JP5255401B2 - 省エネ化診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、様々な施設の省エネ化について診断する技術に係り、特に例えば浄水場や下水処理場などのように多くの設備からなる施設の省エネ化診断に好適な省エネ化診断システムに関する。
昨今は、地球温暖化問題やエネルギ資源の価格高騰などのことからエネルギの消費をできるだけ低減できるようにエネルギ消費環境を改善する省エネ化に対する関心が特に高まっている。省エネ化は、様々な分野で進められることになるが、施設について特に強く求められる。これは、施設の場合、例えば浄水場であると、国内の電力需要の約1%を占めるといわれるように、ひとつのエネルギ消費単位としてのエネルギ消費規模が格段に大きいからである。
施設の省エネ化を図るには、まず当該施設について省エネ化の可能性と効果を事前に診断し、その診断結果に基づいて省エネ化を進めることになるのが通常である。
施設について省エネ化を診断するには、まず診断対象施設のエネルギ消費に関する現状を把握して診断の基礎とするデータ(以下ではこれを「エネルギ消費現状データ」と呼ぶ)を作成する。それには、診断対象施設における各種設備およびその各種設備で用いられている各種機器類(装置や機器など)について現在のエネルギ消費に関連する各種データ(機器類のエネルギ消費データや機器類の運用状態に関するデータなど)を取得してエネルギ消費現状データを作成する。それからそのエネルギ消費現状データに基づいて、省エネ機器類の導入の可能性や機器類の運用方法などの変更可能性を検討して可能な省エネ化の方策を策定する。そして省エネ化方策が策定されたら、それによる省エネ効果とコストを求めて診断結果を作成することになる。
こうした施設の省エネ化診断では扱う情報やデータの量が膨大なものとなる。そのためコンピュータシステムを利用して省エネ化診断システムを構築し、その省エネ化診断システムを用いて施設の省エネ化診断を行うようにするのが望ましく、これに応えるために様々な省エネ化診断システムが提案されている。
例えば特許文献1は、「上下水処理場向け省エネルギ提案システム」を開示する。この「上下水処理場向け省エネルギ提案システム」では、水質シミュレータで求めた運用改善条件を満足できるような機器更新を実施した場合の省エネルギ量を計算することにより、省エネ的により効果的な機器更新の提案をなせるようにしている。
また特許文献2は、「省エネルギ評価システム」を開示する。この「省エネルギ評価システム」では、省エネ化診断対象(省エネルギ評価対象)の施設(特許文献2では建物)におけるエネルギ消費の現状把握に際してサイト依存データ(特許文献2では顧客基本情報)とサイト非依存データ(特許文献2では業種別標準エネルギ消費量)を併用する。つまりサイト依存データで不足する分をサイト非依存データで補完できるようにしている。このため省エネ化診断に際してシステムにユーザが入力する必要のあるデータの量を低減することができ、したがってユーザの負担を軽減することができる。
ここで、サイト依存データとは、省エネ化診断対象の施設における現状の設備や機器類の実情に依存しているエネルギ消費関連のデータである。一方、サイト非依存データとは、省エネ化診断対象施設の実情に依存せずに得られるデータで、しかも省エネ化診断に有用なデータである。こうしたサイト非依存データは、施設を業種などで類型化して得られる施設類型ごとの一般的なエネルギ消費関連データないし標準的なエネルギ消費関連データ、それに類型化された施設で一般的に用いられる機器類の一般的ないし標準的なエネルギ消費関連データなどとしてデータベース化された形態で利用できるようにされることになる。
特開2003−10835号公報 特開2007−108810号公報
コンピュータシステムによる省エネ化診断システムを用いて施設の省エネ化診断を行う手法は、省エネ化診断における人的負担を大幅に軽減するという点で有効性が高い。しかし、それでも省エネ化診断システムへのデータ入力についてユーザに大きな負担を強いるという点で問題が残されている。特に、多くの設備からなる施設、例えば浄水場や下水処理場などのような施設を診断対象とする場合には、診断の基礎となるエネルギ消費の現状を把握するのに入力する必要のある情報やデータの量が非常に多くなることから、データ入力負担の問題が大きくなっている。
