JP2002094290A - 電磁波シールド材およびその製造方法 - Google Patents

電磁波シールド材およびその製造方法

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JP2002094290A
JP2002094290A JP2000274695A JP2000274695A JP2002094290A JP 2002094290 A JP2002094290 A JP 2002094290A JP 2000274695 A JP2000274695 A JP 2000274695A JP 2000274695 A JP2000274695 A JP 2000274695A JP 2002094290 A JP2002094290 A JP 2002094290A
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electromagnetic wave
shielding material
wave shielding
discharge
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Kenji Hama
健二 浜
Masao Seki
昌夫 関
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、導電性被膜とシート状物との屈曲耐
久性に優れた電磁波遮蔽性能を有する上に、柔軟性にも
優れた電磁波シ−ルド材およびその製造方法を提供せん
とするものである。 【解決手段】本発明の電磁波シ−ルド材は、合成繊維お
よび合成フィルムから選ばれた少なくとも1種から構成
されたシート状物で、その少なくとも片面が放電処理お
よび紫外線処理から選ばれた少なくとも1種の処理が施
されてなり、かつ、該シート状物の該処理面の少なくと
も片面に、金属微粒子と合成樹脂とで構成された樹脂被
膜および金属メッキ被膜から選ばれた少なくとも1種の
導電性被膜が形成されてなる基材であって、かつ、該基
材がJIS P8115に基づいて測定される耐屈曲試
験における、屈曲回数100回時の表面抵抗値が0.5
Ω/□以下であることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波遮蔽用材料
で、特に電子機器からの電磁の遮蔽に用いられる電磁波
シ−ルド材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンや携帯電話等の電子機器
が急速に発展し、小型軽量化、高集積化、高速化されて
きたが、それに伴い、電子機器から発生する電磁波によ
る精密機器の誤動作や、電波障害が大きな問題となって
きている。さらに、これらの電磁波は、人体にも悪影響
を及ぼし健康を害する可能性があることが指摘されてを
り、規制化の動きがある。電磁波障害(EMI)を防止
する対策の重要性が急速に高まりつつあるのが現状であ
る。電磁波障害(EMI)対策として種々の電磁波シ−
ルド材の検討が進められているおり、各種金属箔、金属
メツキや導電性塗料が利用されてきている。しかしなが
ら、電磁波障害(EMI)対策製品は多種多用のニ−ズ
があるが、全ての用途に対して満足するような材料は無
く、電波の種類や使用環境により、最も適した材料と使
用形態を組み合せることが重要なポイントである。例え
ば、ノ−ト型パソコンや形態電話、電子機器のハウジン
グ、ガスケット等の部材に電磁波シ−ルド材を使用する
場合、電子部品を衝撃から保護する目的でクッション性
のある基材に電磁波シ−ルド材を巻き付けて成型するも
のが多く、必要特性として電気伝導性の他に柔軟性性、
および屈曲に対する耐久性が必要とされている。
【0003】従来、このような電磁波シ−ルド材とし
て、繊維布帛に銅、またはニッケル等を無電解メッキ処
理した金属メッキ織物や金属をイオン化してフィルム面
に金属を蒸着させるスパッタ法によるもの、導電性樹脂
を塗布して皮膜を形成させるものが使用されてきた。し
かし、金属メッキ織物は金属メッキ液を織物にディップ
して製造するため、風合いが硬く、表面抵抗(導電性)
も十分得られないという問題がある。また金属メッキ織
