JP5258072B1 - 目詰まり度合い判定装置、目詰まり度合い判定方法、および詰まり度合い判定プログラム - Google Patents

目詰まり度合い判定装置、目詰まり度合い判定方法、および詰まり度合い判定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】経時的に悪化する防塵フィルタの目詰まり度合いを明確に把握できる目詰まり度合い判定装置、その判定方法、およびそのプログラムを提供すること。
【解決手段】筺体11の前面パネル12に設けられた吸気口には、外気に含まれる粉塵等の混入を妨げる防塵フィルタ13が設置してある。また、前面パネル12には、防塵フィルタ13を介して筺体11内部に流入する外気の流量を測定する風量センサ14が設置されている。筺体内部の各発熱部材を冷却して暖まった空気は、排気口から排気される。プロセッサ16は、まず吸気ファン17を高速回転モードに切り替え、回転速度安定後に風量センサ14の測定値を読み込み、段階的工程により有効データを抽出する。かかる有効データの平均値を、情報格納部19に格納されたプログラムに従って基準値等と比較し、目詰まり度合いの判定等を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピュータ、ネットワークシステムのサーバ、ファクシミリ、プリンタなどの精密機器に装備され、装置内にごみや埃などが進入するのを防止する防塵フィルタについて、その目詰まり度合いを判定する目詰まり度合い判定装置、目詰まり度合い判定方法、および詰まり度合い判定プログラムに関する。
パーソナルコンピュータ、増幅器、プロジェクタ等の電子機器や空気洗浄機等における空気循環装置には、防塵フィルタの目詰まり状態を検出する手段を備えたものが多い。これは、防塵フィルタの目詰まりに起因した冷却能力の低下を未然に防止することで、装置の安定動作を維持するためのものである。
従来は、ランニング時間や筺体内の温度上昇値に基づいた目詰まり判定が行われていたが、使用環境や装置構成に起因する風の流れや内蔵オプション部品の温度上昇等により、予め設定していた閾値が不適切となる場合が多かった。また、吸気口付近の状況変化(例えば、人の通行やエアコン等による外部からの断続的な送風の変化)に起因する誤動作も問題となっていた。
かかる問題に対応して、従来より、目詰まり状態の判定に関する下記の技術内容(特許文献1乃至3)が知られている。
特許文献1、2により開示された公知例は、略箱状の外観形状からなる筺体の一壁面の下部に防塵フィルタを装備した吸気口を備え、そこから離間した同壁面の上部に風量センサを装備した小径からなる通気孔を備えている。また、対局した他壁面の上部には排気口が設けてある。さらに、吸気口は吸気ファンを備え、排気口は排気ファンを備えている。かかる構成により、特許文献1に開示された空気循環装置では、初期状態における筺体内部の気圧と外部の気圧が等しくなるように設定してある。また、特許文献2に開示された電子機器冷却装置では、初期状態における吸気量と排気量が等しくなるように設定してある。これらの設定により、各文献に開示された発明は、初期状態における通気孔からの外気流入がほとんどないように調整されている。
この初期状態における均衡は、防塵フィルタの目が詰まってくると破れてしまい、その結果、風量センサを装備した通気孔から徐々に外気が筺体内部へと流入するようになる。さらに防塵フィルタの目詰まり状況が悪化すると、それに伴って通気孔からの外気流入量値が増加してくる。特許文献1,2に開示された発明は、この増加してくる外気流入量値を予め設定しておいた閾値と比較することにより目詰まり判定を実行するものである。吸気口と通気孔の離間距離や通気孔付近の構造から、目詰まり判定に際し、外部の状況変化による影響を受けにくいとされている。
また、特許文献3に開示された換気装置では、フィルタ部材の目詰まり状態の検出を、該換気装置の運転動作を一定に保持した状態で行う構成となっている。即ち、かかる構成により、目詰まり状態の検出に際しては、室外から室内へ供給される空気の状態変化のみを考慮すればよいため、目詰まり状態の検出誤差が生じにくくなっている。
特開2006−100309 特開2007−201174 特開2007−10229
しかしながら、特許文献1及び2に開示された発明は、上述した初期状態の設定を通気孔の径やファンの大きさを調整することにより行っているため、あらゆる装置に順応させることができない。また、特許文献1乃至3に開示された発明は、風量センサが測定した風量データの読み込みに際して、目詰まり状態を正確に把握するための技術については何ら開示されていない。このため、目詰まりの度合いを正確に把握することはできないという不都合があった。
(発明の目的)
本発明は、上記従来例の有する不都合を改善するためのものであり、特に、経時的に悪化する防塵フィルタの目詰まり度合いを明確に把握できる目詰まり度合い判定装置、その方法、およびそのプログラムの提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る防塵フィルタの目詰まり度合い判定装置では、吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、風量センサが測定した風量データを解析すると共に防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えている。
また、前述した診断処理プロセッサは、風量センサが測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む風量データ読込み手段と、風量データ読込み手段にて読み込まれる風量データから有効データを段階的な判定により抽出する有効データ判定抽出手段と、有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データに基づいて防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定手段とを備える、という構成を採用している。
さらに、本発明にかかる目詰まり度合い判定方法では、吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、風量センサが測定する風量データを解析すると共に防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、吸気ファンを一時的に高速回転するように制御し、この高速回転制御開始直後から予め設定された待機時間の経過を待って風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込むようにし、ここで読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出し、この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとし、この有効データの平均値を算出し、ここで算出した平均値と診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて防塵フィルタの目詰まり度合いを判定するという構成とし、これら一連の各工程内容を診断処理プロセッサが順次実行することを特徴とする。
また、本発明にかかる目詰まり度合判定プログラムでは、吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、風量センサが測定する風量データを解析すると共に防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、吸気ファンが一時的に高速回転するように制御する高速回転制御機能、この高速回転制御機能によって高速回転制御を開始した直後から後予め設定された待機時間の経過を待って風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む回転速度安定読込み機能、この回転速度安定読込み機能によって読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出する第1の有効判定抽出機能、この第1の有効判定抽出機能によって抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとする第2の有効判定抽出機能、この有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理機能、この平均値算出管理機能によって算出した平均値と診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定機能、を診断処理プロセッサに実現させることを特徴とする。
本発明は、上述したように風量センサが測定した風量データを解析し目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサを備えるという構成を採用したので、これによると、あらゆる装置やその内部の環境変化に順応した信頼性の高い風量データの取得が可能となり、経時的に悪化する防塵フィルタの目詰まり度合いを明確に把握できる、という従来にない優れた目詰まり度合判定装置、その方法、およびそのプログラムの提供が可能となる。
本発明の一実施形態にかかる目詰まり度合判定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる診断処理プロセッサの主要構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態にかかるキャリブレーションのフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる初期値(平均値)・閾値登録工程のフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる目詰まり度合判定工程のフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる電圧平均値の算出式の説明図である。
