JP5251920B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ遊技機や組合せ式遊技機（アレンジボール遊技機）等の遊技機（弾球遊技機）に関する。

パチンコ遊技機では、遊技球が始動口に入球することにより当否判定を行い、当否判定の結果が当りとなった場合に当り遊技を実行開始するように構成されている。このような遊技機では、当否判定の結果を示す抽選図柄（例えば、特別図柄の本図柄）を表示する抽選図柄表示部（例えば、特別図柄表示装置）を遊技盤面の中央から外れた位置に配置し、当否判定の結果を示す演出図柄（例えば、特別図柄の疑似図柄）を表示する演出図柄表示部（例えば、演出表示装置）を遊技盤面の中央に配置して、遊技者を演出図柄表示部に注目させることが一般的に行われている（例えば、特許文献１参照）。そして、当否判定の結果が当りの場合には、抽選図柄では当りの種類を示すようにし、演出図柄では当りの種類（例えば、「確変大当り」や「通常大当り」など）を示さないようにすることで、遊技者が注目する演出図柄の表示内容（演出表示内容）からは、当りの種類を判別することを困難（もしくは不可能）にして、遊技興趣の向上を図ることができる。

特開２００６−７５５１０号公報

しかしながら、上記構成の遊技機では、演出図柄表示部ではなく、抽選図柄表示部に注目していれば、抽選図柄の表示内容から当りの種類を判別することが可能となる。このことは、抽選図柄表示部とは別に演出図柄表示部を設けて当りの種類を判別困難としていることの意義が薄れ、結果として、遊技興趣の低下を招くこととなる。

そこで、本発明は上記点に鑑み、複数種類の当りを発生させる遊技機において、抽選図柄表示部の表示に基づいて当りの種類を判別することを困難にすることを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
所定条件の成立により当否判定を実行する当否判定実行手段と、
前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当りの種別を決定する大当り種別決定手段と、
前記当否判定が実行されると、抽選図柄表示部で抽選図柄を変動表示するとともに、前記当否判定の結果が外れの場合には、前記抽選図柄を外れ図柄で停止表示させ、前記当否判定の結果が大当りの場合には、前記抽選図柄を前記大当り種別決定手段によって決定された前記大当りの種別に対応する大当り図柄で停止表示させる抽選図柄表示制御手段と、
前記抽選図柄表示部にて前記抽選図柄が大当り図柄で停止表示した場合に、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
前記大当りの種別に対応する前記大当り図柄の表示パターンを規定する大当り図柄表示パターンテーブルとして、前記大当りの種別と前記大当り図柄の表示パターンとの対応関係がそれぞれ異なっている複数の前記大当り図柄表示パターンテーブルを記憶する大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と、
前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段に記憶された複数の前記大当り図柄表示パターンテーブルから特定の大当り図柄表示パターンテーブルを選択する大当り図柄表示パターンテーブル選択手段とを備え、
前記抽選図柄表示制御手段は、前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当り図柄表示パターンテーブル選択手段が選択した前記大当り図柄表示パターンテーブルで規定される、前記大当り種別決定手段の決定結果に対応した前記表示パターンに従って、前記抽選図柄を前記大当り図柄で停止表示させることを特徴としている。

このように、大当りの種別に対応する大当り図柄の表示パターンが規定された複数の大当り図柄表示パターンテーブルを用意し、複数の大当り図柄表示パターンテーブルの中から選択される特定の大当り図柄表示パターンテーブルを用いて大当りの種別に対応する大当り図柄の表示パターンを決定することで、選択される大当り図柄表示パターンテーブルが異なれば、大当りの種別と大当り図柄の表示パターンとの対応関係が異なることとなる。これにより、大当りの種別と大当り図柄の表示パターンとの対応関係が多様化されるので、遊技者は大当りの種別と大当り図柄の表示パターンとの対応関係を把握することが困難になり、抽選図柄表示部に表示される大当り図柄の表示パターンに基づいて大当りの種別を判断することを困難にすることができる。

また、本発明の遊技機は、
遊技球の入球が困難な閉鎖状態と遊技球の入球が容易な開放状態とに切り替え可能な大入賞口と、
前記当否判定の結果が小当りであり、前記抽選図柄表示部で前記抽選図柄が小当り図柄で停止表示した場合に、小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
前記小当り図柄の表示パターンを規定する小当り図柄表示パターンテーブルとして、前記小当り図柄の表示パターンがそれぞれ異なっている複数の前記小当り図柄表示パターンテーブルを記憶する小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と、
前記当否判定の結果が小当りの場合に、前記小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段に記憶された複数の前記小当り図柄表示パターンテーブルから特定の小当り図柄表示パターンテーブルを選択する小当り図柄表示パターンテーブル選択手段と、
前記大当り遊技が終了した後の遊技状態を、前記当否判定の結果が前記大当りとなる大当り確率を高確率に変動させた高確率状態とする確率変動手段と、
前記大当り遊技または前記小当り遊技の終了後に、前記大当り確率として前記高確率が設定されているか否か識別困難な確率非報知状態を発生させる確率非報知状態発生手段とを備え、
前記大当り遊技実行手段は、前記大当り遊技として、閉鎖状態にある前記大入賞口が開放状態となって再び閉鎖状態となる大入賞口開閉動作を複数回行う第１大当り遊技と、前記大入賞口開閉動作を複数回行うとともに前記大入賞口を開放状態とする時間が前記第１大当り遊技よりも短い第２大当り遊技とのいずれかを実行するように構成され、
前記小当り遊技実行手段は、前記小当り遊技として、前記大入賞口を前記第２大当り遊技と同一の態様で開閉させるように構成され、
前記抽選図柄表示制御手段は、前記当否判定の結果が小当りである場合に、前記小当り図柄表示パターンテーブル選択手段が選択した前記小当り図柄表示パターンテーブルで規定される前記表示パターンに従って、前記抽選図柄を前記小当り図柄で停止表示させることを特徴としている。

このように、小当り遊技が設けられ、確率非報知状態（例えば、潜伏確変モード）を発生させる構成において、複数の小当り図柄表示パターンテーブルから選択された特定の小当り図柄表示パターンテーブルを用いて小当り図柄の表示パターンを決定することで、大当りに小当りを加えた当りの種別と、大当り図柄に小当り図柄を加えた当り図柄の表示パターンとの対応関係が多様化される。このため、遊技者は当りの種別と当り図柄の表示パターンとの対応関係を把握することが一層困難になり、当り図柄（大当り図柄または小当り図柄）の表示パターンに基づいて、当りの種別（複数種類の大当りの何れであるか、あるいは小当りであるか）を判断することを困難にすることができ、確率非報知状態を効果的に実行することができる。

なお、「確率非報知状態」は、（１）確率変動手段が大当り確率を高確率に設定することを伴う大当り遊技の発生時に高確率状態（確変状態）が発生する旨の報知（演出）を行わないこと、（２）確率変動手段が大当り確率を高確率に設定することを伴う大当り遊技の実行中に高確率状態（確変状態）が発生する旨の報知（演出）を行わないこと、（３）確率変動手段が大当り確率を高確率に設定することを伴う大当り遊技の終了後に高確率状態（確変状態）が発生した旨の報知（演出）を行わないこと、（４）抽選図柄に連動して変動表示および停止表示する演出図柄の停止図柄を、高確率状態（確変状態）の発生可能性があることを示すチャンス図柄（「１・２・３」などの順並びの組合せや「１・３・５」などの奇数数字の順並びといった図柄組合せ）で停止表示させること等で実現することができる。そして、「確率非報知状態」では、確率変動手段が大当り確率を高確率に設定しているか否かが判別困難（判別不能を含む）であるものの、「確率変動手段が大当り確率を高確率に設定しているかもしれない」といった遊技者の高確率状態（確変状態）に対する期待感を煽る特殊な演出が実行され、この「確率非報知状態」の終了後は、遊技の進行に付随して行われる演出が、通常の遊技状態（低確率状態）に対応する演出（低確率時演出）となる。

