JP5255052B2 - 質量感知化学センサ - Google Patents

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Description

本発明は、質量感知化学センサに関する。より詳細には、限定はされないが、本発明は、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子及び関連の補助装置に関する。
質量感知化学センサは、その感知表面に結合するか又は結び付く質量に比例して変わる特性の測定を可能にする任意のデバイスとして定義され得る。エバネッセント波に基づくセンサ、例えば、表面プラズモン共鳴(表面における屈折率の関連変化による質量変化を記録することが可能である、SPR)、光導波路(同じく、質量結合事象(mass binding
events)に関連する屈折率変化に応じる)、光回折、光学干渉、偏光解析、及び音響波デバイス(例えば、水晶振動子マイクロバランス(QCM))等、いくつかのこうしたセンサ技法が利用され得る。これらのセンサ手法は、当該技術分野で十分に確立されており(例えば、非特許文献1を参照)、これらのタイプの機器は、in situ化学反応の試験及び試料中の特定の分子の検出に使用され得る。
QCMシステムは、水晶の圧電効果を利用する。そのようなシステムでは、AC電位に接続される2つの電極間に配置される水晶が、AC電位の周波数が水晶の発振モードの共振周波数に近い場合に振動し始める。水晶の共振周波数は、温度、圧力、振動子のカット角、機械的応力、及び振動子の厚さ等の多くのパラメータの関数である。共振周波数は、振動子の厚さに反比例する。
液体用途で使用される典型的な共振周波数は、1MHz〜50MHzの範囲である。振動子は通常、直径約5mm〜10mmの円形又は正方形でATカットされる。電極(駆動電極及び対向電極)は通常、両面とも金であるが、他の金属も珍しくない。電極は、水晶板に比べて非常に薄く、したがって振動子板の一部とみなすことができる。電極の一方に材料を加えるか又はそこから材料を除去すると、これは厚くなるか又は薄くなり、すなわち電極の関連重量が変化する。電極の質量変化の結果として、振動子板の共振周波数が増減することになるため、共振周波数の変化を測定して電極の質量変化を検出することができる。QCMシステムの質量分解能は、単層の水素の1%未満に相当する1pg/cm2もの低さになり得る。
典型的なQCM圧電センサ機器は、センサ素子と、試料挿入ユニットと、水晶の圧電特性(振動周波数を含む)を決定する装置と、信号提示装置並びにバッファ及び廃棄物容器とを備える(センサ素子以外のこれらの品目は、センサ機器の「関連装置」とも呼ばれ得る)。関心の任意の化学物質を含有し得る試料が、試料挿入ユニットによってセンサ素子に導入される。センサ素子は、圧電共振子(QCMセンサ)と、試料チャンバと、チャンバに通じるフローチャネルと、発振回路とを含む。試料は、圧電センサ表面との相互作用を誘発し、これはさらに、振動子板の発振特性を監視することによって、例えば圧電共振子の周波数の変化を測定することによって観察することができる。振動子板は、その表面に駆動電極及び対向電極用の電気接点領域が設けられ、このような接点領域は、信号源(例えば、交流電圧源)及び測定デバイスに接続可能である。測定のために、圧電振動子板の片面を検査対象の流体(例えば、液体)試料と接触させる。振動子は、その共振周波数及び/又は振動振幅を変更することによって、検出対象の物質の質量の蓄積に、又は試料の物理的特性の変化に応答する。
圧電センサは、液体試料の粘度の分析に使用することができ、化学的及び生化学的相互作用の試験に特に適している。圧電センサを後者の目的で使用する場合、試料に暴露され
る電極には、試料と相互作用する特定の表面被覆が施される。
そのような表面被覆された圧電センサは、例えば、表面科学、生物工学試験、及び薬学研究内で使用することができる。他の用途として、環境汚染物、生化学兵器、及び違法薬物、例えば麻薬物質又は機能改善薬等の、有害なガス又は物質の検出用のセンサを挙げることができる。当該技術の第3の応用分野は、健康診断であり、この場合、ヒトの血液又は他の体液の分析によって種々の疾患について患者を検査するためにセンサを使用することができる。
すでに述べたように、圧電共振子は、例えば媒体中の物質を検出及び/又は測定するための能動センサとして有利に使用される。液体を扱う場合、電気的に接触する振動子水晶は、電気的短絡を防止するために、検査対象の液体に対して液密に絶縁もされなければならない。そのようなセンサは、特許文献1に記載されている。このセンサ素子は、両面で2つのシリコーンシール間に挟み付けられ且つさらに導電性接着物質に接触させられる小振動子水晶板を提供する。しかしながら、導電性接着剤の使用は、電気接点を切断できないことで、例えば小振動子水晶板が交換し難くなってかなりの手先の器用さが必要となるという結果をもたらす。さらに、小振動子板の全面を囲むシリコーンシールは、小板の変形を防止するために高精度に設けられなければならない。
特許文献2には、センサ機器のQCMセンサ素子及び関連装置が記載されている。このセンサ素子は、電極に装着されているQCMセンサが嵌め込まれるキャリアを備える。QCMセンサ(すなわち、試料流体に暴露されることになる電極)の感知表面は、キャリア及びセンサが組み立てられると外部環境に完全に暴露される。感知表面は、センサ素子を関連装置の実質的に円筒形の圧縮性要素と係合させて初めて外部環境からシールされ、実質的に円筒形の要素には、QCMセンサの感知表面とともに試料流体用のフローセル(又はフロースルーセル)を形成する凹所が形成される。したがって、そのような装置のフローセルの高さは、実質的に円筒形の要素に加わる圧縮度に左右される。フローセル/試料チャンバ高さの均一性は、試料間で再現可能な結果を得るのに重要である。この装置のさらなる欠点の1つは、センサ素子をセンサシステムの関連装置から離して「濡れたまま」保管できないことである。
特許文献3は、センサを収納する窪みを有する支持部材から成る、QCMセンサ用のキャリアを開示している。センサは、円周に隆起リブがあるプラットフォーム上に保持される。試料チャンバは、プラットフォーム、センサ、及びリブの表面によって形成される。センサは、接着物質層によってリブに固定される。したがって、試料チャンバ高さは、塗布される接着剤の厚さ、及びセンサを接着させて試料チャンバをシールするためにセンサに加えられる圧力の量に応じて変動する。これらの変数はいずれも、最終的にはユーザに依存するため非常に制御し難いことにより、再現性が失われる。接着剤への依存に関するさらなる問題は、接着剤が接着剤組成物の成分による感知表面及び/又は試験試料の汚染の危険性をもたらすことである。
特許文献4には、QCMセンサ用のフローセルが記載されている。QCMセンサは、接着剤及び重力を用いて(振動子における応力を減らすために、付加的な加圧が回避される)、フローセルの下側部品の円柱形の空隙内に突出しているフランジの下面に装着される。フローセルの上側部品は、そこに着座しているOリングを介してフランジの上面と係合させられる。したがって、試料チャンバ/フローセルの高さは、Oリングに加わる圧縮度に或る程度応じて変わる。上側部品がフランジの上面と係合するようにフローセルを組み立てれば、試料チャンバ高さはより制御しやすくなるが、接着剤の厚さ、センサの重量、及び接着時間に応じたセンサの装着の変わりやすさが、依然として必然的に所与のフローセル内及びフローセル間の両方での試料チャンバ高さの変動につながる。上述のように、
接着剤の使用は、使用後にセンサをセンサ素子から取り外すことができず、且つ接着剤組成物の成分が感知表面及び/又は試験試料を汚染し得るという問題も生む。
欧州特許第453820号明細書 国際公開第WO2004/057319号パンフレット 米国特許第6196059号明細書 国際公開第WO02/12873号パンフレット
Biomolecular Sensors, Gizeli and Lowe. Taylor and Francis, London; 2002
