JP5256052B2 - 電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラム - Google Patents

電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラム Download PDF

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この発明は、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラムに関し、特に、負荷の自己制御性を強化することで、大規模停電の防止に寄与することができる電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラムに関するものである。
従来、需要家に電力を供給する電力系統では、発電所等で発電される発電電力と需要家で消費される有効電力とのバランスが変化することによって、電力系統の周波数が変動する。具体的には、発電電力が負荷電力より大きくなると周波数が上昇し、逆に、負荷電力が発電電力より大きくなると周波数が低下する。
このような周波数の変動は、例えば、電動機の回転ムラによる製品不良の原因になるなど、電力使用者の利益を損ねる原因になり得る。そのため、電力系統では、電源側および負荷側それぞれにおいて、周波数を安定させるための周波数制御が行われる。図9は、従来の電力系統における周波数制御の分担を示す図である。
図9に示すように、例えば、数十分を超えるような周波数変動については、ELD(Economic Load Dispatching:経済負荷配分)によって周波数制御が行われる。また、数分から数十分程度の周波数変動については、LFC(Load Frequency Control:負荷周波数制御)によって周波数制御が行われ、数秒から数分程度の周波数変動については、ガバナフリー(G.F.:Governor Free)によって周波数制御が行われる。これらELD、LFCおよびガバナフリーは、いずれも電源側で行われる周波数制御である。
さらに、数秒に満たない程度の周期変動については、電力系統の慣性および負荷の自己制御性によって周波数制御が行われる。ここで、電力系統の慣性とは、各発電機およびタービンなどの発電プラントや需要家のモータなどが持つ慣性力である。すなわち、発電電力の合計と消費電力の合計の差を発電機などの回転体が加速または減速することにより吸収する力である。また、負荷の自己制御性とは、負荷が本来も持っている周波数に対して消費電力を変化する性質によって得られる性質である。具体的に説明すると、通常、負荷には、供給される電力の周波数が上昇すると負荷電力が増大し、逆に、周波数が低下すると負荷電力が減少する性質がある。この性質によれば、周波数が上昇した場合には負荷電力が増大することで周波数が下げられ、逆に、周波数が低下した場合には負荷電力が減少することで周波数が上げられる。すなわち、負荷には、周波数が変動した場合に周波数をもとに戻そうとする働きがある。このような働きが負荷の自己制御性と呼ばれている。
こうして、電源側および負荷側(需要家側)で周波数制御が行われることにより、電力系統の周波数は、常時は±0.1〜0.3Hzの範囲で維持される。そして、万が一、電力系統の周波数がおおよそ−1.0Hz〜+0.5Hzの範囲を超えてしまった場合には、発電機を保護するため、発電機ごとにタービンが停止される。また、周波数が−1.0Hz以上低下すると負荷側の機器が停止することもある。
以上、従来の電力系統について説明したが、近年では、このような電力系統に対し、電源側におけるCO原単位の抑制および低下の要請が増加している。そのため、近年では、高効率・低CO排出の硬直電源や自然エネルギー発電が増加しており、それにともなう周波数調整力の低下および周波数変動の要因の増加が懸念されている。
例えば、高効率な火力発電や原子力発電などの硬直化電源は、発電電力の出力調整を行うことが困難である。そのため、硬直化電源の増加は、周波数調整力の低下をともなう。また、風力発電や太陽光発電などの自然エネルギー発電は、風力発電におけるカットオフ(強風になった場合に発電機を停止すること)や太陽光発電における日照量の変化などによって発電電力が不規則に変動する。また、発電機のように回転しない、すなわち慣性力を持たない太陽光発電の増加は、電力系統の慣性をより低下させることになる。そのため、自然エネルギー発電の増加は、周波数が変動する要因の増加をともなう。
さらに、近年では、需要家の負荷として、エアコンやエコキュート(登録商標)などのインバーター機器が多く用いられるようになった。通常、インバーター機器には、供給される電力の周波数が変化しても一定の負荷電力を消費する特性、いわゆる定電力特性がある。そのため、近年では、電力系統全体で負荷の自己制御性が低下している。
一般的に、負荷の有効電力Pは、有効電力の基準値をP、電圧の基準値をV、周波数偏差(基準周波数からの差)をΔfとすると、以下の式(1)で表される。なお、式(1)において、αは電圧特性指数、βは周波数特性係数であり、それぞれの値は、電力系統において有効電力、電圧、周波数を実測することによって決められる。
Figure 0005256052
