JP5263166B2 - バイポーラ電池 - Google Patents
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Description
本発明はバイポーラ電池に係り、特に、平板状集電体の一面側に正極活物質を含む正極層を有し他面側に負極活物質を含む負極層を有するバイポーラ極板がリテーナを介して積層され、正極活物質を含む正極層を有する正極板および負極活物質を含む負極層を有する負極板がそれぞれリテーナを介して最上位のバイポーラ極板の負極層側および最下位のバイポーラ極板の正極層側に配置されたバイポーラ電池に関する。
自動車等の車両電源や種々の産業用起動力源等の多様な用途に使用されている鉛(蓄)電池は、コスト的には優れるが、内部抵抗の低減、軽量化、容積効率等に改善の余地がある、との指摘がなされている。この問題を解決する一つの方法として、バイポーラ電池が提案されている。
バイポーラ電池は、一般に、平板状集電体の一面側に正極層を有し他面側に負極層を有するバイポーラ極板がリテーナを介して積層され、正極層を有する正極板および負極層を有する負極板がそれぞれリテーナを介して最上位側および最下位側に配置されて構成されている。バイポーラ電池では、バイポーラ極板が集電体の両面側にそれぞれ正極層および負極層を有するため、正極層および負極層間の電流パスが短縮され、通電面積も広くとれるので、鉛電池と比べて、内部抵抗が低減し、容積効率を向上させることができる。このため、ニッケル水素電池に匹敵する性能(エネルギー密度(体積重量密度))が得られる上に、コストの点でも有利となる。
これまで、バイポーラ電池として、例えば、日本国特開平7−73871号公報には、酸化物層および二酸化鉛層を形成した耐食性金属を集電体に用いる技術が開示されている。この技術では、集電体の腐食が抑制されるので、腐食伸びや腐食減肉が抑制され正負極層間の短絡を生じ難くすることができる。また、日本国特表2006−520079号公報には、多孔質セラミックスに鉛または鉛合金を充填した集電体を用いる技術が開示されている。この技術では、多孔質セラミックスに充填した鉛等に腐食が生じても、多孔質セラミックス自体が腐食を受けないため、集電体の変形を抑制し短絡を抑制することができる。
しかしながら、バイポーラ電池では、通常、平板状集電体に活物質が塗着された構造のため、充放電により活物質の体積が変化すると、正負極層と集電体との密着性が低下する、という問題がある。このため、正負極層の剥落や正負極層と集電体との接触不良が生じ易くなり接触面積が小さくなるので、出力や寿命の低下を招き、バイポーラ電池本来の性能が得られなくなる。この点、日本国特開1995−73871号公報の技術では、集電体に酸化物層等が形成されることで密着性の向上が期待できるものの、バイポーラ極板の作製が繁雑となる上、二酸化鉛層が電解液中で電気化学反応を受けるため、バイポーラ極板を損傷するおそれがある。一方、日本国特表2006−520079号公報の技術では、集電体の変形を抑制することはできるものの、多孔質セラミックスと正負極層との密着性が悪く正負極層の剥落が生じるため、電流の分布が不均一となり、出力低下を招くこととなる。従って、集電体の正負極層との密着性や耐食性が改善されれば、上述したエネルギー密度等に優れるバイポーラ電池の実用化に向けて大きく前進することが期待できる。
本発明は上記事案に鑑み、正負極層と集電体との密着性を向上させ電池寿命を延ばすことができるバイポーラ電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、平板状集電体の一面側に正極活物質を含む正極層を有し他面側に負極活物質を含む負極層を有するバイポーラ極板がリテーナを介して積層され、正極活物質を含む正極層を有する正極板および負極活物質を含む負極層を有する負極板がそれぞれリテーナを介して最上位の前記バイポーラ極板の負極層側および最下位の前記バイポーラ極板の正極層側に配置されたバイポーラ電池において、前記バイポーラ極板には、前記正極層および前記負極層と前記集電体との間に、鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートがそれぞれ配されていることを特徴とする。
本発明では、バイポーラ極板には正極層および負極層と集電体との間に鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートがそれぞれ配されているため、粉末圧延シートが粉末間に金属結合が形成され圧着されることから耐食性に優れ変形し難くなるので、正極層および負極層と粉末圧延シートとの密着性を向上させ電池寿命を延ばすことができる。
