はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明について、数字を付して区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
1.複数の図柄からなる図柄列を所定の変動開始条件成立に応じて変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段と、前記確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機において、前記変動開始条件成立時から前記図柄表示手段における確定図柄の表示までの第1サイクル中の少なくとも一時期に遊技機において行われる第1演出と、その後の前記変動開始条件成立時から前記図柄表示手段における確定図柄の表示までの第2サイクル中の少なくとも一時期に遊技機において行われる第2演出とが所定の規則性をもって行われたとき、前記第2サイクルにおいて前記確定図柄として特定図柄が表示される期待値を第2演出が行われない場合に比べて高めるように構成した遊技機。この手段によれば、連続的な演出が行われることと、大当り期待値が高いこととが所定の相関をもって行われることとなる。
2.複数の図柄からなる図柄列を所定の変動開始条件成立に応じて変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段と、前記確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機において、前記変動開始条件成立時から前記図柄表示手段における確定図柄の表示までの第1サイクル中の少なくとも一時期に遊技機において行われる第1演出と、その後の前記変動開始条件成立時から前記図柄表示手段における確定図柄の表示までの第2サイクル中の少なくとも一時期に遊技機において行われる第2演出とが所定の規則性をもって行われたとき、前記第2サイクルにおいて前記確定図柄として特定図柄が表示される期待値を第2演出が行われない場合に比べて高めるように構成しておき、第2サイクルを行う際に第1サイクル時において既に第1演出が行われたか否かを判断し、第1サイクル時において第1演出が行われ且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされる場合には、第2サイクルにおいて第2演出が行われ易くする一方、第1サイクル時において第1演出が行われ且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされない場合には、第2サイクルにおいて第2演出が行われ難くするように制御する遊技機。この手段によれば、例えば連続予告機能のような連続的な演出を行い得る遊技機において、以前の記憶内容を書き換えることなく、しかも図柄変動開始条件の成立確率が低くても、連続予告等の連続的な演出を堪能し得る。
3.上記手段2において、前記図柄列の変動開始条件は、少なくとも、図柄作動のための検出(パチンコ機であれば作動口への遊技球の入賞検出、スロットマシンであればレバー操作の検出など)が行われる第1開始条件と、既に図柄表示手段において図柄変動中である場合にはその変動が終了したことを条件とする第2開始条件との両者を必要条件とするものであること。なお、第1開始条件を満たしたものの第2開始条件を満たしていない場合には、この第1開始条件のみが成立したものを待機状態としておき第2開始条件を満たす毎に待機状態が解除されるように構成されていることが好ましい。この手段は、例えばパチンコ機であれば所謂保留球を意味するものであり、従来はこの保留球がないときには連続的な演出自体が無意味なものであったが、ここでは第1サイクルで第1演出が行われた後に一旦待機状態がなくなっても次の変動開始条件成立時における第2サイクル時の第2演出が大当り期待値を高めるものとなり、保留球の如き待機状態の有無を問題としない。
4.上記手段2又は3において、第1サイクルは、第2サイクルの直前に行われるものであること。このように構成しておけば、連続した大当り予告等の演出を行うことができる。
5.上記手段2又は3において、第1サイクルと第2サイクルとの間に別のサイクルが1又は複数存在すること。このように構成しておけば、完全な連続演出とはならないが、第1演出の後に1回又は複数回のサイクルを経た後の行われる第2演出が大当り期待値を高めることとなり、新たな興趣が加わる。
6.上記手段2乃至5のいずれかにおいて、第1サイクルが複数連続して存在し、第2サイクル時には複数の第1サイクル時に第1演出が行われたか否かを判断することで第2演出の有無を決定すること。このように構成しておけば、必ずしも2回の連続的な演出ばかりか3回以上の連続的な演出も可能となる。
7.上記手段2乃至6のいずれかにおいて、第1演出と第2演出とは同一の演出であること。このように構成すれば、連続的に演出が行われて大当り期待値が高められていることを遊技者に直感的に示しやすくなる。
8.上記手段2乃至6のいずれかにおいて、第1演出よりも第2演出の方が通常時の遊技形態に比して発展的な演出とされていること。ここで、発展的とは、通常遊技時に比べ遊技者に対し大当り期待値が高められていることを認識されやすくしたものであることを意味し、例えば第1演出がノーマルリーチであれば第2演出をスーパーリーチにするとか、また第1演出がキャラクタの登場という演出であれば第2演出をキャラクタが登場し更に特殊動作を行うように表示するといった各種の形態が挙げられる。このようにしておけば、連続的に演出が行われて大当り期待値が高められていることを遊技者に対し一層直感的に示しやすくなる利点がある。
9.上記手段2乃至8のいずれかにおいて、第1サイクル時において第1演出が行われ且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされる場合には、第2サイクルにおいて第2演出が必ず行われるように制御すること。このように構成すれば、第1演出が行われた後に大当りとなる場合は必ず第2演出が行われることから、連続的に演出が行われた場合の大当り期待値が向上する。
10.上記手段2乃至9のいずれかにおいて、第1サイクル時において第1演出が行われ且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされない場合には、第2サイクルにおいて第2演出が行われないように制御すること。このように構成すれば、連続的に演出が行われたにもかかわらず大当りとならないといった事態を防止でき、連続的な演出の信頼度が上がる。
11.上記手段2乃至10のいずれかにおいて、第1サイクル時において第1演出が行われておらず且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされる場合には、第1サイクル時において第1演出が行われておらず且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされない場合よりも高確率で第1演出或いは第2演出が行われるように制御すること。このように構成すれば、たとえ単独で第1演出或いは第2演出が行われただけであっても大当りが期待できることとなり、連続的な演出に拘束されなくなる。
12.上記手段2乃至11のいずれかにおいて、第1サイクル時において第1演出が行われておらず且つ第2サイクルで前記確定図柄が特定図柄とされない場合には、100パーセント又は0パーセントを除く所定確率で第1演出が行われるように制御すること。このように構成しないと、連続的な演出が不可能となってしまうからである。
13.上記手段1乃至11において、第1演出及び第2演出を行うか否かの判定は、記憶手段に記憶された乱数カウンタを用いてランダムに導き出された乱数値に基づいて行われること。このようにすれば、遊技者の遊技機に対する公平感を確保することができる。また、この乱数カウンタは、少なくとも1つの乱数カウンタによって実現可能である。また、この演出を行うか否かの判定は、図柄表示手段の確定図柄が特定図柄となるか否かの判定の際に同時に行われることが好ましい。特に、図柄表示手段の図柄変動開始条件を満たしたときのタイミングと相関を以て導き出されるタイミングで乱数カウンタから取り出されることが好ましく、このように構成することで、確定図柄が特定図柄となるか否かの期待値とともに演出を遊技機において公平に保つことができる。
