JP5255405B2 - デジタル映像信号の送信装置、受信装置及び伝送システム - Google Patents
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Description
〔映像伝送システム〕
まず、映像伝送システムの全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態による送信装置及び受信装置を含む映像伝送システムの全体構成を示す図である。この映像伝送システム100は、複数のデジタル映像信号(以下、「映像信号」という。)を伝送するシステムであり、送信装置101及び受信装置102により構成される。送信装置101と受信装置102とは、伝送路103により接続される。
映像信号として用いられる代表的なものにはHD−SDI信号がある。HD−SDI信号は、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)の292Mで規格化されている、非圧縮のHDTV映像と音声信号を多重して伝送するシリアルデジタルインターフェース規格の信号である。
次に、図1に示した送信装置101について詳細に説明する。図3は、送信装置101及び受信装置102の構成を示すブロック図である。この送信装置101は、HD−SDIRxI/F111〜114、誤り訂正符号化部115,116、多重部117及び送信I/F118を備えている。HD−SDIRxI/F111〜114は、例えばハイビジョンカメラ等の映像機器から、映像信号及び音声信号が多重されたHD−SDI信号を受信するインターフェースである。HD−SDIRxI/F111〜114は、4系統のHD−SDI信号1〜4を受信し、4系統のうちのHD−SDI信号1,2を誤り訂正符号化部115に出力し、HD−SDI信号3,4を誤り訂正符号化部116に出力する。
次に、図1に示した受信装置102について詳細に説明する。図3を参照して、この受信装置102は、受信I/F120、分離部121、誤り訂正復号部122,123及びHD−SDITxI/F124〜127を備えている。受信I/F120は、送信装置101から伝送路103を介して伝送信号を受信し、その電気、光または電波形式の信号を、後述する処理を行うための電気信号に変換し、分離部121に出力する。
次に、図3に示した誤り訂正符号化部115,116の処理について、畳み込み符号を用いた例を挙げて具体的に説明する。この処理は、ビットの重みを考慮して設定された符号化率で誤り訂正符号化を行うものである。図4は、HD−SDI信号1,2の上位2ビットのデータを符号化率1/2で、8ビット目から3ビット目までのデータを符号化率2/3で、下位2ビットのデータを符号化率1で誤り訂正符号化を行う処理を説明する図であり、図3に示した送信装置101のHD−SDIRxI/F111,112及び誤り訂正符号化部115による信号の流れ及び処理を示している。尚、HD−SDIRxI/F113,114及び誤り訂正符号化部116による信号の流れ及び処理も同様である。また、図5は、HD−SDI信号1,2の上位2ビットのデータを符号化した後の格納処理を説明する図であり、図6は、HD−SDI信号1,2の8ビット目から3ビット目までのデータを符号化した後の格納処理を説明する図である。
次に、符号化率について説明する。符号化率は、コンピュータによる自動計算またはオペレータによる手動計算により、以下の設定手順で決定される。誤り訂正符号化部115,116及び誤り訂正復号部122,123は、以下の設定手順で決定された符号化率を用いて処理を行う。
(1)HD−SDI信号に対する符号化率の設定
(2)HD−SDI信号の各ビットに対する符号化率の設定
FRk=ak/bk
ここで、a,b,kは正の整数とする。
N=b1+b2+b3+・・・
本例では、N=b1+b2=3+3=6という関係にある。
N=b1+b2+b3+・・・
前述した例では、多重数N=6、第1のグループの符号化率FR1=a1/b1=2/3、第2のグループの符号化率FR2=a2/b2=2/3、N=b1+b2=3+3=6である。
PRm=cm/dm
ここで、mは10以下の正の整数とする。例えば、10ビット目から1ビット目まで、以下のような符号化率が考えられる。
PR10=1/2,PR9=1/2,PR8=2/3,PR7=2/3,PR6=2/3,PR5=2/3,PR4=2/3,PR3=2/3,PR2=1,PR1=1
但し、符号化率1は誤り訂正符号化を行わないことを意味する。また、グループ内のHD−SDI信号は、同じビット位置のデータに対して同じ符号化率で誤り訂正符号化を行うものとする。
FECS=LCM(c1,c2,c3,・・・)
ここで、LCM()は、()内の各数値の最小公倍数を表す関数である。いま、HD−SDI信号の1シンボルを1画素のビット数と同じ10ビットとする。誤り訂正符号化により発生した冗長データが、過不足のない容量で伝送されるには、誤り訂正符号化したデータを、誤り訂正の単位シンボルで伝送する総ビット数Tに過不足なく納める必要がある。すなわち、誤り訂正の単位シンボルで生成する誤り訂正符号化部115,116からの総出力ビット数FBをTと同数にすることにより、過不足なく納めることができる。Cはc1,c2,c3,・・・の集合体を示す。
FB=Σ(LCM(C)/cm×dm×bk)=(LCM(C)/c1×d1×bk)+(LCM(C)/c2×d2×bk)+・・・
T=FB
また、Tは、以下の式により表される。
T=(HD−SDI信号1シンボルのビット数)×FECS×bk=10×LCM(C)×bk
T=(HD−SDI信号1シンボルのビット数)×FECS×bk=10×LCM(C)×bk
また、誤り訂正の単位シンボルで生成する誤り訂正符号化部115,116からの総出力ビット数FBは、以下の式で表される。
FB=Σ(LCM(C)/cm×dm×bk)=(LCM(C)/c1×d1×bk)+(LCM(C)/c2×d2×bk)+・・・
但し、誤り訂正符号化により発生した冗長データを誤り訂正の単位シンボルで伝送する総ビット数に過不足なく納めるためには、T=FBであればよい。前述した例では、グループの符号化率FR=2/3、各ビットの符号化率PR10=1/2,PR9=1/2,PR8=2/3,PR7=2/3,PR6=2/3,PR5=2/3,PR4=2/3,PR3=2/3,PR2=1,PR1=1、T=LCM(1,2)×10×bk=2×10×3=60ビット、FB=Σ(LCM(C)/cm×dm×bk)=(2/1×2×2)+(2/1×2×2)+(2/2×3×2)+(2/2×3×2)+(2/2×3×2)+(2/2×3×2)+(2/2×3×2)+(2/2×3×2)+(2/1×1×2)+(2/1×1×2)=8+8+6+6+6+6+6+6+4+4=60となり、T=FBの条件を満たす。
次に、図3に示した誤り訂正符号化部115,116による他の誤り訂正符号化処理について説明する。図7は、HD−SDI信号の上位3ビットのデータを符号化率1/2で、7ビット目及び6ビット目のデータを符号化率2/3で、5ビット目から3ビット目までのデータを符号化率3/4で、下位2ビットのデータを符号化率1で誤り訂正符号化を行う処理を説明する図であり、図4に示した誤り訂正符号化処理と同様に、図3に示した送信装置101のHD−SDIRxI/F111,112及び誤り訂正符号化部115による信号の流れ及び処理を示している。尚、HD−SDIRxI/F113,114及び誤り訂正符号化部116による信号の流れ及び処理も同様である。
101,201,301 送信装置
102,202,302 受信装置
103,203,303 伝送路
111〜114,211〜216,311〜314 HD−SDIRxI/F
115,116,316 誤り訂正符号化部
117,217,315 多重部
118,218,317 送信I/F
120,220,320 受信I/F
121,221,322 分離部
122,123,321 誤り訂正復号部
124〜127,222〜227,323〜326 HD−SDITxI/F
Claims (8)
- 非圧縮のデジタル映像信号を多重して送信する送信装置において、
前記デジタル映像信号のデータを構成するビット毎に、予め設定された符号化率で時系列に誤り訂正符号化を行って出力する際に、
前記データを構成する複数のビットのうちの最も重みのある最上位ビットについて、誤り訂正能力が最も高くなるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力し、
前記データを構成する複数のビットのうちの最も重みのない最下位ビットについて、誤り訂正能力が最も低くなるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力するか、または誤り訂正符号化を行わないでそのまま出力し、
前記最上位ビットと最下位ビットとの間のビットについて、当該ビットの重みに応じた誤り訂正能力になるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力するか、または誤り訂正符号化を行わないでそのまま出力する誤り訂正符号化部と、
前記誤り訂正符号化部により出力されたデジタル映像信号を多重する多重部と、を備え、
前記多重して送信される複数のデジタル映像信号をグループに分けたときの各グループの符号化率が、前記デジタル映像信号の多重数、並びに、前記各グループの符号化率を設定したときの分母の数値及び分子の数値に基づいて決定され、
前記各グループのデジタル映像信号のデータを構成する各ビットの符号化率が、前記各ビットの符号化率を設定したときの数値に基づいて算出された所定シンボル数において、予め設定された1シンボルのビット数及び前記設定されたグループの符号化率により得られる前記グループの総ビット数と、前記設定された各ビットの符号化率及び前記設定されたグループの符号化率により得られる前記グループの総ビット数とが同一となる条件の下で決定され、
前記誤り訂正符号化部は、ビット毎の誤り訂正符号化を、前記決定された各ビットの符号化率で行う、ことを特徴とする送信装置。 - 請求項1に記載の送信装置において、
前記誤り訂正符号化部は、
前記データを構成するビット長が同一な複数のデジタル映像信号に誤り訂正符号化を行い、これにより生じる全ての冗長ビットを、前記デジタル映像信号と同一のビット長のデータからなるデジタル映像信号として出力する、ことを特徴とする送信装置。 - 請求項1または2に記載の送信装置において、
前記デジタル映像信号のデータを構成するビット数が10ビットであり、
前記誤り訂正符号化部は、
最下位ビット及び最下位から2番目のビットについて、誤り訂正符号化を行わないでそのまま出力する、ことを特徴とする送信装置。 - 請求項1から3までのいずれか一項に記載の送信装置において、
前記誤り訂正符号を畳み込み符号とする、ことを特徴とする送信装置。 - 請求項1から4までのいずれか一項に記載の送信装置において、
前記デジタル映像信号をHD−SDI信号とする、ことを特徴とする送信装置。 - 非圧縮のデジタル映像信号を多重して送信する送信装置において、
前記デジタル映像信号のデータを構成するビット毎に、予め設定された符号化率で時系列に誤り訂正符号化を行って出力する際に、
前記データを構成する複数のビットのうちの最も重みのある最上位ビットについて、誤り訂正能力が最も高くなるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力し、
前記データを構成する複数のビットのうちの最も重みのない最下位ビットについて、誤り訂正能力が最も低くなるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力するか、または誤り訂正符号化を行わないでそのまま出力し、
前記最上位ビットと最下位ビットとの間のビットについて、当該ビットの重みに応じた誤り訂正能力になるように設定された符号化率で誤り訂正符号化を行って出力するか、または誤り訂正符号化を行わないでそのまま出力する誤り訂正符号化部と、
前記誤り訂正符号化部により出力されたデジタル映像信号を多重する多重部と、を備え、
前記デジタル映像信号をHD−SDI信号とし、
前記HD−SDI信号の多重数をN、前記HD−SDI信号をak本まとめたグループに分けたときの各グループの符号化率をFRk=ak/bk(a,b,kは正の整数)とした場合に、前記各グループの符号化率FRk=ak/bkが、
前記グループのak本のHD−SDI信号を同じ符号化率で誤り訂正符号化し、かつ、N=Σbkの式を満たす条件の下で決定され、
前記グループ内のHD−SDI信号のデータを構成する各ビットの符号化率をPRm=cm/dm(mは10以下の正の整数)とし、前記HD−SDI信号のデータを構成する1画素あたりのビット数10と前記cmの全要素の最小公倍数LCMと前記bkとを掛け合わせて得られるビット数をTとし、前記最小公倍数LCMと前記dmと前記bkとを掛け合わせ、さらにその結果を全て加算して得られるビット数をFBとした場合に、前記各ビットの符号化率PRm=cm/dmが、
前記グループ内のHD−SDI信号における同じビット位置のデータに同じ符号化率で誤り訂正符号化を行い、かつ、前記HD−SDI信号を構成するビットに設定される符号化率は最低2以上の異なる値で設定され、かつ、T=FBの式を満たす条件の下で決定され、
前記誤り訂正符号化部は、ビット毎の誤り訂正符号化を、前記決定された各ビットの符号化率PRm=cm/dmで行う、ことを特徴とする送信装置。 - 請求項1から6までのいずれか一項に記載の送信装置から多重して送信された非圧縮のデジタル映像信号を受信する受信装置において、
前記多重されたデジタル映像信号を分離する分離部と、
前記分離部により分離されたデジタル映像信号に対し、前記デジタル映像信号のデータを構成するビット毎に、前記送信装置における誤り訂正の符号化率に応じた誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部と、を備えたことを特徴とする受信装置。 - 請求項1から6までのいずれか一項に記載の送信装置と、請求項7に記載の受信装置とを含んで構成されることを特徴とする伝送システム。
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