JP5259988B2 - 共重合ポリカーボネート樹脂およびその製造方法 - Google Patents
共重合ポリカーボネート樹脂およびその製造方法 Download PDFInfo
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Description
上記式(a)のエーテルジオールと芳香族ビスフェノールとの共重合について、たとえば特許文献6、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6などが報告されている。しかしながら、これらで用いられている芳香族ビスフェノールは融点が高く、上記式(a)のエーテルジオールとの共重合では、溶融粘度が高すぎて、成形加工が困難であるという問題があった。
1.下記式(1)で表されるカーボネート構成単位及び融点が139℃以下のビスフェノールから誘導されるカーボネート構成単位を含んでなる共重合ポリカーボネート樹脂であって、式(1)のカーボネート構成単位が該共重合ポリカーボネート樹脂における全カーボネート構成単位中、50〜95重量%であり、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.26〜0.65であることを特徴とする共重合ポリカーボネート樹脂、
3.樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.26〜0.55である前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
4.上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位である前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂、
5.重合触媒として含窒素塩基性化合物、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれた少なくとも一つの化合物を使用し、下記式(a)で表されるエーテルジオール、融点が139℃以下のビスフェノールおよび炭酸ジエステルを、常圧で加熱反応させ、次いで減圧下、180℃〜280℃の温度で加熱しながら溶融重縮合させることを特徴とする前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂の製造方法、
7.前項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂から形成された成形品、
が提供される。
本発明の共重合ポリカーボネート樹脂は、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度の下限が好ましくは0.26以上であり、また上限は好ましく0.65以下であり、より好ましくは0.55以下であり、さらに好ましくは0.45以下である。比粘度が0.26より低くなると本発明の共重合ポリカーボネート樹脂より得られた成形品に充分な機械強度を持たせることが困難となる。また比粘度が0.65より高くなると溶融流動性が高くなりすぎて、成形に必要な流動性を有する溶融温度が分解温度より高くなってしまう。また、本発明の共重合ポリカーボネート樹脂は、250℃におけるキャピラリーレオメータで測定した溶融粘度が、シェアレート600sec−1の条件下で0.4×103〜3.0×103Pa・sの範囲にあることが好ましく、0.4×103〜2.4×103Pa・sの範囲にあることがより好ましく、0.4×103〜2.0×103Pa・sの範囲にあることがさらに好ましい。溶融粘度がこの範囲であると機械的強度に優れ、本発明の共重合ポリカーボネート樹脂を用いて成形する際に成形時のシルバーの発生等が無く良好である。
ペレットを塩化メチレンに溶解、濃度を約0.7g/dLとして、温度20℃にて、オストワルド粘度計(装置名:RIGO AUTO VISCOSIMETER TYPE VMRー0525・PC)を使用して測定した。なお、比粘度ηspは下記式から求めた。
ηsp=t/to−1
t :試料溶液のフロータイム
to :溶媒のみのフロータイム
(2)溶融粘度
(株)東洋精機製キャピラリーレオメータ(キャピログラフ 型式1D)を用い、キャピラリー長10.0mm、キャピラリー径1.0mm、測定温度250℃にて測定速度を任意に変更し測定した結果得られたShear Rate/Viscosityカーブより600sec−1での溶融粘度を読み取った。
(3)ガラス転移温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 DSC (型式 DSC2910)により測定した。
(4)5%重量減少温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 TGA (型式 TGA2950)により測定した。
(5)成型加工性
日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いて成形を行い、厚み2mmの見本板の形状を目視にて評価した(金型温度:80〜110℃、成形温度:220〜260℃)。なお判断基準は以下の通りである。
○;濁り、割れ、ヒケ、および分解によるシルバーが見られない。
X;濁り、割れ、ヒケ、または分解によるシルバーが見られる。
イソソルビド1366重量部(9.35モル)と1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン539重量部(1.65モル;融点92℃)、ジフェニルカーボネート2403重量部(11.22モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを2.0重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して2×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.1×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して0.25×10−6モル)仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
イソソルビド1206重量部(8.25モル)と1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン953重量部(2.75モル;融点139℃)とした以外は実施例1と同様に重合させて比粘度が0.26のペレットを得た。評価結果については表1に示した。
イソソルビド804重量部(5.5モル)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン1487重量部(5.5モル;融点154℃)とジフェニルカーボネート2427重量部(11.33モル)とした以外は実施例1と同様に重合させて比粘度が0.23のペレットを得た。評価結果については表1に示した。
イソソルビド1590重量部(10.88モル)、p−tert−ブチルフェノール39重量部(0.26モル)を温度計、撹拌機付き反応器にし込み、窒素置換した後、あらかじめよく乾燥したピリジン5500重量部、塩化メチレン32400重量部を加え溶解した。撹拌下25℃でホスゲン1400重量部(14.14モル)を100分要して吹込んだ。ホスゲン吹込み終了後、約20分間そのまま撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈し、ピリジンを塩酸で中和除去後、導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで繰り返し水洗し、その後塩化メチレンを蒸発して無色のパウダーを得た。このパウダーをペレット化し、比粘度が0.43のペレットを得た。評価結果については表1に示した。
イソソルビド1044重量部(7.15モル)と1,3―プロパンジオール293重量部(3.85モル)、ジフェニルカーボネート2356重量部(11モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを2.0重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して2×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを1.1×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して0.25×10−6モル)仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
イソソルビド804重量部(5.5モル)と1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(融点:188℃)1476重量部(5.5モル)とジフェニルカーボネート2427重量部(11.33モル)とした以外は実施例1と同様に重合させて比粘度が0.26のペレットを得た。評価結果については表1に示した。
Claims (7)
- ガラス転移温度(Tg)が120〜170℃であり、且つ5%重量減少温度(Td)が330〜500℃である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.26〜0.55である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位である請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂。
- 炭酸ジエステルとしてジフェニルカーボネートを使用する請求項5に記載の共重合ポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 請求項1記載の共重合ポリカーボネート樹脂から形成された成形品。
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