〔実施形態〕
本発明にかかる防塵フィルタの目詰まり度合判定装置の一実施形態を、図1乃至図5に基づいて説明する。
(全体的構成)
図1において、符号11は、本実施形態における目詰まり度合判定装置を装備した筐体を示す。この筐体11内には、被冷却部材であるCPU22等の電子部品を搭載したマザーボード18が装備されている。さらに、筺体11は、外気を吸気する側に前面パネル12と、これに対向する側に後面パネル23と、を備えている。
前面パネル12には、その略全面に外気を筺体11内部に吸気するための吸気口(図示せず)と、該吸気口全体を覆うように設けられた外気中に含まれる粉塵等を除去するための防塵フィルタ13が備わっている。また、前面パネル12の中央部には、防塵フィルタ13を介して筺体11内部に流入する外気の風量を測定する風量センサ14が設置されている。さらに、後面パネル23には、筺体11内部の各発熱部材を冷却したことで熱くなった流入外気を外へ逃がすための排気口(図示せず)が備わっている。
マザーボード18には、本実施形態の要部を成す目詰まり度合判定装置が装備されている。この目詰まり度合判定装置は、風量センサ14がアナログ電気信号に変換した測定風量をデジタル電気信号に変換するA/D変換回路(アナログデジタル変換回路)15と、A/D変換回路(アナログデジタル変換回路)15が変換した電気信号を電圧値として読み込むと共に所定の処理を実行する診断処理プロセッサ16と、防塵フィルタ13を介して外気を取り込む吸気ファン17と、必要な情報が格納されている情報格納部19とを含んで構成されている。
情報格納部19は、診断処理プロセッサ16の動作を制御するプログラム等を格納するROM20と、診断処理プロセッサ16による処理の一環として算出・設定された各値やユーザによる設定値等を記憶するRAM21と、を備えている。即ち、診断処理プロセッサ16が実行するすべての診断処理は、ROM20から読み込んだ制御プログラム(以下、格納プログラムとする)によって実現される構成となっている。
なお、図1では、A/D変換回路15、情報格納部19を診断処理プロセッサ16の外部に配置してあるが、A/D変換機能を有した診断処理プロセッサを用いた構成としてもよく、同様に、診断処理プロセッサの内部に情報格納部を格納したような構成としてもよい。
図2において、上述した診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17が一時的に高速回転するように制御する高速回転制御手段23と、風量センサ14が測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む風量データ読込み手段24と、ここで読み込んだ風量データから段階的な判定により目詰まり度合判定のための有効データを抽出する有効データ抽出手段25と、この抽出した有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理手段26と、この平均値算出管理手段26がリアルタイムでの目詰まり度合判定に際して算出した平均値(以下、リアルタイムでの算出平均値とする)を、情報格納部19に予め記憶された基準データと比較し検討することで目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定手段30と、この目詰まり度合判定手段30が判定した目詰まり度合いの判定結果をユーザに対して報知するように制御する目詰まり度合報知手段31と、を備えている。
この内、風量データ読込み手段24は、高速回転制御手段23が吸気ファン17の高速回転制御を実行した後に予め設定された待機時間の経過を待って風量データを読み込むように制御する待機時間設定部24Aを備えている。これにより、回転速度が不安定な状態における信頼性の低いデータを除外することができ、正確かつ多量なデータ収集が可能となるため、目詰まり度合い判定の実効性が高まる。
また、有効データ判定抽出手段25は、風量データ読込み手段24によって読み込んだ風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らし、その範囲内に収まると判定した第1有効データを抽出する第1の有効判定抽出部25Aと、この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により目詰まり度合いの判定に用いる有効データを抽出する第2の有効判定抽出部25Bと、第1及び第2の有効判定抽出部(25A、25B)にて抽出されなかった風量データを無効データとして累積的にカウントする無効データカウンタ25Cと、を備えている。
また、平均値算出管理手段26は、ユーザがキャリブレーション(防塵フィルタに目詰まりのない状態での初期値調整工程)の実行を設定した際の算出平均値(初期値)に基づいて閾値を設定し、該閾値を初期値と共にRAM21に記憶させる閾値設定記憶処理部27と、リアルタイムでの算出平均値が環境変動に起因した環境変動値であるか否かについて、前回RAM21に記憶させた平均値との比較により判定する環境変動判定部28と、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出される各回の平均値をRAM21に記憶させる平均値累積記憶処理部29と、を備えている。なお、環境変動とは、装置の環境変化(例えば、デバイスの増設/取り外し、目詰まり度合い判定に依らずにユーザが勝手にフィルタ交換を行った場合)等の影響により装置内の風量値が異常に変化してしまった状況のことである。
さらに、平均値累積記憶処理部29は、環境変動判定部28にて環境変動に起因したものであると判定された平均値を選別しRAM21には記憶しないように制御する環境変動値除外処理機能29Aを備えている。
また、目詰まり度合判定手段30は、リアルタイムでの算出平均値及びこれから遡って連続する予めRAM21に記憶させた複数回分の平均値についての経時的な低下割合を算出し、予め情報格納部19に格納された閾低下割合(センサ電圧低下割合:σ)と比較することで目詰まり度合いの判定を行う低下割合比較判定部30Aと、リアルタイムでの算出平均値と予め閾値設定記憶処理部27がRAM21に記憶させた閾値とを比較して目詰まり度合いの判定を行う閾値比較判定部30Bと、を備えている。
(動作説明:キャリブレーション・平均値の算出等)
次に、図1に開示した実施形態の動作を、図3又は図4に示すフローチャート及び図6に示す電圧平均値の算出式の説明図に基づいて説明する。
最初に、目詰まり判定を正確にかつ安定して再現させるための初期値設定作業であるキャリブレーションについて説明する。ここでのキャリブレーションとは、筺体11に装着した防塵フィルタが新品、交換直後またはフィルタ掃除直後等であって目詰まりのない状態のときに算出した電圧平均値(初期値)から同一装置での同一環境下における閾値を設定し、この閾値を情報格納部19に記憶させる工程のことである。
まず、診断処理プロセッサ16は、装置ごとに設定された目詰まり検出判断基準値等(電圧累積平均値(A)からの異常変動を判別するための異常変動基準値(β)・前回測定した電圧平均値からの異常変動を判別するための異常変動基準値(α)等)を情報格納部19内のテーブルから読み込む(図3:S101、S102)。
続いて、診断処理プロセッサ16は、防塵フィルタ13を介して外気を吸気する吸気ファン17が高速回転するように制御する(図3:S103)。この吸気ファン17の高速回転制御は、防塵フィルタの目詰まりが進行すると回転速度を高速にしたところで流入風量にさほど変化が見られないことに着目したものであり、これによって、初期状態(防塵フィルタに目詰まりがない状態)における流入風量と他の任意のタイミングにおける流入風量の格差が顕著となり、より正確な目詰まり度合いの判定が可能となる。
また、この吸気ファン17の高速回転による外気の高速吸気によって、データ取得時における吸気口付近の状況変化(人の通行やエアコン等による外部からの断続的な送風の変化など)に起因する誤動作を著しく軽減でき、データの精度を向上させる役割も担っている。
吸気ファン17の高速回転制御を実行した後、診断処理プロセッサ16は、風量データの読み込み開始に先立って、吸気ファン17の回転速度を安定させるために待機する(図3:S104)。この待機時間によって回転速度が不安定な状態における信頼性の低いデータを除外することができ、正確かつ多量なデータ収集が可能となるため、目詰まり度合い判定の実効性が高まる。
なお、本実施形態における風量データの読み込みに際しては、キャリブレーション・目詰まり度合判定を問わず、常に、吸気ファン17の高速回転制御を実行している。このため、同一の状況において取得した精確なデータを参酌することができ、信頼性の高い目詰まり度合いの判定が実現できる。
待機時間(本実施形態では3分間)が経過すると、診断処理プロセッサ16は、風量センサ14が測定する風量データの読み込みを開始する(図3:S105)。
ここで、風量センサ14による風量測定と診断処理プロセッサ16による風量データの読み込み(図3:S105)、診断処理プロセッサ16が行う段階的な有効性判定工程による有効データの抽出(図3:S106)、診断処理プロセッサ16が実行するリトライ工程への移行制御(図3:107、108)、閾値等の登録(図3:S109)に関する一連の工程については、図1及び図4を参照して詳述する。
まず、防塵フィルタ13を介して筺体11内部に流入する風量を風量センサ14が測定しアナログ電圧に変換した風量データを(図4:S111)、A/D変換回路15にてデジタル電圧に変換し、これを診断処理プロセッサ16が電圧値として読み込んでいく(図4:S112)。本実施形態における診断処理プロセッサ16は、3分間にわたる風量データを1秒間隔で読み込んでいくため、その合計は180ポイントとなる。この180ポイントを、まず最初から順にV、V、・・・・、V180として以下の説明を行う。