本発明において、粉末圧延シートが錫を含む鉛合金の粉末が圧延されていてもよい。粉末圧延シートの厚さが0.01mm未満では強度が不十分となり、1.0mmを超えると軽量化に寄与し難くなるので、厚さを0.01mm〜1.0mmの範囲とすることが好ましい。
また、本発明において、集電体が鉛または鉛合金の溶融体を噴霧することで急冷凝固させたアトマイズ粉末を主体とする粉末が圧延またはプレス成型されて形成され、粉末圧延シートと一体に形成されていれば、集電体自体の耐食性を向上させ正極層および負極層との密着性を向上させることができる。このとき、集電体がアトマイズ粉末と、樹脂若しくはゴムの粉末またはセラミックス粉末との混合粉末が圧延またはプレス成型されて形成されてもよい。集電体が鉛または鉛合金が含まれた基材で形成されていれば、鉛または鉛合金の腐食が生じても集電体の変形が基材により抑制されるので、正極層および負極層間の短絡を抑制することができる。このとき、集電体が、樹脂、セラミックスまたは金属を材質とする網目状または多孔質状の基材に鉛または鉛合金の粒状体が埋め込まれて形成されてもよい。集電体が、多孔質セラミックスまたは導電性ゴムシートの基材に鉛または鉛合金が溶融含浸されて形成されてもよい。また、正極板および負極板が、いずれも鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートを有し、粉末圧延シートのバイポーラ極板側に正極層および負極層がそれぞれ配されており、粉末圧延シートのバイポーラ極板と反対側の面から正極端子および負極端子がそれぞれ導出されていてもよい。
更に、本発明において、バイポーラ極板と、該バイポーラ極板の両側にそれぞれ配置されたリテーナと、バイポーラ極板およびリテーナの側面に密着配置された絶縁シール部材とを有するバイポーラユニットが積層され、正極板および負極板がそれぞれ最上位のバイポーラユニットの負極層側および最下位のバイポーラユニットの正極層側に配置されるようにしてもよい。絶縁シール部材には、リテーナに電解液を供給するための供給口が形成されており、供給口がバイポーラ極板の正極層または負極層に隣接するリテーナの位置に対応して形成されるようにしてもよい。このとき、絶縁シール部材には、更に、最上位のバイポーラユニットの負極層または最下位のバイポーラユニットの正極層に隣接するリテーナの位置に対応して供給口が形成されていることが好ましい。また、バイポーラユニットを、バイポーラ極板の両側に配置されたリテーナの外側にそれぞれ配置され、隣接するバイポーラ極板の一側に配置されたリテーナとの電解液の浸潤を許容する浸潤許容部材が更に配置されていてもよい。このとき、浸潤許容部材を網目状または多孔質状の樹脂部材としてもよい。
本発明によれば、バイポーラ極板には正極層および負極層と集電体との間に鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートがそれぞれ配されているため、粉末圧延シートが粉末間に金属結合が形成され圧着されることから耐食性に優れ変形し難くなるので、正極層および負極層と粉末圧延シートとの密着性を向上させ電池寿命を延ばすことができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用したバイポーラ電池の実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、本実施形態のバイポーラ電池30は、バイポーラ極板10を有する3つのバイポーラユニット21が、隣り合うバイポーラユニット21の正極層3と負極層4とが対向するように積層されている。このため、最上位のバイポーラユニット21では負極層4が外側に位置しており、最下位のバイポーラユニット21では正極層3が外側に位置している。最上位のバイポーラユニット21の負極層4側には、正極板13を有する正極ユニット23が配置されている。最下位のバイポーラユニット21の正極層3側には、負極板14を有する負極ユニット24が配置されている。
図1に示すように、本実施形態のバイポーラ電池30は、バイポーラ極板10を有する3つのバイポーラユニット21が、隣り合うバイポーラユニット21の正極層3と負極層4とが対向するように積層されている。このため、最上位のバイポーラユニット21では負極層4が外側に位置しており、最下位のバイポーラユニット21では正極層3が外側に位置している。最上位のバイポーラユニット21の負極層4側には、正極板13を有する正極ユニット23が配置されている。最下位のバイポーラユニット21の正極層3側には、負極板14を有する負極ユニット24が配置されている。