また、本発明の遊技機は、前記抽選図柄表示部は複数設けられ、前記複数の抽選図柄表示部の表示内容を組み合わせることで１つの前記抽選図柄が表示されることを特徴としている。

このように、複数の抽選図柄表示部の表示を組合わせて１つの抽選図柄を表示することで、一部の抽選図柄表示部のみでは、抽選図柄の大当り図柄の表示パターンを把握できなくすることができる。この結果、大当り図柄の表示パターンに基づいて大当りの種別を判断することをより一層困難とすることができる。

以上の本発明の構成によれば、複数種類の当りを発生させる遊技機において、抽選図柄表示部の表示に基づいて当りの種類を判別することを困難にすることができる。

本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 大当り図柄の表示パターンを示す説明図である。 大当り図柄の表示パターンと大当りの種別が対応付けられた大当り図柄表示パターンテーブルを示す説明図である。 大当り種別を決定するための大当り種別決定テーブルを示す説明図である。 電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。 メインジョブの流れを示すフローチャートである。 大当り図柄表示パターンテーブル決定処理を示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の前半部分を示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の後半部分を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示処理を示すフローチャートである。 大当り遊技処理を示すフローチャートである。 大当り遊技終了時処理を示すフローチャートである。 第２実施例の大当り遊技終了時処理を示すフローチャートである。 第２実施例の大当り図柄表示パターンテーブル決定処理を示すフローチャートである。 第３実施例の当り図柄の表示パターンを示す説明図である。 第３実施例の当り図柄の表示パターンと当りの種別が対応付けられた当り図柄表示パターンテーブルを示す説明図である。 第３実施例の当り図柄表示パターンテーブル決定処理を示すフローチャートである。 第３実施例の特別図柄遊技処理の後半部分を示すフローチャートである。 第３実施例の特別図柄変動表示処理を示すフローチャートである。 第３実施例の当り遊技処理を示すフローチャートである。 第３実施例の当り遊技終了時処理を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る遊技盤の正面図である。 本発明の変形例に係る大当り図柄の表示パターンを示す説明図である。 本発明の変形例に係る大当り図柄の表示パターンを示す説明図である。 本発明の変形例に係る大当り図柄の表示パターンを示す説明図である。

（第１実施例）
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ（いわゆるセブン機タイプ）のパチンコ遊技機（以下、単に遊技機という）に本発明を適用した実施例について説明する。

図１は、本実施例の遊技機１の正面図である。図１に示すように、遊技機１の前面部は、外枠２、中枠３、前面枠４、上皿部５、下皿部６、施錠装置９、遊技盤２０等を備えている。なお、図１では遊技盤２０の詳細な図示を省略している。また、中枠３は前面枠４等が前面側に配置されているため、図１においては明示されていない。

外枠２は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものである。中枠３はプラスチック製で遊技機１の本体枠を構成するもので、外枠２の内側にはめ込まれて設置されており、外枠２に対して開閉可能に左端で軸支されている。この中枠３は、上側２／３程度を占める枠体部と下側１／３程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤２０と前面枠４とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部５と下皿部６が設けられている。なお、遊技盤２０は枠体部（中枠３）に対して着脱自在に設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤２０に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット（図示略）、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置（図示略）が設けられている。

前面枠４は、中枠３の前面側に配置され、中枠３の左端で開閉可能に支持されている。前面枠４はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤２０の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部４ａが形成されている。前面枠４の裏面には、開口部４ａに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠（図示略）が装着されている。前面枠４における遊技盤２０の周囲には、ＬＥＤ等のランプ類（図示略）が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるために遊技の進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。

上皿部５は、前面枠４の下側に設けられ、中枠３の左端に開閉可能に支持されている。上皿部５は、皿外縁部５ａと、遊技機１の内部から遊技球を排出するための排出口５ｂと、上皿部５の遊技球を下皿部６に排出する球抜きボタン５ｃとを備えている。皿外縁部５ａの上面には、演出ボタン５ｄや球貸ボタン５ｅ等が設けられている。演出ボタン５ｄは、皿外縁部５ａの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段（例えばバネ部材）により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。

下皿部６は、上皿部５の下方に設けられている。下皿部６の略中央には、遊技機１の内部から下皿部６に遊技球を排出するための排出口６ａが設けられている。下皿部６の左端には灰皿７が設けられている。下皿部６の右端には、遊技者が発射装置ユニット（図示略）を操作するための発射ハンドル８が設けられている。発射ハンドル８には、遊技者が触れていることを検出する接触検出手段としてのタッチスイッチ８ａが設けられている。発射ハンドル８の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ８ｂが配置されている。

施錠装置９は、中枠３の右端中央に設けられており、前面枠４を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。

また、遊技機１には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ１０ａ〜１０ｄが設けられている。スピーカ１０ａ〜１０ｄは、遊技機１の上部に設けられた上部スピーカ１０ａ、１０ｂと遊技機１の下部に設けられた下部スピーカ１０ｃ、１０ｄとからなる。さらに、遊技機１の左側には、プリペイドカードユニット１３（ＣＲユニット）が装着されている。

次に、本実施例の遊技盤２０の表面構造について説明する。図２は遊技盤２０の正面図である。遊技盤２０は、略長方形の木製の板状体であって中枠３に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤（図示略）によりその背面側が覆われている。

図２に示すように、遊技盤２０には、遊技盤２０の表面（盤面）に設けられた外レール２２と内レール２３とにより、略円形状の遊技領域２１が形成されている。遊技領域２１内には、中央装置２４、普通図柄作動ゲート２７、大入賞装置３３、始動口２８、左入賞口３４，３５、右入賞口３６，３７、第１装飾部材５０、第２装飾部材６０等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域２１には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。

中央装置（センター役物）２４は遊技領域２１の略中央部に配置され、その内側（内周側）に演出表示装置２５を備えている。演出表示装置２５は、遊技領域２１の略中央部位に配置されている。本実施例では、演出表示装置２５として液晶表示装置を用いており、演出表示装置２５の表示領域では各種演出表示が行われる。なお、本実施例では、遊技領域２１（遊技盤２０）の略中央に演出表示装置２５を配置しているが、演出表示装置２５として、遊技領域２１の略全体を占める大きさの液晶表示装置を採用し、その液晶表示装置を遊技盤２０の裏面側に配置する構成（いわゆる「全面液晶タイプ」）としてもよい。この場合、遊技盤２０は、アクリル等の透明プラスチック樹脂によって成形されたものを使用するのが好ましく、このような透明遊技盤の裏面側に、遊技領域２１の略全体を占める大きさの液晶表示装置（演出表示装置２５）を配置することで、遊技者は、透明遊技盤を介して液晶表示装置（演出表示装置２５）の表示内容を視認することができる。

大入賞装置３３は遊技領域２１における中央装置２４の下方に配置されており、第１装飾装置５０は遊技領域２１における大入賞装置３３の左側に配置され、第２装飾装置６０は遊技領域２１における大入賞装置３３の右側に配置されている。装飾装置５０，６０はいわゆるサイド飾りを構成している。また、第１装飾装置５０には左入賞口３４，３５が一体化されており、第２装飾装置６０には右入賞口３６，３７が一体化されている。

普通図柄作動ゲート２７は、中央装置２４の左側に設けられている。普通図柄作動ゲート２７の内部には、遊技盤上を流下する遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ２７ｓ（図６参照）が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過することで、普通図柄が変動開始する。

始動口２８は、中央装置２４の中央位置の下方に設けられている。始動口２８は、遊技盤２０の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口が形成された２つの入球口を上下方向に並べて配置したもので、上側に設けられた第１始動口２８ａと下側に設けられた第２始動口２８ｂとから構成されている。

第１始動口２８ａは、遊技球受入口の大きさが変化せず遊技球の入球可能性が一定とされる固定式の始動口として構成されており、遊技球の入球が常時可能となっている。一方、第２始動口２８ｂはいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、第２始動口２８ｂは一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する可変式の始動口として構成されている。第２始動口２８ｂは、一対の翼片部が開動作することで入球可能性が高い開放状態となり、一対の翼片部が閉動作することで入球可能性が低い通常状態（入球不能な閉鎖状態を含む）となる。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、一対の翼片部が開動作して第２始動口２８ｂの遊技球受入口が拡大され、第２始動口２８ｂは普通電動役物として機能する。第２始動口２８ｂの開閉は、主制御部２００により制御される。