14.上記手段13において、乱数カウンタは複数記憶されており、各乱数カウンタのうち少なくとも一つはそれらのうちの他の乱数カウンタと比べて、演出を行う旨の乱数値が取得される確率が異なるように設定されていること。このように構成すれば、比較的演出を行い易くする乱数カウンタを、確定図柄として特定図柄を表示する際に用いることができる一方、比較的演出を行い難くする乱数カウンタを、確定図柄として特定図柄以外の図柄を表示する際に用いることができる。
15.上記手段1乃至14のいずれかにおいて、図柄表示手段における図柄列の変動は同図柄列中の各図柄を予め定めた順序で循環するようにして行われること。このように構成すると、各図柄の出現順序が予め遊技者において認識し得るため、特別遊技状態を発生し得る図柄がどのタイミングで現れるかが判り、特に図柄表示手段の表示状態がリーチ状態である場合には特別遊技状態を発生し得る図柄が近づくことによる期待感が増すこととなって、遊技の興趣が向上する。なお、この循環表示の際は図柄を順次切り換えていくように表示したり、連続的に所定方向へ流れるように表示すること等が可能である。
16.上記手段1乃至15のいずれかにおいて、図柄表示手段の確定図柄が特定図柄となるか否かは、図柄表示手段の変動開始条件を満たす時期に偶発的に決定されるように構成されていること。このように構成すると、予め特定図柄となるか否かが設定されているわけではないことから、遊技者の遊技機に対する公平感を確保することができる。なお、この偶発的な決定は、遊技機に備えられた乱数取得手段によって所定の確率でランダムに決定されることが好ましい。乱数取得手段としては、記憶手段に記憶された乱数カウンタを用いてランダムに導き出された乱数値に基づいて行われるものであることが好ましい。この際、図柄変動開始の一条件を満たしたときのタイミングと相関を以て導き出されるタイミングで乱数カウンタから取り出されることが好ましく、このように構成することで、確定図柄が特定図柄となるか否かの期待値を遊技機において公平に保つことができる。
17.上記手段1乃至16のいずれかにおいて、図柄表示手段の表示制御や特別遊技状態の発生条件を満たしているか否かの判定等を含む遊技機の制御は、遊技機に備えられたCPU及び記憶手段を含む制御装置によって行われていること。このように構成すれば、複雑な制御にも対処することができる。
18.上記手段1乃至17において、遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として図柄表示手段が変動開始されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
以下に、遊技機をパチンコ機に具体化した一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
まず、パチンコ機全体の概略について説明すると、図1に示すように、パチンコ機1は外枠2を備えている。ここでは外枠2は木枠によって構成され、四角枠状を呈している。外枠2の前面側には前枠3がその一方の側部に配される回動軸線を中心に回動するようにして開閉可能に装着されている。同図では、前枠3は閉じた状態にある。前枠3には前後方向に貫通する比較的大きな窓孔4が形成されており、その窓孔4を裏側から囲うようにして取付部としての取付枠(図示せず)が設けられている。なお、取付枠は前枠3と一体に形成してもよく、その場合、合成樹脂製であることが製作容易性の観点から好ましい。前記取付枠には裏側より遊技盤5が着脱可能に装着されている。この遊技盤5も前記取付枠や前枠3に一体に設けられたものであってもよい。また、前記外枠2を省略したパチンコ機1として、同パチンコ機1の前枠3を遊技場の所謂島に取り付けるようにしてもよい。従って、前枠3を最低限の必須要件としてパチンコ機1の本体部が構成されており、遊技盤5は本体部に備えられたものということができる。
前記取付枠には遊技盤5の裏側に重なり合うようにして機構盤(図示せず)が着脱可能又は開閉可能に装着されている。前記機構盤には、遊技盤5側から導かれた遊技球を集合させる集合樋や、外部から送られてくる遊技球を受け入れて収容するタンク、遊技状況に応じて景品球を払い出す景品球払出装置等の球取扱機構が設けられている。従って、パチンコ機1の本体部の裏側に球取扱機構が備えられているといえる。なお、機構盤を含む球取扱機構はパチンコ機1とは別に遊技場の所謂島に設置するようにしてもよい。
前記前枠3の窓孔4上部には、ガラス扉枠6が開閉可能に装着されている。ガラス扉枠6は枠内に例えば一対のガラス板7を支持したものである。但し、ガラス板7は1枚でも3枚以上の複数枚でもよい。このガラス板7の遊技盤5と対峙する面は遊技球が遊技盤5面上を落下するように案内する案内部(案内面)としての機能を有する。前枠3の窓孔4下部には、表側に上受け皿8を、裏側に打球自動供給装置を夫々設けた前面板9が開閉可能に装着されている。前面板9にはスピーカ10が埋め込まれた状態で設けられている。このスピーカ10は、遊技の進行に応じて音声や楽音等の効果音を発生するものであり、パチンコ機1に備えられた報知手段と位置付けることができる。勿論、スピーカ10は前面板9以外の場所に設置してもよい。
前記前枠3の窓孔4より下方には下受け皿11が装着されている。下受け皿11は、前記上受け皿8に入りきらない景品球や、上受け皿8から球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口12から排出させて貯留させるものである。前枠3における下受け皿11の側方には遊技球を発射するための操作部としての操作ハンドル13が回動操作可能に装着されている。操作ハンドル13に対応する前枠3の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、操作ハンドル13の回動操作によってモータが回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記操作ハンドル13の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
次に、遊技盤5上の構造等について説明すると、図2に示すように、パチンコ機1の遊技盤5の前面側には誘導レール21が設けられている。誘導レール21は遊技球Bの発射初期の経路部分では内レールと外レールとの二重構造によって遊技球Bの発射経路が形成されており、その他の部分では重なりのない全体として略円環状に設置されている。そして、誘導レール21に囲まれた略円形状の領域が遊技領域22とされている。なお、誘導レール21は円環の一部を構成するものであればよく、他の部分は樹脂等の案内部材で構成すればよい。このような誘導レール21及び前記案内部材は遊技領域設定部材としての機能を有する。
遊技盤5の遊技領域22中には、特別図柄作動口31、特別図柄表示装置32、特別役物33、普通図柄作動口34、普通図柄表示装置35、普通役物36等が設けられている。なお、特別図柄表示装置32、普通図柄表示装置35といった表示系の機器は必ずしも遊技球Bの動きに直接作用する必要がないことから遊技領域22中に設置されていなくてもなく、パチンコ機1のいずれかの場所に遊技者から視認可能に設置されていればよい。