上記の式(1)からも分かるように、負荷の有効電力Pは、周波数偏差が大きくなると増大し、周波数偏差が小さくなると減少する。すなわち、式(1)は負荷の自己制御性を表している。そして、近年では、実測の結果から、βの値が減少していることが判明している。例えば、βが4.0から2.6に減少した場合を考える。その場合、50Hzの電力系統で周波数が0.1Hz変動すると、βが減少する前は負荷の有効電力が4.0%変化していたのに対し、βが減少した後は2.6%しか変化しないことになる。このことからも、近年では、電力系統全体で負荷の自己制御性が低下していることが分かる。
上述したように、近年では、電力系統において、周波数調整力の低下や周波数変動の増加、負荷の自己制御性の弱化が生じる傾向にあり、それにともなって、系統状態の不確実性および大規模停電の可能性の増大が懸念されている。
ここで、大規模停電を防ぐためには、事故などによって大電源が脱落した場合の周波数制御が重要となる。一般的に、電力系統は、大電源が脱落した場合には、各種の予備力が応動するように構成されている。図10は、従来の電力系統における大電源脱落時の予備力応動の一例を示す図であり、図11は、従来の電力系統における大電源脱落時の周波数の一例を示す図である。
例えば図10に示すように、大電源が脱落して周波数が低下すると、瞬動予備力、瞬動予備力を除く運転予備力、待機予備力の順で予備力が応動する。ここで、瞬動予備力とは、ガバナフリーによる発電などであり、瞬動予備力を除く運転予備力とは、LFCおよび手動調整による発電、および、停止中の状態から発動された水力発電などである。また、待機予備力とは、停止中の状態から発動された火力発電などである。
このように予備力が応動することによって、例えば図11に示すように、周波数は、電源脱落後、電力系統の慣性および瞬動予備力によって徐々に低下した後に、遅れて発動されるLFCや手動調整による予備力によって徐々に回復してゆく。このような変化の中で、周波数が予備力によって上昇する前に−1.0Hzを下回ってしまうと、前述したタービンの停止によって系統電源が徐々に脱落することによりさらに周波数が低下し、その結果、大規模停電が発生する。
したがって、電源脱落直後の周波数の低下速度を遅らせることができれば、周波数が−1.0Hzを下回る前に予備力によって上昇するので、その結果、大規模停電を防ぐことができる。そのためには、電力系統に接続される個々の負荷の自己制御性を強化する必要がある。
このような状況を鑑み、これまでにも、需要家に設置される負荷が電力系統の周波数を検出し、検出した周波数に応じて負荷の有効電力を自律的に調整する方法が考案されている(例えば、特許文献1または2を参照)。図12は、負荷における有効電力の自律制御の一例を示す図であり、電力系統の基準周波数が50Hzである場合の自律制御の一例を示している。この方法では、電力系統に事故が発生して周波数が低下した場合に、需要家の負荷は、例えば、図12に示す特性にしたがって自律的に有効電力を低下させる。このような自律制御を個々の負荷が行うことによって、電力系統全体の周波数低下が抑えられる。すなわち、個々の負荷の自己制御性が強化されることになる。
特開2006−42458号公報 特開2007−267496号公報
しかしながら、一般的なエアコンやエコキュートなどのインバーター機器では、機器自端の周波数検出精度が低いうえに、有効電力を連続的に変化させることができない。そのため、従来のインバーター機器では、周波数の変化に応じて有効電力を正しく調整することができず、自己制御性を強化することができなかった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、負荷の自己制御性を強化することで、大規模停電の防止に寄与することができる電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御装置であって、前記電力系統の周波数を計測する周波数計測手段と、前記周波数計測手段によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出手段と、前記周波数偏差算出手段によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が減少した場合には、前記有効電力が減少するように制御し、前記周波数偏差が増加した場合には、前記有効電力が増加するように制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が減少することによって前記有効電力を減少させた後に、前記周波数偏差が増加したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を増加させないように制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が増加することによって前記有効電力を増加させた後に、前記周波数偏差が減少したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは前記有効電力を減少させないように制御することを特徴とする。
また、本発明は、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御方法であって、前記電力系統の周波数を計測する周波数計測工程と、前記周波数計測工程によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出工程と、前記周波数偏差算出工程によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御工程とを含んだことを特徴とする。