始動口２８の内部には、第１始動口２８ａまたは第２始動口２８ｂへの遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ２８ｓ（図６参照）と、一対の翼片部を作動させるための始動口ソレノイド２８ｃ（図６参照）とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開動作した場合には、第２始動口２８ｂの遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、第２始動口２８ｂは遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された場合には、第２始動口２８ｂの遊技球受入口の大きさが遊技球の直径より僅かに大きい（遊技球１個が通過可能な）通常の大きさとされ、第２始動口２８ｂは遊技球の入球可能性が小さくなる（または入球不能となる）通常状態（閉鎖状態）となる。遊技球が第１始動口２８ａ、第２始動口２８ｂのいずれかに入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。なお、以下の説明における「遊技球が始動口２８に入球する」旨の記載は、特段の理がない限り、遊技球が第１始動口２８ａまたは第２始動口２８ｂに入球することを意味する。

大入賞装置３３は、始動口２８の下方に配設されている。ここで、大入賞装置３３は、帯状に開口された大入賞口３３ａと、この大入賞口３３ａを開放・閉鎖する開閉板３３ｂと、この開閉板３３ｂを作動させるための大入賞口ソレノイド３３ｃ（図６参照）と、遊技球の入球を検知する入球検知スイッチ３３ｓ（図６参照）とから主に構成されている。

大入賞装置３３の左斜め上方と右斜め上方には、左入賞口３４，３５と右入賞口３６，３７が設けられている。これら入賞口の内部には、それぞれ入賞口入球検知スイッチ（図示せず）が設けられている。

第１装飾部材５０には、複数のＬＥＤが設けられており、これらのＬＥＤの組合せにより、普通図柄表示部５１、普図保留表示部５２、特別図柄保留表示部５３が構成されている。一方、第２装飾部材６０には、特別図柄表示部６１が設けられている。特別図柄表示部６１は、特別図柄の変動表示と複数の表示パターンで特別図柄の停止表示を行うことができればよく、７セグメント表示装置や、複数のＬＥＤを組合せたＬＥＤ表示装置等によって構成することができる。本実施例では、特別図柄表示部６１として７セグメント表示装置を用いている。この特別図柄表示部６１については、後述する。なお、特別図柄が本発明の抽選図柄に相当し、特別図柄表示部６１が本発明の抽選図柄表示部に相当している。

普通図柄表示部５１は、１個のＬＥＤから構成されており、このＬＥＤにより普通図柄の表示が行われる。普通図柄表示部５１では、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄表示部５１では、普通図柄作動ゲート２７を遊技球が通過することにより普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、第２始動口２８ｂが所定の開放パターンにしたがって開放される。第２始動口２８ｂの開放パターンは複数種類設定されている。第２始動口２８ｂの開放時間を延長させる開放時間延長機能の非作動時（通常時）には、第１開放時間（例えば０．５〜１秒）が設定された短時間開放パターンがセットされ、開放時間延長機能の作動時には第１開放時間より長い第２開放時間（例えば４〜６秒）が設定された長時間開放パターンがセットされる。なお、開放時間延長機能については後述する。

本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、この普通図柄当否判定用乱数は、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過した際に取得されるもので、第２始動口２８ｂを作動させるか否か（開放状態とするか否か）の普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート２７を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、普通図柄当否判定で当りと判定された場合には、普通図柄表示部５１で停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様に決定される。一方、外れと判定された場合（取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致しない場合）には、普通図柄表示部５１で停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様に決定される。

ここで、普通図柄の保留について説明する。普図保留表示部５２には普通図柄保留数が表示され、普通図柄作動ゲート２７を通過した遊技球の数を最大保留数（本実施例では４個）まで保留可能となっている。そして、次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に、未始動回数（保留数）が消化され、普通図柄保留数が１個ずつ減少する。普図保留表示部５２は２つのＬＥＤからなり、２個のＬＥＤの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、４個を上限として保留数を表示することができる。普通図柄の保留に伴って、普通図柄当否判定用乱数が主制御部２００のＲＡＭの所定領域に記憶される。

なお、普通図柄当否判定、普通図柄の停止図柄の決定、普通図柄の変動パターンの設定、普通図柄の保留および保留消化は、後述の主制御部２００によって行われる。

次に、特別図柄表示部６１による特別図柄の表示について説明する。上述したように、本実施例の特別図柄表示部６１は７セグメント表示装置によって構成されている。特別図柄表示部６１は、各セグメントの点灯および消灯が可能となっており、これら各セグメントの点灯および消灯の組合せにより複数の表示態様を採ることができる。特別図柄表示部６１で表示される特別図柄のうち、特定の組合せが大当り図柄として設定されており、大当り図柄以外が外れ図柄として設定されている。

図３は、特別図柄表示部６１による特別図柄の大当り図柄の表示パターンの一例を示している。図３に示すように、本実施例では、複数の大当り図柄の表示パターン（大当り停止図柄）が設定されており、具体的には、「表示パターンＡ」、「表示パターンＢ」、「表示パターンＣ」、「表示パターンＤ」の４つの表示パターンが設定されている。これらの特別図柄の表示パターンＡ〜Ｄは、それぞれ異なる大当りの種別に対応して用いられる。

本実施例では、大当りの種別として、「出球あり通常大当り」、「出球なし通常大当り」、「出球あり確変大当り」、「出球なし確変大当り」が設定されている。「出球あり通常大当り」は、大入賞口３３ａの開放時間が長く大入賞口３３ａへの遊技球の入球可能性が高い第１大当り遊技（獲得賞球数が多い大当り遊技）を開始させ、第１大当り遊技終了後に確率変動機能が作動開始しない大当りであり、「出球なし通常大当り」は、大入賞口３３ａの開放時間が短く大入賞口３３ａへの遊技球の入球可能性が低い第２大当り遊技（獲得賞球数が少ない大当り遊技）を開始させ、第２大当り遊技終了後に確率変動機能が作動開始しない大当りであり、「出球あり確変大当り」は、第１大当り遊技を開始させ、第１大当り遊技終了後に確率変動機能が作動開始する大当りであり、「出球なし確変大当り」は、第２大当り遊技を開始させ、第２大当り遊技終了後に確率変動機能が作動開始する大当りである。なお、本実施例では、第１大当り遊技は、大当りラウンド数が１５ラウンドの大当り遊技であり、第２大当り遊技は、大当りラウンド数が２ラウンドの大当り遊技であるので、「出球あり通常大当り」、「出球なし通常大当り」、「出球あり確変大当り」、「出球なし確変大当り」を、それぞれ「１５Ｒ通常大当り」、「２Ｒ通常大当り」、「１５Ｒ確変大当り」、「２Ｒ確変大当り」ともいう。

上述の特別図柄の大当り図柄の表示パターンＡ〜Ｄと大当りの種別との対応関係は、大当りの種別に対応する大当り図柄の表示パターンＡ〜Ｄを規定する大当り図柄表示パターンテーブルによって決定される。図４は、大当り図柄表示パターンテーブルの具体例を示している。図４に示すように、本実施例では、４つの大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄが設けられており、それぞれの大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄでは、大当り図柄の表示パターンＡ〜Ｄと大当りの種別（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り）との対応関係が異なっている。このため、いずれの大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄを用いるかによって、大当り図柄の表示パターンＡ〜Ｄと大当りの種別の対応関係が異なることとなる。なお、それぞれの大当りの内容については後述する。