したがって、従来技術に関連する上記の問題に様々に対処する、センサ素子及びそれを構成するためのキャリアを提供することが、本発明の目的である。
したがって、本発明の一態様は、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリアであって、ベース構成部品及び蓋構成部品を備え、ベース構成部品は、使用時にセンサを収納するようになっており、該センサが発生する信号は、該センサの感知表面に吸着される材料の質量に応じて変わり、ベース構成部品又は蓋構成部品には、凹所領域に、試料流体の流入用の少なくとも1つのチャネルが形成され、凹所領域は、使用時にセンサの感知表面とともに試料チャンバを形成し、センサは、使用時にベース構成部品と蓋構成部品との間に保持され、ベース構成部品及び蓋構成部品の接近は、センサ素子の組み立て時に、互いに当接する各自の実質的に剛性の部分によって制限されることにより、センサ、ベース構成部品、及び蓋構成部品の所与のセットに関して試料チャンバの最小高さを制限する、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリアを提供する。
本発明のセンサ素子キャリアには、試料チャンバの高さが、ベース構成部品、蓋構成部品、及びセンサの所与のセットに関して均一且つ予測可能であるという利点がある。センサ素子の組み立て中にベース構成部品及び蓋構成部品を合わせると、これらの構成部品の一方に形成されており使用時に試料チャンバの「天井」を形成する凹所は、ベース構成部品及び蓋構成部品の実質的に剛性の部分同士が当接する点を越えてセンサに接近できなくなる。換言すれば、センサとベース構成部品及び蓋構成部品との所与の組み合わせについて、センサ素子を普通に組み立てれば常に同じ試料チャンバ高さが得られるはずである。多くの従来技術のセンサ素子とは異なり、このセンサは、厚さが最終的に変わりやすい接着剤層によって本発明のセンサ素子キャリアに装着する必要がない。
本発明のセンサ素子キャリアは、センサ素子内に作製される試料チャンバ高さの非常に精密な制御も可能にする。これは、(凹所領域を適宜浅い凹みにすることによって)非常に低い高さの試料チャンバの製造を可能にする。そのようなチャンバは、(所与の流量で)より高い流速をもたらし、(分析物がセンサ表面に到達するために拡散通過しなければならない、センサ表面に隣接する停滞層の厚さを減らすことによって)分子間相互作用に対する拡散作用の影響を減らす。これらの因子は、動態解析の精度を向上させ、より複雑な生体反応の測定を行うことを可能にする。
本明細書で使用する場合、「実質的に剛性」という用語は、キャリアの該当部分が、キ
ャリアの通常の組み立て及び使用下で試料チャンバ高さの再現性に影響を及ぼすような程度まで変形しないことを意味する。キャリアのベース構成部品及び蓋構成部品の両方が、1つ又は複数の実質的に剛性の材料から全体が構成されることが好ましい。センサ素子の使用のためのセンサ素子の組み立て中の、ベース構成部品及び蓋構成部品の互いに対する取り付けは、既知の手段によって、例えば、構成部品の開口を通るねじによって、又は弾性クランプを介して行われ得る。唯一の要件は、取り付け手段が構成部品の実質的に剛性の部分同士を当接させることである。所与のベース構成部品を様々な蓋構成部品と組み合わせて(又はその逆で)、種々の試料チャンバ高さを達成させることができることが理解されるであろう。凹所領域の凹みの深さを変えるためには、異なる蓋構成部品又はベース構成部品(いずれか一方が凹所領域を有する)が必要なだけである。
好ましい実施の形態では、センサ素子キャリアは、凹所領域を囲む圧縮性シール部材をさらに備え、該圧縮性シール部材は、使用時に試料チャンバの側縁を形成するようにセンサの表面に当接するように、凹所領域を越え且つベース構成部品又は蓋構成部品の凹所領域を囲む非凹所部分を越えて突出する、請求項1に記載のセンサ素子キャリア。
圧縮性シール部材は、試料チャンバのより確実なシールを得ることによって、試料流体の漏れを回避し且つ外部環境から試料チャンバを隔離するのに役立つ。センサ素子の組み立て中、圧縮性シール部材は、ベース構成部品又は蓋構成部品の凹所領域及び周囲の非凹所領域を越えて突出していることにより、ベース構成部品及び蓋構成部品の実質的に剛性の部分同士が当接する前にセンサの表面と接触するはずである。ベース構成部品及び蓋構成部品を互いにさらに接近させると、試料チャンバのシール性を高めるように、実質的に剛性の部分同士が当接する点まで圧縮性シール部材が圧縮される。シール部材のさらなる圧縮は不可能であり、予測可能な試料チャンバ高さが確保される。好ましい実施の形態では、圧縮性シール部材は、ベース構成部品又は蓋構成部品の凹所領域と周囲の非凹所領域との間に形成されている溝内に着座する。
圧縮性シール部材の使用の代替形態として、センサは、使用時に、凹所が形成されているベース構成部品又は蓋構成部品に凹所を覆うように取り付けられ得るが、これは、センサとベース構成部品又は蓋構成部品との間で凹所に隣接する周囲の領域に塗布される接着剤によって行われる。接着剤層は、試料チャンバを形成するように凹所の全体でセンサをシールする。しかしながら、センサ素子が組み立てられるとき、該実施の形態のベース構成部品及び蓋構成部品は、ベース構成部品及び蓋構成部品の実質的に剛性の部分同士が当接するまで試料チャンバ高さを減らすように接着剤層に対してセンサを付勢する。このように、試料チャンバ高さは、ベース構成部品及び蓋構成部品の当接によってやはり制御される。センサ素子における接着剤の使用に関連するいくつかの従来技術の問題が、これによって回避される。適当な接着物質は、例えば、弾性接着剤層となる硬化性シリコーン接着剤であり得る。
圧縮性シール部材は、軸力を加えると屈曲によって変形可能である断面形状を有するエラストマーリングであることが好ましい。複数のそのような断面形状が想定され得る。そのような断面を有するリングの共通の特徴は、これらがそのエラストマー材料の圧縮及び再分配によって変形するだけでなく、断面形状内の1つ又は複数の点付近で曲げることによっても変形することである。他方では、Oリングが、エラストマー材料の圧縮及び再分配によってのみ(すなわち、半径方向の制限がない場合は少なくとも最初は楕円形断面を形成するように)変形可能であることが分かるであろう。屈曲可能な断面形状のリングは、所与の力を加えた場合に概して圧縮されやすいため、硬度がより高く化学的不活性度がより高い材料から形成され得る。そのような圧縮性シール部材に関連して使用される「リング」という用語は、円形の上記部材に制限する意味はないことが理解されるであろう。円形部材が好ましいかもしれないが、他の形状の圧縮性シール部材も本発明の対象である
ことが意図される。
好ましい実施の形態では、「X」形又は同等の断面が使用される。
Xリングとしても知られているこのタイプの圧縮性シール部材は、センサの表面の比較的小さな面積にわたってシール圧力が加わることを可能にすることで、QCMに基づくセンサの過剰な減衰又はセンサ全般の機械的損傷を回避する。QCMに基づくセンサでは、高周波数の振動子(例えば、20MHz以上)が使用される場合に、加わる圧力の制限が特に重要である。そのような振動子の共振周波数が高いほど、振動子の厚さが減ることになり、したがってそれに対応して水晶基板の脆弱性が高まる。Xリング又は同等物の使用で、そのような高周波数振動子をより使用しやすくすることができる。「X」形と同等の断面は、断面の2つ以上の別個の腕部を介してシール圧力を加えることができる任意の形状である。したがって、同等の断面として、「Y」形、「U」形、「V」形、「A」形、又は「H」形が挙げられ、そのような同等物の全てが、Xリング及び本明細書中の関連の用語への言及に含まれることが意図される。「X」形断面のエラストマーリングは、断面の比較的対称な性質(リングの作用がより予測しやすくなる)及びその利用可能性がより高いことにより、好ましい。Xリング又は同等物は、その断面の構造的柔軟性(すなわち、屈曲)及びシール圧力を加えるセンサ面積の小ささにより、例えば「O」リングよりも硬い材料から形成され得るが、それでもなお、センサに損傷を与えることなく十分なシールを与えるのに十分に圧縮可能であり得る。硬質の材料(例えば、フルオロポリマー又はニトリルゴム等)ほど、耐薬品性がより高いという利点がある。