本実施形態では、単位時間ごとに測定した多数の電圧値から、以下に示す2段階の判定による有効データの抽出工程により、装置の環境変化(設置場所の変化、デバイス増設/取り外し後、勝手にフィルタを交換してしまった場合など)に起因する場合のみならず、吸気口付近の状況変化や各構成部材の処理動作等のさまざまな要因で発生しうる異常変動データを排除できる。したがって、残った有効データを基に算出する電圧平均値の信頼性は極めて高く、この電圧平均値に基づいて目詰まり度合いを把握する本実施形態では、高精度な目詰まり度合いの判定が実現できる。また、電圧値に変換した上で処理を行うことにより、データの利便性が向上し、効率化を図ることができる。
診断処理プロセッサ16は、随時取得する電圧値を、情報格納部19に格納された電圧異常上限値及び下限値に照らし、その上限値と下限値の範囲内に収まると判定した電圧値を抽出する(図4:S113)。かかる判定に基づいて抽出したデータを第1有効データとし、この第1有効データを抽出する工程を第1の有効判定抽出工程とする。なお、ここでの判定に用いる電圧異常上限値及び下限値は、主に風量センサの出力仕様に由来したものであり、本実施形態においては、この下限値を0.25Vとし上限値を3.00Vとして判定処理を実行する。
この第1の有効判定抽出工程では、180ポイントそれぞれに応じた電圧値の有効性を判定するため、一定の範囲内の電圧値を抽出することができる。また、後述する第2の有効判定抽出工程の特性上、初期データに揺らぎがあった場合には適切な判定が行えないため、第1の有効判定抽出工程には、かかる問題を回避する効果もある。
第1の有効判定抽出工程にて有効性が認められなかった電圧値は、診断処理プロセッサ16によって無効データとしてカウントされ(図4:S114)、総処理データ数にもカウントされる。かかる工程において累積する無効データカウント数が一定量(本実施形態では60ポイント)を上回ってしまった場合には(図4:S115)、リトライ(再試行)回数(p)をカウントする(図4:S123)。このリトライ回数が所定の回数(本実施形態ではp=3)に達していない限りにおいて、診断処理プロセッサ16は、後述するリトライ工程に移行する制御を行う(図4:S124)。即ち、本実施形態では、この第1の有効判定抽出工程において無効データカウント数が61ポイントに達した場合、この回においては、後述する第2の有効判定抽出工程を実行しない。データ不足による電圧累積平均値(A)の妥当性欠如を回避するためである。
一方で、第1の有効判定抽出工程における無効データカウントの総数が一定量を超えなかった場合(図4:S115)には、第2の有効判定抽出工程が開始される。かかる工程において診断処理プロセッサ16は、第1有効データが異常変動データであるか否かの判定を行うことで、この第1有効データの中から更なる有効データを抽出する(図4:S118)。ここでの判定処理には、異常変動基準値(β)に基づく下記の式1が用いられる。なお、異常変動基準値(β)は、主に風量センサの測定誤差や運用状態に左右される風量特性によって決定した割合であり、本実施形態では、β=0.2(20%)として判定処理を実行した。
以下では、第1有効データがK個(120≦K≦180)存在するとし、改めてこれらK個の電圧値を順にV、V、・・・・、Vとして説明する。
第2の有効判定抽出工程では、図6に示す通り、まず、上記のように改めて定義した第1有効データK個のうち、最初の電圧値であるVを、暫定的に電圧累積平均値(A)に設定し(図4:S116)、このA(V)と2番目の電圧値であるVとの平均値により電圧累積平均値(A)を更新する(図4:S117)。また、VとVは、総処理データ数にカウントされる。なお、ここでの暫定的な電圧累積平均値(A)の算出と更新は、VとVの平均値を暫定的に電圧累積平均値(A)に設定したことと同義であるため、情報格納部19に格納する診断処理プロセッサ16用の制御プログラムを、このような演算処理を実行させるものとしてもよい。
以降の電圧値(第1有効データ)は、診断処理プロセッサ16による式1に基づいた処理により、第2の有効性が判定される。式1を満たせば、異常変動データではないと判定され(図4:S118)、総処理データ数にカウントされる。このとき、診断処理プロセッサ16が異常変動データではないと判定した電圧値に、上述したVとVを含めたものを第2有効データとする。
(数1)|1−V/A|<β … (1)
(数2)(A+V)/2=A … (2)
式1におけるVは任意の第1有効データを意味する(3≦N≦K)。また、式1におけるAは電圧累積平均値(A)であり、式2により適宜更新される変動値である(図4:119)。なお、ここでの更新とは、診断処理プロセッサ16が任意のVを第2有効データと判定した場合に行うもので、具体的には、前回の第2有効データに基づく電圧累積平均値(A)と今回の第2有効データである電圧値Vとの平均値を、新たな電圧累積平均値(A)に設定することをいう。これが式2の意味するところであるため、式2における左辺のAと右辺のAは、原則として近似値となる。
一方で、診断処理プロセッサ16が、任意のポイントにおける電圧値V(第1有効データ)を式1に基づいて異常変動データであると判定した場合は、無効データとしてカウントされる(図4:S114)。かかる場合は、第2有効データに基づいて算出された直前の電圧累積平均値(A)がそのまま維持される(図4:S120)。診断処理プロセッサ16は、無効データカウント数が一定量を超えてしまわない限りにおいて、式1による後続電圧値の判定を開始する(図4:S118)。
なお、診断処理プロセッサ16は、第2の有効判定抽出工程においても、任意のVが第2有効データであるか否かにかかわらず総処理データ数にカウントする。
ここで、上述した第1有効データK個の内で、VとVに後続する3番目の電圧値であるVに関する具体的な第2の有効判定処理について説明する。診断処理プロセッサ16は、情報格納部19から取得した累積変動基準値(β)を用いた式1により、Vを現電圧累積平均値(A)と比較し、式1を満たせば異常変動データではない(第2有効データである)と判定する(図4;S118)。診断処理プロセッサ16は、この第2有効データであるVを、式2による電圧累積平均値(A)の更新に用い、総処理データ数に加算する(図4:S119)。このとき更新された電圧累積平均値(A)は、式1によるVの判定に用いられる。
一方で、診断処理プロセッサ16は、Vが式1を具備しなければ、これを異常変動データであると判定し(図4;118)、無効データとしてカウントする(図4;114)。かかる場合、Vは電圧累積平均値(A)の更新には用いず、結果的に電圧累積平均値(A)は、現電圧累積平均値(A)のまま維持される。したがって、式1によるVの判定には、この維持された現電圧累積平均値(A)が用いられる。なお、総処理データ数は、有効・無効にかかわらず加算される。
このように第2の有効判定抽出工程においても、診断処理プロセッサ16は、任意のポイントにおける電圧値V(第1有効データ)が異常変動データであると判定した場合、無効データとしてカウントするが、これは第1の有効判定抽出工程においてカウントした無効データ数に加算されるものである。即ち、その総和が一定量(本実施形態では60ポイント)を超えてしまえば、第1の有効判定抽出工程と同様に、後述するリトライ工程に移行するか、又はキャリブレーション不可のまま工程が終了となる。
上記同様、診断処理プロセッサ16は、後続するV以降の第1有効データについても、式1に基づく現電圧累積平均値(A)との比較による第2有効データの抽出と、電圧累積平均値(A)の更新または維持を繰り返す。
第2の有効データ抽出工程では、装置の環境変化、吸気口付近の状況変化、または各構成部材の処理動作等に起因する異常変動データのうち、第1の有効判定抽出工程では排除できなかった細かな異常変動データを取り除くことができるため、高精度な目詰まり度合いの判定、リトライ工程への移行等の迅速な処理、または後述する各状況に対する報知を受けた後のユーザによる迅速な対応が可能となる。
ここで、図6に示した診断処理プロセッサ16による処理プログラムの具体例について説明する。これは、V及びVが第2有効データであり、Vが無効データであった場合の例示である。ただし、第1有効データが121ポイント以上存在したことを前提とする。
まず、診断処理プロセッサ16は、VとVの平均値である暫定的な電圧累積平均値(A)とVとを異常変動基準値(β)に基づく式1により比較し、式1を具備することから、Vは異常変動データではないと判定する(図4:S118)。したがって、診断処理プロセッサ16は、この第2有効データであるVを電圧累積平均値(A)の更新に用いる(図4:S119)。合わせてVを総処理データ数にカウントする。
同様にして、診断処理プロセッサ16は、後続するVを上記の新たな電圧累積平均値(A)と比較し、式1を具備しないことから、Vは異常変動データであると判定する(図4:S118)。かかる場合、診断処理プロセッサ16は、このVを電圧累積平均値(A)の算出には用いず、Vに基づく前回の電圧累積平均値(A)をそのまま維持する(図4:S120)。Vは無効データとしてカウントし(図4:S114)、合わせて総処理データ数にもカウントする。
さらに診断処理プロセッサ16は、後続するVを、維持された電圧累積平均値(A)と比較し、式1を具備することからVは累積変動データではないと判定する(図4:S118)。したがって、診断処理プロセッサ16は、この第2有効データであるVを電圧累積平均値(A)の更新に用い(図4:S119)、合わせて総処理データ数にカウントする。
これらはあくまで例示であるが、診断処理プロセッサ16は、以降の各電圧値についても同様に、式1に基づく第2有効データの抽出と、式2による電圧累積平均値(A)の更新または維持を繰り返し、総処理データ数を常に加算する。診断処理プロセッサ16は、無効データカウントが一定量を超えてしまわない限り、最後の電圧値(V)までの第2の有効性判定を実行し、第2有効データを抽出する(図4:S118、S119、S120、S121)。