図2に示すように、バイポーラユニット21は、バイポーラ極板10と、バイポーラ極板10の両側にそれぞれ配置され電解液を保持可能なリテーナ5と、バイポーラ電池30を密閉するための樹脂シール(絶縁シール部材)8aとを有している。バイポーラ極板10は、集電体1の一面側に正極層3が配置されており、他面側に負極層4が配置されている。バイポーラ極板10の集電体1は、基材としてアルミナやジルコニウム等の多孔質セラミックスが用いられている。多孔質セラミックスの孔内には、鉛または鉛合金が溶融含浸により充填されている。すなわち、集電体1は、溶融状態の鉛または鉛合金が多孔質セラミックスの孔内に含浸されて形成されている。集電体1は、本例では、鉛が溶融含浸された多孔質アルミナ(Al2O3)が用いられており、厚さが0.5〜1.0mm程度の平板状で矩形状に形成されている。正極層3と集電体1との間、および、負極層4と集電体1との間には、鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延することで形成された粉末圧延シート2がそれぞれ配されている。集電体1としては、導電性のゴムシートを使用することができる。この場合は、導電性ゴムシートの両側に粉末圧延シート2が配される。導電性ゴムは、黒鉛粒子、アセチレンブラック等の炭素材料を導電性粒子としたものなど一般に多く使用されているものでよい。
粉末圧延シート2は、粉末圧延装置により次のようにして作製されたものである。図5に示すように、粉末圧延装置は、原料の粉末を搬送するコンベア、断面略三角状で上部に開口が形成され下部にスリット状の排出口を有するホッパ、互いに押圧しあう一対の押圧ローラおよび図示を省略した巻取ローラを備えている。ホッパはコンベアの下流側に配置されており、ホッパの下部に近接して押圧ローラが配置されている。原料の粉末には、主成分として鉛粉末または鉛合金粉末と、必要に応じてアンチモンやビスマス等の粉末とが略均一に混合されている。原料の各粉末は、空気中や水中に溶融金属を噴霧することによって急冷凝固粉末を生成するガスアトマイズ法や水アトマイズ法で形成される(以下、アトマイズ法で形成された粉末をアトマイズ粉末と呼称する。)。原料粉末として、本例では、1.5%錫(Sn)を含む鉛合金のアトマイズ粉末が用いられており、アトマイズ粉末の粒径が0.05〜100μm程度に設定されている。コンベア上に投入された原料粉末がホッパ内に上部の開口から供給される。ホッパ内の原料粉末は、排出口から排出され、押圧ローラ間に連続的に供給される。ホッパの排出口の寸法は、本例では、スリット幅1mm、長さ約150mmに設定されている。押圧ローラ間で略均等に押圧され引き出されることで原料粉末が圧延され、厚さ約0.05〜1.0mm、幅約150mmの帯状の粉末圧延シート2が形成される。本例では、粉末圧延シート2の厚さが約200μmとなるように押圧ローラの押圧力が設定されている。得られた粉末圧延シート2は、巻取ローラでロール状に巻き取られる。バイポーラ極板10の作製時には、得られた粉末圧延シート2が引き出され所望の長さに裁断される。
図2に示すように、バイポーラ極板10の両側、すなわち、正極層3の表面側および負極層4の表面側にそれぞれ配置されたリテーナ5は、微細なガラス繊維がシート状に形成されている。このため、リテーナ5は、ガラス繊維間に形成された空隙に電解液を保持することができる。リテーナ5の厚さは、本例では、約100μmに設定されている。集電体1およびリテーナ5の大きさは、ほぼ同じとなるように設定されている。正極層3、負極層4および粉末圧延シート2の大きさは、集電体1より小さくなるように設定されている。このため、粉末圧延シート2は、バイポーラ極板10の積層方向と交差する方向の長さが集電体1より小さく、正極層3、負極層4とほぼ同じとなる。換言すれば、集電体1は、端縁が正極層3、負極層4および粉末圧延シート2の端縁からはみ出すように形成されている。
樹脂シール8aは、バイポーラ極板10および両側にそれぞれ配置されたリテーナ5の側面の全周に密着するように枠状に配置されている。樹脂シール8aには、成形性、電気的絶縁性、耐腐食性及び耐久性等の点で優れる、例えば、アクリルブタジエンスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の高分子樹脂が用いられている。このため、樹脂シール8aにより、バイポーラ極板10およびリテーナ5が外部と電気的に絶縁される。集電体1は、側面および端縁部の両面、すなわち、正極層3、負極層4の端縁からはみ出した部分が樹脂シール8aに囲まれるように密着している。このため、リテーナ5を通じて正極層3および負極層4にそれぞれ浸潤した電解液が、集電体1により離隔される。すなわち、集電体1が電解液を離隔する隔壁の機能を果たしている。また、樹脂シール8aには、正極層3に隣接するリテーナ5の位置に対応する位置に、リテーナ5に電解液を供給するための供給口(貫通孔)9が形成されている。供給口9の外側には、電池内圧の上昇時に圧力の開放が可能な図示しないガス調整用栓が挿着されている。
