JP5260710B2 - 光受信装置 - Google Patents

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この発明は、光受信装置に関するものであり、詳細には、超高速・超長距離光伝送システムなどに適用される光受信装置技術に関するものである。
これまで、強度変調/直接検出(IM/DD:Intensity Modulation/Direct Detection)方式による超高速・超長距離光伝送システムでは、光受信器の受信感度の向上のための手段として主に誤り訂正符号が活用されてきた。しかし、最近の急激な伝送容量/伝送距離の拡大においては、さらなる光受信器の受信感度向上技術の適用が必要不可欠であり、誤り訂正符号以外の簡易な受信感度向上技術が望まれている。
従来、この種の受信感度向上技術として、下記特許文献1に示される開示例がある。
この特許文献1では、同一のしきい値を有する複数n個の識別器を1組として互いにしきい値の異なるk組(n×k個)の識別器と、受信信号をこれらの各識別期に分配する光分配回路と、各識別器の識別結果の1つを選択して出力する選択回路とを備え、選択回路により多数決判別を行い、各識別器の識別結果からより確度の高い識別結果を選択することにより、受信感度の向上を果たしている。
また、下記に示す非特許文献1では、例えば、特許文献1に示される受信技術の適用例として、受信段で一つの光信号を波長分離し、その各々の光信号に対して識別器を設け、各識別器での識別結果からより確からしい方のデータを採用することで受信器の感度向上を図っている。
特開2003−234699号公報
Masahito Tomizawa, Yoshiaki Kisaka, Akira Hirano, and Yutaka Miyamoto, "Error correction without additional redundancy by novel optical receiver with diverse detection," in OSA Trends in Optics and Photonisc (TOPS) vol.70, Optical Fiber Communication Conference, Technical Digest, Post−conference Edition (Optical Society of America, Washington DC, 2002), WX7, pp. 368−370.
ところで、超高速・超長距離光伝送システムの実現においては、光受信装置の感度向上が重要な要素であり、簡易で装置構成の容易な技術が必要不可欠となる。
しかしながら、上記非特許文献1に示された発明は、光信号のスペクトラムを光フィルタによって分離するという手法を用いているため、光フィルタでの分離ペナルティが発生しやすく、十分な感度向上が見込めないという問題点を有していた。
また、実装上も光フィルタを使用しているため、信号変調方式の依存性や温度に対する安定性などの点で装置構成上の制約が生じるという問題点もあった。
さらに、最も少ない個数で実現したとしても2個2組(計4個)の識別器を用意して識別しきい値を制御する必要があるため、識別器の制御、あるいは実装上の観点から考えても簡便な手法ではなかった。
このような状況に鑑み、本発明は、光分離部による分離ペナルティの発生を防止し、変調方式に対する依存性をなくし、実装上の容易性を確保した光受信装置を提供することを目的とするものである。
この発明にかかる光受信装置にあっては、光入力信号を複数の経路に分離する光分離部と、分離後の光入力信号を電気信号に変換する光電気変換部と、前記光電気変換部から出力された電気信号を所定のしきい値に基づいて識別した識別結果を出力する識別器と、前記識別器から出力された識別結果に基づいて所定の演算を行う演算回路と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、光分離部は、光入力信号を複数の経路に分離し、光電気変換部は、分離後の光入力信号を電気信号に変換し、識別器は、光電気変換部から出力された電気信号を所定のしきい値に基づいて識別した識別結果を出力し、演算回路は、識別器から出力された識別結果に基づいて所定の演算を行う。