が総処理データ数にカウントされると、総処理データ数は180に達するため(図4:S121)、診断処理プロセッサ16は、電圧平均値Sを算出する(図4:S122)。この電圧平均値Sとは、第2有効データの平均値のことであり、ここでの算出に無効データとしてカウントされた電圧値は用いない。即ち、電圧平均値Sとは「第2有効データに係る電圧値の総和」を「第2有効データ数」で割った商のことである。もっとも、最後の電圧値(V)が無効データとしてカウントされ、無効データのカウント数が一定量を超えてしまった場合は、上記同様に、後述するリトライ工程に移行するか、又はキャリブレーション不可のまま工程が終了となる。
このように式1および式2を利用し、第1の有効判定抽出工程では除外できなかったデータを取り除くことで、電圧値全体の振れ幅をさらに小さくすることができる。また、診断処理プロセッサ16は、格納プログラムに従って、120ポイント以上の第2有効データを抽出できた場合に限り電圧平均値Sの算出を行うため、データ不足による数値の偏り等を回避できる。
ここで、第1の有効判定抽出工程の効果について付言する。第2の有効判定抽出工程においては、上述の通り、初期の電圧値であるV、Vの平均値を暫定的に累積電圧平均値(A)に設定するが、その後の式1に基づく第2有効データの抽出及び式2による電圧累積平均値(A)の算出・更新に鑑みると、V、Vのいずれか一方または双方が突飛な電圧値であった場合、その後の判定と算出によるデータ選別に大きな影響が及んでしまう。即ち、第1の有効判定抽出工程には、第2の有効判定抽出工程に明らかな異常データが混入してしまうことによる判定・算出上の不具合を未然に防止する効果があり、有用な電圧値の抽出に貢献している(図4:S113)。
キャリブレーション時(防塵フィルタに目詰まりのない状態での初期値調整工程時)の診断処理プロセッサ16は、算出した電圧平均値(初期値)に基づいて閾値を設定する。即ち、初期値とは、防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に平均値算出管理手段が算出した平均値のことである。また、閾値とは、初期値と防塵フィルタに応じて予め設定された状態異常割合に基づいて算出するものであり、具体的には、この初期値と状態異常割合との積のことである。なお、後述する本実施形態にかかる一判定工程では、リアルタイムでの算出平均値が該閾値を下回った場合に目詰まり状態であると判定する。また、初期値・閾値とリアルタイムでの算出平均値との大小関係を把握することで、目詰まりの度合いを詳細に判定できる。
診断処理プロセッサ16は、設定した閾値を情報格納部19に登録し(図4:S122)、吸気ファン17の高速回転制御を通常の回転制御に戻す。これをもってキャリブレーションは終了となる。
なお、診断処理プロセッサ16は、後述する目詰まり度合いの判定時においても、キャリブレーション時と同様に、第1及び第2の有効判定抽出工程(有効データ抽出工程)を実行し、データの揺らぎを狭小化した上で電圧平均値Sを算出する。診断処理プロセッサ16は、この任意のタイミングで算出した電圧平均値SをRAM21に記録しておき、適宜読み込み利用することで柔軟な目詰まり度合いの判定等を実行する。また、キャリブレーションであるか目詰まり度合いの判定であるかの識別は、ユーザの設定により発信される信号を、診断処理プロセッサ16が受信することによって行う。
ここで、上述したリトライ工程について説明する。
リトライ工程とは、無効データのカウント数が予め設定しておいた一定量を上回った場合でも(図4:S115)、リトライ回数が制限値p以内である場合に限り、リトライ回数をカウントした上で(図4:S123)、無効データカウント数・総処理データ数をリセットし、閾値等の登録に係る一連の工程を再試行するものである。即ち、診断処理プロセッサ16は、有用な電圧値の抽出による正確な電圧平均値算出のため、改めて2段階にわたる有効性判定を開始する。
リトライ工程を採用すれば、吸気口付近の突発的な状況変化等に起因したデータの揺らぎが発生した場合でも、ユーザの手を煩わすことなく迅速に処理を再開でき、タイムロスを最小限に食い止めることが可能となる。また、リトライ回数を制限できる構成としたことで、想定できる他の原因によるエラーの場合等も考慮した柔軟な対応が実現できる。本実施形態ではp=3に設定してあるが(ステップS6)、これはユーザが任意に設定可能であり、p=0とすることでリトライ工程に移行しないという設定にもできるため、あらゆるユーザのニーズに応えることが可能である。
一方で、リトライ回数がリトライ制限値pに達した場合には(図4:S124)、診断処理プロセッサ16は、情報格納部19に設定された方法により、ユーザに対しエラー報知を行い(図4:S125)、閾値等の登録を行わないままキャリブレーションを終了する。ユーザの迅速な対応を促すためである。
リトライ工程に移行するパターンとしては、上述した通り、第1の有効判定抽出において無効データのカウント数が一定量を超えてしまった場合、又は第1の有効判定抽出工程における無効データのカウント数に第2の有効判定抽出工程の際に生じた無効データのカウント数が加算されていく過程の中で一定量を越えてしまう場合(第1の有効判定抽出工程において無効データが存在しなかった場合も含む)が考えられ、いずれの場合においても、リトライ工程は、防塵フィルタの状態把握を促進する効果をもたらす。
もっとも、V、Vのいずれか一方または双方が異常変動データ(もし最初の電圧値でなければ式1で排除されるべきもの)であった場合は、比較的早いタイミングで無効データカウント数が一定量を上回る可能性が高く、かかる場合においてもリトライ工程は有用である。特に、リトライ工程は、周辺環境の突発的な変化等に起因する場合に効果を奏し、ユーザによる再操作の煩わしさを軽減できる。
ここで再び図3を参照して、上記一連の工程終了後における診断処理プロセッサ16による動作制御について説明する。かかる工程により、閾値等の登録を終えた診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17が高速回転するように制御している状態を通常時の回転制御の状態に戻す(図3:S110)。これは、上述したエラー報知を行った際も同様である。
本実施形態においては、筺体11内の増設オプションや構造の変化等によって、吸気ファン17のフレッシュエア吸入力が変化した場合においても、キャリブレーション工程によって目詰まりを判定するための閾値を求めることで、個々のケースに応じた柔軟な目詰まり度合いの判定が可能となる。
以上は、キャリブレーションに係る処理工程を説明したものであるが、本実施形態では、任意のタイミングにおいて目詰まり度合いの判定を行う際にも、格納プログラムに従って同様に電圧平均値Sを算出する。したがって、リアルタイムで算出した電圧平均値Sも、予め情報格納部19に記憶させた各電圧平均値や閾値等も、データとしての信頼性が極めて高いため、きめ細かな目詰まり度合い等の判定が実現できる。
(動作説明:目詰まり度合判定の工程)
続いて、図1に開示した実施形態の目詰まり度合判定にかかる動作を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。かかる工程は、診断処理プロセッサ16による制御のもと、ユーザからの指令に基づいて設定された期間毎に実行される。なお、この目詰まり度合判定工程が期間ごとに実行される設定は、任意に解除することが可能である。即ち、この解除機能を用いることで、ユーザは、必要に応じて目詰まり度合判定の実行指令を出すこともできる。
まず、診断処理プロセッサ16は、タイマを起動させ(図5:S126)、キャリブレーション時と同様に吸気ファン17が高速回転するように制御する(図5:S127)。
その際、吸気ファン17の回転に異常を発見すると(ファンの異常停止・高速回転できない等)、診断処理プロセッサ16は、情報格納部19に異常LOGを登録し、ユーザに対し異常に係る報知をするように制御する(図5:S128)。ファンのトラブルの場合は、何度繰り返しても同じ結果となる可能性が高いため、目詰まり度合いの判断はされないまま終了となる。特にファンが動かないことは、装置内に設置された各部材の機能障害や寿命の低下の大きな要因となるため、早期に吸気ファン17の異常を発見することはマシントラブルの未然防止に繋がる。
一方で、吸気ファン17が正常に動作した場合において、診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17の高速回転制御を実行してからの時間を計測し、所定の待機時間(本実施形態では3分間)の経過を待つ(図5:S129)。この高速回転制御によれば、初期状態(防塵フィルタに目詰まりが発生していない状態)における筺体11内部への流入風量と他の任意のタイミングにおける流入風量との格差が顕著となるため、高精度な風量データの取得が可能となる。これは防塵フィルタの目詰まりが進行すると、回転速度を高速にしたところで流入風量にさほど変化が見られないためである。加えて、外気流入量の増大により吸気口付近の状況変化が風量測定にもたらす影響を狭小化する効果も得られ、より安定した測定値を取得できる。また、吸気ファン17の回転速度を安定させるための待機時間を設定することで、風量センサ14による測定風量の信頼性が高まる。
任意に設定された待機時間が経過すると、診断処理プロセッサ16は風量測定を開始する。ここでの風量測定から平均値S算出までの流れは、上述したように、図3及び図4を参照して説明したキャリブレーションにおけるものと同様である(図5:S130)。
本実施形態では、2段階にわたる有効性判定の連携により、一定範囲内に収束させて抽出した揺らぎの少ない電圧値を用いて電圧平均値Sを算出しているため、データとしての信頼性は極めて高く、これによって、目詰まり度合いの判定精度を格段に高めることができる。また、本実施形態に係る防塵フィルタの目詰まり度合い判定装置は、構成の簡易さから、あらゆる装置に設置可能であり、キャリブレーション等によれば、さまざまな環境下での高精度な目詰まり度合い判定が実現できる。
