JP5262935B2 - 同軸二輪車 - Google Patents

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本発明は、同一軸心線上に配置された2個の車輪を有する同軸二輪車に関し、特に、人が乗車して走行操作を行う同軸二輪車に関する。
同軸二輪車は、同一軸心線上に配置された2個の車輪が駆動可能に車体に設けられている。当該同軸二輪車は、搭乗者の操作に応じて左右の車輪の回転速度を変化させ、旋回を実現している。
例えば特許文献1の同軸二輪車は、平行リンク機構から成る車体が同軸二輪車の左右方向へ回転可能に配置されている。車体の縦リンクの上端部には、搭乗者が乗るステッププレートが設けられている。当該同軸二輪車は、ステッププレートに乗った搭乗者が、車体に連結された旋回操作部を傾動させると、旋回操作部が傾動すると共に車体の対向するリンクが平行状態を維持したまま回転する。このとき、車体の上下の横リンクは水平であり、当該上下の横リンクに対する旋回操作部の傾動角度をセンサによって検出し、この検出信号に基づいて左右の車輪の回転速度を変化させ、旋回を実現している。
特開2006−315666号公報
特許文献1の同軸二輪車は、前方領域の障害物を検出することができる構成とされていない。このとき、同軸二輪車の前方領域の障害物を検出するべく、例えばレーザーセンサ等のレンジセンサを設けると良いが、同軸二輪車の前方領域における旋回方向の障害物まで検出するためには、左右方向に検出エリア角度の広いセンサが必要であり、コストが嵩む。特に、搭乗者は、同軸二輪車の直進時には視野が行き届き易いが、同軸二輪車の旋回時には視野が行き届き難く、旋回方向の障害物を検出することは重要である。
本発明は、安価な構成で、車体の前方領域の障害物を良好に検出することができる同軸二輪車を提供することを目的とするものである。
本発明に係る同軸二輪車は、車体の一部を成す平行リンク機構の左右方向への回転により旋回を実現する同軸二輪車であって、前記車体の前方領域の障害物を検出する検出部と、前記車体の旋回方向へ前記検出部を回転させる回転機構と、を備える。
これにより、搭乗者の視界が行き届き易い、同軸二輪車の直進時には前方領域における旋回方向の障害物を検出部によって検出できなくても、搭乗者の視界が行き届き難い、同軸二輪車の旋回時には検出部によって良好に障害物を検出することができる。よって、検出エリア角度の狭いセンサを用いて、安価な構成で、車体の前方領域の障害物を良好に検出することができる。
前記回転機構は、前記平行リンク機構の左右方向への回転を、前記検出部における前記車体の旋回方向への回転に変換すること、が好ましい。
そして、前記回転機構は、前記平行リンク機構における上側の横リンクの下面又は下側の横リンクの上面の一方の面に水平方向へ回転可能に前記検出部を連結する回転軸と、前記検出部における前記回転軸によって連結された面と逆の面における前記回転軸の前方領域又は後方領域に設けられた水平力被伝達部材と、他方の面に設けられ、前記平行リンク機構の回転に伴う水平力を前記水平力被伝達部材に伝達する水平力伝達部材と、を備え、前記平行リンク機構が回転すると、前記水平力伝達部材が前記平行リンク機構の回転に伴う水平力を前記水平力被伝達部材に伝達し、前記回転軸を中心として、前記検出部を前記車体の旋回方向へ回転させること、が好ましい。
これにより、回転機構は機械式の構成でありながら、検出部を良好に車体の旋回方向へ回転させることができるので、アクチュエータ等の高価な構成要素を必要とせず、より安価な構成で、車体の前方領域の障害物を良好に検出することができる。
前記水平力被伝達部材はピンであり、前記水平力伝達部材は前記ピンが嵌め込まれる、所定の曲率の溝部を有するガイド部材であって、前記ガイド部材は、前記平行リンク機構が回転すると、前記ピンを前記溝部に沿ってガイドし、前記回転軸を中心として、前記ピンを前記車体の旋回方向へ回転させること、が好ましい。
または前記水平力被伝達部材はリブであり、前記水平力伝達部材は前記リブの左右両側に配置されたピンであって、前記ピンは、前記平行リンク機構が回転すると、この回転方向と逆側の前記ピンが前記リブを押し込み、前記回転軸を中心として、前記リブを前記車体の旋回方向へ回転させること、が好ましい。