典型的な実施の形態では、Xリング又は同等物は、ベース構成部品又は蓋構成部品に凹所領域を囲んで形成される溝内に着座し、溝は凹所よりも深い。典型的には、Xリング又は同等物の断面の2つの腕部が溝から突出する。代替的に、「Y」形断面を有する圧縮性シール部材の場合、シール部材は、1つの腕部が溝から突出するように逆さにされ得る。この配置は、シール部材が依然として適切な構造的柔軟性、シール圧力、及びセンサ上の小さな加圧/力伝達面積を与えることを可能にする。キンクした「I」形断面を有する圧縮性シール部材でも同様の効果を得ることができる。キンクは、「>」に近い(すなわち、「X」の左側部分と同様の)断面形状をもたらす。
Xリングの代替形態は、好ましさは劣るが、実質的に正方形の断面を有するリング、又は好ましさは劣るが、適当な小径断面を有するOリングである。これらのタイプのシール部材はいずれも、Xリングよりも大きな力をセンサに加える。Oリングは、センサに対する最小限の接触及び加力でシール圧力が加えられ得ることを確実にするために、好ましくはXリングの断面の幅よりも小径の断面を有するべきである。
本発明のキャリアにXリングを使用する場合、使用時に、エラストマーリング及びセンサは、「X」形の断面の内側突出脚部のみがセンサに接触して、ベース構成部品又は蓋構成部品に接触する外側突出脚部よりも圧縮されないように配置されることが好ましい。
そのような配置は、例えば圧縮性シール部材及び凹所領域が蓋構成部品にある場合、センサがベース構成部品の周囲及び隣接表面よりも低く着座して、ベース構成部品内に置かれるとセンサの外縁がXリングのX形断面の中心と概ね一致するように、ベース構成部品がセンサを収納するようにすることによって達成され得る。したがって、Xリングの内側(すなわち、Xリングの中心側の)突出脚部がセンサ(表面が下がっている)に接触し、Xリングの外側(すなわち、Xリングの中心側とは逆側の)突出脚部がベース構成部品の周囲及び隣接表面(この表面はセンサ表面によりも高くなっている)に接触するようになる。したがって、外側突出脚部は、センサ素子の組み立て時に、内側突出脚部よりも多く圧縮されるようになる。この圧縮差の利点は、センサに加えられる圧力を過剰な減衰及び
/又はセンサへの機械的損傷を回避するレベルまで減らす一方で、キャリアに対するXリングの外側脚部の圧縮の結果としてセンサ素子全体ではより高い圧力シールを確保できることである。外側のより高い圧力シールは、流体が外部環境からキャリアに入るのを防止するのに役立つ。そうでなければ、そのような流体は、センサにアクセスできることによってその特性に影響を及ぼす可能性がある。組み立てられたセンサ素子は、このように、種々の環境条件(例えば、湿度変化、又はセンサ素子を冷却状態から周囲環境に取り外した後の凝縮)下での堅牢性がより高く、例えば使用又は作動されたセンサの保管に適している。
いくつかの実施の形態では、より大きな直径のQCM振動子が使用され得る(例えば、直径約10mm、又は約10mm×10mmの正方形QCM振動子)。そのような実施の形態では特に(より小さなQCM振動子を使用する他の実施の形態でも同じだが)、Xリングは、必ずしも上述のように振動子の縁を越えて半径方向に延びなくてもよく、代わりに振動子の縁から内方の領域で振動子をシールしてもよい。そのような配置は、本発明のセンサ素子キャリアによって得られるシール及び試料チャンバ高さの制御に影響を及ぼさないことが分かるであろう。
圧縮性シール部材を有するセンサ素子キャリアの実施の形態では、ベース構成部品又は蓋構成部品の凹所領域が、シール部材の突出の程度と比べて「凹んで」いればよいことが理解されるであろう。ほとんどの実施の形態では、凹所領域がベース構成部品又は蓋構成部品の「非凹所」周囲領域と比べても凹んでいるが、いくつかの実施の形態では、圧縮性シール部材がそれ以上に突出していれば、凹所領域、すなわち使用時に試料チャンバの天井を形成する凹所領域が、ベース構成部品又は蓋構成部品の周囲領域と実際には同じ高さであるか又はそれを越えて突出することが可能である。例えば、凹所領域が蓋構成部品に形成される実施の形態では、凹所領域は蓋構成部品の周囲領域を越えて突出することができ、該蓋構成部品は、センサを収納するように対応の深さを付けた領域を有するベース構成部品と組み立てられ得る。組み立てると、突出しているシール部材及び凹所領域は、ベース構成部品の対応の深さを付けた領域内に延びてセンサ素子をシールする。センサを収納するためのより深い領域の使用は、センサ素子の組み立てをより単純且つ再現可能にする。そのような実施の形態とともに使用するのに好ましい圧縮性シール部材として、上述のキンクした「I」形及び「Y」形断面のリングが挙げられる。
好ましくは、少なくとも1つのチャネルを有する凹所領域は、蓋構成部品に形成される。
好ましい実施の形態では、試料チャンバをフローセルとして使用できるように、凹所領域に、試料流体の流入用の第一チャネルと、試料流体の流出用の第二チャネルとが形成される。
フローセルの利点は、当該技術分野において既知である。フローセルは、複数の試料をセンサ表面にアクセスさせやすくし、表面ブロッキング及びバッファ洗浄等の中間ステップを容易にする。センサ機器では、第一チャネル及び第二チャネルは、センサ素子に対する流体(通常は液体)の移送用の管に接続されるのが典型的であり、流体の圧送は、機器のユーザインタフェースモジュールの制御下にある。センサ素子キャリアは、試料流体の流出入用のチャネルと連通している1つ又は複数の穴を含む外部ガスケットを任意に保持し、ガスケットは、使用時にセンサ素子と機器との間での流体の移送用の管に接続され得る。管とセンサ素子との間にガスケットを挟むことで、機器とセンサ素子との間で漏れのない連通が確保しやすくなる。ガスケットは、流入チャネル及び流出チャネルを保持するベース構成部品又は蓋構成部品に組み込まれてもよく、又はそれとは別個の構成部品であってもよい。
いくつかの実施の形態では、凹所領域、したがってそれにより形成されるフローセルは、実質的に円形の形状を有する(すなわち、使用時にセンサ素子キャリアに設置されているセンサの平面に対して垂直に見た場合)。しかしながら、本発明のセンサ素子キャリアでは、他の形状のフローセルも可能である。例えば、矩形、楕円形、又は「カプセル」形(すなわち、円を半分に切断してから、2つの半周円弧を2つの平行線によって互いに接合したもの)である。これらのうち、楕円形及びカプセル形のフローセルは、円形のフローセルと比べて流体流出入用のチャネル間でより均一なフローパターンをもたらし、且つコーナがないことによって矩形のフローセルよりもデッドスペース及び蓄積の問題が少なくなるため、好ましいであろう。
好ましくは、センサ素子キャリアは、使用時にベース構成部品によって収納される水晶振動子マイクロバランスの駆動電極及び対向電極それぞれへの接続用の、少なくとも2つのキャリア電極も備える。
キャリア内にキャリア電極があることで、単に電圧源をキャリア電極に接続するだけで、組み立てられたセンサ素子をQCMに基づく感知に使用することができる。有利には、キャリア電極は、ベース構成部品及び蓋構成部品の互いの取り付けをキャリア電極ができるだけ妨げないように、ベース構成部品又は蓋構成部品に実質的に凹設され得る。2つのキャリア電極は、両方がベース構成部品にあってもよく、又は両方が蓋構成部品にあってもよい。好ましくは、2つのキャリア電極は両方がベース構成部品にある。そのような実施の形態のキャリア電極は、使用時にキャリア内に置かれるQCMセンサの下でこれと接触するように位置決めされ得る。代替的に、キャリア電極は、第一又は静止位置では使用時にキャリア内に置かれているセンサ素子と接触せず、第二又は係合位置ではセンサの駆動電極及び対向電極に接触する、弾性又は「ロッカ」電極であり得る。第二位置は、使用時にセンサ素子を機器の関連装置と係合させると機器の関連装置からのピンに接触することによってロッカ電極に加わる力によって達成され得る。センサ素子が機器から取り外されると、加わっている力が除去されてロッカ電極がその第一位置に戻る。さらなる代替形態として、センサ素子キャリアは、キャリア電極を含まない代わりに、使用のためにセンサ素子が組み立てられるとキャリア内に置かれているセンサの平面に対して垂直な方向にのみ導電性を有する材料から形成される、圧縮性シール部材が設けられてもよい。そのような構成は、さらに後述される。