また、本発明は、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御プログラムであって、前記電力系統の周波数を計測する周波数計測手順と、前記周波数計測手順によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出手順と、前記周波数偏差算出手順によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、電力系統の周波数を計測し、第一の時点から現時点までの周波数の移動平均と、第一の時点より後の第二の時点から現時点までの周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出し、算出した周波数偏差に応じて負荷の有効電力を制御するので、機器自端の周波数が精度よく検出されるとともに、有効電力を連続的に変化させることができ、周波数に応じて負荷の有効電力を正しく調整することが可能になる。したがって、負荷の自己制御性を強化することで、大規模停電の防止に寄与することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、周波数偏差が減少した場合には、有効電力が減少するように制御し、周波数偏差が増加した場合には、有効電力が増加するように制御するので、周波数が変化した場合に、その変化を戻すように有効電力が制御される。これにより、電力系統の負荷の自己制御性を強化することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、周波数偏差が減少することによって有効電力を減少させた後に、計測した周波数偏差が増加したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を増加させないように制御するので、有効電力の変化を安定させることが可能になる。これにより、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、効率よく周波数を調整することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、周波数偏差が増加することによって有効電力を増加させた後に、計測した周波数偏差が減少したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を減少させないように制御するので、有効電力の変化をより安定させることが可能になる。これにより、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、さらに効率よく周波数を調整することができるという効果を奏する。
図1は、本実施例1に係る空調装置の構成を説明するための説明図である。 図2は、図1に示した運転制御部の構成を示す図である。 図3は、本実施例1に係る負荷制御部による負荷制御を説明するための図である。 図4は、本実施例1に係る空調装置における負荷制御の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置の構成を説明するための説明図である。 図6は、図5に示した加熱制御部の構成を示す図である。 図7は、本実施例2に係る負荷制御部による負荷制御を説明するための図である。 図8は、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置における負荷制御の処理手順を示すフローチャートである。 図9は、従来の電力系統における周波数制御の分担を示す図である。 図10は、従来の電力系統における大電源脱落時の予備力応動の一例を示す図である。 図11は、従来の電力系統における大電源脱落時の周波数の一例を示す図である。 図12は、負荷における有効電力の自律制御の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラムの好適な実施例を詳細に説明する。
まず、実施例1として、本発明をエアコンなどの空調装置に適用した場合について説明する。図1は、本実施例1に係る空調装置の構成を説明するための説明図である。図1に示すように、本実施例1に係る空調装置1は、室内ユニット10および室外ユニット20を有する。
室内ユニット10は、室内熱交換器11およびファン12を有する。また、室外ユニット20は、コンプレッサー21、室外熱交換器22、ファン23、膨張弁24、四方弁25および運転制御部26を有する。このうち、運転制御部26は、室内ユニット10および室外ユニット20の各部を適宜に駆動することによって、空調装置1の運転制御を行う。
例えば、冷房運転の場合には、コンプレッサー21が、四方弁25を介して室内ユニットから冷媒を取り込み、取り込んだ冷媒を圧縮する。コンプレッサー21によって圧縮された冷媒は、四方弁25を介して室外熱交換器22に送られる。室外熱交換器22に送られた冷媒は、ファン23によって冷却されて液化する。液化した冷媒は、膨張弁24に送られて圧力を下げられたうえで室内ユニット10へ送られる。