前記縦リンクに回転可能に設けられた車輪を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記検出部からの障害物の検出信号に基づいて、前記駆動手段を制御すること、が好ましい。
これにより、同軸二輪車が障害物に接触することを未然に防ぐことができる。
以上、説明したように、本発明によると、安価な構成で、前方領域の障害物を良好に検出することができる。
本発明に係る同軸二輪車を模式的に示す正面図である。 本発明に係る同軸二輪車の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る同軸二輪車の旋回時の状態を模式的に示す正面図である。 本発明に係る同軸二輪車の前進時における、障害物検出センサの検出領域を示す図である。 本発明に係る同軸二輪車の旋回時における、障害物検出センサの検出領域を示す図である。 第1実施形態において、車体が前進時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を正面から示す模式図である。 第1実施形態において、車体が前進時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を平面から示す模式図である 第1実施形態において、車体が旋回時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を正面から示す模式図である。 第1実施形態において、車体が旋回時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を平面から示す模式図である。 第2実施形態において、車体が前進時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を正面から示す模式図である。 第2実施形態において、車体が前進時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を平面から示す模式図である。 第2実施形態において、車体が旋回時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を正面から示す模式図である。 第2実施形態において、車体が旋回時の平行リンク機構と回転機構と障害物検出センサとの関係を平面から示す模式図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<第1実施形態>
本実施形態の同軸二輪車1は、図1及び2に示すように、車体10と、車輪20と、車輪駆動ユニット30と、を備えている。
車体10は、図1に示すように、平行リンク機構110と、ステッププレート120とを備えている。平行リンク機構110は、上側に配置される横リンク111と、下側に配置される横リンク112と、左右両側に配置される2本の縦リンク113とを備えている。横リンク111、112の左右両端部には、前後方向に縦リンク113を嵌め込む間隔を開けて軸受部を備える。この軸受部には、前後方向へ貫通する軸受孔が設けられている。
縦リンク113は、偏平な板状の部材から成る。縦リンク113の上下端部には、それぞれ前後方向へ貫通する軸受孔が設けられている。縦リンク113は、上下に配置された横リンク111、112の左右両端部に配置されている。縦リンク113の軸受孔は、横リンク111、112の軸受孔と同一軸心線上に配置され、相互を貫通するように回動支持ピン114が挿入されている。その結果、横リンク111、112及び縦リンク113は、同軸二輪車1の左右方向へ回転可能な平行リンク機構として構成されている。ちなみに、横リンク111と112は、図示を省略するが、平行リンク機構110が同軸二輪車1の左右方向へ回転した状態から元の状態、即ち縦リンク113が傾斜した平行四辺形の状態から直角四辺形の状態に復元されるように、バネ等の復元部材によって連結されている。
