JP5257892B2 - 電子機器、画面切替方法および画面切替プログラム - Google Patents

電子機器、画面切替方法および画面切替プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子機器、電子機器の画面切替方法および画面切替プログラムに関する。
現在、様々な情報処理装置が普及している。情報処理装置の代表的なものとして、パーソナルコンピュータ、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末がある。
近年では、複数の表示画面を備える情報処理装置が開発されている。また、表示画面と組み合わせた入力デバイス(表示一体型入力デバイス)を備える情報処理装置も開発されている。たとえば、最近の電子辞書には、通常の画面の他に、手書き認識用のサブ画面をもつものがある。
特許文献1(国際公開第2005/091117号パンフレット)には、第1の表示領域と、第2の表示領域と、第2の表示領域に設けられた入力デバイス(例えばタッチパネル)とを備える情報処理装置が開示されている。特許文献1に開示されている情報処理装置は、第2の表示領域に、第1の表示領域に表示される複数のウィンドウにそれぞれ対応付けられた複数のタブを表示する。情報処理装置は、タブ上で所定の入力があったと判定すると、タブに対応付けられているウィンドウを第2の表示領域に表示する。
国際公開第2005/091117号パンフレット
複数の表示画面および表示一体型入力デバイスを備える従来の情報処理装置は、手書き認識を行なうにあたって、次のような問題を有している。特許文献1に記載の情報処理装置は、手書き認識を行なうことはできない。この情報処理装置は、入力デバイスと組み合わせた第2の表示領域をウィンドウの表示に用いており、手書き認識に用いているわけではない。一方、電子辞書のように1つの画面を手書き認識のために用いる情報処理機器は、サブ画面を表示エリアとして十分に活用できていなかった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、複数の画面を有効に利用しつつ手書き認識を行なうことができる情報処理装置を提供することを課題とする。
本発明の1つの局面に従うと、電子機器であって、第1の画面を表示するディスプレイと、第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと、ディスプレイおよび表示一体型タブレットの動作を制御する制御手段とを備え、制御手段は、表示一体型タブレットが、外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、表示一体型タブレットに入力エリアを作成させるエリア作成手段と、トリガ入力に応じて、トリガ入力時の第2の画面をディスプレイに表示する画面切替手段とを含む。
好ましくは、画面切替手段は、入力エリアへのパターン入力の終了指示を受け付けると、トリガ入力時の第2の画面を表示一体型タブレットに表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、終了指示を受け付けると、トリガ入力時の第2の画面および入力エリアを表示一体型タブレットに表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、終了指示を受け付けると、入力エリアをトリガ入力時の第2の画面に重畳して表示一体型タブレットに表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、終了指示を受け付けると、入力エリアを回り込むようにトリガ入力時の第2の画面を表示一体型タブレットに表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、終了指示を受け付けると、トリガ入力時の第1の画面をディスプレイに表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、終了指示を受け付けると、ディスプレイにパターン入力を利用した動作を行なうメニューを含むメニュー画面を表示する。
さらに好ましくは、画面切替手段は、トリガ入力時に表示一体型タブレットが、パターン入力を利用した動作を行なうメニューを含むメニュー画面を表示している場合、終了指示を受け付けると、ディスプレイにメニュー画面を表示する。
好ましくは、エリア作成手段は、入力エリアの作成後に、入力エリアを除く表示一体型タブレットの領域が入力を受け付けると、新たに入力エリアを作成する。
好ましくは、表示一体型タブレットは、光センサ内蔵液晶パネルである。
本発明の他の局面に従うと、第1の画面を表示するディスプレイと、第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと制御部とを有する電子機器の画面切替方法であって、表示一体型タブレットが外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、制御部が、表示一体型タブレットに入力エリアを作成するステップと、トリガ入力に応じて、制御部が、トリガ入力時の第2の画面をディスプレイに表示するステップとを備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、第1の画面を表示するディスプレイと、第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと制御部とを有する電子機器に画面切替を実行させるための画面切替プログラムであって、表示一体型タブレットが外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、制御部が、表示一体型タブレットに入力エリアを作成するステップと、トリガ入力に応じて、制御部が、トリガ入力時の第2の画面をディスプレイに表示するステップとを備える。
本発明に係る電子機器は、第1の表示部として機能するディスプレイと第2の表示部として機能する表示一体型タブレットとを備える。表示一体型タブレットがパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、電子機器は、表示一体型タブレットに入力エリアを作成し、かつ、トリガ入力時に表示一体型タブレットが表示していた画面をディスプレイに表示する。その結果、本発明によれば、複数の画面を有効に利用しつつ手書き認識を行なうことができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
<電子機器の外観>
図1は、第1の実施の形態に係る電子機器100の外観を示した図である。図1を参照して、電子機器100は、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとを含む。第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとは、ヒンジにより折畳み可能に接続されているものとする。ただし、電子機器100は必ずしも折畳型に限定されるものではない。たとえば、電子機器100は、第1の筐体100Aが第2の筐体100Bに対してスライドする構成のスライド式の機器であってもよい。あるいは、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとの位置関係は固定されていてもよい。
第1の筐体100Aは、光センサ内蔵液晶パネル140を備える。第2の筐体100Bは、光センサ内蔵液晶パネル240を備える。このように、電子機器100は、光センサ内蔵液晶パネルを2つ備える。
なお、電子機器100は、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ、電子辞書などの表示機能を有する携帯型デバイスとして構成される。
<ハードウェア構成について>
次に、図2を参照して、電子機器100の具体的構成の一態様について説明する。図2は、電子機器100のハードウェア構成を表わすブロック図である。電子機器100は、主たる構成要素として、本体装置101と、表示装置102と、表示装置103とを含む。
第1の筐体100Aは、表示装置102を含む。第2の筐体100Bは、本体装置101と表示装置103とを含む。なお、電子機器100は、第2の筐体100Bの代わりに第1の筐体100Aに本体装置101を含んでもよい。
本体装置101は、CPU(Central Processing Unit)110と、RAM(Random Access Memory)171と、ROM(Read-Only Memory)172と、メモリカードリーダライタ173と、通信部174と、マイク175と、スピーカ176と、操作キー177とを含む。各構成要素は、相互にデータバスDB1によって接続されている。メモリカードリーダライタ173には、メモリカード1731が装着される。
CPU110は、プログラムを実行する。操作キー177は、電子機器100の使用者による指示の入力を受ける。RAM171は、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー177を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM172は、データを不揮発的に格納する。また、ROM172は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどのデータの書込みおよび消去が可能なROMである。通信部174は、図示しない他の電子機器との間で無線通信を行う。なお、図2には図示していないが、電子機器100が、他の電子機器に有線により接続するためのインターフェイス(IF)を備える構成としてもよい。
表示装置102は、ドライバ130と、光センサ内蔵液晶パネル140(以下、液晶パネル140と称する)と、内部IF178と、バックライト179と、画像処理エンジン180とを含む。
ドライバ130は、液晶パネル140およびバックライト179を駆動するための駆動回路である。ドライバ130に含まれる各種の駆動回路については、後述する。
液晶パネル140は、液晶ディスプレイの機能と光センサの機能とを備えたデバイスである。つまり、液晶パネル140は、液晶を用いた画像の表示と、光センサを用いたセンシングとを行うことができる。液晶パネル140の詳細については、後述する。
内部IF(Interface)178は、本体装置101と表示装置102との間で、データの遣り取りを仲介する。
バックライト179は、液晶パネル140の裏面に配置された光源である。バックライト179は、当該裏面に対して均一な光を照射する。
画像処理エンジン180は、ドライバ130を介して液晶パネル140の動作を制御する。ここで、当該制御は、内部IF178を介して本体装置101から送られてくる各種データに基づいて行われる。なお、当該各種データは、後述するコマンドを含む。また、画像処理エンジン180は、液晶パネル140から出力されるデータを処理し、処理したデータを内部IF178を介して本体装置101に送る。さらに、画像処理エンジン180は、ドライバ制御部181と、タイマ182と、信号処理部183とを含む。
ドライバ制御部181は、ドライバ130に対して制御信号を送ることによりドライバ130の動作を制御する。また、ドライバ制御部181は、本体装置101から送られてくるコマンドを解析する。そして、ドライバ制御部181は、当該解析の結果に基づいた制御信号をドライバ130に送る。ドライバ130の動作の詳細については、後述する。
タイマ182は、時刻情報を生成し、信号処理部183に対して時刻情報を送る。
