JP5253259B2 - 蛍光灯安定器の種類判別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の蛍光灯安定器の種類を容易に判別可能とする機構を有し、蛍光灯に近付けるのみで判別作業を容易に行い得るチェッカー装置に関する。
従来より用いられている安定器式蛍光灯は、50Hzまたは60Hz電源周波数の電源を用いていることであるから、電源周波数の2倍の周波数で明るさが変化するもので、一周期毎に明・暗を繰り返すために、光のちらつきが多い。これに対して、インバータ方式の蛍光灯は、前記いずれかの電源を用いても、その交流電流を直流に変換した後に高周波の電流を蛍光灯に流して点灯するので、光のちらつきが少ないという特徴を有する。
ここで、蛍光管の残光現象による光の強弱の変化の状態を説明するに、
低い周波数の場合には、その電源周波数が例えば50Hzの場合、光の明暗の周期が長いために、明暗の差が大きく現れて、ちらつきが大きく変化する。
これに対して、高い周波数の場合には、明暗の周期が短くなり、前記残光現象のため、常に光を発する傾向が高くなり、明暗差が小さくなる。
また、照明の省エネルギーを推進するためには、蛍光灯をインバータ化したものとすることが良いと言われており、この方式を用いる場合には、従来の安定器式蛍光灯に比較して、同じ明かるさで消費電力を約20%削減できるものであるといわれる。そして、天井照明等に蛍光灯が非常に多数本使われている現状から、安定器式からインバータ式に変更することは、全体の省エネルギー効果は大きいものと考えられる。
安定器式の蛍光灯をインバータ方式のものに変更するためには、現在用いられている照明器具がいずれの方式のものであるかを正確に判別して、前述したように、インバータ方式の照明に変更する必要がある。
しかし、既設の照明器具には、安定器式と全く外観が類似するインバータ方式が用いられているものが多数あり、その判別のためには、照明器具の内部に設けている安定器を、直接目で見て判断することが求められている。なお、以下の説明において、電源周波数として、50Hzとして説明しているが、国内では60Hzの用いられている地域が半分あり、2種類の電源周波数のいずれを使用する場合の双方を、本発明においては、50Hzの例で説明しており、特に交流電源の周波数を限定しているものではない。
現在市販されているインバータ方式の装置には、直径の細い直管型の蛍光管が多く用いられており、これらの機種では、器具本体と蛍光管のそれぞれにはHfの表示を付したラベル表示がある。よって、前記Hf表示のみで判断すると、細い蛍光管でも、Hf表示有りはインバータ方式の装置として、Hf表示なしの太い蛍光管は全て従来安定器式と判断されている。
なお、古いインバータ方式の装置の蛍光管では、従来の安定器式と同じ太さの蛍光管が使用されていることがあり、この方式の蛍光灯では、古い安定器式照明器具の安定器のみを交換して、太い蛍光管に対応させた装置のままで、インバータ方式の装置に改造しているものである。
したがって、当然、このような装置では、Hf表示は付されてなく、天井に設置した蛍光管を床から見上げた状態では、蛍光管の太さとHfの表示がないことから、安定器式の装置と判断されることになり、点灯方式を間違って判断するとい事例が多く発生している。ところで、蛍光灯の省エネルギー化を推進するためには、従来の安定器式方式の機構を用いた器具のみを判別して見付け出し、インバータ方式の装置化の対象とする手順が必要である。
前述したような点灯方式の判別のためには、現状では、3〜4mの高さにある天井の蛍光灯で、その内部にある安定器を検査員が目で見て、適用されている方式を確認していることが多い。そのために、脚立を使って蛍光灯の器具の内部を覗き見るようにする手段を用いており、2人作業で不安定な姿勢を長時間続けなければならないことから、危険であり労力の負担が大きいものである。
本発明は、床面から蛍光灯に向けて、棒状のセンサーを近付けるのみで、瞬時に点灯方式を判別できるようにしているものであり、前述したように、蛍光灯のインバータ方式、従来の安定器式の区分を、操作棒の先に取付けたセンサーを蛍光灯に近付けるのみで、判別することができて、脚立等を用いずに、床面に立った作業員が、容易にしかも正確に判別できる装置を提供することを目的としている。
