JP5260037B2 - 発泡樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

発泡樹脂成形品の製造方法

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本発明は、加熱溶融した発泡性樹脂組成物を金型内でキャビティ面に沿った形状に圧縮して発泡樹脂成形品を成形する発泡樹脂成形品の製造方法に関するものである。
本発明に係る発泡樹脂成形品は、例えば、カーゴフロアパネル(自動車荷室の蓋パネルまたはラゲージボード)、リアパーセルシェルフなどの自動車用内装品または内装壁パーティションなどに用いられるものである。
発泡樹脂成形品の製造方法は、従来から種々知られている。例えば、特許第3646858号公報は、ポリプロピレン系発泡樹脂層の表面にポリプロピレン系樹脂層を備えた発泡成形体の製造方法を、特開昭62−53265号公報は、硬質発泡樹脂層の表面に半溶融状態に加熱発泡状態の複合樹脂シートをサンドイッチ状に積層し、さらに表皮材を配置してプレス成形により一体化する成形品の製造方法を、特開平6−312449号公報は、非発泡粗製物をスキン層とし、その内面に積層された発泡樹脂組成物を発泡層とするパリソンを型内で加圧成形する方法を、特公昭62−27978号公報は、非発泡合成樹脂層、発泡合成樹脂層および非発泡合成樹脂層からなる多層成形品の製造方法を、特開2000−190428公報は、表皮材と発泡層が一体化された複合体の製造方法を、特開2002−46202公報は、射出成形により成形した基材に発泡体を加熱状態で接合して表層部を備えた積層品の製造方法を、特許第3086213号公報は、発泡基材層および表皮層より構成される多層発泡成形品の製造方法を、特開2007−117581公報は、予め成形した合成樹脂の発泡シートを圧縮成形する凹凸型敷きマットの製造方法を、国際公開WO99/28111公報は、発泡剤を混合した溶融樹脂を押出して型内に配置してブロー成形することにより発泡ブロー成形品の製造方法を、特許第3501683号公報は、熱可塑性重合体層を表皮とし内部に発泡層を備えた熱可塑性樹脂発泡樹脂成形体の製造方法を、特開2000−289100公報は、熱可塑性樹脂の発泡成形体の外面を発泡シートで被覆して周縁部を挟圧することにより発泡成形体と表皮シートの密着性に優れた発泡複合体の製造方法をそれぞれ紹介している。
特許第3646858号公報 特開昭62−53265号公報 特開平6−312449号公報 特公昭62−27978号公報 特開2000−190428公報 特開2002−46202公報 特許第3086213号公報 特開2007−117581公報 国際公開WO99/28111公報 特許第3501683号公報 特開2000−289100公報
前掲の特許文献において紹介されている製造方法は、いずれも発泡樹脂成形品の製造方法に係わるものであるが、成形工程が煩雑であったり、成形の時間的効率および成形の熱効率が必ずしも良くないなど、次のような問題点があった。
自動車の内装部材等に使用される、発泡層を有する成形品は、熱成形(thermo forming)により成形する製造手段が最も一般的である。熱成形は熱可塑性樹脂のシートを加熱軟化させ、軟らかい間に形を整え、冷却して成形品をつくるものであり、真空成形、圧縮空気圧成形はその代表的なものである。この技術は特許文献2、6、8および11に示されている。そして、この技術によれば、厚み、材質、色彩を予め適宜設定した樹脂シートを準備し得るので、製品の仕様に応じた成形品を合理的に製造できる。しかし、その反面予め準備される樹脂シートは、シート自体を成形した後冷却してシート原反としてストックされる。したがって、樹脂シートが最終製品となるには、少なくとも2度の成形工程を経るため、熱エネルギーの損失は避けられない。また、樹脂シートは原反の状態から再び加熱されるため、変色、変質が発生しやすく、そのうえ加熱されることにより、シートが一部収縮変形する問題もある。