診断処理プロセッサ16は、段階的に抽出した有効データにより算出した電圧平均値Sを、以下のように目詰まり度合いの判定等に利用する(図5:S131)。
まず、診断処理プロセッサ16は、目詰まり度合いの判定に先立って、環境変動(異常変動)判定工程を実行する。環境変動判定工程とは、装置の環境変化(例えば、デバイスの増設/取り外し、目詰まり度合い判定に依らずにユーザが勝手にフィルタ交換を行った場合)等の影響により、装置内の風量値が異常に変化してしまった場合を察知するための工程である。換言すれば、ユーザにキャリブレーションの実行を促すための工程である。
診断処理プロセッサ16は、リアルタイムで算出した電圧平均値Sを、環境変動基準値(α)に基づく下記式3に従って直前に測定した電圧平均値Snー1(環境変動値ではないもの)と比較し、電圧平均値Sが環境変動に起因する環境変動値であるか否かを判定する(図5:S132)。
(数3)|1−S/Sn−1|<α
即ち、この式3を具備しない場合に、この電圧平均値Sは環境変動値であると判定する。かかる場合、診断処理プロセッサ16は、情報格納部19に環境変動LOGを登録し、その旨を情報格納部19に設定された方法に従ってユーザに対し報知する(図5:S132)。これによって、ユーザは、装置の環境変化に対しての迅速な対応が可能となる。なお、診断処理プロセッサ16は、環境変動値であると判定した電圧平均値Sを情報格納部19には記憶しないように制御する。
一方で、式3を具備する場合には、この電圧平均値Sは環境変動値ではないと判定し、後述する目詰まり度合判定工程を実行する(図5:S133)。
なお、環境変動判定工程で用いる環境変動基準値(α)は、主に風量センサの測定誤差や運用状態に依存する風量特性によって決定する基準値であり、最終的には実測での評価結果を以って適切な値を決定するものである。また、この環境変動基準値(α)は、筺体11内部のHW構成(ハードウェア構成)のバリエーションによって適宜決定するものであり、本実施形態においては、実際に5つのパターンの装置についてセンサ毎に設定した。
かかる工程がなければ、装置の環境変化により閾値等が適切でなくなった場合においも、診断処理プロセッサ16が情報格納部19に格納されたプログラムに従って同一環境下を想定した目詰まり度合いの判定を実行し、ユーザに対して信頼性を欠く判定結果を報知し続けることになる。その結果、目詰まりがほとんど発生していないにもかかわらず目詰まりに係る報知を行うことや、目詰まりが発生しているにもかかわらず目詰まりに係る報知を行わないことが起こりうる。前者の場合はユーザに無駄な作業を強いることとなり、後者に至ってはデバイスの誤動作のみならず、最悪の場合システムの停止に至る可能性もある。即ち、この環境変動判定工程には、ユーザがキャリブレーションの実行を忘れてしまった場合に起こりうるマシントラブル等を未然に防止する効果がある。
ところで、装置の環境変化等に合わせてキャリブレーションを何度でも行えることは、本実施形態における特徴の1つであり、これによって、あらゆる環境に合致した初期値とそれに基づく閾値の設定が可能となり、装置の簡易さと相俟って汎用性を著しく高めることができる。このメリットを最大限に活かすためにも環境変動判定工程は有用である。
一方で、電圧平均値Sが環境変動値ではないと判定された場合は、これを目詰まり度合判定や環境変動判定に利用すべくRAM21に記憶させ、目詰まり度合いの判定を開始する。
本実施形態では、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出される各回の平均値のうち、環境変動値ではないものがRAM21に累積的に記憶させるが、ここでの目詰まり度合いの判定においては、この累積記憶された各平均値が利用される。具体的には、リアルタイムでの電圧平均値S及びこれから遡って連続する予めRAM21に記憶させた電圧平均値の計5回分(Sn−4、Sn−3、Sn−2、Sn−1、S)すべての平均と初期値(S)とを、RAM21に予め格納された閾低下割合(センサ電圧低下割合:σ)に基づく下記式4に従って比較することで目詰まり度合いの判定を行うものである(図4:S133)。
(数4)|1−(Sn−4+Sn−3+Sn−2+Sn−1+S)/5S|<σ
即ち、かかる低下割合比較判定工程において、式4を具備しない場合は、目詰まり状態に達している(筺体11内部の部材保護等の観点から目詰まり度合いが許容できる状態ではない)と判定する。かかる場合において診断処理プロセッサ16は、情報格納部19に目詰まりLOGを登録し、ユーザに対しては情報格納部19に設定した方法での目詰まりに係る報知を行う(図5:S133)。これによってユーザは、防塵フィルタの交換や粉塵の除去を最適なタイミングで行うことができ、デバイスの誤動作等の未然防止が可能となる。目詰まりを起こした状態で防塵フィルタを放置し、すぐに掃除や交換を行わなければ、各発熱部材を十分に冷却できなくなるためである。その後、診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17の回転制御を通常の状態に戻し、これをもって目詰まり度合判定工程は終了となる。
一方で、式4を具備する場合には、目詰まり状態には達していないと判定する。かかる場合において診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17の回転制御を通常の状態に戻し、これをもって目詰まり度合判定工程は終了となる。このように複数回に渡るデータを参酌すれば、目詰まり度合いの推移をも勘案した細かな目詰まり度合いの判定が可能となる。
なお、低下割合比較判定工程において用いる閾低下割合(σ)は、防塵フィルタの目詰まり度合いに起因する筺体11内部の温度上昇値に基づいて適切な値を決定したものである。また、この閾低下割合(σ)は、筺体11内部のHW構成(ハードウェア構成)のバリエーションによって適宜決定するものであり、本実施形態においては、実際に5つのパターンの装置についてセンサ毎に設定した。
なお、本実施形態では、上述した環境変動判定工程において環境変動値であると判定した電圧平均値(図5:S132)を、RAM21に記憶させないようにする制御を診断処理プロセッサ16が行っている。これにより、目詰まり度合いの判定に際して不適切なデータを除外することが可能となり、判定精度の向上に繋がっている。なお、この動作制御に代えて、上記環境変動値も含めたすべての電圧平均値をRAM21に記憶させた上で目詰まり度合いの判定に際しては環境変動値を利用しないような動作制御としてもよい。このようにしても同様の効果が得られるためである。
また、上述した低下割合比較判定工程では(図5:S131)、説明上、リアルタイムでの電圧平均値S及びこれに連続する予め情報格納部19に記憶された電圧平均値の計5回分(Sn−4、Sn−3、Sn−2、Sn−1、S)を参酌するような構成としたが、この回数は任意に設定可能である。即ち、参酌する回数を適宜定めた上でかかる判定工程を実行するようにしてもよい。閾値等も含め、同一装置の同一環境下における算出平均値であることが肝要である。
ところで、上述した低下割合比較判定工程は、複数回にわたる目詰まり度合い判定を行っていた場合において特に有効であるが、目詰まり度合い判定がキャリブレーションの次の回である場合や算出した電圧平均値の蓄積が乏しい場合等においては代替手段が必要である。
そこで本実施形態においては、初期値(防塵フィルタに目詰まりのない状態で測定・算出した電圧平均値)と任意のタイミングで算出した電圧平均値Sとの変化量から目詰まり度合いを判定する閾値比較判定工程も並設してある(図5:S133)。具体的には、リアルタイムでの電圧平均値Sが所定の閾値よりも低下していた場合に、診断処理プロセッサ16が目詰まり状態である(筺体11内部の部材保護等の観点から目詰まり度合いが許容できる状態ではない)と判定し、装置監視機能に異常通知が発信され、ユーザに目詰まりに係る報知を行うというものである。
なお、所定の閾値とは、防塵フィルタに目詰まりのない状態(初期状態)にて算出した平均値(初期値)と状態異常割合の積のことであり、上述したキャリブレーションの工程の一環においてRAM21に記憶させたものである。また、この状態異常割合は、防塵フィルタの目詰まり度合いに起因する筺体11内部の温度上昇値に基づいて適切な値を決定したものであり、原則として、上述した閾低下割合(σ)と同じ値となる。
このように、初期値に基づいた同一装置での同一環境下における閾値を設定し、任意のタイミングにて算出した電圧平均値が該閾値よりも低下していたときに目詰まり状態であると判定する、といった単純な診断処理により、データ不足の場合においても客観的な目詰まり度合い判定が可能となる。
一方で、目詰まりは発生していない(フィルタ交換等の必要性はない)と判定した場合においても、診断処理プロセッサ16は、吸気ファン17の回転制御を通常の状態に戻す。
なお、通常の状態(キャリブレーションや目詰まり度合判定を実行していない状態)では、周囲温度に応じた吸気ファン17の回転制御が実行される。即ち、筺体11内部の各発熱部材を適切に冷却するように、情報格納部19に格納されたプログラムに従って診断処理プロセッサ16が吸気ファン17をコントロールする。
また、上記各ステップS101〜S110(図3)、ステップS111〜S125(図4)、及びステップS126〜133(図5)における各工程の実行内容をプログラム化すると共に、この一連の各制御プログラムを診断処理プロセッサによって実現するように構成してもよい。このようにしても、診断処理プロセッサによる動作制御によって、高精度な有効データの抽出とこれを用いた信頼性の高い目詰まり度合いの判定等が可能となり、前述した実記形態の場合と同様に、本発明の目的を迅速に且つ効率よく達成することができる。
(本実施形態の効果)