室内ユニット10に送られた冷媒は、室内熱交換器11に送られ、室内熱交換器11を通過する際に、ファン23によって室内ユニット10に取り込まれた空気を冷却する。これにより、室内の空気が冷却される。そして、室内熱交換器11を通過した冷媒は、再度、室外ユニット20に取り込まれる。冷房運転では、このような一連の流れが繰り返される。
一方、暖房運転の場合には、コンプレッサー21は、膨張弁24、室外熱交換器22および四方弁25を介して室内ユニット10から冷媒を取り込み、取り込んだ冷媒を圧縮する。コンプレッサー21によって圧縮されることによって温度が上昇した冷媒は、四方弁25を介して室内ユニット10へ送られる。
室内ユニット10に送られた冷媒は、室内熱交換器11に送られ、室内熱交換器11内を通る際に、ファン23によって室内ユニット10に取り込まれた空気を温める。これにより、室内の空気が温められる。そして、室内熱交換器11を通過した冷媒は、再度、室外ユニット20に取り込まれる。暖房運転では、このような一連の流れが繰り返される。
そして、本実施例1に係る空調装置1では、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を自律的に調整するため、運転制御部26が、空調装置1の機器端子に入力される電力の周波数を計測し、計測した周波数に応じて空調装置1の有効電力を制御するようにしている。
図2は、図1に示した運転制御部26の構成を示す図である。具体的には、図2に示すように、運転制御部26は、特に、周波数計測部26a、周波数偏差算出部26bおよび負荷制御部26cを有する。
周波数計測部26aは、機器端子に入力される電力の周波数を計測することによって、電力系統の周波数を計測する。この周波数計測部26aは、一般的に利用されている周波数検出器などを用いて実現される。
周波数偏差算出部26bは、電力系統の周波数の変化を示す周波数偏差を算出する。具体的には、周波数偏差算出部26bは、周波数計測部26aによって計測される周波数に基づいて、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と、0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する。
すなわち、180秒前から現時点までの周波数の移動平均をFa、0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均をFnとすると、周波数偏差Ffは、以下に示す式(2)で表される。
Ff=Fn−Fa ・・・(2)
負荷制御部26cは、周波数偏差算出部26bによって算出された周波数偏差に応じて有効電力を制御する。なお、本実施例1では、負荷制御部26cが、例えばコンプレッサー21の駆動力を調整することによって、運転中の空調装置1の有効電力を100%、70%、40%の3段階に切り替え可能であることとする。図3は、本実施例1に係る負荷制御部26cによる負荷制御を説明するための図である。負荷制御部26cは、図3に示す特性にしたがって、空調装置1の有効電力を制御する。
具体的には、空調装置1の有効電力PLが100%に設定されていた場合、負荷制御部26cは、周波数偏差算出部26bによって算出された周波数偏差Ffが−0.4Hz以上であったときには、有効電力PLを変更しない。ここで、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが−0.6Hz以上かつ−0.4Hz未満であったときには、有効電力PLを70%に変更する。また、周波数偏差Ffが−0.8Hz以上かつ−0.6Hz未満であったときには、有効電力PLを40%に変更し、周波数偏差Ffが−0.8Hz未満であったときには、空調装置1の運転を停止する。
また、空調装置1の有効電力PLが70%に設定されていた場合、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが+0.4Hz以上であったときには、有効電力PLを100%に変更する。ここで、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが−0.4Hz以上かつ+0.4Hz未満であったときには、有効電力PLを変更しない。また、周波数偏差Ffが−0.6Hz以上かつ−0.4Hz未満であったときには、有効電力PLを40%に変更し、周波数偏差Ffが−0.6Hz未満であったときには、空調装置1の運転を停止する。
また、空調装置1の有効電力PLが40%に設定されていた場合、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが+0.6Hz以上であったときには、有効電力PLを100%に変更する。ここで、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが+0.4Hz以上かつ−0.6Hz未満であったときには、有効電力PLを70%に変更する。また、周波数偏差Ffが−0.4Hz以上かつ+0.4Hz未満であったときには、有効電力PLを変更せず、周波数偏差Ffが−0.4Hz未満であったときには、空調装置1の運転を停止する。
負荷制御部26cは、空調装置1が運転されている間、上述した有効電力PLの制御を所定の周期で繰り返し実行する。