第1図は、この発明の実施の形態1にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。 第2−1図は、第1図に示した光受信装置の識別結果の流れを説明するための図である。 第2−2図は、論理和回路の真理値表を示す図表である。 第2−3図は、論理積回路の真理値表を示す図表である。 第3図は、しきい値変化に対するビット誤り率特性を示す図である。 第4図は、この発明の実施の形態2にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。 第5図は、この発明の実施の形態3にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。 第6図は、この発明の実施の形態4にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。 第7図は、この発明の実施の形態5にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる光受信装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
第1図は、この発明の実施の形態1にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す光受信装置は、光入力信号を増幅する光増幅器10と、光入力信号を2つの経路である経路1および経路2に分離する光分離部11と、分離後の光入力信号を電気信号に変換する光電気変換部12a,12bと、光電気変換部12a,12bから出力されたアナログ電気信号を所定のしきい値Vth1,Vth2に基づいて識別した識別結果(ディジタルデータ信号)を出力する識別器13a,13bと、各経路のディジタル信号に基づいて論理演算を行う演算回路14と、を備えている。なお、演算回路14は、例えば、論理和(OR)回路または論理積(AND)回路などで構成することができる。
つぎに、第1図に示した光受信装置の動作について説明する。同図において、図示しない光送信装置などから送信された光信号は、この光受信装置に入力される。受信された光入力信号は、光増幅器10により増幅された後、光分離部11によって2つの経路である経路1および経路2に分離される。2つの経路に分離された光入力信号が光電気変換部12a,12bにて電気信号に変換され、識別器13a,13bに出力される。識別器13a,13bは、アナログ電気信号を所定のしきい値Vth1,Vth2に基づいて識別した識別結果(ディジタルデータ信号)を演算回路14に出力する。演算回路14は所定の処理を行った処理結果を出力する。
つぎに、2つの経路に分離された光信号が、それぞれ同程度の符合間干渉を有し、同程度の出力レベルのガウス雑音を有する場合の光受信装置の出力(識別結果)について検討する。
なお、この検討にあたり、識別器13a,13bの特性や、識別感度のばらつきなどは無視できるものとする。また、任意のアナログ電気信号に関する識別結果が誤りである確率は、識別器13a,13bの間の相互独立性が保持されるように、各経路の光信号に含有されるガウス雑音が互いに無相関であるものとする。
まず、演算回路14が論理和(OR)回路で構成されている場合について検討する。
これらの条件下において、演算回路14の出力結果に誤りが生じるのは、以下のような場合となる。
すなわち、(a)光信号に論理“0”が入力された場合
・識別器13a,13bの識別結果のいずれか一方が誤りである場合
・識別器13a,13bの識別結果がともに誤りである場合(b)光信号に論理“1”が入力された場合
・識別器13a,13bの識別結果がともに誤りである場合
つぎに、第2−1図,第2−2図を用いて、演算回路14が論理和回路のときの出力結果の誤り率BERORについて考察する。なお、第2−1図は、第1図に示した光受信装置の識別結果の流れを説明するための図であり、第2−2図は、論理和回路の真理値表を示す図表である。
第2−1図において、識別器13aの出力端に示したP(1/0)は、識別器13aに論理“0”が入力された場合に識別結果を論理“1”と誤る確率であり、P(0/1)は、識別器13aに論理“1”が入力された場合に識別結果を論理“0”と誤る確率である。
同様に、識別器13bの出力端に示したP(1/0)は、識別器13bに論理“0”が入力された場合に識別結果を論理“1”と誤る確率であり、P(0/1)は、識別器13bに論理“1”が入力された場合に識別結果を論理“0”と誤る確率である。
また、第2−1図において、演算回路14の出力端に示したPout(1/0)は、識別器13a,13bの識別結果に基づいて演算回路14が処理した識別結果のうち、光受信装置の入力端に論理“0”が入力された場合に識別結果を論理“1”と誤る確率である。同様に、Pout(0/1)は、光受信装置の入力端に論理“1”が入力された場合に演算回路14が識別結果を論理“1”と誤る確率である。
したがって、演算回路14が論理和回路のときの誤り率BERORは、次式のように表すことができる。