こうした省エネ化診断システムにおけるデータ入力負担問題については、上記特許文献2の手法がひとつの解決をもたらしている。しかし、特許文献2の手法は、サイト依存データで不足する分をサイト非依存データで補完できるようにすることでデータ入力の負担を軽減するものであることから、負担軽減の範囲がサイト非依存データで補完できる範囲に限定されることになる。つまり特許文献2の手法で得られるデータ入力負担軽減効果は限定的なものにとどまっているということである。
また特許文献2の手法には、診断精度の問題もある。特許文献2の手法では、サイト非依存データによる補完の範囲を広げることでデータ入力負担軽減性を高めることができるが、その場合、診断の基礎となるエネルギ消費の現状把握として作成されるエネルギ消費現状データの精度が低下し、そのために診断精度が低下する可能性がある。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、その課題は、データ入力についてユーザの負担を軽減でき、しかも診断精度の低下を招くことのないような省エネ化診断システムの提供にある。
例えば浄水場のように多くの設備からなり、またその各設備に多くの機器類が設けられている施設を診断対象とする場合を考える。この場合、各設備にはエネルギ消費量に関してかなり大きな差異のあることが少なくない。このことから、省エネ化診断の基礎とする診断対象施設のエネルギ消費現状データの作成のために入力を必要とするサイト依存データに設備ごとの軽重があるといえる。
例えば診断対象施設がA設備〜F設備として5つの設備からなっており、仮にそのF設備のエネルギ消費量の施設全体のエネルギ消費量に対する割合が一定以上に小さいという場合、入力を必要とするサイト依存データの対象としてF設備は重要度が低く、F設備をサイト依存データの入力対象から外してもエネルギ消費現状データの精度は実質的に損なわれることがない。
このように診断対象施設を構成する複数の設備にサイト依存データの入力対象として軽重がある場合に、重要度の低い設備、例えば上の例でのF設備が設置機器類の種類や数では他の設備に比べて多いということがあれば、そのF設備をサイト依存データの入力対象から外すことで、サイト依存データの必要入力量は大幅に減らすことが可能で、しかもエネルギ消費現状データの実効精度は確保することができる。
以上のことから、診断対象施設を構成する複数の設備についてサイト依存データの入力対象としての重要度を基準にしてエネルギ消費現状データの作成のためにサイト依存データの入力を必要とする設備を絞ることで、入力を必要とするサイト依存データの量を減らすことができ、しかもエネルギ消費現状データについては十分な精度を確保できて診断精度の低下を招くことがないようにすることが可能となるといえる。
本発明では、以上のような考え方で上記課題を解決するものとしており、複数の設備からなる施設の省エネ化について診断する省エネ化診断システムにおいて、診断対象施設のエネルギ消費に関する現状を把握するためのエネルギ消費現状データを作成する上での前記診断対象施設における前記複数の設備ごとのエネルギ消費に関する重要度を判定するのに用いる重要度判定情報を取得する重要度判定情報取得手段、前記診断対象施設における現状の設備や機器類の実情に依存しているエネルギ消費関連のデータであるサイト依存データについて、前記エネルギ消費現状データを作成する上で入力を必要とするものを前記重要度判定情報に基づいて選出するサイト依存データ選出手段、前記サイト依存データ選出手段が選出したサイト依存データを入力するためのサイト依存データ入力手段、および前記エネルギ消費現状データを基礎にして省エネ化診断を行う省エネ化診断手段を備えていることを特徴としている。