特開2005−267869
前記特許文献に開示されている技術手段は、蛍光灯の発光周波数と異なるシャッタ周波数で、前記蛍光灯の光を取り込む手段と、前記発光周波数と前記シャッタ周波数との周波数差による明暗のうなりを観察する手段とを用い、蛍光灯に用いられている安定器の種類を判定するものとして構成している。
また、前記うなりが観察されたなら、安定器は銅−鉄型であると判定し、うなりが観察されなかったならインバータ型であると判定するように構成している。
この例において、必要とする情報を検出するための素子として、蛍光灯の光を取り込む撮像素子等を用いている。
この装置を用いて安定器方式とインバータ方式の判別を行うために、
a:撮像素子にシャッター機能を持たせ、電源周波数の2倍より少し高い周波数(109Hz等)で開閉させ、発光周波数(商用周波数50Hzでは100Hz)とのうなりを検知する。
b:安定器とインバータのうなり周波数の違い、
・安定器方式では、商用周波数をそのまま用いているため、発光周波数とシャッター速度の差の低い周波数でうなりが生じる。
・インバータ方式では、高い周波数を用いているため、高い周波数でうなりが発生される。
c:安定器とインバータの判定のためには、前記うなりの周波数の相違から、安定器方式かインバータ方式であるかを容易に判別できることになる。
前記従来例に開示されている装置を用いることで、蛍光灯の安定器の種類を容易に判定することができて、その判定に要する労力も軽減されることになるとされている。ところが、この例では、蛍光管に印加する電源周波数が高くなると、蛍光管の残光現象が影響するために、光の明暗差が小さくなり、撮像部等への信号入力が低くなるために、検出感度が低下して、正常な検出を行い得なくなる可能性が高くなる。さらに、近年のインバータの周波数が高くなる傾向では、検出が困難になると考えられる。
また、蛍光管に流れる電流は、放電電流であり、多くの高調波が含まれる。このため、明暗のうなり周波数が高調波の影響で変化し、判定精度の低下が懸念される。
前記課題を解決するために、本発明においては、次のような解決手段を提供することを目的としている。
まず、本発明の蛍光灯安定器の種類判別装置においては、
伸縮可能な棒状部材の先端部に、光検出用フォトトランジスタと磁気検出用インダクタとの2種類の検出センサを配置したセンサ部材を設け、前記センサ部材からの信号線を判別装置に接続するコネクタを設けた検知部として設け、
前記判別装置においては、前記検知部の2種類のセンサから個々に入力される交流電圧値がそれぞれ一定の値を越えたときに、入力信号の周波数成分を出力側へ出力させる機能を持つシュミット回路を配置し、
前記検知部の光検出用フォトトランジスタから、前記シュミット回路へ入力される交流電圧が一定の値を越え、入力信号が出力側へ出力された時は、蛍光灯の安定器が安定器式であると判別し、
また、前記磁気検出用インダクタから、前記シュミット回路へ入力される交流電圧が一定の値を越え、入力信号の周波数成分が出力側へ出力された時には、蛍光灯の安定器がインバータ式であると判別するもので、
前記2種類のセンサ部材からの入力信号に基づく判別動作を行う機能を組み合わせて、前記判別結果を表示部に伝達して表示する機能を有し、
前記表示部においては、前記判別結果にしたがってLEDを点灯して表示するか、音により表示する方法のうち1つまたは2つを用いて、高い位置に設置されている既設の蛍光灯の安定器の種類を判別する手法を用いている。
請求項2の発明は、前記装置において、光による表示のために色の異なるLEDを用い、音による表示のために断続音の出力間隔もしくは音の高さの異なる信号を発信するものを用いて、検知結果を表示することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記棒状体の先端部の検知部に組合わせて設ける2種類のセンサは、前記センサ部に着脱可能に設け、