信号処理部183は、上記光センサから出力されるデータを受け取る。ここで、上記光センサから出力されるデータはアナログデータであるため、信号処理部183は、まず当該アナログデータをデジタルデータに変換する。さらに、信号処理部183は、当該デジタルデータに対して、本体装置101から送られてくるコマンドの内容に応じたデータ処理を行う。そして、信号処理部183は、上記データ処理を行った後のデータと、タイマ182から取得した時刻情報とを含んだデータ(以下、応答データと称する)を本体装置101に送る。また、信号処理部183は、後述するスキャンデータを連続して複数格納できるRAM(図示せず)を備えている。
上記コマンドは、上記光センサによりセンシングを指示するセンシングコマンドを含む。当該センシングコマンドの詳細および上記応答データの詳細については、後述する(図7〜図9)。
なお、タイマ182は、必ずしも画像処理エンジン180に備えられている必要はない。たとえば、タイマ182は、表示装置102内における、画像処理エンジン180の外部に備えられていてもよい。あるいは、タイマ182は、本体装置101に備えられていてもよい。また、マイク175およびスピーカ176は、電子機器100が常に備える構成ではなく、電子機器100の実施例によっては、マイク175およびスピーカ176のいずれかあるいは両方を有さない構成であってもよい。
ここで、表示装置102は、システム液晶を含んでいる。なお、システム液晶とは、液晶パネル140の周辺機器を当該液晶パネル140のガラス基板上に一体形成することにより得られるデバイスである。本実施の形態では、ドライバ130(バックライト179を駆動する回路を除く)と、内部IF178と、画像処理エンジン180とが、液晶パネル140のガラス基板上に一体形成されている。なお、表示装置102が、必ずしもシステム液晶を用いて構成されている必要はなく、ドライバ130(バックライト179を駆動する回路を除く)と、内部IF178と、画像処理エンジン180とが、上記ガラス基板以外の基板に構成されていてもよい。
表示装置103は、ドライバ230と、光センサ内蔵液晶パネル240(以下、「液晶パネル240」と称する)と、内部IF278と、バックライト279と、画像処理エンジン280とを含む。画像処理エンジン280は、ドライバ制御部281と、タイマ282と、信号処理部283とを含む。
表示装置103は、表示装置102と同様な構成を有する。つまり、ドライバ230、液晶パネル240、内部IF278、バックライト279、および画像処理エンジン280は、表示装置102における、ドライバ130、液晶パネル140、内部IF178、バックライト179、画像処理エンジン180と同じ構成をそれぞれ有する。ドライバ制御部281、タイマ282、および信号処理部283は、表示装置102における、ドライバ制御部181、タイマ182、信号処理部183と同じ構成をそれぞれ有する。したがって、表示装置103に含まれる各機能ブロックについての説明は、繰り返さない。
ところで、電子機器100における処理は、各ハードウェアおよびCPU110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ROM172に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、メモリカード1731その他の記憶媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、メモリカードリーダライタ173その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信部174または通信IF(図示せず)を介してダウンロードされた後、ROM172に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU110によってROM172から読み出され、RAM171に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU110は、そのプログラムを実行する。
図2に示される電子機器100の本体装置101を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM171、ROM172、メモリカード1731その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、電子機器100の本体装置101のハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記憶媒体としては、メモリカードに限られず、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを格納する媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
<光センサ内蔵液晶パネルの構成および駆動について>
次に、液晶パネル140の構成と、当該液晶パネル140の周辺回路の構成とについて説明する。図3は、液晶パネル140の構成と、当該液晶パネル140の周辺回路とを示した図である。
図3を参照して、液晶パネル140は、画素回路141と、光センサ回路144と、走査信号線Giと、データ信号線SRjと、データ信号線SGjと、データ信号線SBjと、センサ信号線SSjと、センサ信号線SDjと、読出信号線RWiと、リセット信号線RSiとを含む。なお、iは、1≦i≦mを満たす自然数であり、jは1≦j≦nを満たす自然数である。
また、図2に示した表示装置102のドライバ130は、液晶パネル140の周辺回路として、走査信号線駆動回路131と、データ信号線駆動回路132と、光センサ駆動回路133と、スイッチ134と、アンプ135とを含む。
走査信号線駆動回路131は、図2に示すドライバ制御部181から制御信号TC1を受ける。そして、走査信号線駆動回路131は、制御信号TC1に基づき、各走査信号線(G1〜Gm)に対して、走査信号線G1から順に予め定められた電圧を印加する。より詳しくは、走査信号線駆動回路131は、単位時間毎に走査信号線(G1〜Gm)の中から1つの走査信号線を順次選択し、当該選択した走査信号線に対して後述するTFT(Thin Film Transistor)142のゲートをターンオンできるだけの電圧(以下、ハイレベル電圧)を印加する。なお、選択されていない走査信号線に対しては、ハイレベル電圧を印加することなく、ローレベル電圧を印加したままとする。
データ信号線駆動回路132は、図2に示すドライバ制御部181から画像データ(DR,DG,DB)を受ける。そして、データ信号線駆動回路132は、3n個のデータ信号線(SR1〜SRn,SG1〜SGn,SB1〜SBn)に対して、上記単位時間毎に、1行分の画像データに対応する電圧を順次印加する。
なお、ここでは、いわゆる線順次方式と呼ばれる駆動方式を用いて説明したが、駆動方式はこれに限定されるものではない。
画素回路141は、1つの画素の輝度(透過率)を設定するための回路である。また、画素回路141は、マトリクス状にm×n個配されている。より詳しくは、画素回路141は、図3の縦方向にm個、横方向にn個配されている。
画素回路141は、Rサブピクセル回路141rと、Gサブピクセル回路141gと、Bサブピクセル回路141bとからなる。これら3つの回路(141r,141g,141b)は、それぞれ、TFT142と、画素電極と対向電極とからなる1組の電極対143と、図示しないコンデンサとを含む。
なお、n型のトランジスタとp型のトランジスタとを作れるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を実現できること、キャリア(電子または正孔)の移動速度がアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a-Si TFT)に比べて数百倍早いことなどから、表示装置102では、TFT142として多結晶シリコン薄膜トランジスタ(p-Si TFT)が用いられる。なお、TFT142は、n型チャネルの電界効果トランジスタであるとして説明する。ただし、TFT142がp型チャネルの電界効果トランジスタであってもよい。
Rサブピクセル回路141r内のTFT142のソースはデータ信号線SRjに接続されている。また、当該TFT142のゲートは走査信号線Giに接続されている。さらに、当該TFT142のドレインは、電極対143の画素電極に接続される。そして、画素電極と対向電極との間には、液晶が配される。なお、Gサブピクセル回路141gおよびBサブピクセル回路141bについても、各TFT142のソースが接続されるデータ信号線が異なる以外は、Rサブピクセル回路141rと同じ構成である。このため、これら2つの回路(141g,141b)についての説明は、繰り返さない。
ここで、画素回路141における輝度の設定について説明する。まず、走査信号線Giに上記ハイレベル電圧を印加する。当該ハイレベル電圧の印加により、TFT142のゲートがターンオンする。このようにTFT142のゲートがターンオンした状態で、各データ信号線(SRj,SGj,SBj)に対して、それぞれ指定された電圧(1画素分の画像データに対応する電圧)を印加する。これにより、当該指定された電圧に基づいた電圧が画素電極に印加される。その結果、画素電極と対向電極との間に電位差が生じる。この電位差に基づいて、液晶が応答し、画素の輝度は予め定められた輝度に設定される。なお、当該電位差は、上記図示しないコンデンサ(補助容量)によって、次のフレーム期間において走査信号線Giが選択されるまで保持される。
光センサ駆動回路133は、図2に示すドライバ制御部181から制御信号TC2を受ける。
そして、光センサ駆動回路133は、制御信号TC2に基づき、単位時間毎にリセット信号線(RS1〜RSm)の中から1つの信号線を順次選択し、当該選択した信号線に対して、予め定められたタイミングで通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。なお、選択されていないリセット信号線に対しては、選択されたリセット信号線に印加した電圧よりも低い電圧VSSRを印加したままとする。たとえば、電圧VDDRを0Vに、電圧VSSRを−5Vに設定すればよい。
また、光センサ駆動回路133は、制御信号TC2に基づき、単位時間毎に読出信号線(RW1〜RWm)の中から1つの信号線を順次選択し、当該選択した信号線に対して、予め定められたタイミングで通常よりもハイレベルな電圧VDDを印加する。なお、選択されていない読出信号線に対しては、上記電圧VSSRを印加したままとする。たとえば、VDDの値を8Vに設定すればよい。
なお、電圧VDDRを印加するタイミング、および電圧VDDを印加するタイミングについては、後述する。
光センサ回路144は、フォトダイオード145と、コンデンサ146と、TFT147とを含む。なお、以下では、TFT147がn型チャネルの電界効果トランジスタであるとして説明する。ただし、TFT147がp型チャネルの電界効果トランジスタであってもよい。
フォトダイオード145のアノードは、リセット信号線RSiに接続されている。一方、フォトダイオード145のカソードは、コンデンサ146の一方の電極に接続されている。また、コンデンサ146の他方の電極は、読出信号線RWiに接続されている。なお、以下では、フォトダイオード145とコンデンサ146との接続点をノードNと称する。
TFT147のゲートは、ノードNに接続されている。また、TFT147のドレインは、センサ信号線SDjに接続されている。さらに、TFT147のソースは、センサ信号線SSjに接続されている。光センサ回路144を用いたセンシングの詳細については、後述する。
スイッチ134は、センサ信号線(SD1〜SDn)に対して、予め定められた電圧を印加するか否かを切り換えるために設けられたスイッチである。スイッチ134の切り換え動作は、光センサ駆動回路133により行われる。なお、スイッチ134が導通状態となった場合にセンサ信号線(SD1〜SDn)に印加される電圧については、後述する。
アンプ135は、各センサ信号線(SS1〜SSn)から出力された電圧を増幅する。なお、増幅された電圧は、図2に示した信号処理部183に送られる。
