゾイル、過酸化tert−ブチルクミル、および過安息香酸tert−ブチルなどがある。コンパウンド中の過酸化物の量は通常、1〜10phr(=100部のゴムあたり)、好ましくは1〜5phrの範囲である。それに続けての硬化は通常、100〜200℃、好ましくは130〜180℃の温度で実施される。過酸化物は、ポリマーと組み合わされた形態で有利に適用することができる。たとえば独国のライン・ヘミー・ライナウ・GmbH(Rhein Chemie Rheinau GmbH)からのポリディスパージョン(Polydispersion)T(VC)D40P(=ポリマーと組み合わされたジ−tert−ブチルペルオキシ−イソプロピルベンゼン)などの、好適なシステムが市販されている。
好ましいとは言えないものの、その化合物には、他の天然または合成ゴムがさらに含まれていてもよいが、そのようなものとしてはたとえば、BR(ポリブタジエン)、ABR(ブタジエン/アクリル酸−C〜C−アルキルエステル−コポリマー)、CR(ポリクロロプレン)、IR(ポリイソプレン)、スチレン含量が1〜60重量%の範囲のSBR(スチレン/ブタジエン−コポリマー)、アクリロニトリル含量5〜60重量%のNBR(ブタジエン/アクリロニトリル−コポリマー)、HNBR(部分的または全面的に水素化されたNBRゴム)、EPDM(エチレン/プロピレン/ジエン−コポリマー)、FKM(フルオロポリマーまたはフルオロゴム)、ならびにそれらのポリマーの混合物などが挙げられる。
本発明による過酸化物硬化性ゴムコンパウンドには充填剤が含まれていてもよい。本発明における充填剤は、鉱物質の粒子からなり、好適な充填剤としては、シリカ、ケイ酸塩、クレー(たとえばベントナイト)、セッコウ、アルミナ、二酸化チタン、タルクなど、さらにはそれらの混合物が挙げられる。
好適な充填剤のさらなる例としては以下のものが挙げられる:
・高分散シリカ、たとえばケイ酸塩溶液の沈降法またはハロゲン化ケイ素の火炎加水分解法により調製され、5〜1000、好ましくは20〜400m/gの比表面積(BET比表面積)と10〜400nmの一次粒径とを有するもの(このシリカは、場合により、たとえばAl、Mg、Ca、Ba、Zn、ZrおよびTiのような他の金属酸化物との混合酸化物として存在させることもできる);
・合成ケイ酸塩、たとえばケイ酸アルミニウムおよびケイ酸アルカリ土類金属;
・ケイ酸マグネシウムまたはケイ酸カルシウムで、20〜400m/gのBET比表面積と10〜400nmの一次粒子直径とを有するもの;
・天然ケイ酸塩、たとえばカオリンおよびその他の天然産のシリカ;
・ガラス繊維およびガラス繊維製品(マット、押出し物)またはガラスミクロスフェア;
・金属酸化物、たとえば酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化アルミニウム;
・金属炭酸塩、たとえば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、および炭酸亜鉛;
・金属水酸化物、たとえば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム、
またはそれらの組合せ。
それらの鉱物質粒子はその表面にヒドロキシル基を有していてそれらに親水性および疎油性を付与しているので、充填剤粒子とブチルエラストマーとの間で良好な相互作用を得るのが困難である。所望により、シリカ変性剤を導入することによって、充填剤粒子とポリマーとの間の相互作用を向上させることができる。そのような変性剤の例を非限定的に挙げれば、ビス−[−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、N,N,−ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、トリエトキシシリル−プロピル−チオールおよびトリエトキシビニルシランなどである。
多くの目的においては、好適な鉱物質はシリカ、特にケイ酸ナトリウムを二酸化炭素沈降させることにより調製されるシリカである。
本発明において鉱物質充填剤として使用するのに適した乾燥非晶質シリカ粒子は、1〜100ミクロン、好ましくは10〜50ミクロン、より好ましくは10〜25ミクロンの範囲の平均アグロメレート粒径を有している。5ミクロン未満であるかまたは50ミクロンを超えるサイズが、アグロメレート粒子の10容積パーセント未満であるのが好ましい。好適な非晶質乾燥シリカは、DIN(独国工業規格)66131に従って測定したBET表面積が、50〜450平方メートル/グラムの間であり、またDIN53601に従って測定したDBP吸収が150〜400グラム/100グラムシリカであり、そして、DIN ISO787/11に従って測定した乾燥損失が0〜10重量パーセントである。好適なシリカ充填剤は、PPG・インダストリーズ・インコーポレーテッド(PPG Industries Inc)から商標ハイシル(HiSil)210、ハイシル(HiSil)233およびハイシル(HiSil)243として市販されている。バイエル・AG(Bayer AG)から市販されているブルカシル(Vulkasil)Sおよびブルカシル(Vulkasil)Nもまた好適である。
鉱物質充填剤は、たとえば以下のような公知の非鉱物質充填剤と組み合わせて使用することも可能である:
・カーボンブラック;好適なカーボンブラックは、好ましくはランプブラック、ファーネスブラック、またはガスブラック法によって調製され、20〜200m/gのBET比表面積を有しており、たとえば、SAF、ISAF、HAF、FEFまたはGPFカーボンブラックなどである;
または