なお、負荷制御部26cは、上述した有効電力PLの制御において、周波数偏差Ffが減少することによって有効電力PLを減少させた後に、周波数偏差Ffが復帰(増加)したとしても、周波数偏差Ffが復帰した時点から180秒間は有効電力PLを復帰(増加)させない。逆に、周波数偏差Ffがさらに減少した場合には、負荷制御部26cは、その時点で瞬時に有効電力PLを減少させる。
同様に、負荷制御部26cは、周波数偏差Ffが増加することによって有効電力PLを増加させた後に、周波数偏差Ffが復帰(減少)したとしても、周波数偏差Ffが復帰した時点から180秒間は有効電力PLを復帰(減少)させない。逆に、周波数偏差Ffがさらに増加した場合には、負荷制御部26cは、その時点で瞬時に有効電力PLを増加させる。
次に、本実施例1に係る空調装置1における負荷制御の処理手順について説明する。図4は、本実施例1に係る空調装置1における負荷制御の処理手順を示すフローチャートである。本実施例1では、空調装置1が運転されている間、室外ユニット20の運転制御部26が、以下で説明する一連の処理手順を所定の周期で繰り返し実行する。
図4に示すように、本実施例1に係る空調装置1では、室外ユニット20の運転制御部26において、周波数計測部26aが、機器端子の周波数を計測する(ステップS11)。
続いて、周波数偏差算出部26bが、周波数計測部26aによって計測された周波数に基づいて、180秒前から現在までの周波数の移動平均Faを算出し(ステップS12)、0.2秒前から現在までの周波数の移動平均Fnを算出する(ステップS13)。その後、周波数偏差算出部26bは、算出した移動平均FaおよびFnの差を求めることによって周波数偏差Ffを算出する(ステップS14)。
そして、負荷制御部26cが、周波数偏差算出部26bによって算出された周波数偏差Ffに応じて空調装置1の有効電力を変更する(ステップS15)。
上述してきたように、本実施例1では、空調装置1において、周波数計測部26aが、機器端子の周波数を計測することによって電力系統の周波数を計測し、周波数偏差算出部26bが、周波数計測部26aによって計測される周波数に基づいて、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する。そして、負荷制御部26cが、周波数偏差算出部26bによって算出された周波数偏差に応じて、空調装置1の有効電力を制御する。
通常、負荷機器において、機器端子の周波数と基準周波数との差を正確に検出するためには、水晶発振器などを備えた高価な周波数検出器が必要となる。しかし、主に家電として用いられるインバーター機器は、できるだけコストを低減することが要求される。そのため、インバーター機器には安価な周波数検出器が用いられる場合が多い。
しかし、一般的に、安価な周波数検出器は、機器端子の周波数と基準周波数との差を精度よく検出することは難しいが、機器端子の周波数の経時的な変化を精度よく検出することは可能である。本実施例1では、周波数偏差算出部26bが、長さが異なる2つの期間における周波数の移動平均の差を周波数偏差として算出するので、安価な周波数検出器が用いられている場合でも、精度よく周波数偏差を算出することができる。
したがって、本実施例1によれば、周波数の変化が精度よく検出されるとともに、有効電力を連続的に変化させることができるので、周波数に応じて空調装置1の有効電力を正しく調整することが可能になる。これにより、空調装置1は電力系統の負荷の自己制御性を強化することが可能になる。
こうして、電力系統に接続される個々の空調装置1が電力系統の負荷の自己制御性を強化することによって、電力系統自身が有する安定状態への回復力が強化されることになる。その結果、発電機やタービンが停止される前に周波数を回復することが可能になり、系統電源が一斉に脱落することによる大規模停電を防ぐことができる。特に、本実施例1のように、空調装置1が電力系統の負荷の自己制御性を強化すれば、電力需要のピークとなる夏季において、大規模停電が発生する可能性を低減することができる。
また、本実施例1では、負荷制御部26cが、周波数偏差が減少した場合には、有効電力が減少するように制御し、周波数偏差が増加した場合には、有効電力が増加するように制御する。したがって、周波数が変化した場合に、その変化を戻すように有効電力が制御されるので、電力系統の負荷の自己制御性を強化することができる。
また、本実施例1では、負荷制御部26cが、周波数偏差が減少することによって有効電力を減少させた後に、計測した周波数偏差が増加したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を増加させないように制御する。したがって、有効電力の変化を安定させることが可能になるので、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、効率よく周波数を調整することができる。
また、本実施例1では、負荷制御部26cが、周波数偏差が増加することによって有効電力を増加させた後に、計測した周波数偏差が減少したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を減少させないように制御する。したがって、有効電力の変化をより安定させることが可能になるので、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、さらに効率よく周波数を調整することができる。