ベース構成部品又は蓋構成部品は、使用時に、水晶振動子マイクロバランスに基づくセンサの圧電共振の減衰を回避するために、センサの非感知表面に隣接するキャビティを有し得る。キャビティは、最小減衰を確保するために感知表面よりも大きな長さ及び幅、又は直径(円形である場合)とするべきである。
典型的な実施の形態では、キャビティを有する構成部品は、試料チャンバの一部を形成する凹所領域を有する構成部品ではないことが理解されるであろう。実際には、キャビティ及び凹所領域は、キャリア内に置かれるQCMセンサの両側で実質的に一致する。
代替的な実施の形態では、使用時にエバネッセント波感知に基づくセンサの非感知表面に光学的にアクセスできるように、ベース構成部品又は蓋構成部品に形成されている開口がある。開口は、ベース構成部品に形成されることが好ましい。
代替的な実施の形態では、センサの感知表面(例えば、感知表面上に貴金属膜を有するガラス基板を備えるSPRチップ)は、試料チャンバ内にあり、開口からシールされる。しかしながら、非感知表面は、組み立てられたセンサ素子が適当な光学素子及び機器類に結合されると、適当な光線によってアクセスされ得ることで、これによって感知表面に伝
播されるエバネッセント波に基づく感知を実行することができる。
いくつかの実施の形態では、センサ素子キャリアにシール可能な光学窓が嵌められ得ることで、使用時に光学的手段によって光学窓を介してセンサの感知表面を調査することができる。光学窓は、例えば、キャリアの蓋構成部品に位置し得る。光学窓は、そのようなキャリアを備えるセンサ素子を質量感知及び顕微鏡検査の組み合わせに使用することを可能にする。こうした特徴は、典型的に複雑性が高い細胞及び他の微粒子系の試験に特に有用である。そのような複雑性は、質量応答データ又は顕微鏡検査データの解釈のみでは不十分な場合があることを意味する。QCM及び顕微鏡検査データの組み合わせで、例えば、顕微鏡検査によるセンサ表面上の細胞の密度及び統合性の必要な検証が得られる。同じセンサ素子が細胞表面上の受容体に結合する分析物に暴露されると、結合事象がQCMデータによって監視され得る。
シール可能な光学窓は、センサ素子キャリアの固定的な特徴であってもよく、又は取り外し可能であってもよい。後者の実施の形態の光学窓を再び嵌めると、光学窓を含むセンサ素子キャリアの領域がそれによって再シールされることが分かるであろう。取り外し可能且つシール可能な光学窓には、例えば細胞調製物に関与する分析のために、キャリアに装着されているセンサへのアクセス性を高めることができるという利点がある。
光学窓は、屈折性であっても非屈折性であってもよい。屈折レンズを使用して、特に興味深いと考えられるセンサ表面の特定の部分に顕微鏡検査の焦点を合わせることができる。そのような領域は、センサ表面の中心でQCMの質量感度が最高であるため、この領域にあり得る。
光学窓は、ガラス、シクロオレフィンポリマー(例えば、Zeon Chemical LPから入手可能なZeonor(登録商標))、アリルジグリコールカーボネート(PPG Industries, Incから入手可能なCR−39)、ウレタン系プレポリマー(例えば、PPG Industries, Incから入手可能なTrivex(登録商標))、AO Alphalite(登録商標)、Sola Spectralite(登録商標)(Carl Zeiss Visionから入手可能)、Hoya Eyas(登録商標)(Hoya Corporationから入手可能)、ポリウレタン、Stylis(登録商標)(Essilorから入手可能)、Hoya Tesalid(登録商標)(Hoya Corporationから入手可能)、又はポリカーボネート等の、光透過率が高い任意の材料から作られ得る。
さらなる実施の形態では、センサ素子キャリアの蓋構成部品は、第一部品及び第二部品を備え、第一部品は、ベース構成部品と組み立てられるようになっており、使用時にキャリアに装着されているセンサと一致する開口を有し、第二部品は、突出部分を有する板を備え、突出部分は、センサ素子の組み立て時に突出部分が開口を通って、使用時にセンサの感知表面とともに試料チャンバを形成する凹所領域を形成するような形状である。
蓋構成部品の上記第一部品及び第二部品が、第一部品及び第二部品の組み立て中に当接する実質的に剛性の部分を含まなければならないことが分かるであろう。これは、本発明のセンサ素子キャリアによって達成される試料チャンバ高さの制御を確実にする。
典型的な実施の形態では、蓋構成部品は、上述のような第一部品及び第二部品を備え、センサは、使用時にベース構成部品に装着される。好ましい実施の形態では、ベース構成部品又は蓋構成部品の第一部品及び第二部品は、実質的に剛性の材料から全体が形成される。本発明のキャリアのいくつかの実施の形態では、ベース構成部品及び/又は蓋構成部品は、上述のように、剛性プラスチック材料等の実質的に剛性の材料から全体が形成される。
蓋構成部品が上記第一部品及び第二部品を備えるキャリアの実施の形態では、第一部品は、圧縮性シール部材(例えば、Xリング)を保持し、ベース構成部品との組み立てによって、センサ(例えば、QCM振動子)が使用時に所定位置に固定されて電極と接触する。センサ、例えば振動子の感知表面の中心は、自由にアクセス可能であり、漏れの危険なく液体で覆われることができ、センサは、ベース構成部品と蓋構成部品の第一部品との間にシールされる。蓋構成部品の第二部品は、第二部品が第一部品に載せられるとフローセル高さが上述のように画定されるように、突出部分を有する板である。ベース構成部品の実質的に剛性の部分と、蓋構成部品の第一部品及び第二部品の実質的に剛性の部分とに起因して、蓋構成部品の第二部品の突出部分がセンサへの接近を制限されることにより、試料チャンバ高さに対する制御が行われる。
上記第二部品は、接着テープによって上記第一部品に取り付けられ得る。第二部品が試料流体の流入用の少なくとも1つのチャネルを含んでもよく、且つ/又はフローチャネルが、上記第一部品と上記第二部品との間の境界面に画定されてもよく、且つ/又は上記第一部品に画定されてもよい。フローチャネルが上記第一部品と第二部品との間に画定される場合、接着テープは、例えば、センサ素子キャリアのうち使用時にセンサの感知表面に面しない側からアクセスされ得る試料ループ又はフローチャネルに関して、この境界面におけるマイクロ流体設計を容易にし得る。この構成は、連続流での顕微鏡検査及び質量感知の組み合わせをより実用的にする。
蓋構成部品が上記第一部品及び第二部品を備えるセンサ素子キャリアの実施の形態を使用して、顕微鏡検査を容易にすることもできることが分かるであろう。そのような実施の形態では、第二部品は、突出部分として上述の光学窓を有する。
正確な動態研究に使用できるフローセル(規定のフローセル高さを有する)に容易に変えることができる開放ウェルタイプの境界面を第一に有する可能性は、細胞及び様々な分析物とのその相互作用の研究に特に有用である。開放ウェル設計は、多くの標準的な細胞培養技法に適合する細胞培養及び調製に適した境界面を提供する。
例えば、第一ステップにおいて、開放構成を使用してセンサ表面上で細胞を育てる。センサ表面は、顕微鏡での検査によって調べることにより、何時、バイオセンサ分析に備えたセンサ素子の準備が整ったかを判断することができる。センサ表面が適切に被覆されて準備が整ったとみなされると、場合によって顕微鏡検査と組み合わせたバイオセンサ分析のために蓋構成部品の第一部品を装着してセンサ素子をセンサシステムに挿入する。