・ゴムゲル、好ましくはポリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーおよびポリクロロプレンをベースとするもの。
非鉱物質充填剤は通常、本発明のハロブチルエラストマー組成物において充填剤として使用されることはないが、いくつかの実施態様においては、それらが40phrまでの量で存在していてもよい。好ましくは、鉱物質充填剤が充填剤の全量の少なくとも55重量%を占めるようにするべきである。本発明のハロブチルエラストマー組成物を他のエラストマー性組成物とブレンドする場合には、他の組成物が鉱物質および/または非鉱物質の充填剤を含んでいてもよい。
本発明におけるゴムコンパウンドには、ゴムのための補助薬剤がさらに含まれていてもよいが、そのようなものとしてはたとえば、反応促進剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、抗酸化剤、発泡剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、オゾン安定剤、加工助剤、可塑剤、粘着付与剤、発泡剤、染料、顔料、ワックス、増量剤、有機酸、禁止剤、金属酸化物、および活性化剤たとえばトリエタノールアミン、ポリエチレングリコール、ヘキサントリオールなどが挙げられるが、これらはゴム産業においてはよく知られているものである。ゴム助剤は、慣用される量で用いるが、それは、なかんずく意図している用途に左右される。慣用される量は、ゴムを基準にして、0.1〜50重量%である。
さらには本コンパウンドが、有機脂肪酸、好ましくは分子内に1個、2個またはそれ以上の炭素二重結合を有し、より好ましくはその分子内に少なくとも1個の共役炭素−炭素二重結合を有する共役ジエン酸を10重量%以上含む不飽和脂肪酸を0.1〜20phrの範囲で含んでいるのが好ましい。それらの脂肪酸が、8〜22個、より好ましくは12〜18個の範囲の炭素原子を有しているのが好ましい。例としては、ステアリン酸、パルミン酸(palmic acid)およびオレイン酸、ならびにそれらのカルシウム−、亜鉛−、マグネシウム−、カリウム−、およびアンモニウム塩が挙げられる。
最終的なコンパウンドの成分を適宜昇温下(25℃〜200℃の範囲であってよい)で共に混合する。その混合時間は通常は1時間を超えることはなく、2〜30分の範囲の時間で普通は充分である。その混合は、インターナルミキサーたとえば、バンバリーミキサー、またはハーケ(Haake)もしくはブラベンダー(Brabender)小型インターナルミキサーの中で適切に実施される。2本ロールミルミキサーもまた、エラストマー中での添加剤の良好な分散を与える。押出機もまた良好な混合を与え、混合時間をより短くすることを可能とする。その混合を2段以上の工程で実施することも可能であるし、混合を、たとえば1段はインターナルミキサーで1段は押出機でと、別々の装置で実施することも可能である。しかしながら、その混合工程において望ましくない前架橋(=スコーチ)が起きないよう注意を払う必要がある。
本発明のコンパウンドは、成形物品、特に、高い純度を要求される用途たとえば燃料電池部品(たとえば、コンデンサーキャップ)、医療装置などのための成形物品を製造するのに極めて好適である。
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。実施例においては、特に断らない限り、すべての部およびパーセントは重量基準である。
以下の実施例を用いて本発明を説明する:
[実施例]
装置:
硬度および応力歪み特性は、ASTM D−2240の規定に準拠してA−2型硬度計を使用して測定した。応力歪みのデータは、ASTM D−412方法Aの規定に準拠して23℃で得た。厚み2mmの引張シート(160℃でtc90+5分硬化)からの切り出したダイCダンベルを用いた。tc90時間は、ASTM D−5289に準拠して測定したが、それには、ムービング・ダイ・レオメーター(Moving Die Rheometer)(MRD2000E)で、振動周波数1.7Hz,1度円弧(アーク)を使用し、170℃で全測定時間30分とした。硬化は、アラン−ブラッドレー・プログラマブル・コントローラ(Allan-Bradley Programmable Controller)を取り付けたエレクトリック・プレス(Electric Press)を使用して実施した。1H NMRスペクトルは、ブルカー(Bruker)DRX500スペクトロメーター(500.13MHz、1H)を使用してCDCl中で測定し、ケミカルシフトはテトラメチルシランを基準にした。
原料:
特に断らない限り、すべての試薬はオンタリオ州オークビル(Oakville, Ontario)のシグマ−アルドリッチ(Sigma-Aldrich)から入手したものをそのまま使用した。BIIR(BB2030)およびステアリン酸カルシウムは、ランクセス・インコーポレーテッド(LANXESS Inc)から供給されたものをそのまま使用した。エポキシ化大豆油(L.V.ローマス(L. V. Lomas))、イルガノックス(Irganox)1076(チバ・カナダ・リミテッド(CIBA Canada Ltd))、カーボンブラックIRB#7(バレンタイン・エンタープライズ・リミテッド(Balentine Enterprises Ltd))、HVA#2(デュポン・カナダ(Dupont Canada))、およびダイカップ(Dicup)40C(スツルクトール・カナダ(Struktol Canada))は、それぞれの供給業者から受け入れたものをそのまま使用した。
実施例1:高イソプレンBIIRの調製