前記棒状体は、測定する蛍光灯の設置される高さに対応させた長さで、伸縮可能なものとして、検知作業に用いることを特徴とする。
前述したように構成している本発明の装置は、本装置を使用するに際しては、床面に立った作業員がから長い棒を用いて検知できるので、作業工程と時間とを大幅に短縮できて安全性にも特に配慮を必要としない。
また、本装置においては、光センサーと磁気センサーとの、2系統の信号を同時に受けるようにして、各々の独立した回路で判別条件を設定して信号処理したことで、判別結果に対する信頼性を高めることができる。
さらに、判別結果を表示する表示部のLEDは、例えば、発光色の異なるオレンジと緑のLEDを用いることで、容易に判別できるものとなる。また、点灯表示と組合わせてブザーを鳴らす場合には、低周波数音と高周波数音との断続音を用いて表示すること、または、断続音の間隔を異ならせることで、判別結果を間違えて判断させる危険性を無くすことができる。
その他に、本発明の特徴を列挙すると、本発明においては、次のような特徴がある。
・2つのセンサの検出した信号の大きさから判別するため、判定精度が高い。
・各種の周波数のインバータ式にも対応できる。
・磁気センサは、蛍光管の残光現象の影響がなく、判定結果の信頼性が高い。
・蛍光管が劣化し、ちらつきが増した場合も、判定精度が高い。
本発明で用いる手持ちの検知部材の検知部の構成を示す説明図である。 本発明の蛍光灯安定器の種類判別装置本体の外観を示す説明図である。 (a)、(b)ともフォトトランジスタによる光検出の説明図である。 (a)、(b)とも磁気センサによる磁気検出の説明図である。 本発明の判別装置の構成と回路部の説明図である。 本発明の装置を用いて試験した結果を示す表である。
本発明は、蛍光灯安定器の種類を容易に判断できるようにする機構を備えた、ハンディな携帯式の判別装置に関するもので、検知ヘッド部を天井等の高い位置や、人が近付き難い位置に設置している蛍光灯に近付けるだけで、容易に判断できるように構成している。 本発明の装置は、図1に示すような構成を有する検知部10と、図2に示す判別部20とを組合わせて、1つの検知装置として構成している。
なお、以下に説明する本発明の実施例において、磁気センサを用いることに関しては、例えば、蛍光管に電源周波数の電流を流した時に、その流された電流により、蛍光管外に交流磁界が形成され、これを磁気センサで検知することができる、という現象を利用している。前記磁気センサによる検知に際して、磁気センサからの出力電圧は、流れる電流が同じであっても、その周波数に比例して大きくなり、商用周波数を用いた場合には出力される電圧が小さく、インバータ方式の高い周波数交流電源では大きい値となるもので、前記式センサによる検知手段を用いることで、以下に説明するような手段を用いている。
本発明に説明する基本的な構造において、検出素子として、光センサと磁気センサとの2種のセンサを検知部に装備して、検知作業に用いるようにしている。すなわち、光センサとしては、従来より使用されているフォトトランジスタを用いるが、このセンサは、光を検知する半導体素子で、受信する光の強さに応じた出力電圧が得られる。
また、磁気センサとしては、電子部品として知られているドラム形インダクタを用いることができるもので、このセンサは、ドラム形フェライトの磁気材料にコイルを巻いたものである。
前記2つのセンサを用いる例で、それ等のセンサの性質を利用して、安定器方式とインバータ方式の蛍光灯を判断する。すなわち、次のような判断が行われるもので、
光センサ:フォトトランジスタの出力信号の変化の大きさは、電源周波数が低いほど大きく、高くなるほど減少する。この性質を利用して、出力信号の変化が大きい場合には安定器式と判断し、変化が小さい場合にはインバータ式と判断する。
磁気センサ:インダクタの出力電圧は、流れる電流が一定の場合、その流れる電流の周波数に比例するため、出力電圧が小さい場合には安定器式と判断し、出力が大きい場合にはインバータ式と判断する。