縦リンク113の外面には、駆動手段として車輪駆動ユニット30(30R、30L)が取り付けられている。車輪駆動ユニット30は、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。車輪駆動ユニット30は、縦リンク113に固定される固定部と、その固定部に回転自在に支持された回転部とから成り、その回転部に車輪20が取り付けられている。このように、車輪駆動ユニット30を介して縦リンク113にそれぞれ支持された左右の車輪20は、平坦な路面上に置いたときには、互いの回転中心が同一軸心線上に配置されることになる。
また、縦リンク113の上端部は、横リンク111の上面から上方へ突出しており、当該縦リンク113の上端面には、ステッププレート120がそれぞれ水平に設けられている。具体的にいうと、左右のステッププレート120は、当該左右のステッププレート120に搭乗者の左右の足が乗せられると、搭乗者の荷重が、車輪20の接地点Aを通り、且つ縦リンク113と平行な線Nより内方側へずれた位置から平行リンク機構110に作用するように、縦リンク113の上端部に設けられている。本実施形態では、左右のステッププレート120は、それぞれ当該線Nより内方領域が足置き部分120aとされている。その結果、左右のステッププレート120の足置き部分120a上に乗った搭乗者の荷重は、当該線Nより内方側へずれた位置から平行リンク機構110に作用することになる。ちなみに、左右のステッププレート120の間隔は、人が自然な状態で立っているときの両足間の距離とされる。
このような平行リンク機構110は、左右のステッププレート120の足置き部分120aに搭乗者が略等しい荷重を作用させると、平衡状態を維持する。一方、図3に示すように、搭乗者が旋回方向の外側の足を踏み込んで、当該足を踏み込んだ側のステッププレート120に大きな荷重Wを作用させると、旋回方向の回転力が平行リンク機構110に生じる。つまり、当該荷重Wは下方に作用する。当該荷重Wの作用点B1を通り、且つ縦リンク113と平行な線M1よりも外方側にある車輪20の接地点Aでは、当該荷重Wに対する反力が上方に作用する。よって、旋回方向の回転力が生じるのである。したがって、搭乗者は、旋回方向の外側の足を踏み込むと、旋回方向へ平行リンク機構110が回転する構成とされている。このとき、平行リンク機構110の回転に連動してステッププレート120及び車輪20も旋回方向へ傾動する。
この平行リンク機構110の回転角度(傾動角度)を検出するため、例えば横リンク111と縦リンク113との連結部分には、角度検出センサ60が取り付けられている。角度検出センサ60としては、例えば、ポテンショメータやバリコン構造のセンサ等を適用することができる。
ちなみに、同軸二輪車1は、図示を省略するが、左右のステッププレート120と120の間に格納部が形成されている。この格納部には、左右の車輪駆動ユニット30や制御装置その他の電子機器、電気装置等に電力を供給する電源の一具体例を示すバッテリー61が格納されている。さらに格納部には、左右の車輪駆動ユニット30等を駆動する駆動回路と、同軸二輪車1の姿勢を検出して、それらの検出信号を出力する姿勢検出手段である姿勢センサユニット62と、左右の車輪駆動ユニット30等を駆動制御するための制御信号を出力する制御装置63が格納されている。
制御装置63は、姿勢センサユニット62からの検出信号や角度検出センサ60からの検出信号等に基づき所定の演算処理を実行し、必要な制御信号を左右の車輪駆動ユニット30等に出力する。制御装置63は、図2に示すように、例えば、マイクロコンピュータ(CPU)を有する演算回路63aと、プログラムメモリやデータメモリその他のRAMやROM等を有する記憶装置63b等を備えている。制御装置63には、バッテリー61と左右の駆動回路64(64L、64R)が接続されており、それらは非常停止スイッチ65を介しても接続されている。左右の駆動回路64L、64Rは、左右の車輪20の回転速度や回転方向等を個別に制御するもので、これらに左右の車輪駆動ユニット30(30L、30R)が個別に接続されている。
この制御装置63には、平行リンク機構110の回転角度を検出する角度検出センサ60からの検出信号と、姿勢センサユニット62からの検出信号とが入力される。姿勢センサユニット62は、同軸二輪車1の走行時における角速度や加速度を検出して、当該角速度や加速度を制御するために用いられるもので、例えば、ジャイロセンサと、加速度センサとから構成されている。