特別図柄作動口31は、遊技盤5の中央下部に設けられている。特別図柄作動口31はこの実施の形態においては常時開放されており、遊技球Bを受け入れ可能とされている。特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞に伴ってここでは所定数の景品球を払い出すように構成されていて入賞口としての機能を有するが、特別図柄作動口31への入賞によって必ずしも景品球を払い出す構成とする必要はなく、同特別図柄作動口31へ入った遊技球Bを再び遊技領域22へ戻したり、特別図柄作動口31をゲート構造として遊技球Bが単に通過するような構成としてもよい。特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞は、特別図柄表示装置32の図柄変動開始条件となっており、特別図柄作動口31は作動口としての機能を有する。
特別図柄表示装置32は、遊技盤5の中央部分に嵌め込まれた状態で固定されている。特別図柄表示装置32は、図柄が表示される図柄表示手段としての表示部41を備えている。表示部41はこの実施の形態では液晶ディスプレイ(LCD)により構成されているが、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス、蛍光表示管、ドラム等の他の表示手段を用いてもよい。表示部41に表示されている図柄は前記特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞を必要条件として変動開始された後に確定される。
特別図柄表示装置32には表示部41に隣接して保留ランプ42が組み込まれている。ここで、前記特別図柄表示装置32において前記変動開始された図柄が確定される前に再度特別図柄作動口31へ遊技球Bが入賞した場合には、現在行われている変動表示の確定後の変動表示に備えて保留される。ここでは保留最大回数が4回に設定されている。前記保留ランプ42の数は前記保留最大回数と同じである。保留ランプ42は、特別図柄表示装置32への遊技球Bの入賞毎に順次点灯し、その点灯に対応した変動表示の実行に伴い順次消灯するものであり、保留状態表示手段としての機能を有する。なお、保留最大回数はこれに限られるものではないし、保留を行わないようにして保留ランプ42を省略してもよい。また、保留状態の表示を前記表示部41などで兼用させてもよい。
特別役物33は、可変入賞装置或いは変動入賞装置と位置付けることができ、遊技盤5の中央下部に設けられている。特別役物33は、特別遊技状態発生時に作動するものであり、この作動時に遊技者に多数の景品球を獲得させるなどの有価価値を付与するものである。特別役物33には遊技盤5の前面に開口される入賞口としての大入賞口43が設けられている。大入賞口43への遊技球Bの入賞により入賞個数に応じた景品球の払い出しが行われる。大入賞口43の前側、即ち入口側には、開閉手段或いは開閉部材としてのシャッタ44が設けられている。このシャッタ44は、大入賞口43の側部に設けられた駆動手段或いは電気的駆動手段としての開閉用ソレノイド45により作動して大入賞口43を開閉する。詳しくは、開閉用ソレノイド45が励磁状態にあるときシャッタ44が略水平に傾いて大入賞口43が開放され、開閉用ソレノイド45が非励磁状態となることによりシャッタ44が略垂直状態となって大入賞口43が閉鎖される。従って、前記シャッタ44は、遊技球Bを大入賞口43に受け入れ易くする第1の状態と、受け入れ難く又は受け入れ不能とする第2の状態に切り換えられる切換手段としての機能を有する。
大入賞口43の奥には継続入賞ゾーンと普通入賞ゾーンとが設けられている。そして、大入賞口43に入賞した遊技球Bは前記継続入賞ゾーン又は普通入賞ゾーンのいずれかに導かれる。遊技球Bを前記両入賞ゾーンの何れかに導くため、大入賞口43の奥にはシーソー46が設けられている。大入賞口43に入賞した遊技球Bは、シーソー46上を転がって、継続入賞ゾーン又は普通入賞ゾーンのいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。このシーソー46は大入賞口43に隣接して設けられた駆動手段或いは電気的駆動手段としての傾動用ソレノイド47の駆動により傾動する。傾動用ソレノイド47は通常は非励磁状態となっており、この状態においては遊技球Bが継続入賞ゾーンを通過するようにシーソー46が傾けられている。また、傾動用ソレノイド47が励磁状態となることによりシーソー46は遊技球Bが普通入賞ゾーン側へ導かれるように傾く。本実施の形態では、シャッタ44の開状態において遊技球Bが1つでも継続入賞ゾーンを通過した場合にはシーソー46が普通入賞ゾーン側へ傾動される一方、シャッタ44が閉じられたときシーソー46が継続入賞ゾーン側へ傾動される。従って、前記シーソー46は、遊技球Bを複数の領域(上記の例では継続入賞ゾーン及び普通入賞ゾーン)のうちいずれかへ案内する案内手段としての機能と、案内される領域を変更する変更手段としての機能とを有する。
普通図柄作動口34は、遊技盤5の左右両側方に設けられている。普通図柄作動口34はこの実施の形態では常時開放されており、ゲート構造をなしていて遊技球Bが入賞された後通過する構成とされているが、遊技球Bを受け入れ可能として遊技球Bの入賞に伴って所定数の景品球を払い出す構成にしてもよい。普通図柄作動口34への遊技球Bの入賞は、普通図柄表示装置35の図柄変動開始条件となっており、普通図柄作動口34は作動口としての機能を有する。
普通図柄表示装置35は、特別図柄表示装置32の上部に並設されている。ここでは、普通図柄表示装置35を特別図柄表示装置32に一体に組み付けていることで、これらのパチンコ機1への組立の便宜が図られている。普通図柄表示装置35は、図柄が表示される表示手段としての普通図柄表示部51を備えている。普通図柄表示部51はこの実施の形態では発光ダイオードよりなる7セグメントによって構成されている。普通図柄表示部51は複数の図柄を予め定めた順序で変動させた後に停止させる等により普通確定図柄を表示するものであり、例えば、「1」から「9」までの1桁の数字によって構成された図柄からなる普通図柄列を昇順に変動表示する。普通図柄表示部51は前記発光ダイオードの他、LCD、CRT、ドットマトリックス、エレクトロルミネセンス、蛍光表示管、ドラム等の表示手段を用いてもよい。また、前記表示部41において兼用させてもよい。普通図柄表示部51に表示されている図柄(上記の例では「1」から「9」までの数字)は前記普通図柄作動口34への遊技球Bの入賞を必要条件として変動開始された後に確定される。普通図柄表示装置35には普通図柄表示部51に隣接して保留ランプ52が組み込まれている。この保留ランプ52も前記保留ランプ42と同様の保留状態表示手段としての機能を有するが、上述の例と同様に保留機能をなくして保留ランプ52を省略したり、普通図柄表示部51や表示部41において兼用させてもよい。
普通役物36は、可変入賞装置或いは変動入賞装置として位置付けることができ、遊技盤5の中央下部に設けられている。普通役物36はここでは特別図柄作動口31の入口部分に配置された開閉手段としての一対の羽根53を備えている。この羽根53は互いに開閉可能とされ、普通図柄表示部51の普通確定図柄が例えば「7」といった予め定められている普通特定図柄である場合に所定の態様で開放される。この開放の態様としては、所定時間(例えば数秒間)だけ開いた後閉鎖されたり、それを複数回繰り返すといった態様がある。羽根53の開放は特別図柄作動口31への入賞確率を高めるものであり、更に言えば特別遊技状態を得る期待値を向上させ得るものである。また、特別図柄作動口31への入賞時に所定数の景品球を払い出すタイプのものである場合には景品球の獲得数を増加させるものであるともいえる。従って、普通役物36の作動、即ち羽根53の開閉は、遊技者に通常時よりも大で特別遊技状態よりも小となる付加価値を付与する付加価値付与手段としての機能を有する。ここでは羽根53を特別図柄作動口31に設けて同作動口31を普通役物36の入賞口として兼用させたが、特別図柄作動口31とは無関係に普通役物36を設けてもよい。
なお、これら特別図柄作動口31、特別図柄表示装置32、特別役物33、普通図柄作動口34、普通図柄表示装置35、普通役物36等の遊技盤5における設置位置は上記のものに限られないし、単数、複数のいずれであってもよい。また、普通図柄作動口34、普通図柄表示装置35、普通役物36を省略した構成として実施してもよい。