本実施形態における診断処理プロセッサ16は、風量センサ14が測定した風量データから段階的な判定工程により有効データを抽出するため、吸気ファンを通常の回転速度で回転させた上で目詰まり度合判定等を実行しても、従来にない高精度な目詰まり度合判定が実現できる。即ち、キャリブレーション及び目詰まり度合判定に際しては、常に吸気ファン17を高速回転させる構成を採用した本実施形態によれば、極めて信頼性の高い目詰まり度合い等の判定結果を得ることができる。また、本実施形態にかかる目詰まり度合判定装置は、構成の簡易さと初期値設定の柔軟さから、あらゆる装置に汎用可能である。
(センサ及びファンについて)
上述した実施形態の構成部材にかかる変形例について説明する。
本実施形態では、風量センサ14を防塵フィルタ13の中央部に1つ設置する構成を採用したが、複数個の風量センサを防塵フィルタにバランスよく設置し、これを診断処理プロセッサ16が制御するような構成としてもよい。このようにすると、風量センサごとに測定した風量を勘案できるため、測定データの信頼性が高まり、さらに高精度な目詰まり度合いの判定が可能となる。
また、診断処理プロセッサ16が筺体内部の複数のファンをコントロールするような構成としてもよい。かかる構成によれば、吸排気のバランス調製を柔軟に行えるため、風量センサでの測定値の安定と各発熱部材の適切な冷却が可能となる。さらに、複数の風量センサと複数のファンとを備えた構成とし、診断処理プロセッサがこれらを柔軟に制御するような構成としてもよい。
なお、通常の状態においては、診断処理プロセッサ16が目詰まり度合いの判定結果に応じて吸気ファン17の回転速度を柔軟に制御できるような構成としてもよい。例えば、目詰まり度合いが悪化してくれば外気の流入量が減少してしまうため、その悪化の度合いに応じて回転速度を上げていくといった構成等が考えられる。
加えて、本実施形態においては、風量センサ14の測定精度安定を図るべく高速回転制御が可能な筺体11内部の吸気ファン17を用いたが、これは必ずしも吸気ファンである必要はなく、同等の効果が得られるもの(例えば、冷却ファン、排気ファン)であってもよい。また、別途吸気用のファンを高精度な風量測定用に設けた構成としてもよい。
(設定値等について)
また、風量データ読み込みに際しての単位時間(本実施形態では1秒ごと)は、風量センサの分解能を考慮した上で適宜変更してもよく、測定する一定時間(本実施形態では3分間)は任意に調整可能である。加えて、高速回転するように制御された吸気ファン17の回転を安定させるための待機時間は、予め設定しておいてもよいし、ユーザが任意に設定するようにしてもよい。また、上述した目詰まり検出判断基準値等は、必ずしも予め設定しておく必要はなく、ユーザが場面ごとに設定するようにしてもよいし、環境変化や湿度・温度等を考慮した上で算出・設定するようにしてもよい。
なお、上述した段階的な判定工程は必ずしも2段階である必要はなく、適宜判定のバリエーション変更や段階の増減を行うようにしてもよい。また、ファンの高速回転速度は、装置ごとに予め設定しておいてもよいし、増設オプション等を考慮しての柔軟な設定が可能な構成としてもよい。
(ユーザへの報知について)
上述した実施形態の報知にかかる変形例としては、以下のような目詰まり度合判定装置がある。
目詰まり度合い判定の終了時においては、目詰まり度合いの判定結果(推測値等)をユーザに対し報知するような構成としてもよい。これによって、次回の防塵フィルタの交換時期等を推測することができるため、目詰まり度合いの判定を行う回数を減らすことができ、作業面のみならず経済面においても有用である。また、ユーザに対する報知後、所定の時間が経過してもなおユーザがフィルタ交換等の対策をとらなかった場合にも警告音等によって報知を行う構成としてもよい。なお、ユーザに対する目詰まり度合いに係る判定結果の報知は、パーセンテージや段階ごとの数値・ランプ・音声等、またはグラフ表示などにより行うようにしてもよい。また、目詰まりに係る報知を、フィルタ交換をすべき旨の通知としてもよい。
また、環境変動にかかる報知を受けたユーザは(図5:S132)、通常キャリブレーションの実行を指示すると考えられるが、目詰まり判定を行おうとしている状況からして、デバイスの増設等を行った後、キャリブレーションを行わずに装置をしばらく使用していたことが想定できる。このため、ユーザはフィルタの目詰まりをチェックし、粉塵除去等を行ったあとにキャリブレーションの実行指示を出すことが好ましい。かかる状況を踏まえると、ここでの報知は「初期値設定不可能の旨」を合わせて知らせるような構成としてもよい。これにより診断処理プロセッサ16は、情報格納部19の格納プログラムに従って最適な初期値・閾値の再設定ができるため、ユーザに対し、高精度な目詰まり度合いの判定を提供できる。また、目視等を踏まえた上で、キャリブレーションを行うか否かの選択をユーザが適宜行うようにしてもよい。
その他、リトライ工程に移行する際やリトライ工程を開始した場合にも、ユーザに対し、その移行・実行中の旨を報知する構成としてもよい。前者によれば、リトライ工程に移行するか否かの選択権をユーザに与えることができ、後者によればユーザによる誤作動の未然防止等が可能となる。なお、本実施形態において想定されるあらゆる報知場面では、その報知方法を、警告音、音声、ランプの点灯、モニタ画面上への表示、又はこれらの組み合わせ等、さまざまなバリエーションから適宜選択した構成としてもよい。
なお、上述した実施形態は、目詰まり度合判定装置、その方法、およびそのプログラムにおける好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、上述した実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。
以下は、上述した実施形態についての新規な技術的内容の要点をまとめたものであるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1)
吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定した風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置であって、
前記診断処理プロセッサは、
前記風量センサが測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む風量データ読込み手段と、
前記風量データ読込み手段にて読み込まれる風量データから有効データを段階的な判定により抽出する有効データ判定抽出手段と、
前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定手段と、を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記2)
前記付記1に記載の目詰まり度合判定装置において、
前記診断処理プロセッサは、前記風量センサが測定する風量データの読み込みに際して、前記吸気ファンが一時的に高速回転するように制御する高速回転制御手段を備え、
前記風量データ読込み手段は、前記高速回転制御手段が前記吸気ファンの高速回転制御を実行した後、予め設定された待機時間の経過を待って風量データを読み込むように制御する待機時間設定部を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記3)
前記付記2に記載の目詰まり度合判定装置において、
前記有効データ判定抽出手段は、
前記風量データ読込み手段によって読み込む風量データを、予め設定された異常上限値及び下限値に照らし、その範囲内に収まると判定したデータを第1有効データとして抽出する第1の有効判定抽出部と、
この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出し、これを目詰まり度合いの判定に用いる前記有効データとする第2の有効判定抽出部と、を備えたことを特徴とする目詰まり度合判定装置。
(付記4)
前記付記2に記載の目詰まり度合判定装置において、
前記診断処理プロセッサに、必要な情報を格納する情報格納部を併設し、
前記診断処理プロセッサは、前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理手段を備え、
この平均値算出管理手段は、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出した各回の平均値を、前記情報格納部に累積的に記憶する平均値累積記憶制御部を備え、
前記目詰まり度合判定手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して、前記平均値算出管理手段が算出した平均値及びこれから遡って連続する前記情報格納部に記憶された複数回分の平均値のすべての平均と、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)とを、前記情報格納部に予め格納された閾低下割合(σ)に基づいて比較することで目詰まり度合いの判定を行う低下割合比較判定部を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記5)
前記付記2に記載の目詰まり度合い判定装置において、
前記診断処理プロセッサに、必要な情報を格納する情報格納部を併設し、
前記診断処理プロセッサは、前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理手段を備え、
前記目詰まり度合判定手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して前記平均値算出管理手段が算出した平均値を、予め設定された閾値と比較して目詰まり度合いの判定を行う閾値比較判定部を備えることを特徴とした目詰まり度合い判定装置。
(付記6)
前記付記5に記載の目詰まり度合い判定装置において、
前記平均値算出管理手段は、前記閾値を設定すると共にこれを前記情報格納部に記憶する閾値設定記憶処理部を備え、
前記閾値は、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)と予め設定された状態異常割合との積であることを特徴とする目詰まり度合い判定装置。