このような構成の同軸二輪車1は、搭乗者が左右のステッププレート120に乗って、旋回方向の外側の足を踏み込んでステッププレート120に荷重を作用させると、平行リンク機構110の対向するリンクが平行状態を維持したまま旋回方向へ回転する。このとき、角度検出センサ60は、平行リンク機構110の回転角度を検出すると、その検出信号を制御装置63に出力する。検出信号が入力された制御装置63は、当該検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、どの程度、旋回方向の内側の車輪の回転速度を減速させるか、又は旋回方向の外側の車輪の回転速度を加速させるかを算出し、その算出結果を示す信号を、車輪駆動ユニット30に出力する。算出結果を示す信号が入力された車輪駆動ユニット30は、当該算出結果を示す信号に基づいて、モータの回転角度を制御して車輪20を駆動させる。
また、同軸二輪車1は、搭乗者が左右のステッププレート120に乗って、搭乗者の荷重を前方又は後方へ移動させ、当該同軸二輪車1を前後方向へ回転させると、姿勢センサユニット62が同軸二輪車1の角速度及び加速度を検出し、その検出信号を制御装置63に出力する。検出信号が入力された制御装置63は、当該検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、同軸二輪車1が倒れないように安定化させるのに必要な駆動トルクを算出し、その算出結果を示す信号を、車輪駆動ユニットに出力する。算出結果を示す信号が入力された車輪駆動ユニットは、当該算出結果を示す信号に基づいて、モータを制御して車輪を駆動させる。このようにして、前後方向への同軸二輪車1の回転に応じて、前方又は後方への走行が実現される。
このような同軸二輪車1は、上述したように、車体10の前方領域の障害物を検出することができない。このとき、車体10の前方領域の障害物を検出するべく、例えばレーザーセンサ等のレンジセンサを設けると良いが、車体10の前方領域における旋回方向にある障害物まで検出するためには、左右方向に検出エリア角度の広いセンサが必要であり、コストが嵩む。そこで、本発明に係る同軸二輪車1は、車体10の前方領域の障害物を検出する検出部80を備え、さらに車体10の旋回方向へ検出部80を回転させる回転機構90を備えていることを特徴とする。そのため、図4に示すように、搭乗者の視界が行き届き易い、同軸二輪車1の直進時には前方領域における旋回方向の障害物を検出部80によって検出できなくても、図5に示すように、搭乗者の視界が行き届き難い、同軸二輪車1の旋回時には検出部80によって良好に障害物を検出することができる。よって、検出エリア角度の狭いセンサを用いて、安価な構成で、車体10の前方領域の障害物を良好に検出することができる。
検出部80は、所定の角度領域の障害物を検出可能な障害物検出センサ(以下、検出部と同じ符号を付する。)である。障害物検出センサ80としては、例えばレーザーセンサ等のレンジセンサが用いられる。障害物検出センサ80は、図1等に示すように、平行リンク機構110の上下の横リンク111と112との間に収めることができ、且つ図3に示すように平行リンク機構110が左右方向へ回転した際に横リンク111、112に接触して当該平行リンク機構110の回転を阻害しない厚さとされている。この障害物検出センサ80の検出信号は、制御装置63に入力される。制御装置63は、入力された検出信号に基づいて、障害物の位置、形状、大きさ等の障害物情報を導き出す。そして、制御装置63は、当該障害物情報に基づいて、同軸二輪車1が障害物に接触しないように車輪駆動ユニット30を制御する。例えば、制御装置63は、同軸二輪車1から比較的離れた領域である第1の距離内に障害物が存在すると、モータの回転を減速させるべく、制御信号を生成して駆動回路64を介して車輪駆動ユニット30に出力する。また、制御装置63は、同軸二輪車1から近くの領域である第2の距離内に障害物が存在すると、モータの回転を停止させるべく、制御信号を生成しない。これにより、同軸二輪車1が障害物に接触することを未然に防ぐことができる。