なお、画素回路141を用いて画像を液晶パネル140に表示させるタイミングと、光センサ回路144を用いてセンシングするタイミングとについては、画像処理エンジン180が制御する。
図4は、液晶パネル140とバックライト179との断面図である。図4を参照して、液晶パネル140は、アクティブマトリクス基板151Aと、対向基板151Bと、液晶層152とを含む。対向基板151Bは、アクティブマトリクス基板151Aに対向して配されている。液晶層152は、アクティブマトリクス基板151Aと対向基板151Bとに挟まれている。バックライト179は、アクティブマトリクス基板151Aに関し液晶層152と反対側に配されている。
アクティブマトリクス基板151Aは、偏光フィルタ161と、ガラス基板162と、電極対143を構成する画素電極143aと、フォトダイオード145と、データ信号線157と、配向膜164とを含む。さらに、図4には示していないが、アクティブマトリクス基板151Aは、図3に示した、コンデンサ146と、TFT147と、TFT142と、走査信号線Giとを含む。
また、アクティブマトリクス基板151Aにおいては、バックライト179側から、偏光フィルタ161、ガラス基板162、画素電極143a、および配向膜164が、この順に配されている。フォトダイオード145とデータ信号線157とは、ガラス基板162の液晶層152側に形成されている。
対向基板151Bは、偏光フィルタ161と、ガラス基板162と、遮光膜163と、カラーフィルタ(153r,153g,153b)と、電極対143を構成する対向電極143bと、配向膜164とを含む。
また、対向基板151Bにおいては、液晶層152側から、配向膜164、対向電極143b、カラーフィルタ(153r,153g,153b)、ガラス基板162、および偏光フィルタ161が、この順に配されている。遮光膜163は、カラーフィルタ(153r,153g,153b)と同一の層に形成されている。
カラーフィルタ153rは、赤色の波長の光を透過させるフィルタである。カラーフィルタ153gは、緑色の波長の光を透過させるフィルタである。カラーフィルタ153bは、青色の波長の光を透過させるフィルタである。ここで、フォトダイオード145は、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されている。
液晶パネル140は、外光やバックライト179などの光源により発せられた光を遮ったり又は当該光を透過させたりすることによって、画像の表示をする。具体的には、液晶パネル140は、画素電極143aと対向電極143bとの間に電圧を印加することにより液晶層152の液晶分子の向きを変化させ、上記光を遮ったり、あるいは透過させる。ただし、液晶だけでは光を完全に遮ることができないため、特定の偏光方向の光のみを透過させる偏光フィルタ161を配置している。
なお、フォトダイオード145の位置は、上記の位置に限定されるものではなく、カラーフィルタ153rに対向する位置やカラーフィルタ153gに対向する位置に設けることも可能である。
ここで、光センサ回路144の動作について説明する。図5は、光センサ回路144を動作させる際のタイミングチャートを示した図である。図5において、電圧VINTは、光センサ回路144内のノードNにおける電位を示している。また、電圧VPIXは、図3に示したセンサ信号線SSjからの出力電圧であって、アンプ135によって増幅される前の電圧を示している。
以下では、光センサ回路144をリセットするためのリセット期間と、光センサ回路144を用いて光をセンシングするためのセンシング期間と、センシングした結果を読み出す読出期間とに分けて説明する。
まず、リセット期間について説明する。リセット期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧を、ローレベル(電圧VSSR)からハイレベル(電圧VDDR)へと瞬間的に切り換える。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)のままとする。このように、リセット信号線RSiに上記ハイレベルの電圧を印加することにより、フォトダイオード145の順方向(アノード側からカソード側)に電流が流れ始める。その結果、ノードNの電位である電圧VINTは、以下の式(1)で示す値となる。なお、式(1)では、フォトダイオード145における順方向の電圧降下量をVfとしている。
VINT=VSSR+|VDDR−VSSR|−Vf … (1)
それゆえ、ノードNの電位は、図5に示すとおり、電圧VDDRよりもVfだけ小さな値となる。
ここで、電圧VINTは、TFT147のゲートをターンオンさせる閾値以下であるため、センサ信号線SSjからの出力はない。このため、電圧VPIXは変化しない。また、コンデンサ146の電極間には、上記電圧VINT分の差が生じる。このため、コンデンサ146には、当該差に応じた電荷が蓄積される。
次に、センシング期間について説明する。リセット期間に続くセンシング期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧は、ハイレベル(電圧VDDR)からローレベル(電圧VSSR)へと瞬間的に切り換わる。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)のままとする。
このように、リセット信号線RSiに印加する電圧をローレベルに変化させることにより、ノードNの電位は、リセット信号線RSiの電圧および読出信号線RWiの電圧よりも高くなる。このため、フォトダイオード145においては、カソード側の電圧がアノード側の電圧よりも高くなる。つまり、フォトダイオード145は、逆バイアスの状態となる。このような逆バイアスの状態において、光源からの光をフォトダイオード145が受光すると、フォトダイオード145のカソード側からアノード側へと電流が流れ始める。その結果、図5に示すとおり、ノードNの電位(つまり、電圧VINT)は時間の経過とともに低くなる。
なお、このように電圧VINTが低下し続けるため、TFT147のゲートはターンオンした状態にはならない。それゆえ、センサ信号線SSjからの出力はない。このため、電圧VPIXは変化しない。
次に、読出期間について説明する。センシング期間に続く読出期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧をローレベル(電圧VSSR)のままとする。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)からハイレベル(電圧VDD)へと瞬間的に切り換わる。ここで、電圧VDDは、電圧VDDRよりも高い値である。
このように、読出信号線RWiにハイレベルの電圧を瞬間的に印加することにより、図5に示すとおり、コンデンサ146を介してノードNの電位が引き上げられる。なお、ノードNの電位の上昇幅は、読出信号線RWiに印加する電圧に応じた値となる。ここで、ノードNの電位(つまり、電圧VINT)が、TFT147のゲートをターンオンさせる閾値以上まで引き上げられるため、TFT147のゲートがターンオンする。
この際、TFT147のドレイン側に接続されたセンサ信号線SDj(図3参照)に予め一定電圧を印加しておけば、TFT147のソース側に接続されたセンサ信号線SSjからは、図5のVPIXのグラフに示すとおり、ノードNの電位に応じた電圧が出力される。
ここで、フォトダイオード145が受光する光の量(以下、受光量と称する)が少ないと、図5のVINTのグラフに示す直線の傾きが緩やかになる。その結果、電圧VPIXは、受光量が多い場合に比べて高くなる。このように、光センサ回路144は、フォトダイオード145の受光量に応じて、センサ信号線SSjに出力する電圧の値を変化させる。
ところで、上記においては、m×n個存在する光センサ回路のうち、1つの光センサ回路144に着目して、その動作を説明した。以下では、液晶パネル140における各光センサ回路の動作について説明する。
まず、光センサ駆動回路133は、n個のセンサ信号線(SD1〜SDn)の全てに対して、予め定められた電圧を印加する。次に、光センサ駆動回路133は、リセット信号線RS1に対して、通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。なお、他のリセット信号線(RS2〜RSm)および読出信号線(RW1〜RWm)については、ローレベルの電圧を印加したままの状態とする。これにより、図3における1行目のn個の光センサ回路が、上述したリセット期間に入る。その後、1行目のn個の光センサ回路は、センシング期間に入る。さらに、その後、1行目のn個の光センサ回路は、読出期間に入る。
なお、n個のセンサ信号線(SD1〜SDn)の全てに対して予め定められた電圧を印加するタイミングは、上記のタイミングに限定されず、少なくとも読出期間前に印加されるタイミングであればよい。
1行目のn個の光センサ回路の読出期間が終了すると、光センサ駆動回路133は、リセット信号線RS2に対して、通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。つまり、2行目のn個の光センサ回路のリセット期間に入る。リセット期間が終了すると、2行目のn個の光センサ回路は、センシング期間に入り、その後は、読出期間に入る。
以降は、上述した処理が、順に、3行目のn個の光センサ回路、4行目のn個の光センサ回路、…m行目のn個の光センサ回路に対して行われる。その結果、センサ信号線(SS1〜SSn)からは、1行目のセンシング結果、2行目のセンシング結果、…、m行目のセンシング結果が、この順に出力される。
なお、表示装置102においては、上記のように行毎にセンシングが行われるとともに、行毎にセンシング結果が液晶パネル140から出力される。このため、以下では、液晶パネル140から出力される1行目からm行目までのm行分の電圧に関するデータに対して、信号処理部183が上述したデータ処理を行った後のデータを、「スキャンデータ」と称する。つまり、スキャンデータとは、スキャン対象物(たとえば、ユーザの指)をスキャンすることにより得られる画像データを指す。また、当該スキャンデータに基づいて表示された画像を、「スキャン画像」と称する。さらに、以下では、センシングを「スキャン」と称する。
また、上記においては、m×n個の光センサ回路全てを用いてスキャンを行う構成を例に挙げたが、これに限定されるものではない。予め選択された光センサ回路を用いて、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行うことも構成としてもよい。
以下では、電子機器100が、両構成のいずれの構成をも採れるものとする。さらに、当該構成間の切り換えは、操作キー177を介した入力などに基づく本体装置101から送られてくるコマンドにより行われるものとする。なお、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行う場合、画像処理エンジン180が、スキャン対象領域の設定を行う。なお、当該領域の設定を、操作キー177を介してユーザが指定できる構成としてもよい。
このように、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行う場合には、画像の表示に関し、以下のような利用の態様がある。1つ目は、上記一部の領域(以下、スキャン領域と称する)以外の表面の領域において、画像を表示させる態様である。2つ目は、上記スキャン領域以外の表面の領域において、画像を表示させない態様である。いずれの態様とするかは、本体装置101から画像処理エンジン180に送られてくるコマンドに基づく。
図6は、液晶パネル140とバックライト179との断面図であって、スキャンの際にフォトダイオード145がバックライト179からの光を受光する構成を示した図である。
