JP5252642B2 - 奥行推定装置、奥行推定方法および奥行推定プログラム - Google Patents
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Description
この特許文献1には、図13に示すように、複数のカメラ(C1,C2,C3)で撮影された視差方向に異なるカメラ映像を、時間方向に符号化する技術が開示されている。
この符号化の際に、特許文献1に記載されている発明は、複数のカメラ(C1,C2,C3)で撮影されたカメラ映像(F1,F2,F3)間で、映像内の被写体の奥行値を仮定し、基準となるカメラ(例えば、C2)で撮影されたカメラ映像(F2)内のブロックに含まれる画素値と、カメラの位置関係と奥行値とから定まる他のカメラ(例えば、C1,C3)で撮影されたカメラ映像(F1,F3)内の対応ブロックに含まれる画素値との差分絶対値が最小となる奥行値を求めている。
このように、従来は、複数のカメラ映像において、複数の仮定した奥行値に対応する画素値の差分絶対値が最小となる画素が、それぞれのカメラ映像の対応する画素であり、また、そのときの仮定した奥行値が当該画素の奥行値であると推定していた。
例えば、画素値の変化が少ない一様な被写体においては、複数のカメラ映像間に、画素値が近似する複数の誤った対応点が存在する場合がある。この場合、従来の手法では、単に、画素値の差分絶対値が最小となる画素を探索するため、誤った対応点を探索(偽マッチング)してしまう場合がある。すなわち、従来の手法では、誤った対応点を探索した結果、誤った奥行値が推定されてしまうという問題がある。
そして、奥行推定装置は、奥行値決定手段によって、画素位置ごとに、差分加算値が最小となる仮定奥行値を記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値と決定する。
かかる構成において、奥行推定装置は、対応画素差分演算手段によって、サブ画素単位で差分値が演算され、サブ画素単位で奥行値が決定されることになる。
かかる構成において、奥行推定装置は、画素値として、輝度値および色差値、または、カラー値の複数の要素で構成される値であっても、差分絶対値を単一の値で処理することができる。
そして、奥行推定方法は、対応画素差分演算ステップで、複数設定した仮定奥行値ごとに、基準映像の各画素の画素値と、当該画素の仮定奥行値の視差に対応する画素である複数の隣接映像の各画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値を対応画素差分演算手段により演算する。
そして、奥行推定方法は、記憶ステップで、隣接映像差分加算ステップで演算した差分加算値を、仮定奥行値と基準映像の画素位置とに対応付けて記憶手段に記憶する。
その後、奥行推定方法は、奥行値決定ステップで、奥行値決定手段により、画素位置ごとに、差分加算値が最小となる仮定奥行値を記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値とする。
そして、奥行推定プログラムは、対応画素差分演算手段によって、複数設定した仮定奥行値ごとに、基準映像の各画素の画素値と、当該画素の仮定奥行値の視差に対応する画素である複数の隣接映像の各画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値を演算する。
そして、奥行推定プログラムは、奥行値決定手段によって、画素位置ごとに、差分加算値が最小となる仮定奥行値を記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値と決定する。
請求項1,6,7に記載の発明によれば、一様な被写体で対応点を誤る偽マッチングが生じている場合、少なくともいずれかの隣接映像による差分絶対値が大きくなるため、それらを加算した差分加算値は大きくなる。これによって、単に対応点の差分絶対値が最小となる奥行値を推定するよりも、奥行値の誤推定を軽減することができる。
[第1実施形態]
〔奥行推定システムの全体構成〕
最初に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る奥行推定装置を含んだ奥行推定システムの全体構成について説明する。奥行推定システムSは、複数配列したカメラで被写体を撮影した多視点映像から、被写体の奥行値を推定した奥行映像を生成するものである。図1に示した奥行推定システムSは、カメラC(CL,CC,CR,CT)と、奥行推定装置1とを備えている。