回転機構90は、モータ等のアクチュエータを用いることができるが、回転機構90を安価に構成するために機械式の構成とされている。すなわち、回転機構90は、平行リンク機構110の左右方向への回転を、障害物検出センサ80における車体10の旋回方向への回転に変換する機構とされている。具体的に云うと、回転機構90は、図6乃至9に示すように、回転軸91と、水平力被伝達部材92と、水平力伝達部材93とを備える。ちなみに、図6乃至9は、回転機構90の動作原理を分かり易くするために、平行リンク機構110、障害物検出センサ80、回転機構90のみを抽出して模式的に示している。
回転軸91の下端部は、図6に示すように、下側の横リンク112の上面における平面視略中央位置に連結されている。回転軸91の上端部は、図6及び7に示すように、障害物検出センサ80の下面における平面視略中央位置に回転可能に嵌め込まれている。これにより、障害物検出センサ80は、水平方向(図7の矢印A方向及び矢印B方向)に回転可能な構成となる。但し、回転軸91は下端部が回転可能に連結されていても良い。
水平力被伝達部材92は、円柱形状のピン(以下、水平力被伝達部材と同じ符号を付する。)である。ピン92の下端部は、障害物検出センサ80の上面に連結されている。ピン92は、当該回転軸91の前方領域に配置されている。本実施形態では、ピン92は、障害物検出センサ80の上面における左側前方隅部に配置されている。ピン92の上端部は、水平力伝達部材93の溝部93aに嵌め込まれている。
水平力伝達部材93は、所定の曲率の溝部93aを有するガイド部材(以下、水平力伝達部材と同じ符号を付する。)であり、平行リンク機構110の回転に伴う左右方向への水平力をピン92に伝達する部材である。ガイド部材93は、当該溝部93aを形成するべく、2枚のガイド板93bを備えている。ガイド板93bの上端部は、上側の横リンク111の下面に連結されている。そして、ガイド板93bと93bとの間の溝部93aには、ピン92の上端部が摺動可能に嵌め込まれている。
これにより、平行リンク機構110が左右方向へ回転して上側の横リンク111が下側の横リンク112に対して相対移動すると、当該相対移動に伴う左右方向への水平力はガイド部材93を介してピン92に伝達される。このとき、平行リンク機構110の上側の横リンク111の移動に追従するように、すなわち当該上側の横リンク111の移動量に合わせて車体10が旋回するので、この旋回角度に追従するように、障害物検出センサ80を車体10の旋回方向へ回転させることができれば良い。
そこで、本実施形態の溝部93aは、上側の横リンク111が左側に移動すると、この移動量に合わせて回転軸91を中心としてピン92を左方向(図7の矢印A方向)へ回転させることができ、上側の横リンク111が右側に移動すると、この移動量に合わせて回転軸91を中心としてピン92を右方向(図7の矢印B方向)へ回転させることができる曲率に形成されている。
つまり、平行リンク機構110が平衡状態(図6の状態)の場合、図7に示すように、ガイド部材93の溝部93aは、ピン92より右側の部分が後方に向かって湾曲しており、ピン92より左側の部分が前方に向かって湾曲している。これにより、搭乗者が車体10を左旋回させようとして、右側のステッププレート120を踏み込んで、図8に示すように平行リンク機構110の上側の横リンク111を左側へ移動させると、当該上側の横リンク111の移動に伴って、図9に示すように溝部93aにおけるピン92より右側の部分が当該ピン92に接触する。このとき、ガイド部材93はピン92に当該上側の横リンク111の移動に伴う左側方向への水平力を伝達する。ピン92は回転軸91の前方領域に配置されているので、伝達された左側方向への水平力によって回転軸91を中心に回転しようとする。それと共に、ピン92は、当該ピン92より右側の部分が後方に向かって湾曲する溝部93aにガイドされ、後方へ向かって押し下げられる。これにより、ピン92は回転軸91を中心として、車体10の左旋回方向へ回転する。その結果、障害物検出センサ80は、回転軸91を中心として、車体10の左旋回方向へ回転することになる。
