JP5260432B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関、例えば4サイクルの単気筒エンジンにおいては、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の4つのサイクルを繰り返すことで出力が生み出されている。エンジンの制御装置は、これらエンジンの各行程を判別することで、燃料の噴射や点火などのタイミングを制御している。この際、エンジンの運転状態に応じて点火タイミングで点火をせずに、失火させることでエンジンの過回転を防止したり、エンジンの出力をコントロールしたりすることがある。
このようなエンジンに使用される制御装置としては、例えば、多気筒エンジンの回転数の上昇に比例して失火率が順次高くなるような失火パターンを3つ以上用意し、第1及び第2の失火率に対応する回転数を越え、速度制限値に到達するまでの間では、第2の失火率以上に高い失火率でエンジンの回転数を制御するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。ここで、第1の失火率を実現する失火パターンは、1番目の気筒の1回目のみを失火させるように設定される。第2の失火率を実現する失火パターンは、1番目の気筒の1回目と、2番目の気筒の1回目の合計2回を失火させる。第3の失火率を実現する失火パターンは、1番目の気筒の1回目と、2番目の気筒の1回目、第4気筒の1回目の合計3回を失火させる。
また、他の制御装置の例としては、エンジン回転速度の減速に伴ってクランク軸1回転当たりに失火させる気筒数を減らすように構成され、全気筒を予め決まった順番あるいは不規則に失火させるものがある。この制御装置は、多気筒エンジンの失火制御に用いられ、失火する気筒が特定の気筒に集中しないように、常に幾つかの気筒が失火するようにランダムに、又は隣り合う2つの気筒が同時に失火しないように規則的に、失火制御を行う(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−191872号公報(図2、図3、図4) 特開平3−64670号公報
しかしながら、従来の多気筒エンジンに用いられる制御装置で、4サイクルの単気筒エンジンの制御を行おうとすると、エンジンの回転数が失火パターンを切り替える領域を超えて下降又は上昇したときに、回転数のアンダーシュート又はオーバーシュートが生じてしまうことがあった。これは、単気筒エンジンでは、1回失火させればエンジンの回転数が下降し、1回点火すれば回転数が上昇するため、失火パターンの変動に影響を受け易いからである。このようなエンジンの回転数のアンダーシュートやオーバーシュートは、車体に衝撃を発生させる原因になる可能性があるので、単気筒エンジンに好適な制御装置の開発が望まれていた。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、失火制御を的確に実行する制御装置を提供することを主な目的とする。
本願の一観点によれば、内燃機関を運転させたときの出力軸の回転数を算出する回転数算出部と、所定期間の間の前記内燃機関の回転数の上昇又は下降を判定する回転数変化方向判定部と、前記内燃機関内の可燃性混合気に点火するタイミングで可燃性混合気に点火する点火処理と、可燃性混合気に点火するタイミングで可燃性混合気に点火しない失火処理のいずれかを実施する出力部と、前記点火処理と失火処理を実施する割合を決定するパターンを複数有し、前記内燃機関の回転数領域に応じて、失火処理を実施する割合が段階的に多くなる前記パターンを設定するパターン設定部と、前記内燃機関の回転数領域に応じて設定された前記パターンで点火処理又は失火処理を実施すると共に、前記内燃機関の回転数が上昇して前記パターンが変化した場合は前記パターンに応じた割合になるように点火処理又は失火処理を失火処理から開始し、前記内燃機関の回転数が下降して前記パターンが変化した場合は前記パターンに応じた割合になるように点火処理又は失火処理を点火処理から開始する点火選択部と、を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記点火選択部が、前記内燃機関の回転数が前記パターンを設定する範囲を外れた領域から、前記パターンを設定する範囲に変化したときは、失火処理から点火処理又は失火処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記パターンが、連続する複数の点火タイミングの回数を特定する実施回数と、実施回数のうちで失火処理を実施する回数を特定する情報とから構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記パターンが、失火処理のみを実施する前記パターンを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