自動車の内装部材に使用される発泡層を有する成形品の製造手段として、発泡樹脂を金型内に注入または射出する方法がある。この技術は許文献5、7に示されている。上記技術は、特許文献5に示されているように、射出成形された芯材とパウダースラッシュ成形された表皮材との間にポリウレタンを注入する方法とするか、特許文献7に示されているように、分割形式の金型間に予め編物からなる表皮材をインサートしておき、ポリプロピレン系発泡樹脂を射出充填した後、金型で圧縮する方法が知られている。しかし、上記のように発泡樹脂を注入または射出する方法は、発泡樹脂の熱を隣接する芯材や表皮材との接合に寄与させることができる利点がある反面、限られた空間であるキャビティ空間の隅々まで発泡樹脂を行きわたらせることが困難である。特に10mm以下、さらには5mm以下の厚みで、かつ複雑な立体形状の積品を得るには、製造上の制約はまぬがれないものであった。
また、上記の熱成形、また型内注入以外の発泡樹脂成形品の製造手段として、発泡樹脂を押出した後、溶融状態の発泡樹脂を金型で型締して成形する方法がある。そして、成形品の外観形状を成形する手段としては、押出された発泡パリソン内に加圧流体を導入してブロー成形する技術(特許文献9参照)、またブロー成形とともに発泡パリソンを一部分圧縮して、中空部と内側の樹脂どうしを接合した部分を成形する技術が公知である(特許文献4参照)。さらに、特許文献1、10では特許文献4の問題点を解決する手段が提案されている。すなわち、前掲のような多層パリソンを金型で圧縮しながら成形する方法では、均一な厚みの発泡成形体を得ることが難しく、容器等の絞り比の大きなものを成形する場合、亀裂が生じやすいとの問題が提起されており(特許文献1の段落「0004」、「0005」参照)、この問題を解決するため、樹脂材料の改善とともに成形法の改善が提案されている。すなわち、金型内面で多層パリソンを扁平状に変形させ、さらに金型内を減圧して多層パリソンを金型内面に密着させて成形する方法が実施例として示されている(特許文献1の段落「0077」参照)。
しかし、成形品の外観形状をブロー成形のように正圧で成形するか金型内の減圧のように負圧で成形するいずれの手段であっても、型締による圧縮作用は副次的な手段として採用されているにすぎない。すなわち、いずれの特許文献にも、パリソンの内面どうしを接触させる手段として型締による圧縮が示されているが、それらは圧縮作用自体が成形品の外観形状を成形する手段として開発された技術ではない。
本発明は、従来の熱成形、ブロー成形、圧縮成形あるいはマッチドダイ成形の概念とは異なる新規な発に基づく発泡樹脂成形品の製造方法を提供するものである。すなわち、加熱溶融状態の発泡樹脂を金型のキャビティ面に沿った形状に圧縮して発泡樹脂成形品を成形することにより、成形工程の簡素化を図り、併せて成形の時間的効率および成形の熱効率の向上を図ることができる発泡樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る発泡樹脂成形品の製造方法は、加熱溶融した発泡性樹脂組成物を押出ヘッドから間隔をおいて対向する発泡樹脂シートとして押し出して分割形式の金型間に溶融状態で配置前記発泡樹脂と金型との間に表皮材を配置するとともに、前記対向する発泡樹脂シート間に芯材を配置し、次いで分割金型を閉じて表皮材を発泡樹脂の熱で溶融するとともに、金型内で溶融状態の発泡樹脂を金型のキャビティ面に沿った形状に圧縮して発泡樹脂層の表面に表皮材が溶着された発泡樹脂成形品を成形することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係る発泡樹脂成形品の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、発泡樹脂成形品は、一端に薄肉のヒンジによって連なったブラケットが一体状に成形されていることを特徴とするものである。
本発明に係る発泡樹脂成形品の製造方法によれば、加熱溶融状態の発泡樹脂を金型のキャビティ面に沿った形状に圧縮して発泡樹脂成形品を成形することにより、成形工程の簡素化を図り、併せて成形の時間的効率および成形の熱効率の向上を図ることができる効果を得ることができる。
図1は本発明に係る発泡樹脂成形品の成形態様を示す正面図、図2は同上側面図、図3は型締状態における金型下端部の拡大縦断面図、図4は同上金型側端部の拡大横断面図、図5は成形された発泡樹脂成形品の平面図、側面図および正面図である。