95Lの反応器中の、31.8kgのヘキサンおよび2.31kgの水中の、カナダ国特許第2,418,884号明細書実施例2に従って調製した1,4高イソプレンブチルポリマーの6.5モル%の7kg溶液に、高速撹拌しながら、110mLの元素状臭素を添加した。5分後に、1Lの水中の76gのNaOHの苛性アルカリ溶液を添加することによって、反応を停止させた。さらに10分間撹拌してから、500mLのヘキサン中21.0gのエポキシ化大豆油および0.25gのイルガノックス(Irganox)(登録商標)1076の安定剤溶液と、500mLのヘキサン中の47.0gのエポキシ化大豆油および105gのステアリン酸カルシウムの溶液とを、その反応混合物に添加した。さらに1時間撹拌してから、その高マルチオレフィンブチルポリマーをスチームコアギュレーションにより単離した。その最終物質を、100℃で運転する2本ロール10インチ×20インチミルを使用して恒量になるまで乾燥させた。得られた物質の微細構造を表1に示す。
実施例2:高イソプレンIIRアイオノマーの調製
48gの実施例1と、4.7g(実施例1のアリルブロミド含量を基準にして3モル当量)のトリフェニルホスフィンとを、100℃、ローター速度60RPMで運転しているブラベンダー(Brabender)インターナルミキサー(容量75g)の中に加えた。混合を合計して60分間実施した。HNMRによる最終製品の分析から、実施例1のアリルブロミド分のすべてが対応するアイオノマー性化学種に完全に変換されていることが確認された。こうして得られた物質が約4.2モル%の1,4−イソプレンを含んでいることもまた見出された。
実施例3:高IP IIR硬化物品の調製(比較例)
4.2モル%の1,4−IP含量を有する高IP IIR(カナダ国特許第2,418,884号明細書の実施例1に従って調製したもの)の40gを、30℃、ローター速度60RPMで運転しているブラベンダー(Brabender)小型インターナルミキサー(容量=75g)の中に導入した。1分間混合してから、その混合物の中に20gのIRB#7を導入した。さらに2分間混合してから、その混合物の中に0.8gのHVA#2を添加した。1分後に、1.6gのダイカップ(DiCup)40Cをそのインターナルミキサー中に添加した。得られた混合物をさらに2分かけてブレンドした。得られたコンパウンドを硬化させ、上述のようにしてその引張物性を測定した。それらの結果を表2にまとめた。
実施例4:高IP IIRアイオノマー硬化物品の調製(本発明)
40gの実施例2を、30℃、ローター速度60RPMで運転しているブラベンダー(Brabender)小型インターナルミキサー(容量=75g)の中に導入した。1分間混合してから、その混合物の中に20gのIRB#7を導入した。さらに2分間混合してから、その混合物の中に0.8gのHVA#2を添加した。1分後に、1.6gのダイカップ(DiCup)40Cをそのインターナルミキサー中に添加した。得られた混合物をさらに2分かけてブレンドした。得られた化合物を硬化させ、上述のようにしてその引張物性を測定した。それらの結果を表2にまとめた。
Figure 0005264485
Figure 0005264485
上述の実施例から判るように、BIIRの高イソプレン類似物(実施例1)を中性のリン系求核試薬で処理すると、対応する高IP IIRアイオノマー(実施例2)が生成する。
IIRポリマー骨格の中にアイオノマー単位が存在することによって、過酸化物硬化された加硫物に優れた物理的性質を与えることが可能となる。表2に示したデータから判るように、実施例2に記載の高IP IIRアイオノマーをベースとするコンパウンド(実施例4)で求められた引張物性は、4.2モル%のIPを有するブチルゴムをベースとするコンパウンド(実施例3)について測定した引張物性よりも優れている。この観察から、アイオノマー性のネットワークの存在が、過酸化物硬化加硫物の物理的性質に対して有利に働くことが示唆される。
ここまでにおいて、説明を目的として本発明を詳しく記述してきたが、そのような詳細は、その目的のためだけのものであり、本発明が特許請求の範囲によって限定されうることを除いて、本発明の精神と範囲から外れることなく当業者によって改変をすることが可能であるということは理解されたい。

Claims (15)

  1. 過酸化物硬化剤と、(a)少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および場合によりさらなる共重合可能なモノマーを含むモノマー混合物を、AlClならびに水、アルコールまたはフェノールであるロトン源、ならびに/あるいは以下の式:
    Figure 0005264485
    [式中、R、RおよびRは独立して、水素、または直鎖状、分岐状もしくは環状の芳香族もしくは脂肪族基であるが、ただしR、RおよびRの内の一つだけが水素であってもよく、Ab−はアニオンを表す]
    を有するカルボカチオン性化合物または以下の式:
    Figure 0005264485
    [式中、R、RおよびRは独立して、水素、または直鎖状、分岐状もしくは環状の芳香族もしくは脂肪族基であるが、ただしR、RおよびRの内の一つだけが水素であってもよく、Ab−はアニオンを表す]
    を有する置換シリリウムカチオン性化合物、ならびにノルボルナジエン、2−イソプロペニルノルボルネン、2−ビニル−ノルボルネン、1,3,5−ヘキサトリエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、およびそれらのC〜C20アルキル置換誘導体からなる群より選択される少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤の存在下に重合させて高マルチオレフィンブチルポリマーを調製する工程、次いで(b)前記高マルチオレフィンブチルポリマーをハロゲン化する工程、および(c)前記高マルチオレフィンハロブチルポリマーを、一般式:
    Figure 0005264485
    [式中、Aはリンであり、R、RおよびRは、直鎖状または分岐状のC〜C18アルキル置換基、単環式であるかまたは縮合したC〜C環からなるアリール置換基、および/またはB、N、O、Si、P、およびSから選択されるヘテロ原子、からなる群より選択される]
    の少なくとも1種のリン系求核試薬と反応させる工程、により調製される高マルチオレフィンハロブチルアイオノマーとを含む過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  2. 前記モノマー混合物が、80〜95重量%の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、4.0〜20重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーおよび/またはβ−ピネンと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とを含む、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  3. 前記モノマー混合物が、83〜94重量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、5.0〜17重量%の範囲のマルチオレフィンモノマーまたはβ−ピネンと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とを含む、請求項2に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  4. 前記モノマー混合物が、85〜93重量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーと、6.0〜15重量%の範囲の、β−ピネンを含む少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーと、0.01〜1重量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィン架橋剤とを含む、請求項2に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  5. 前記イソオレフィンが、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  6. 前記マルチオレフィンが、イソプレン、ブタジエン、2−メチルブタジエン、2,4−ジメチルブタジエン、ピペリレン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−ネオペンチルブタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2−メチル−1,6−ヘプタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、1−ビニル−シクロヘキサジエン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  7. 前記高マルチオレフィンブチルポリマーが、臭素または塩化物を用いてハロゲン化される、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  8. 前記求核試薬が、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  9. 前記高マルチオレフィンブチルアイオノマーが2〜10モル%のマルチオレフィンを含む、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  10. 前記高マルチオレフィンブチルアイオノマーが4〜7.5モル%のマルチオレフィンを含む、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  11. 前記過酸化物が、過酸化ジアルキル、過酸化ケタール、過酸化アラルキル、過酸化物エーテル、および過酸化物エステルからなる群より選択される、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  12. 前記過酸化物エステルが、過酸化ジ−tert−ブチル、ビス−(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)−ベンゾール、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキセン−(3)、1,1−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、過酸化ベンゾイル、過酸化tert−ブチルクミル、および過安息香酸tert−ブチルからなる群より選択される、請求項11に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  13. 少なくとも1種の充填剤をさらに含む、請求項1に記載の過酸化物硬化性ゴムコンパウンド。
  14. 請求項1に記載のコンパウンドを含む成形物品。
  15. 医療器具またはコンデンサーキャップの形態である、請求項14に記載の物品。
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