Figure 0005260710
なお、式(1)において、入力信号“0”および“1”の所定の伝送時間内の占有時間比であるマーク率を50%(1/2)と仮定した。
さらに、検討の容易性のため、識別器13a,13bの各しきい値同士が等しいものと仮定する。このとき、Vth1=Vth2=Vthと置くことができ、P(0/1),P(1/0),P(0/1)およびP(1/0)の間には、
(1/0)=P(1/0)=P(1/0)
(0/1)=P(0/1)=P(0/1)
の関係が成り立つので、式(1)は次式のように簡単化することができる。
Figure 0005260710
式(2)から分かるように、論理和回路を用いた場合、識別しきい値を調節しP(1/0)が小さくなるようにすると、P(0/1)が誤りの主要因となるが、式(2)に示されるようにP(0/1)はBERORに対し、2乗のオーダーでしか効いてこないので、BEROR〜P(0/1)〜BERRAW となる。ここで、BERRAWは単一の識別器を用いて通常の光受信を行った場合の誤り率である。
つぎに、演算回路14が論理積(AND)回路で構成されている場合についても検討する。なお、第2−3図に論理積回路の真理値表を示す図表を示している。
まず、演算回路14が論理和回路で構成されている場合と同一の条件下において、論理積回路で構成されている演算回路14の出力結果に誤りが生じるのは、以下のような場合となる。
すなわち、(a)光信号に論理“0”が入力された場合
・識別器13a,13bの識別結果がともに誤りである場合(b)光信号に論理“1”が入力された場合
・識別器13a,13bの識別結果のいずれか一方が誤りである場合
・識別器13a,13bの識別結果がともに誤りである場合
このとき、つぎに、演算回路14が論理和回路のときに式(1)を導き出したときと同様のアプローチを行えば、演算回路14が論理積回路のときの式(2)に対応する誤り率BERANDは、次式のように表すことができる。
Figure 0005260710
なお、マーク率の条件や、しきい値レベルなどの条件は、論理和回路のときと同一である。
第3図は、しきい値変化に対するビット誤り率特性を示す図である。より詳細には、識別器13a,13bへ入力される電気信号の信号振幅を“1”とし、論理“0”および論理“1”の標準偏差(雑音成分に相当)をσ=σ=0.1としたときの、識別出力のビット誤り率を計算した結果を示す図である。同図において、横軸にしきい値をとり、縦軸にビット誤り率をとっている。
同図において、単一の識別器を用いて通常の光受信を行った場合には、しきい値が標準値(0.5)のときにビット誤り率が極小値をとる。一方、演算回路14に論理和回路を用いた場合には、しきい値が標準値より高め(同図中では0.6付近)の値で極小値をとり、しかも極小値の値は単一の識別器を用いた場合と比較して10−2のオーダーで小さくなっており、識別の感度が改善されていることが明らかである。
この感度改善効果は、識別のしきい値を標準値より高めに設定すること、つまり、論理“0”を論理“1”と誤る確率であるP(1/0)を小さくすることにより達成される。
同様に、演算回路14に論理積回路を用いた場合にも、しきい値が標準値より高め(同図中では0.4付近)の値で極小値をとり、極小値の値が単一の識別器を用いた場合と比較して10−2のオーダーで小さくなっており、識別の感度が改善されている。
論理積回路の場合の感度改善効果は、論理和回路のときと逆になり、識別のしきい値を標準値より低めに設定すること、つまり、論理“1”を論理“0”と誤る確率であるP(0/1)を小さくすることにより達成される。
なお、第3図に示した特性は、計算結果の一例を示したものである。もし、雑音分布が第3図の計算結果と異なる場合や、あるいは雑音分布が非対称な分布の場合(σ≠σ)などにおいても、Vth1およびVth2を所定の値に選ぶことにより、単一の識別器を用いて通常の光受信を行った場合に比して受信感度を改善させることができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、光入力信号が複数の経路に分離され、分離後の光入力信号が電気信号に変換され、光電気変換部から出力された電気信号を所定のしきい値に基づいて識別した識別結果に基づいて論理和回路または論理積回路などの所定の演算が行われるので、光受信装置の受信感度を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、光入力信号を光分離部で2つの経路に分離しているが、2つに限定されるものではなく、3つ以上の任意の経路に分離してもよい。
実施の形態2.