具体的には、テーブルＡでは、「表示パターンＡ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＢ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＣ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＤ」が「出球なし確変大当り」にそれぞれ対応している。テーブルＢでは、「表示パターンＤ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＡ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＢ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＣ」が「出球なし確変大当り」にそれぞれ対応している。テーブルＣでは、「表示パターンＣ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＤ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＡ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＢ」が「出球なし確変大当り」にそれぞれ対応している。テーブルＤでは、「表示パターンＢ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＣ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＤ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＡ」が「出球なし確変大当り」にそれぞれ対応している。

これらの大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄの中から特定のテーブルが選択されて用いられる。本実施例では、遊技機１の電源投入時に大当り図柄表示パターンテーブルを選択する処理が行われ、そこで選択された大当り図柄表示パターンテーブルがその後の遊技を通じて用いられる。つまり、本実施例では、大当り図柄表示パターンテーブルの選択が遊技機１の電源投入時（遊技開始時）に１回だけ行われ、その後、遊技機１の電源が遮断されるまで、同一の大当り図柄表示パターンテーブルが用いられる。図４に示した大当り図柄表示パターンテーブルは、主制御部２００のＲＯＭに記憶されており、主制御部２００によって大当り図柄表示パターンテーブルを選択する処理が行われる。このため、主制御部２００が本発明の大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と大当り図柄表示パターンテーブル選択手段に相当している。なお、大当り図柄表示パターンテーブルの選択は、例えば、大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄの順番で前回と異なるテーブルを選択したり、乱数抽選によってランダムに選択したりすることができる。

次に、始動口２８（第１始動口２８ａまたは第２始動口２８ｂ）に遊技球が入球することによって、特別図柄表示部６１で特別図柄が変動開始し、所定時間経過後に特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示される図柄変動遊技が行われる。

本実施例では、遊技球が始動口２８に入球した際に取得され、当り遊技（特別遊技）を実行するか否かの特別図柄当否判定に用いられる特別図柄当否判定用乱数が設けられている。さらに、大当りの種別（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り）を決定するための大当り種別決定乱数（大当り図柄決定乱数）が設けられている。始動口２８への遊技球の入球に伴って、特別図柄当否判定用乱数と大当り種別決定乱数が取得され、この取得された特別図柄当否判定用乱数と大当り種別決定乱数は、主制御部２００のＲＡＭの所定領域（保留記憶領域）に保留として記憶される。

ここで、特別図柄の保留について説明する。特別図柄保留表示部５３は２つのＬＥＤからなり、２個のＬＥＤの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、それぞれ４個を上限として保留数を表示することができる。

始動口２８に入球した遊技球数は、特別図柄保留数として最大保留数（本実施例では４個）に達するまで保留可能となっている。特別図柄保留数は、始動口２８への遊技球の入球が発生する度に取得されて主制御部２００のＲＡＭの所定領域（保留記憶領域）に記憶される特別図柄用乱数（特別図柄当否判定用乱数、特別図柄決定用乱数）の個数（記憶数）に相当する。本実施例では、始動口２８への遊技球の入球に伴い、特別図柄当否判定用乱数とともに大当り種別決定乱数も取得されるので、特別図柄保留数は、大当り種別決定乱数の記憶個数にも相当する。そして、特別図柄保留数は、特別図柄当否判定が行われ特別図柄の変動表示が開始される毎に消化され、１個ずつ減少する。特別図柄の保留記憶および保留消化は、後述の主制御部２００によって行われる。

特別図柄当否判定用乱数には、当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が第１始動口２８ａまたは第２始動口２８ｂに入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が大当りの当り値（大当り当選値）と一致する場合に大当りと判定される。特別図柄当否判定は、特別図柄が変動表示を開始する際に行われる。

特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に大当りと判定され、特別図柄表示部６１で停止表示される特別図柄が大当り図柄に決定される。一方、特別図柄当否判定の結果が大当りでない場合（大当り抽選に落選）には、特別図柄当否判定の結果は外れであり、特別図柄表示部６１で停止表示される特別図柄が外れ図柄に決定される。本実施例では、大当り種別決定乱数を用いて大当りの種別（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り）が決定され、決定された大当り種別と大当り図柄表示パターンテーブル（図４）によって大当り図柄の表示パターン（図３）が決定される。

図５は、大当り種別を決定するための大当り種別決定テーブルである。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定乱数と大当り種別とが対応付けられている。図５に示すように、大当り種別決定乱数は「０〜９９」の範囲内で取得され、「０〜１９」が「出球あり通常大当り」に対応し、「２０〜２９」が「出球なし通常大当り」に対応し、「３０〜６９」が「出球あり確変大当り」に対応し、「７０〜９９」が「出球なし確変大当り」に対応している。例えば、遊技機１の電源投入時に大当り図柄表示パターンテーブルＡが決定され、始動口入賞時に取得された大当り種別決定乱数が「１０」であった場合には、大当り種別決定テーブル（図５）によって大当り種別は「出球あり通常大当り」となり、大当り図柄表示パターンテーブルＡ（図４）によって大当り図柄の停止図柄（ここでは「出球あり通常大当り図柄」）は表示パターンＡ（図３）に決定される。なお、大当り種別の決定、大当り種別に対応する大当り図柄の表示パターンの設定は、後述の主制御部２００によって行われるように構成されており、主制御部２００が本発明の大当り種別決定手段に相当している。

特別図柄は、所定の変動パターンにしたがって変動表示するように構成されている。この変動パターンは、特別図柄の変動時間や、その変動におけるリーチ演出や予告演出の有無（演出内容）を規定するもので、複数種類の変動パターンが変動パターン決定用の乱数値と対応付けて変動パターンテーブルに含まれている。特別図柄の変動パターンは、特別図柄当否判定が実行されて特別図柄の変動表示が開始される際に、変動パターンテーブルから抽選により選択される。

特別図柄の変動パターンテーブルは、複数用意されており、それぞれ遊技状態に応じて選択されて用いられる。これらの複数の変動パターンテーブルには、当否判定結果が大当りの場合に選択される当り変動パターンテーブルと、当否判定結果が外れの場合に選択される外れ変動パターンテーブルとが含まれている。

また、特別図柄当否判定、特別図柄の変動態様の決定、特別図柄の停止図柄の決定、特別図柄の変動表示および停止表示（図柄変動遊技）は、後述の主制御部２００によって行われるように構成されている。このため、主制御部２００が本発明の抽選図柄表示制御手段に相当している。

次に、大当り遊技（特別遊技）について説明する。特別図柄表示部６１で停止表示された特別図柄が前述した大当り図柄（図３参照）であった場合（特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合）に、主制御部２００は遊技者に相対的に有利な大当り遊技（特別遊技）を開始させる。大当り遊技は、大当り遊技フラグをＯＮに設定することで開始する。大当り遊技は、大入賞装置３３を作動させる、換言すると大入賞口３３ａを複数回開閉させることで、大入賞口３３ａへの遊技球の入球に関して遊技者に利益（賞球）を付与するものである。大当り遊技は、後述の大当り遊技処理が繰り返し実行されることによって実現される。

大当り遊技中（特別遊技中）は、大入賞装置３３が作動し、大入賞口３３ａへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球（例えば、１個の入球に対して１５個の賞球）が払い出される。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置３３を連続して作動させ、大入賞口３３ａを開放状態と閉鎖状態とに切り替える大入賞口開閉動作が複数回連続して行われる。大入賞装置３３の作動開始により、大入賞口３３ａが開放状態となる。この開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口３３ａが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、大入賞口３３ａの開放時間が規定時間（本実施例では２６秒または０．２秒）に達したとき、もしくは開放状態の大入賞口３３ａに入球した遊技球数が規定数（本実施例では１０個）に達したときとすることができる。

この大入賞口３３ａの開放状態の開始から終了までを１回のラウンド遊技とした場合、大当り遊技は、所定数のラウンド遊技が行われることで終了する。大入賞装置３３では、大入賞口３３ａの開放が終了、すなわち大入賞口３３ａが閉鎖状態となってから所定のインターバル時間が経過した後に、大入賞口３３ａは再び開放状態となり、次のラウンド遊技が開始する。このような大入賞口３３ａの開放開始から終了までを１ラウンドとする大入賞口３３ａの開閉動作は、所定の最高継続ラウンド数が終了するまで繰り返し継続される。