物や金属蒸着品、および導電性樹脂を塗布する方法は、
金属被膜が非常に薄くて弱いため被膜が破れて導電性が
低下し、被膜の耐久性が著しく悪いという欠点があっ
た。さらに、製法的にも、金属メッキ法は、シアン化溶
液等が大量に排出されるため環境に悪影響を及ぼすため
規制化の動きがあり、金属メッキ品以外の電磁波シ−ル
ド材が切望されている。一方、金属薄膜を合成フィルム
等に積層した電磁波シ−ルド材も、すでに使用されてい
るが、金属薄膜は亀裂や剥がれ易いという懸念材料が指
摘されており耐久性の問題がある。このため、クッショ
ン材としても使用されるノ−ト型パソコン等のハウジン
グ、ガスケット等の部材に電磁波シ−ルド材として適用
するには、物性面で十分満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、導電性被膜とシート状物との屈曲耐
久性に優れた電磁波遮蔽性能を有する上に、柔軟性にも
優れた電磁波シ−ルド材およびその製造方法を提供せん
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。即ち、本
発明の電磁波シ−ルド材は、合成繊維および合成フィル
ムから選ばれた少なくとも1種から構成されたシート状
物で、その少なくとも片面が放電処理および紫外線処理
から選ばれた少なくとも1種の処理が施されてなり、か
つ、該シート状物の該処理面の少なくとも片面に、金属
微粒子と合成樹脂とで構成された樹脂被膜および金属メ
ッキ被膜から選ばれた少なくとも1種の導電性被膜が形
成されてなる基材であって、かつ、該基材がJIS P
8115に基づいて測定される耐屈曲試験における、屈
曲回数100回時の表面抵抗値が0.5Ω/□以下であ
ることを特徴とするものである。また、かかる電磁波シ
−ルド材の製造方法は、該シート状物を、放電処理およ
び紫外線処理から選ばれた少なくとも1種の処理を施し
た後、該処理面の少なくとも片面に、金属微粒子と合成
樹脂とで構成された樹脂組成物をコーティング処理する
手段、および、メッキ処理する手段から選ばれた少なく
とも1種の処理を施して、導電性被膜を形成することを
特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、合成繊維および合成
フィルムから選ばれた少なくとも1種から構成されたシ
ート状物を用いる。一般にシート状物はフレキシビリテ
ィに優れるため、あらゆる形状に容易に加工することが
できる。また、その少なくとも片面が放電処理および紫
外線処理から選ばれた少なくとも1種の処理が施される
ことにより、金属微粒子と合成樹脂とで構成された樹脂
被膜や、金属メッキ被膜などの被膜との固着力が大幅に
改善された基材とすることができる。
【0007】すなわち、該基材はJIS P8115に
基づいて測定される耐屈曲試験における、屈曲回数10
0回時の表面抵抗値が0.5Ω/□以下、好ましくは
0.4Ω/□以下であるという優れた電磁波シ−ルド性
能を有するものである。
【0008】かかる機能を達成するためには、合成繊維
および合成フィルムから選ばれた少なくとも1種から構
成されたシート状物の少なくとも片面を、放電処理およ
び紫外線処理から選ばれた少なくとも1種の処理を施し
た後、該処理面の少なくとも片面に、金属微粒子と合成
樹脂とで構成された樹脂組成物をコーティング処理する
手段、および、メッキ処理する手段から選ばれた少なく
とも1種の処理を施して、導電性被膜を形成することが
重要である。
【0009】すなわち、放電処理および紫外線処理から
選ばれた少なくとも1種の処理を施こした後に、金属微
粒子と合成樹脂とで構成された樹脂組成物をコーティン
グ処理、および、メッキ処理して被膜を形成することが
最も重要なポイントである。
【0010】つまり、被膜形成された後で、放電処理お
よび紫外線処理から選ばれた少なくとも1種の処理が施
しても、本発明の効果は全く達成することができない。
【0011】本発明の放電処理とは、気中で発生させた
コロナ放電による処理、および、真空中で発生させたプ
ラズマ放電処理から選ばれた少なくとも1種の処理を施
すものであるが、該2種の処理を重畳して施しても良
い。