図面は芯材で補強された発泡体からなる表皮付きの発泡樹脂成形品の成形態様を例示している。図1ないし図4において、1、1は分割形式の金型、2は押出ヘッド、3は樹脂溶融押出機である。樹脂溶融押出機で加熱溶融された発泡樹脂組成物は押出ヘッド2から対向する一対の発泡樹脂シート3、3として押し出され、分割形式の金型1、1間に垂下状に配置される。前記分割形式の金型1、1間においては、一対の発泡樹脂シート3、3間に位置するように芯材4を配置してあるとともに、一対の発泡樹脂シート3、3の一方の外面に対向させて表皮材5を配置してあり、分割形式の金型1、1を閉じて発泡樹脂シート3、3を金型のキャビティ面6、6に沿った形状に圧縮成形して発泡樹脂成形品7を成形する。そして、このように圧縮成形された発泡樹脂成形品は、芯材4で補強されかつ表皮材5が貼着された表皮付きの発泡樹脂成形品7となる。このように成形された発泡樹脂成形品7は、図5に示すように、一端に薄肉のヒンジ8によって連なったブラケット9が一体状に成形されているものである。10は装飾や滑り止め、または補強のための凸条部である。芯材4はガラス繊維のシート、ネット状シート、高剛性シート、ハニカム状板体などである。表皮材5は不織布などである。11はピンチオフ部、12、12はバリである。
前記工程において、金型1、1内では発泡しかつ圧縮されるが、その圧縮比率は発泡シート樹脂3、3の発泡した厚みの約1/2となり、この圧縮にともなう圧力により、溶融状態にある発泡シート樹脂3、3の表皮材5が対向している一方の発泡シート3の表面に表皮材5が均等かつ強力に溶融貼着される。
本発明の発泡樹脂成形品の方法においては、図示のように一対の発泡樹脂シート3、3を成形するほか、押出ヘッド2から発泡樹脂を筒状のパリソンとして押し出して分割形式の金型1、1間に配置し、閉じた金型1、1内でパリソンを発泡させるとともに圧縮して発泡樹脂成形品を成形することができる。発泡樹脂シートによる場合においても、発泡樹脂シートは図示のように必ずしも一対のものでなく、発泡樹脂シートは1枚以上5枚程度までの複数枚を分割形式の金型1、1間に配置して発泡成形品を成形することができるものである。また、発泡樹脂シートは円筒状に押出したプリストームを潰してシート状として利用するか、円筒状のプリストームを縦方向に切断してシート状に成形した後使用してもよい。
本発明の発泡樹脂成形品の方法においては、分割形式の金型1、1を閉じて発泡樹脂シート3、3をその余熱による発泡とともに金型のキャビティ面6、6に沿った形状に圧縮成形して発泡樹脂成形品7を成形するので、金型内において発泡樹脂シート3、3を発泡させるための再加熱を必要としない。このため、成形の時間的効率とともに成形の熱効率の大幅な向上が図られる。
発泡樹脂を得るための発泡性樹脂組成物は、主体となる樹脂、発泡剤およびその他の添加剤からなり、押出機で溶融混練した後、押出ヘッドより押出されて圧力が緩和されることにより発泡する樹脂の組成物である。主体となる樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単価重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のアクリル誘導体、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン−ジエン類等のターポリマー、ABS樹脂、ポリオレフィンオキサイド、ポリアセタール等が挙げられる。なお、これらは一種類を単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。本発明においては、発泡性、成形性および機械的強度の綿より、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンまたはポリスチレンからなる樹脂が好ましい。
これらの中でも、ポリオレフィン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、アイオノマー、ターポリマーであることが好ましく、リサイクル性の観点からポリオレフィンであることがより好ましい。ポリオレフィンは安価であり、汎用性にも優れる。
また、上記熱可塑性樹脂は、表皮材付き発泡樹脂成形品が押出し成形され、表皮を成形時一体にインサート成形し、押出されたプリオームの熱を利用して表皮を貼付け、中実状で薄物のパネルを製造する場合、パネルの剛性、耐衝撃性、耐熱性および表皮貼付け成形性のバランスを満足させる観点から、ポリオレフィンの中でもプロピレンブロックコポリマー、プロピレンホモポリマー、高密度ポリエチレンであることが好ましく、これらのポリオレフィンにタルク等の無機フィラーがブレンドされたものであることがより好ましい。そして、上記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィンの中でもポリプロピレンであることがさらに好ましい。