本発明の別の態様では、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリアであって、ベース構成部品及び蓋構成部品を備え、ベース構成部品は、使用時にセンサを収納するようになっており、該センサが発生する信号は、該センサの感知表面に吸着される材料の質量に応じて変わり、ベース構成部品又は蓋構成部品には、凹所領域に、試料流体の流入用の少なくとも1つのチャネルが形成され、凹所領域は、使用時にセンサの感知表面とともに試料チャンバを形成し、センサは、使用時にベース構成部品と蓋構成部品との間に保持され、センサ素子キャリアの蓋構成部品及び/又はベース構成部品は、第一部品及び第二部品を備え、第一部品は、ベース構成部品又は蓋構成部品の他方と組み立てられるようになっており、使用時にキャリアに装着されているセンサと一致する開口を有し、第二部品は、突出部分を有する板を備え、突出部分は、センサ素子の組み立て時に突出部分が開口を通って、使用時にセンサの感知表面とともに試料チャンバを形成する凹所領域を形成するような形状である、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリアが提供される。
本発明のこの他の態様によるセンサ素子キャリアには、例えば上述の全細胞調製物に関与する開放ウェル研究にこれらを使用できるという利点がある。オプションとして上掲し且つ/又は本発明の第一態様のキャリアに関して好ましい特徴のいずれかを、この他の態様のキャリアに導入することもでき、そのような特徴を導入するのに必要ないかなる変更形態も当業者の能力の範囲内にあることが理解されるであろう。
この態様のセンサ素子キャリアの好ましい実施の態様では、蓋構成部品の第一部品若しくはベース構成部品の第一部品、又はそれと組み立てられる対応のベース構成部品若しくは蓋構成部品は、蓋構成部品の第一部品又はベース構成部品の第一部品の開口を介してセンサに載せられる流体が開口以外から逃げるのを防止するように、ベース構成部品と蓋構成部品の第一部品とが、又は蓋構成部品とベース構成部品の第一部品とが、ベース構成部品に装着されているセンサとともに使用時に組み立てられると、該センサがベース構成部品と蓋構成部品の第一部品との間又は蓋構成部品とベース構成部品の第一部品との間にシールされるようになっている。
そのようなシールは、例えば、ベース構成部品と蓋構成部品の第一部品との間又は蓋構成部品とベース構成部品の第一部品との間に挟まれるガスケットによって行われ得る。ガスケットは、適宜、蓋構成部品の第一部品又はベース構成部品の第一部品にある開口と一致する開口を有さなければならないことが理解されるであろう。ガスケットは、当然ながら、本発明の第一態様に関して上述した圧縮性シール部材の形態であり得る。
この態様の好ましい実施の形態では、蓋構成部品は、上記第一部品及び第二部品から形成される。
本発明の関連の態様によれば、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子が提供され、該センサ素子は、上述のような質量感知センサ及びキャリアを備える。
好ましい実施の形態では、センサは水晶振動子マイクロバランスである。
代替的な実施の形態では、センサはエバネッセント波に基づくデバイスであり、センサ素子キャリアのベース構成部品又は蓋構成部品には、センサの非感知表面への光学的アクセス用に開口が形成されている。
好ましくは、センサがQCMである場合、組み立てると、QCMは、試料流体の流出入用のチャネルを除いて外部環境からシールされる。センサがエバネッセント波に基づくセンサである場合、センサは、試料流体の流出入用のチャネル及びセンサへの光学的アクセス用の開口を除いて外部環境からシールされることが好ましい。
外部環境からセンサをシールすることができることで、環境由来の汚染の危険性が減る。これは、センサ素子を「濡れた」状態で、すなわち試料チャンバが試料流体又はバッファ等を収容した状態で保管することも可能にする。センサ素子のシール性は、センサ素子を従来技術のセンサ素子よりも堅牢にもする。
センサがQCMである場合、センサ素子は、水晶振動子マイクロバランスの駆動電極及び対向電極への接続用の2つの電極を備え、キャリア電極は、キャリアの外部からアクセス可能である。キャリア電極は、ベース構成部品及び/又は蓋構成部品の開口を介してアクセス可能であることが好ましい。
そのような構成は、キャリアがセンサに与える隔離を改善する。これにより、センサ機器の関連装置からの適当な電気接点が例えばベース構成部品及び/又は蓋構成部品の開口
を通ることによってキャリア電極と接触するように、センサ素子をセンサ機器の関連装置に対して置くだけで、センサ素子を機器の関連装置と容易にドッキングさせることもできる。
センサがキャリア電極に載る実施の形態では、キャリア電極は、薄くて正確に決定可能な厚さ(例えば、1mm未満、好ましくは0.5mm未満)であるべきである。キャリア電極は、高導電性である必要もあるため、好ましくは金めっきされる。
代替的な実施の形態では、センサ素子がキャリア電極を含まず、QCMセンサの駆動電極及び対向電極が、キャリアの穴を介して機器の関連装置からの適当な電気接点に直接接続される。そのような電気接点は、例えば出没ピン(retractable pin)を備え得る。
センサ素子には、さらなる代替形態として、上述のように「ロッカ」電極の形態のキャリア電極が設けられ得る。さらにまた他の代替的な実施の形態では、センサ素子は、キャリア電極を含まず、圧縮性シール部材は、センサ素子が組み立てられるとセンサの平面に対して垂直な方向にのみ導電性を有する材料から形成される。導電性の圧縮性シール部材は、このとき、機器の関連装置に設けられてシール部材へのアクセスを可能にするようにセンサ素子キャリアの開口を貫通するピンに接触することによって、機器の関連装置に電気的に接触し得る。
「ロッカ」電極の形態のキャリア電極が設けられているか、導電性の圧縮性シール部材が設けられているか、又はキャリア電極が設けられていない実施の形態では、キャリア電極の厚さに関して上述した考慮事項は必ずしも適用されなくてもよいことが理解されるであろう。
QCMに基づくセンサ素子では、水晶振動子マイクロバランスは、振動子の一方の面に駆動電極が設けられており振動子の他方の面に対向電極が設けられている水晶板を備えることができ、駆動電極及び対向電極のそれぞれの露出表面積は、振動子の周辺領域に電極材料が設けられないように、電極が設けられている振動子面の表面積よりも小さく、駆動電極及び対向電極はそれぞれ、振動子の周辺に向かって延びる接続部分を有する。
そのような設計は、試料流体と接触する感知表面の領域にキャリア電極が侵入する必要なく、駆動電極及び対向電極が電気的に接触されることを可能にする。
好ましくは、そのような実施の形態では、振動子の一方の面から駆動電極及び対向電極の両方に接触できるように、駆動電極又は対向電極の接続部分が、他方の面に設けられている対向電極又は駆動電極に接触せずに振動子の周辺まで延びてその他方の面に回り込む。
これにより、両方のキャリア電極がベース構成部品にあるか、又は両方がキャリアの蓋構成部品にあることができる。このことで、機器の電気接点がいずれもセンサ素子の同じ側からセンサ素子と容易に係合できるため、それらの接点とのセンサ素子の係合も単純になる。これは、キャリア電極を含まない実施の形態で特に好ましく、この場合、機器の関連装置からの電気接点は、キャリアの穴を貫通して、駆動電極及び対向電極に振動子の同じ面(すなわち、非感知表面を有する面)から直接接触する。
いくつかの好ましい実施の形態では、駆動電極及び対向電極の両方が、ベース構成部品に位置付けられているキャリア電極と接触し得る。そのような状況では、好ましくは、キャリア電極は、蓋構成部品にある開口を介してアクセス可能であり得る。キャリア電極を含まない実施の形態では、駆動電極及び対向電極は、ベース構成部品にある穴を介してア
クセス可能であることが好ましい。
本発明のセンサ素子の好ましい実施の形態では、センサの感知表面は、ポリマー被覆又は自己組織化単分子層で少なくとも部分的に覆われる。そのように覆われることで、センサ素子を使用して研究され得る分子間相互作用に対する制御性及び融通性を高めることができる。
