JP5256079B2 - 電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 - Google Patents
電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5256079B2 JP5256079B2 JP2009049184A JP2009049184A JP5256079B2 JP 5256079 B2 JP5256079 B2 JP 5256079B2 JP 2009049184 A JP2009049184 A JP 2009049184A JP 2009049184 A JP2009049184 A JP 2009049184A JP 5256079 B2 JP5256079 B2 JP 5256079B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine particles
- sheet
- polymer fine
- film
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Description
また、請求項2に記載の電磁波シールド用ガスケットは、前記バインダーは、前記導電性高分子微粒子1質量部に対して0.01ないし0.1質量部で存在し、前記塗膜層の厚さは600ないし1000nmであることを特徴とする。
また、請求項3に記載の電磁波シールド用ガスケットは、前記シート状弾性体が発泡シートであることを特徴とする。
また、請求項4に記載の電磁波シールド用ガスケットの製造方法は、基材上に導電性高分子微粒子とバインダーを含む塗膜層を形成し、前記塗膜層上に無電解めっき法により形成した金属めっき膜を形成し、前記金属めっき膜上にシート状弾性体を形成し、基材を剥離することを特徴とする。
また、本発明における無電解めっき法は、基材にエッチング処理を施すことなく、密着性に優れ、しかも薄膜で表面平滑な金属めっき膜の形成が可能である。その結果、その金属めっき膜上に形成するシート状弾性体の表面も平滑性に優れる電磁波シールド用ガスケットを得ることが出来る。
本発明の電磁波シールド用ガスケットは、導電性高分子微粒子とバインダーを含む塗膜層と、前記塗膜層上に無電解めっき法により形成した金属めっき膜と、前記金属めっき膜上に設けたシート状弾性体とからなる。
本発明の電磁波シールド用ガスケットの製造方法は、基材上に導電性高分子微粒子とバインダーを含む塗膜層を形成し、前記塗膜層上に無電解めっき法により形成した金属めっき膜を形成し、前記金属めっき膜上にシート状弾性体を形成した後、基材を剥離して得られる。
α)金属めっき膜との密着性及び追随性に優れ、
β)例えば筐体に本発明の電磁波シールド用ガスケットが接したとしても金属めっき膜が
剥がれないように保護出来、すなわち耐摩耗性に優れ、
γ)金属めっき膜の腐食を防止出来るシート状の弾性体であればよい。ここで、上記α)について説明すると、例えば電磁波シールド用ガスケットを屈曲させた際に、シート状弾性体と金属めっき膜との密着性及び追随性がよいと金属めっき膜が破断し難いものである。したがって、本発明のシート状弾性体としては密着性及び追随性に優れる、すなわち耐屈曲性に優れるシート状弾性体である必要がある。
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム1.5mmolをイオン交換水100mLに溶解し、次いでピロールモノマー21.2mmolを加え、30分攪拌した後、0.2M過硫酸アンモニウム水溶液50mL(6mmol相当)を加え、20分間反応を行った。次いでトルエン25mLを添加し、4時間撹拌した。反応終了後、有機層を回収し、イオン交換水で数回洗浄して、トルエン中に分散した導電性微粒子分散液を得て、トルエンにて導電性微粒子の固形分濃度0.6%に調整した。尚、導電性微粒子分散液中の導電性微粒子の粒子径は、平均20nmであった。
製造例1で調製した導電性ポリピロール微粒子分散液に、バインダーA、Bを種々の質量部で加えて表1に示す導電性ポリピロール微粒子を含む下地塗料を調製した。ここで、表1中のバインダーA、Bは以下のものを意味し、また、バインダーの使用量は、導電性ポリピロール微粒子1質量部に対する使用したバインダーの質量部数を示す。
A:スーパーベッカミンJ-820:メラミン系(大日本インキ化学工業(株)社製)
B:バイロン240:ポリエステル系(東洋紡績(株)社製)
基材として軟質フィルムC,Dを用い、該基材上に上記で調製した塗料1ないし6をコーティングして表2に示す、種々の膜厚を有する塗膜層が形成された軟質フィルムを製造した。尚、表2中の塗膜1ないし11は、塗料のコーティング後、120℃で5分間乾燥して、微粒子が均一に分散した塗膜層とした。表中の軟質フィルムC,Dは以下のものを意味する。
C:樹脂 PET、商品名 コスモシャインA4100、東洋紡績(株)社製
D:樹脂 PI、商品名 カプトン200H、東レ・デュポン(株)社製
上記で製造した塗膜層が形成されたフィルム(塗膜1ないし11)を、1M水酸化ナトリウム水溶液中に、35℃で5分間浸漬後、洗浄水で洗浄することにより、導電性高分子微粒子を還元性とした。次に、0.02%塩化パラジウム−0.01%塩酸水溶液中に35℃で5分間浸漬後、水道水で水洗した。次に、該フィルムを無電解銅めっき浴 ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)社製)に浸漬して、35℃で10分間浸漬し銅めっきを施した。