本発明によれば、内燃機関の回転数が上昇してパターンが変化した場合は失火処理から実施し、回転数が下降してパターンが変化した場合は点火処理から実施するので、回転数のオーバーシュートやアンダーシュートが抑制される。これによって、パターンの切り替え時の回転数変化が抑制される。
図1は、本発明の実施の形態に係る内燃機関及び制御装置の構成を示す図である。 図2は、制御装置のブロック図である。 図3は、内燃機関の点火制御のフローチャートである(その1)。 図4は、内燃機関の点火制御のフローチャートである(その2)。 図5は、内燃機関の点火制御のタイミングチャートである。 図6は、内燃機関の点火制御の実験例を示す図である。
本発明を実施するための形態について以下に詳細に説明する。
図1に内燃機関及びその制御装置を含むシステムの概略構成図を示す。
内燃機関であるエンジン1は、空気を吸い込む吸気管2を有する。吸気管2は、上流側の吸気口2Aにエアクリーナ3が取り付けられており、吸気温度センサ4が設けられた後、スロットルバルブ5で流路面積を調整可能になっている。スロットルバブル5の開度は、スロットル開度センサ6によりモニタされている。さらに、スロットルバルブ5の下流には、吸気圧センサ7と、燃料噴射用のインジェクタ8が順番に設けられた後、シリンダヘッド12とシリンダブロック11で形成される燃焼室13に接続されている。吸気管2
と燃焼室13の間には吸気バルブ14が管路を開閉自在に挿入されている。
シリンダブロック11には、ピストン15が摺動自在に挿入されている。ピストン15は、クランクアーム16を介してクランク軸17に連結されており、ピストン15の直線的な往復運動を出力軸であるクランク軸17の回転運動に変換するように構成されている。クランク軸17は、シリンダブロック11に回転自在に支持されており、その回転数を検出するためのタイミングロータ18が固定されている。タイミングロータ18の近傍には、クランク角センサ19が配置されている。さらに、シリンダブロック11には、冷却水を循環させるための流路20が形成されると共に、冷却水の温度を測定するための冷却水温センサ21も取り付けられている。
シリンダヘッド12には、吸気管2の他に、点火プラグ24と、排気管25が取り付けられている。点火プラグ24は、点火コイル27に電気的に接続され、高電圧が印加されるようになっている。また、排気管25の燃焼室13に連なる開口部には、排気バルブ28が開閉自在に取り付けられている。さらに、排気管25の途中には、触媒コンバータ29が設けられている。
次に、このようなエンジン1の制御を行う制御装置41の構成について図2を参照して説明する。なお、制御装置41は、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれることもある。
制御装置41は、バッテリ42に接続されると共に、クランク角センサ19と、スロットル開度センサ6と、吸気圧センサ7と、冷却水温センサ21と、吸気温度センサ4からの信号が入力可能に構成されている。さらに、制御装置41からは、点火コイル27と、インジェクタ8に信号を出力可能に構成されている。
また、制御装置41は、クランク角センサ19から出力されるデジタル信号を成形する波形整形回路51と、4つのセンサ4,6,7,21が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D(Analog/Digital)変換器52とを有し、これらはCPU(Central Processing Unit)53に接続されている。CPU53には、ROM(Read Only Memory)54や、RAM(Random Access Memory)55、タイマ56も接続されている。さらに、CPU53の出力は、点火回路57と、駆動回路58に接続されている。点火回路57は、所定のタイミングで点火コイル27に信号を出力するように構成されている。駆動回路58は、所定のタイミングでインジェクタ8を駆動させる信号を出力するように構成されている。