上記表皮付き発泡樹脂成形品において、成形品には添加剤が含まれていてもよい。その添加剤としては、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等のフィラー、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等が挙げられる。発泡剤としては、無機発泡剤、分解型発泡剤、揮発性発泡剤のいずれも使用可能であるが、発泡倍率の高い発泡体を得るには無機発泡剤や揮発性発泡剤を使用することが好ましい。無機発泡剤としては窒素、二酸化炭素等が挙げられる。揮発性発泡剤としては例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シルクヘキサン、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフロロエタン、1,1−ジフロエタン等が使用できる。分解型発泡剤としてはアゾジカルポンアミド等が使用できる。上記の発泡剤は、2種以上混合して使用可能であり、また、気泡の調整もかねて分解型発泡剤を無機発泡剤や揮発性発泡剤に併用することもできる。
表皮材は、発泡樹脂成形品の一面に感熱性バッキング剤を介して、またはバッキング剤を使用せず貼付けられる。このような表皮材の素材としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、アクリル、ビニロン等の合成繊維、アセテート、レーヨン等の半合成繊維、ビスコースレーヨン、同アンモニアレーヨン等の再生繊維、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維、またはこれらのブレンド繊維が挙げられる。そして、これらの中でも感触、耐久性および成形性の観点から、ポリプロピレンまたはポリエステルであることが好ましく、ポリエステルであることがより好ましい。
表皮材に使用される糸は、例えば、ポリエステル:(3〜5)デニール×(50〜100)mm等の繊維が3〜15デニール、繊維長さが2〜5インチ値殿ステープルの紡績糸と、細い柔軟なフィラメントを束にしたポリエステル:約5デニール×(約30〜200本)=約150〜1000デニール/1等のマルチフィラメント、またはポリエステル:400〜800デニール/1等の太いモノ・フィラメントとを組み合わせて用いることが好ましい。
表皮材の組織としては、不織布、織物、編物、それらを起毛した布地等が挙げられる。なお、織物には織組織が縦糸、横糸が順次上下の交絡する平組織のほか、何本かの糸を跳び越して交絡する種々の変化織も含まれる。これらの中でも、伸びに対する方向性がないため、立体形状に成形しやすく、かつ表面の感触、風合いに優れることから、不織布であることが好ましい。
ここで、不織布とは、繊維を平行にまたは公させて積上げるか、またはランダムに散布してウエブを形成し、次いでウエブとなった繊維を接合してなる布状品を意味する。このような不織布の主な製法としては、(1)紡績用原綿を紡績用カードあるいは空気流によるランダムウエーバーで短繊維ウエブを造る乾式法、(2)極く短い化学繊維、合成繊維を水中に分散し、製造工程によってウエブを抄き、ウエブ中の接着繊維で接着するか、または接着剤を添加して接着する方法による湿式法、(3)紡糸ノズルから出てくるフィラメントを直接ランダムに分散集積してウエブを接着するスパンボンド法がある。また、乾式法の中にもその接合方法により(a)樹脂バインダー波、粉末接着剤、抵触点繊維状接着剤等を用いた化学的接合を主体としたもの、(b)ニードルパンチ法、スティッチ法、スパンレース等の機械的接合を主体としたもの、(c)化学的接合と機械的接合を組み合わせたものがある。
これらの中でも、表皮付き発泡樹脂成形品の立体形状再現性および外観特性の観点から、ニードルパンチ法により製造された不織布であることが好ましい。また、ニードルパンチ法で得られた不織布は、織物に比べて強度が小で伸度が大であり、任意方向に対する変形度合が大きいので、不織布としての強度を向上させるとともに寸法の安定性を図るために、不織布にバインダーを付着させるか、またはウエブと不織布を重ね針でパンチさせておくことがより好ましい。