なお、本実施例2では、周波数偏差算出部47bが、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と、0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均とから周波数偏差を算出する場合について説明した。しかしながら、移動平均を求める期間の長さは180秒および0.2秒に限定されるものではなく、実測値などに基づいて適宜に変更することが可能である。
次に、実施例2として、本発明をエコキュートなどのヒートポンプ式給湯装置に適用した場合について説明する。図5は、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置の構成を説明するための説明図である。図5に示すように、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置2は、貯湯タンクユニット30およびヒートポンプユニット40を有する。
貯湯タンクユニット30は、貯湯タンク31、給湯管32、給水管33、循環管34を有する。また、ヒートポンプユニット40は、コンプレッサー41、水加熱用熱交換器42、膨張弁43、空気用熱交換器44、ファン45、循環ポンプ46、加熱制御部47を有する。このうち、加熱制御部47は、ヒートポンプユニット40各部を適宜に駆動することによって、ヒートポンプユニット40の加熱制御を行う。
かかるヒートポンプ式給湯装置2は、例えば、料金が割安な深夜電力によって運転され、空気の熱を利用して湯を沸かす。具体的には、ヒートポンプ式給湯装置2では、ヒートポンプユニット40において、ファン45が外気を取り込み、その外気によって空気用熱交換器44を通る冷媒が温められる。温められた冷媒は、コンプレッサー41によって圧縮され、さらに高温になる。そして、高温になった冷媒は、水加熱用熱交換器42に送られ、水加熱用熱交換器42内を通る際に、循環ポンプ46によって貯湯タンクユニット30から取り込まれた水を温める。
ヒートポンプユニット40によって温められた水は、循環管34を介して貯湯タンクユニット30に送られる。貯湯タンクユニット30では、ヒートポンプユニット40から送られた温水は、貯湯タンク31に貯められたうえで、給湯管32を介して供給(給湯)される。貯湯タンク31には、給水管33を介して水が供給(給水)され、給水された水は循環管34を介してヒートポンプユニット40に取り込まれて温められる。このような一連の流れを繰り返すことによって、ヒートポンプ式給湯装置2は湯を沸かす。
そして、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置2では、電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を自律的に調整するため、加熱制御部47が、ヒートポンプ式給湯装置2の機器端子に入力される電力の周波数を計測し、計測した周波数に応じて自律的にヒートポンプ式給湯装置2の有効電力を制御するようにしている。
図6は、図5に示した加熱制御部47の構成を示す図である。具体的には、図2に示すように、加熱制御部47は、特に、周波数計測部47a、周波数偏差算出部47bおよび負荷制御部47cを有する。
周波数計測部47aは、機器端子に入力される電力の周波数を計測することによって、電力系統の周波数を計測する。この周波数計測部47aは、一般的に利用されている周波数検出器などを用いて実現される。
周波数偏差算出部47bは、電力系統の周波数の変化を示す周波数偏差を算出する。具体的には、周波数偏差算出部47bは、周波数計測部47aによって計測される周波数に基づいて、実施例1における周波数偏差算出部26bと同様に、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と、0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する。
負荷制御部47cは、周波数偏差算出部47bによって算出された周波数偏差に応じて有効電力を制御する。なお、本実施例2では、負荷制御部47cが、例えばコンプレッサー41の駆動力を調整することによって、ヒートポンプユニット40の有効電力を100%あるいは0%の2段階に切り替え可能であることとする。図7は、本実施例2に係る負荷制御部47cによる負荷制御を説明するための図である。負荷制御部47cは、図7に示す特性にしたがって、空調装置1の有効電力を制御する。
具体的には、ヒートポンプユニット40の有効電力PLが100%に設定されていた場合、負荷制御部47cは、周波数偏差算出部47bによって算出された周波数偏差Ffが−0.4Hz以上であったときには、有効電力PLを変更しない。一方、周波数偏差Ffが−0.4Hz未満であったときには、負荷制御部47cは、有効電力PLを0%に変更する。
また、ヒートポンプユニット40の有効電力PLが0%に設定されていた場合、負荷制御部47cは、周波数偏差算出部47bによって算出された周波数偏差Ffが−0.4Hz以上であったときには、有効電力PLを100%に変更する。一方、周波数偏差Ffが−0.4Hz未満であったときには、負荷制御部47cは、有効電力PLを変更しない。
負荷制御部47cは、ヒートポンプ式給湯装置2が運転されている間、上述した有効電力PLの制御を所定の周期で繰り返し実行する。