さらに、この実施の形態で、CPU53は、クランク軸17の回転数を算出する回転数算出部61と、エンジン1の回転数の上昇又は下降を判定する回転数変化方向判定部62と、エンジン1内の可燃性混合気に点火する点火処理、又は可燃性混合気に点火しない失火処理のいずれかと、燃料の噴出処理を実施する出力部63と、点火処理と失火処理を実施する割合を決定する失火/点火パターンを複数有し、エンジン1の回転数領域に応じて段階的に失火処理の割合が多くなるような失火/点火パターンを設定するパターン設定部64と、回転数が変化に応じて、失火/点火パターンの最初の処理として点火処理を実施するか、失火処理を実施するかを決定する点火選択部65と、に機能分割できる。なお、点火処理とは、点火タイミングにおいて点火プラグ24を放電させる処理であり、失火処理とは点火タイミングにおいて点火プラグ24を放電させない処理である。また、燃料の噴射処理とは、燃料をインジェクタ8から噴射させて、吸気管2内で空気と混合させることで可燃性混合気を形成する処理である。
図3及び図4のフローチャートを参照して内燃機関の点火制御方法について説明する。
まず、点火出力タイミングに到達したら(ステップS101)、CPU53の回転数算
出部61がメモリに記憶されているエンジン回転数NEを前回値NE_Bとして記憶する(ステップS102)。この後、回転数算出部61が現在のエンジン回転数NEを算出する(ステップS103)。エンジン回転数NEは、例えば、タイミングロータ18に設けられた突起間の時間計測値の360CA分の合計を基にして計算することで得られる。なお、点火出力タイミングは、タイミングロータ18に基準となる突起を1つ設けておき、この突起を検出したときを点火出力タイミングとみなすことで特定できる。エンジン1が4サイクルの単気筒の場合には、クランク軸17が2回転するごとに点火出力タイミングが訪れる。
次に、エンジン回転数NEが上昇しているか、下降しているかを調べる。
まず、ステップS104で、回転数変化方向判定部62がエンジン回転数NEの今回値NE_Tと、前回値NE_Bを比較する。今回値NE_Tが前回値NE_B以上であれば(ステップS104でYes)、エンジン回転数NEが上昇していると判定する(ステップS105)。この場合、回転数変化方向判定部62は、エンジン回転数変化フラグF_DNに回転数上昇を示す「1」を代入する。一方、今回値NE_Tが前回値NE_B未満であれば(ステップS104でNo)、エンジン回転数が下降していると判定する(ステップS106)。この場合には、エンジン回転数変化フラグF_DNに回転数下降を示す「0」を代入する。このようにして、エンジン回転数変化フラグF_DNの設定を行ったら、パターン設定部64が現在の領域ナンバーNIG_Tを領域ナンバーの前回値NIG_Bとしてメモリに記録する(ステップS107)。
続いて、ステップS108以降で、制御装置41が、エンジン回転数NEに応じて、点火処理と失火処理の割合を決定する失火/点火パターンを設定する処理を実施する。以下において、制御装置41は、エンジン回転数NEが小さい領域から順番に、第0領域NEH0、第1領域NEH1、第2領域NEH2、第3領域NEH3に区分けし、段階的に失火率が高くなるように、かつ第3領域NEH3で失火率が100%になるように失火/点火判定値を設定する。
まず、ステップS108で、パターン設定部64は、エンジン回転数NEが第3領域NEH3にあるか調べる。第3領域NEH3は、エンジン1の排気量などにより異なるが、例えば、13500rpm以上とする。エンジン回転数NEが第3領域NEH3にある場合(ステップS108でYes)、第3領域NEH3について予め登録されている第3の失火/点火パターンをセットする(ステップS109)。第3の失火/点火パターンでは、例えば、失火/点火実施周期(回数)が「1」にセットされ、失火実施回数が「1」になる。このパターンでは、失火又は点火を行う実施周期1回につき失火を1回行うことになるので、失火率100%、つまり失火処理のみが行われ、点火処理は行われない。そして、領域ナンバーNIG_Tに現在の第3領域NEH3を示す「3」を代入する(ステップS110)。
これに対し、ステップS108で、エンジン回転数NEが第3領域NEH3にない場合には、ステップS111に進む。パターン設定部64は、エンジン回転数NEが第2領域NEH2にあるか調べる。第2領域NEH2は、エンジン1の排気量などにより異なるが、例えば、13300rpm以上とする。エンジン回転数NEが第2領域NEH2にある場合(ステップS111でYes)、第2領域NEH2について予め登録されている第2の失火/点火パターンをセットする(ステップS112)。第2の失火/点火パターンは、例えば、失火/点火実施周期が「3」にセットされ、失火実施回数が「1」になる。このパターンでは、失火又は点火を行う実施周期3回につき失火を1回行うことになるので、失火率は約33%になる。そして、領域ナンバーNIG_Tに現在の第2領域NEH2を示す「2」を代入する(ステップS113)。
