JP5256000B2 - 塵芥収集車 - Google Patents
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Description
上記電動モータは車両に搭載されたバッテリから電力供給を受けて駆動されるため、エンジンを停止させた状態で積込装置を動作させることができ、積み込み作業を低騒音で行うことができるとともに、排気ガス量を削減することができる。
そこで、上記問題を解決するものとして、キャブ(運転室)と塵芥収容箱との間に存在するキャブバックスペースに駆動装置を配置する塵芥収集車が知られている。このキャブバックスペースは、上記積込装置の油圧機器の作動油を貯留するオイルタンクを配置するために従来から存在するスペースであることから、車種に影響を受けることなく駆動装置を配置することができる。
ところが、近年、上記バッテリの蓄電量を増加させるなどの理由により駆動装置が大型化しており、従来のキャブバックスペースだけでは駆動装置を配置することができないため、塵芥収容箱の前後方向の長さを短く形成してキャブバックスペースを広げることが行われている。しかし、塵芥収容箱の前後方向の長さを短くすると、塵芥収容箱内の収容スペースが減少するという新たな問題が生じる。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、塵芥収容箱の収容スペースを減少させることなく駆動装置の配置スペースを増加することができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
このような構成の塵芥収集車によれば、排出板を最前方位置に位置させたときに、当該排出板の傾斜部の下部より前方であって、塵芥収容箱の底部に形成されるデッドスペースに、駆動装置の一部が収納される収納部を配置するようにしたので、塵芥収容箱内の排出板より後方の塵芥収容スペースを減少させることなく、駆動装置の配置スペースを増加することができる。
この場合、バッテリを燃料タンクから離反した位置に配置するようにしたので、バッテリの発熱によって燃料タンクから漏洩した燃料が引火するのを防止することができる。
この場合、第1収納部と第2収納部とを車幅方向に配置するようにしたので、収納部を前後方向に長く形成することなく、駆動装置の配置スペースをさらに増加させることができる。
この場合、塵芥収容箱を車体フレームに組み付ける前に、収納部をあらかじめ塵芥収容箱に取り付けておくことができるので、組み付け作業を容易に行うことができる。
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点Pを中心に回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能である。塵芥投入箱3は、図の実線で示す位置では塵芥収容箱2を閉鎖し、図の二点鎖線で示すように上方へ回動したときは塵芥収容箱2を開放して塵芥を排出することができる状態とする。
メインスイッチ34は、「積込」、「OFF」、「排出」のいずれかの位置に保持することができるスイッチであり、「OFF」から「積込」位置に操作することで積込動作が可能である。「排出」位置ではディスチャージシリンダ19やスイングシリンダ20を動作させることができる。
かき出しスイッチ37は、「自動」又は「手動」の選択スイッチであり、「自動」位置では、塵芥投入箱3を上方端まで回動させると自動的に積込と同様の動作が行われ、塵芥投入箱3の底に残っている塵芥を排出することができる。
メインランプ38は、スイッチボックスSB1の各スイッチ操作が可能な状態のとき点灯している。ロックランプ39は、上記テールゲートロック31がロック状態のとき点灯している。充電ランプ40は、後述するリレーボックス54の開閉蓋54dが開放された状態のとき点灯している。
警報ブザー41は、後述する第5近接スイッチ63が検知状態のときにキースイッチ55がオンになると鳴動するようになっている。