なお、負荷制御部47cは、上述した有効電力PLの制御において、周波数偏差Ffが減少することによって有効電力PLを減少させた後に、周波数偏差Ffが復帰(増加)したとしても、周波数偏差Ffが復帰した時点から180秒間は有効電力PLを復帰(増加)させない。
同様に、負荷制御部47cは、周波数偏差Ffが増加することによって有効電力PLを増加させた後に、周波数偏差Ffが復帰(減少)したとしても、周波数偏差Ffが復帰した時点から180秒間は有効電力PLを復帰(減少)させない。
次に、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置2における負荷制御の処理手順について説明する。図8は、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置2における負荷制御の処理手順を示すフローチャートである。本実施例2では、ヒートポンプ式給湯装置2が運転されている間、ヒートポンプユニット40の加熱制御部47が、以下で説明する一連の処理手順を所定の周期で繰り返し実行する。
図8に示すように、本実施例2に係るヒートポンプ式給湯装置2では、ヒートポンプユニット40の加熱制御部47において、周波数計測部47aが、機器端子の周波数を計測する(ステップS21)。
続いて、周波数偏差算出部47bが、周波数計測部47aによって計測された周波数に基づいて、180秒前から現在までの周波数の移動平均Faを算出し(ステップS22)、0.2秒前から現在までの周波数の移動平均Fnを算出する(ステップS23)。その後、周波数偏差算出部47bは、算出した移動平均FaおよびFnの差を求めることによって周波数偏差Ffを算出する(ステップS24)。
そして、負荷制御部47cが、周波数偏差算出部47bによって算出された周波数偏差Ffに応じてヒートポンプ式給湯装置2の有効電力を変更する(ステップS25)。
上述してきたように、本実施例2では、ヒートポンプ式給湯装置2において、周波数計測部47aが、機器端子の周波数を計測することによって電力系統の周波数を計測し、周波数偏差算出部47bが、周波数計測部47aによって計測される周波数に基づいて、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する。そして、負荷制御部47cが、周波数偏差算出部47bによって算出された周波数偏差に応じて、ヒートポンプユニット40の有効電力を制御する。
したがって、本実施例2によれば、実施例1と同様に機器自端の周波数が精度よく検出されるとともに、有効電力を連続的に変化させることができるので、周波数に応じてヒートポンプ式給湯装置2の有効電力を正しく調整することが可能になる。言い換えれば、ヒートポンプ式給湯装置2は電力系統の負荷の自己制御性を強化することが可能になる。
こうして、電力系統に接続される個々のヒートポンプ式給湯装置2が電力系統の負荷の自己制御性を強化することによって、電力系統自身が有する安定状態への回復力が強化されることになる。その結果、実施例1と同様に、発電機のタービンが停止される前に周波数を回復することが可能になり、系統電源が一斉に脱落することによる大規模停電を防ぐことができる。特に、本実施例2のように、ヒートポンプ式給湯装置2が電力系統の負荷の自己制御性を強化すれば、電力系統に並列される発電機の台数が少ないため周波数の調整能力が低くなる深夜において、大規模停電が発生する可能性を低減することができる。
また、本実施例2では、負荷制御部47cが、周波数偏差が減少した場合には、有効電力が減少するように制御し、周波数偏差が増加した場合には、有効電力が増加するように制御する。したがって、周波数が変化した場合に、その変化を戻すように有効電力が制御されるので、電力系統の負荷の自己制御性を強化することができる。
また、本実施例2では、負荷制御部47cが、周波数偏差が減少することによって有効電力を減少させた後に、計測した周波数偏差が増加したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を増加させないように制御する。したがって、有効電力の変化を安定させることが可能になるので、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、効率よく周波数を調整することができる。
また、本実施例2では、負荷制御部47cが、周波数偏差が増加することによって有効電力を増加させた後に、計測した周波数偏差が減少したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を減少させないように制御する。したがって、有効電力の変化をより安定させることが可能になるので、電力会社が制御している発電機の予備力による周波数制御を妨げることなく、さらに効率よく周波数を調整することができる。
なお、本実施例2では、周波数偏差算出部47bが、180秒前から現時点までの周波数の移動平均と、0.2秒前から現時点までの周波数の移動平均とから周波数偏差を算出する場合について説明した。しかしながら、移動平均を求める期間の長さは180秒および0.2秒に限定されるものではなく、実測値などに基づいて適宜に変更することが可能である。