前記遊技盤5には前記各図柄作動口31,34とは別に所定数の景品球を払い出す条件を設定する複数の普通入賞口が設けられている。また、前記遊技盤5の遊技領域22には、遊技球Bの流下方向や速度等を適宜調節するための複数の風車や多数の障害釘・誘導釘等が設けられており、これら風車や釘は、パチンコ機1に備えられた遊技領域22における遊技球Bの誘導手段、方向調節手段、或いは速度調節手段と位置付けることができる。更に、この他にも、パチンコ機1の遊技領域22の内外には、遊技効果を高めるための各種ランプや電飾部材が取付けられており、これらの電飾部材等は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられものであり、パチンコ機1に備えられた電飾手段と位置付けることができる。
次に、前記特別図柄表示装置32における表示部41の具体的構成について説明する。表示部41は図3或いは図4に示された表示形態を一形態として備えている。図3(a)等に示すように、表示部41には複数桁の特別図柄列が変動表示される。本実施の形態では、これらの特別図柄列として第1特別図柄列61、第2特別図柄列62及び第3特別図柄列63の3つの特別図柄列が表示されている。ここでは、これら第1〜第3の各特別図柄列61〜63が左、中、右というように横方向に並設されているものについて例示するが、例えば縦方向や斜め方向或いは非直線的に並設されていてもよい。また、特別図柄列数も3列に限らず1列又は3列以外の複数列としてもよい。前記表示部41には各特別図柄列61〜63に交差する大当りラインを構成する表示領域が備えられており、この実施の形態では、表示部41の下部において水平方向に大当りラインが設定されている。
図4に示すように、各特別図柄列61〜63は、複数種類、ここでは12種類の図柄65A〜65Lによって構成されている。各図柄65A〜65Lは、基本的には皿に盛られた魚等の絵と、「一」〜「十二」の数字との組合せによって構成されており、「一」〜「十二」の数字は昇順に配列されている。より詳しくは、「一」が「タイ」の絵と、「二」が「ウズラ」の絵と、「三」が「カッパ」の絵と、「四」が「ヒラメ」の絵と、「五」が「プリン」の絵と、「六」が「サザエ」の絵と、「七」が「女の子」の絵と、「八」が「タコ」の絵と、「九」が「キツネ」の絵と、「十」が「クジラ」の絵と、「十一」が「タケノコ」の絵と、「十二」が「カニ」の絵と組み合わされている。これらの図柄65A〜65Lは、特別確定図柄としての大当り図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。勿論、上記図柄65A〜65Lの種類は12種類に限らず、それ以外の数であってもよく、また絵と数字の組合せとせずにそれらを個別に用いたり、模様、色等或いはそれらの組合せ態様でもって各図柄を互いに識別可能に表示し得るように構成されていればよい。
各々の特別図柄列61〜63の図柄変動時においては、図3(b)に示すように、あたかも回転寿司店における複数の(3つの)回転テーブル上に載置されたように表示される図柄65A〜65Lが、テーブルとともに移動するようにして変動表示される。なお、図3(b)において図柄65A〜65Lの移動方向を示すべく参考までに矢印を付しておいた。ここで、テーブルとともに移動するようにして図柄65A〜65Lが変動表示される都合上、各特別図柄列61〜63には大当りラインに配置表示される図柄65A〜65L以外にも、大当りラインとは無関係の複数の図柄65A〜65Lが表示されるようになっている(例えば次に大当りラインに並びうる図柄65A〜65Lや、既に大当りラインに並んだ後の図柄65A〜65L等)。しかし、このような表示態様に何ら限定されるものではなく、例えば各特別図柄列61〜63に1つずつの図柄65A〜65Lが表示される態様であってもよい。
表示部41では、各特別図柄列61〜63の図柄変動が、遊技球Bの特別図柄作動口31への入賞に基づいて開始する。また、その図柄変動開始後に、大当り図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが特別確定図柄として設定される。特別確定図柄とは、ここでは各特別図柄列61〜63が図柄変動を停止したときに表示される図柄を指すが、必ずしも完全に停止したものでなくてもよい。本実施の形態では、図柄変動開始後、第1特別図柄列61、第3特別図柄列63、第2特別図柄列62の順に確定されていくが、これはあくまでも一例にすぎず、別の順序或いは同時に確定されるようにしてもよい。
図3(c)は表示部41における大当り報知画面を示すものであって、特別遊技状態としての大当り状態が発生したときに、それを再度遊技者に報知させるものである。同図に示すように、大当り図柄は、リーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当り状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての特別図柄列61〜63の図柄が確定したとき、確定表示されている各図柄65A〜65Lの組合せが、予め定められた大当りの組合せ、すなわち、同一種類の図柄65A〜65Lが大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄65A〜65Lの組合せ(例えば、同図に示すように、「一」、「一」、「一」の図柄65A)となる場合がある。この組合せを構成する特別確定図柄が「大当り図柄」である。大当りの組合せが成立すると、上述のとおり、特別役物33が作動して大入賞口43が開放され、遊技者にとって有利な大当り状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
また、リーチ状態とは、大当り直前の状態をいう(もちろん大当り状態に至らない場合もある)。リーチ状態には、第3特別図柄列63の図柄が、大当りライン上において第1特別図柄列61の特別確定図柄と同一種類の図柄で確定する状態が含まれる。上記のリーチ状態には、第2特別図柄列62の図柄が、最終的に第1及び第3の両特別図柄列61,63の特別確定図柄と同一種類の図柄(大当り図柄)で停止して大当り状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(外れリーチ図柄)で停止して、大当り状態とならないもの(外れリーチ状態)が含まれる。さらには、第2特別図柄列62の図柄が一旦停止した後、同一種類の図柄65A〜65Lが大当りラインに沿って並んだ状態で、再度全図柄列が変動し、その後全特別図柄列61〜63の図柄65A〜65Lが同時に停止するような場合(再変動(全回転)リーチとも称される)も含まれる。
更に、前述した各特別図柄列61〜63での図柄変動に加え、図3(a),(b)又は図5(a),(b)に示すように、図柄65A〜65Lとは別の複数種類(本実施の形態では2種類)のキャラクタが表示部41に表示される。本実施の形態におけるキャラクタとしては、男性を模した第1キャラクタGC及び女性を模した第2キャラクタKCが設定されている。本実施の形態では、遊技中において所定の条件が満たされる毎に、第1キャラクタGC及び第2キャラクタKC間でのキャラクタの入れ替えが行われるようになっている。即ち、いずれか一方のキャラクタGC,KCが表示部41に選択的に表示されるようになっている。
上記リーチ状態においては、各キャラクタGC,KCに対応した種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、一般に「ノーマルリーチ」と称されるものや「スーパーリーチ」と称されるものが各種用意されていて、「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には「ノーマルリーチ」の場合に比べて大当り状態が発生する期待値(大当り期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当り期待値が異なったものとなっている。