一方、搭乗者が車体10を右旋回させようとして、左側のステッププレート120を踏み込んで、平行リンク機構110の上側の横リンク111を右側へ移動させると、当該上側の横リンク111の移動に伴って、溝部93aにおけるピン92より左側の部分が当該ピン92に接触する。このとき、ガイド部材93はピン92に当該上側の横リンク111の移動に伴う右側方向への水平力を伝達する。ピン92は回転軸91の前方領域に配置されているので、伝達された右側方向への水平力によって回転軸91を中心に回転しようとする。それと共に、ピン92は、当該ピン92より左側の部分が前方に向かって湾曲する溝部93aにガイドされ、前方へ向かって押し上げられる。これにより、ピン92は回転軸91を中心として、車体10の右旋回方向へ回転する。その結果、障害物検出センサ80は、回転軸91を中心として、車体10の右旋回方向へ回転することになる。
つまり、ガイド部材93は、平行リンク機構110が回転すると、ピン92を溝部93aに沿ってガイドする。そして、ガイド部材93は、回転軸を中心として、ピン92を車体10の旋回方向へ回転させるのである。
このように、回転機構90は機械式の構成でありながら、障害物検出センサ80を良好に車体10の旋回方向へ回転させることができるので、アクチュエータ等の高価な構成要素を必要とせず、より安価な構成で、車体10の前方領域の障害物を良好に検出することができる。
<第2実施形態>
なお、第1実施形態では、水平力被伝達部材92をピンで構成し、水平力伝達部材93を2枚のガイド板93bで構成したが、この限りでない。本実施形態では、図10乃至13に示すように、水平力被伝達部材192をリブで構成し、水平力伝達部材193をピンで構成した。
すなわち、水平力被伝達部材192は、断面が四角形の長尺部材から成るリブ(以下、水平力被伝達部材192と同じ符号を付する。)である。リブ192は、図10及び11に示すように、障害物検出センサ80の上面に設けられている。リブ192は、回転軸91を通る前後方向への線L上に配置されている。つまり、リブ192は、回転軸91の前方領域において、前後方向へ延在するように配置されている。
水平力伝達部材193は、円柱形状のピン(以下、水平力伝達部材193と同じ符号を付する。)である。ピン193は、リブ192における左右両側に配置されている。但し、ピン193は、後述するように車体10の旋回時に良好にリブ192と接触状態を維持できるように、当該リブ192の後方領域に配置されていることが好ましい。ピン193と193との間隔は、後述するようにリブ192が回転軸91を中心として回転した際に、当該リブ192の回転を阻害しない広さとされている。
これにより、搭乗者が車体10を左旋回させようとして、右側のステッププレート120を踏み込んで、図12に示すように平行リンク機構110の上側の横リンク111を左側へ移動させると、当該上側の横リンク111の移動に伴って、図13に示すように、平行リンク機構110の回転方向と逆側である右側のピン193がリブ192に接触する。このとき、右側のピン193はリブ192に当該上側の横リンク111の移動に伴う左側方向への水平力を伝達する。リブ192は回転軸91の前方領域に配置されているので、伝達された左側方向への水平力によって回転軸91を中心に回転しようとする。それと共に、リブ192は、右側のピン92との接触箇所を前方に移動させつつ、当該右側のピン193に押される。これにより、リブ192は回転軸91を中心として、車体10の左旋回方向へ回転する。その結果、障害物検出センサ80は、回転軸91を中心として、車体10の左旋回方向へ回転することになる。
一方、搭乗者が車体10を右旋回させようとして、左側のステッププレート120を踏み込んで、平行リンク機構110の上側の横リンク111を右側へ移動させると、当該上側の横リンク111の移動に伴って、平行リンク機構110の回転と逆側である左側のピン193がリブ192に接触する。このとき、ピン193はリブ192に当該上側の横リンク111の移動に伴う右側方向への水平力を伝達する。リブ192は回転軸91の前方領域に配置されているので、伝達された右側方向への水平力によって回転軸91を中心に回転しようとする。それと共に、リブ192は、左側のピン193との接触箇所を前方に移動させつつ、当該左側のピン193に押される。これにより、リブ192は回転軸91を中心として、車体10の右旋回方向へ回転する。その結果、障害物検出センサ80は、回転軸91を中心として、車体10の右旋回方向へ回転することになる。