【0012】なお、かかるプラズマ放電処理は、0.0
1〜50Torrの圧力の雰囲気中で行うことが、被膜
の形成の面から好ましい。更にかかる放電処理は、非重
合性ガスおよび重合性ガスから選ばれた少なくとも1種
のガス雰囲気中で施すこともできる。また、紫外線処理
の場合は、波長が300nm以下を含む条件下で行うの
が好ましい。
【0013】本発明で用いる合成繊維とは、ナイロン繊
維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、
ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、アラミド繊
維、弗素繊維などに加えて、本発明では、さらに炭素繊
維を含めた繊維を意味し、シート状物とは、これらの繊
維を用いて構成される編織物を言う。かかる織物の織物
組織としては、平織、誘導平織、朱子織り、綾織り、お
よびその変化組織を用いるが、特に限定を受けるもので
はない。また、編物としては、トリコット、天竺をはじ
めあらゆる編組織を使用することができる。さらに合成
樹脂からなるフィルムまたは発泡体を組み合わせて使用
することができる。
【0014】合成フィルムとは、合成樹脂からなるフィ
ルムを意味し、たとえばポリウレタン、ポリエチレンテ
レフタレ−ト、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピ
レン、ポニフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリ
ブチレンテレフタレ−ト、ポリアミド、ポリエチレン、
ポリカ−ボネ−ト、ポロスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタク
リルレ−ト、エチレン一酢酸ビニル共重合体ABS樹
脂、ポリアセタ−ル等を素材とするフィルムが使用され
る。
【0015】本発明でいう放電処理とは、ガスに高電圧
を印加することによって発生する放電を意味するもので
あり、かかる放電には、大気中で形成されるコロナ放電
と真空容器にガスを封入して形成させるプラズマ放電
(低温プラズマともいう)がある。
【0016】かかるプラズマ放電は、好ましくは50T
orr以下、さらに好ましくは20Torr以下、特に
好ましくは0.01〜10Torrの減圧した条件下で
高電圧を印加する。高電圧を印加する放電周波数(交
流)は、高周波、低周波、マイクロ波を用いることがで
き、また、直流を用いることができる。
【0017】本発明でいう非重合性ガス雰囲気中で放電
処理する方法は、重合性を有しないガスを放電電離する
もので、かかるガスの種類としては、Ar、N2 、H
e、CO、CO2 、O2 、空気、水蒸気などの雰囲気を
使用することができる。また、本発明でいう重合性ガス
雰囲気中でプラズマ処理する方法は、重合性ガスを気相
で重合させ被処理物に該重合物を析出させるものであ
る。
【0018】かかる重合性を有するガスとしては、メタ
ン、エタン、エチレン、アセチレン、などの炭化水素ガ
スやC3 6 、C38 、C48、C24などの含フッ
素ガス、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシランなどのシランガス
を使用することができる。
【0019】かかるガスを放電雰囲気中に封入し、高電
圧を印加するがコロナ放電の場合、非重合性ガスとして
は火花放電の発生が少ないAr、Heなどの希ガス類が
好ましい。また、コロナ放電にて重合ガスを用いる場合
は、雰囲気中を希ガス類で置換した後、希ガス、雰囲気
中に重合性ガスを導入して放電処理すると、重合性ガス
の利用効率が高く好ましい。
【0020】真空中で行うプラズマ放電は、真空容器を
好ましくは0.01Torr以下、さらに好ましくは
0.001Torr以下に減圧した後、非重合性ガスま
たは重合性ガスを導入して放電すれば容易に目的の処理
を達成することができる。処理装置としては、コロナ放
電の場合は、必要に応じてガスを置換できるようにした
容器内に対向した電極を設置すればよく、プラズマ放電
処理は、真空容器内に電極を設置する内部電極方式と真
空容器の外に設置する外部電極方式があるが、どちらの