前記図1に説明する検知部10は、安定器方式とインバータ式との2種の機種に対応させて、検知手段を設けた検知ヘッド部11を、伸縮棒12の先端部に設けて構成しているもので、前記伸縮棒12の長さは、一般の建物の天井に設置している蛍光灯の高さ、もしくは、検知の対象とする建物の天井の高さに対応させている。そして、前記2つの検知手段から得られる情報を、オペレータが手持ちする装置の判別部に伝達する。
図2に示す例は、手持ちの装置として構成されるもので、検知部10から伝達される検知情報は、長い信号ケーブルのコネクタ13を、判別装置20のコネクタ22に接続し、前記判別装置20に設けている判別回路を経て情報を処理して、蛍光灯の検知信号か安定器式からのものか、インバータ式からの信号かを判断し、対応するLED23A、23Bのいずれかを点灯すること、または、ブザー24とLED23とを共通に動作させて表示させるようにしている。
前記図2に示す判別装置20に関して、装置本体21に設ける判定手段の構造と動作については、後でさらに説明するが、装置本体21の一部には、ポケットテスター27を支持させるスペースを設けている。このテスターは、磁気センサまたは光センサから出力される信号の周波数を測定するためのもので、その測定された周波数から、安定器式かインバータ式かを、検査員が判断するために用いる補助装置として説明している。
また、図示する装置本体21の上部にはLED23A、23Bを、検知の対象とする安定器式とインバータ式に対応させてそれぞれ配置しており、その下部には電源スイッチ25と、検知周波数切換スイッチ26とを配置している。さらに、検知部材10からの情報を入力するためのコネクタ22を設けて、検知棒の出力コネクタとの間での接続を容易に行い得るようにする。
前述したように構成した検知部10と、判別部20とを組合わせて、天井に設置している蛍光灯を検査するためには、前記検知部10の伸縮棒12は、作業員の背丈を考慮しても、例えば、3〜5m程度の長さを有するものであれば、最大6mくらいの高さの位置まで、測定できることになる。なお、前記伸縮棒12の長さは、特に限定されるものではなく、その検査の対象とする場所に応じて、適当な長さのものとして構成すれば良いものでもある。また、前記伸縮棒12は、特に高価なものではないことから、センサを設けるヘッド部11を棒の先端部に対して着脱可能に構成して、その検査場所の天井の高さに応じて選定した棒の先端部に、前記ヘッド部を装着して試験に用いても良い。さらに、前記伸縮棒の長さに対応させて、コネクタ13に至る信号ケーブルは、必要な補助線を追加して接続しても良いことは勿論である。
本発明の実施例において、蛍光灯の安定器の種類を判別するために使用しているセンサーとしては、図3に説明するように、蛍光管1から出力される光1Aを検知するために、フォトトランジスタを用いた検知手段16Aを設ける。
また、図4に説明するように、蛍光管1の周囲に発生する磁気1Bを検知するために、磁気センサ17による検知手段を設けている。
前記図3に説明するように、フォトトランジスタを用いた検知手段を構成する例では、同図(a)、(b)に説明するように、蛍光管1から出力される光1Aを、フォトトランジスタ16Aにより検知する。そして、その信号をオシロスコープ35に設けているデイスプレイ37に、その処理結果を波形で表示する。
この説明図では、50Hz電源周波数で点灯させる従来の安定器方式の装置に対応させて、蛍光灯から出力される光を、フォトトランジスタを用いた検知手段を用いて、検知するようにしている。
前記オシロスコープ35においては、ディスプレイ37に図3(a)のフォトトランジスタ16Aの出力信号の波形を表示するもので、前記フォトトランジスタ16Aで受信した信号が、インバータ式からのものである場合には、ディスプレイ37には光の強弱の変化が非常に小さい波形が表示されることになるので、その検知情報を見ただけでも、蛍光灯安定器の種類の判別を容易に行い得ることになる。