上述のように、本実施例の遊技機１では２種類の大当り遊技が設けられている。具体的には、大当り種別決定乱数に基づき決定される大当りの種別が「出球あり通常大当り」または「出球あり確変大当り」である場合には、「第１大当り遊技」が発生する。また、大当り種別決定乱数に基づき決定される大当りの種別が「出球なし通常大当り」または「出球なし確変大当り」である場合には、「第２大当り遊技」が発生する。

これらの第１、第２大当り遊技は、１ラウンドに対しての大入賞口３３ａの開放時間（規定時間）が異なっており、第１大当り遊技は獲得賞球数が多い「出球あり大当り遊技」として位置付けられ、第２大当り遊技は獲得賞球数が少ない「出球なし大当り遊技」として位置付けられる。第１大当り遊技の大入賞口３３ａの開放時間（第１大当り遊技の大入賞口開放時間）は、大入賞口３３ａへの規定数（１０個）の入球およびこれに伴う賞球払出の実行可能性が極めて高くなる時間として設定されており、２５秒〜３０秒であることが望ましく、本実施例では２６秒に設定されている。第２大当り遊技の大入賞口３３ａの開放時間（第２大当り遊技の大入賞口開放時間）は、大入賞口３３ａへの規定数（１０個）の入球およびこれに伴う賞球払出の実行可能性が極めて低くなる時間として設定されており、０．１秒〜６秒であることが望ましく、本実施例では０．２秒に設定されている。なお、第１大当り遊技の最大継続ラウンド数は１５ラウンドに設定され、第２大当り遊技の最大継続ラウンド数は２ラウンドに設定されていることから、以下では、第１大当り遊技を「１５Ｒ大当り遊技」といい、第２大当り遊技を「２Ｒ大当り遊技」ということがある。また、以下では、第１大当り遊技の開始契機となる大当りの種別（「出球あり確変大当り」または「出球あり通常大当り」）のことを「第１大当り」といい、第２大当り遊技の開始契機となる大当りの種別（「出球なし確変大当り」または「出球なし通常大当り」）のことを「第２大当り」といい、それらの種別に対応する特別図柄の停止図柄のことをそれぞれ「第１大当り図柄」、「第２大当り図柄」ということがある。

本実施例の遊技機では、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能や開放時間延長機能、確率変動機能が作動する特典遊技（いわゆる時短遊技および確変遊技）が開始される。変動時間短縮機能、開放時間延長機能、確率変動機能の各機能は、それぞれ変動短縮フラグ、開放延長フラグ、確変フラグをＯＮに設定することで作動する。なお、変動時間短縮機能、開放時間延長機能、確率変動機能は、主制御部２００の制御により実現されるものであり、主制御部２００が本発明の確率変動手段に相当している。

特別図柄当否判定の結果が大当りであり、その大当り種別が「出球あり通常大当り」の場合には、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能および第２始動口２８ｂの開放時間を延長させる開放時間延長機能が作動開始し、時短遊技が開始される。時短遊技は、主制御部２００の制御により実現されるものであり、変動時間短縮機能には、普通図柄の変動時間を短縮させる普図変動時間短縮機能と、特別図柄の変動時間を短縮させる特図変動時間短縮機能とが含まれている。開放時間延長機能の作動により、第２始動口２８ｂの開放時間が、第１開放時間（例えば０．５〜１秒）であったのが第２開放時間（例えば４〜６秒）に延長される。これにより、第２始動口２８ｂへの遊技球入球頻度が、通常時（開放延長機能非作動時）に比べて高くなる。変動時間短縮機能および開放時間延長機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまでの間、または特別図柄の変動回数が所定回数（本例では１００回）に到達するまで作動する。

特別図柄当否判定の結果が大当りであり、その大当り種別が「確変大当り（出球なし確変大当りまたは出球あり確変大当り）」の場合には、大当り遊技の終了後、確率変動機能が作動開始し、確変遊技が開始される。確変遊技は、主制御部２００の制御により実現されるものであり、この確変遊技では、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる確率、すなわち特別図柄が大当り図柄で停止表示する確率を変更（向上）させる確率変動機能が作動する。本実施例の確率変動機能は、変動時間短縮機能および開放時間延長機能とともに作動する場合と、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が未作動となって単独で作動する場合とがある。

確率変動機能作動中は、当否判定用の大当り値が増加することで、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる確率が向上する。具体的には、通常確率当否判定テーブルと、通常確率当否判定テーブルよりも大当り値の数（種類）が増加した高確率当否判定テーブルを用意する。そして、通常遊技中（確率変動機能非作動時）には、通常確率当否判定テーブルを用いて当否判定を行い、確変遊技中（確率変動機能作動時）には、高確率当否判定テーブルを用いて当否判定を行う。

確率変動機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまで作動する。本実施例では、確変遊技の最大実行期間を、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が１０，０００回に到達するまでに設定し、実質的に次回の大当り遊技が開始されるまでとしている。

特別図柄当否判定の結果が大当りであって、その大当りの種別が「出球なし大当り（出球なし通常大当りまたは出球なし確変大当り）」の場合には、その出球なし大当りに係る第２大当り遊技開始時の変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動状態が維持される。つまり、第２大当り遊技の開始時に変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動していた場合には、当該第２大当り遊技の終了後も変動時間短縮機能および開放時間延長機能を作動させる。一方、第２大当り遊技の開始時に変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動していなかった場合には、当該第２大当り遊技の終了後も変動時間短縮機能および開放時間延長機能を作動させない。

よって、出球なし確変大当りが発生した場合には、大入賞口３３ａの作動時間が短く作動回数が少ない第２大当り遊技（２Ｒ大当り遊技）の終了後に確率変動機能が作動するとともに、第２大当り遊技が発生した際の開放時間延長機能の作動状態が維持される。この場合、遊技者が視認可能な始動口２８（下側始動口２８ｂ）の作動状態が変化しないまま確率変動機能が作動開始する。また、出球なし通常大当りが発生した場合には、大入賞口３３ａの作動時間が短く作動回数が少ない第２大当り遊技（２Ｒ大当り遊技）の終了後に確率変動機能が作動せず、第２大当り遊技が発生した際の開放時間延長機能の作動状態が維持される。このことから、第２大当り遊技（２Ｒ大当り遊技）の終了後は、遊技者が確率変動機能の作動開始有無を認識することを困難にすることができる。このように、確率変動機能が作動していることを遊技者が認識困難とした状態を「確率非報知状態」または「潜伏確変状態（内部確変状態）」という。

なお、第１大当り遊技および第２大当り遊技の実行や、第２大当り遊技の終了に伴う確率非報知状態（潜伏確変状態）の発生は、主制御部２００の制御により実現されるものであり、主制御部２００が本発明の大当り遊技実行手段および確率非報知状態発生手段に相当している。

本実施例の遊技機１では、特別図柄表示部６１を用いて行われる特別図柄の図柄変動遊技に付随して、演出表示装置２５にて図柄変動演出が行われる。図柄変動演出としては、例えば特別図柄表示部６１での特別図柄の変動表示に連動して数字図柄からなる演出図柄を変動表示させる変動表示演出や、演出図柄の変動表示中に行われるリーチ演出などが挙げられる。なお、これらの演出内容は複数種類存在し、演出画像データは演出表示制御部２８０のＲＯＭに記憶されている。

ここで、後述のサブ制御部２６０および演出表示制御部２８０の制御下で実現される図柄変動演出について説明する。図２に示すように、演出表示装置２５の表示領域には、演出図柄を表示する演出図柄表示部２５ａが設けられている。演出図柄表示部２５ａの演出図柄は、特別図柄表示部６１の特別図柄に連動して表示される。また、演出表示装置２５の表示画面のうち、演出図柄表示部２５ａを除く部位は、文字、図形、記号、キャラクタ等を含む種々の背景図柄が表示される背景表示領域となっている。上述のように、演出表示装置２５は、遊技盤２０（遊技領域２１）の中央に配置されているので、遊技者は通常、演出表示装置２５の表示領域での表示内容（特に演出図柄）に注目して遊技を行うこととなる。