方式であっても、本発明の効果を付与することができ
る。これらの方式の中でも処理効果の効率面からする
と、内部電極方式を採用する方が好ましい。
【0021】本発明の放電に使用する電極の形状は、平
板状、棒状、ワイヤ−状、ロ−ル状ナイフエッジ状など
目的に組み合わせて使用することができるが、放電電極
として金属棒の表面にガラスあるいはセラミツクスを被
覆したもの、ア−ス電極として金属、例えばステンレス
製の板や、ドラム状のものを組み合わせるのが好まし
い。電極間の距離は、コロナ放電の場合、好ましくは
0.1〜5cm、さらに好ましくは0.1〜2cm、特に好
ましくは0.1〜0.5cmである。
【0022】大気中で行うコロナ放電の場合、一方の電
極をガラスあるいはセラミツクスなどの誘導体で被覆し
たものを用いて、希ガス類雰囲気で放電させると誘導体
表面に均一なグロ−状の放電が形成され、その部分に非
処理物を接触させて処理すれば電極間の線状の放電にさ
らすことなく、均一な処理が可能である。この場合電極
間の距離は0でもさしつかえない。プラズマ放電におけ
る電極間の距離は、好ましくは0.5〜10cm、さらに
好ましくは3〜7cmの電極間距離で用いるのが放電に斑
がなく、均一な処理ができて好ましい。また、両電極は
必要に応じて水などで冷却するのがよい。
【0023】本発明の放電電力としては、放電電力を放
電電極の面積で割った値で0.3〜15W/cm2K の範囲
が好ましい。放電電力が0.3W/cm2K より小さいと処
理に時間がかかり過ぎる傾向にあり、また、15W/cm2K
を越えると放電が不安定になりやすい傾向がでてく
る。処理時間は、数秒から数分の範囲で実施する。
【0024】次に本発明でいう紫外線処理とは、大気中
に取り出せる180〜400nmの波長領域の紫外線を
照射する処理をいい、光源としては、高圧水銀ランプ、
メタルハライドランプ、クセノンランプ、低圧水銀ラン
プなどを使用することができる。これらの中でもエネル
ギ−レベルの大きい183.9nmと253.7nmの
波長を有する低圧水銀ランプが好ましく使用される。低
圧水銀ランプの場合は雰囲気ガスに空気、あるいは酸素
を用いるとオゾンが発生し、この酸化作用を利用すれば
反応効率が高まり好ましい。しかし、オゾン濃が高すぎ
ると被処理表面が劣化し、導電性樹脂との接着性が、む
しろ低下する場合があるので注意が必要である。オゾン
濃度は好ましくは5000ppm以下、さらに好ましく
は3000ppm、特に好ましくは1500ppm以下
である。かかる紫外線処理の照射強度は、照度が25
3.7nmの波長において好ましくは3mw/cm2
上、さらに好ましくは10mw/cm2以上がよく、照射
時間は秒単位から分単位の時間で充分であるが、照度時
間は目的に応じて変更することができる。かかる紫外線
処理は、減圧下または加圧下で処理してもさしつかえな
い。また、本発明の放電処理と紫外線処理を組み合わせ
て使用しても本発明の効果を達成することができ
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて詳細に説明する。
【0026】本発明で使用する評価方法は次の通りであ
る。 [耐屈曲試験]JIS P8115に準じてMIT形試
験機を用いて、サンプルサイズ10cm×1.5cmを試験
機にセットして、荷重250gをかけ、モ−タ−回転数
180rpmで試験を行い、屈曲回数が100回時の表
面抵抗を測定して、表面抵抗(Ω/□)値を求めた。 [表面抵抗値測定方法]上記サンプルを三菱化学株式会
社製のロレスタGPを用いて、JIS K7194に準
じて屈曲試験後の表面抵抗値を測定した。 実施例1 経糸に総繊度55デシテックス18フィラメント、緯糸
に83デシテックス36フィラメントのポリエステルの
マルチフィラメント糸を用いて経糸密度が150本/
2.54cm、緯糸密度が96本/2.54cmの平織物を
製織した。次いで、通常の方法による精錬、乾燥、仕上
げセットをし、その後織物を150℃×588ニュ−ト
ン下の条件でカレンダ−処理を行った後、該織物を空気
中で低圧水銀ランプを用いて波長184nmの条件下に
て紫外線処理を施した。しかる後、織物に銀微粒子とフ