また本発明では、上記のような省エネ化診断システムについて、前記診断対象施設に依存せずに得られ、しかも前記省エネ化診断手段による省エネ化診断に有用なデータであるサイト非依存データを格納する診断用データベースをさらに備え、前記省エネ化診断手段による省エネ化診断に際し、前記診断用データベースに格納の前記サイト非依存データを利用できるようにするのを好ましい形態としている。このようにサイト非依存データを診断に活用できるようにすることで、入力を必要とするサイト依存データの量をより減らすことが可能となる。
以上のような本発明によれば、データ入力についてユーザの負担を軽減でき、しかも診断精度の低下を招くことのない省エネ化診断システムが得られる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明による省エネ化診断システムは、コンピュータプログラムとして形成され、必要な処理能力を有したデータ処理装置に搭載して用いられる。図1に、そうした本発明の一実施形態による省エネ化診断システムの構成を機能ブロック図で示す。本実施形態の省エネ化診断システム1は、浄水場を診断対象施設とする場合で、重要度判定情報取得手段2、サイト依存データ選出手段3、サイト依存データ入力手段4、診断用データベース5、省エネ化診断手段6、および診断結果出力手段7を備えてなり、データ処理装置8に搭載して用いられる。
重要度判定情報取得手段2は、重要度判定情報を入力するための重要度判定情報入力画面をデータ処理装置8の表示画面に表示し、その重要度判定情報入力画面でユーザに重要度判定情報の入力を求めて重要度判定情報を取得する。ここで、重要度判定情報とは、エネルギ消費現状データの作成のためにユーザによる入力を求める必要のあるサイト依存データを重要度基準で選出するのに用いる情報である。すなわち重要度判定情報は、診断対象施設のエネルギ消費に関する現状を把握して診断の基礎とするエネルギ消費現状データを作成する上での診断対象施設における各設備のエネルギ消費に関する重要度、つまり適切な精度のエネルギ消費現状データを作成する上で各設備のエネルギ消費関連データを使用することの重要度を判定するための情報である。
図2に示すのは、本実施形態の省エネ化診断システム1が診断対象とする施設である浄水場の一般的な設備構成である。浄水場10は、河川や湖などの水源から原水を取水する取水設備11、取水設備11により取水した原水を飲料水や工業用水として浄化処理する処理設備12、処理設備12による処理で得られる飲料水用や工業用水用の処理水を配水池に送る送水設備13、配水池から家庭や工場に飲料水や工業用水を需要に応じて配水する配水設備14、およびこれら各設備の運営管理のための設備である管理棟15から構成されている。そして以上の各設備にポンプ、ファン、空調機器、照明機器、変圧器、攪拌装置、加熱装置など各種のエネルギ消費機器類が設けられている。
こうした浄水場10については、取水設備11、処理設備12、送水設備13、配水設備14、管理棟15の各設備それぞれについてエネルギ消費現状データ作成上での重要度を重要度判定情報に基づいて判定する。この場合の重要度判定情報としては、設備ごとのエネルギ消費量(具体的には電力使用量や熱使用量など)が特に有効なものとしてある。また、各設備の設置年代や築年数などの情報をも重要度判定情報として有効であり、これらの他にも各設備についてのエネルギ消費関係のトラブル発生状況についての情報やエネルギ消費に関して設備管理者が気がかりとなっている事項などがある場合のそれについての情報も重要度判定情報として用いることができる。
図3に、重要度判定情報取得手段2が表示する重要度判定情報入力画面の例を示す。図の例の重要度判定情報入力画面16は、重要度判定情報として設備ごとの電力使用量の入力を求めるようになっており、同時に電力契約関係の事項(契約電力、周波数、年間電力費)の入力も付随的に求めるようになっている。この重要度判定情報入力画面16で設備ごとの電力使用量が入力されると、重要度判定情報取得手段2は、その設備ごとの電力使用量から各設備のエネルギ消費率(施設全体のエネルギ消費量に対する各設備のエネルギ消費の比率)を求め、これを最終的な重要度判定情報とする。これについて重要度判定情報入力画面16では、エネルギ消費率表示欄が設けられ、このエネルギ消費率表示欄に各設備のエネルギ消費率を図表化して表示できるようにされている。