さらに、ステップS111で、エンジン回転数NEが第2領域NEH2にない場合には、ステップS114に進む。パターン設定部64は、エンジン回転数NEが第1領域NEH1にあるか調べる。第1領域NEH1は、エンジン1の排気量などにより異なるが、例えば、13000rpm以上とする。エンジン回転数NEが第1領域NEH1にある場合(ステップS114でYes)、第1領域NEH1について予め登録されている第1の失火/点火パターンをセットする(ステップS115)。第1の失火/点火パターンは、失火/点火実施周期が「5」にセットされ、失火実施回数が「1」になる。このパターンでは、失火又は点火を行う実施周期5回につき失火を1回行うことになるので、失火率は20%になる。そして、領域ナンバーNIG_Tに現在の第1領域NEH1を示す「1」を代入する(ステップS116)。
そして、ステップS114で、エンジン回転数NEが第1領域NEH1にない場合には、パターン設定部64は、失火/点火パターンをリセットする(ステップS115)。そして、領域ナンバーNIG_Tに「0」を代入する(ステップS118)。これにより、点火出力制御が実施される(ステップS119)。なお、この場合には、失火処理は行なわずに、通常の点火タイミングで点火処理が実行される。
なお、失火/点火パターンは、2種類以上であれば良く、3通りに限定されない。また、各失火/点火パターンにおける失火/点火実施周期の値と、失火実施回数の値は、エンジン回転数NEの増加に伴って段階的に失火率が増加すれば良く、前記の例に限定されない。また、失火/点火パターンを切り替えるエンジン回転数NEも前記の例に限定されない。
次に、点火選択部65は、領域ナンバーNIG_Tの現在値と、前回値NIG_Bを参照し、エンジン回転数が他の領域に移行したかを調べる(ステップS120)。領域ナンバーNIG_Tの現在値と、前回値NIG_Bが異なる値の場合(ステップS120でYes)、エンジン回転数NEが上昇しているか調べる(ステップS121)。エンジン回転数変化フラグF_DNが「1」の場合には、エンジン回転数NEが上昇しているとみなし、失火処理から失火/点火制御を実施するように指令する(ステップS122)。これにより、失火/点火パターンを実行するときは、最初に失火が行われるようになる。例えば、失火率が約33%のときは、失火→点火→点火になる。
これに対し、ステップS121で、エンジン回転数変化フラグF_DNが「0」の場合には、エンジン回転数NEが下降しているとみなし、点火選択部65が点火処理から失火/点火制御を実施するように指令する(ステップS123)。これにより、失火/点火パターンを実行するときは、最初に点火が行われるようになる。例えば、失火率が約33%のときは、点火→点火→失火になる。
なお、ステップS120で、エンジン回転数が他の領域に移行していない場合には、ステップS124に進んで、パターン設定部64が現在実施している失火/点火パターンでの制御を継続させる。また、エンジン回転数NEが第1領域NEH1より小さい場合には、失火/点火パターンは選択されずに、失火率0%、すなわち点火タイミングごとに点火処理が実行される。
次に、図5に示すタイミングチャートを参照して、失火/点火の制御と、これに伴う回転数の変化とについて説明する。
なお、横軸は時間を示す。縦軸は上から、上死点(TDC)を検出したことを示す信号と、エンジン1の行程が配列されている。エンジン1の行程は、ITが吸気行程を示し、CMが圧縮行程、EPが膨張行程、EHが排気行程をそれぞれ示す。さらに、F_DNは、エンジン回転数変化フラグを示し、NIG_Tは領域ナンバーを示す。点火出力は、星
印が点火を実施したことを示し、×印は失火させたことを示す。NEはエンジン回転数を示し、低回転数領域から高回転数領域にかけて、第0領域NEH0、第1領域NEH1、第2領域NEH2、第3領域NEH3が順番に割り当てられている。
時刻t0でエンジン回転数NEが第1領域の下限エンジン回転数HNEIGC1以上になると、第1領域について予め設定されている第1の失火/点火パターンが実施される。前記の例では、失火率が20%に設定されているので、点火タイミングが5回生じる間に、1回失火が実施される。時刻t0において、エンジン回転数変化フラグF_DNは「1」、即ち、エンジン回転数NEが上昇中であるので、失火から失火/点火制御が開始される。最初に失火が実施されるために、時刻t0を過ぎたところでエンジン回転数NEが一旦下がるが、その次に4回連続して点火が行われるので、エンジン回転数NEは上昇傾向を保つ。