本発明のセンサ素子キャリア及びセンサ素子のいくつかの実施の形態では、蓋構成部品及びベース構成部品は、ポリオキシメチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、及びポリスチレン又はアクリロニトリルブタジエンスチレン等の射出成形可能な熱可塑性プラスチックから選択される材料から形成される。しかしながら、本明細書に記載のキャリアの要件を考慮すれば、(本開示を考慮に入れて)他の既知の材料が当業者には明らかであろう。
本発明のさらなる態様によれば、上述のようなセンサ素子を備える質量感知化学センサ機器が提供される。
関連の態様では、本発明は、上述のようなセンサ素子を構成するための上述のようなセンサ素子キャリアの使用も提供する。
本発明は、さらに別の態様で、質量感知化学センシングの方法であって、上述のようなセンサ素子の流入チャネルを通して試料流体を導入すること、試料流体中の化学種をセンサと相互作用させること、及びセンサが発生する信号の変化によって上記相互作用を感知することを含む、質量感知化学センシングの方法も提供する。
概して、本発明のセンサ素子キャリア及びセンサ素子は、従来技術のセンサ素子を超える大きな利点をもたらす。本発明は、試料チャンバ高さに対する正確で再現可能な制御を提供する。これは、センサ素子を使用して行われる動態解析を改善するため重要である(こうした解析は、試料チャンバ高さによって大きく影響される拡散速度係数の影響を受ける場合が多い)。高さの一貫性及び再現性に対する制御は、試料流体の不均一な流速に関連する問題を減らすこともできる。試料チャンバ高さの差から生じる不均一な流速は、異なるセンサ素子を使用して実行される試料間測定の不整合につながる。試料チャンバ高さの制御をキャリア構成部品に組み込むことができることで、準備され得る試料チャンバ高さの範囲の融通性を高めることもできる。さらに、センサ素子が機器から取り外された場合でもセンサが汚染から保護されるようにセンサ素子をシールできることで、様々な環境条件でのセンサ素子の有用性が高まる。センサ素子は、センサ機器への単純なドッキングも可能にする。当業者が本開示を参照すれば、本発明のセンサ素子を収納するように既存の機器類を適合させる方法が即座に分かるであろう。機器は、蓋構成部品又はベース構成部品の凹所領域のチャネル(複数可)を通して流体試料を導入するのに適したフルイディクスを用いた試料挿入ユニット、センサの適当な質量感知特性(例えば、QCMの圧電特性)を測定する装置、センサに適当な信号を提示する手段(例えば、QCMの駆動電極及び対向電極用の電気接点)、及びバッファ、廃棄物等のための関連リザーバを有するだけでよい。
必要であれば接着剤を回避できることで、接着剤が試料に染み込むこと又はセンサ表面を汚染することから生じる接着剤による汚染の低減に関する利点が得られる。使用される場合、本発明のキャリアの圧縮性シール部材の単純性は、これを様々な高性能弾性材料から作製できることを意味する。これにより、そのシール特性とセンサの信号発生特性に対するその低干渉との間のバランスを最適化することができる。さらに、接着剤ではなく「X」リング等の圧縮性シール部材を使用すると、センサ素子の組み立てがより単純且つ再
現可能になる。圧縮性シール部材は、特にベース構成部品又は蓋構成部品の凹所領域と非凹所領域との間の溝内に着座させることができる場合、ベース構成部品又は蓋構成部品内に位置付けやすい。さらに、センサを配置できるようになる前にキャリアに接着剤の連続ビーズをわざわざ載せる必要がないため、組み立てが迅速になる。
次に、一例としてのみ添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
組み立てられ、管に接続されているゴムガスケットを保持している、本発明によるセンサ素子の斜視図を示す。 ガスケット及び管を取り外した図1のセンサ素子を示す。 蓋構成部品を取り外した図1及び図2のセンサ素子を示す。 Xリングを完備した図1〜図3のセンサ素子の蓋構成部品の下面の斜視図を示す。 Xリングを取り外した図4の蓋構成部品を示す。 図1及び図2のセンサ素子のセンサの領域の概略断面を示す。 図1及び図2の組み立てられたセンサ素子の分解斜視図を示す。 センサの領域を横に切断した、図1及び図2のセンサ素子の斜視図を示す。 センサ表面の光学的調査を容易にする光学窓を含む、本発明のセンサ素子の分解斜視図を示す。 本発明のセンサ素子キャリアに装着されて光学窓を有するQCM振動子の感知表面の蛍光顕微鏡写真を示す。 QCM機器へのセンサ素子の装着及び素子への蛍光タグ付きレクチンの注入の後の、図10の振動子のQCMトレースを示す。 図11のレクチン結合実験の後の、図10のQCM振動子の感知表面の蛍光顕微鏡写真を示す。 第一部品及び第二部品を備える蓋構成部品を有する本発明のセンサ素子の上から見た分解斜視図を示す。 図10のセンサ素子の下から見た分解斜視図を示す。 部分的に組み立てられて蓋構成部品の第一部品が所定位置にある状態の、図10及び図11のセンサ素子を示す。
最初に図1を見ると、全体的に10で示すセンサ素子は、ベース構成部品11と、ねじ13によってそれに接続されている蓋構成部品12とを備える。蓋構成部品及びベース構成部品の両方が、実質的に剛性のプラスチック材料であるポリオキシメチレンから形成される。蓋構成部品12は、Attana A100 QCM機器等のセンサ機器からの電気接点(例えば、ワイヤに接続されているプラグ)の接続用の2つの開口14a、14bを有する。蓋構成部品12には、2つの穴16a、16bが開いているゴムガスケット15が接続される。管17が、センサ素子と機器との間での試料流体、バッファ等の移送のために穴16a、16bに接続される。
ガスケット15を取り外すと(図2及び図4)、蓋構成部品が2つの穴18a、18bを含むのを見ることができる。より詳細に後述するように、穴18a、18bは、試料流体等がセンサ素子内にあるセンサに導入される際に通ることができるチャネルである。
センサ素子の内部(図3)及びそのベース構成部品11には、水晶20と各面に金の駆動電極及び対向電極21a、21b(図3ではこれらの電極のうちの一方のみが見える)とを備えるQCMセンサ19が位置決めされる。ベース構成部品は、駆動電極及び対向電極21a、21bへの接続用の2つのキャリア電極22a、22bも含む。キャリア電極
22a、22bは、電極21a、21bの主要部分から振動子20の周辺に向かって延出している電極21a、21bの部分23に接続する。電極21aの場合、延出部分23は、振動子20の側部の周りに続いて振動子20の下面の接続部分で終わるが、これは、裸水晶によって電極21bから隔てられる。このようにして、両方のキャリア電極22a、22bがQCMセンサ19の同じ面に隣接して位置しているにもかかわらず、キャリア電極22aを電極21aに電気的に接続することができ、キャリア電極22bを電極21bに電気的に接続することができる。キャリア電極22a、22bは、センサ素子が組み立てられると、QCM19を共振させるAC電圧の発生用の電気接点の接続のために、蓋構成部品の開口14a、14bと一致する。
ベース構成部品11は、穴又は窪み24も有し、蓋構成部品12は、穴又は窪み24と一致する穴25を有する。センサ素子10が組み立てられるとき、穴24及び25は、QCMセンサ機器に設けられ穴25を貫通して穴24に入るように設計されているペグを用いた、QCMセンサ機器へのセンサ素子の正しい位置でのドッキングを容易にする。
蓋構成部品12の下面は、より深い溝27によって囲まれている凹所領域26を有する(図4及び図5)。凹所領域26では、試料流体等がQCMセンサに導入される際に通る穴又はチャネル18a、18bの他端を見ることができる。溝27には、実質的に「X」形の断面を有する弾性且つ圧縮性のリング28(Xリング)が嵌められる(図4を参照)。