(付記7)
前記付記4乃至6に記載の目詰まり度合い判定装置において、
前記平均値算出管理手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して算出した平均値と、直前に前記情報格納部に記憶した平均値を、環境変動基準値(α)に基づいて比較することでリアルタイムでの算出平均値が環境変動(異常変動)に起因した環境変動値であるか否かを判定すると共に、環境変動値であると判定した場合には直ちに目詰まり度合いの判定を中止してその旨をユーザに対して報知するように制御する環境変動判定部を備え、
前記平均値累積記憶制御部は、前記環境変動判定部が環境変動値であると判定した平均値を前記情報格納部に記憶しないように制御する環境変動値除外処理機能を備えていることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記8)
前記請付記2乃至7に記載の目詰まり度合判定装置において、
前記診断処理プロセッサは、前記有効データ抽出手段にて除外された風量データ(無効データ)の累積数が予め設定された一定量を超えた際にリトライ(再試行)工程へと移行するように制御するリトライ移行制御手段を備えていることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記9)
前記請求項2乃至8に記載の目詰まり度合い判定装置において、
前記診断処理プロセッサは、前記目詰まり度合い判定手段にて判定した目詰まり度合いをユーザに対し報知するように制御する目詰まり度合報知手段を備えていることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
(付記10)
吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定する風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、
前記吸気ファンを一時的に高速回転するように制御し、
この高速回転制御開始直後から予め設定された待機時間の経過を待って前記風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込むようにし、
ここで読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出し、
この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとし、
この有効データの平均値を算出し、
ここで算出した平均値と前記診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定するという構成とし、
これら一連の各工程内容を前記診断処理プロセッサが順次実行することを特徴とした目詰まり度合い判定方法。
(付記11)
前記付記10に記載の目詰まり度合い判定方法において、
前記格納データは、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出した複数回分の平均値と予め設定された閾低下割合(σ)であることを特徴とし、
目詰まり度合いの判定は、リアルタイムでの算出平均値及びこれから遡って連続する前記情報格納部に記憶された複数回分の平均値のすべての平均と、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)とを、前記情報格納部に予め格納された閾低下割合(σ)に基づいて比較することにより前記診断処理プロセッサが実行することを特徴とした目詰まり度合判定方法。
(付記12)
前記付記10に記載の目詰まり度合い判定方法において、
前記格納データは、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)と予め設定された状態異常割合の積(閾値)であることを特徴とし、
目詰まり度合いの判定は、リアルタイムでの算出平均値を前記閾値と比較することにより前記診断処理プロセッサが実行することを特徴とする目詰まり度合判定方法。
(付記13)
前記付記11又は12に記載の目詰まり度合判定方法において、
前記リアルタイムでの算出平均値を、直前に前記情報格納部に記憶した平均値と比較することで前記リアルタイムでの算出平均値が環境変動(異常変動)に起因した環境変動値であるか否かを判定すると共に環境変動値であると判定した場合には直ちに目詰まり度合いの判定を中止してその旨をユーザに対して報知するように制御し、
そのリアルタイムでの算出平均値を前記情報格納部に記憶しないように制御するという構成とし、上記各工程内容を前記診断処理プロセッサが、前記目詰まり度合いの判定に先立って順次実行することを特徴とした目詰まり度合判定方法。
(付記14)
前記請付記10乃至13に記載の目詰まり度合判定方法において、
前記診断処理プロセッサが、前記有効データの平均値を算出するのに先立って、
前記第1有効データ及び第2有効データを抽出する過程にて除外された風量データ(無効データ)を累積的にカウントし、
その無効データのカウント数が予め設定された一定量を超えた際にはリトライ(再試行)工程への移行制御を実行することを特徴とした目詰まり度合判定方法。
(付記15)
前記請求項10乃至14に記載の目詰まり度合判定方法において、
目詰まり度合判定にかかる一連の各工程内容を実行したことで得た目詰まり度合いの判定結果を、予め設定された方法でユーザに対し報知するように制御するという工程を、前記診断処理プロセッサが、上記一連の各工程内容終了後直ちに実行することを特徴とした目詰まり度合判定方法。
(付記16)
吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定する風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、
前記吸気ファンが一時的に高速回転するように制御する高速回転制御機能、
この高速回転制御機能によって高速回転制御を開始した直後から後予め設定された待機時間の経過を待って前記風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む回転速度安定読込み機能、
この回転速度安定読込み機能によって読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出する第1の有効判定抽出機能、
この第1の有効判定抽出機能によって抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとする第2の有効判定抽出機能、
この有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理機能、
この平均値算出管理機能によって算出した平均値と前記診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定機能、を前記診断処理プロセッサに実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
(付記17)
前記付記16に記載の目詰まり度合判定プログラムにおいて、
前記格納データは、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出した複数回分の平均値と予め設定された閾低下割合(σ)であることを特徴とし、
リアルタイムでの算出平均値及びこれから遡って連続する前記情報格納部に記憶された複数回分の平均値のすべての平均と、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)とを、前記閾低下割合(σ)に基づいて比較することで前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する低下割合比較判定機能、を前記診断処理プロセッサに実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
(付記18)
前記付記16に記載の目詰まり度合判定プログラムにおいて、
前記格納データは、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理機能によって算出した平均値(初期値)と予め設定された状態異常割合の積(閾値)であることを特徴とし、
リアルタイムでの算出平均値を前記閾値と比較することにより目詰まり度合いを判定する閾値比較判定機能、を前記診断処理プロセッサに実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
(付記19)
前記付記17又は18に記載の目詰まり度合判定プログラムにおいて、
前記リアルタイムでの算出平均値を、直前に前記情報格納部に記憶した平均値と比較することで前記リアルタイムでの算出平均値が環境変動(異常変動)に起因した環境変動値であるか否かを判定すると共に環境変動値であると判定した場合には直ちに目詰まり度合いの判定を中止してその旨をユーザに対して報知するように制御する環境変動判定機能、
環境変動値であると判定された前記リアルタイムでの算出平均値を前記情報格納部には記憶しないように制御する環境変動値除外機能、を前記診断処理プロセッサに、目詰まり度合いの判定に先立って実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
(付記20)
前記請付記16乃至19に記載の目詰まり度合判定プログラムにおいて、
前記第1有効データ及び第2有効データを抽出する過程にて除外される風量データ(無効データ)を累積的にカウントし、その無効データのカウント数が予め設定された一定量を超えた際にはリトライ(再試行)工程へと移行するように制御するリトライ移行制御機能、を前記診断処理プロセッサに、前記有効データの平均値を算出するのに先立って実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