本実施例では、演出図柄として「１」〜「９」からなる３桁の数字図柄を用いており、演出図柄表示部２５ａは、右図柄が表示される右図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、左図柄が表示される左図柄表示領域からなる３つの図柄表示領域から構成される。各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向（縦方向）に図柄変動方向が設定されている。

演出図柄は、特別図柄表示部６１における特別図柄の変動表示の開始により変動表示を開始し、特別図柄が大当り図柄および外れ図柄の何れかの図柄で停止表示されると、演出図柄は特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。これにより、演出図柄によって、特別図柄当否判定の結果（「当り」または「外れ」）が報知される。本実施例では、演出図柄の停止図柄のうち、３桁同一の偶数図柄の組合せが特別図柄の「出球あり通常大当り図柄」に対応し、３桁同一の奇数図柄の組合せが特別図柄の「出球あり確変大当り図柄」に対応し、「１・２・３」などの順並びの組合せや「１・３・５」などの奇数数字の順並びや「７・６・７」などのリーチ外れ組合せといった、当り図柄以外の予め定められた特定の外れ図柄であるチャンス図柄（所謂チャンス目）が特別図柄の「出球なし通常大当り図柄」または「出球なし確変大当り図柄」に対応し、それら以外の図柄の組合せが特別図柄の「外れ図柄」に対応している。このように、本実施例では、特別図柄が「出球なし通常大当り図柄」または「出球なし確変大当り図柄」で停止表示される場合には、演出図柄の停止表示態様が同一となっている。このため、停止表示された演出図柄によって、特別図柄当否判定の結果（「当り」または「外れ」）を判別できるものの、演出図柄から大当りの種別（「確変大当り」または「通常大当り」）を判別することができない。

そして、本実施例では、第２大当り遊技の終了後に、現在の大当り確率が高確率に設定されているか否かを判別困難（不能）にする特殊な演出モード（確率非報知モード）に移行することとしており、これにより、第２大当り遊技の終了後に「確率非報知状態（潜伏確変状態）」を創出している。このように、特別図柄が「出球なし通常大当り図柄」または「出球なし確変大当り図柄」で停止表示される場合の演出表示（演出図柄の変動表示および停止表示）や、第２大当り遊技が終了した後の演出表示（確率非報知モード）を実現するサブ制御部２６０および演出表示制御部２８０は、主制御部２００とともに、本発明の確率非報知状態発生手段を構成している。

なお、「確率非報知モード（確率非報知状態）」では、演出表示装置２５における演出表示内容（演出図柄の変動パターン、リーチ演出や予告演出の種類、背景色など）を、通常の遊技状態（低確率状態であって特定当り図柄が停止表示される前の状態）と異なる形態とすることで、「現在の大当り確率が高確率に設定されているかもしれない」といった遊技者の高確率状態（確変状態）に対する期待感を煽る特殊な演出が実行される。そして、「確率非報知モード（確率非報知状態）」は、第２大当り遊技が終了した後、所定期間が経過するまで（例えば、特別図柄の変動表示が３０回行われるまで）継続して行われ、「確率非報知モード（確率非報知状態）」が終了すると、遊技の進行に付随して行われる演出が通常の遊技状態に対応する演出（低確率時演出）となる。

演出図柄の変動表示演出やリーチ演出等の図柄変動演出は、特別図柄の変動開始時に主制御部２００から送信される変動開始時コマンド（変動パターン指定コマンドおよび停止情報指定コマンド）に基づいて、サブ制御部２６０の制御によって行われるように構成されている。つまり、図柄変動演出で行われる演出内容の設定および図柄変動演出の実行はサブ制御部２６０によって行われる。また、図柄変動演出の演出内容（演出パターン）は、特別図柄の当否判定結果に基づいて図柄変動演出の開始時に設定される。

ここで、主制御部２００からサブ制御部２６０に向けて送信される変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンを示すもので、具体的には、特別図柄の変動時間や、リーチ演出の有無等の演出内容を示している。主制御部２００は、特別図柄の当否判定結果に応じて特別図柄の変動パターンをランダムに（乱数抽選により）決定する。そして、主制御部２００により決定された特別図柄の変動パターンに基づき、サブ制御部２６０が、演出図柄表示部２５ａで表示される演出図柄の演出パターン（図柄変動演出の演出パターン）を決定する。また、主制御部２００からサブ制御部２６０に向けて送信される停止情報指定コマンドは特別図柄の停止図柄を示すもので、主制御部２００は、特別図柄の当否判定結果に応じて特別図柄の停止図柄をランダムに（乱数抽選により）決定する。そして、主制御部２００により決定された特別図柄の停止図柄を示す停止情報指定コマンドに基づき、サブ制御部２６０が、演出図柄表示部２５ａで停止表示される演出図柄の停止図柄を決定する。

次に、本実施例の遊技機１の電子制御装置について、図６に基づいて説明する。図６は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。

図６に示すように、電子制御装置は、主制御部２００と、その主制御部２００に接続された副制御部２３０、２６０、２８０とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部（賞球制御部）２３０、サブ制御部２６０及び演出表示制御部２８０から構成される。主制御部２００は主制御基板２００ａを備え、副制御部２３０、２６０及び２８０は周辺制御基板として払出制御基板２３０ａ、サブ制御基板２６０ａ及び演出表示制御基板２８０ａをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板（電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など）は、遊技機１の裏面側に配置される。

各制御部２００、２３０、２６０、２８０には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部２００、２３０、２６０、２８０に送信される。なお、本実施例の遊技機１は、電源断時に主制御部２００及び払出制御部２３０に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部（図示略）を備えており、電源断時にも主制御部２００及び払出制御部２３０のＲＡＭデータが保持される。

主制御部２００は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部２３０、２６０に処理内容を指示する指令信号（コマンドデータ）を送信し、各副制御部２３０、２６０、２８０は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。

主制御部２００を構成する主制御基板２００ａのＣＰＵ２００ｂは、ＣＰＵコア、内蔵ＲＡＭ（以下、単にＲＡＭともいう）、内蔵ＲＯＭ（以下、単にＲＯＭともいう）等を備えており、ＲＯＭに格納された制御プログラムにより、ＲＡＭをワークエリアとして遊技機１全体の作動制御（遊技の基本進行制御）を司る。また、主制御部２００は、ＣＰＵ２００ｂが主体となって、ＲＯＭに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定実行手段を構成している。また、主制御部２００のＣＰＵ２００ｂは、特別図柄当否判定を実行する際に、ＲＯＭに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御部２００のＣＰＵ２００ｂの制御周期は４ｍｓに設定されている。

主制御部２００には、盤面入力中継基板２０１と盤面出力中継基板２０２とが接続されている。盤面入力中継基板２０１には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ２７ｓ、始動口入賞検知スイッチ２８ｓ、大入賞口入球検知スイッチ３３ｓが接続されており、これらの信号が主制御部２００に入力するように構成されている。盤面出力中継基板２０２には、普通図柄表示部５１（１個のＬＥＤ）、特別図柄表示部６１（７セグメント表示装置）、始動口ソレノイド２８ｃ、大入賞口ソレノイド３３ｃが接続されており、主制御部２００からの制御信号が出力される。

払出制御部２３０を構成する払出制御基板２３０ａは、主制御部２００のＣＰＵ２００ｂと同様の構成を有するＣＰＵ２３０ｂを備えている。払出制御部２３０には、発射制御部２５０、ＣＲユニット１３等が接続されている。主制御部２００から払出制御部２３０には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。払出制御基板２３０ａのＣＰＵ２３０ｂは、主制御部２００からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技機１の裏面側に設けられた図示しない遊技球払出装置の払出モータを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し（賞球払出）を行う。この遊技球の払い出し（賞球払出）は、遊技機１の裏面側上部に設けられた図示しない遊技球タンクに貯留された遊技球を、図示しない遊技球レールを介して遊技球払出装置に供給し、その供給された遊技球を遊技球払出装置の払出モータの回転駆動により排出することで、行われる。

