JP5264214B2 - 操舵装置 - Google Patents
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Description
この難点を解消するため、運転者が操作子を前後方向へ操作することで操舵を行うことができる前後操作型の操舵装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
この複合回転型の操舵装置においては、設計自由度の大きいステアリングホイールの取り付け構造が臨まれている。
請求項1に係る発明は、ステアリングホイール(例えば、後述する実施例におけるステアリングホイール3)を異なる2つの軸(例えば、後述する実施例におけるステアリングシャフト5と揺動軸12)に対して回転可能に支持した操舵装置(例えば、後述する実施例における操舵装置1)において、前記2つの軸のうちの一方の軸(例えば、後述する実施例における揺動軸12)は前記ステアリングホイールを前後方向に操作可能とする軸であり、他方の軸はステアリングシャフトの軸心であり、前記一方の軸を前記ステアリングホイールの面に含まれないように配置し、前記一方の軸が、前記ステアリングホイールの面に対して傾斜しており、前記一方の軸の軸心回りに回転可能とされ、中立状態において前記一方の軸に対して運転席側へ突出する取付台(例えば、後述する実施例におけるテーパー軸部33)を設け、前記取付台に相対回転不能に連結するスポーク(例えば、後述する実施例におけるスポーク51)を前記ステアリングホイールに設け、前記スポークは前記ステアリングホイールの面に対して運転席側へ突出する中央部(例えば、後述する実施例における中央部53)を備え、前記スポークの中央部と前記取付台とを1つのボルト(例えば、後述する実施例におけるボルト55)で締結することによって、前記取付台と前記ステアリングホイールとを連結したことを特徴とする操舵装置である。
このように構成することにより、ステアリングホイールを前後方向に回転させるときの操作軌跡を変えることができる。あるいは、ステアリングコラムの取り付け角度によらず、運転者がステアリングホイールを握る際の手首角度を最適な角度に設定することができる。
加えて、ステアリングホイールの取り付け、取り外しが容易にでき、また、設計自由度が大きくなる。
加えて、ステアリングホイールの取り付け、取り外しが容易にでき、また、設計自由度が大きくなる。
以下に説明する各実施例および参考例は車両用操舵装置の態様である。
<参考例1>
初めに、参考例1の操舵装置を図1から図4の図面を参照して説明する。
図1、図2、図3はそれぞれ、操舵装置1の正面図、操舵装置1を一部破断して示す側面図および横断面図である。操舵装置1は、車体に固定され後端を運転席前に配置されたステアリングコラム2と、運転者が操作を行うステアリングホイール(操作子)3と、ステアリングコラム2の後端に取り付けられステアリングホイール3を異なる2つの軸に対して回転可能に支持するギヤハウジング(支持体)4と、ステアリングコラム2に回転可能に取り付けられたステアリングシャフト5と、を備えている。
操舵装置1では、中立状態において、揺動軸12の軸心がZ軸に一致し(図2参照)、アーム15およびステアリングホイール3がYZ平面上に位置し(図2、図3参照)、ピン23がカム溝17の直線部17aの長手方向中央(図4においてQ点)に位置し、ステアリングホイール3のスポーク51が正面視でT字状に位置するように設定されている。
すると、ステアリングホイール3に連結された揺動軸12とギヤハウジング4と第1ベベルギヤ13がステアリングホイール3と一体となってX軸回りに回転するとともに、揺動軸12と第1ベベルギヤ13がステアリングホイール3と一体となって揺動軸12回りに回転する。これにより、ピン23をカム溝17の曲線部17dまたは17eに沿って移動させることができる。
そして、この操作により、第1ベベルギヤ13に噛合する第2ベベルギヤ9をX軸回りに回転することができ、転舵輪を転舵することができる。
ここで、この曲線部17d,17eの曲率を適宜に設定することにより、直線部17aから螺旋部17b,17cへの移行を滑らかにすることができる。