特に、ここでは表示部41に通常表示されているキャラクタとして第1キャラクタGCが設定されており、所定条件を満たしたときに第2キャラクタKCが第1キャラクタGCに代わって表示されるように設定されている。そして、第1キャラクタGCと第2キャラクタKCとの入れ替えは、特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞を必要条件として各特別図柄列61〜63が図柄変動開始される直前に切換えられるように構成されている。ただし、上記キャラクタGC,KC間の入れ替えは、上記図柄変動開始直前に限らず、図柄変動開始と同時、図柄変動開始直後、図柄変動開始から確定までの間のいずれの時期で行われるようにしてもよい。
そして、第2キャラクタKCが表示される確率は第1キャラクタGCが表示される確率よりも低く設定され、第2キャラクタKCが表示されている状態では上記リーチ状態の発生確率、特にスーパーリーチの発生確率が第1キャラクタGCが表示されているときよりも高くなるように設定されている。また、第2キャラクタKCが表示された状態では第1キャラクタGCが表示されている場合に比べて、特別遊技状態、即ち大当り状態となる期待値(大当り期待値)も高くなるように設定されている。特に、第2キャラクタKCが連続して表示された場合にはより一層リーチ状態の発生確率、スーパーリーチの発生確率及び大当り期待値が高められるように設定されている。なお、ここでいう連続とは、表示部41で図柄変動開始後に特別確定図柄が表示上得られるまでを一回の図柄変動として、この図柄変動が続けて行われる場合をいうものである。従って、第2キャラクタKCは大当り期待値が高いことを予め報知する予告報知機能を有する。
パチンコ機1には遊技者の操作に応じて変化する遊技状態を検出すべく、各種の検出スイッチやセンサ等の検出手段が設けられている。例えば、特別図柄作動口31に対応して設けられた特別図柄作動口用スイッチ71、特別役物33に対応して設けられた継続検出用スイッチ72及びカウントスイッチ73、普通図柄作動口34に対応して設けられた普通図柄作動口用スイッチ74等が挙げられる。特別図柄作動口用スイッチ71は遊技球Bの特別図柄作動口31への入賞を検出し、継続検出用スイッチ72は遊技球Bのラウンド継続のための継続入賞ゾーンの通過を検出し、カウントスイッチ73は遊技球Bの大入賞口43への入賞を検出する。その他、図示しないが前記操作ハンドル13の操作状態を検出する操作検出スイッチ、不正防止用の磁気センサ等の多数の検出手段が備えられている。
前記各スイッチ71〜74等の検出手段の検出結果に基づき特別役物33(ソレノイド45,47)、特別図柄表示装置32(表示部41、保留ランプ42)、普通図柄表示装置35(普通図柄表示部51及び保留ランプ52)、普通役物36(羽根53)等をそれぞれ駆動制御するために制御装置81が設けられている。図2では制御装置81を模式的に示しているが、実際には遊技盤5の裏面側に装着されている。制御装置81は、記憶手段としてのリードオンリメモリ(ROM)、制御手段としての中央処理装置(CPU)、記憶手段としてのランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。前記制御装置81は単一のものに限らず、複数の制御装置からなるものであってもよい。例えば、複数のCPUを備えて制御機能を分担させたり、複数のCPUのうち何れかのCPUを不正防止用に用いたり、ROM又はRAM等の記憶手段も複数備えてバックアップ用に用いるなど各種の仕様が可能である。また、複数の制御装置のうちある制御装置を遊技機の全般の制御を司る制御装置として機能させ、別の制御装置を特別図柄表示装置32の表示制御専用として機能させることも可能である。
ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶している。特に、ROMにはパチンコ機1の制御に用いられる各種カウンタからなるカウンタ群や適宜のテーブル群が記憶されている。カウンタ群としては、ラウンドカウンタ、保留カウンタ、入賞カウンタ等の他、2ms間隔等の所定時間毎に更新される内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、複数の図柄乱数カウンタ、リーチ種別決定カウンタ及び予告決定乱数カウンタCY1〜CY4等が含まれている。前記テーブル群には、前記カウンタ群に関連付けられた状態で、各種確定図柄、図柄変動態様、リーチ態様等が予め記憶されている。
なお、ラウンドカウンタは、特別役物33のラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタは大入賞口43への遊技球Bの入賞個数をカウントスイッチ73の検出結果に基づいてカウントするためのものである。また、保留カウンタは特別図柄表示装置32の変動表示の保留回数をカウントするためのものである。内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置32の表示部41で大当り状態を発生させるか否かを決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタは前記表示部41でリーチ状態を経るものの大当り状態を発生させない外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものである。さらに、大当り図柄乱数カウンタは前記表示部41での大当り図柄を決定するためのものである。複数の図柄乱数カウンタは各特別図柄列61〜63の特別確定図柄を何にするかを決定するためのものであり、リーチ状態を経ない外れ図柄と前記外れリーチ状態時の外れリーチ図柄との決定の際に用いられる。リーチ種別カウンタは前記表示部41で行われるリーチ(演出)の種類を決定するものである。予告決定乱数カウンタCY1〜CY4は第1キャラクタGCに代えて第2キャラクタKCを表示して予告を行うか否かを決定する際に用いられるものである。以上のカウンタ群の他、普通図柄表示装置35に関連する各種カウンタ等も用意されている。
CPUはROMの前記カウンタ群やテーブル群を含む制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMには、CPUによる演算結果、例えば前記ラウンドカウンタに基づく現在のラウンド数、前記保留カウンタに基づく現在の保留球数、前記入賞カウンタに基づく大入賞口43への入賞球数、前記内部乱数カウンタCIに基づく大当りフラグの値、前記外れリーチ乱数カウンタに基づく外れリーチフラグの値、大当りフラグが立っている場合には前記大当り図柄乱数カウンタに基づく大当り図柄、前記複数の図柄乱数カウンタに基づく外れ図柄及び外れリーチ図柄、前記リーチ種別決定カウンタに基づくリーチ種別、予告決定乱数カウンタCY1〜CY4に基づく予告フラグFYの値等が一時的に記憶される。
前記表示部41に係る大当り状態、外れリーチ状態、外れ状態、それら各状態時の特別確定図柄及びリーチ種別等は、特別図柄作動口31に遊技球Bが入賞されて特別図柄作動口用スイッチ71によって検出されたタイミング、或いはそのタイミングに相関のある所定のタイミングによって導き出される。
ここで、前記予告決定乱数カウンタCY1〜CY4について図6に基づいて説明する。第1乃至第4の各予告決定乱数カウンタCY1〜CY4は、例えば2msといった微少の所定時間毎に値を更新し、最終値になると初期値に戻すようになっている。そして、第1予告決定乱数カウンタCY1は、例えば15/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されている。第2予告決定乱数カウンタCY2は、例えば1/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されている。第3予告決定乱数カウンタCY3は、例えば10/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されている。第4予告決定乱数カウンタCY4は、例えば5/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されている。