数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール430.17g、1,3ブタン時オール41.24g、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート320.88g、酢酸エチル198.86gを80℃で3時間、窒素ガス雰囲気下で撹拌して反応させて、NCO%が4.2%の末端イソシアネート基のプレポリマー溶液を得た。次いで、上記で得たプレポリマー溶液100gに対し、プレポリマーのNCO%を3.5にする量のアクトコール(三井武田ケミカル社製、水酸基価24のグリセリンベースプロピレンオキサイドエチレンオキサイド付加体)9.15g、クリスボンアシスターSD−7(大日本インキ社製、整泡剤;シリコン系)0.88g、ジブチル錫ラウレート及びペンタメチルジエチレントリアミンを0.18g混合し、200mLポリエチレン製容器内で毎分3,000回転の4枚羽撹拌機により60秒撹拌した。
得られた混合液を、上記で製造しためっき物上に約0.2mmの厚さでコーティングし、110℃の加湿オーブンに2分間入れて反応を行い、ポリウレタンウレア発泡シート(シート状弾性体)を得た。尚、得られたポリウレタンウレア発泡シートの厚みは約0.3mmである。
得られた軟質フィルム(基材)/塗膜層/銅めっき膜(金属めっき膜)/発泡シート(シート状弾性体)から軟質フィルムを剥離させ、塗膜層/銅めっき膜/発泡シートからなる本発明の電磁波シールド用ガスケットを得た。
上記で製造した実施例1ないし14及び比較例1ないし4のめっき物において、各種の評価試験を行いその結果を表3に纏めた。
尚、評価試験項目及びその評価方法・評価基準は以下の通りである。
・金属外観
シート状弾性体を設ける前のめっき皮膜の状態を目視にて観察し、基材露出面積を測定した。尚、評価基準は以下の通りとした。
○:完全に被覆され基材露出無し
△:50%程度基材の露出あり
×:100%基材露出
・電磁波シールド性
KEC法にて1MHz〜1GHzの周波数帯域で測定した結果の平均値を電磁波シールド性の値として示した。
・屈曲試験後の電磁波シールド性
得られたサンプルを縦200mm、横100mmに切断して試験試料とした。次に、軸系が10mmφで長さ300mmのステンレス製の円筒軸を用意し、これに試験試料の縦方向を合わせて一方の端部を固定し、めっき部が外側になる様に巻付け、次にめっき部が内側になる様に巻きつける。この操作を1セットとして100セット繰り返した後の電磁波シールド性を測定した。
・摩耗試験後の電磁波シールド性
平面摩擦試験機(「FR−2S」スガ試験機(株)社製)を使用した。シート状弾性体面(金属層面)を上向きにしてサンプルを試験片台に固定し、摩擦子に摩擦布(綿帆布6号)を取り付ける。荷重は500gとし、1000回摩擦した後の試験片の電磁波シールド性を測定した。
・腐食性試験後の変色
湿度95%×70℃の環境下に1週間放置して、銅めっき部の変色等を観察した。尚、評価基準は以下の通りとした。
○:腐食無し
△:若干腐食有り
×:激しい腐食有り
・腐食性試験後の電磁波シールド性
湿度95%×70℃の環境下に1週間放置して、電磁波シールド性を測定した。
Claims (4)
- 導電性高分子微粒子とバインダーを含む塗膜層と、前記塗膜層上に無電解めっき法により形成した金属めっき膜と、前記金属めっき膜上に設けたシート状弾性体とからなることを特徴とする電磁波シールド用ガスケット。
- 前記バインダーは、前記導電性高分子微粒子1質量部に対して0.01ないし0.1質量部で存在し、前記塗膜層の厚さは600ないし1000nmであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド用ガスケット。
- 前記シート状弾性体が、発泡シートであることを特徴とする請求項1または2記載の電磁波シールド用ガスケット。
- 基材上に導電性高分子微粒子とバインダーを含む塗膜層を形成し、前記塗膜層上に無電解めっき法により形成した金属めっき膜を形成し、前記金属めっき膜上にシート状弾性体を形成し、基材を剥離することを特徴とする電磁波シールド用ガスケットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009049184A JP5256079B2 (ja) | 2009-03-03 | 2009-03-03 | 電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009049184A JP5256079B2 (ja) | 2009-03-03 | 2009-03-03 | 電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010205890A JP2010205890A (ja) | 2010-09-16 |
JP5256079B2 true JP5256079B2 (ja) | 2013-08-07 |
Family
ID=42967113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009049184A Active JP5256079B2 (ja) | 2009-03-03 | 2009-03-03 | 電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5256079B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3571364B2 (ja) * | 1994-03-08 | 2004-09-29 | 北川工業株式会社 | 導電性材料及びその製造方法 |