その結果、操舵初期においては、運転者は腕の前後方向動作によって操舵することができるので、運転者は操作力を出し易く、操作速度も速くなり、運転者の負担を低減することができ、疲労を軽減することができる。
また、スポーク51をT字形にしており、中立状態においてステアリングホイール3の上半分内側にはスポーク51が存在しないので、運転者は中立状態においてステアリングホイール3の内側を透して運転席前方に配置された計器類などが見易く、視認性がよい。
次に、参考例2の操舵装置1を図5から図7の図面を参照して説明する。参考例2の操舵装置1は参考例1の変形例と言えるものであり、以下の説明では、参考例1との相違点のみ説明するに留め、参考例1と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略する。
参考例1の操舵装置1では、ステアリングホイール3のホイール面S上に揺動軸12を配置したが、参考例2の操舵装置1では、揺動軸12の軸心がホイール面Sに含まれないように、ステアリングホイール3の位置を変えている。
あるいは、図5において二点鎖線で示すように、アーム54の段部54cを参考例1の場合よりも長くすることにより、ステアリングホイール3のホイール面Sを中立状態において揺動軸12よりも前方(運転席から離間する側)にオフセットする。
次に、実施例3の操舵装置1を図8の図面を参照して説明する。実施例3の操舵装置1は参考例1の変形例と言えるものであり、以下の説明では、参考例1との相違点のみ説明するに留め、参考例1と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略する。
次に、参考例4の操舵装置1を図9から図12の図面を参照して説明する。参考例4と参考例1の相違点は、ステアリングホイール3の揺動軸12への取り付け構造にある。以下、参考例1との相違点について詳細に説明し、参考例1と同一態様部分は同一符号を付して説明を省略する。
カムフォロワアーム22が挿通するギヤハウジング4の窓18は、参考例1の場合よりも高さが大きく形成されており、ギヤハウジング4には窓18と左右対称な位置に別の窓14が形成されている。
取付アーム34の一端部34A側はギヤハウジング4の窓18を挿通して外側に突出し、取付アーム34の他端部34B側はギヤハウジング4の窓14を挿通して外側に突出している。
なお、スポーク56A,56Bは平板状をなし、ステアリングホイール3のホイール面S上に配置されている。また、ステアリングホイール3の中心はステアリングコラム2の軸心延長上(換言すると、ステアリングシャフト5の軸心延長上)に位置している。
図11に示す態様は、スポーク56Aと取付アーム34の一端部34Aとの間にスペーサ58を介装することによって、ステアリングホイール3のホイール面Sを揺動軸12よりも後方(運転席側)にずらしたものである。なお、図示を省略しているが、スポーク56Bと取付アーム34の他端部34Bとの間にもスペーサ58を介装する。
図11、図12に示すいずれの態様の場合にも、参考例2の場合と同様に、ステアリングホイール3の操作軌跡を変えることができる。
次に、参考例5の操舵装置1を図13、図14の図面を参照して説明する。参考例5の操舵装置1は参考例4の変形例と言えるものであり、以下の説明では、参考例4との相違点のみ説明するに留め、参考例4と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略する。
一方、図14に示す態様は、スポーク56A,56Bの正面視形状を、参考例4の場合よりも下方への曲がり角度を大きくすることにより、ステアリングホイール3の中心をステアリングコラム2の軸心延長上よりも上方にオフセットさせたものである。
次に、参考例6の操舵装置1を図15から図17の図面を参照して説明する。参考例6と参考例1の相違点は、ステアリングホイール3の揺動軸12への取り付け構造にある。
以下、参考例1との相違点について詳細に説明し、参考例1と同一態様部分は同一符号を付して説明を省略する。
参考例6の操舵装置1においては、ギヤハウジング4から突出する揺動軸12の上下端部に、中立状態においてX軸方向に平行な2つの面を有する平行部(非円形断面部)40,41が設けられている。
第1スポーク60および第2スポーク61はいずれも帯板状をなし、両スポーク60,61の中央には前方(運転席から離間する側)に開口する略矩形の切り欠き(係合部)62が形成されている。