サイト依存データ選出手段3は、エネルギ消費現状データを作成する上でユーザによる入力を必要とするサイト依存データ、つまり要入力サイト依存データの選出を行う。サイト依存データ選出手段3による要入力サイト依存データの選出は、重要度基準で行われる。つまり重要度判定情報取得手段2で取得した重要度判定情報に基づいて行われる。具体的には、まず重要度判定情報に基づいてサイト依存データの入力が必要となる設備を判定して選出し、それから選出された設備に関して入力を必要とするサイト依存データを選出する。
図4と図5に、サイト依存データ選出処理の内容をイメージ化して示す。図4と図5それぞれにおける(a)は、浄水場における各設備とそれらで用いられている主な機器類の関係を示し、(b)は、重要度判定情報取得手段2が取得した重要度判定情報である各設備のエネルギ消費率を示している。
図4の(a)に見られるように、取水設備、送水設備、配水設備、管理棟については、それらで用いられている主な機器類はポンプ、ファン、空調機器、照明機器、変圧器の5種類に限定されることになるが、処理設備も含めると、攪拌装置、加熱装置、その他として多数の機器類があることになる。
一方、図4の(b)に見られるように、処理設備のエネルギ消費率は浄水場全体の5%にすぎず、取水設備、送水設備、配水設備、管理棟の4設備が浄水場全体のエネルギ消費の95%を占めている。このような重要度判定情報から、処理設備の重要度は十分に低く、これをサイト依存データの入力対象から外しても適切な精度のエネルギ消費現状データを作成することが可能であると判定でき、したがってサイト依存データ選出手段3は、サイト依存データの入力を必要とする設備として取水設備、送水設備、配水設備、管理棟の4設備を選出することになる。またこれに応じて入力を必要とするサイト依存データの対象としてポンプ、ファン、空調機器、照明機器、変圧器の5種類を選出し、これら機器類についてのエネルギ消費関連データを所定の選出基準(診断対象施設の一般的な特性に応じて予め定めてある選出基準)でサイト依存データとして選出することになる。図5では、こうした選出結果を太線で示してある。
以上のように重要度基準で要入力サイト依存データを選出し、それについてだけユーザによるデータの入力を求めるようにしたことにより、データ入力についてのユーザの負担を軽減でき、しかも診断精度の低下を招かずに済む。
ここで、上の例では、エネルギ消費率だけを用いて各設備の重要度を判定していたが、エネルギ消費率に加えて設備ごとのサイト依存データの項目数を考慮する、つまり(エネルギ消費率)×(項目数)=重要度として判定するようにしてもよい。これは重要度基準による要入力サイト依存データの選出がデータ入力についてのユーザの負担軽減を目的としたものであることによる。すなわちサイト依存データの項目数が十分に少ない設備であれば、エネルギ消費率についての重要度が小さくても、これを要入力サイト依存データの対象設備としてもデータ入力についてユーザの負担を大きく増加させることがなく、しかもエネルギ消費現状データの精度をより高めることができると言えるからである。
また要入力サイト依存データの選出については、診断のタイプに応じて選出基準を異ならせるようにしてもよい。例えば、省エネ化診断システム1を用いた省エネ化診断を業務とする業者が顧客から依頼を受けて省エネ化診断を行う場合であれば、顧客からサイト依存データの提供を受けつつ顧客の面前で診断を実行する顧客面前診断タイプと顧客の面前での診断実行は行わない非顧客面前診断タイプに診断のタイプを分ける。そして顧客面前診断タイプについては時間的制約があることから、サイト依存データの入力量を減らせるような選出基準を用いる、というのがその例である。
サイト依存データ入力手段4は、サイト依存データ選出手段3が選出した要入力サイト依存データの入力に機能し、また入力されたサイト依存データを用いてエネルギ消費現状データを作成する。要入力サイト依存データの入力については、サイト依存データ入力手段4は、要入力サイト依存データとして選出されたサイト依存データを入力するためのサイト依存データ入力画面をデータ処理装置8の表示画面に表示し、そのサイト依存データ入力画面でユーザにサイト依存データの入力を求める。