センサ素子が組み立てられるとき、Xリング28は、QCM振動子20の外縁に対して圧縮される(図6を参照)。Xリングの断面の内側脚部28aのみが振動子20に対して圧縮される一方で、外側脚部28bは、ベース構成部品11の上面に対して圧縮される。振動子20の上面のレベルがベース構成部品の周囲領域の上面よりも低いため、脚部28bの圧縮は脚部28aの圧縮よりも大きい。Xリング28の小さな面積しか振動子20に対して圧縮されないことにより振動子20に加わる圧力は、振動子の圧電共振の過剰な減衰又は振動子の他の損傷を伴わずに効果的なシールをもたらす。外側脚部28bの方がより高度にシール圧縮されるため、これは、液体が外側からセンサ素子に侵入する危険性を減らす。図6で明確に見ることができるように、蓋構成部品及びベース構成部品のうちXリング28の外部にある部分が互いに当接するため、蓋構成部品12の凹所領域26によって形成される試料チャンバの天井は、QCMセンサの上面にそれ以上接近することができない。それゆえ、試料チャンバ高さは、予測可能、再現可能、且つ制御可能である。したがって、ねじ13をさらに締めても試料チャンバ高さは変わらない。さらに、組み立て中の蓋構成部品とベース構成部品との当接の結果として、ねじ13が十分に締められたことをユーザが明確に感じることができるため、ねじの締めすぎが阻止される。これは、センサ素子、特にキャリアの機械的損傷を防止するのに役立つ。好ましい実施形態では、ねじ13は、平坦な先端を有する。ベース構成部品には、盲端を有するねじ受け穴が形成されることが好ましいため、センサ素子の組み立て時に、蓋構成部品とベース構成部品との当接の結果として、またねじ13の端がベース構成部品の穴を通ってそれ以上進むことができない結果として、ねじが十分に挿入されたことが非常に明確にユーザに分かる。
QCMセンサ19の下には、ベース構成部品11に形成されてQCM振動子の共振を可能にするキャビティ29がある。
別の実施形態では、Xリング28及び溝27を省くことができる。そのような実施形態では、振動子20の上面の外縁に接着剤層が塗布され得る。接着剤は、蓋構成部品の下面の凹所領域26を直接囲む領域に振動子をシール接着させることができる。センサ素子の組み立て時に、接着剤層は、ベース構成部品からの圧力下で蓋構成部品と振動子との間で圧縮される。この配置の結果として、ベース構成部品と蓋構成部品とが当接すると(すな
わち、図6及び図8に示すように)、接着剤層は、センサをセンサ素子キャリアに固定する際に通常塗布されるであろう接着剤層の厚さに関係なく、Xリングを使用する実施形態のように試料チャンバ高さが予測可能且つ再現可能となるように適当な程度まで圧縮される。
図9では、蓋構成部品91に、QCM振動子93の感知表面の光学的調査を可能にするシール可能な光学窓92が設けられる。他の全態様で、図9のセンサ素子は、図1〜図8を参照して上述したセンサ素子と本質的に同一である。
図9に示すセンサ素子を使用して、QCM及び顕微鏡検査を組み合わせた試験を行った。試験は、以下のように行った。
ステップ1
RAW細胞(マウス白血病単球マクロファージ細胞株)をQCM振動子の感知表面に導入した。センサ素子を標準蛍光顕微鏡に装着した。センサ素子の光学窓(図9の92)を通して対照顕微鏡写真を撮影した後で、蛍光タグ付きレクチンを注入した。レクチン注入前の表面上の細胞は、弱い自己蛍光応答を示した(図10)。
ステップ2
センサ素子をAttana A100機器に装着した。QCMセンサの共振周波数は、レクチン注入中に約22Hzシフトしており、これはレクチンが細胞表面に固定されていることを示す(図11を参照)。
ステップ3
センサ素子を標準蛍光顕微鏡に再度装着する。実験後に光学窓を通して撮影した顕微鏡写真が明瞭な蛍光シグナルを見せることで、レクチンがセンサ上の細胞の表面に結合したことが確認される(図12)。
図13では、センサ素子は、蓋構成部品131が2つの部品131a及び131bから形成されるキャリアを備える。センサ素子の他の構成部品は、図1〜図8を参照して上述したのと本質的に同じである。第一部品131aは、第二部品131bの穴134を通るねじ133によってベース構成部品132に固定される。しかしながら、ねじは、第一部品131aと第二部品131bとを互いに固定するのではなく、穴134を通って第一部品131aをベース構成部品132に固定するだけである。上述のような135で示す圧縮性シール部材が、第一部品131aとQCMセンサ136との間に位置決めされる。図14においてより明確に見ることができるように、第二部品131bを例えば接着テープ(図示せず)によって第一部品131aに固定すると、第二部品131bの円筒形の突出部分141が第一部品131aの開口137を通ることにより、部分141の突出面がセンサの感知表面及び圧縮性シール部材135の内壁とともに試料チャンバを形成する。試料流体の流出入用のチャネル(138で示す)が、突出部分141内に位置付けられることに留意されたい。
第二部品131bを取り外すと、開口137は、センサの感知表面への容易なアクセスを可能にする(図15)。これにより、チャネル138を介した導入があまり行いやすくない、例えば細胞又は微粒子等の分析材料の導入が可能になる。これは、センサ素子を分析前に細胞の培養に使用することも可能にする。センサは、「開放」素子(図15に示すような)に導入される液体等が保管ステップ又はインキュベーションステップ中にセンサから漏れることがないように、ベース構成部品132と第一部品131aとの間でシールされる。
図13〜図15に示すセンサ素子も、顕微鏡検査試験に使用することができる。センサ表面の顕微鏡的調査は、図15に示す「開放」素子手法を使用して行われてもよく、又は突出部分141に光学窓(図9に示すような)を組み込むことによって行われてもよい。後者の構成には、QCM実験中に顕微鏡分析のためにセンサ素子を何度も開く必要がないことにより、同じ機器でバイオセンシング及び顕微鏡検査を組み合わせる可能性がさらに開けるという利点がある。
上記の例は、本発明の具体的な実施形態を示すことを意図するものであり、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定する意図はない。本明細書に記載の全文献が、その全体を参照により本明細書に援用される。

Claims (29)

  1. 質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリアであって、ベース構成部品及び蓋構成部品を備え、前記ベース構成部品は、使用時にセンサを収納するように適合させられており、該センサが発生する信号は、該センサの感知表面に吸着される材料の質量に応じて変わり、前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品には、凹所領域に、試料流体の流入用の少なくとも1つのチャネルが形成され、前記凹所領域は、使用時に前記センサの前記感知表面とともに試料チャンバを形成し、前記センサは、使用時に前記ベース構成部品と前記蓋構成部品との間に保持され、前記ベース構成部品及び前記蓋構成部品の接近は、センサ素子の組み立て時に、互いに当接する各自の実質的に剛性の部分によって制限されることにより、センサ、ベース構成部品、及び蓋構成部品の所与のセットに関して前記試料チャンバの最小高さを制限し、前記凹所領域を囲む圧縮性シール部材をさらに備え、該圧縮性シール部材は、使用時に前記試料チャンバの側縁を形成するように前記センサの前記表面に当接するように、前記凹所領域を越え且つ前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品の前記凹所領域を囲む非凹所部分を越えて突出する、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子キャリア。
  2. 前記圧縮性シール部材は、軸力を加えると屈曲によって変形可能である断面形状を有するエラストマーリングである、請求項に記載のセンサ素子キャリア。
  3. 前記圧縮性シール部材は、「X」形又は同等の断面を有するエラストマーリングである、請求項に記載のセンサ素子キャリア。
  4. 使用時に、前記エラストマーリング及び前記センサは、前記「X」形又は同等の断面の内側突出脚部のみが前記センサに接触して、前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品に接触する外側突出脚部よりも圧縮されないように配置される、請求項に記載のセンサ素子キャリア。