図4に説明する例においては、蛍光管の周囲に発生する磁気1Bを検知して、その情報を処理することにより、検知情報を表示する手段を備えた場合の、検知手段を説明している。この検知手段の例においては、図4(a)に示すように、コイル磁気センサー17で受信する磁気の情報を、トランジスタ36Bを設けた処理回路で増幅して、その出力信号をオシロスコープ35のディスプレイ37に表示させる。このように、インバータ式に対応させて磁気的な情報を、受信処理する方法を用いる場合に、安定器方式の蛍光灯から出力される情報に対しては、同図(b)に示すように出力電圧がほぼゼロとなるような情報が表示される。これに対して、インバータ方式の情報に対しては、非常に短い周期で4〜5Vの出力の高周波の波形が、表示部に表示されるものであり、その検査の対象とした蛍光灯が、インバータ方式の装置であることが容易に判別できるものとなる。
前述したように、安定器式とインバータ式との2つの方式の蛍光灯に対して、検知部10の検出ヘッド部11に対して、従来の安定器式に対応させる検知手段としてのフォトトランジスタ16と磁気センサ17との、2つの検知手段とを設けることで対処することが可能となる。そして、前記2つのセンサからの情報を、オシロスコープで分析した結果から、蛍光灯の安定器の種類判別方法の具体化を図った例を以下に説明する。
前述したように、従来より使用されている安定器式蛍光灯は、50Hz電源周波数の点灯では光のちらつきが多いが、インバータ式蛍光灯は50Hz電源を直流変換後に高周波点灯しており、光のちらつきが少ないという特徴を持つ。
そこで、光センサーと磁気センサーとを蛍光灯安定器の種類の判別装置の検知部に近付けて、光のちらつきの差と点灯周波数の違いを、両センサからの検知情報に基づいて検知できれば、検知の対象とされる蛍光灯の、安定器式とインバータ式とのいずれかであること、つまり、蛍光灯の安定器の種類の違いを電気的に判別できることになる。
また、光センサーとしてフォトトランジスタ、磁気センサーとして0.2Hのコイルを使用して実験した結果、目的とする判別に十分に使用可能な、特徴を有する電気的データが、各々のセンサーから得られることが判明した。そして、得られる波形データから、従来安定器式とインバータ式との違いの判別は、電圧値の差として条件を設定すれば、解決が可能であると、発明者が推定したものである。
そこで、本発明の検知装置としては、図5に説明するように2種類の検知手段を、検出部のヘッドのセンサー部15に設けておき、作業員の手持ちする判別部30には、図2に示した切り換えスイッチと、2種類の情報を処理する機構とを設けて構成することが考えられた。つまり、前記判別部30に設ける信号処理回路では、センサー部に配置している受信回路から伝達される信号を、2つの信号処理回路のシュミット判定回路31をそれぞれ通して、センサからの入力交流電圧が2V以上となったとき、出力が出るように設定して、信号分周ゲート回路32に向けて出力させる。前記信号分周ゲート回路32においては、安定器式に対応させた信号の点滅・断続用の信号と、発信回路34から出力された高い周波数の信号を、信号分周ゲート回路32で分周し、比較的低い500Hz周波数のブザー信号を出力して、安定器式に対応するLEDを発光させるか、あるいはブザーの音と光とを用いて作業員に知らせるようにする。
また、センサー部15の磁気検出コイル17で受信した磁気的な信号は、シュミット判定回路31aを通して処理し、センサからの入力交流電圧が2V以上となったとき、出力が出るように設定し、信号分周ゲート回路32aに向けて出力させる。前記信号分周ゲート回路32aにおいては、インバータ式に対応させた信号の点滅・断続用の信号と、発信回路34から出力された高い周波数の信号を、信号分周ゲート回路32で分周し、前記ブザー用信号より高い1500Hz程度の可聴周波数のブザー信号を出力させる。そして、インバータ式であることを表示する手段を用いて、ブザーの音と、光とを単独で、または2つの情報を同時に用いて作業員に知らせるようにする。
なお、前記表示部のLEDは、例えば、発光色の異なるオレンジと緑のLEDを用いることで、容易に判別できるものとなる。また、点灯表示と組合わせてブザーを均す場合には、低周波数音と、高周波数音との断続音を用いて表示すること、または、断続音の間隔を異ならせることで、判別結果を間違えて判断させる危険性を無くすことができる。