ここで、不織布の強度を向上させるために用いられるバインダーとしては、アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリ塩化ビニル系、ブタジエン−スチレン共重合体系、ポリエチレン系、エチレン−アクリル酸共重合体系、エチレン−アクリル酸塩共重合体酸共重合体系、エチレン−メタクリル酸塩共重合体系等が挙げられる。なお、不織布に対するバインダーは、不織布を不織布成形時の空気溜まり防止のための通気性を妨げない状態で不織布に積層することが好ましく、かつブロー成形材料との親和性を考慮してバインダーを選定することがより好ましい。
これらのことから、表皮材は、ポリプロピレン不織布またはポリエステル不織布であることがより好ましい。この場合、表皮材自体が熱可塑性であるので、剥離回収後、加熱して変形させることによって別の用途に用いることも可能である。
上述の発泡樹脂成形品は、表皮材がポリプロピレン不織布であると、発泡樹脂成形品と表皮材とが同じ素材であるところから、リサイクルが容易になる。一方、表皮材がポリエステル不織布であると、発泡樹脂成形品と繊維の表皮材との融点が異なるので、発泡樹脂成形品に表皮材を接着する際、熱により変質、変形したり、正しい位置に接着できない等の不具合が生じるのを抑制できる。また、この場合、成形性、剛性、外観性および耐久性にも優れる。
上記表皮付き発泡樹脂成形品において、表皮材の繊維の目付け重量は、立体形状再現性および成形性の観点から、50〜500g/mであることが好ましく、100〜300の重量を直示天秤で測定し、1m当たりの重量に換算した値である。
また、表皮材の引張強度は、立体形状再現性および成形性の観点から、15Kg/cm以上であることが好ましく、伸度は30%以上であることが好ましい。なお、このような引張強度および伸度の値は、温度20℃でJIS−K−7113に準拠して測定したものである。
本実施の形態に係る表皮付き発泡樹脂成形品は、押出された発泡体を型内で押出された状態の10%〜70%(好ましくは20%〜50%)圧縮し、発泡層の厚みが3mm〜20mm(特に好ましくは5mm〜10mm)の薄物の板体に適する。例えば室内カバー部材、カーゴフロアボード、サイドドアトリム、シートバック、リアーパーセルシェルフ、ドアパネル、座席シート等の自動車内装材またはその一部、壁材、パーティション等の建築用内蔵材またはその一部、椅子等の家具またはその一部、その他にも薄物の板体またはその一部の用途に好適に用いられる。
例えば、上記表皮付き発泡樹脂成形品を自動車用に適用する場合、表壁に繊維表皮材が貼り付けられ、裏壁には繊維表皮材を貼り付けず、裏壁は金型で成形された樹脂面により構成される。また、ボードの表壁の一部(例えば表壁の50%以上の面積)を繊維表皮材で覆うこともできる。
本発明に係る発泡樹脂成形品の成形態様を示す正面図である。 同上側面図である。 型締状態における金型下端部の拡大縦断面図である。 同上金型側端部の拡大横断面図である。 成形された発泡樹脂成形品の平面図、側面図および正面図である。
1、1 分割形式の金型
2 押出ヘッド
3、3 一対の発泡樹脂シート
4 芯材
5 表皮材
6、6 キャビティ面
7 発泡樹脂成形品
8 ヒンジ
9 ブラケット
10 補強凸条部
11 ピンチオフ部
12、12 バリ

Claims (2)

  1. 加熱溶融した発泡性樹脂組成物を押出ヘッドから間隔をおいて対向する発泡樹脂シートとして押し出して分割形式の金型間に溶融状態で配置前記発泡樹脂と金型との間に表皮材を配置するとともに、前記対向する発泡樹脂シート間に芯材を配置し、次いで分割金型を閉じて表皮材を発泡樹脂の熱で溶融するとともに、金型内で溶融状態の発泡樹脂を金型のキャビティ面に沿った形状に圧縮して発泡樹脂層の表面に表皮材が溶着された発泡樹脂成形品を成形することを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
  2. 発泡樹脂成形品は、一端に薄肉のヒンジによって連なったブラケットが一体状に成形されていることを特徴とする請求項1記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
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