第4図は、この発明の実施の形態2にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す光受信装置は、第1図に示した光受信装置の構成に加え、光分離部11と光電気変換部12a,12bとの間に、光レベルの低下を補償するための光増幅器40a,40bをそれぞれ備えている。なお、その他の構成については実施の形態1と同一、あるいは同等であり、これらの部分については同一符号を付して示している。
つぎに、第4図に示した光受信装置の動作について説明する。同図において、図示しない光送信装置などから送信された光信号は、当該光受信装置に入力される。受信された光入力信号は、光増幅器10により増幅された後、光分離部11によって2つの経路である経路1および経路2に分離される。2経路に分離された光信号は、光増幅器40a,40bにてそれぞれ増幅される。このとき、光増幅器10により光パワーが十分増幅されているので、光分離部11による光損失小さければ、光増幅器40a,40bによる光SNR(Signal to Noise Ratio)の劣化はほとんど生じない。なお、その後の動作については実施の形態1の動作と同一なので、説明を省略する。
ところで、光増幅器40a,40bによって付与される雑音は無相関であるため、前述の2つの経路に分離された光信号は無相関な雑音分布をなす。
したがって、2つの経路に分離された光信号のレベル低下を補償するための光増幅器40a,40bが、光分離部11と光電気変換部12a,12bとの間に存在する場合であっても、光電気変換部12a,12b、識別器13a,13b,演算回路14によって、実施の形態1の場合と同様に光受信装置の受信感度を向上させることができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、2つの経路に分離された光信号のレベル低下を補償するための光増幅器を備えていたとしても、光SNRを劣化させることなく、光受信装置の受信感度を向上させることができる。
なお、光増幅器10,40a,40bとしては、希土類添加ファイバ増幅器や、半導体増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)などのいずれの光増幅器を用いてもよい。
また、この実施の形態では、光入力信号を光分離部で2つの経路に分離しているが、2つに限定されるものではなく、3つ以上の任意の経路に分離してもよいことは実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
第5図は、この発明の実施の形態3にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す光受信装置は、第1図に示した光受信装置の構成において、演算回路14とは機能の異なる演算回路50が備えられ、演算回路50の出力をモニタするビット誤り率モニタ部51と、ビット誤り率モニタ部51の出力に基づいて識別器13a,13bの識別しきい値を制御する識別しきい値制御回路52と、が備えられる。なお、その他の構成については実施の形態1と同一、あるいは同等であり、これらの部分については同一符号を付して示している。
つぎに、第5図に示した光受信装置の動作について説明する。なお、識別器13a,13bの特性や、識別感度のばらつき、さらに、各経路の光信号に含有されるガウス雑音の無相関性や、識別器13a,13bの間の識別結果に対する相互独立性などの条件については、実施の形態1のときと同一であるものとする。
第5図において、図示しない光送信装置などから送信された光信号は、当該光受信装置に入力される。受信された光入力信号は、光増幅器10により増幅された後、光分離部11によって2つの経路である経路1および経路2に分離される。2つの経路に分離された光入力信号が光電気変換部12a,12bにて電気信号に変換され、識別器13a,13bに出力される。識別器13a,13bは、アナログ電気信号を所定のしきい値Vth1,Vth2に基づいて識別した識別結果(ディジタルデータ信号)を演算回路50に出力する。演算回路50は、識別器13a,13bの識別結果に基づいて所定の演算を施した演算結果を出力する。一方、ビット誤り率モニタ部51は、演算回路50の出力に基づいてビット誤り率をモニタし、モニタ結果をビット誤り率モニタ部51に出力する。識別しきい値制御回路52は、ビット誤り率が小さくなるように識別器13a,13bの識別しきい値を制御する。