時刻t0から時刻t1までの間に、失火/点火実施周期が一巡する。そして、続く時刻t2では、再び、失火/点火パターンに基づいて失火/点火制御が継続される。このときのエンジン回転数NEは第1領域であり、かつエンジン回転数NEは上昇中なので、前記と同様に、失火率20%が採用され、かつ最初に失火が実施される。
ここで、時刻t3の直前で、エンジン回転数NEが第2領域の下限エンジン回転数HNEIGC2以上になって、エンジン回転数NEが第1領域から第2領域に移行する。この実施の形態では、点火タイミングで失火/点火パターンの設定を行うので、時刻t3で第2領域に合わせた失火/点火パターンが設定され、失火率が約33%に設定される。エンジン回転数変化フラグF_DNは「1」、即ち、エンジン回転数NEが上昇中であるので、失火から失火/点火制御が開始される。最初に失火が実施されるために、時刻t3を過ぎたところでエンジン回転数NEが一旦下がるが、その次に2回連続して点火が行われるので、エンジン回転数NEは上昇傾向を保つ。
時刻t3から時刻t4までの間に、失火/点火実施周期が一巡する。そして、続く時刻t4では、再び、失火/点火パターンに基づいて失火/点火制御が継続される。このときのエンジン回転数NEは第2領域であり、かつエンジン回転数NEは上昇中なので、前記と同様に、失火率約33%が採用され、かつ最初に失火が実施される。
続く時刻t5になる直前で、エンジン回転数NEが第3領域の下限エンジン回転数HNEIGC3以上になって、エンジン回転数NEが第2領域から第3領域に移行する。次に設定変更を行うタイミングである時刻t5で、第3領域に合わせた失火/点火パターンが設定され、失火率が約100%に設定される。エンジン回転数変化フラグF_DNは「1」、即ち、エンジン回転数NEが上昇中であるので、失火から失火/点火制御が開始される。最初に失火が実施されるために、時刻t5を過ぎたところでエンジン回転数NEが下がる。
このように失火率100%が実施されることで、エンジン回転数NEが下降し、時刻t6の段階で、エンジン回転数NEは、第3領域の下限エンジン回転数HNEIGC3未満になる。このため、第2領域の失火/点火パターンに基づいた失火/点火制御、即ち失火率が約33%になるように制御される。この際、エンジン回転数変化フラグF_DNは「0」、即ち、エンジン回転数NEが下降中であるので、点火から失火/点火制御が開始される。最初に点火が実施されるために、時刻t6を過ぎたところでエンジン回転数NEが上昇する。
なお、従来のように、常に失火から失火/点火制御が開始される制御では、時刻t6の段階で、エンジン回転数NEの曲線の下方に示す×印のように失火制御から実施される。
その結果、エンジン回転数NEがさらに下降(アンダーシュート)してしまう。この実施の形態では、エンジン回転数NEが下降傾向にあるときは、点火から入るので、このようなアンダーシュートを抑制できる。
この実施の形態に係る制御では、時刻t6の点火によって、時刻t6から時刻t7の間は、エンジン回転数NEが上昇し、時刻t7の時点ではエンジン回転数NEが第3領域に到達している。このため、時刻t7では、第3領域の失火/点火パターンが設定されて、失火率が100%になる。このため、時刻t7を過ぎるとエンジン回転数NEが下降する。
時刻t8以降にも同様の処理が繰り返して行われる。継続してエンジン回転数NEが変化して失火/点火パターンが変化した場合において、エンジン回転数NEが上昇して失火/点火パターンが変化した場合は、失火から失火/点火パターンに応じた制御が実施される。これに対し、エンジン回転数NEが下降して失火/点火パターンが変化した場合は、点火から失火/点火パターンに応じた制御が実施される。言い換えれば、この制御方法では、エンジン回転数NEの変化方向に応じて、失火/点火制御が行われることで、エンジン回転数NEの変化が小さく保たれるようになる。エンジン回転数NEの変動を抑制することができることから、車体に衝撃が発生せず乗車感覚を損なうことが無い。
なお、従来のように、常に失火から失火/点火制御が開始される制御では、エンジン回転数NEが下降して失火/点火パターンが変化した場合に、常に失火から制御を開始するので、エンジン回転数NEの下降(アンダーシュート)が生じる。エンジン回転数NEの変動を抑制することが困難なため、車体に衝撃が発生して乗車感覚を損なわれることがある。
なお、図5の右端に、第2領域と第3領域の境界付近における従来の制御によるエンジン回転数NEの範囲をRE_B、本実施形態に係る制御によるエンジン回転数NEの範囲をRE_Aとして示す。本実施形態に係る制御では、第2領域と第3領域の境界付近におけるエンジン回転数NEの変動幅を1/2程度まで抑制することができる。