図3に示すように、最上位のバイポーラユニット21の負極層4側に配置された正極ユニット23は、正極板13と、バイポーラ電池30を密閉するための樹脂シール8bと、正極端子16とを有している。正極板13は、粉末圧延シート2の一面側(最上位のバイポーラユニット21側)に正極層3を有している。正極板13は、正極層3の表面を除いて、側面側および粉末圧延シート2の他面側が樹脂シール8bに囲まれている。樹脂シール8bは、矩形状で平板状に形成されている。樹脂シール8bの材質には、樹脂シール8aと同じ材質が用いられている。樹脂シール8bは、略中央に正極端子16を挿着するための端子用貫通孔が形成されており、4隅には正極ユニット23および負極ユニット24間に配置されるバイポーラユニット21を固定するためのボルト挿入用の貫通孔Hが形成されている。樹脂シール8bの大きさは、貫通孔Hが形成される分で樹脂シール8aより大きく形成されている(図1も参照)。樹脂シール8bの一面側の中央部には正極板13をはめ込み可能な窪みが形成されており、この窪みには正極層3の表面と樹脂シール8bの一面とがほぼ同一面を形成するように正極板13がはめ込まれている。すなわち、正極層3の表面は、樹脂シール8bの一面側に露出している。樹脂シール8bの端子用貫通孔には、棒状の正極端子16が一端部を樹脂シール8bの他面側(バイポーラ電池30の外部側)に突出させて挿着されている。正極端子16の他端部は、正極板13を構成する粉末圧延シート2の他面側に電気的に接続されている。すなわち、正極端子16は、樹脂シール8bを貫通して粉末圧延シート2の他面側から導出されている。
一方、最下位のバイポーラユニット21の正極層3側に配置された負極ユニット24は、図4に示すように、負極板14と、樹脂シール8bと、負極端子17とを有している。負極板14は、粉末圧延シート2の一面側(最下位のバイポーラユニット21側)に負極層4を有している。負極板14は、正極板3と同様に樹脂シール8bに囲まれている。樹脂シール8bの一面側に形成された窪みには、負極層4の表面と樹脂シール8bの一面とがほぼ同一面を形成するように負極板14がはめ込まれている。樹脂シール8bの端子用貫通孔には、棒状の負極端子17が一端部を樹脂シール8bの他面側(バイポーラ電池30の外部側)に突出させて挿着されている。負極端子17の他端部は、負極板14を構成する粉末圧延シート2の他面側に電気的に接続されている。すなわち、負極端子17は、樹脂シール8bを貫通して粉末圧延シート2の他面側から導出されている。
バイポーラ極板10および正極板13を構成する正極層3は、正極活物質として鉛粉を含んでいる。正極層3の形成時には、鉛粉に対して0.01重量%の硫酸ナトリウム(Na2SO4)及びカットファイバが添加され、鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重:1.26:20℃)と、鉛粉に対して12重量%の水とが混練されて正極活物質ペーストが作製される。正極活物質ペーストの作製には、冷却可能な混練釜が使用され、温度がほぼ一定に保たれる。正極活物質ペーストを粉末圧延シート2に塗布してから、温度50℃、湿度95%の雰囲気中に18時間放置して熟成させる。その後、温度25℃、湿度40%の雰囲気中に2時間放置して乾燥させることで正極層3が形成される。すなわち、正極層3は粉末圧延シート2に塗着されている。
一方、バイポーラ極板10および負極板14を構成する負極層4は、負極活物質として鉛粉を含んでいる。負極層4の形成時には、鉛粉と、鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重1.26:20℃)と、鉛粉に対して12重量%の水とが混練されて負極活物質ペーストが作製される。負極活物質ペーストの作製には、正極活物質ペーストの作製と同様に、冷却可能な混練釜が使用され、温度がほぼ一定に保たれる。負極活物質ペーストを粉末圧延シート2に塗布してから、温度50℃、湿度95%の雰囲気中に18時間放置して熟成させる。その後、温度25℃、湿度40%の雰囲気中に2時間放置して乾燥させることで負極層4が形成される。すなわち、負極層4は粉末圧延シート2に塗着されている。
ここで、バイポーラ電池30の構成について、整理して説明する。図1に示すように、バイポーラ電池30では、3つのバイポーラユニット21が積層されている。このため、3個のバイポーラ極板10が隣り合うバイポーラユニット21の2つのリテーナ5を介して積層されている。隣り合うバイポーラユニット21は、樹脂シール8a同士が接着剤で接着されている。最上位側に正極ユニット23が配置されているため、最上位のバイポーラユニット21の負極層4と、正極ユニット23の正極層3とがリテーナ5を介して対向している。一方、最下位側に負極ユニット24が配置されているため、最下位のバイポーラユニット21の正極層3と、負極ユニット24の負極層4とがリテーナ5を介して対向している。