図6を参照して、ユーザの指900が液晶パネル140の表面に接触している場合、バックライト179から発せられた光の一部は、当該接触している領域ではユーザの指900(略平面)にて反射される。そして、フォトダイオード145は、当該反射された光を受光する。
また、指900が接触していない領域においても、バックライト179から発せられた光の一部は、ユーザの指900にて反射される。この場合においても、フォトダイオード145は、当該反射された光を受光する。ただし、当該領域においては液晶パネル140の表面に指900が接触していないため、指900が接触している領域よりも、フォトダイオード145の受光量は少なくなる。なお、バックライト179から発せられた光のうち、ユーザの指900に到達しない光のほとんどについては、フォトダイオード145は受光できない。
ここで、バックライト179を、少なくともセンシング期間においては点灯させておくことにより、光センサ回路144は、ユーザの指900により反射した光の光量に応じた電圧をセンサ信号線SSjから出力することができる。このように、バックライト179の点灯と消灯とを制御することにより、液晶パネル140では、指900の接触位置、指900の接触している範囲(指900の押圧力によって定まる)、液晶パネル140の表面に対する指900の方向などに応じて、センサ信号線(SS1からSSn)から出力される電圧が変化することになる。
以上により、表示装置102は、指900によって光が反射されることにより得られる像(以下、反射像とも称する)をスキャンすることができる。
なお、指900以外のスキャン対象物としては、スタイラスなどが挙げられる。
ところで、本実施の形態においては、電子機器100の表示装置として液晶パネルを例に挙げて説明しているが、液晶パネルの代わりに有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの他のパネルを用いてもよい。
<データについて>
次に、センシングコマンドについて説明する。なお、表示装置102においては、画像処理エンジン180は、センシングコマンドの内容を解析し、当該解析の結果に従ったデータ(つまり、応答データ)を本体装置101に送り返す。
図7は、センシングコマンドの概略構成を示した図である。図7を参照して、センシングコマンドは、ヘッダのデータ領域DA01と、タイミングを示すデータ領域DA02と、データ種別を示すデータ領域DA03と、読取方式を示すデータ領域DA04と、画像階調を示すデータ領域DA05と、解像度を示すデータ領域DA06と、予備のデータ領域DA07とを含む。
図8は、センシングコマンドの各領域におけるデータの値と、当該値が示す意味内容とを示した図である。
図8を参照して、タイミングを示すデータ領域に「00」が設定されたセンシングコマンドは、画像処理エンジン180に対して、そのときのスキャンデータの送信を要求する。つまり、センシングコマンドは、当該センシングコマンドを画像処理エンジン180が受信した後に、光センサ回路144を用いてスキャンすることにより得られるスキャンデータの送信を要求する。また、タイミングを示すデータ領域に「01」が設定されたセンシングコマンドは、スキャン結果に変化があったときのスキャンデータの送信を要求する。さらに、タイミングを示すデータ領域に「10」が設定されたセンシングコマンドは、一定周期毎にスキャンデータの送信を要求する。
データ種別を示すデータ領域に「001」が設定されたセンシングコマンドは、部分画像における中心座標の座標値の送信を要求する。また、データ種別を示すデータ領域に「010」が設定されたセンシングコマンドは、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する。なお、スキャン結果が変化したとは、前回のスキャン結果と今回のスキャン結果が異なっていることを指す。さらに、データ種別を示すデータ領域に「100」が設定されたセンシングコマンドは、全体画像の送信を要求する。
ここで、「全体画像」とは、m×n個の光センサ回路を用いてスキャンした際に、各光センサ回路から出力される電圧に基づいて、画像処理エンジン180により生成された画像である。また、「部分画像」とは、全体画像の一部である。部分画像に関して、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する構成とした理由については後述する。
なお、上記座標値と上記部分画像または上記全体画像とを同時に要求する構成としてもよい。また、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行う構成の場合には、上記全体画像はスキャンが行われる領域に対応した画像となる。
読取方式を示すデータ領域に「00」が設定されたセンシングコマンドは、バックライト179を点灯してスキャンすることを要求する。また、読取方式を示すデータ領域に「01」が設定されたセンシングコマンドは、バックライト179を消灯してスキャンすることを要求する。なお、バックライト179を消灯してスキャンする構成については後述する(図12)。さらに、読取方式を示すデータ領域に「10」が設定されたセンシングコマンドは、反射と透過とを併用してスキャンすることを要求する。なお、反射と透過とを併用するとは、バックライト179を点灯してスキャンする方式と、バックライトを消灯してスキャンする方式とを切り換えて、スキャン対象物のスキャンを行うことを指す。
画像階調を示すデータ領域に「00」が設定されたセンシングコマンドは、白黒の2値の画像データを要求する。また、画像階調を示すデータ領域に「01」が設定されたセンシングコマンドは、多階調の画像データを要求する。さらに、画像階調を示すデータ領域に「10」が設定されたセンシングコマンドは、RGBのカラーの画像データを要求する。
解像度を示すデータ領域に「0」が設定されたセンシングコマンドは、解像度の高い画像データを要求する。また、解像度を示すデータ領域に「1」が設定されたセンシングコマンドは、解像度の低い画像データを要求する。
また、センシングコマンドには、図7および図8に示したデータ以外に、スキャンを行う領域(光センサ回路144を駆動する画素の領域)の指定、スキャンを行うタイミング、バックライト179の点灯のタイミングなどが記述されている。
図9は、応答データの概略構成を示した図である。応答データは、センシングコマンドの内容に応じたデータであって、表示装置102の画像処理エンジン180が本体装置101に対して送信するデータである。
図9を参照して、応答データは、ヘッダのデータ領域DA11と、座標を示すデータ領域DA12と、時刻を示すデータ領域DA13と、画像を示すデータ領域DA14とを含む。ここで、座標を示すデータ領域DA12には、部分画像の中心座標の値が書き込まれる。また、時刻を示すデータ領域には、画像処理エンジン180のタイマ182から取得した時刻情報が書き込まれる。さらに、画像を示すデータ領域には、画像処理エンジン180により処理がされた後の画像データ(つまり、スキャンデータ)が書き込まれる。
図10は、指900をスキャンすることにより得られた画像(つまり、スキャン画像)を示した図である。図10を参照して、太実線で囲まれた領域W1の画像が全体画像であり、破線で囲まれた領域P1の画像が部分画像である。また、太線で示した十字の中心点C1が、中心座標となる。
本実施の形態では、矩形の領域であって、かつセンサ信号線SSjからの出力電圧が予め定められた値以上となった光センサ回路が備えられた画素(つまり、予め定められた階調または予め定められた輝度以上の画素)全てを含む領域を、部分画像の領域としている。
また、中心座標は、部分画像の領域における各画素の階調を考慮して決定される座標である。具体的には、中心座標は、部分画像内の各画素に関し、画素の階調と、当該画素と上記矩形の中心点(つまり図心)との距離とに基づき、重み付け処理を行うことにより決定される。つまり、中心座標は、部分画像の図心とは必ずしも一致しない。
ただし、必ずしも中心座標の位置は上記に限定されるものではなく、中心座標を上記図心の座標あるいは図心の近傍の座標としてもよい。
センシングコマンドのデータ種別を示すデータ領域に「001」が設定されている場合には、画像処理エンジン180は、座標を示すデータ領域DA12に上記中心座標の値を書き込む。この場合、画像処理エンジン180は、画像を示すデータ領域DA14には画像データを書き込まない。画像処理エンジン180は、上記中心座標の値の書き込みを行なった後、当該中心座標の値を含む応答データを本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「001」が設定されている場合には、センシングコマンドは、画像データの出力を要求せずに、中心座標の値の出力を要求する。
また、センシングコマンドのデータ種別を示すデータ領域に「010」が設定されている場合には、画像処理エンジン180は、画像を示すデータ領域DA14に、スキャン結果が変化した部分画像の画像データを書き込む。この場合、画像処理エンジン180は、中心座標の値を座標を示すデータ領域DA12に書き込まない。画像処理エンジン180は、上記スキャン結果が変化した部分画像の画像データの書き込みを行なった後、当該部分画像の画像データを含む応答データを本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「010」が設定されている場合には、センシングコマンドは、中心座標の値の出力を要求せずに、スキャン結果が変化した部分画像の画像データの出力を要求する。
なお、上記のように、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する構成とした理由は、スキャンデータのうち部分画像の領域のスキャンデータが、当該領域以外のスキャンデータよりも重要度の高いデータであること、および、指900などのスキャン対象物との接触状態により、スキャンデータのうち部分画像の領域に相当する領域のスキャンデータが変化しやすいことによる。
また、センシングコマンドのデータ種別を示すデータ領域に「011」が設定されている場合には、画像処理エンジン180は、座標を示すデータ領域DA12に中心座標の値を書き込むとともに、画像を示すデータ領域DA14にスキャン結果が変化した部分画像の画像データを書き込む。その後、画像処理エンジン180は、当該中心座標の値と当該部分画像の画像データとを含む応答データを本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「011」が設定されている場合には、センシングコマンドは、中心座標の値の出力と、スキャン結果が変化した部分画像の画像データの出力とを要求する。
また、センシングコマンドのデータ種別を示すデータ領域に「100」が設定されている場合には、画像処理エンジン180は、図9に示した応答データの画像を示すデータ領域DA14に、全体画像の画像データを書き込む。この場合、画像処理エンジン180は、中心座標の値を座標を示すデータ領域DA12に書き込まない。画像処理エンジン180は、上記全体画像の画像データの書き込みを行なった後、当該全体画像の画像データを含む応答データを本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「100」が設定されている場合には、センシングコマンドは、中心座標の値の出力を要求せずに、全体画像の画像データの出力を要求する。
また、センシングコマンドのデータ種別を示すデータ領域に「101」が設定されている場合には、画像処理エンジン180は、座標を示すデータ領域DA12に中心座標の値を書き込むとともに、画像を示すデータ領域DA14に全体画像の画像データを書き込む。その後、画像処理エンジン180は、当該中心座標の値と当該全体画像の画像データとを含む応答データを本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「101」が設定されている場合には、センシングコマンドは、中心座標の値の出力と、全体画像の画像データの出力とを要求する。