また、第1スポーク60と第2スポーク61の形状、寸法を変えることにより、ステアリングホイール3と揺動軸12との相対位置関係や相対角度、ステアリングホイール3とステアリングシャフト5の相対位置関係や相対角度を自由に設定することができ、設計自由度が大きい。
次に、参考例7の操舵装置1を図18から図20の図面を参照して説明する。参考例7の操舵装置1は参考例6の変形例と言えるものであり、以下の説明では、参考例6との相違点のみ説明するに留め、参考例6と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略する。
図20に示すように、第1スポーク65の中央には前方(運転席から離間する側)に開くコ字状屈曲部(係合部)67が設けられ、第2スポーク66の先端にも前方(運転席から離間する側)に開くコ字状屈曲部(係合部)68が設けられている。
また、参考例7の場合には、ボルト71,72が水平姿勢に配置され、ボルト71,72を側方から回転可能なため、作業性がよい。
また、第1スポーク65と第2スポーク66の形状、寸法を変えることにより、ステアリングホイール3と揺動軸12との相対位置関係や相対角度、ステアリングホイール3とステアリングシャフト5の相対位置関係や相対角度を自由に設定することができ、設計自由度が大きい。
次に、参考例8の操舵装置1を図21から図23の図面を参照して説明する。参考例8の操舵装置1は参考例6の変形例と言えるものであり、以下の説明では、参考例6との相違点のみ説明するに留め、参考例6と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略する。
第2スポーク76も同様にしてボルト79により揺動軸12の下側のテーパー凸部に相対回転不能に固定される。
また、参考例8の場合には、揺動軸12のテーパー凸部43がスポーク75,76のテーパー凹部77に嵌合されるので、両者の密着性が高く、がた等が発生し難い。さらに、参考例8の場合には、ボルト78,79のヘッド部が運転席側に対向して配置され、ボルト78,79を正面から回転可能なため、作業性がよい。
また、第1スポーク75と第2スポーク76の形状、寸法を変えることにより、ステアリングホイール3と揺動軸12との相対位置関係や相対角度、ステアリングホイール3とステアリングシャフト5の相対位置関係や相対角度を自由に設定することができ、設計自由度が大きい。
なお、この発明は前述した実施例および参考例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例および参考例は車両用操舵装置の操作子の態様で説明したが、この発明は他の移動体の操舵装置の操作子にも適用可能である。
3 ステアリングホイール
5 ステアリングシャフト(他方の軸)
12 揺動軸(一方の軸)
33 テーパー軸部(取付台)
34 取付アーム
34A 一端部
34B 他端部
40,41 平行部(非円形断面部)
43 テーパー凸部
51,56A,56B,60,61,65,66,75,76 スポーク
62 切り欠き(係合部)
67,68 コ字状屈曲部(係合部)
77 テーパー凹部
Claims (1)
- ステアリングホイールを異なる2つの軸に対して回転可能に支持した操舵装置において、
前記2つの軸のうちの一方の軸は前記ステアリングホイールを前後方向に操作可能とする軸であり、他方の軸はステアリングシャフトの軸心であり、前記一方の軸を前記ステアリングホイールの面に含まれないように配置し、
前記一方の軸が、前記ステアリングホイールの面に対して傾斜しており、
前記一方の軸の軸心回りに回転可能とされ、中立状態において前記一方の軸に対して運転席側へ突出する取付台を設け、
前記取付台に相対回転不能に連結するスポークを前記ステアリングホイールに設け、前記スポークは前記ステアリングホイールの面に対して運転席側へ突出する中央部を備え、
前記スポークの中央部と前記取付台とを1つのボルトで締結することによって、前記取付台と前記ステアリングホイールとを連結したことを特徴とする操舵装置。
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