発射制御部２５０には、タッチスイッチ８ａと発射停止スイッチ８ｂが接続されており、遊技者が発射ハンドル８に触れることでタッチスイッチ８ａからタッチ信号が入力し、遊技者が発射停止スイッチ８ｂを操作すること（押圧すること）で、発射停止スイッチ８ｂから発射停止信号が入力する。

サブ制御部２６０は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板２６０ａにはＣＰＵ２６０ｂや図示しないＲＯＭ、ＲＡＭ、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部２００に接続されている。サブ制御部２６０（ＣＰＵ２６０ｂ）は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ１０ａ〜１０ｄから出力される効果音、演出表示装置２５による演出図柄の表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。

主制御部２００からサブ制御部２６０には、特別図柄の変動表示に関連する各種図柄制御コマンド（変動パターン指定コマンド、停止情報指定コマンド、図柄停止コマンドなど）、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部２００から演出表示制御部２８０には、サブ制御部２６０を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。そして、サブ制御部２６０には演出表示制御部２８０が接続されており、サブ制御部２６０から演出表示制御部２８０には、主制御部２００からの各種図柄制御コマンドに応じた演出図柄の表示（図柄変動演出）を実現するための演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。

演出表示制御部２８０の演出表示制御基板２８０ａには、ＣＰＵ２８０ｂ、ＲＡＭ、ＲＯＭ、入出力ポート、ＶＤＰ（ビデオディスプレイプロセッサ）等を有する演算回路構成要素（図示略）が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御部２６０に接続されており、演出表示制御部２８０には演出表示装置２５が接続されている。また、演出表示制御基板２８０ａには、図示しない画像ＲＯＭが設けられており、その画像ＲＯＭには、演出表示装置２５で表示される演出用図柄の画像データ（前述した図柄変動演出に関する画像データなど）が複数格納されている。演出表示制御部２８０（ＣＰＵ２８０ｂ）は、演出表示装置２５の駆動制御（各種演出用の図柄データや画像データの表示出力処理）を行うように構成されている。

その他、サブ制御部２６０には、装飾駆動基板２６１を介して各種ＬＥＤ・ランプ２６２が接続されており、アンプ基板２６３には、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等を出力するスピーカ１０ａ〜１０ｄが接続されている。さらに、サブ制御部２６０には、演出ボタン基板２６４を介して演出ボタン５ｄが接続されている。サブ制御部２６０は、主制御部２００や演出ボタン５ｄからの各種指令（変動パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など）に基づいて、各種ＬＥＤ・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ１０ａ〜１０ｄから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置２５での演出表示パターン（図柄変動演出の演出パターン）の選択・実行処理等を行う。

次に、本実施例の遊技機１の作動をフローチャートに基づいて説明する。図７は、主制御部２００の制御下で行われるメインジョブの一例である。図７に示すメインジョブは、主制御基板２００ａに実装されたＣＰＵ２００ｂが、図示しないＲＯＭ（ＣＰＵ２００ｂの内蔵ＲＯＭまたは主制御基板２００ａに実装されるＲＯＭ）に格納されたプログラムに基づいて実行するもので、電源投入処理（Ｓ１００）の後、遊技開始処理（Ｓ２００）、普通図柄遊技処理（Ｓ３００）、普通電動役物遊技処理（Ｓ４００）、特別図柄遊技処理（Ｓ５００）、大当り遊技処理（Ｓ６００）の各処理が、タイマリセットされる毎（本実施例では４ｍｓ毎）に繰り返し実行される。電源断発生処理（Ｓ５０）は、停電等によって電源断が発生した場合に、使用レジスタやスタックポインタの保存、払出モータの停止等が行われ、システムリセットが発生した場合に電源投入処理（Ｓ１００）に移るようになっている。

電源投入処理（Ｓ１００）は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時にはＲＡＭ初期化処理等が行われ、電源断復帰時には電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定等が行われる。

本実施例の遊技機１では、電源投入処理（Ｓ１００）の中で、今回の稼動中（遊技機１の起動中）に使用する大当り図柄表示パターンテーブルを決定（選択）するための処理が行われる。この大当り図柄表示パターンテーブル決定処理について、図８のフローチャートに基づいて説明する。

まず、４種類の大当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｄ（図４参照）の中から、今般使用する大当り図柄表示パターンテーブルを１つ決定（選択）する（Ｓ１０１）。なお、以下では、「大当り図柄表示パターンテーブル」のことを単に「テーブル」ともいう。

Ｓ１０１のテーブル決定処理では、電源投入毎にテーブルＡ→テーブルＢ→テーブルＣ→テーブルＤ→テーブルＡ・・・の順に大当り図柄表示パターンテーブルを決定してもよく、あるいは乱数抽選によって特定の大当り図柄表示パターンテーブルを決定してもよい。

次に、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＡであるか否かを判定する（Ｓ１０２）。この結果、テーブルＡであると判定された場合には（Ｓ１０２：ＹＥＳ）、テーブルＡが選択されていることを示すテーブルＡ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ１０３）。一方、テーブルＡでないと判定された場合には（Ｓ１０２：ＮＯ）、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＢであるか否かを判定する（Ｓ１０４）。

この結果、テーブルＢであると判定された場合には（Ｓ１０４：ＹＥＳ）、テーブルＢが選択されていることを示すテーブルＢ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ１０５）。一方、テーブルＢでないと判定された場合には（Ｓ１０４：ＮＯ）、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＣであるか否かを判定する（Ｓ１０６）。

この結果、テーブルＣであると判定された場合には（Ｓ１０６：ＹＥＳ）、テーブルＣが選択されていることを示すテーブルＣ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ１０７）。一方、テーブルＣでないと判定された場合には（Ｓ１０６：ＮＯ）、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルが、テーブルＡ，Ｂ，Ｃのいずれでもなく、テーブルＤであるということになるので、テーブルＤが選択されていることを示すテーブルＤ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ１０８）。以上の処理によって、遊技機１の電源投入時に今後の遊技で使用する大当り図柄表示パターンテーブルが決定される。

次に、図７に戻り、遊技開始処理（Ｓ２００）では、各種スイッチ状態の検出、各種乱数の更新、賞球払出制御等が行われる。普通図柄遊技処理（Ｓ３００）では、まず、普通図柄の当否判定を行って、普通図柄表示部５１（図２参照）にて普通図柄を当り図柄で停止表示させるか、外れ図柄で停止表示させるかを決定する。次に、普通図柄の変動表示時間を設定した後、普通図柄の変動表示を開始する。そして、変動表示時間が経過すると、決定しておいた図柄で普通図柄を停止表示させ、普通図柄の当り図柄が停止表示された場合には、普通電動役物の作動を開始させる（第２始動口２８ｂを開放状態とする）。普通図柄遊技処理では、以上のようにして、普通図柄の変動表示および停止表示を行い、普通図柄が当り図柄で停止表示された場合には、第２始動口２８ｂを作動させる処理を行う。第２始動口２８ｂが作動すると、一対の翼片部が左右に開動作して、第２始動口２８ｂが開放状態となる。

普通電動役物遊技処理（Ｓ４００）では、第２始動口２８ｂを開放状態に維持する開放時間が経過したか否かを判定し、開放時間が経過していない場合には、第２始動口２８ｂに規定入賞数の入賞があったか否かを判定する。開放状態にある第２始動口２８ｂに規定入賞数の入賞があったと判定されるか、開放状態にある第２始動口２８ｂの開放時間が経過していると判定された場合には、一対の翼片部が閉動作して、第２始動口２８ｂは通常状態（閉鎖状態）となる。