上記バルブボックス33内の各ソレノイド24e〜27e,24s〜27s及び切換弁28a〜28bは、コントローラ47によって励磁・消磁される。なお、各ソレノイド等のブロックの名称は、機能で表示している。コントローラ47には、図示の各機能スイッチ(SWと表記。以下同様。)34〜37,42〜44、前述の第1〜第4近接スイッチ14〜17、後述する第5近接スイッチ63、圧力センサ32、後述する温度計59および回転数センサ60から入力信号が与えられる。また、各種ランプ38〜40および警報ブザー41がコントローラ47の出力により点灯する。
なお、上記バルブボックス33、パワーユニット48、バッテリボックス49、リレーボックス54、コントローラボックス56および上記各ボックス33、49、54、56にそれぞれ収納されている機器が、本発明の駆動装置58を構成している。
電動モータ45の制御は、図7のPQ線図において、温度計59の温度が100℃以下の場合には、図中の「低温時」と表示した高出力設定に従って行われる。具体的には、上記圧力センサ32から入力される信号によって表される作動圧をP[Pa]、回転数センサ60から入力される信号によって表される回転数を吐出量換算してQ[m3/秒]とすると、電動モータ45の出力(P・Q)が一定値(11kW)となるように制御される。例えば、P=P1(16MPa)のとき、Q=Q1(0.69×10-3m3/秒(41リットル/分))となり、電動モータ45の出力は、
P1・Q1=16×106×0.69×10-3
=11×103[W]=11[kW]
となる。
P2・Q2=8×106×0.41×10-3
=3.3×103[W]=3.3[kW]
となる。
そして、上記低出力設定により電動モータ45を低出力で駆動すると、徐々に電動モータ45の温度が下降し、温度計59の温度が100℃以下まで下降すると、上記高出力設定の制御に切り変わる。このように、電動モータ45の温度が高温になると、高出力設定から低出力設定の制御に切り換えるようにしたので、電動モータ45が温度上昇により破損するのを防止することができる。
また、第5近接スイッチ63が非検知状態のときに、キャブ1a内のキースイッチ55が運転者によりオン操作されると、キャブ1a内の警報ブザー41を鳴動させ、運転者に警報を発するようになっている。これにより、運転者が誤ってバッテリ46の充電中に車両を走行させるのを防止することができる。
なお、上記第1収納部64と第2収納部69とにより収納部76(図16参照)が構成されている。
また、上記第1収納部64は車幅方向の一方側である左舷側(図16右側)に配置されており、燃料タンク68は車幅方向の他方側である右舷側(図16左側)に配置されている。このように、バッテリ46を収納する第1収納部64と燃料タンク68は、それぞれ車幅方向に離反した位置に配置されているため、バッテリ46の発熱によって、燃料タンク68から漏洩した燃料が引火するのを防止することができる。
また、第1収納部64および第2収納部69は、車体フレーム1bより上方に取り付けられているため、車体フレーム1bを加工させることなく収納部76を取り付けることができる。
さらに、第1収納部64と第2収納部69とを塵芥収容箱2に取り付けるようにしたので、塵芥収容箱2を車体フレーム1b上に組み付ける前に、収納部76をあらかじめ塵芥収容箱2に取り付けておくことができる。このため、上記組み付け作業を容易に行うことができる。
図17および図18において、塵芥収容箱2の底部の左舷側であって、排出板18を最前方位置(図17の左側)に位置させた状態で、その傾斜部18aの下部より前方(図17の左側)に、第1収納部77が配置されている。
第1収納部77は、塵芥収容箱2の前壁2dおよび側壁2eに対して水平方向に垂直に折り曲げて一体形成された水平部78と、塵芥収容箱2の底板2bに対して鉛直方向に垂直に折り曲げて一体形成された鉛直部79と、塵芥収容箱2の主桁2cおよび車体フレーム1bの外側面に固定されているL型の支持部材80とから形成されている。支持部材80の水平方向に延びる載置部80aにバッテリボックス49が載置固定されている。
また、第1収納部77は、車体フレーム1bの側方に配置されているため、その取付位置を低くすることができるため、上記デッドスペースが上下方向に低く形成されている場合(例えば傾斜部18aの水平面に対する傾斜角が小さい場合)でも、塵芥収容箱2の収容スペースSを減少させることなく、駆動装置58の配置スペースを増加することができる。
また、上記各実施形態では、収納部76を第1収納部64(77)と第2収納部69とにより構成しているが、少なくとも1つの収納部を形成していればよい。
さらに、第1収納部64(77)を車両の左舷側に、第2収納部69を車両の右舷側に配置しているが、第1収納部64(77)と第2収納部69とを逆に配置してもよい。
また、上記各実施形態では、第1収納部64(77)にバッテリボックス49を収納し、第2収納部69にパワーユニット48を収納しているが、バッテリボックス49とパワーユニット48とを逆に収納してもよい。その際、燃料タンク68が第1収納部64(77)の下方に配置されている場合は、前述の如く燃料タンク68の火災を防止することができるという点で有効である。また、第1収納部64(77)と第2収納部69には、その他の駆動装置58を構成するバルブボックス33、リレーボックス54またはコントローラボックス56のいずれかを収納するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態では、塵芥収容箱2の主桁2cを切断した箇所に第1収納部64を配置しているが、傾斜部18aの前方のデッドスペースが上下方向に広く形成されている場合(例えば傾斜部18aの水平面に対する傾斜角が大きい場合)は、主桁2cを切断せずに、主桁2c上に第1収納部64を配置してもよい。
また、上記第1の実施形態では、第1収納部64および第2収納部69を底板2bや前壁2dの一部を切断して配置しているが、傾斜部18a前方の塵芥収容箱2内に形成されるデッドスペースが広い場合には、この塵芥収容箱2内のデッドスペースに配置することも可能である。この場合は、上記各部2a,2cを切断することなく第1収納部64および第2収納部69を容易に配置することができる。
また、上記各実施形態では、排出板18の傾斜部18aは平面状に形成されているが、円弧状に形成するようにしてもよい。
また、上記各実施形態の積込装置Tは、押込板8のみで塵芥を積み込むプレス式であるが、押込板と回転板との協働により塵芥を積み込む回転板式であってもよい。
1b 車体フレーム
2 塵芥収容箱
2a 開口部
3 塵芥投入箱
18 排出板
18a 傾斜部
46 バッテリ
58 駆動装置
64 第1収納部
68 燃料タンク
69 第2収納部
76 収納部
T 積込装置
Claims (4)
- 車体フレームに搭載され、後面に開口部を有する塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の前記開口部に連接して設けられている塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込むための積込装置と、
バッテリを有するとともに、当該バッテリを動力源として前記積込装置を駆動する駆動装置と、
前記塵芥収容箱内に、最前方位置と最後方位置との間で前後移動可能に設けられているとともに、下部に後下がりに傾斜している傾斜部を有し、後方に移動することで当該塵芥収容箱内に収容されている塵芥を前記開口部から排出する排出板と、
前記塵芥収容箱の底部に配置され、かつ前記排出板を前記最前方位置に位置させた状態で前記傾斜部の下部より前方に配置されているとともに、前記駆動装置の少なくとも一部が収納された収納部と、
を備え、
前記収納部は少なくとも一部が前記塵芥収納箱の底板より上方に位置し、前記収納部と前記塵芥収納箱の内部との間に隔壁を介在していることを特徴とする塵芥収集車。 - 前記塵芥収容箱の底板は一部が切断され、前記隔壁は、当該切断部に固定された天板であって、当該天板の下部に前記収納部が位置している請求項1記載の塵芥収集車。
- 前記塵芥収容箱の前壁および側壁の一部が一体的に内側に陥没して凹所が形成されており、当該凹所が前記隔壁であって、前記凹所の外側に前記収納部が位置している請求項1記載の塵芥収集車。
- 前記車体フレームの車幅方向の一方側に設けられているとともに、エンジンの駆動燃料を貯留している燃料タンクをさらに備え、
前記収納部が、前記車体フレームの車幅方向の他方側に配置されているとともに、前記バッテリを収納している請求項1ないし3のいずれかに記載の塵芥収集車。
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