また、カメラCが撮影する映像(FL,FC,FR,FT)は、静止画であっても動画であっても構わない。動画である場合、カメラCはそれぞれフレーム同期を行うことで、順次、静止画のフレーム画像として奥行推定装置1に入力されることとする。あるいは、フレーム画像ごとにタイムコードを付加し、奥行推定装置1で同期をとることとしてもよい。
次に、図2を参照(適宜図1参照)して、本発明の第1実施形態に係る奥行推定装置の構成について説明する。図2に示すように、奥行推定装置1は、映像入力手段10と、対応画素差分演算手段20と、差分加算値演算手段30と、記憶手段40と、平滑化手段50と、奥行値決定手段60と、を備えている。
この映像入力手段10で入力した各映像(FL,FC,FR,FT)は、図示を省略したメモリに記憶され、後記する対応画素差分演算手段20によって参照されるものとする。
また、画素値の差分絶対値は、カメラ映像(FL,FC,FR,FT)が、RGBのカラー信号で構成される場合、カラー信号の要素であるR値の差分絶対値と、G値の差分絶対値と、B値の差分絶対値とを加算した値とする。
eCL(d,x,y)=|FL(x+d,y)−FC(x,y)|
eCR(d,x,y)=|FR(x−d,y)−FC(x,y)|
eCT(d,x,y)=|FT(x−2d,y)−FC(x,y)| …(1)式
すなわち、隣接映像差分加算手段30aは、基準映像FCの(x,y)座標の仮定奥行値dに対応する差分加算値e(d,x,y)を、以下の(2)式の演算により算出する。
e(d,x,y)=eCL(d,x,y)+eCR(d,x,y) …(2)式
すなわち、補正係数設定手段30bは、基準映像FCの(x,y)座標の仮定奥行値dに対応する補助映像差分値eCT(d,x,y)が、閾値thよりも小さい場合、補正係数kに“1”より小さい値(例えば、“0.5”)を設定し、閾値th以上の場合、補正係数kに“1”を設定する。このように設定された補正係数kは、差分加算値補正手段30cに出力される。
なお、閾値は、予め定めた定数である。ただし、図示を省略した入力手段を介して、外部から調整可能としてもよい。
すなわち、差分加算値補正手段30cは、隣接映像差分加算手段30aで演算された差分加算値e(d,x,y)を、補正係数設定手段30bで設定した補正係数kを用いて、以下の(3)式の演算により補正する。
e(d,x,y)=k×e(d,x,y) …(3)式
このように、差分加算値演算手段30が演算する差分加算値は、仮定奥行値が正しいことを示す指標として用いることができる。
また、記憶手段40は、基準映像の画素位置である(x,y)座標ごとの差分加算値を、さらに、仮定奥行値dごとに記憶する。この仮定奥行値dは、“0”から最大視差量に対応する値(最大視差量D)までの値をとる。
図2に戻って、奥行推定装置1の構成について説明を続ける。
すなわち、平滑化手段50は、記憶手段40に記憶されている基準映像FCの(x,y)座標の仮定奥行値dに対応する差分加算値e(d,x,y)に、以下の(4)式により、隣接画素間の奥行値の差を重み付け加算することで、差分加算値ev(d,x,y)を演算する。
ev(d,x,y)=e(d,x,y)
+w(|d(x+1,y)−d(x,y)|+|d(x,y+1)−d(x,y)|)
…(4)式
このように、差分加算値に、隣接する画素間の奥行値の差分を重み付け加算することで、隣接する各画素の奥行値が平滑化されることになる。これによって、隣接画素間において、差分加算値が最小となる奥行値がノイズ等で互いに異なる場合であっても、滑らかな奥行値を得ることができる。
なお、この奥行値決定手段60は、平滑化手段50から、差分加算値の平滑化が完了した旨(平滑化完了)を通知されることで動作を開始するものとする。
次に、図4〜図7を参照して、本発明の第1実施形態に係る奥行推定装置の動作について説明する。ここでは、図4を参照して、奥行推定装置1の全体動作について説明し、詳細な説明については、図5〜図7を参照して説明を行うことにする。
最初に、図4を参照(構成については適宜図1,2参照)して、奥行推定装置1の全体動作について説明する。
まず、奥行推定装置1は、映像入力手段10によって、一直線上に等間隔で平行に配置したカメラ(基準カメラCC、隣接カメラCL,CR、補助カメラCT)で、同一の被写体Tを撮影したカメラ映像(基準映像FC,隣接映像FL,FR,補助映像FT)を入力する(ステップS1)。
以上の動作によって、奥行推定装置1は、複数のカメラ映像から、被写体の奥行きを示す奥行値を推定する。