ッ素系樹脂を60:40の割合で混合した樹脂をナイフ
コティング法によって40g/m2塗布した後、12O
℃×3分にて乾燥処理を行った。作成された試料を上記
試験方法にて屈曲による織物と樹脂被膜の接着性を屈曲
回数と表面抵抗値の変化から判定した。その結果を 表
1に示した。 実施例2 経糸に総繊度55デシテックス18フィラメント、緯糸
に83デシテックス36フィラメントのポリエステルの
マルチフィラメント糸を用いて経糸密度が150本/
2.54cm、緯糸密度が96本/2.54cmの平織物を
製織した。次いで、通常の方法による精錬、乾燥、仕上
げセットをし、その後織物を150℃×588ニュ−ト
ン下の条件でカレンダ−処理を行った後、片面にアルゴ
ンガス中で真空0.7Toor、電圧1.5KV、処理
速度20m/分の条件下にて低温プラズマ処理を施し
た。しかる後、織物に銀微粒子とフッ素系樹脂を60:
40の割合で混合し、樹脂をナイフコーティング法によ
って40g/m2塗布した後、12O℃×3分にて乾燥
処理を行った。作成された試料を上記試験方法にて屈曲
による織物と樹脂被膜の接着性を屈曲回数と表面抵抗値
の変化から判定した。その結果を 表1に示した。
【0027】実施例3 ポリエステルからなるフィルムの片面にアルゴンガス中
で真空1.0Toor、電圧1.7KV、処理速度15
m/分の条件下にて低温プラズマ処理を施した。しかる
後、化学メッキ処理組成液として、硫酸ニッケル、クエ
ン酸ナトリウム、次亜りん酸ナトリウム、酢酸ナトリウ
ム、塩化アンモニウムからなる酸性化学メッキ組成液を
調整して、液温70℃で10分間浸漬処理した後充分に
水洗、乾燥した。得られたメッキ織物を上記試験方法に
て屈曲によるフィルムとメッキ被膜の接着性を屈曲回数
と表面抵抗値の変化から判定した。その結果を 表1に
示した。 実施例4 経糸に総繊度55デシテックス18フィラメント、緯糸
に83デシテックス36フィラメントのポリエステルの
マルチフィラメント糸を用いて経糸密度が150本/
2.54cm、緯糸密度が96本/2.54cmの平織物を
製織した。次いで、通常の方法による精錬、乾燥、仕上
げセットをし、その後織物を150℃×588ニュ−ト
ン下の条件でカレンダ−処理を行った後、 該織物を空気
中で低圧水銀ランプを用いて波長184nmの条件下に
て紫外線処理を施した。しかる後、、化学メッキ処理組
成液として、硫酸ニッケル、クエン酸ナトリウム、次亜
りん酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化アンモニウム
からなる酸性化学メッキ組成液を調整して、液温70℃
で10分間浸漬処理した後充分に水洗、乾燥した。得ら
れたメッキフィルムを上記試験方法にて屈曲による織物
とメッキ被膜の接着性を屈曲回数と表面抵抗値の変化か
ら判定した。その結果を 表1に示した。 比較例1 経糸に総繊度55デシテックス18フィラメント、緯糸
に83デシテックス36フィラメントのポリエステルの
マルチフィラメント糸を用いて経糸密度が150本/
2.54cm、緯糸密度が96本/2.54cmの平織物を
製織した。次いで、通常の方法による精錬、乾燥、仕上
げセットをし、その後織物を150℃×588ニュ−ト
ン下の条件でカレンダ−処理を行った。その後、プラズ
マ処理、または紫外線処理を施さない織物を作製した
後、該織物に銀微粒子とフッ素系樹脂を60:40の割
合で混合し、樹脂をナイフコティング法によって40g
/m2塗布した後、12O℃×3分にて乾燥処理を行っ
た。。得られた織物を上記試験方法にて屈曲による織物
と樹脂被膜と織物の接着性を屈曲回数と表面抵抗値の変
化から判定した。その結果を 表1に示した。 比較例2 ポリエステルからなるフィルムにプラズマ処理、紫外線
処理を施していないフィルムを作成した後、化学メッキ
処理組成液として、硫酸ニッケル、クエン酸ナトリウ
ム、次亜りん酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化アン
モニウムからなる酸性化学メッキ組成液を調整して、液
温70℃で10分間浸漬処理した後充分に水洗、乾燥し
た。作成された試料を上記試験方法にて屈曲によるフィ