図6に、サイト依存データ入力手段4が表示するサイト依存データ入力画面の例を示す。図6の例のサイト依存データ入力画面17は、サイト依存データの入力とともに、省エネ化診断手段6による省エネ化診断の過程におけるデータの一部の表示をなせるようにされており、サイト依存データの入力については、管理棟、取水設備、送水設備、配水設備の4設備それぞれのサイト依存データの入力を求めている。
管理棟については、空調機器、照明機器、変圧器の各機器類についてサイト依存データの入力を求めており、空調機器については、空調対象の床面積と現在の空調機器の年代の入力を求めている。そして空調対象床面積の入力がなされると、省エネ化診断手段6が後述の診断用データベース5から得られるサイト非依存データを参照しながら空調対象の床面積に適切な空調機器を選定し、その空調機器の型式と馬力を表示する。また空調機器の年代入力がなされると、省エネ化診断手段6が同様にサイト非依存データを参照しながらその空調機器の年代や型式に相当する冷房COPや暖房COPを選定して表示する。なお、COPは、入力エネルギに対する出力エネルギの比率として求められるパフォーマンス係数であり、空調機器のエネルギ効率の指標とされる。
こうしたことは、管理棟の照明機器と変圧器、それに取水設備、送水設備、配水設備の各設備についてサイト依存データの入力が求められている変圧器でも同様で、照明機器に要求されている照明対象の床面積、変圧器に要求されている変圧器種類それぞれが入力されるのに応じて、省エネ化診断手段6による省エネ化診断の過程におけるデータの一部の表示がなされる。
以上のようにしてサイト依存データの入力がなされたら、サイト依存データ入力手段4は、それらのサイト依存データを用いてエネルギ消費現状データを作成し、それを省エネ化診断手段6に提供する。
診断用データベース5は、サイト非依存データ5dを格納しており、そのサイト非依存データ5dを省エネ化診断手段6に提供する。サイト非依存データ5dは、上述のように、施設を業種などで類型化して得られる施設類型ごとの一般的なエネルギ消費関連データや標準的なエネルギ消費関連データ、それに類型化された施設で一般的に用いられる機器類のエネルギ消費関連データなどである。診断対象施設が浄水場である本実施形態の場合、図7に示すように、診断用データベース5は、サイト非依存データ5dの主なものとして、負荷変動データ21、機器類効率トレンドデータ22、用途別必要能力データ23、機器類エネルギ消費特性データ24、およびコストデータ25を格納している。
負荷変動データ21は、一般的な浄水場における設備ごとの負荷(エネルギ消費=電力消費)の時間的な変化の特徴を示すデータである。図8に、負荷変動データ21の例を示す。図8では、管理棟における負荷変動と送配水送(送水設備と配水設備)における負荷変動についてのデータの例を示してある。管理棟の負荷は、夏は冷房のためにエネルギ消費が増大し、冬は暖房のためにエネルギ消費が増大するという特徴がある。また送配水では、工業用水向けと飲料水向けで傾向が異なる。すなわち工業用水向けでは、平日に比べて休日(土・日)に負荷が減少する傾向があり、飲料水向けでは、平日と休日で差異がほとんどない。
機器類効率トレンドデータ22は、機器類の製造年代と一般的なエネルギ効率の関係を示すデータである。すなわち機器類は、そのエネルギ効率を年々向上させる傾向にあるが、その年々のエネルギ効率向上のトレンドを一般的に求めたデータが機器類効率トレンドデータ22である。図9に、機器類効率トレンドデータ22の例を示す。図9では、空調機器のCOPのトレンドの例と変圧器の損失のトレンドの例を示してある。
用途別必要能力データ23は、機器類の用途に応じた必要能力を標準的に求めたデータである。図10に、用途別必要能力データ23の例を示す。図10では、照明機器の用途別必要能力の例と空調機器の用途別必要能力の例を示してある。照明機器に求められる能力は、例えば管理棟のオフィスエリアでは細かい作業が必要なことから○○W/mであり、屋外では人の安全な歩行を可能とする程度で足りることから××W/m程度である、というように用途に応じて異なる。また管理棟のオフィスエリアにおける空調機器に求められる能力は、例えば○○m程度であれば△△Wを必要とし、××m程度であれば□□Wを必要とするというように、オフィスエリアの床面積に応じて異なる。