正極ユニット23および負極ユニット24とバイポーラユニット21とでは、樹脂シール8aと樹脂シール8bとが接着剤で接着されている。換言すれば、正極板13、負極板14および各バイポーラ極板10は、リテーナ5を介して積層状態で配置されている。また、最上位のバイポーラユニット21では、両側のリテーナ5の位置にそれぞれ対応するように、樹脂シール8aの2箇所に供給口9が形成されている。これは、最下位のバイポーラユニット21では負極ユニット24との間に配置されたリテーナ5に電解液が供給され、また、隣り合うバイポーラユニット21ではリテーナ5同士が接触するため、いずれか一方のリテーナ5に供給された電解液がいずれか他方のリテーナ5に浸潤するのに対して、正極ユニット23との間に配置されたリテーナ5では電解液が供給されなくなるためである。
正極ユニット23、負極ユニット24の樹脂シール8bに形成された貫通孔Hに固定ボルト19が挿着されており、両側からナットで締め付けられている。このため、バイポーラ電池30では、正極板13、3個のバイポーラ極板10および負極板14がリテーナ5を介して密着するように積層され、樹脂シール8a、8bで密閉構造とされている。
リテーナ5は、供給口9から注液された電解液で浸潤されている。電解液には、本例では、比重1.225(20℃)の希硫酸が用いられている。1組の正極層3および負極層4では、化成(初充電)後の群電圧が2Vとなるように設定されている。バイポーラ電池30では、3個のバイポーラ極板10と、正極板13と、負極板14とが積層されていることから、4組の正極層3および負極層4が直列に接続された構造であり、公称電圧が8Vとなる。
(作用等)
次に、本実施形態のバイポーラ電池30の作用等について説明する。
次に、本実施形態のバイポーラ電池30の作用等について説明する。
本実施形態では、バイポーラ極板10には、正極層3と集電体1との間および負極層4と集電体1との間に粉末圧延シート2がそれぞれ配されている。従来のように集電体として焼結等の熱処理で形成された金属シートを用いる場合、鉛等の融点の低い金属では結晶粒が粗大化し、粒子同士が結合して大粒子になりやすいため、得られる金属シート中では粒子の分散状態が変化する。このため、集電体に用いたときに、腐食による腐食伸びや腐食減肉が生じやすく、内部抵抗が増大して出力や寿命を低下させることがある。また、集電体として鉛等を溶融含浸させた多孔質セラミックスを用いる場合、多孔質セラミックスに正極活物質ペースト、負極活物質ペーストが直接塗布され、正極層、負極層が形成される。この多孔質セラミックスと正極層、負極層とが密着し難いため、正極層や負極層が剥落し出力や寿命を低下させることがある。これに対して、粉末圧延シート2では、錫を含む鉛合金のアトマイズ粉末が密度の偏りなく微粒子の状態で略均一に分散しており、粉末粒子間に金属結合部分が形成されることにより三次元ネットワーク構造が形成されている。このため、粉末圧延シート2では、耐食性に優れており、内部抵抗を低減することができる。これにより、粉末圧延シート2が腐食伸びを生じることなく変形し難くなるので、正極層3および負極層4が剥落せず粉末圧延シート2との密着性を確保することができる。従って、電流分布が均一化されるので、正極活物質および負極活物質の利用率を向上させ高出力化、長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態では、バイポーラ極板10を構成する集電体1が基材の多孔質アルミナに鉛が溶融含浸されて形成されている。このため、鉛または鉛系合金の集電体と比較して、多孔質アルミナ自体が腐食を受け難く、孔内に充填された鉛の腐食による変形が多孔質アルミナで抑制される。これにより、集電体1の腐食伸びや腐食減肉が抑制されるので、集電体1の電解液離隔機能を確保し、リテーナ5の破損を防止することができる。従って、正極層3および負極層4間の短絡が抑制されるので、寿命向上を図ることができる。
更に、本実施形態では、正極板13と負極板14との間に3個のバイポーラ極板10が配置されている。このため、対向する正極層3および負極層4の組み合わせが4組となり、出力を向上させることができる。また、従来の鉛蓄電池のように隣り合う極板群をストラップ等の接続部材で接続することなく、正極層3および負極層4の対向する面全体で導電経路が形成される。このため、導電(電流)パスが短縮されるので、内部抵抗を低減し、容積効率を向上させることができる。
また更に、本実施形態では、正極板13が粉末圧延シート2の一面側に正極層3を有して形成され、負極板14が粉末圧延シート2の一面側に負極層4を有して形成されている。従来のバイポーラ電池では、正極板13や負極板14にも集電体として鉛等の溶融圧延シートが用いられるため、腐食や変形等により出力を低下させることがある。これに対して、バイポーラ電池30では、粉末圧延シート2が耐食性に優れることから、正極板13および負極板14でも腐食や変形等が抑制されるので、出力低下を抑制し寿命向上を図ることができる。