ルムと樹脂被膜の接着性を屈曲回数と表面抵抗値の変化
から判定した。その結果を 表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1から判るように低温プラズマ処理、お
よび紫外線処理を施した本発明の実施例1〜4ものは基
材と被膜の接着性が良好で、屈曲耐久性に優れた効果を
有するものであった。また、比較例1〜2のものは基材
と被膜の接着性が悪いため、屈曲耐久性が劣るものであ
った。
【0030】
【発明の効果】本発明の電磁波シ−ルド材は基材と樹脂
被膜の接着性に優れるため屈曲などによる物理的耐性が
大幅に改善され被膜の剥離や亀裂が起こりにくく、高い
導電性と電磁波の遮蔽性に優れたシ−ルド材料を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01B AB25 AK01A AK01B AK17 AK41 AL05B BA02 DE01B DG01A DG11A DG12 EH462 EH71B EJ541 EJ552 EJ582 EJ592 EJ612 EJ621 GB41 JA20A JD08 JG01B JL00 JM02B YY00A 5E321 AA03 BB23 BB41 BB44 GG05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維および合成フィルムから選ばれた
    少なくとも1種から構成されたシート状物で、その少な
    くとも片面が放電処理および紫外線処理から選ばれた少
    なくとも1種の処理が施されてなり、かつ、該シート状
    物の該処理面の少なくとも片面に、金属微粒子と合成樹
    脂とで構成された樹脂被膜および金属メッキ被膜から選
    ばれた少なくとも1種の導電性被膜が形成されてなる基
    材であって、かつ、該基材がJIS P8115に基づ
    いて測定される耐屈曲試験における、屈曲回数100回
    時の表面抵抗値が0.5Ω/□以下であることを特徴と
    する電磁波シールド材。
  2. 【請求項2】合成繊維および合成フィルムから選ばれた
    少なくとも1種から構成されたシート状物の少なくとも
    片面を、放電処理および紫外線処理から選ばれた少なく
    とも1種の処理を施した後、該処理面の少なくとも片面
    に、金属微粒子と合成樹脂とで構成された樹脂組成物を
    コーティング処理する手段、および、メッキ処理する手
    段から選ばれた少なくとも1種の処理を施して、導電性
    被膜を形成することを特徴とする電磁波シールド材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】該電磁波シールド材が、JIS P811
    5に基づいて測定される耐屈曲試験における、屈曲回数
    100回時の表面抵抗値が0.5Ω/□以下であること
    を特徴とする請求項2記載の電磁波シールド材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】該放電処理が、大気中で発生させたコロナ
    放電による処理、および、真空中で発生させたプラズマ
    放電処理から選ばれた少なくとも1種の処理である請求
    項2または3記載の電磁波シールド材の製造方法。
  5. 【請求項5】該プラズマ放電処理が、0.01〜50T
    orrの圧力の雰囲気中で行うものである請求項4記載
    の電磁波シールド材の製造方法。
  6. 【請求項6】該放電処理が、非重合性ガスおよび重合性
    ガスから選ばれた少なくとも1種のガス雰囲気中で施す
    ものである請求項5記載の電磁波シールド材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】該紫外線処理が、300nm以下の波長を
    含むものである請求項2または3記載の電磁波シールド
    材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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