<構成の第1の変形例について>
ところで、液晶パネル140の構成は、図3に示した構成に限定されるものではない。以下では、図3とは異なる態様の液晶パネルについて説明する。
図11は、上記異なる態様である光センサ内蔵液晶パネル140Aの回路図である。図11を参照して、光センサ内蔵液晶パネル140A(以下、液晶パネル140Aと称する)は、1画素内に3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を含んでいる。このように液晶パネル140Aが1画素内に3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を備える点において、液晶パネル140Aは、1画素内に1つの光センサ回路を備える液晶パネル140と異なる。なお、光センサ回路144の構成と、3つの各光センサ回路(144r,144g,144b)との構成は同じである。
また、1画素内における3つのフォトダイオード(145r,145g,145b)は、それぞれ、カラーフィルタ153r、カラーフィルタ153g、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されている。それゆえ、フォトダイオード145rは赤色の光を受光し、フォトダイオード145gは緑色の光を受光し、フォトダイオード145bは青色の光を受光する。
また、液晶パネル140は1画素内において1つの光センサ回路144しか含まないため、1画素内に配設されるTFT147用のデータ信号線は、センサ信号線SSjとセンサ信号線SDjとの2本であった。しかしながら、液晶パネル140Aは1画素内において3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を含むため、1画素内に配設されるTFT(147r,147g,147b)用のデータ信号線は6本となる。
具体的には、カラーフィルタ153rに対向する位置に配されたフォトダイオード145rのカソードに接続されたTFT147rに対応して、センサ信号線SSRjとセンサ信号線SDRjとが配設される。また、カラーフィルタ153gに対向する位置に配されたフォトダイオード145gのカソードに接続されたTFT147gに対応して、センサ信号線SSGjとセンサ信号線SDGjとが配設される。さらに、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されたフォトダイオード145bのカソードに接続されたTFT147bに対応して、センサ信号線SSBjとセンサ信号線SDBjとが配設される。
このような液晶パネル140Aにおいては、バックライト179から照射された白色光は、3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)を透過し、液晶パネル140Aの表面では、赤、緑、および青とが混ざり白色光となる。ここで、スキャン対象物により白色光が反射されると、スキャン対象物の表面の色素に白色光の一部が吸収され、また一部が反射される。そして、反射された光は、再度、3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)を透過する。
この際、カラーフィルタ153rは赤色の波長の光を透過し、フォトダイオード145rは、当該赤色の波長の光を受光する。また、カラーフィルタ153gは緑色の波長の光を透過し、フォトダイオード145gは、当該緑色の波長の光を受光する。また、カラーフィルタ153bは青色の波長の光を透過し、フォトダイオード145bは、当該青色の波長の光を受光する。つまり、スキャン対象物によって反射された光は3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)によって3原色(R,G,B)に色分解され、各フォトダイオード(145r,145g,145b)は、それぞれに対応した色の光を受光する。
スキャン対象物の表面の色素に白色光の一部が吸収されると、各フォトダイオード(145r,145g,145b)の受光量が各フォトダイオード(145r,145g,145b)で異なることになる。このため、センサ信号線SSRjとセンサ信号線SSGjとセンサ信号線SSBjとの出力電圧は互いに異なる。
それゆえ、各出力電圧に応じて、Rの階調とGの階調とBの階調とを画像処理エンジン180が決定することにより、画像処理エンジン180はRGBのカラー画像を本体装置101へ送ることができる。
以上述べたように、電子機器100が液晶パネル140Aを備えた構成とすることにより、スキャン対象物をカラーでスキャンできることになる。
次に、図12を参照して、前述のスキャンの方法(つまり、図6における反射像をスキャンする方法)とは異なるスキャンの方法について説明する。
図12は、スキャンの際にフォトダイオードが外光を受光する構成を示した断面図である。図12に示されるように、外光の一部は、指900によって遮られる。それゆえ、指900と接触している液晶パネル140の表面領域の下部に配されたフォトダイオードは、ほとんど外光を受光できない。また、指900の影が形成された表面領域の下部に配されたフォトダイオードは、ある程度の外光を受光できるものの、影が形成されていない表面領域に比べると外光の受光量が少ない。
ここで、バックライト179を、少なくともセンシング期間においては消灯させておくことにより、光センサ回路144は、液晶パネル140の表面に対する指900の位置に応じた電圧をセンサ信号線SSjから出力することができる。このように、バックライト179を点灯と消灯とを制御することにより、液晶パネル140では、指900の接触位置、指900の接触している範囲(指900の押圧力によって定まる)、液晶パネル140の表面に対する指900の方向などに応じて、センサ信号線(SS1からSSn)から出力される電圧が変化することになる。
以上により、表示装置102は、指900によって外光が遮られることにより得られる像(以下、影像とも称する)をスキャンすることができる。
さらに、表示装置102を、バックライト179を点灯させてスキャンを行った後に、バックライト179を消灯させて再度スキャンを行う構成としてもよい。あるいは、表示装置102を、バックライト179を消灯させてスキャンを行った後に、バックライト179を点灯させて再度スキャンを行う構成としてもよい。
この場合には、2つのスキャン方式を併用することになるため、2つのスキャンデータを得ることができる。それゆえ、一方のスキャン方式のみを用いてスキャンする場合に比べて、精度の高い結果を得ることができる。
<表示装置について>
表示装置103の動作は、表示装置102の動作と同様、本体装置101からのコマンド(たとえば、センシングコマンド)に応じて制御される。表示装置103は表示装置102と同様な構成を有する。それゆえ、表示装置103が表示装置102と同じコマンドを本体装置101から受け付けた場合、表示装置103は表示装置102と同様の動作を行う。このため、表示装置103の構成や動作についての説明は繰り返さない。
なお、本体装置101は、表示装置102と表示装置103とに対して、命令が異なるコマンドを送ることができる。この場合、表示装置102と表示装置103とは別々の動作を行う。また、本体装置101は、表示装置102および表示装置103のいずれかに対して、コマンドを送ってもよい。この場合、一方の表示装置のみがコマンドに応じた動作を行う。また、本体装置101が、表示装置102と表示装置103とに命令が同じコマンドを送ってもよい。この場合、表示装置102と表示装置103とは、同じ動作を行う。
なお、表示装置102の液晶パネル140のサイズと表示装置103の液晶パネル240のサイズとは、同じであってもよいし又は異なっていてもよい。また、液晶パネル140の解像度と液晶パネル240の解像度とは、同じであってもよいし又は異なっていてもよい。
<ハードウェア構成の変形例について>
本実施の形態では、電子機器100が、液晶パネル140と液晶パネル240といったそれぞれに光センサを内蔵した液晶パネルを備える構成について説明するが、一方の液晶パネルのみが光センサを内蔵している構成であってもよい。
また、第2の筐体100Bは、光センサを内蔵した液晶パネル240の代わりに、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式のタッチパネルとディスプレイとを組み合わせたものを備えてもよい。第2の筐体100Bは、パターン入力を受付可能で、かつ、表示機能を有するデバイス(表示一体型タブレットとよぶ)を備えていればよい。
また、本実施の形態では、表示装置102がタイマ182を備え、表示装置103がタイマ282を備える構成として説明するが、表示装置102と表示装置103とが1つのタイマを共有する構成としてもよい。
<機能的構成>
電子機器100の機能的構成について、図13を参照して説明する。図13は、電子機器100の機能的構成をブロック図形式で示す図である。図13を参照して、電子機器100は、第1の表示部310と、第2の表示部320と、入力処理部330と、記憶部340と、制御部350と、アプリケーション実行部360とを備える。
第1の表示部310は、電子機器100内部の情報を外部に表示する。本実施の形態では、第1の筐体100A側に設置された表示装置102が、第1の表示部310に相当する。
第2の表示部320は、電子機器100内部の情報を外部に表示する。本実施の形態では、第2の筐体100B側に設置された表示装置103が、第2の表示部320に相当する。したがって、第2の表示部320は、液晶パネル240およびバックライト279を含む。第2の表示部320は、液晶パネル140を含むため、外部からの指示を受け付ける入力部としても機能する。
入力処理部330は、液晶パネル140が得たスキャンデータに基づいて、外部からの指示があったとみなされる座標(指示座標)を出力する。例えば、入力処理部330は、すでに述べたような中心座標を、指示座標として出力する。
また、入力処理部330は、指示座標が後述する手書き入力エリア内にあるかどうかを判断する。指示座標が手書き入力エリア外にある場合、入力処理部330は、指示座標を制御部350に与える。一方、入力処理部330は、手書き入力エリア内の指示座標に基づいて、入力パターン344を作成する。
記憶部340は、表示データ342、入力パターン344などの種々の情報を格納する。表示データ342は、メニュー画面データ343を含む。メニュー画面データ343は、アプリケーションを選択可能に表示するメニュー画面についての表示データである。ここで、アプリケーションは、入力パターンを利用した動作を行なう。アプリケーションとしては、例えば、入力された文字を利用する辞書アプリケーションや検索アプリケーションがある。
制御部350は、外部からの指示等に基づいて、電子機器100全体の動作を制御する。制御部350は、表示制御部352と、入力エリア作成部356と、パターン認識部358とを含む。
表示制御部352は、指示座標および表示データ342等に基づいて、第1の表示部310および第2の表示部320を制御し、第1の表示部310および第2の表示部320に画面を表示させる。
表示制御部352は、画面切替部354を含む。画面切替部354は、指示座標を受け付けたことに応じて、第1の表示部310および第2の表示部320が表示する画面を更新する。表示制御部352の動作の詳細については、後述する。
入力エリア作成部356は、指示座標を受け付けたことに応じて、液晶パネル140がパターン入力を受け付ける入力エリア(手書き入力エリア)を表示するように、表示制御部352を制御する。また、入力エリア作成部356は、入力処理部330の入力受付モードを切り替える指示を与える。切替後の入力受付モード(手書き受付モード)において、入力処理部330は、入力エリアへの指示座標に基づいて入力パターン344を作成する。