次に、図5を参照(構成については適宜図1,2参照)して、図4のステップS2の動作である差分加算値演算動作について詳細に説明する。
その後、奥行推定装置1は、対応画素差分演算手段20によって、基準映像FCの(x,y)座標の画素の画素値と、当該画素の仮定奥行値dの視差に対応する隣接映像FL,FRの画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値eCL,eCRと、基準映像FCの(x,y)座標の画素値と、当該画素の仮定奥行値dの視差に対応する補助映像FTの画素の画素値との差分絶対値である補助映像差分値eCTを前記(1)式により演算する(ステップS11)。
また、対応画素差分演算手段20は、基準映像FCの中の画素値FC(x,y)に対し、隣接映像FRの画素位置をd画素左に移動した位置の画素値FR(x−d,y)との差分絶対値である隣接映像差分値eCR(d,x,y)を演算する。
さらに、対応画素差分演算手段20は、基準映像FCの中の画素値FC(x,y)に対し、補助映像FTの画素位置を2d画素左に移動した位置の画素値FT(x−2d,y)との差分絶対値である補助映像差分値eCT(d,x,y)を演算する。
さらに、奥行推定装置1は、差分加算値演算手段30の補正係数設定手段30bによって、ステップS11で演算した補助映像差分値eCTが予め定めた閾値thよりも小さいか否かを判定する(ステップS13)。
そして、奥行推定装置1は、ステップS16で補正した差分加算値eを、仮定奥行値dと基準映像の画素位置(x,y)とに対応付けて記憶手段40に書き込む(ステップS17)。
この差分加算値演算動作によって、記憶手段40には、基準映像の画素位置(x,y)ごとに、複数の仮定奥行値d(“0”〜最大視差量)に対応した差分加算値eが記憶される。
次に、図6を参照(構成については適宜図1,2参照)して、図4のステップS3の動作である差分加算値平滑化動作について詳細に説明する。
まず、奥行推定装置1は、変数である仮定奥行値d、カメラ映像のx座標値、y座標値をそれぞれ初期化(d=0、x=0、y=0)し直す(ステップS30)。
そして、奥行推定装置1は、平滑化手段50によって、記憶手段40に記憶されている基準映像FCの(x,y)座標と、この座標と隣接する座標とにおいて、仮定奥行値の中で最小の仮定奥行値を探査する(ステップS31)。
そして、奥行推定装置1は、ステップS32で演算した平滑化した差分加算値evを、仮定奥行値dと基準映像の画素位置(x,y)とに対応付けて記憶手段40に書き込む(ステップS33)。
この差分加算値平滑化動作によって、記憶手段40には、基準映像の画素位置(x,y)ごとに、複数の仮定奥行値d(“0”〜最大視差量)に対応した平滑化した差分加算値evが記憶される。
次に、図7を参照(構成については適宜図1,2参照)して、図4のステップS4の動作である奥行値決定動作について詳細に説明する。
そして、奥行推定装置1は、奥行値決定手段60によって、記憶手段40に記憶されている差分加算値evについて、画素位置(x,y)ごとに、差分加算値evが最小となる仮定奥行値dを探索する(ステップS51)。このステップS51で探索された仮定奥行値dが、画素位置(x,y)における被写体の奥行値として決定(出力)される(ステップS52)。
例えば、本実施形態では、補助映像FTとして、基準カメラCCから隣接カメラCRまでの距離の2倍の距離に配置した補助カメラCTで撮影したカメラ映像を用いたが、この補助映像FTは、予め定めた任意の位置に配置した補助カメラCTで撮影したカメラ映像であればよい。例えば、隣接カメラを水平方向に配置した場合、補助カメラを基準カメラの垂直方向に離れた位置に配置する。これによって、カメラ間距離を小さく保ったまま、オクルージョンや、偽マッチングによる奥行値の誤推定を低減させることができる。
psv=(pv1+pv2+pv3+pv4)/4 …(5)式
なお、ここでは、サブ画素PSに隣接する画素P1,P2,P3,P4を用いて補間により画素値を求めたが、サブ画素PSがP1とP3のみに隣接する場合は、画素P1とP3のみを用いて補間を行ってもよい。
まず、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る奥行推定装置の構成について説明する。図9に示した奥行推定装置1Bは、奥行推定装置1(図2参照)から平滑化手段50を省き、差分加算値演算手段30および奥行値決定手段60を、それぞれ差分加算値演算手段30Bおよび奥行値決定手段60Bとして構成している。奥行推定装置1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