以上、説明したように、この内燃機関の制御装置によれば、失火/点火パターンを複数設け、エンジン回転数NEの変化に応じて段階的に失火率が変化するようにしたので、データ処理量を削減できる。
エンジン回転数NEが上昇しているときには、失火処理から失火/点火パターンを実行するので、エンジン回転数NEの上昇時にエンジン回転数NEの制御を実施したときのエンジン回転数NEの上昇量を抑えることができる。また、エンジン回転数NEが下降しているときには、点火処理から失火/点火パターンを実行するようにしたので、エンジン回転数NEの下降時にエンジン回転数NEの制御を実施したときのエンジン回転数NEの下降量を抑えることができる。このため、気筒休止によるエンジン回転数NEのオーバーシュートやアンダーシュートが抑制される。運転状態に応じてエンジン回転数の変化を抑制できるので、車体に衝撃が発生せず乗車感覚を損なうことがなくなる。
ここで、制御装置41を用いてエンジン1の制御を行ったときの実験結果を図6に示す。なお、横軸は時間(msec)と、点火出力を示す。点火出力は、下向きのパルスが可燃性混合気に点火したことを示し、×印は失火制御を行ったことを示す。縦軸はエンジン回転数を示す。
この実験では、エンジン回転数が13000rpm以下の第2領域では失火率を10%、すなわち点火タイミングが10回あるうちの1回のみ失火して他の9回は点火するように失火/点火パターンが設定されている。第3領域では、失火率を100%、すなわち1回も点火しないように失火/点火パターンが設定されている。
50msecを過ぎてエンジン回転数NEが第3領域に入ると、失火率が100%になり、その後にエンジン回転数が下降する。次の点火タイミングでは、エンジン回転数NEが第2領域に戻っているので、点火処理が実行され、少しのタイムラグをもってエンジン回転数NEが上昇に転じる。このような処理が繰り返して実行されることで、エンジン回転数NEの変化が小さく保たれた。エンジン回転数NEの変動が抑制されたので、車体の衝撃が抑制され、乗車感覚が良好になる。
なお、本発明は、前記の実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、本実施の形態は、多気筒エンジンに適用することも可能である。また、内燃機関は、図1に示すエンジン1に限定されない。
1 エンジン(内燃機関)
17 クランク軸(出力軸)
41 制御装置
53 CPU
61 回転数算出部
62 回転数変化方向判定部
63 出力部
64 パターン設定部
65 点火選択部

Claims (4)

  1. 内燃機関を運転させたときの出力軸の回転数を算出する回転数算出部と、
    所定期間の間の前記内燃機関の回転数の上昇又は下降を判定する回転数変化方向判定部と、
    前記内燃機関内の可燃性混合気に点火するタイミングで可燃性混合気に点火する点火処理と、可燃性混合気に点火するタイミングで可燃性混合気に点火しない失火処理のいずれかを実施する出力部と、
    前記点火処理と失火処理を実施する割合を決定するパターンを複数有し、前記内燃機関の回転数領域に応じて、失火処理を実施する割合が段階的に多くなる前記パターンを設定するパターン設定部と、
    前記内燃機関の回転数領域に応じて設定された前記パターンで点火処理又は失火処理を実施すると共に、前記内燃機関の回転数が上昇して前記パターンが変化した場合は前記パターンに応じた割合になるように点火処理又は失火処理を失火処理から開始し、前記内燃機関の回転数が下降して前記パターンが変化した場合は前記パターンに応じた割合になるように点火処理又は失火処理を点火処理から開始する点火選択部と、
    を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記点火選択部は、前記内燃機関の回転数が前記パターンを設定する範囲を外れた領域から、前記パターンを設定する範囲に変化したときは、失火処理から点火処理又は失火処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記パターンは、連続する複数の点火タイミングの回数を特定する実施回数と、実施回数のうちで失火処理を実施する回数を特定する情報とから構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記パターンは、失火処理のみを実施する前記パターンを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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