本装置においては、光センサーと磁気センサーとの、2系統の信号を同時に受けるようにして、各々の独立した回路で判別条件を設定して信号処理したことで、判別結果に対する信頼性を高めている。
前記図5に説明するような検知装置において、光検出用フォトトランジスタ16と、磁気検出用コイル17の2つの検知手段としては、市販されている各種のセンサ類から、蛍光灯の安定器の種類の検知を行うための最も適した機能を、良好に発揮できる種類のものを用いることが可能である。
また、各センサからの出力信号の周波数を、周波数計により測定し測定された周波数から、検査員が蛍光灯の安定器を判別する方法もある。
前記図5に示されるような情報分析手段を組合わせて設けて、蛍光灯の情報を得られる装置は、図1、2に示すような2つの機構を組合わせて構成して、以下のように取り扱うことができる。
A:センサー棒部のコネクターを、判別装置側のコネクターに接続して組合わせ、メインスイッチをONにする。
B:センサー棒を天井の照明の高さに伸ばし、棒の先端部のセンサーを判別対象の蛍光灯に近付ける。
C:天井の照明の蛍光灯にセンサー部が接近すると、瞬時にLEDの発光とブザーの音で蛍光灯の方式の判別結果を表示する。
D:従来式の蛍光灯であることを検知した場合には、例えば、オレンジLEDが点滅表示され、500Hzの低い断続音が出力されるように構成する。
E:検知結果がインバータ式の装置であると判断された場合には、グリーンLEDを点滅表示し、約1500Hzの高い断続音を出力させる。
F:周波数出力端子に周波数を読めるテスターを接続して設ければ、蛍光灯の点灯周波数を読み取ることができる。
前記図5に示す検知装置において、その装置を働かせて必要とする情報を得るために、基本的な構成としては、次のような要件を満足させることが望まれる。つまり、
a:蛍光灯に近付けて情報を信号として得るためのセンサ部と、前記センサからの信号を入力して判別する回路部とを分けて設ける場合と、センサ部に全てを組み込んで設ける方法もある。
b:センサー部にフォトトランジスタと磁気検出コイルとを並べて設け、蛍光灯に検知部を接近させると同時に、2種類の信号を取り出すようにする。
c:センサー支持棒は、天井の照明の設置高さに対応させた3〜5mに対処可能に、伸縮可能なものとして、形態できるものを用いる。
d:シュミット回路は、センサからの入力交流電圧が一定の電圧を越えた時、入力信号の周波数成分を出力側へ出力させる処理をする。
e:検知部のセンサーを接近させた後、判定回路で瞬時に条件を判定し、判定結果を断続音とLED点滅で表示する。
f:点滅信号を分周した可聴周波数音または断続音で、判別結果を聞き分けしやすいものとして表示する。
そして、前記a〜fの条件を、全て満足させ得るような装置として提供できれば、操作性の良好な装置を提供できるものとなる。
さらに、前記図2に示すように、判別部20に組合わせるポケットテスタ27を、周波数測定モードとし、検出された信号周波数により表示できれば、後で説明する検知情報の不明確な検知対象物に対しても、その表示部に表示された情報に基づいて、容易に判断できるデータを得ることが可能になると思われる。
前記図1、2に説明した装置に、図5の機能を持たせた装置を構成し、その装置を用いて、実際に使用されている蛍光灯の安定器の種類を判別する試験を行ったところ、図6に示すような結果が得られた。図6に示すデータは、蛍光灯を使用している事業所等を適宜選択して試験を行ったもので、安定器式に対応するLEDが点灯して結果が表示されて、安定器式として判断されたものと、インバータ式の表示蛍光管のみが点灯されて、インバータ式と判定されたものの他に、両方のLEDが表示されたものが一部にあった。その両方の情報が表示された蛍光灯では、さらに、波形分析を行ったところ、劣化品の出力電圧変動の影響を受けて、光のちらつきが大きく劣化したインバータ方式の照明であることが判明した。したがって、安定器式を表示するLEDが単独で点灯されたもの以外は、インバータ式を表示しているものと考えることができるものとなった。