(付記21)
前記請求項16乃至20に記載の目詰まり度合い判定プログラムにおいて、
前記診断処理プロセッサが、目詰まり度合判定にかかる一連の各工程内容を実行したことで得た目詰まり度合いの判定結果を、予め設定された方法でユーザに対し報知するように制御する目詰まり度合報知機能、を前記診断処理プロセッサに、上記一連の各工程内容終了後直ちに実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
本発明は、パソコンやサーバ等、吸気ファン回転制御機構と、風量センサ電圧値を読み込めるAD変換機能を有し、基礎的な演算機構を備えた装置においては、内部構造に依らず防塵フィルタの目詰まり度合いを検出することかできる。
11 筺体
12 前面パネル
13 防塵フィルタ
14 風量センサ
15 A/D変換回路
16 診断処理プロセッサ
17 吸気ファン
18 マザーボード
19 情報格納部
20 ROM
21 RAM
23 高速回転制御手段
24 風量データ読込み手段
25 有効データ判定抽出手段
26 平均値算出管理手段
27 閾値設定記憶処理部
28 環境変動判定部
29 平均値累積記憶処理部
29A 環境変動値除外処理機能
30 目詰まり度合判定手段
30A 低下割合比較判定部
30B 閾値比較判定部
31 目詰まり度合報知手段

Claims (10)

  1. 吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定した風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置であって、
    前記診断処理プロセッサは、
    前記風量センサが測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む風量データ読込み手段と、
    前記風量データ読込み手段にて読み込まれる風量データから有効データを段階的な判定により抽出する有効データ判定抽出手段と、
    前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定手段と、を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
  2. 前記請求項1に記載の目詰まり度合判定装置において、
    前記診断処理プロセッサは、前記風量センサが測定する風量データの読み込みに際して、前記吸気ファンが一時的に高速回転するように制御する高速回転制御手段を備え、
    前記風量データ読込み手段は、前記高速回転制御手段が前記吸気ファンの高速回転制御を実行した後、予め設定された待機時間の経過を待って風量データを読み込むように制御する待機時間設定部を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
  3. 前記請求項2に記載の目詰まり度合判定装置において、
    前記有効データ判定抽出手段は、
    前記風量データ読込み手段によって読み込む風量データを、予め設定された異常上限値及び下限値に照らし、その範囲内に収まると判定したデータを第1有効データとして抽出する第1の有効判定抽出部と、
    この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出し、これを目詰まり度合いの判定に用いる前記有効データとする第2の有効判定抽出部と、を備えたことを特徴とする目詰まり度合判定装置。
  4. 前記請求項2に記載の目詰まり度合判定装置において、
    前記診断処理プロセッサに、必要な情報を格納する情報格納部を併設し、
    前記診断処理プロセッサは、前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理手段を備え、
    この平均値算出管理手段は、経時的に実行される目詰まり度合判定の工程の一環にて算出した各回の平均値を、前記情報格納部に累積的に記憶する平均値累積記憶制御部を備え、
    前記目詰まり度合判定手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して、前記平均値算出管理手段が算出した平均値及びこれから遡って連続する前記情報格納部に記憶された複数回分の平均値のすべての平均と、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)とを、前記情報格納部に予め格納された閾低下割合(σ)に基づいて比較することで目詰まり度合いの判定を行う低下割合比較判定部を備えることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
  5. 前記請求項2に記載の目詰まり度合い判定装置において、
    前記診断処理プロセッサに、必要な情報を格納する情報格納部を併設し、
    前記診断処理プロセッサは、前記有効データ判定抽出手段にて抽出した有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理手段を備え、
    前記目詰まり度合判定手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して前記平均値算出管理手段が算出した平均値を、予め設定された閾値と比較して目詰まり度合いの判定を行う閾値比較判定部を備えることを特徴とした目詰まり度合い判定装置。
  6. 前記請求項5に記載の目詰まり度合い判定装置において、
    前記平均値算出管理手段は、前記閾値を設定すると共にこれを前記情報格納部に記憶する閾値設定記憶処理部を備え、
    前記閾値は、前記防塵フィルタに目詰まりが発生していない初期状態である旨の信号を受信した際に前記平均値算出管理手段が算出した平均値(初期値)と予め設定された状態異常割合の積であることを特徴とする目詰まり度合い判定装置。
  7. 前記請求項4乃至6に記載の目詰まり度合い判定装置において、
    前記平均値算出管理手段は、リアルタイムでの目詰まり度合いを判定するに際して算出した平均値と、直前に前記情報格納部に記憶した平均値を、環境変動基準値(α)に基づいて比較することでリアルタイムでの算出平均値が環境変動(異常変動)に起因した環境変動値であるか否かを判定すると共に、環境変動値であると判定した場合には直ちに目詰まり度合いの判定を中止してその旨をユーザに対して報知するように制御する環境変動判定部を備え、
    前記平均値累積記憶制御部は、前記環境変動判定部が環境変動値であると判定した平均値を前記情報格納部に記憶しないように制御する環境変動値除外処理機能を備えていることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
  8. 前記請求項2乃至7に記載の目詰まり度合い判定装置において、
    前記診断処理プロセッサは、前記目詰まり度合い判定手段にて判定した目詰まり度合いをユーザに対し報知するように制御する目詰まり度合報知手段を備えていることを特徴とした目詰まり度合判定装置。
  9. 吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定する風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、
    前記吸気ファンを一時的に高速回転するように制御し、
    この高速回転制御開始直後から予め設定された待機時間の経過を待って前記風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込むようにし、
    ここで読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出し、
    この抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとし、
    この有効データの平均値を算出し、
    ここで算出した平均値と前記診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定するという構成とし、
    これら一連の各工程内容を前記診断処理プロセッサが順次実行することを特徴とした目詰まり度合い判定方法。
  10. 吸気ファンの回転により防塵フィルタを介して筺体内部に吸気される風量を測定する風量センサと、前記風量センサが測定する風量データを解析すると共に前記防塵フィルタの目詰まり度合いを診断する診断処理プロセッサと、を備えた目詰まり度合判定装置にあって、
    前記吸気ファンが一時的に高速回転するように制御する高速回転制御機能、
    この高速回転制御機能によって高速回転制御を開始した直後から後予め設定された待機時間の経過を待って前記風量センサにて測定する一定時間内の風量データを単位時間ごとに読み込む回転速度安定読込み機能、
    この回転速度安定読込み機能によって読み込む風量データを予め設定された異常上限値及び下限値に照らすことでその範囲内に収まると判定した風量データを第1有効データとして抽出する第1の有効判定抽出機能、
    この第1の有効判定抽出機能によって抽出した第1有効データから予め設定された異常変動基準値(β)に基づく判定処理により第2有効データを抽出すると共にこれを目詰まり度合いの判定に用いる有効データとする第2の有効判定抽出機能、
    この有効データの平均値を算出すると共にこの平均値を管理する平均値算出管理機能、
    この平均値算出管理機能によって算出した平均値と前記診断処理プロセッサに併設された情報格納部に予め格納されたデータ(格納データ)とに基づいて前記防塵フィルタの目詰まり度合いを判定する目詰まり度合判定機能、を前記診断処理プロセッサに実現させるための目詰まり度合判定プログラム。
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