更にまた、本実施形態では、正極ユニット23および負極ユニット24がいずれも樹脂シール8bを有しており、バイポーラユニット21が樹脂シール8aを有している。バイポーラ極板10を構成する集電体1では側面および端縁部の両面が樹脂シール8aに囲まれるように密着している。このため、リテーナ5を通じて正極層3および負極層4にそれぞれ浸潤した電解液が集電体1により離隔される。集電体1と樹脂シール8aとの密着が不十分な場合、集電体1の両面側にそれぞれ配置された正極層3と負極層4との間を電解液が通じることで短絡(液絡)を生じることがある。集電体1が樹脂シール8aに端縁部を埋め込まれるように密着することで、集電体1の隔壁としての機能が確保されるので、電解液が通じることによる短絡を防止することができる。
また、本実施形態では、樹脂シール8aのリテーナ5の位置に対応する位置に供給口9が形成されている。このため、正極板13、負極板14、バイポーラ極板10を組み合わせてバイポーラ電池20を組み立てた後、供給口9から電解液を注液することができ、化成により電池機能を付与することができる。また、供給口9にガス調整用栓を挿着しておくことで、電池使用時に電池内圧が上昇しても適宜内圧が解放されるので、電池機能を確保することができる。
更に、本実施形態では、バイポーラ極板10とリテーナ5とを有する3個のバイポーラユニット21、正極板13を有する正極ユニット23、負極板14を有する負極ユニット24でバイポーラ電池30が構成されている。このため、各ユニットの樹脂シール8a、8bを接着することでバイポーラ電池30が組み立てられるので、組立作業を容易にすることができる。また、高出力化を図るためにバイポーラユニット21の数を増加させた場合にも、容易に対応することができる。
なお、本実施形態では、基材の多孔質アルミナに鉛が溶融含浸されて形成された集電体1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、網目状または多孔質状の基材に鉛または鉛系合金が含まれて形成された集電体を用いることができる。また、基材の材質としてもアルミナに限定されるものではなく、ジルコニウム等のセラミックス、樹脂、金属を用いることができる。例えば、多孔質状の樹脂に鉛または鉛系合金の粒状体が埋め込まれ形成された集電体を用いるようにしてもよい。このとき、鉛等の粒状体を樹脂に単に埋めるだけでもよく、接着剤を使用して固定するようにしてもよい。また、粒状体としては、平均粒径数十μmのアトマイズ粉末や最大粒径500μmの粒子を用いることが可能である。このようにすれば、鉛等が溶融状態で基材に含浸されないことから、結晶粒の粗大化が生じないため、耐食性を向上させることができる。基材に粒状体が埋め込まれて形成された集電体1を用いた場合、電解液が粒状体ないし基材の隙間を通じて僅かなリークを生じる可能性があるが、集電体1全体で僅かなリークを受け持つことで耐久性の向上を図ることができる。また、粉末圧延シート2が集電体1の両面に配されることで集電体1に蓋をするような役割を果たすため、電解液のリークを抑制することができる。
また、図6に示すように、集電体1に代えて、アトマイズ粉末を主体とする粉末が圧延またはプレス成型され、粉末圧延シート2と一体に形成された集電体12を用いるようにしてもよい。このようにすれば、集電体12自体が粉末圧延シートとなり、粉末圧延シート2の機能を兼ね備えるため、耐食性を向上させることができ、正極層3および負極層4との密着性を向上させることができる。この場合に、アトマイズ粉末と、樹脂やゴム等の粉末またはアルミナやジルコニア等のセラミックス粉末と、を混合した混合粉末を圧延またはプレス成型することで集電体12を形成することもできる。例えば、平均粒径50μmの8%イットリア安定化酸化ジルコニウム(イットリウム酸化物を8%含む酸化ジルコニウム)の粉末の20%と、1.5%錫を含む鉛合金のアトマイズ粉末(平均粒径50μm)の80%とを混合した混合粉末を圧延して集電体12としてもよい。
また、本実施形態では、粉末圧延シート2の作製に1.5%錫を含む鉛合金のアトマイズ粉末を用いる例を示したが、原料の粉末としては、主成分の鉛粉末または鉛合金粉末と、必要に応じてアンチモンやビスマス等の粉末とが略均一に混合されていてもよい。また、鉛合金についても特に制限はなく、錫以外にカルシウム、ビスマス、バリウム等を含むようにしてもよい。また、これらの含有量についても制限されるものではない。更に、本実施形態では、正極層3および負極層4と集電体1との間にそれぞれ1枚の粉末圧延シート2を配する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数枚を配するようにしてもよい。