JP2002033593A (ja) * | 2000-07-18 | 2002-01-31 | Inoac Corp | 電磁波シールド用ガスケットおよびその製造方法 |
JP2002094290A (ja) * | 2000-09-11 | 2002-03-29 | Toray Ind Inc | 電磁波シールド材およびその製造方法 |
US6541698B2 (en) * | 2001-03-13 | 2003-04-01 | Schlegel Systems, Inc. | Abrasion resistant conductive film and gasket |
JP2005150626A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Panac Co Ltd | 電磁バリヤー性弾性シート |
JP2007228072A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Tdk Corp | ノイズフィルタ |
KR101269741B1 (ko) * | 2006-07-04 | 2013-05-30 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 | 탄성 및 접착성을 갖는 전자기파 차단용 가스켓 |
JP5123605B2 (ja) * | 2007-08-08 | 2013-01-23 | アキレス株式会社 | 透明電磁波シールド性シート |
-
2009
- 2009-03-03 JP JP2009049184A patent/JP5256079B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010205890A (ja) | 2010-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7825058B2 (en) | Catalyst composition and deposition method | |
JP4993074B2 (ja) | 連続的な無電解めっき方法 | |
CA2062461C (en) | Hydroprimer for metallising substrate surfaces | |
JP6164378B2 (ja) | めっき用プライマー組成物、被めっき基材、絶縁性基材と金属層との複合体、被めっき基材の製造方法及び絶縁性基材と金属層との複合体の製造方法 | |
WO2007108351A1 (ja) | 無電解メッキ形成材料、およびこれを用いた無電解メッキの形成方法 | |
EP3187622A1 (en) | Electroless plating undercoat agent containing hyperbranched polymer, fine metal particles, and resin primer | |
US5378268A (en) | Primer for the metallization of substrate surfaces | |
TWI438301B (zh) | 成形品之鍍敷物及其製造方法 | |
EP1676937B1 (en) | UV curable catalyst compositions | |
WO2019013179A1 (ja) | 無電解めっき下地膜形成用組成物 | |
JP5256079B2 (ja) | 電磁波シールド用ガスケット、及び電磁波シールド用ガスケットの製造方法。 | |
CN102597141B (zh) | 背涂涂料组合物及镜子 | |
EP3070185B1 (en) | Conductive film-forming bath | |
EP0340513B1 (de) | Verfahren zum Metallisieren von Substratoberflächen | |
JP5241551B2 (ja) | 電磁波シールド用ガスケット | |
JP5780635B2 (ja) | めっき物 | |
TW553826B (en) | Primer for metallizing substrate surfaces | |
KR100387663B1 (ko) | 엔지니어링 플라스틱상에의 도금방법 | |
KR100582659B1 (ko) | 도전성 페인트 조성물 및 그의 제조방법 | |
JP7181141B2 (ja) | 下地塗料およびめっき物の製造方法 | |
JP2003277941A (ja) | 無電解めっき方法、および前処理剤 | |
JP2013251356A (ja) | 電磁波遮蔽フィルム | |
JP2005248220A (ja) | 無電解めっき用前処理剤およびそれを用いためっき方法 | |
JP2005139484A (ja) | マグネシウム合金基材及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130422 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5256079 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |