JP5251981B2 - 光制御素子、及び光導波路回路 - Google Patents

光制御素子、及び光導波路回路 Download PDF

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Description

本発明は、光制御素子、及び光導波路回路に関し、特に詳しくは、光ファイバ通信、光インターコネクション、光信号処理等に用いられる光変調器、光スイッチ、光可変減衰器、波長可変フィルタ等の光制御素子、及び光導波路回路に関する。
光ファイバ通信、光インターコネクション、光信号処理等の分野において、電気信号を光信号に変換する光変調器、光信号の経路や強度を制御する光スイッチ、光可変減衰器、波長可変フィルタ等は重要な機能である。平面光導波路回路によって、このような機能を実現することができる。例えば、平面光導波路でマッハツェンダ干渉計またはリング共振器等を構成する。そして、干渉計または共振器内の屈折率を制御することで、干渉または共振の状態を変化させる。これにより、出力光の強度や伝搬方向を制御することができ、上記の機能を実現できることが知られている。
例えば、長距離光ファイバ通信で10Gbps以上のビットレートの伝送では、ニオブ酸リチウム光導波路を用いたマッハツェンダ干渉計型光変調器が広く用いられている。しかしながら、上記のニオブ酸リチウム光導波路を用いたマッハツェンダ干渉計型光変調器は、素子のサイズが数センチメーター程度と大型、駆動電圧も数ボルト程度と高いため専用の駆動回路が必要、他の光素子との集積化が困難、高価等の課題がある。
近年、上記ニオブ酸リチウム光変調器の課題を改善できるものとして、シリコン光導波路を用いた光変調器の開発・製品化が進められている(特許文献1〜3)。シリコン光導波路は、ニオブ酸リチウム光導波路に比べて光を導波路内に閉じ込める作用が強い。このため、素子サイズを小型化できる、駆動電圧を低くできる、他の光素子や電子回路との集積化が可能、LSIの製造リソースを利用することで高生産性・低価格にできる、等の特徴がある。
このシリコン光変調器の例として、特許文献1の図8に記載された光変調器の概略断面構造を図に示す。図は、光変調器の屈折率制御部分の光導波路を示している。この光導波路の断面構造は、シリコン基板10と、埋め込み酸化膜層11と、比較的薄いサブミクロンの表面シリコン層12と、ゲート誘電体層13と、比較的薄いポリシリコン・ゲート層14、重畳誘電体層19からなる。そして、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14の一部がゲート誘電体層13を介して重なるように配置されている。表面シリコン層12はP型、ポリシリコン・ゲート層14はN型にドーピングされており、これらはMOS構造を構成している。表面シリコン層12及びポリシリコン・ゲート層14には、領域212、214がそれぞれ形成されている。領域212、214は外部と電気的に接続するために高濃度にドープされた高濃度ドープ領域となる。領域212、214は、それぞれ、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14とが重なった領域から離れた部分に配置される。また、表面シリコン層12のゲート誘電体層13近傍の領域を領域112とし、ポリシリコン・ゲート層14のゲート誘電体層13近傍の領域を領域114とする。領域112、及び領域114はキャリア密度が変化するキャリア変調領域となる。
表面シリコン層12およびポリシリコン・ゲート層14の屈折率は3.5程度である。また、埋め込み酸化膜層11および重畳誘電体層(通常、シリコン酸化膜が用いられる)19の屈折率は1.45程度である。従って、光は表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14が重なった部分付近の領域101に閉じ込められ、紙面と垂直な方向に伝搬する。表面シリコン層12の領域212とポリシリコン・ゲート層14の領域214間に電圧を印加すると、その電圧の向きによって、領域112、及び領域114でフリー・キャリア(電子またはホール)が蓄積または空乏状態となる。このキャリア密度の変化がキャリア・プラズマ効果を介して屈折率を変化させ、領域101を伝搬する光の位相を変調することができる。
特表2006−515082号公報 特開2006−343412号公報 特表2007−525711号公報
特許文献1に記載のシリコン光変調器では、フリー・キャリア密度の変化によって屈折率が変化する領域が、表面シリコン層12の領域112、およびポリシリコン・ゲート層14の領域114に限られる。すなわち、表面シリコン層12のうち、ゲート誘電体層13の近傍の領域112のみ、屈折率が変化する。ポリシリコン・ゲート層14のうち、ゲート誘電体層13の近傍の領域114のみ、屈折率が変化する。一方、光の電界分布は、領域101に分布する。そのため、屈折率変調領域と光の電界分布の重なりが小さく、変調効率が低いという課題がある。
変調効率が低いと、所望の位相シフト量を得るのに必要な光の伝搬距離が長くなり光制御素子が大型になる、または高い電圧が必要になり特殊な駆動回路が必要になる、消費電力が増大するという課題がある。なお、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14の厚さを、キャリアが蓄積または空乏状態となる厚さと同程度まで薄くすれば、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14の厚さ全体に渡って屈折率を変化させることができる。しかしながら、キャリアが蓄積および空乏となる厚さは光がシリコンに閉じ込められる厚さに比べて薄い。表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14が薄くなると、光の厚さ方向の閉じ込めが弱くなる。これにより、光が埋め込み酸化膜層11および重畳誘電体層19に漏れてしまう。そのため、屈折率変調領域と光の電界分布の重なりが小さくなってしまう。更に、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14を薄くすると、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14の横方向の電気抵抗が大きくなり、応答速度が低下するという課題も生じる。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされてものであって、小型で、高性能な光制御素子、及び光導波路回路を提供することにある。
本発明にかかる光制御素子は、基板上に設けられた第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層上に設けられた3層以上のシリコン薄膜層と、前記3層以上のシリコン薄膜層の間に配置された第2の誘電体層と、前記シリコン薄膜層、及び前記第2の誘電体層を囲むように配置された第3の誘電体層と、を備えている。そして、前記3層以上のシリコン薄膜層は一部が互いに重なるように配置されている。また、前記シリコン薄膜層が重なっている部分のシリコン薄膜層の間に第2の誘電体層が配置されている。前記3層以上のシリコン薄膜層において、互いに隣接しているシリコン薄膜層が異なる導電タイプになっている。
本発明によれば、小型で高性能な光制御素子、及び光導波路回路を提供することができる。
本発明にかかる光制御素子の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1にかかる光制御素子の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2にかかる光導波路回路の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態2にかかる光導波路回路を示す図であり、図3のIV−IV断面図である。 本発明の実施形態2にかかる光導波路回路を示す図であり、図3のV−V断面図である。 本発明の実施形態2にかかる光導波路回路の別の構成を示す図であり、図3のV−V断面図である。 本発明の実施形態3にかかる光導波路回路の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態4にかかる光制御素子の構成を示す断面図である。 特許文献1に記載された光制御素子の構成を示す断面図である。
本発明にかかる光制御素子について、図1を用いて説明する。図1は、光制御素子の構成を示す断面図である。光制御素子は、基板20上に設けられた第1の誘電体層21と、第1の誘電体層21上に設けられた3層以上のシリコン薄膜層22、24、26と、3層以上のシリコン薄膜層22、24、26の間に配置された第2の誘電体層23、25と、前記シリコン薄膜層、及び前記第2の誘電体層を囲むように配置された第3の誘電体層29と、を備えている。3層以上のシリコン薄膜層22、24、26は一部が互いに重なるように配置されている。シリコン薄膜層22、24、26が重なっている部分では、シリコン薄膜層の間に第2の誘電体層23、25が配置されている。3層以上のシリコン薄膜層22、24、26において、互いに隣接しているシリコン薄膜層が異なる導電タイプになっている。なお、シリコン薄膜層は4層以上であってもよい。また、シリコン薄膜層が4層以上の場合、第2の誘電体薄膜層の数も、シリコン薄膜層の数に応じて増加する。
このような光制御素子では、素子のサイズを小さくすること、駆動電圧を低くすることができる。更に、素子のサイズが小さくなると、静電容量も小さくなるため、高速の制御が可能になるという効果もある。また、駆動電圧が低くなると、消費電力が小さくなる、昇圧回路等の特殊な駆動回路が不要になる、等の効果もある。また、シリコン薄膜層22、24、26の各層の厚さを薄くしても、シリコン薄膜層全体の厚さを相対的に厚く出来るよって、シリコン薄膜層全体での横方向の抵抗を相対的に低くでき、相対的に高速応答が可能になる。よって、小型で高性能の光制御素子を実現することができる。
発明の実施の形態1.
本発明の実施の形態1にかかる光制御素子の構成について、図2を用いて説明する。図は本実施の形態にかかる光制御素子の構成を示す断面図である。実施の形態1にかかる光制御素子は、シリコン基板20と、埋め込み酸化膜層21と、シリコン薄膜層22と、誘電体薄膜層23と、シリコン薄膜層24と、誘電体薄膜層25と、シリコン薄膜層26と、クラッド層29とを有している。
シリコン薄膜層22は、領域222と、領域122を有している。シリコン薄膜層24は、領域124と、領域224とを有している。シリコン薄膜層26は、領域126と領域226とを有している。ここで、領域124、及び領域126は、キャリア密度が変化するキャリア変調領域である。また、領域224、及び領域226は、不純物が、高濃度にドープされた高濃度ドープ領域である。
シリコン基板20上には、第1の誘電体層である埋め込み酸化膜層21が形成される。埋め込み酸化膜層21は、酸化シリコンで形成されている。埋め込み酸化膜層21の上には、シリコン薄膜層22、24、26が配置されている。3層のシリコン薄膜層22、24、26は、互いに重複するように形成されている。3層のシリコン薄膜層22、24、26が重複する部分には、誘電体薄膜層23、25が配置されている。すなわち、シリコン薄膜層22の一部がシリコン薄膜層24の一部と、誘電体薄膜層23を挟んで、対向配置されている。同様に、シリコン薄膜層26の一部がシリコン薄膜層24の一部と、誘電体薄膜層25を挟んで対向配置されている。
従って、埋め込み酸化膜層21の上には、シリコン薄膜層22、24、26と誘電体薄膜層23、25が交互に積層されている。シリコン薄膜層22、24、26の間に、誘電体薄膜層23、25が形成された積層構造が設けられている。そして、この積層構造のうち、最下層、及び最上層がシリコン薄膜層となっている。また、シリコン薄膜層22とシリコン薄膜層24とが重複する部分と、シリコン薄膜層26とシリコン薄膜層24とが重複する部分は、同じ位置になっている。すなわち、誘電体薄膜層23と誘電体薄膜層25が重複するように形成されている。従って、下から順に、シリコン薄膜層22、誘電体薄膜層23、シリコン薄膜層24、誘電体薄膜層25、シリコン薄膜層26が配置されている。以下、シリコン薄膜層22、誘電体薄膜層23、シリコン薄膜層24、誘電体薄膜層25、及びシリコン薄膜層26が積層されている部分を重複部分と称する。図2では、シリコン薄膜層22、26は重複部分から右側に延設され、シリコン薄膜層24は重複部分から左側に延設されている。なお、図2では、3層のシリコン薄膜層22、24、26が形成されているが、3層以上のシリコン薄膜層を形成してもよい。
第3の誘電体層であるクラッド層29が、シリコン薄膜層22、24、26及び誘電体薄膜層23、25を囲むように形成されている。すなわち、誘電体薄膜層23、25の外側に、クラッド層29が形成されている。図2では、クラッド層29が、シリコン薄膜層22の左横であって、シリコン薄膜層24の下に配置されている。また、シリコン薄膜層24の右横のクラッド層29は、シリコン薄膜層22とシリコン薄膜層26の間に形成されている。さらに、クラッド層29は、シリコン薄膜層24の上、及びシリコン薄膜層26の上に形成されている。すなわち、クラッド層29は、シリコン薄膜層24、及びシリコン薄膜層26を覆うように形成されている。
シリコン薄膜層22、24、26には、P型又はN型の不純物が添加されている。また、互いに隣接するシリコン薄膜層が異なる導電タイプになるように、不純物が添加されている。従って、P型のシリコン薄膜層には、N型のシリコン薄膜層が隣接し、N型のシリコン薄膜層には、P型のシリコン薄膜層が隣接している。例えば、シリコン薄膜層22、26がP型の場合、シリコン薄膜層24はN型にドーピングされている。逆にシリコン薄膜層22、26がN型の場合、シリコン薄膜層24はP型にドーピングされている。P型のシリコンを形成するには、ホウ素(B)等のアクセプタ不純物を、N型のシリコンを形成するには、りん(P)等のドナー不純物を添加する。このように、異なる導電層のシリコン薄膜層が交互に配置されるよう、3層以上のシリコン薄膜層が積層されている。
以下、シリコン薄膜層22、26がP型、シリコン薄膜層24がN型にドーピングされているものとして説明する。シリコン薄膜層22、24、26には、それぞれ、外部と電気的に接続するために高濃度にドープされた領域222、224、226がそれぞれ設置されている。領域222、224、226は、重複部分から十分離れている。なお、上記の「十分離れた」とは、領域102を伝搬する光が領域222、224、226によって損失を受けない程度に離れているという意味である。
シリコン基板20、埋め込み酸化膜層21、及びシリコン薄膜層22には、例えば、市販されているSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることができる。なお、1層以上のシリコン薄膜層をポリシリコン膜とすることが好ましい。従って、シリコン薄膜層22以外のシリコン薄膜層24、26として、ポリシリコン膜を用いることが好ましい。誘電体薄膜層23、25には、制御する光に対して透明であり、電気的に絶縁性の高い材料を用いる。光の波長を光通信で通常用いられる近赤外領域(波長:1.3〜1.6μm程度)とすると、このような光に対して透明な材料としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)またはそれらの複合膜等が好適である。また、いわゆるhigh-k材料を用いるとキャリア密度の変化を大きくできる点で更に好適である。high-k材料としては、酸化ハフニウム(HfO)、酸珪化ハフニウム(HfSiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ランタン(La)等が挙げられる。第2の誘電体層である誘電体薄膜層23、25として、酸化ハフニウム(HfO)、酸珪化ハフニウム(HfSiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ランタン(La)の単層膜、あるいはこれらの複合膜を用いることが好ましい。クラッド層29は、屈折率がシリコン薄膜層22、24、26より低く、制御する光に対して透明であり、電気的に絶縁性の高い材料を用いる。このような材料としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)またはそれらの複合膜等が最適である。
埋め込み酸化膜層21は光導波路を伝搬する光がシリコン基板20に漏れないようにする役割がある。そのため、埋め込み酸化膜層21を概ね2μm以上の厚さにすることが望ましい。シリコン薄膜層22、24、26の合計の厚さは、伝搬する光が厚さ方向にシングルモードになるように設定される。そのため、シリコン薄膜層22、24、26の合計の厚さを、概ね200〜1500nm程度とすることが望ましい。また、横方向において、光はシリコン薄膜層22、24、26が重なった重複部分に閉じ込められる。このため、この重複部分の幅は光が横方向にシングルモードになるように設定される。重複部分の幅は、概ね200〜1500nm程度とすることが望ましい。誘電体薄膜層23、25の厚さは、シリコン薄膜層22、24、26間の絶縁性が保たれる範囲で出来るだけ薄いことが望ましい。光の電界分布が厚さ方向に節を持たないように、誘電体薄膜層23、25の厚さを、概ね10nm以下が望ましい。クラッド層29の厚さは、伝搬する光がクラッド層の表面の影響を受けないように設定される。このため、クラッド層29の厚さを概ね1μm以上とすることが望ましい。
次に、実施の形態1にかかる光制御素子の動作を説明する。シリコン薄膜層22、24、26の屈折率は3.5程度である。埋め込み酸化膜層21の屈折率は1.45程度である。クラッド層29の屈折率はシリコン薄膜層22、24、26の屈折率より低い。また、誘電体薄膜層23、25の厚さは光の波長に比べて十分薄い。このため、厚さ方向において、光はシリコン薄膜層22、24、26に閉じ込められる。シリコン薄膜層22、24、26の重複部分のみ、他の部分に比べて等価屈折率が高くなる。この等価屈折率の差によって、水平方向において、光はシリコン薄膜層22、24、26の重複部分に閉じ込められる。従って、光の電界分布は概ね領域102に分布する。このように、領域102は、光の電界分布が分布する電界分布領域となる。
P型に高濃度にドープされた領域222、226に相対的に正の電圧を、N型に高濃度にドープされた領域224に相対的に負の電圧を印加したとする。この場合、誘電体薄膜層23、25に接するシリコン薄膜層22、24、26の領域122、124、126が蓄積状態となる。P型のシリコン薄膜層22、26の領域122、126ではホールの密度が、N型のシリコン薄膜層24の領域124では電子の密度が増加する。逆にP型に高濃度にドープされた領域222、226に相対的に負の電圧を、N型に高濃度にドープされた領域224に相対的に正の電圧を印加したとする。この場合、シリコン薄膜層22、24、26の領域122、124、126が空乏状態となる。従って、P型のシリコン薄膜層22、26の領域122、126ではホールの密度が、N型のシリコン薄膜層24の領域124では電子の密度が減少する。このように、印加する電圧によって、シリコン薄膜層22、24、26の領域122、124、126のキャリア密度が変化する。そして、キャリア・プラズマ効果を介して屈折率が変化し、そこを伝搬する光の位相を制御できる。
なお、図2では、シリコン薄膜層24のキャリア密度が変調される領域124を1つの領域として描いているが、この領域124が図2のように1つの領域となるか、上下に分離した領域となるかは、シリコン薄膜層24の厚さと、電圧印加によって形成される蓄積および空乏領域の厚さとの大小関係で決まる。すなわち、蓄積および空乏領域の厚さが、シリコン薄膜層24に比べて十分薄い場合、領域124は、誘電体薄膜層23および誘電体薄膜層25に近接した上下に分離した領域となる。すなわち、領域124が誘電体薄膜層23に近接した下の領域と、誘電体薄膜層25に近接した上の領域に分離される。
この蓄積および空乏領域の厚さは、蓄積および空乏領域のドーピング濃度および印加電圧等に依存する。厚さ方向において、光の電界分布はシリコン薄膜層24の中央付近で最大となる。よって、高い変調効率を得るためには、キャリア密度が変調される領域124は上下に分離せずに一体となることが望ましい。そのため、シリコン薄膜層24は他のシリコン薄膜層22、26に比べて薄くすると効果的である。少なくとも1層のシリコン薄膜層の厚さが他のシリコン薄膜層の厚さと異なっている。そして、光の電界強度が強い部分でシリコン薄膜層を薄くする。すなわち、3層以上のシリコン薄膜層の内、光の電界強度が強い部分におけるシリコン薄膜層の厚さが、他の部分におけるシリコン薄膜層の厚さより薄くなっている。膜厚の薄いシリコン薄膜層24では、膜厚の厚いシリコン薄膜層22、26よりも、光の電界強度が強くなっている。
また、シリコン薄膜層24のドーピング濃度を他のシリコン薄膜層22、26に比べて低くすることで、同様の効果を得ることができる。更にこの場合は、ドーピングによる光の吸収損失を低減できるという効果を得ることができる。すなわち、厚さ方向において中間に配置されているシリコン薄膜層24が、厚さ方向における両端のシリコン薄膜層22、26よりも濃度にドープされている。
このように、少なくとも1層のシリコン薄膜層のドーピング濃度が他のシリコン薄膜層のドーピング濃度と異なっている。すなわち、3層以上のシリコン薄膜層の内、光の電界強度が強い部分におけるシリコン薄膜層のドーピング濃度が、他の部分におけるシリコン薄膜層のドーピング濃度より低くなっている。ドーピング濃度のシリコン薄膜層では、ドーピング濃度のシリコン薄膜層よりも、光の電界強度が高くなる。このように、光の電界強度に応じて、ドーピング濃度を選択する。
次に、特許文献1に記載のシリコン光変調器と、本実施形態にかかる光制御素子とを比較する。特許文献1に記載のシリコン光変調器では、シリコン層が表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14の2つしかない。このため、厚さ方向において、光を表面シリコン層12およびポリシリコン・ゲート層14内に十分閉じ込めるためには、表面シリコン層12とポリシリコン・ゲート層14のそれぞれの厚さをある程度厚くする必要がある。一方、本実施の形態にかかる光制御素子では、シリコン層の数がシリコン薄膜層22、24、26の3層になっている。このため、特許文献1に記載のシリコン光変調器に比べて、シリコン薄膜層22、24、26の各層の厚さを薄くすることができる。すなわち、シリコン薄膜層を薄くした場合でも、厚さ方向において、光をシリコン薄膜層22、24、26内に効率よく閉じ込めることができる。
また、特許文献1に記載のシリコン光変調器では、キャリア密度が変化するキャリア変調領域は領域112、114だけであるが、本実施の形態にかかる光制御素子ではキャリア密度が変化するキャリア変調領域は領域122、124、126となる。このため、キャリア密度が変化する部分の断面積が広くなる。更に光の電界強度が最も強くなる付近では、シリコン薄膜層24の厚さ方向全体に渡って領域124を形成できる。このため、特許文献1よりも、屈折率変調領域と光の電界分布の重なりを大きくすることが出来る。
したがって、本実施の形態による光制御素子は、特許文献1に記載のシリコン光変調器に比べて、素子のサイズを小さくすること、駆動電圧を低くすることができる。更に、素子のサイズが小さくなると、静電容量も小さくなるため、高速の制御が可能になるという効果もある。また、駆動電圧が低くなると、消費電力が小さくなる、昇圧回路等の特殊な駆動回路が不要になる、等の効果もある。また、シリコン薄膜層22、24、26の各層の厚さを薄くしても、シリコン薄膜層全体の厚さを相対的に厚く出来るので、シリコン薄膜層全体での横方向の抵抗を相対的に低くでき、相対的に高速応答が可能になる。よって、小型で高性能の光制御素子を実現することができる。
発明の実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかる光導波路回路の構成について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態にかかる光導波路回路を示す平面図である。なお、光導波路回路は、実施の形態1にかかる光制御素子が利用されている。図2で示した断面構成を有する光制御素子が位相変調導波路303、304の部分に用いられている。
本発明の実施の形態2にかかる光導波路回路は、シリコン基板20上に、入力導波路301、分岐導波路305、位相変調導波路303、304、合流導波路306、出力導波路302が順次光学的に接続されてマッハツェンダ干渉計を構成している。入力導波路301、分岐導波路305、位相変調導波路303、位相変調導波路304、合流導波路306、及び出力導波路302は、同一のシリコン基板20上に形成されている。
入力導波路301は、分岐導波路305に結合されている。分岐導波路305は、三叉形状を有しており、入力導波路301を2本に分岐する。すなわち、1本の入力導波路301は、分岐導波路305によって、2本に分岐される。そして、分岐導波路305で分岐された一方の導波路が位相変調導波路303に結合され、他方の導波路が位相変調導波路304に結合される。すなわち、入力導波路301は、分岐導波路305を介して、2つの位相変調導波路303、304に結合される。そして、位相変調導波路303と位相変調導波路304は合流導波路306に結合される。合流導波路306は、三叉形状を有しており、位相変調導波路303と位相変調導波路304を1本の導波路に合流する。すなわち、位相変調導波路303、及び位相変調導波路304は、合流導波路306を介して、出力導波路302に結合されている。従って、入力導波路301からの光は、位相変調導波路303、又は位相変調導波路304を通って、出力導波路302まで伝播する。
図4は図3のIV−IV部分、すなわち位相変調導波路303、304部分の断面図である。それぞれの位相変調導波路303、304の断面構成は、本発明の実施の形態1で説明した光制御素子の断面構成を同一のシリコン基板20上に近接配置した構成となっている。従って、位相変調導波路303の断面構成は、位相変調導波路304の断面構成と略同じになっている。なお、図2で示したシリコン薄膜層22が図4のシリコン薄膜層32、42に対応し、図2で示したシリコン薄膜層24が図4のシリコン薄膜層34、44に対応し、図2で示したシリコン薄膜層26が図4のシリコン薄膜層36、46に対応する。同様に、図2で示した誘電体薄膜層23が図4の誘電体薄膜層33、43に対応し、図2で示した誘電体薄膜層23が図4の誘電体薄膜層33、43に対応する。以下の説明では、シリコン薄膜層32、36、42、46がP型、シリコン薄膜層34、44がN型にドーピングされているとして説明する。
シリコン基板20上を覆うように埋め込み酸化膜層21が形成されている。埋め込み酸化膜層21には、シリコン薄膜層32、34、36と、シリコン薄膜層42、44、46が形成されている。なお、シリコン薄膜層32とシリコン薄膜層42は同一レイヤーによって形成されている。このため、シリコン薄膜層32とシリコン薄膜層42は、略同じ膜厚になっている。同様に、シリコン薄膜層34はシリコン薄膜層44と、シリコン薄膜層36はシリコン薄膜層46と略同じ膜厚になっている。誘電体薄膜層33は誘電体薄膜層43と、誘電体薄膜層35は誘電体薄膜層45と略同じ膜厚になっている。
位相変調導波路303と、位相変調導波路304とは、互いに離間して形成されている。すなわち、位相変調導波路303のシリコン薄膜層32、34、36は、位相変調導波路304のシリコン薄膜層42、44、46から離間して形成されている。従って、位相変調導波路303と位相変調導波路304に対して独立した電圧を印加することが可能になる。
図5は図3のV−V部分、すなわち入力導波路301又は出力導波路302部分の断面図である。入力導波路301と出力導波路302は、基本的に同一の断面構成を有しおり、その断面構成が図5に示されている。入力導波路301および出力導波路302部分は屈折率の変調をする必要がないため、従来から知られている導波路の断面構造となっている。具体的にはシリコン基板20上に埋め込み酸化膜層21を介してシリコンコア52が設置されている。シリコンコア52の断面は矩形状になっている。シリコンコア52は、埋め込み酸化膜層21上に形成されている。そして、シリコンコア52を覆うようにクラッド層59が設置されている。このように、シリコンコア52が、埋め込み酸化膜層21及びクラッド層59で囲まれている。すなわち、シリコンコア52の下面が埋め込み酸化膜層21と接し、シリコンコア52の上面、および側面がクラッド層59と接している。
次に、実施の形態2にかかる光導波路回路の動作を説明する。入力導波路301に入射した光は分岐導波路305で2等分される。2等分された光の一方は、位相変調導波路303に入射し、他方は位相変調導波路304に入射する。位相変調導波路303、304それぞれでの屈折率変調の動作原理は本発明の実施の形態1と同じである。ここで、位相変調導波路303と位相変調導波路304で屈折率変化が逆になるように電圧を印加している。このため、プッシュプル動作により変調効率を2倍にすることができる。例えば、領域232、236、244に相対的に正の電圧を印加し、領域234、242、246に相対的に負の電圧を印加する。こうすることで、位相変調導波路303の領域132、134、136を蓄積状態、位相変調導波路304の領域142、144、146を空乏状態にすることができる。従って、プッシュプル動作を実現できる。これにより、位相変調導波路303を伝播する光と、位相変調導波路304を伝播する光とに対して、独立した位相制御が可能になる。位相変調導波路303、及び位相変調導波路304でそれぞれ逆方向の位相変調を受けた光は、合流導波路306で合流する。このとき、位相変調導波路304からの光と、分岐導波路305からの光は、合流導波路306で干渉する。すなわち、位相変調導波路304からの光と、分岐導波路305からの光は、その位相差に応じて光の強度が変調されるように、合成される。すなわち、2つの光が分岐導波路305で合成して、干渉光となる。そして、合成された光は、出力導波路302から出射される。このように、本実施の形態にかかる光導波路回路は、マッハツェンダ干渉計として機能する。
なお、入力導波路301および出力導波路302の断面形状は、上記の断面形状に限られるものではない。例えば、図5に示した断面形状が矩形のシリコンコア52の代わりに、図6に示す断面形状のシリコンコア53を用いることができる。図6では、シリコンコア56の断面形状が凸型になっている。
また、分岐導波路305および合流導波路306は、図2に示したようにY分岐型導波路に限られるものではない。例えば、分岐導波路305および合流導波路306として、方向性結合器型、マルチモード干渉計(MMI)型等を用いることが可能である。その場合、2×2の方向性結合器またはMMIを用いれば、2×2の光スイッチとしても機能する。また、位相変調導波路303、及び位相変調導波路304において、光の伝搬方向に沿った全体で断面形状が同一であってもよいし、途中で断面形状が変わっていてもよい。すなわち、光の伝搬方向に沿った全体で、図4に示すような断面構造で一定であってもよい。あるいは、一部だけが図4に示すような断面構造で、残りの部分は図5または図6に示すような断面構造の導波路が並置されていてもよい。また、図4では位相変調導波路303と位相変調導波路304の長さは等しく描かれているが、互いに異なっていてもよい。その場合、光の透過率に周期的な波長依存性が生じ、波長可変フィルタとしても機能する。
実施の形態2にかかる光導波路回路は、実施の形態1にかかる光制御素子を有している。位相変調導波路303、及び位相変調導波路304に実施形態1の光制御素子が利用されている。したがって、実施形態1で説明した理由と同様の理由で、位相変調導波路303、及び位相変調導波路304の長さを短くすることができる。このため、特許文献1に記載のシリコン光変調器に比べて、素子のサイズを小さくすること、駆動電圧を低くすることができる。更に、素子のサイズが小さくなると、静電容量も小さくなる。これにより、高速の制御が可能になるという効果もある。また、駆動電圧が低くなると、消費電力が小さくなる、昇圧回路等の特殊な駆動回路が不要になる、等の効果もある。よって、小型で高性能の光導波路回路を実現することができる。このように、実施の形態1にかかる光制御素子は、光導波路を用いたマッハチェンダ干渉計に好適である。
発明の実施の形態3.
本発明の実施の形態3にかかる光導波路回路の構成について、図7を用いて説明する。図7は実施の形態3にかかる光導波路回路を示す平面図である。実施形態3にかかる光導波路回路は、シリコン基板20上に、入力導波路401、出力導波路402、リング導波路403が配置されている。入力導波路401および出力導波路402はそれぞれ結合部404、及び結合部405を介してリング導波路403と光学的に結合している。すなわち、入力導波路401は、結合部404を介して、リング導波路403と結合されている。同様に、出力導波路402は、結合部405を介して、リング導波路403と結合されている。入力導波路401、及び出力導波路402の断面構造は図5または図6に示す断面構造と同じである。また、リング導波路403の断面構造は図2に示す断面構造と同じである。結合部404、及び結合部405には、方向性結合器またはマルチモード干渉計等が適用できる。
シリコン基板20上には、円環状のリング導波路403は、形成されている。円環状のリング導波路403の両側には、直線状の入力導波路401、及び出力導波路402が配置される。すなわち、直線状の入力導波路401と出力導波路402の間に、リング導波路403が配設される。図7では、入力導波路401と出力導波路402は、ほぼ平行に形成されている。そして、円環状のリング導波路403と隣接して、結合部404、405が配置されている。リング導波路403と入力導波路401が近接する位置に、結合部404が配置されている。リング導波路403と出力導波路402が近接する位置に、結合部405が配置されている。入力導波路401、出力導波路402、リング導波路403、結合部404、及び結合部405は同一のシリコン基板20上に形成されている。
入力導波路401とリング導波路403が結合部404によって光学的に結合している。さらに、出力導波路402とリング導波路403が、結合部405によって、光学的に結合している。このよう結合することで、光導波路回路がリング共振器を構成する。
実施の形態3にかかる光導波路回路の動作を説明する。入力導波路401に入射した光は、リング導波路403の共振条件を満たす波長付近の光だけが結合部404を介してリング導波路403に結合する。さらに、共振条件を満たす波長付近の光は、結合部405を介して出力導波路402に結合して、出力導波路402から出射される。すなわち、入力導波路401を伝播する光のうち、共振条件を満たす波長の光のみ、結合部404を通って、リング導波路403に入射する。この光はリング導波路403に沿って伝播して、結合部405に入射する。そして、共振条件を満たす光は、結合部405において、出力導波路402に入射する。すなわち、共振条件を満たす光は、入力導波路401、結合部404、リング導波路403、結合部405、出力導波路402の順番で伝播する。一方、共振条件を満たさない波長の光はリング導波路403と結合せず、入力導波路401の他端から出射される。すなわち、共振条件を満たさない波長の光は入力導波路401に沿って伝播する。
リング導波路403の断面構造は実施形態1の断面構造と同じである。従って、実施形態1と同じ動作原理でリング導波路403の屈折率を変調することができる。リング導波路403の屈折率が変化すると、リング共振器の共振波長が変化し、入力導波路401に入射する光の波長、及び出力導波路402から出射する光の波長が変化する。これにより、共振波長付近のある固定波長に対しては強度変調器として動作し、複数の異なる波長の光に対しては波長可変フィルタとして動作する。
実施の形態3にかかる光導波路回路では、共振器のクオリティ・ファクター(通常Q値と呼ばれる)を高くすることで、透過率に鋭い波長依存性を与えることが可能となる。Q値を高くするほど、リング導波路403の僅かな屈折率変化で大きな透過率の変化を得ることができる。そのため、実施の形態3にかかる光導波路回路は、実施の形態2の光導波路回路に比べて、更に小型化、低電圧化、低消費電力化が可能になるという特徴がある。よって、より小型で高性能な光導波路回路を実現することができる。このように、実施の形態1にかかる光制御素子は、光導波路を用いたリング共振器に好適である。
発明の実施の形態4.
本発明の実施の形態4にかかる光制御素子の構成について図8を用いて説明する。図8は本実施の形態にかかる光制御素子の構成を示す断面図である。本実施の形態にかかる光制御素子では、実施の形態1にかかる光制御素子に比べて、シリコン薄膜層、及び誘電体薄膜層が1層増えている。換言すると、本実施の形態にかかる光制御素子は、図2で示した光制御素子において、シリコン薄膜層が4層になった構成を有している。なお、上記以外の構成は、基本的に実施の形態1と同様であるため、重複する内容については、説明を省略する。
実施の形態1と比べて、シリコン薄膜層と、誘電体薄膜層が1層づつ増えた構成となっている。従って、図8に示すように、4層のシリコン薄膜層22、24、26、28と、3層の誘電体薄膜層23、25、27とが、シリコン基板20上に設けられている。そして、シリコン薄膜層22とシリコン薄膜層24の間に誘電体薄膜層23が配置されている。同様に、シリコン薄膜層24とシリコン薄膜層26の間に誘電体薄膜層25が配置され、シリコン薄膜層26とシリコン薄膜層28の間に誘電体薄膜層27が配置されている。このように、厚さ方向において、シリコン薄膜層と誘電体薄膜層とが交互に配置されている。シリコン薄膜層28には、他のシリコン薄膜層22、24、26と同様に、領域128、領域228が設けられている。
換言すると、実施の形態1にかかる光制御素子における3層のシリコン薄膜層22、24、26を、本実施の形態では、4層のシリコン薄膜層22、24、26、28に置き換えている。同様に、実施の形態1にかかる光制御素子における2層の誘電体薄膜層23、25の部分を本実施の形態では3層の誘電体薄膜層23、25、27に置き換えている。そして、実施の形態1と同様に、互いに隣接しているシリコン薄膜層22、24、26、28が異なる導電タイプになるように不純物が添加されている。
さらに、本実施の形態では、重複部分の面積を、レイヤーに応じて変化させている。具体的には、シリコン薄膜層22とシリコン薄膜層24との重複部分の幅、及びシリコン薄膜層26とシリコン薄膜層28の重複部分の幅を、シリコン薄膜層24とシリコン薄膜層26の重複部分の幅に比べて狭くしている。すなわち、厚さ方向において中間に位置する誘電体薄膜層25を挟むシリコン薄膜層24、26で、重複部分が最も大きくなるようにしている。厚さ方向において中央に位置する組では、両端に位置する組よりも、重複部分の面積が大きくなっている。
このように、少なくとも1組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅が、他の組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅と異なっている。そして、光の電界強度が強い部分で重複部分の幅を広くする。光の電界強度が強い部分の1組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅が、他の組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅よりも広くなっている。すなわち、シリコン薄膜層の重なった領域の幅が、他の組よりも広くなっている組のシリコン薄膜層では、光の電界強度が強くなっている。
実施の形態4にかかる光制御素子の動作は、実施の形態1とほぼ同じである。さらに、実施の形態1に加えて、キャリア密度すなわち屈折率が変調されるシリコン薄膜層の数を増加させている。こうすることで、シリコン薄膜層一層あたりの厚さを薄くしても十分な光の閉じ込め効果および横方向の導電率を得ることができる。シリコン薄膜層を薄くすることで、各シリコン薄膜層の厚さ全体に渡ってキャリアを蓄積または空乏状態にすることが可能になる。そして、屈折率変調領域と光の電界分布の重なりが更に大きくなり、より効率的な光制御が可能になる。なお、光の電界分布は概ね領域103に分布する。したがって、領域103は、光の電界分布が分布する電界分布領域となる。
更に、シリコン薄膜層22とシリコン薄膜層24が重なる幅、及びシリコン薄膜層26とシリコン薄膜層28が重なる幅を、シリコン薄膜層24とシリコン薄膜層26が重なる幅に比べて狭くしている。こうすることで、電界が集中してキャリア密度が大きく変調されやすい部分を光の電界強度が強い部分に近づけることができる。よって、より効率的な光制御が可能になる。なお、電界が集中してキャリア密度が大きく変調されやすい部分は、シリコン薄膜層22、及びシリコン薄膜層28の端部となっている。
実施の形態2にかかる光導波路回路の位相変調導波路303、304に対して、本実施形態にかかる光制御素子を用いてもよい。さらに、実施の形態3にかかる光導波路回路のリング導波路403に対して、本実施形態にかかる光制御素子を用いてもよい。すなわち、位相変調導波路303、位相変調導波路304、又はリング導波路403の断面構造を、実施の形態4で示した断面構造に置き換えてもよい。
その他の実施の形態.
また、これまでシリコン薄膜層が3層および4層の場合の導波路断面を説明したが、シリコン薄膜層が5層以上の同様の構成にしてもよい。
また、製造工程を簡素化できる利点から、市販のSOI基板を用いる構成について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、シリコン基板20、その上の誘電体層として埋め込み酸化膜層21を例示して説明したが、シリコン基板20はその上の構造を支えうる強度があれば他の材料でも構わない。また、酸化膜層21の代わりに誘電体膜を用いても良い。すなわち、誘電体層の材料は、屈折率がシリコン薄膜層より低く、制御する光に対して透明であり、電気的に絶縁性の高い材料であれば、酸化膜以外の材料でも構わない。上記の光制御素子は、光ファイバ通信、光インターコネクション、光信号処理等に用いられる光変調器、光スイッチ、光可変減衰器、波長可変フィルタ等に好適である。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、実施の形態1乃至5、及びその他の実施の形態を適宜組み合わせてもよい。
この出願は、2008年6月26日に出願された日本出願特願2008−166997を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、光制御素子、及び光導波路回路に適用可能であり、特に詳しくは、光ファイバ通信、光インターコネクション、光信号処理等に用いられる光変調器、光スイッチ、光可変減衰器、波長可変フィルタ等の光制御素子、及び光導波路回路に適用可能である。
10 シリコン基板
11 埋め込み酸化膜層
12 表面シリコン層
13 ゲート誘電体層
14 ポリシリコン・ゲート層
19 重畳誘電体層
20 シリコン基板
21 埋め込み酸化膜層
22 シリコン薄膜層
23 誘電体薄膜層
24 シリコン薄膜層
25 誘電体薄膜層
26 シリコン薄膜層
27 誘電体薄膜層
28 シリコン薄膜層
29 クラッド層
32 シリコン薄膜層
33 誘電体薄膜層
34 シリコン薄膜層
35 誘電体薄膜層
36 シリコン薄膜層
39 クラッド層
42 シリコン薄膜層
43 誘電体薄膜層
44 シリコン薄膜層
45 誘電体薄膜層
46 シリコン薄膜層
49 クラッド層
52 シリコンコア
53 シリコンコア
59 クラッド層
101 領域(電界分布領域)
102 領域(電界分布領域)
103 領域(電界分布領域)
112 領域(キャリア変調領域)
114 領域(キャリア変調領域)
122 領域(キャリア変調領域)
124 領域(キャリア変調領域)
126 領域(キャリア変調領域)
128 領域(キャリア変調領域)
132 領域(キャリア変調領域)
134 領域(キャリア変調領域)
136 領域(キャリア変調領域)
142 領域(キャリア変調領域)
144 領域(キャリア変調領域)
146 領域(キャリア変調領域)
212 領域(高濃度ドープ領域)
214 領域(高濃度ドープ領域)
222 領域(高濃度ドープ領域)
224 領域(高濃度ドープ領域)
226 領域(高濃度ドープ領域)
228 領域(高濃度ドープ領域)
232 領域(高濃度ドープ領域)
234 領域(高濃度ドープ領域)
242 領域(高濃度ドープ領域)
244 領域(高濃度ドープ領域)
246 領域(高濃度ドープ領域)
301 入力導波路
302 出力導波路
303 位相変調導波路
304 位相変調導波路
305 分岐導波路
306 合流導波路
401 入力導波路
402 出力導波路
403 リング導波路
404 結合部
405 結合部

Claims (13)

  1. 基板上に設けられた第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上に設けられた3層以上のシリコン薄膜層と、
    前記3層以上のシリコン薄膜層の間に配置された第2の誘電体層と、
    前記シリコン薄膜層、及び前記第2の誘電体層を囲むように配置された第3の誘電体層と、を備え、
    前記3層以上のシリコン薄膜層は一部が互いに重なるように配置されており、
    前記シリコン薄膜層が重なっている部分のシリコン薄膜層の間に第2の誘電体層が配置され、
    前記3層以上のシリコン薄膜層において、互いに隣接しているシリコン薄膜層が異なる導電タイプになっており、
    前記3層以上のシリコン薄膜層の内、光の電界強度が強い部分におけるシリコン薄膜層の厚さが、他の部分におけるシリコン薄膜層の厚さより薄くなっている光制御素子。
  2. 基板上に設けられた第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上に設けられた3層以上のシリコン薄膜層と、
    前記3層以上のシリコン薄膜層の間に配置された第2の誘電体層と、
    前記シリコン薄膜層、及び前記第2の誘電体層を囲むように配置された第3の誘電体層と、を備え、
    前記3層以上のシリコン薄膜層は一部が互いに重なるように配置されており、
    前記シリコン薄膜層が重なっている部分のシリコン薄膜層の間に第2の誘電体層が配置され、
    前記3層以上のシリコン薄膜層において、互いに隣接しているシリコン薄膜層が異なる導電タイプになっており、
    前記3層以上のシリコン薄膜層の内、光の電界強度が強い部分におけるシリコン薄膜層のドーピング濃度が、他の部分におけるシリコン薄膜層のドーピング濃度より低くなっている光制御素子
  3. 基板上に設けられた第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上に設けられた3層以上のシリコン薄膜層と、
    前記3層以上のシリコン薄膜層の間に配置された第2の誘電体層と、
    前記シリコン薄膜層、及び前記第2の誘電体層を囲むように配置された第3の誘電体層と、を備え、
    前記3層以上のシリコン薄膜層は一部が互いに重なるように配置されており、
    前記シリコン薄膜層が重なっている部分のシリコン薄膜層の間に第2の誘電体層が配置され、
    前記3層以上のシリコン薄膜層において、互いに隣接しているシリコン薄膜層が異なる導電タイプになっており、
    光の電界強度が強い部分の1組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅が、他の組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅よりも広い光制御素子
  4. 前記3層以上のシリコン薄膜層の内、少なくとも1層のシリコン薄膜層の厚さが他のシリコン薄膜層の厚さと異なっていることを特徴とする請求項2、又は3に記載の光制御素子。
  5. 前記3層以上のシリコン薄膜層の内、少なくとも1層のシリコン薄膜層のドーピング濃度が他のシリコン薄膜層のドーピング濃度と異なっていることを特徴とする請求項1、又は3に記載の光制御素子。
  6. 少なくとも1組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅が、他の組の隣接するシリコン薄膜層の重なった領域の幅と異なることを特徴とする請求項1、又は2項に記載の光制御素子。
  7. 前記基板がシリコンで形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光制御素子。
  8. 前記第1の誘電体層が酸化シリコンで形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光制御素子。
  9. 前記基板、前記第1の誘電体層、及び最下層の前記シリコン薄膜層が、それぞれSOI(Silicon On Insulator)ウエハの基板、埋め込み酸化膜、及び表面シリコン層であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光制御素子。
  10. 前記3層以上のシリコン薄膜層の内、少なくとも1層がポリシリコンであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光制御素子。
  11. 前記第2の誘電体層が、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化ハフニウム(HfO)、酸珪化ハフニウム(HfSiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、及び酸化ランタン(La)のいずれかひとつの膜、あるいはそれらの複合膜であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光制御素子。
  12. マッハツェンダ干渉計を構成する光導波路回路であって、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光制御素子を有する位相変調導波路と、
    前記位相変調導波路と光学的に結合された分岐導波路と、
    前記分岐導波路を介して前記位相変調導波路と光学的に結合された入力導波路と、
    前記位相変調導波路と光学的に結合された合流導波路と、
    前記合流導波路を介して前記位相変調導波路と光学的に結合された出力導波路と、を備える光導波路回路。
  13. リング共振器を構成する光導波路回路であって、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光制御素子を有するリング導波路と、
    前記リング導波路と光学的に結合された入力導波路と、
    前記リング導波路と光学的に結合された出力導波路と、を備える光導波路回路。
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