  5. 前記少なくとも1つのチャネルを有する前記凹所領域は、前記蓋構成部品に形成される、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  6. 前記試料チャンバをフローセルとして使用できるように、前記凹所領域に、試料流体の
    流入用の第一チャネルと、試料流体の流出用の第二チャネルとが形成される、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  7. 使用時に前記ベース構成部品によって収納される水晶振動子マイクロバランスの駆動電極及び対向電極それぞれへの接続用の、少なくとも2つのキャリア電極をさらに備える、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  8. 前記2つのキャリア電極は、両方が前記ベース構成部品にあるか又は両方が前記蓋構成部品にある、請求項に記載のセンサ素子キャリア。
  9. 前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品は、使用時に、水晶振動子マイクロバランスに基づくセンサの圧電共振の減衰を回避するために、前記センサの非感知表面に隣接するキャビティを有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  10. 使用時に、エバネッセント波センシングに基づくセンサの前記非感知表面に光学的にアクセスできるように、前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品に形成されている開口を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  11. 前記開口は前記ベース構成部品に形成される、請求項10に記載のセンサ素子キャリア。
  12. 前記センサ素子キャリアにシール可能な光学窓が嵌められることで、使用時に、光学的手段によって前記光学窓を介してセンサの前記感知表面を調査できるようにする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  13. 前記センサ素子キャリアの前記蓋構成部品は、第一部品及び第二部品を備え、前記第一部品は、前記ベース構成部品と組み立てられるようになっており、使用時に前記キャリアに装着されているセンサと一致する開口を有し、前記第二部品は、突出部分を有する板を備え、前記突出部分は、前記センサ素子の組み立て時に前記突出部分が前記開口を通って、使用時に前記センサの前記感知表面とともに前記試料チャンバを形成する前記凹所領域を形成するような形状である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のセンサ素子キャリア。
  14. 質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子であって、質量感知センサ及び、請求項1〜13のいずれか1項に記載のキャリアを備える、質量感知化学センサ機器で使用されるセンサ素子。
  15. 前記センサは水晶振動子マイクロバランスである、請求項14に記載のセンサ素子。
  16. 前記センサは、エバネッセント波に基づくデバイスであり、前記センサ素子キャリアのベース構成部品又は蓋構成部品に、前記センサの非感知表面への光学的アクセス用の開口が形成されている、請求項14に記載のセンサ素子。
  17. 組み立てられると、前記水晶振動子マイクロバランスは、試料流体の流出入用のチャネルを除いて外部環境からシールされる、請求項15に記載のセンサ素子。
  18. 前記キャリアは、前記水晶振動子マイクロバランスの駆動電極及び対向電極への接続用の2つの電極を備え、該キャリア電極は、前記キャリアの外部からアクセス可能である、請求項17に記載のセンサ素子。
  19. 前記キャリア電極は、前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品の開口を介してアクセス可能である、請求項18に記載のセンサ素子。
  20. 前記水晶振動子マイクロバランスは、前記振動子の一方の面に駆動電極、該振動子の他方の面に対向電極が設けられている水晶板を備え、前記駆動電極及び前記対向電極それぞれの露出表面積は、前記振動子の周辺領域に電極材料が設けられないように、前記電極が設けられている振動子面の表面積よりも小さく、前記駆動電極及び前記対向電極はそれぞれ、前記振動子の前記周辺に向かって延びる接続部分を有する、請求項15及び1719のいずれか1項に記載のセンサ素子。
  21. 前記振動子の前記一方の面から前記駆動電極及び前記対向電極の両方に接触できるように、前記駆動電極又は前記対向電極の前記接続部分は、前記他方の面に設けられている前記対向電極又は前記駆動電極に接触せずに前記振動子の周辺まで延びて該振動子の前記他方の面に回り込む、請求項20に記載のセンサ素子。
  22. 前記駆動電極及び前記対向電極の両方が、前記ベース構成部品に位置付けられているキャリア電極と接触し得る、請求項21に記載のセンサ素子。
  23. 前記キャリア電極は、前記蓋構成部品にある開口を介してアクセス可能である、請求項22に記載のセンサ素子。
  24. 前記センサの前記感知表面は、ポリマー被覆又は自己組織化単分子層で少なくとも部分的に覆われる、請求項1423のいずれか1項に記載のセンサ素子。
  25. 前記蓋構成部品及びベース構成部品が、ポリオキシメチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、及びポリスチレン又はアクリロニトリルブタジエンスチレン等の射出成形可能な熱可塑性プラスチックから選択される材料から形成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のキャリア、又は請求項1424のいずれか1項に記載のセンサ素子。
  26. 請求項1424のいずれか1項に記載のセンサ素子を備える、質量感知化学センサ機器。
  27. 質量感知化学センシングの方法であって、請求項1424のいずれか1項に記載のセンサ素子の流入チャネルを通して試料流体を導入すること、該試料流体中の化学種をセンサと相互作用させること、及び該センサが発生する信号の変化によって前記相互作用を感知することを含む、質量感知化学センシングの方法。
  28. 前記センサ素子キャリアの前記蓋構成部品及び/又は前記ベース構成部品は、第一部品及び第二部品を備え、前記第一部品は、前記ベース構成部品又は前記蓋構成部品の他方と組み立てられるようになっており、使用時に前記キャリアに装着されているセンサと一致する開口を有し、前記第二部品は、突出部分を有する板を備え、前記突出部分は、前記センサ素子の組み立て時に前記突出部分が前記開口を通って、使用時に前記センサの前記感知表面とともに前記試料チャンバを形成する前記凹所領域を形成するような形状である、請求項1に記載のセンサ素子キャリア。
  29. 前記蓋構成部品の前記第一部品若しくは前記ベース構成部品の前記第一部品、又はそれと組み立てられる対応の前記ベース構成部品若しくは前記蓋構成部品は、前記蓋構成部品の前記第一部品又は前記ベース構成部品の前記第一部品の前記開口を介して前記センサに載せられる流体が前記開口以外から逃げるのを防止するように、前記ベース構成部品と前
    記蓋構成部品の前記第一部品とが、又は前記蓋構成部品と前記ベース構成部品の前記第一部品とが、前記ベース構成部品に装着されているセンサとともに使用時に組み立てられると、該センサが前記ベース構成部品と前記蓋構成部品の前記第一部品との間又は前記蓋構成部品と前記ベース構成部品の前記第一部品との間にシールされるようになっている、請求項28に記載のセンサ素子キャリア。
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