更に、本実施形態では、一対の押圧ローラでアトマイズ粉末を略均等に圧延した粉末圧延シート2を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、粉末圧延シート2の表面に再度アトマイズ粉末を供給し、一度目の押圧ローラの押圧力より小さい押圧力で再度圧延するようにしてもよい。このようにすれば、粉末圧延シート2の表面に粉末圧延シート2より低密度の粉末圧延層が形成されるので、正極活物質ペーストや負極活物質ペーストの塗布時に低密度の粉末圧延層に浸透し、正極層3や負極層4と粉末圧延シート2との密着性を向上させることができる。また、粉末圧延シート2の厚さを約200μmとする例を示したが、これに制限されるものではない。厚さが0.01mm未満では強度が不十分で取扱いがし難くなり、厚さが1.0mmを超えると電池重量の軽量化を妨げることとなるため、厚さを0.01〜1.0mmの範囲とすることが好ましい。より好ましくは、0.1〜0.5mmの範囲である。
また更に、本実施形態では、バイポーラ極板10の両側にリテーナ5をそれぞれ配置し樹脂シール8aを有するバイポーラユニット21を積層する例を示した。すなわち、バイポーラ電池30では、3つのバイポーラユニット21が正極ユニット23および負極ユニット24間に配置され、固定ボルト19で締め付けられている。固定ボルト19を用いることで、正極層3や負極層4とリテーナ5とを密着させることができる。正極層3や負極層4とリテーナ5との密着性が不十分な場合には、電解液の浸潤が不十分となり電流分布が不均一となることを考慮すれば、バイポーラユニット21が、隣接するバイポーラ極板10の一側に配置されたリテーナ5との電解液の浸潤を許容する部材を有するようにしてもよい。例えば、図7に示すように、バイポーラユニット21の両側に配置されたリテーナ5の外側に網目状または多孔質状で樹脂製の浸潤許容部材7を配置することで、密着性の向上を図ることができる。すなわち、浸潤許容部材7を配置したバイポーラユニット21を用いてバイポーラ電池30を構成し固定ボルト19で締め付けることで、隣り合うバイポーラユニット21間で浸潤許容部材7がリテーナ5に挟まれたサンドイッチ構造となる。このため、浸潤許容部材7の厚さ分で正極板13および負極板14間にかかる押圧力が増大するので、密着性を向上させることができる。浸潤許容部材7を網目状または多孔質状とするため、電解液の浸潤が妨げられることはない。このような浸潤許容部材7の形状は、特に制限されるものではなく、例えば、シート状、板状、外側に突出する凸状等としてもよい。
更にまた、本実施形態では、正極ユニット23、3つのバイポーラユニット21、負極ユニット24が固定ボルト19で締め付けられている例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。各ユニットが積層される構造であれば、固定ボルト19を用いないようにしてもよい。例えば、樹脂シール8a、8bを接着するだけでもよく、正極ユニット23および負極ユニット24間を締め付け可能なフレームを用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、バイポーラ電池30が、積層されたバイポーラユニット21と、最上位側に配置された正極ユニット23と、最下位側に配置された負極ユニット24とで構成される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ユニット構造とすることなく、バイポーラ極板10がリテーナ5を介して積層されるようにし、正極板13および負極板14がそれぞれリテーナ5を介して最上位のバイポーラ極板10の負極層4側および最下位のバイポーラ極板10の正極層3側に配置されるようにしてもよい。
更に、本実施形態では、樹脂シール8aの正極層3に隣接するリテーナ5に対応する位置に供給口9を形成し、最上位のバイポーラユニット21では、両側のリテーナ5に対応する位置にそれぞれ供給口9を形成する例を示した。供給口9の位置はこれに限定されるものではなく、樹脂シール8aの負極層4に隣接するリテーナ5に対応する位置に形成してもよい。この場合、最下位のバイポーラユニット21では、正極層3に隣接するリテーナ5に電解液を供給するため、両側のリテーナ5に対応する位置に供給口9を形成するようにする。
また更に、本実施形態では、バイポーラ極板10、正極板13、負極板14を矩形状に形成する例を示したが、本発明は形状に制限されるものではなく、例えば、円形状としてもよい。また、本実施形態では、3個のバイポーラ極板10を正極板13および負極板14の間に配置した例を示したが、本発明はバイポーラ極板10の数に制限されるものではない。例えば、2個でもよく、4個以上を配置するようにしてもよい。