但し、上記各予告決定乱数カウンタCY1〜CY4における確率は適宜設定可能であり、上記確率に限定されるものではない。また、予告決定乱数カウンタCY1〜CY4は4つのカウンタを用いる以外にも1つ又は4つ以外の複数のカウンタを用いてもよい。ここで、各カウンタの数値を適宜設定可能であるといっても以下のような条件を満たすことが好ましい。即ち、第1予告決定乱数カウンタCY1において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は、第2予告決定乱数カウンタCY2におけるそれよりも高いことが好ましい。また、第1予告決定乱数カウンタCY1において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は100パーセントであってもよい。第2予告決定乱数カウンタCY2において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は0パーセントであってもよい。第3予告決定乱数カウンタCY3において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は、第4予告決定乱数カウンタCY4におけるそれよりも高いことが好ましい。また、第3予告決定乱数カウンタCY3において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は100パーセントであってもよい。第4予告決定乱数カウンタCY4において予告を行う旨の乱数値が取得される確率は100パーセントと0パーセントを除く両者の間の確率である必要があり、50パーセント以下であることが好ましい。
さて、遊技者により操作ハンドル13が操作されると、上受け皿8上の遊技球Bが前面板9に設けられた打球自動供給装置へ順次供給され、その遊技球Bがモータ及び打球杆等を含む打球発射装置の弾発動作によって、誘導レール21に沿って遊技盤5の遊技領域22へと発射される。遊技領域22へ導かれた遊技球Bはランダムに落下していき、例えば普通図柄作動口34に入賞する。この入賞は普通図柄作動用スイッチ74によって検出され、その検出結果が制御装置81に入力される。すると、制御装置81は普通図柄表示装置35の普通図柄表示部51を変動表示させ、その後、図柄の変動を停止させて普通確定図柄を表示させる。その表示結果が特定図柄「7」である場合には、制御装置81は普通役物36の羽根53を予め決められた態様で開放させる。これにより、特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞確率が高められる。一方、普通図柄表示部51の表示結果が特定図柄「7」以外である場合には普通役物36の羽根53は開放されないが、その場合でも入賞確率は前記開放状態よりは低いものの特別図柄作動口31への遊技球Bの入賞は可能である。なお、普通図柄表示部51の図柄確定前に再度普通図柄作動口34に遊技球Bが入賞すると、保留状態として保留ランプ52が保留個数分だけ点灯される。この点灯状態は、保留状態のものが消化されるにつれて順次消灯される。
また、遊技領域22をランダムに落下していく遊技球Bが前記特定図柄作動口31に入賞されると、この入賞は特別図柄作動口用スイッチ71によって検出され、その検出結果が制御装置81に入力される。すると、制御装置81は前記各乱数カウンタに基づいて、大当り状態か否か、外れリーチ状態か否か、大当り状態であれば大当り図柄は何か、外れリーチ状態であれば外れリーチ図柄は何か、大当り状態でも外れリーチ状態でもない外れ状態であれば外れ図柄は何か、大当り状態又は外れリーチ状態であればリーチ種別は何か等の判断を行う。その後、制御装置81は、特別図柄表示装置32における表示部41の各特別図柄列61〜63を一斉に又は時間差をもって変動表示させ、その後、図柄の変動を停止させて特別確定図柄を表示させる。表示部41の図柄確定前に再度特別図柄作動口31に遊技球Bが入賞すると、保留状態として保留ランプ42が保留個数分だけ点灯される。この点灯状態は、保留状態のものが消化されるにつれて順次消灯される。
表示部41の特別確定図柄が大当り状態を示す予め定められた特定図柄である場合には、パチンコ機1において特別遊技状態が発生する。この特別遊技状態においては、制御装置81は特別役物36を所定の態様で作動させる。即ち、まず最初に開閉用ソレノイド45を駆動制御することによりシャッタ44を開放させる。そして、遊技球Bが1個でも継続入賞ゾーンを通過すると継続検出用スイッチ72がそれを検出して制御装置81に検出結果を入力する。すると、制御装置81は傾動用ソレノイド47を駆動制御してシーソー46を普通入賞ゾーン側へ傾動させ、それ以降大入賞口43に入賞された遊技球Bは全て普通入賞ゾーンへと導かれる。前記シャッタ44の開放状態は、カウントスイッチ73により大入賞口43へ入賞された遊技球Bの数が所定数(例えば10個)になるか開放時から所定時間(例えば30秒)経過するまで行われ、その後閉鎖される。このシャッター44の閉鎖時には再びシーソー46が継続入賞ゾーン側へ傾動復帰される。以上のシャッタ44の開閉動作が大当り状態時の1ラウンドであり、ラウンド中における遊技球Bの継続入賞ゾーンへの通過を必要条件として同様のラウンドが繰り返される。一方、継続検出用スイッチ72によって遊技球Bの継続入賞ゾーン通過が検出されない場合は当該ラウンドで特別遊技状態が終了するように制御される。なお、ラウンド数は例えば16ラウンドといった複数ラウンド備えられているが、例えば1ラウンドで特別遊技状態を終了するような制御が行われるようにしてもよい。このような特別遊技状態を消化することによって遊技者には多数の景品球を獲得することができる。
ここで、制御装置81によって実行される各種ルーチンの一つとして設定されている「予告決定ルーチン」について、図7に示すフローチャートをもとに説明する。この予告決定ルーチンは、上記キャラクタGC,KCのいずれを表示するか否かを決定するためのルーチンであり、特別図柄作動口31への入賞、即ち特別図柄作動口用スイッチ71による検出が有効化される毎に行われる。即ち、保留球が一杯である場合にはたとえ特別図柄作動口31へ遊技球Bが入賞しても予告決定ルーチンは行われない。
この予告決定ルーチンでは、上記のとおり特別図柄作動口31への入賞が有効化されると、まずステップS1において、予告フラグFYが1となっているか否か、即ち表示部41における直前の特別図柄変動時において予告が行われたか否かが判断される。ここで、予告とは、上述のとおり、第1キャラクタGCにかえて第2キャラクタKCを表示する制御を指す。
この予告が直前に行われていたと判断されると、ステップS2へ移行して、今回の特別図柄作動口31への入賞時に内部乱数カウンタCIから取得された乱数値が大当り値を示しているか否か、或いは大当りフラグが立っているか否か判断する。
その判断結果がYESの場合、即ち、直前の特別図柄変動時において予告が行われかつ今回大当り状態となるような場合、ステップS3へ移行して、第1予告決定乱数カウンタCY1を参照し、所定の乱数値を取得する。ここで、第1予告決定乱数カウンタCY1は、例えば15/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されているため、多くの場合、予告を行う旨の乱数値が取得されることとなる。
次に、ステップS4において、この第1予告決定乱数カウンタCY1から得られた乱数値が、予告を行う旨の乱数値であるか否かが判別されて、YESの場合にはステップS5において予告フラグFYの値を1とする一方、NOの場合にはステップS6において予告フラグFYの値を0として、一旦予告決定ルーチンを終了する。