機器類エネルギ消費特性データ24は、機器類のエネルギ消費特性に関するデータである。図11に、機器類エネルギ消費特性データ24の例を示す。図11では、ポンプについて、バルブ抵抗方式による流量調整での消費電力とインバータ方式による流量調整での消費電力の関係についてのデータの例として、バルブ抵抗でX%に絞っているポンプをインバータ方式に変更した場合は消費電力がおよそ(X/100)になるという消費電力特性を示してある。また空調機器について、COPと消費電力の関係についてのデータの例として、COPがn倍の空調機器機器に更新した場合は消費電力が1/nになるという消費電力特性を示してある。
コストデータ25は、省エネ化に伴うコスト関係のデータである。図12に、コストデータ25の例を示す。図12では、機器類・設備改修コストとして機器類価格と設備改修費用があり、電力価格として基本料金と従量料金がある例を示してある。
省エネ化診断手段6は、省エネ化診断を実行する。図13に、省エネ化診断手段6による省エネ化診断における処理の内容の例を示す。この例は、負荷カーブ推定31、エネルギ消費内訳推定32、省エネ効果評価33、投資評価34、および診断結果作成35の各処理を行う場合である。省エネ化診断手段6によるこれらの処理は、サイト依存データ入力手段4から提供されるエネルギ消費現状データ36を基礎とする一方で、診断用データベース5に格納のサイト非依存データを参照的または補完的に用いて行われる。
負荷カーブ推定31では、エネルギ消費現状データ36とサイト非依存データを用いて負荷の時間的な変化を推定し、それに基づいた負荷カーブを求める。ここで、求める負荷カーブには、浄水場全体の負荷カーブ、浄水場における設備ごとの負荷カーブなどがある。
エネルギ消費内訳推定32では、エネルギ消費現状データ36とサイト非依存データを用い、浄水場におけるエネルギ消費の内訳を推定する。設備ごとエネルギ消費の内訳は、上述の重要度判定情報の処理に際して得られている。したがってエネルギ消費内訳推定32では、機器類ごとのエネルギ消費率としてエネルギ消費の内訳を推定する。
省エネ効果評価33では、エネルギ消費現状データ36とサイト非依存データを用い、エネルギ消費の現状から可能である省エネ方向での変更(設備の改修、設備や機器類の運用変更、機器類の更新など)を行った場合を想定し、その場合に得られる省エネ効果を評価する。
投資評価34では、省エネ効果評価33で想定した省エネ方向での変更を行った場合の投資の回収などについて評価する。
診断結果作成35では、負荷カーブ推定31、エネルギ消費内訳推定32、省エネ効果評価33、投資評価34の各処理による結果を適宜に編集して省エネ化診断結果をファイル形態などにして作成する。
診断結果出力手段7は、省エネ化診断手段6が作成した省エネ化診断結果をデータ処理装置8の表示画面に表示したり、プリントアウトとしたり、あるいは通信ネットワーク上に送出したりして出力するのに機能する。
図14と図15に、省エネ化診断結果の出力画面の例を示す。図14の出力画面では、浄水場全体の年間エネルギ使用量(電力使用量)の削減率と設備ごとの年間エネルギ使用量の変化を示し、さらに浄水場全体の年間エネルギ使用量の削減率における機器類ごとの削減率の内訳を示した内容となっており、図15の出力画面では、電力使用量の削減によるCOの削減量と原油換算での省エネ効果を示した内容となっている。このようにCO削減効果や原油換算での省エネ効果を示すのは、地球温暖化対策法や省エネ法などに対応した報告を行なう際の利便性を図ったものである。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明はその趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態では、診断対象施設を浄水場としていたが、これに限らず、様々な施設を診断対象とすることが可能で、特に浄水場や下水処理場などのように多くの設備からなり、サイト依存データの入力量が多くなる施設には本発明の有効性が高い。