このように、本実施形態の構成でも機械式でありながら、障害物検出センサ80を良好に車体10の旋回方向へ回転させることができるので、アクチュエータ等の高価な構成要素を必要とせず、より安価な構成で、車体10の前方領域の障害物を良好に検出することができる。
以上、本発明に係る同軸二輪車の実施形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、水平力被伝達部材をピンやリブで構成し、水平力伝達部材をガイド部材やピンで構成したが、この限りでない。要するに、平行リンク機構の回転に伴う水平力を水平力伝達部材から水平力被伝達部材に伝達でき、且つ水平力被伝達部材の回転軸を中心とした回転を阻害しない構成であれば、特に限定しない。
また、上記実施形態では、水平力被伝達部材や水平力伝達部材を回転軸の前方領域に配置したが、後方領域に配置しても良い。また、水平力被伝達部材及び水平力伝達部材を設けた横リンクは、逆でも良い。
上記実施形態では、搭乗者が旋回方向の外側の足を踏み込むことで、旋回する構成としたが、この限りでない。搭乗者が旋回方向の内側の足を踏み込むことで、旋回する構成でも良く、また、平行リンク機構110に操作ハンドルを設け、当該操作ハンドルを傾動させることで、平行リンク機構110を回転させて、旋回する構成でも良い。
1 同軸二輪車
10 車体
20 車輪
30 車輪駆動ユニット
60 角度検出センサ
61 バッテリー
62 姿勢センサユニット
63 制御装置、63a 演算回路、63b 記憶装置
64(64L、64R) 駆動回路
65 非常停止スイッチ
80 検出部
90 回転機構
91 回転軸
92 水平力被伝達部材(ピン)
93 水平力伝達部材(ガイド部材)、93a 溝部、93b ガイド板
110 平行リンク機構、111、112 横リンク、113 縦リンク、114 回動支持ピン
120 ステッププレート、120a 足載せ部分
192 水平力被伝達部材(リブ)
193 水平力伝達部材(ピン)

Claims (4)

  1. 車体の一部を成す平行リンク機構の左右方向への回転により旋回を実現する同軸二輪車であって、
    前記車体の前方領域の障害物を検出する検出部と、
    前記車体の旋回方向へ前記検出部を回転させる回転機構と、を備え
    前記回転機構は、前記平行リンク機構における上側の横リンクの下面又は下側の横リンクの上面の一方の面に水平方向へ回転可能に前記検出部を連結する回転軸と、
    前記検出部における前記回転軸によって連結された面と逆の面における前記回転軸の前方領域又は後方領域に設けられた水平力被伝達部材と、
    他方の面に設けられ、前記平行リンク機構の回転に伴う水平力を前記水平力被伝達部材に伝達する水平力伝達部材と、を備え、
    前記平行リンク機構が回転すると、前記水平力伝達部材が前記平行リンク機構の回転に伴う水平力を前記水平力被伝達部材に伝達し、前記回転軸を中心として、前記検出部を前記車体の旋回方向へ回転させることを特徴とする同軸二輪車。
  2. 前記水平力被伝達部材はピンであり、前記水平力伝達部材は前記ピンが嵌め込まれる、所定の曲率の溝部を有するガイド部材であって、
    前記ガイド部材は、前記平行リンク機構が回転すると、前記ピンを前記溝部に沿ってガイドし、前記回転軸を中心として、前記ピンを前記車体の旋回方向へ回転させることを特徴とする請求項に記載の同軸二輪車。
  3. 前記水平力被伝達部材はリブであり、前記水平力伝達部材は前記リブの左右両側に配置されたピンであって、
    前記ピンは、前記平行リンク機構が回転すると、この回転方向と逆側の前記ピンが前記リブを押し込み、前記回転軸を中心として、前記リブを前記車体の旋回方向へ回転させることを特徴とする請求項に記載の同軸二輪車。
  4. 前記平行リンク機構の縦リンクに回転可能に設けられた車輪を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記検出部からの障害物の検出信号に基づいて、前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項に記載の同軸二輪車。
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