一方、ステップS2において判断結果がNOの場合、即ち、直前の特別図柄変動時において予告が行われかつ今回大当り状態とならないような場合、ステップS7へ移行して、第2予告決定乱数カウンタCY2を参照し、所定の乱数値を取得する。ここで、第2予告決定乱数カウンタCY2は、例えば1/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されているため、多くの場合、予告を行わない旨の乱数値が取得されることとなる。その後、ステップS4へ移行し、上記と同様の処理が行われる。
また、ステップS1において判断結果がNOの場合、即ち表示部41における直前の特別図柄変動時における予告フラグFYが0であって予告が行われていない場合、ステップS8へ移行し、ステップS2の場合と同様、今回の特別図柄作動口31への入賞時に内部乱数カウンタCIから取得された乱数値が大当り値を示しているか否か、或いは大当りフラグが立っているか否か判断する。
その判断結果がYESの場合、即ち、直前の特別図柄変動時において予告が行われておらずかつ今回大当り状態となるような場合、ステップS9へ移行して、第3予告決定乱数カウンタCY3を参照し、所定の乱数値を取得する。ここで、第3予告決定乱数カウンタCY3は、例えば10/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されているため、比較的多くの場合、予告を行う旨の乱数値が取得されることとなる。その後、ステップ4へ移行し、上記と同様の処理が行われる。
一方、ステップS8において判断結果がNOの場合、即ち、直前の特別図柄変動時において予告が行われておらずかつ今回大当り状態とならないような場合、ステップS10へ移行して、第4予告決定乱数カウンタCY4を参照し、所定の乱数値を取得する。ここで、第4予告決定乱数カウンタCY4は、例えば5/16の確率で予告を行う旨の乱数値が取得されるように設定されているため、比較的多くの場合、予告を行わない旨の乱数値が取得されることとなる。その後、ステップS4へ移行し、上記と同様の処理が行われる。
以上の予告決定ルーチンにおいて、ステップS5又はステップS6において決定された今回の予告フラグFYの値に応じて予告フラグFYが立っている場合には今回の特別図柄変動において予告を行うべく表示部41における第2キャラクタKCへの切換表示を行う一方、予告フラグFYが立っていない場合には今回の特別図柄変動において予告を行わないようにすべく表示部41における第1キャラクタGCへの切換表示を行う。
従って、前回の特別図柄変動時において表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われるとともに、今回大当りとなる場合には、例えば15/16という高確率で今回の特別図柄変動時に表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われることとなる。このような連続して発生する予告演出が大当り期待値の高い場合に現れることとなる。なお、第1予告決定乱数カウンタCY1が100パーセントの確率、即ち常に予告を行う旨の乱数値を取得し得るように設定されているとすれば、前回の特別図柄変動時において表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われるとともに、今回大当りとなる場合には、必ず連続して予告演出が発生することとなる。
また、前回の特別図柄変動時において表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われるとともに、今回大当りとならない場合には、例えば1/16という低確率で今回の特別図柄変動時に表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われることとなる。従って、大当り期待値が高くない場合における連続した予告演出の出現率が低くなる。なお、第2予告決定乱数カウンタCY2が0パーセントの確率、即ち常に予告を行わない旨の乱数値を取得し得るように設定されているとすれば、大当り時以外に連続して予告演出が発生することを防止し得る。即ち、この場合、連続して予告演出が行われると必ず大当りとなり、連続予告演出が大当り予告そのものとなる。
また、前回の特別図柄変動時において表示部41に第1キャラクタGCが表示されていて第2キャラクタKCによる予告演出が行われていないとともに、今回大当りとなる場合には、例えば10/16という比較的高確率で今回の特別図柄変動時に表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われることとなる。このような単独で発生する予告演出であっても大当り期待値の高い場合に現れ易くなる。なお、第3予告決定乱数カウンタCY3が100パーセントの確率、即ち常に予告を行う旨の乱数値を取得し得るように設定されているとすれば、前回の特別図柄変動時において表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われていない場合であっても、今回大当りとなる場合には、必ず予告演出が発生することとなる。
更に、前回の特別図柄変動時において表示部41に第1キャラクタGCが表示されていて第2キャラクタKCによる予告演出が行われていないとともに、今回大当りとなる場合には、例えば5/16という比較的低確率で今回の特別図柄変動時に表示部41に第2キャラクタKCが表示される予告演出が行われることとなる。このような単独で発生する予告演出は大当り期待値の高くない場合には比較的現れ難くなる。なお、既に第4予告決定乱数カウンタCY4が0パーセントや100パーセントの確率で予告を行う旨の乱数値を取得し得るように設定することは不可である旨説明したが、その理由はもし0パーセントであれば連続予告演出を行うことができなくなるからであり、もし100パーセントであれば殆ど毎回予告演出が行われて予告演出自体が無意味となってしまうからである。
以上説明したとおり、この実施の形態によれば、前回の特別図柄変動時に予告を行ったか否かを事後的に判断し、その判断結果に応じて今回の予告を行うか否かを決定することで所謂連続予告を行うようにしている。従って、先に一旦確定されていた内容を書き換えるといった操作をなくすことができて、遊技者に対し無用の不信感を抱かせる可能性もなくなる。また、従来の連続予告方式では、保留球がない場合は、偶然連続予告が発生するとしても、それは特別遊技状態の発生の期待値とは無縁であったが、この実施の形態の連続予告方式によれば、始動入賞率が良くない(保留球が発生しない)場合であっても大当り期待値が高まる連続予告を行うことができるため、遊技の面白みが増す。
次に、他の実施の形態について説明する。