パターン認識部358は、入力パターン344と所定の複数の基本パターンとを比較し、入力パターン344を基本パターンのいずれかであると判定する。具体的には、たとえば、パターン認識部358は、入力パターン344を文字認識する。パターン認識部358は、認識結果をアプリケーション実行部360に与える。
アプリケーション実行部360は、辞書、検索などのアプリケーションを起動し、認識結果に基づいて、アプリケーションを動作させる。本実施の形態では、アプリケーション実行部360は、アプリケーションの実行結果を、第1の表示部310に表示するものとする。例えば、アプリケーション実行部360は、辞書アプリケーションを起動し、認識された文字(1つでも複数でもよい)に対応する詳細表示を、第1の表示部310に表示させる。
<動作>
本実施の形態に係る電子機器100の動作について、図14を参照して説明する。図14は、第1の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。
図14(A)は、辞書アプリケーションが起動中に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。液晶パネル140は、メニュー画面を表示する。メニュー画面では、複数のアプリケーションが選択可能に示される。ここでは、アプリケーションとして、国語辞書、英和辞書、および、和英辞書を示している。液晶パネル240は、アプリケーションが作成する画面を表示する。ここでは、起動中のアプリケーションが国語辞書であり、液晶パネル240は、見出し語の説明を示す画面(以下、詳細画面とよぶ)を表示する。ここでは、見出し語は、「カルデラ湖」である。
図14(A)に示す状態で、スタイラス1000が、液晶パネル240に触れると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240を制御し、これらの表示画面を切り替える。特に、制御部350は、液晶パネル240に入力エリアを作成させる。すなわち、制御部350は、入力エリアの非表示時の、液晶パネル240へのタッチ入力を、入力エリアの作成を指示するトリガ入力とみなす。なお、タッチ入力は、スタイラス1000以外の外部物体、例えば、ユーザの指900によりなされてもよい。
切り替え後の画面を図14(B)に示す。図14(B)は、液晶パネル240がタッチされたあとに、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。 図14(B)を参照して、液晶パネル140は、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面を表示する。つまり、画面切替部354は、タッチ前の液晶パネル240の表示画面を、タッチ後の液晶パネル140の表示画面とする。また、液晶パネル240は、入力エリア400を含む画面を表示する。つまり、入力エリア作成部356は、液晶パネル240に入力エリア400を表示させる。
このように、入力エリア400の表示中は、トリガ入力時に液晶パネル240に表示されていた詳細画面が、液晶パネル140に表示される。液晶パネル140に表示された詳細画面には、入力エリア400によって隠される部分がない。したがって、ユーザは、詳細画面を見ながら、手書き入力を行なうことができる。例えば、ユーザは、詳細画面中の、読めない漢字や意味が分からない語を液晶パネル240に手書き入力することができる。
また、電子機器100は、スタイラス1000によりタッチされた液晶パネル240に、入力エリア400を表示する。したがって、ユーザは、入力エリア400を液晶パネル240に表示させる動作を行なってから、スタイラス1000の位置を大きく移動させることなく、手書き入力を行なうことができる。
さらに、本実施の形態では、入力エリア作成部356は、指示座標の周辺に入力エリア400を作成する。具体的には、入力エリア作成部356は、指示座標を中心とする所定のサイズの入力エリア400を作成する。そのため、ユーザは、入力エリア400を液晶パネル240に表示させた後、スタイラス1000の位置をほとんど移動させることなく、手書き入力を行なうことができる。ただし、入力エリア400の作成位置は、これに限られるわけではない。
なお、電子機器100は、入力エリア400を液晶パネル240ではなく、液晶パネル140に表示してもよい。ただし、入力エリア400を作成する表示部は、表示一体型タブレットである必要がある。また、入力エリア400を表示する表示部は、ユーザが、手書き入力をしやすい筐体に配置されていることが好ましい。例えば、入力エリア400を表示する表示部は、机などの上に置かれることが想定される筐体や、ユーザが把持することが想定される筐体に配置されていることが好ましい。
入力エリア400へのパターン入力の完了指示を受け付けると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240を制御し、これらの表示画面を切り替える。制御部350は、たとえば、入力の終了ボタンの押下、あるいは、パターン入力が所定の時間以上ないことを、パターン入力の完了指示とみなす。切り替え後の画面を図14(C)に示す。図14(C)は、パターン入力の完了後に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。
図14(C)を参照して、液晶パネル240は、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面を再び表示する。したがって、本実施の形態に係る電子機器100によれば、ユーザは、入力エリアの作成前、作成中、作成後のいずれにも、詳細画面を見ることができる。
特に、表示制御部352は、液晶パネル240に、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面に入力エリア400を重畳した画面を表示する。したがって、ユーザは、詳細画面と同時に入力した文字も確認することができる。
あるいは、表示制御部352は、入力エリア400を回り込むように、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面を液晶パネル240に表示してもよい。例えば、表示制御部352は、入力エリア400表示領域に基づいて、液晶パネル240に表示されていた画面の表示データを編集し、編集後の表示データに基づいた画面を液晶パネル240に表示する。
また、画面切替部354は、タッチ前(トリガ入力時)の液晶パネル140の表示画面を、パターン入力の完了後の液晶パネル140の表示画面とする。したがって、入力エリアの作成後の画面状態は、入力エリアの作成前と同様(入力エリア400の表示を除いて)であるので、ユーザは、入力エリアの作成後にも、作成前と同様の情報を確認できる。したがって、入力エリアの作成により、操作の一貫性が妨げられることがない。
この状態でユーザがメニュー画面内のアプリケーションのいずれかを選択すると、アプリケーション実行部360は、選択されたアプリケーションを起動する。また、パターン認識部358は、入力エリア400に入力されたパターンを認識し、認識結果を起動されたアプリケーションに与える。ここでは、パターン認識部358は、文字認識を行ない、認識結果「机」を、アプリケーションに与えるものとする。アプリケーションは、認識結果に基づく出力画面を液晶パネル140あるいは液晶パネル240に表示する。
<処理の流れ>
本実施の形態に係る電子機器100の制御部350が行なう処理の流れについて図15を参照して説明する。図15は、第1の実施の形態に係る電子機器100の制御部350が行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
ステップS101において、制御部350は、入力処理部330から、液晶パネル240への入力に対応する指示座標を受け付けたかどうか判断する。なお、液晶パネル240は、第2の筐体100Bに設置されていることから、図面中では、液晶パネル240を第2のパネルと表わす。同様に、図面中では、液晶パネル140を第1のパネルと表わす。
ステップS103において、制御部350に含まれる画面切替部354は、液晶パネル140に表示されていた画面を、液晶パネル240に表示させる。以下、この処理を画面退避とよぶ。画面退避の詳細については、後述する。
ステップS105において、制御部350に含まれる入力エリア作成部356は、液晶パネル240が入力エリアを表示するように、表示制御部352を制御する。ここで、入力エリア作成部356は、入力処理部330からの指示座標に基づいて、入力エリアの表示位置を決定する。また、入力エリア作成部356は、入力エリア内の指示座標に基づいて入力パターンを作成するように入力処理部330を制御する。
ステップS107において、制御部350は、入力エリアへの入力が完了したかどうか判断する。すでに述べたように、制御部350は、例えば、入力の終了ボタンが押下されたとき、あるいは、パターン入力が所定の時間以上ないときに、パターン入力が完了したと判断する。
ステップS109において、画面切替部354は、液晶パネル140および液晶パネル240に、画面退避前の画面を表示させる。以下、この処理を画面復帰とよぶ。画面復帰の詳細については、後述する。
(画面退避)
画面退避の際に、画面切替部354が行なう処理について、図16を参照して説明する。図16は、画面切替部354が画面退避の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
ステップS201において、画面切替部354は、スタイラス1000による液晶パネル240へのタッチ時点での液晶パネル140に表示されている表示データ(第1の画面データ)をバッファメモリに格納する。ここでは、画面データを一時的に格納するメモリ領域を、バッファメモリと呼んでいる。
ステップS203において、画面切替部354は、スタイラス1000による液晶パネル240へのタッチ時点での液晶パネル240に表示されている表示データ(第2の画面データ)を、新たな第1の画面データにする。なお、この際、画面切替部354は、第2の画面データを記憶部340から消去し、所定の画面データ(単色の背景など)を新たな第2の画面データにするものとする。
ステップS205において、画面切替部354は、表示制御部352を制御し、液晶パネル140および液晶パネル240に、記憶部340に格納されている表示データ342に基づく画像を表示させる。したがって、液晶パネル140は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル240が表示していた画面を表示する。液晶パネル240は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点の画面とは無関係な所定の画面を表示する。
ステップS207において、画面切替部354は、入力処理部330の入力受付モードを、手書き受付モードに変更する。
(画面復帰)
画面復帰の際に、画面切替部354が行なう処理について、図17を参照して説明する。図17は、画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
ステップS301において、画面切替部354は、第1の画面データを、液晶パネル240の表示データにする。
ステップS303において、画面切替部354は、バッファメモリに格納されているデータを液晶パネル140の表示データにする。
ステップS305において、画面切替部354は、表示制御部352を制御し、液晶パネル140および液晶パネル240に、記憶部340に格納されている表示データ342に基づく画像を表示させる。したがって、液晶パネル140は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル140が表示していた画面を表示する。また、液晶パネル240は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル240が表示していた画面を表示する。