更にまた、本実施形態では、1個のバイポーラ電池30を示した。このようなバイポーラ電池30の複数個を直列ないし直並列に接続することで、高出力ないし大容量を達成することができる。バイポーラ電池30では、軽量、低コスト、長寿命、体積重量密度といった性能に優れることから、例えば、電気自動車やハイブリッド電気自動車等の電源用として期待することができる。
本発明は正負極層と集電体との密着性を向上させ電池寿命を延ばすことができるバイポーラ電池を提供するため、バイポーラ電池の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
Claims (14)
- 平板状集電体の一面側に正極活物質を含む正極層を有し他面側に負極活物質を含む負極層を有するバイポーラ極板がリテーナを介して積層され、正極活物質を含む正極層を有する正極板および負極活物質を含む負極層を有する負極板がそれぞれリテーナを介して最上位の前記バイポーラ極板の負極層側および最下位の前記バイポーラ極板の正極層側に配置されたバイポーラ電池において、前記バイポーラ極板には、前記正極層および前記負極層と前記集電体との間に、鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートがそれぞれ配されていることを特徴とするバイポーラ電池。
- 前記粉末圧延シートは、錫を含む鉛合金の粉末が圧延されたことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
- 前記粉末圧延シートは、厚さが0.01mm〜1.0mmの範囲であることを特徴とする請求項2に記載のバイポーラ電池。
- 前記集電体は、鉛または鉛合金の溶融体を噴霧することで急冷凝固させたアトマイズ粉末を主体とする粉末が圧延またはプレス成型されて形成され、前記粉末圧延シートと一体に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
- 前記集電体は、前記アトマイズ粉末と、樹脂若しくはゴムの粉末またはセラミックス粉末との混合粉末が圧延またはプレス成型されて形成されたことを特徴とする請求項4に記載のバイポーラ電池。
- 前記集電体は、鉛または鉛合金が含まれた基材で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
- 前記集電体は、樹脂、セラミックスまたは金属を材質とする網目状または多孔質状の基材に鉛または鉛合金の粒状体が埋め込まれて形成されたことを特徴とする請求項6に記載のバイポーラ電池。
- 前記集電体は、多孔質セラミックスまたは導電性ゴムシートの基材に鉛または鉛合金が溶融含浸されて形成されたことを特徴とする請求項6に記載のバイポーラ電池。
- 前記正極板および負極板は、いずれも鉛粉末または鉛合金粉末を主体とする粉末を圧延した粉末圧延シートを有し、前記粉末圧延シートの前記バイポーラ極板側に前記正極層および前記負極層がそれぞれ配されており、前記粉末圧延シートの前記バイポーラ極板と反対側の面から正極端子および負極端子がそれぞれ導出されていることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
- 前記バイポーラ極板と、該バイポーラ極板の両側にそれぞれ配置されたリテーナと、前記バイポーラ極板および前記リテーナの側面に密着配置された絶縁シール部材とを有するバイポーラユニットが積層されており、前記正極板および前記負極板がそれぞれ最上位の前記バイポーラユニットの負極層側および最下位の前記バイポーラユニットの正極層側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
- 前記絶縁シール部材には、前記リテーナに電解液を供給するための供給口が形成されており、前記供給口が前記バイポーラ極板の正極層または負極層に隣接するリテーナの位置に対応して形成されたことを特徴とする請求項10に記載のバイポーラ電池。
- 前記絶縁シール部材には、更に、前記最上位のバイポーラユニットの負極層または前記最下位のバイポーラユニットの正極層に隣接するリテーナの位置に対応して前記供給口が形成されたことを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
- 前記バイポーラユニットは、前記バイポーラ極板の両側に配置されたリテーナの外側にそれぞれ配置され、隣接する前記バイポーラ極板の一側に配置されたリテーナとの電解液の浸潤を許容する浸潤許容部材が更に配置されたことを特徴とする請求項10に記載のバイポーラ電池。
- 前記浸潤許容部材は、網目状または多孔質状の樹脂部材であることを特徴とする請求項13に記載のバイポーラ電池。
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