なお、実施の形態1または2では、前述のように演算回路14が論理和回路であるか、論理積回路であるかによって識別器13a,13bに付与するしきい値を決定していた。一方、この実施の形態では、識別器13a,13bに付与するしきい値をビット誤り率に基づいて決定する。つまり、識別器13a,13bに付与するしきい値が先に決定され、演算回路50は、この決定されたしきい値に基づいて最適な演算処理が施される。
簡単な例を挙げるとすれば、演算回路50は論理和回路の機能と、論理積回路の機能を有しているとき、識別器13a,13bに付与するしきい値が標準値よりも小さく設定された場合には、演算回路50の機能を論理積回路の機能に切り替えればよい。一方、識別器13a,13bに付与するしきい値が標準値よりも大きく設定された場合には、演算回路50の機能を論理和回路の機能に切り替えればよい。
なお、上述した手法の他にも、例えば、識別しきい値を何ポイントか掃引させて、誤り率が最小になるポイントを決定するような手法であってもよい。あるいは、識別しきい値を試行錯誤的に掃引させてもよい。また、識別器13a,13bに付与するしきい値を必ずしも等しくとる必要はない。
これらの手法は、特に、信号の雑音分布がガウス雑音でない場合や、非対称雑音である場合、あるいは識別器間の識別感度差が大きい場合に効果的である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、モニタされた演算回路の出力結果の誤り率情報に基づいて可変された識別器のしきい値レベルに基づいて演算回路の機能を、例えば、論理和積回路または論理積回路に切り替えるようにしているので、光信号の入力条件が変化した場合であっても、所定の受信感度を維持することができる。
なお、この実施の形態では、光入力信号を光分離部で2つの経路に分離しているが、2つに限定されるものではなく、3つ以上の任意の経路に分離してもよいことは他の実施の形態と同様である。
実施の形態4.
第6図は、この発明の実施の形態4にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す光受信装置には、第1図に示した光受信装置の構成において、光分離部11に代えて光偏波分離部61が備えられ、光偏波分離部61と光増幅器10との間に光信号の偏波面を制御する光偏波制御部60が備えられ、また、光偏波分離部61と光電気変換部12a,12bとの間の各経路に設けられた光カプラ62a,62bを介して光信号の光パワーをモニタするパワーモニタ部63a,63bが備えられている。なお、その他の構成については実施の形態1と同一、あるいは同等であり、これらの部分については同一符号を付して示している。
つぎに、第6図に示した光受信装置の動作について説明する。同図において、図示しない光送信装置などから送信された光信号は、当該光受信装置に入力される。受信された光入力信号は、光増幅器10により増幅された後、光偏波制御部69にて偏波制御を受け、光偏波分離部61によって2つの経路である経路1および経路2に分離される。
経路1および経路2に分離された光信号は、光カプラ62a,62bによりタッピングされ、パワーモニタ部63a,63bにて経路1および経路2の光パワーPおよびPがモニタされる。また、制御回路64は、パワーモニタからの情報に基づいて、常に、P=Pとなるように光偏波制御部60を制御する。
上記のような構成により、2つの経路の光信号を安定に受信することができる。
ところで、偏波分離された2つの経路に含まれるASE(Amplified Spontaneous Emission)雑音成分は、それぞれ直行する偏光状態をなし、光増幅される際もそれぞれ独立に増幅されるため、無相関な雑音分布をなすことが実験的に示されている。
したがって、光偏波制御部69、光偏波分離部61および光カプラ62a,62bが光信号の経路上に存在する場合であっても、光電気変換部12a,12b、識別器13a,13b,演算回路14によって、受信感度が改善される効果については、実施の形態1の場合と同様である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、光モニタでモニタされた複数の経路上の光信号パワーの各出力値が略等しくなるように光偏波制御部を制御するようにしているので、複数の経路上の光信号を安定に受信することができる。
なお、この実施の形態では、光入力信号を光分離部で2つの経路に分離しているが、2つに限定されるものではなく、3つ以上の任意の経路に分離してもよいことは他の実施の形態と同様である。
実施の形態5.