奥行値決定手段60Bは、図2で説明した奥行値決定手段60と基本的な機能は同じであるが、差分加算値演算手段30Bから書き込み完了を通知されることで動作する点のみが異なっている。
また、奥行推定装置1Bの動作は、図4で説明した奥行推定装置1の動作のうち、ステップS3を除いた動作となる。
また、複数の隣接映像のうちで、オクルージョンが発生している場合であっても、補助映像にオクルージョンが発生していなければ、差分加算値を低くするため、奥行値を推定する度合いを高めることができる。
次に、図10および図11を参照して、本発明の第3実施形態に係る奥行推定装置について説明する。第3実施形態に係る奥行推定装置1Cを含んだ奥行推定システムSBは、図10に示すように、図1で説明した奥行推定システムSに比べ、補助映像を使用せずに奥行映像FZを生成する点が異なっている。
隣接映像差分加算手段30Baは、図2で説明した隣接映像差分加算手段30aと基本的な機能は同じであるが、演算により求めた差分加算値を補正することなく記憶手段40に書き込む点が異なっている。
また、奥行推定装置1Cの動作は、図4で説明した奥行推定装置1の全体動作は同じであるが、図5で説明した差分加算値演算動作のステップS11において、補助映像差分値eCTを算出しない点、ならびに、ステップS13からステップS16までの動作を行わない点が異なっている。
すなわち、奥行推定装置1Cは、一様な被写体で対応点が複数存在する場合であっても、複数の隣接映像の差分絶対値を加算することで、ある隣接映像で偽マッチングが発生している場合、その奥行値を推定対象から除くことができ、精度よく奥行値を推定することができる。
さらに、奥行推定装置1B(図9参照)や奥行推定装置1C(図11参照)で、奥行推定装置1(図2参照)から省略した構成を共に省いて、図12に示すように、奥行推定装置1Dとして構成してもよい。
この場合であっても、奥行推定装置1Dは、一様な被写体で対応点が複数存在する場合であっても、複数の隣接映像の差分絶対値を加算することで、ある隣接映像で偽マッチングが発生している場合、その奥行値を推定対象から除くことができ、精度よく奥行値を推定することができる。
10 映像入力手段
20 対応画素差分演算手段
30 差分加算値演算手段
30a 隣接映像差分加算手段
30b 補正係数設定手段
30c 差分加算値補正手段
40 記憶手段
50 平滑化手段
60 奥行値決定手段
Claims (7)
- 予め定めた位置に複数配列したカメラで同一の被写体を撮影した複数のカメラ映像から、前記被写体の奥行きを示す奥行値を推定する奥行推定装置であって、
前記複数配列した前記カメラのいずれかにおいて、予め定めた基準カメラで前記被写体を撮影した基準映像と、前記基準カメラに隣接する複数の隣接カメラで前記被写体を撮影した複数の隣接映像とを入力する映像入力手段と、
複数設定した仮定奥行値ごとに、前記基準映像の各画素の画素値と、当該画素の前記仮定奥行値の視差に対応する画素である前記複数の隣接映像の各画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値を演算する対応画素差分演算手段と、
この対応画素差分演算手段で演算した隣接映像差分値を、同一の仮定奥行値について前記基準映像の画素位置ごとに加算することで差分加算値を演算する隣接映像差分加算手段と、
この隣接映像差分加算手段で演算した差分加算値を、前記仮定奥行値と前記基準映像の画素位置とに対応付けて記憶する記憶手段と、
前記画素位置ごとに、前記差分加算値が最小となる前記仮定奥行値を前記記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値とする奥行値決定手段と、
を備えることを特徴とする奥行推定装置。 - 前記映像入力手段は、前記隣接カメラとは異なり、前記複数配列した前記カメラのいずれかにおいて、予め定めた位置に配置した補助カメラで前記被写体を撮影した補助映像を入力し、
前記対応画素差分演算手段は、さらに、前記複数の仮定奥行値ごとに、前記基準映像の各画素の画素値と、当該画素の前記仮定奥行値の視差に対応する前記補助映像の各画素の画素値との差分絶対値である補助映像差分値を演算し、
前記補助映像差分値が予め定めた閾値よりも小さい場合に、当該画素に対応する前記差分加算値を減少させる補正係数を設定する補正係数設定手段と、