なお、本実施の形態では、画面切替部354は、液晶パネル240が表示していた画面に重畳して入力エリアを表示する。ただし、画面復帰時の入力エリアの表示形態は、これに限られるわけではない。例えば、画面切替部354は、入力エリアを回りこむように、すなわち、入力エリアを避けるように、液晶パネル240が表示していた画面(元画面)の表示を変更してもよい。これにより、元画面が入力エリアにより見えなくなることを防ぐことができる。具体的には、例えば、画面切替部354は、入力エリアの位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、元画面に含まれる文字やオブジェクト等を、入力エリアに重畳しないエリアに配置する表示データを作成し、作成した表示データに基づく画面を表示する。なお、画面切替部354は、元画面と入力エリアとが全く重畳しないようにしてもよいし、ユーザが液晶パネル240が表示していた画面を確認できる程度にこれらの重畳を許してもよい。あるいは、画面切替部354は、液晶パネル240に、入力エリアを表示しなくてもよい。逆に、画面切替部354は、液晶パネル240に、入力エリア作成前の画面を表示せず、入力エリアのみを表示してもよい。
ステップS307において、画面切替部354は、入力処理部330の入力受付モードを、手書き受付モードから通常モードに変更する。通常モードにおいては、入力処理部330は、指示座標を受け付けると、指示座標の位置によらず、指示座標を制御部350に与える。
<入力エリアの再作成>
入力エリア作成部356は、手書き受付モードにおいて、液晶パネル240内の入力エリア以外の領域への入力があると、入力エリアを再作成する。すなわち、入力エリア作成部356は、その時点での入力エリアの液晶パネル240への表示を中止する。また、入力エリア作成部356は、入力パターン344を記憶部340から削除する。さらに、入力エリア作成部356は、新たな入力エリアを作成する。
入力エリアの再作成について、図18を参照して説明する。図18は、入力エリアの再作成について説明するための図である。
図18(A)は、液晶パネル240がタッチされたあとに、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。ここでは、ユーザは、入力エリア400に間違った入力を行なったものとする。
ユーザがスタイラス1000で、入力エリア400を除く液晶パネル240の領域をタッチすると、入力エリア作成部356は、入力エリアを再作成する。入力エリアの再作成後の液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を図18(B)に示す。新たに作成された入力エリア400#内には、何も表示されない。入力エリア作成部356は、それまでの入力パターンをクリアしている。入力エリア作成部356は、入力エリア400#への入力に基づいて新たな入力パターン344を作成し、作成した入力パターン344を記憶部340に格納する。
以上説明したように、ユーザは、入力エリアに間違った入力を行なった場合に、入力エリア以外の領域をタッチすることで、改めて入力を行なうことができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、電子機器100は、画面復帰時に、液晶パネル140および240のそれぞれに、入力エリアの作成前の画面を表示していた。これに対し、第2の実施の形態に係る電子機器100は、画面復帰時に、液晶パネル140に必ずメニュー画面を表示する。
第2の実施の形態に係る電子機器100のハードウェア構成および機能的構成は第1の実施の形態とほぼ同様であるので、繰り返さない。ただし、以下で説明するとおり、画面切替部354が行なう処理が、第1の実施の形態と異なる。
本実施の形態に係る電子機器100の動作について、図19を参照して説明する。図19は、第2の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。
図19(A)は、辞書アプリケーションが起動中に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。液晶パネル140は、見出し語「カルデラ」についての詳細画面を表示する。液晶パネル240は、見出し語「カルデラ湖」について詳細画面を表示する。
図19(A)に示す状態で、スタイラス1000が、液晶パネル240に触れると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240に、図19(B)に示す画面を表示させる。図19(B)は、液晶パネル240がタッチされたあとに、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。
図19(B)を参照して、制御部350は、液晶パネル140に、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面を表示させる。また、制御部350は、液晶パネル240に、入力エリア400を含む画面を表示させる。第1の実施の形態と同様、指示座標の周辺に入力エリア400を作成するものとする。
入力エリア400へのパターン入力の完了指示を受け付けると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240に、図19(C)に示す画面を表示させる。図19(C)は、パターン入力の完了後に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。
図19(C)を参照して、液晶パネル240は、第1の実施の形態と同様、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面に入力エリア400を重畳した画面を表示する。一方、液晶パネル140は、第1の実施の形態と異なり、タッチ前に液晶パネル140に表示されていた画面によらず、メニュー画面を表示する。
第1の実施の形態と同様、ユーザが、メニュー画面内のアプリケーションのいずれかを選択すると、アプリケーション実行部360は、選択されたアプリケーションを起動する。また、パターン認識部358は、入力エリア400に入力されたパターンを認識し、認識結果を起動されたアプリケーションに与える。アプリケーションは、認識結果に基づく出力画面を液晶パネル140あるいは液晶パネル240に表示する。
本実施の形態によれば、ユーザが手書き入力を完了した時点で、必ずメニュー画面が表示される。したがって、ユーザは、すぐにメニュー画面からアプリケーションを選択し、所望のアプリケーションに手書き入力に基づく動作を行なわせることができる。
制御部350が行なう処理の基本的な流れは、第1の実施の形態で図15を参照して説明したものと同様である。ただし、画面復帰にあたっての処理が第1の実施の形態と異なる。画面復帰の際に、第2の実施の形態に係る画面切替部354が行なう処理について、図20を参照して説明する。図20は、第2の実施の形態に係る画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
ステップS401において、画面切替部354は、第1の画面データを、液晶パネル240の表示データにする。
ステップS403において、画面切替部354は、記憶部340に予め格納されているメニュー画面データ343を液晶パネル140の表示データにする。
ステップS405において、画面切替部354は、表示制御部352を制御し、液晶パネル140および液晶パネル240に、記憶部340に格納されている表示データ342に基づく画像を表示させる。したがって、液晶パネル140は、メニュー画面を表示する。また、液晶パネル240は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル240が表示していた画面を表示する。
なお、本実施の形態では、画面切替部354は、液晶パネル240が表示していた画面に重畳して入力エリアを表示する。ただし、第1の実施の形態と同様、画面復帰時の入力エリアの表示形態は、これに限られるわけではない。
ステップS407において、画面切替部354は、入力処理部330の入力受付モードを、手書き受付モードから通常モードに変更する。
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態では、電子機器100は、画面復帰時に、液晶パネル140に常にメニュー画面を表示していた。これに対し、第3の実施の形態に係る電子機器100は、入力エリアの作成前に液晶パネル240がメニュー画面を表示している場合、画面復帰時に、液晶パネル140にメニュー画面を表示する。
第3の実施の形態に係る電子機器100のハードウェア構成および機能的構成は第1の実施の形態および第2の実施の形態とほぼ同様であるので、繰り返さない。ただし、以下で説明するとおり、画面切替部354が行なう処理が、第1の実施の形態および第2の実施の形態とは異なる。
本実施の形態に係る電子機器100の動作について、図21を参照して説明する。図21は、第3の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。
図21(A)は、辞書アプリケーションが起動中に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。液晶パネル140は、見出し語「カルデラ湖」についての詳細画面を表示する。液晶パネル240は、メニュー画面を表示する。
図21(A)に示す状態で、スタイラス1000が、液晶パネル240に触れると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240に、図21(B)に示す画面を表示させる。図21(B)は、液晶パネル240がタッチされたあとに、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。
図21(B)を参照して、制御部350は、液晶パネル140に、タッチ前に液晶パネル240に表示されていた画面を表示させる。また、制御部350は、液晶パネル240に、入力エリア400を含む画面を表示させる。第1の実施の形態と同様、指示座標の周辺に入力エリア400を作成するものとする。
入力エリア400へのパターン入力の完了指示を受け付けると、制御部350は、液晶パネル140および液晶パネル240に、図21(C)に示す画面を表示させる。図21(C)は、パターン入力の完了後に、液晶パネル140および液晶パネル240が表示する画面を示す図である。
図21(C)を参照して、液晶パネル140は、タッチ前に液晶パネル140に表示されていたメニュー画面を表示する。つまり、液晶パネル140は、パターン入力が完了しても、メニュー画面の表示を続ける。一方、液晶パネル240は、タッチ前に液晶パネル140に表示されていた画面に入力エリア400を重畳した画面を表示する。
ただし、タッチ前に液晶パネル140に表示されていた画面がメニュー画面でない場合、液晶パネル140および液晶パネル240は、パターン入力の完了後に、入力エリア作成前の画面を表示するものとする。
第1の実施の形態と同様、ユーザが、メニュー画面内のアプリケーションのいずれかを選択すると、アプリケーション実行部360は、選択されたアプリケーションを起動する。また、パターン認識部358は、入力エリア400に入力されたパターンを認識し、認識結果を起動されたアプリケーションに与える。アプリケーションは、認識結果に基づく出力画面を液晶パネル140あるいは液晶パネル240に表示する。
本実施の形態によれば、入力エリアの作成前にメニュー画面が液晶パネル240あるいは液晶パネル140に表示されている場合、ユーザが手書き入力を完了した時点で、入力エリアが作成されていない液晶パネル140にメニュー画面が表示される。したがって、ユーザは、メニュー画面からアプリケーションを選択し、所望のアプリケーションに手書き入力に基づく動作を行なわせることができる。