第7図は、この発明の実施の形態5にかかる光受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す光受信装置は、第5図に示した光受信装置の構成において、識別器13a,13bに代えて軟判定識別器70a,70bが備えられ、複数のしきい値レベルに対応して複数の演算回路71−1,71−2,・・・,71−nが備えられ、複数の演算回路出力のビット誤り率をモニタできるビット誤り率モニタ部72が備えられている。また、複数の演算回路71−1,71−2,・・・,71−nの出力結果の中から最適な識別結果を選択する経路選択部73が新たに備えられている。なお、その他の構成については実施の形態3と同一、あるいは同等であり、これらの部分については同一符号を付して示している。
つぎに、第7図に示した光受信装置の動作について説明する。なお、識別器13a,13bの特性や、識別感度のばらつき、さらに、各経路の光信号に含有されるガウス雑音の無相関性や、識別器13a,13bの間の識別結果に対する相互独立性などの条件については、実施の形態3のときと同一であるものとする。
第7図において、図示しない光送信装置などから送信された光信号は、当該光受信装置に入力される。受信された光入力信号は、光増幅器10により増幅された後、光分離部11によって2つの経路である経路1および経路2に分離される。2つの経路に分離された光入力信号が光電気変換部12a,12bにて電気信号に変換され、軟判定識別器70a,70bに出力される。軟判定識別器70a,70bは、アナログ電気信号を所定のしきい値Vth1,Vth1,・・・,Vth2に基づいて識別した識別結果(ディジタルデータ信号)を演算回路71−1,71−2,・・・,71−nに出力する。演算回路71−1,71−2,・・・,71−nのそれぞれは、軟判定識別器70a,70bの識別結果に基づいて所定の演算を施した演算結果を出力する。
一方、ビット誤り率モニタ部72は、演算回路71−1,71−2,・・・,71−nの各出力に基づいてビット誤り率をモニタし、モニタ結果を経路選択部73に出力する。経路選択部73は、ビット誤り率がより小さな演算回路出力を選択して出力する。
なお、この実施の形態では、実施の形態4とは異なり、識別器に軟判定識別器を用いるとともに、複数の演算回路の出力の中から最適な識別結果を選択するようにしているので、受信感度を改善させつつ、ビット誤り率をさらに低減させることができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、軟判定識別手段を用いて識別するとともに、ビット誤り率のモニタ情報に基づいて誤り率の低い出力結果を選択するようにしているので、受信感度を改善させつつ、ビット誤り率をさらに低減させることができる。
なお、この実施の形態では、光入力信号を光分離部で2つの経路に分離しているが、2つに限定されるものではなく、3つ以上の任意の経路に分離してもよいことは他の実施の形態と同様である。
以上のように、本発明にかかる光受信装置は、超高速・超長距離光伝送システムに適用できる光受信装置として有用であり、特に、これらのシステムの受信感度を向上させたい場合などに適している。

Claims (5)

  1. 光入力信号の偏光状態によって該光入力信号を複数の経路に分離する光偏波分離部と、
    前記複数の経路の光信号をそれぞれ複数の電気信号に変換する複数の光電気変換部と、
    前記複数の光電気変換部から出力された複数の電気信号を複数の識別器間で略等しい所定のしきい値に基づいてそれぞれ識別した複数の識別結果を出力する前記複数の識別器と、
    前記複数の識別器から出力された複数の識別結果に基づいて前記所定のしきい値に対して受信感度を向上させるような所定の演算を行う演算回路と、
    を備えたことを特徴とする光受信装置。
  2. 前記演算回路に複数の識別結果を出力する前記複数の識別器の所定のしきい値は、標準値と異なる値である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
  3. 前記演算回路としての論理和回路に複数の識別結果を出力する前記複数の識別器の所定のしきい値は、標準値よりも大きな値であり、
    前記演算回路としての論理積回路に複数の識別結果を出力する前記複数の識別器の所定のしきい値は、標準値よりも小さな値である
    ことを特徴とする請求項に記載の光受信装置。
  4. 前記複数の経路の光信号に基づくパワーをそれぞれモニタするパワーモニタ部と、
    前記パワーモニタ部でモニタされたパワーが等しくなるような制御を行う制御回路と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の光受信装置。
  5. 光送信装置と、
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の光受信装置と、
    を備えたことを特徴とする光通信システム。
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