この補正係数設定手段で設定した補正係数と、当該画素に対応する前記差分加算値とを乗算することで前記差分加算値を補正する差分加算値補正手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の奥行推定装置。 - 前記画素位置ごとに、前記差分加算値に、前記差分加算値が最小となる前記仮定奥行値と、当該画素位置の隣接画素位置における前記差分加算値が最小となる前記仮定奥行値との差分を重み付け加算することで、当該画素位置における差分加算値を平滑化する平滑化手段をさらに備え、
前記奥行値決定手段は、前記平滑化手段で平滑化した差分加算値が最小となる前記仮定奥行値を探索し、当該画素位置の奥行値とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の奥行推定装置。 - 前記仮定奥行値は、前記カメラ映像の画素間隔よりも小さい仮想のサブ画素間隔を単位とする値であって、
前記対応画素差分演算手段は、前記仮定奥行値に対応する前記サブ画素を含む画素の画素値と、当該画素に隣接する画素の画素値とから補間して生成した画素値を用いて差分絶対値を演算することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の奥行推定装置。 - 前記画素値は、輝度値および色差値、または、カラー値の複数の要素で構成される値であって、
前記対応画素差分演算手段は、前記差分絶対値を、前記要素ごとの値の差分絶対値和として演算することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の奥行推定装置。 - 予め定めた位置に複数配列したカメラで同一の被写体を撮影した複数のカメラ映像から、前記被写体の奥行きを示す奥行値を推定する奥行推定方法であって、
前記複数配列した前記カメラのいずれかにおいて、予め定めた基準カメラで前記被写体を撮影した基準映像と、前記基準カメラに隣接する複数の隣接カメラで前記被写体を撮影した複数の隣接映像とを映像入力手段により入力する映像入力ステップと、
複数設定した仮定奥行値ごとに、前記基準映像の各画素の画素値と、当該画素の前記仮定奥行値の視差に対応する画素である前記複数の隣接映像の各画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値を対応画素差分演算手段により演算する対応画素差分演算ステップと、
この対応画素差分演算ステップで演算した隣接映像差分値を、隣接映像差分加算手段により、同一の仮定奥行値について前記基準映像の画素位置ごとに加算することで差分加算値を演算する隣接映像差分加算ステップと、
この隣接映像差分加算ステップで演算した差分加算値を、前記仮定奥行値と前記基準映像の画素位置とに対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
奥行値決定手段により、前記画素位置ごとに、前記差分加算値が最小となる前記仮定奥行値を前記記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値とする奥行値決定ステップと、
を含むことを特徴とする奥行推定方法。 - 予め定めた位置に複数配列したカメラで同一の被写体を撮影した複数のカメラ映像から、前記被写体の奥行きを示す奥行値を推定するために、コンピュータを、
前記複数配列した前記カメラのいずれかにおいて、予め定めた基準カメラで前記被写体を撮影した基準映像と、前記基準カメラに隣接する複数の隣接カメラで前記被写体を撮影した複数の隣接映像とを入力する映像入力手段、
複数設定した仮定奥行値ごとに、前記基準映像の各画素の画素値と、当該画素の前記仮定奥行値の視差に対応する画素である前記複数の隣接映像の各画素の画素値との差分絶対値である隣接映像差分値を演算する対応画素差分演算手段、
この対応画素差分演算手段で演算した隣接映像差分値を、同一の仮定奥行値について前記基準映像の画素位置ごとに加算することで差分加算値を演算し、前記仮定奥行値と前記基準映像の画素位置とに対応付けて記憶手段に書き込む隣接映像差分加算手段、
前記画素位置ごとに、前記差分加算値が最小となる前記仮定奥行値を前記記憶手段において探索し、当該画素位置の奥行値とする奥行値決定手段、
として機能させることを特徴とする奥行推定プログラム。
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