(a)「遊技に際して第1条件を満たしたとき、少なくとも特別遊技状態終了後に第2条件が成立するまでの間、遊技者に付加価値を付与し得る特殊状態を継続させるようにした遊技機。」ここでいう特殊状態とは、例えば確率変動モード(確変モード)を備えた遊技機においてその確変モードに突入した状態を指す。この確変モードとしては、(1)普通図柄表示部51に「7」といった特定図柄が確定図柄として表示される確率を通常時に比べて高めて普通役物36が作動する機会を増やすこと、(2)普通図柄表示部51における各回の図柄確定までの変動時間を短くすることで普通役物36が作動する機会を増やすこと、(3)普通役物36による開放時間の総計を長くして遊技球Bの入賞確率を高めること、(4)特別図柄表示装置32の表示部41の図柄変動時間を短くすること、(5)大当り期待値が通常モードに比べて高くなること、等が挙げられる。確変モードとは、通常、少なくとも上記(5)を備えたものを指すが、ここでは所謂時間短縮モード(時短モード)等も確変モードの概念の一つとみなし、上記(1)乃至(5)のうち1つ或いは複数の組合せのどの形態を用いてもよい。ここで、前記第1の条件としては、例えば表示部41の特別確定図柄が大当り図柄のうちから予め定められた所定図柄である場合を条件としたり、別の表示或いは報知があったときを条件としたり、特別遊技状態の発生のみを条件としてもよい。前記第2の条件としては、例えば表示部41の特別確定図柄が大当り図柄のうちから予め定められた所定図柄である場合を条件としたり、別の表示或いは報知があったときを条件としたり、次回或いは予め定めた複数回の特別遊技状態の発生のみを条件としたり、特別図柄表示領域61の変動回数が所定回数となるまでを条件としたり、所定の入賞口へ遊技球Bが入賞するまでを条件としたり、例えば特別確定図柄が予め定められた所定図柄となるまでを条件としたり、リーチ状態が1回又は予め定められた複数回発生するまでを条件としてもよい。勿論、第1の条件や第2の条件として、以上説明したような複数の条件を組み合わせたものとしてもよいし、他の条件を設定しておいてもよい。上記確変モードへの突入率や継続率などは適宜設定すればよいが、偶発的要因を強調するためには乱数取得によって所定確率にてランダムに確変モードへの突入又は継続が行われるようにしておくことが好ましい。また、上記確変モード突入後にはいわゆるリミッタ制御されるものとして所定回数の特別遊技状態が発生した後には強制的に通常モードに復帰されるようにすることが、遊技者にとっての射幸心を抑制するために好ましい制御態様である。
(b)「普通図柄表示部51又は表示部41において、確定図柄となるまでの図柄変動態様を複数種設定した遊技機。」この場合、例えば、各表示部位51,61での図柄の変動は、単純に切り換え表示することとしたり、軸を中心にして回転変動表示することとしたり、図柄をズームアップさせながら切換表示することとしたり、図柄を潰れ又は伸長変形させながら切換表示することとしたり、一旦停止されたように見える図柄について再変動処理を行うようにすることとする等の各種の図柄変動態様のうちから複数種を適宜選定すればよい。
(c)乱数取得に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、複数の図柄乱数カウンタ、リーチ種別決定カウンタ、第1乃至第4の各予告決定乱数カウンタCY1〜CY4等)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当り状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。ここから導出される技術思想は、「記憶手段に記憶された単一の乱数カウンタから取得される乱数値に基づいて、表示部41の図柄変動態様及び/又は特別確定図柄を決定するようにした遊技機」である。また、第1乃至第4の各予告決定乱数カウンタCY1〜CY4(これらのカウンタのみを1つの乱数カウンタとしてもよい)を他のカウンタ群と区別して別途設けるようにしてもよい。
(d)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球Bを入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
(e)「表示部41において特別確定図柄が得られるまでの変動態様(点滅等も含む)に応じて特別遊技状態が付与される期待値が異なること。」このように構成すれば、大当り図柄の変更だけではなく、図柄変動態様にも興味が注がれ、遊技に厚みが増す。
(f)特別遊技状態発生時には特別役物33が作動して大入賞口43が開放される構成したが、それに代えて、又はそれに加えて、連動式チューリップ等の他の手段によって遊技者に有価価値を付与すること。
(g)「予告図柄表示領域62において一旦予告図柄が停止された後に、再度変動開始するような再変動表示を行うこと。」この場合、再変動表示が偶発的に行われることが好ましい。
(h)「表示部41又は/及び普通図柄表示部51における図柄変動の保留数が最大保留個数であるとき又はそれに近づいたとき、表示部41又は/及び普通図柄表示部51における図柄変動開始から確定までの時間(又は/及び図柄確定から次回の図柄変動開始までの時間)を短くすること。」このように構成すれば、例えば特別図柄作動口31に遊技球Bが入賞する等のように図柄変動開始条件を満たした状態が無効にされる可能性が低くなる。
(i)各表示系の表示色を、モード(例えば、通常モードと確変モード)の相違や大当り期待値の相違に応じて適宜切換制御して実施すること。例えば、第2キャラクタKCが予告演出として表示されたとき、その予告演出が連続して行われたとき等に応じて、表示部41の少なくとも一部の色を切り換えるように制御することなどが挙げられる。このような色の切換は、遊技状態が通常とは異なる状態であることを遊技者に明確にする、大当り期待値が大きくなったことを遊技者に明示する等の効果をもたらす。ここから導き出される技術思想としては、「図柄表示色を遊技状態に応じて切換表示すること。」、「図柄表示色をモードに応じて切換表示すること。」、「図柄表示色を大当り期待値の相違に応じて切換表示すること。」などがある。
(j)前回の予告フラグFYを参照して今回の予告等の演出を行うか否かを決定することにより、連続的な演出を行うようにしたが、これに代えて前々回の予告フラグFYの値を参照したり、前々回と前回の予告フラグFYの値を参照するなど、前回だけに限らず、先に行われた演出を1箇所又は複数箇所で参照することで、演出に規則性をもたせてもよい。前々回と前回の予告フラグFYの値を参照するといった複数箇所を参照する方式によれば、3回以上連続して演出を行なわせるといったことも可能となる。また、直前のものを除いてそれより前の予告フラグFYの値を参照する方式にすれば、前回の演出と間を置くことなく連続する連続演出とは異なった新たな興趣が得られる。
(k)連続予告等の演出として、表示部41における第1キャラクタGCから第2キャラクタKCへの表示切換が行われるようにしたが、このようなキャラクタの切換に限らず、キャラクタが常には非表示とされていてキャラクタが登場するような演出、キャラクタが図柄に対して変動形態を変化させるように作用するような動作を行う等の通常時とは異なる動作態様を表示するような演出を行ってもよい。このようなキャラクタの演出は「図柄とは別のキャラクタによる予告演出」と位置付けることができる。
(l)連続予告等の演出として、(1)「図柄とは別のキャラクタによる予告演出」の他、表示部41の背景の色や絵を変更するといった(2)「図柄表示手段における背景表示態様の変更による予告演出」、飾りランプを点灯させたり所定の点滅態様を行わせるといった(3)「遊技機に備えられた発光手段の発光態様の変更による予告演出」、表示部41における図柄変動開始順序の変更や、図柄変動速度の変更や、図柄変動方向の変更や、所謂すべり停止と称されるようなものを用いた図柄の停止態様の変更や、図柄の停止順序の変更や、所謂仮停止と称されるような図柄を一旦停止させてから再変動を行うような仮停止機能の有無などといった(4)「図柄変動態様或いは図柄停止態様による予告演出」、リーチ状態の有無やリーチ種別の変更といった(5)「リーチ時の態様による演出」、全ての停止図柄の組合せや1つ或いは複数の停止図柄の種類に規則性を持たせるといった(6)「停止図柄の種類による演出」を用いてもよい。なお、上記(6)の方式の場合について連続演出とは、例えば表示部41に「3」「4」「1」との図柄が停止される演出が連続する場合をいうが、この場合、最終的に大当りとなるには一旦「3」「4」「1」の図柄停止が行われた後に、再変動が行われて特別確定図柄が「1」「1」「1」というように大当り図柄が得られるようにする必要がある。また、上記(1)〜(6)の各演出を適宜組み合わせて連続的に演出を行うようにしたり、連続的な演出が発展的に行われるように連続演出時(前回演出を行っている場合)には上記(1)〜(6)の組合せ数を前回よりも増やしたり、例えば上記(6)の方式であれば前回のリーチよりも大当り期待値の高いリーチ形態(スーパーリーチ等)を採用するように制御してもよい。