一実施形態による省エネ化診断システムの構成を示す図である。 診断対象施設である浄水場の一般的な設備構成を示す図である。 重要度判定情報入力画面の例を示す図である。 サイト依存データ選出処理の内容をイメージ化して示す図である。 サイト依存データ選出処理の内容をイメージ化して示す図である。 サイト依存データ入力画面の例を示す図である。 診断用データベースの格納データの例を示す図である。 負荷変動データの例を示す図である。 機器類効率トレンドデータの例を示す図である。 用途別必要能力データの例を示す図である。 機器類エネルギ消費特性データの例を示す図である。 コストデータの例を示す図である。 省エネ化診断における処理の内容の例を示す図である。 省エネ化診断結果の出力画面の例を示す図である。 省エネ化診断結果の出力画面の他の例を示す図である。
符号の説明
1 省エネ化診断システム
2 重要度判定情報取得手段
3 サイト依存データ選出手段
4 サイト依存データ入力手段
5 診断用データベース
6 省エネ化診断手段
10 浄水場(診断対象施設)
11 取水設備
12 処理設備
13 送水設備
14 配水設備
15 管理棟
36 エネルギ消費現状データ

Claims (3)

  1. 複数の設備からなる施設の省エネ化について診断する省エネ化診断システムにおいて、
    診断対象施設のエネルギ消費に関する現状を把握するためのエネルギ消費現状データを作成する上での前記診断対象施設における前記複数の設備ごとのエネルギ消費に関する重要度を判定するのに用いる重要度判定情報を取得する重要度判定情報取得手段、前記診断対象施設における現状の設備や機器類の実情に依存しているエネルギ消費関連のデータであるサイト依存データについて、前記エネルギ消費現状データを作成する上で入力を必要とするものを前記重要度判定情報に基づいて選出するサイト依存データ選出手段、前記サイト依存データ選出手段が選出したサイト依存データを入力するためのサイト依存データ入力手段、および前記エネルギ消費現状データを基礎にして省エネ化診断を行う省エネ化診断手段を備え、
    前記重要度判定情報取得手段は、前記診断対象施設のエネルギ消費電力に対する前記設備のエネルギ消費電力の割合に基づいて、前記複数の設備ごとのエネルギ消費に関する重要度を判定し、
    前記診断対象施設に依存せずに得られ、しかも前記省エネ化診断手段による省エネ化診断に有用なデータであって、前記設備ごとの一般的な負荷の時間的な変化を示す負荷変動データ、前記機器類の製造年代とエネルギ効率の関係を示す機器類効率トレンドデータ、前記機器類の用途に応じた必要能力を示す用途別必要能力データ、前記機器類のエネルギ消費特性に関する機器類エネルギ消費特性データ、及び省エネ化に伴うコストに関するコストデータのうち少なくとも1つであるサイト非依存データを格納する診断用データベースをさらに備え、前記省エネ化診断手段による省エネ化診断に際し、前記診断用データベースに格納の前記サイト非依存データを利用できるようにされていることを特徴とする省エネ化診断システム。
  2. 前記重要度判定情報取得手段は、前記診断対象施設のエネルギ消費電力に対する前記設備のエネルギ消費電力の割合に前記設備の項目数を乗算した値に基づいて、前記複数の設備ごとのエネルギ消費に関する重要度を判定することを特徴とする請求項1に記載の省エネ化診断システム。
  3. 前記省エネ化診断手段は、前記エネルギ消費現状データと前記サイト非依存データを用いて、前記診断対象施設又は前記設備の負荷の時間的な変化を推定し、前記診断対象施設又は前記設備におけるエネルギ消費の内訳を推定し、現状から省エネ変更を行った場合に得られる省エネ効果を評価し、前記省エネ効果で得られる投資回収を評価することを特徴とする請求項1に記載の省エネ化診断システム。
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