第2の実施の形態では、入力エリアの作成前にメニュー画面が液晶パネル240に表示されていた場合には、電子機器100は、手書き入力の完了後、液晶パネル140および液晶パネル240の両方に、メニュー画面を作成することになる。これに対し、本実施の形態では、ユーザは、入力エリア作成前に液晶パネル140に表示されていた画面がメニュー画面でない場合、手書き入力の完了後に、入力エリア作成前に液晶パネル140に表示されていた画面を参照することができる。
制御部350が行なう処理の基本的な流れは、第1の実施の形態で図15を参照して説明したものと同様である。ただし、画面復帰にあたっての処理が第1の実施の形態と異なる。画面復帰の際に、第3の実施の形態に係る画面切替部354が行なう処理について、図22を参照して説明する。図22は、第3の実施の形態に係る画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
ステップS501において、画面切替部354は、記憶部340に格納されている第1の画面データ、すなわち入力エリア表示中の第1の画面データが、メニュー画面であるかどうか判断する。
入力エリア表示中の第1の画面データがメニュー画面である場合(ステップS501においてYES)、画面切替部354は、ステップS503において、バッファメモリに格納されているデータ、すなわち、入力エリア作成時の第1の画面データを、液晶パネル240の表示データにする。
一方、第1の画面データがメニュー画面でない場合(ステップS501においてNO)、画面切替部354は、ステップS505において、入力エリア作成中の第1の画面データ、すなわち、入力エリア作成時の第2の画面データを、液晶パネル240の表示データにする。また、ステップS507において、画面切替部354は、バッファメモリに格納されているデータ、すなわち、入力エリア作成時の第1の画面データを、液晶パネル140の表示データにする。
ステップS509において、画面切替部354は、表示制御部352を制御し、液晶パネル140および液晶パネル240に、記憶部340に格納されている表示データ342に基づく画像を表示させる。
したがって、入力エリアの作成前に液晶パネル240がメニュー画面を表示している場合、液晶パネル140は、メニュー画面を表示する。また、液晶パネル240は、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル140が表示していた画面を表示する。一方、入力エリアの作成前に液晶パネル240がメニュー画面を表示していない場合、液晶パネル140および液晶パネル240は、それぞれ、第1の実施の形態と同様、スタイラス1000が液晶パネル240をタッチした時点で液晶パネル140および液晶パネル240が表示していた画面を表示する。
なお、本実施の形態では、画面切替部354は、入力エリアへの入力の完了後の液晶パネル240に、切替後の画面に重畳して入力エリアを表示する。ただし、第1の実施の形態と同様、画面復帰時の入力エリアの表示形態は、これに限られるわけではない。
ステップS511において、画面切替部354は、入力処理部330の入力受付モードを、手書き受付モードから通常モードに変更する。
[その他]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態に係る電子機器100の外観を示した図である。 電子機器100のハードウェア構成を表わすブロック図である。 液晶パネル140の構成と、当該液晶パネル140の周辺回路とを示した図である。 液晶パネル140とバックライト179との断面図である。 光センサ回路144を動作させる際のタイミングチャートを示した図である。 スキャンの際にフォトダイオード145がバックライト179からの光を受光する構成を示した図である。 センシングコマンドの概略構成を示した図である。 センシングコマンドの各領域におけるデータの値と、当該値が示す意味内容とを示した図である。 応答データの概略構成を示した図である。 スキャン画像を示した図である。 光センサ内蔵液晶パネル140Aの回路図である。 スキャンの際にフォトダイオードが外光を受光する構成を示した断面図である。 電子機器100の機能的構成をブロック図形式で示す図である。 第1の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。 第1の実施の形態に係る電子機器100の制御部350が行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。 画面切替部354が画面退避の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。 画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。 入力エリアの再作成について説明するための図である。 第2の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。 第3の実施の形態に係る電子機器100の動作の一例を示す図である。 第3の実施の形態に係る画面切替部354が画面復帰の際に行なう処理の流れをフローチャート形式で示す図である。
符号の説明
100 電子機器、100A 第1の筐体、100B 第2の筐体、101 本体装置、102 表示装置、103 表示装置、130 ドライバ、131 走査信号線駆動回路、132 データ信号線駆動回路、133 光センサ駆動回路、134 スイッチ、135 アンプ、140 光センサ内蔵液晶パネル、140A 光センサ内蔵液晶パネル、141 画素回路、141b サブピクセル回路、141g サブピクセル回路、141r サブピクセル回路、143 電極対、143a 画素電極、143b 対向電極、144 センサ回路、145 フォトダイオード、145b フォトダイオード、145g フォトダイオード、145r フォトダイオード、146 コンデンサ、151A アクティブマトリクス基板、151B 対向基板、152 液晶層、153b カラーフィルタ、153g カラーフィルタ、153r カラーフィルタ、157 データ信号線、161 偏光フィルタ、162 ガラス基板、163 遮光膜、164 配向膜、173 メモリカードリーダライタ、174 通信部、175 マイク、176 スピーカ、177 操作キー、179 バックライト、180 画像処理エンジン、181 ドライバ制御部、182 タイマ、183 信号処理部、230 ドライバ、240 光センサ内蔵液晶パネル、279 バックライト、280 画像処理エンジン、281 ドライバ制御部、282 タイマ、283 信号処理部、310 第1の表示部、320 第2の表示部、330 入力処理部、340 記憶部、342 表示データ、343 メニュー画面データ、344 入力パターン、350 制御部、352 表示制御部、354 画面切替部、356 入力エリア作成部、358 パターン認識部、360 アプリケーション実行部、400 入力エリア、900 指、1000 スタイラス。

Claims (12)

  1. 電子機器であって、
    第1の画面を表示するディスプレイと、
    第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと、
    前記ディスプレイおよび前記表示一体型タブレットの動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記表示一体型タブレットが、外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、前記表示一体型タブレットにおける外部からの指示を示す指示座標の周辺に前記入力エリアを作成させるエリア作成手段と、
    前記トリガ入力に応じて、前記トリガ入力時の前記第2の画面を前記ディスプレイに表示する画面切替手段とを含む、電子機器。
  2. 前記画面切替手段は、前記入力エリアへの前記パターン入力の終了指示を受け付けると、前記トリガ入力時の前記第2の画面を前記表示一体型タブレットに表示する、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記画面切替手段は、前記終了指示を受け付けると、前記トリガ入力時の前記第2の画面および前記入力エリアを前記表示一体型タブレットに表示する、請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記画面切替手段は、前記終了指示を受け付けると、前記入力エリアを前記トリガ入力時の前記第2の画面に重畳して前記表示一体型タブレットに表示する、請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記画面切替手段は、前記終了指示を受け付けると、前記入力エリアを避けるように前記トリガ入力時の前記第2の画面を前記表示一体型タブレットに表示する、請求項3に記載の電子機器。
  6. 前記画面切替手段は、前記終了指示を受け付けると、前記トリガ入力時の前記第1の画面を前記ディスプレイに表示する、請求項2から5のいずれか1項に記載の電子機器。
  7. 前記画面切替手段は、前記終了指示を受け付けると、前記ディスプレイに前記パターン入力を利用した動作を行なうメニューを含むメニュー画面を表示する、請求項2から5のいずれか1項に記載の電子機器。
  8. 前記画面切替手段は、前記トリガ入力時に前記表示一体型タブレットが、前記パターン入力を利用した動作を行なうメニューを含むメニュー画面を表示している場合、前記終了指示を受け付けると、前記ディスプレイに前記メニュー画面を表示する、請求項2から5のいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記エリア作成手段は、前記入力エリアの作成後に、前記入力エリアを除く前記表示一体型タブレットの領域が前記入力を受け付けると、新たに前記入力エリアを作成する、請求項1から8のいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記表示一体型タブレットは、光センサ内蔵液晶パネルである、請求項1から9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 第1の画面を表示するディスプレイと、第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと制御部とを有する電子機器の画面切替方法であって、
    前記表示一体型タブレットが外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、前記制御部が、前記表示一体型タブレットにおける外部からの指示を示す指示座標の周辺に前記入力エリアを作成するステップと、
    前記トリガ入力に応じて、前記制御部が、前記トリガ入力時の前記第2の画面を前記ディスプレイに表示するステップとを備える、画面切替方法。
  12. 第1の画面を表示するディスプレイと、第2の画面を表示し、かつ、外部からの入力を受け付け可能な表示一体型タブレットと制御部とを有する電子機器に画面切替を実行させるための画面切替プログラムであって、
    前記表示一体型タブレットが外部からのパターン入力を受け付ける入力エリアの作成を指示するトリガ入力を受け付けると、前記制御部が、前記表示一体型タブレットにおける外部からの指示を示す指示座標の周辺に前記入力エリアを作成するステップと、
    前記トリガ入力に応じて、前記制御部が、前記トリガ入力時の前記第2の画面を前記ディスプレイに表示するステップとを備える、画面切替プログラム。
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