前述したように構成した本発明の装置では、検知の作業員に熟練した技能を要求することがなく、誰でも簡単に操作できて、必要な情報を容易に得ることが可能となる。
また、装置を小型軽量のものとして構成することができて、作業性・運搬性が良好で、道具としての携帯性に優れている。
従来の判別作業では、脚立等を使用しての高所作業を行うことが必要であったが、本装置を使用する場合には、床面から長い棒を用いて検知できるので、作業工程と時間とを大幅に短縮できて、安全性にも特に配慮を必要としない。例えば、天井高さが3.5mで、40W2灯式の照明1台を判別する場合に、従来の脚立を用いた作業を行う時には、2人作業で1.8mの脚立を用いて約30分の時間を消費していた。これに対し、本発明の方式では、1人作業で約6秒で終了できた。
従来の判別作業では、照明の下部にあるテーブルや備品・機材等を移動させて、脚立を立てていたことで、塵埃の発生や、騒音が発生する等の問題があった。これに対して、本発明の装置を使用する際には、作業員が照明の下部のスペースに入れると、少し離れた場所でも目標に到達できるので、騒音もなく誰の邪魔にもならない。
インバータ式蛍光灯において、直流電源部の劣化品を検出できる。この場合には、劣化品の出力電圧変動の影響を受けて、光のちらつきとなり、検出信号表示部の2種のLEDが点灯されるという判別結果が表示されることで判断できる。
1 蛍光灯、 10 検知部、 11 検出ヘッド部、 12 伸縮棒、
13 コネクタ、 15 センサ部材、 16 光検出用フォトトランジスタ、 17 磁気検出用インダクタ、 20 判別装置、 21 本体、
23 LED、 24 ブザー、 25 電源スイッチ、
26 周波数出力端子、 27 ポケットテスタ、 30 判別装置回路部、
31 シュミット判定回路、 32 信号分周ゲート回路、
33 音・LED表示部、 35 オシロスコープ、 36 トランジスタ、
37 ディスプレイ。

Claims (3)

  1. 伸縮可能な棒状部材の先端部に、光検出用フォトトランジスタと磁気検出用インダクタとの2種類の検出センサを配置したセンサ部材を設け、前記センサ部材からの信号線を判別装置に接続するコネクタを設けた検知部として設け、
    前記判別装置においては、前記検知部の2種類のセンサから個々に入力される交流電圧値がそれぞれ一定の値を越えたときに、入力信号の周波数成分を出力側へ出力させる機能を持つシュミット回路を配置し、
    前記検知部の光検出用フォトトランジスタから、前記シュミット回路へ入力される交流電圧が一定の値を越え、入力信号が出力側へ出力された時は、蛍光灯の安定器が安定器式であると判別し、
    また、前記磁気検出用インダクタから、前記シュミット回路へ入力される交流電圧が一定の値を越え、入力信号の周波数成分が出力側へ出力された時には、蛍光灯の安定器がインバータ式であると判別するもので、
    前記2種類のセンサ部材からの入力信号に基づく判別動作を行う機能を組み合わせて、前記判別結果を表示部に伝達して表示する機能を有し、
    前記表示部においては、前記判別結果にしたがってLEDを点灯して表示するか、音により表示する方法のうち1つまたは2つを用いて、
    高い位置に設置されている既設の蛍光灯の安定器の種類を判別するために用いる蛍光灯安定器の種類判別装置。
  2. 前記装置において、光による表示のために色の異なるLEDを用い、音による表示のために断続音の出力間隔もしくは音の高さの異なる信号を発信するものを用いて、検知結果を表示することを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯安定器の種類判別装置。
  3. 前記棒状体の先端部の検知部に組合わせて設ける2種類のセンサは、前記センサ部に着脱可能に設け、
    前記棒状体は、測定する蛍光灯の設置される高さに対応させた長さで、伸縮可能なものとして、検知作業に用いることを特徴とする請求項1または2に記載の蛍光灯安定器の種類判別装置。
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