以上、実施例1および2について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施例では、空調装置1およびヒートポンプ式給湯装置2に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、冷蔵庫など、他のインバーター機器にも同様に適用することができる。さらには、インバーター機器に限らず、他の負荷機器にも同様に適用することができる。
また、上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータに実行させることによって実現することも可能である。その場合には、上記実施例で説明した各種の処理手順を規定した電力負荷制御プログラムを、あらかじめROM(Read Only Memory)などの記憶装置に記憶させておく。そして、コンピュータに備えられたCPU(Central Processing Unit)やMCU(Micro Control Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの処理装置が、記憶装置からに記憶されている電力負荷プログラムを読み出して実行する。
以上のように、本発明に係る電力負荷制御装置、電力負荷制御方法および電力負荷制御プログラムは、電力系統に接続される負荷の自己制御性を強化することによって大規模停電を防止する場合に有用であり、特に、定電力特性を有するインバーター機器に電力系統の負荷の自己制御性を強化する能力を持たせる場合に適している。
1 空調装置
10 室内ユニット
11 室内熱交換器
12 ファン
20 室外ユニット
21 コンプレッサー
22 室外熱交換器
23 ファン
24 膨張弁
25 四方弁
26 運転制御部
26a 周波数計測部
26b 周波数偏差算出部
26c 負荷制御部
2 ヒートポンプ式給湯装置
30 貯湯タンクユニット
31 貯湯タンク
32 給湯管
33 給水管
34 循環管
40 ヒートポンプユニット
41 コンプレッサー
42 水加熱用熱交換器
43 膨張弁
44 空気用熱交換器
45 ファン
46 循環ポンプ
47 加熱制御部
47a 周波数計測部
47b 周波数偏差算出部
47c 負荷制御部

Claims (6)

  1. 電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御装置であって、
    前記電力系統の周波数を計測する周波数計測手段と、
    前記周波数計測手段によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出手段と、
    前記周波数偏差算出手段によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御手段と
    を備えたことを特徴とする電力負荷制御装置。
  2. 前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が減少した場合には、前記有効電力が減少するように制御し、前記周波数偏差が増加した場合には、前記有効電力が増加するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電力負荷制御装置。
  3. 前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が減少することによって前記有効電力を減少させた後に、前記周波数偏差が増加したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは有効電力を増加させないように制御することを特徴とする請求項2に記載の電力負荷制御装置。
  4. 前記負荷制御手段は、前記周波数偏差が増加することによって前記有効電力を増加させた後に、前記周波数偏差が減少したとしても、当該周波数偏差が増加した時点から所定時間が経過するまでは前記有効電力を減少させないように制御することを特徴とする請求項2または3に記載の電力負荷制御装置。
  5. 電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御方法であって、
    前記電力系統の周波数を計測する周波数計測工程と、
    前記周波数計測工程によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出工程と、
    前記周波数偏差算出工程によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御工程と
    を含んだことを特徴とする電力負荷制御方法。
  6. 電力系統の周波数変動に応じて負荷の有効電力を制御する電力負荷制御プログラムであって、
    前記電力系統の周波数を計測する周波数計測手順と、
    前記周波数計測手順によって計測される周波数に基づいて、第一の時点から現時点までの前記周波数の移動平均と前記第一の時点より後の第二の時点から現時点までの前記周波数の移動平均との差を求めることで周波数偏差を算出する周波数偏差算出手順と、
    前記周波数偏差算出手順によって算出された周波数偏差に応じて前記負荷の有効電力を制御する負荷制御手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする電力負荷制御プログラム。
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