次に、特別図柄遊技処理（Ｓ５００）を図９、図１０のフローチャートに基づいて説明する。まず、図９（ａ）に示すように、始動口２８（第１始動口２８ａまたは第２始動口２８ｂ）に入賞（遊技球が入球）したか否かを判定し（Ｓ５０１）、始動口２８に入賞していないと判定された場合には（Ｓ５０１：ＮＯ）。Ｓ５０４の処理に移行する。一方、始動口２８に入賞したと判定された場合には（Ｓ５０１：ＹＥＳ）、特別図柄保留数が４未満であるか否かを判定する（Ｓ５０２）。この結果、第１特別図柄保留数が４未満でない（４以上である）と判定された場合には（Ｓ５０２：ＮＯ）、Ｓ５０４の処理に移行し、特別図柄保留数が４未満であると判定された場合には（Ｓ５０２：ＹＥＳ）、特別図柄用乱数を取得してＲＡＭの所定領域に記憶する（Ｓ５０３）。これにより、特別図柄保留数が１増加する。なお、特別図柄用乱数は、特別図柄当否判定用乱数、特別図柄の当り図柄決定用乱数、リーチ乱数などからなる。

次に、大当り遊技中であるか否か（大当り遊技フラグがＯＮであるか否か）を判定する（Ｓ５０４）。この結果、当り遊技中である（大当り遊技フラグがＯＮである）と判定された場合には（Ｓ５０４：ＹＥＳ）、特別図柄遊技処理を終了し、大当り遊技中でない（大当り遊技フラグがＯＦＦである）と判定された場合には（Ｓ５０４：ＮＯ）、特別図柄が変動中であるか否かを判定する（Ｓ５０５）。

この結果、特別図柄が変動中であると判定された場合には（Ｓ５０５：ＹＥＳ）、後述のＳ５０９の処理に移行し、特別図柄が変動中でないと判定された場合には（Ｓ５０５：ＮＯ）、特別図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する（Ｓ５０６）。ここで、特別図柄の停止表示時間とは、停止表示された特別図柄を確定させる時間のことであり、本実施例では、特別図柄の停止表示時間を「１秒」としている。そして、特別図柄の停止表示時間中であると判定された場合には（Ｓ５０６：ＹＥＳ）、後述のＳ５１３の処理に移行し、特別図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には（Ｓ５０６：ＮＯ）、特別図柄保留数がゼロであるか否かを判定する（Ｓ５０７）。

この結果、特別図柄保留数がゼロであると判定された場合には（Ｓ５０７：ＹＥＳ）、特別図柄遊技処理を終了する。一方、特別図柄保留数がゼロでないと判定された場合には（Ｓ５０７：ＮＯ）、特別図柄変動表示処理を行う（Ｓ５５０）。

ここで、特別図柄変動表示処理（Ｓ５５０）を図１０のフローチャートに基づいて説明する。まず、主制御部２００のＲＡＭの所定領域（保留記憶領域）に記憶されている特別図柄当否判定用乱数（始動口２８への遊技球入球時に取得された当否判定用乱数）を読み出し（Ｓ５５１）、特別図柄当否判定を行う（Ｓ５５２）。特別図柄当否判定では、確率変動機能が作動中（確変遊技中）の場合には、確率変動時の当否判定、すなわち判定結果が大当りとなる確率を高くした高確率状態で当否判定を行い、確率変動機能が作動中でない（通常遊技中）と判定された場合には、非確率変動時の当否判定、すなわち判定結果が大当りとなる確率を低くした低確率状態で当否判定を行う。

次に、特別図柄当否判定の結果が大当りであるか否かを判定する（Ｓ５５３）。この結果、大当りであると判定された場合には（Ｓ５５３：ＹＥＳ）、大当り種別決定テーブル（図５）をセットし（Ｓ５５４）、主制御部２００のＲＡＭの所定領域（保留記憶領域）に記憶されている大当り種別決定乱数を読み出し（Ｓ５５５）、大当り種別を「出球あり通常大当り」、「出球なし通常大当り」、「出球あり確変大当り」、「出球なし確変大当り」の何れかに決定する（Ｓ５５６）。

次に、図８に示す「大当り図柄表示パターンテーブル決定処理」のＳ１０３、Ｓ１０５、Ｓ１０７、Ｓ１０８の何れかの処理でセットされた大当り図柄表示パターンテーブル指定フラグを参照し（Ｓ５５７）、大当り図柄表示パターンテーブル指定フラグで指定された大当り図柄表示パターンテーブル（図４）をセットし（Ｓ５５８）、セットした大当り図柄表示パターンテーブルで規定される大当り図柄の表示パターンＡ〜Ｄ（図３）の中から、Ｓ５５６の処理で決定された大当り種別に対応する表示パターン（大当り図柄）を選択して、その選択した表示パターンを、特別図柄表示部６１に停止表示する大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）として決定する（Ｓ５５９）。そして、大当り変動パターンテーブルをセットするとともに（Ｓ５６０）、変動パターン決定乱数を取得し（Ｓ５６１）、Ｓ５６０の処理でセットした大当り変動パターンテーブルで規定される大当り変動パターンの中から、Ｓ５６１の処理で取得した変動パターン決定乱数に対応する大当り変動パターンを選択して、これから開始する特別図柄の変動表示における大当り変動パターンを決定する（Ｓ５６２）。

一方、Ｓ５５３の判定処理で特別図柄当否判定の結果が大当りでない（外れである）と判定された場合には（Ｓ５５３：ＮＯ）、リーチ変動を伴う外れであるか否かを判定する（Ｓ５６３）。この結果、リーチ変動を伴う外れであると判定された場合には（Ｓ５６３：ＹＥＳ）、リーチあり外れ変動パターンテーブルをセットし（Ｓ５６４）、リーチ変動を伴わない外れであると判定された場合には（Ｓ５６３：ＮＯ）、リーチなし外れ変動パターンテーブルをセットする（Ｓ５６５）。

次に、変動パターン決定乱数を取得し（Ｓ５６６）、Ｓ５６４またはＳ５６５の処理でセットした外れ変動パターンテーブルで規定される外れ変動パターンの中から、Ｓ５６６の処理で取得した変動パターン決定乱数に対応する特別図柄の外れ変動パターンを選択して、これから開始する特別図柄の変動表示における外れ変動パターンを決定するともに、特別図柄表示部６１に停止表示する外れ図柄を決定する（Ｓ５６７）。なお、外れ図柄の決定について、外れ図柄が１種類しか存在しない場合には、その１種類の外れ図柄をＳ５６７の処理で選択し、外れ図柄が複数種類存在する場合には、外れ図柄決定用乱数を用いて乱数抽選により特定の外れ図柄をＳ５６７の処理で選択すればよい。

次に、Ｓ５５９、Ｓ５６２、Ｓ５６７で決定された停止図柄（大当り図柄、外れ図柄）および変動パターン（大当り変動パターン、外れ変動パターン）に従って、特別図柄表示部６１で特別図柄の変動表示を開始し（Ｓ５６８）、サブ制御部２６０に図柄変動開始時コマンド（変動パターン指定コマンドと停止情報指定コマンド）を送信する（Ｓ５６９）。変動パターン指定コマンドは、Ｓ５６２またはＳ５６７で設定された特別図柄の変動パターンを指定するコマンドであり、停止情報指定コマンドは、特別図柄当否判定の結果（大当りの種別、または外れ）を指定するコマンドであり、具体的には特別図柄の停止図柄を指定している。この図柄変動開始時コマンド（変動パターン指定コマンドと停止情報指定コマンド）をサブ制御部２６０に送信すると、これらコマンドを受信したサブ制御部２６０および演出表示制御部２８０の制御下で図柄変動演出（演出図柄の変動表示）が開始される。以上までが、特別図柄の変動表示を開始する際の処理である。

次に、図９（ａ）に戻り、上記Ｓ５０５で特別図柄が変動中であると判定された場合には（Ｓ５０５：ＹＥＳ）、変動中の特別図柄の変動表示時間が経過しているか否かを判定する（Ｓ５０９）。この結果、特別図柄の変動表示時間が経過していないと判定された場合には（Ｓ５０９：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄の変動表示時間が経過していると判定された場合には（Ｓ５０９：ＹＥＳ）、特別図柄の変動表示を停止し（Ｓ５１０）、特別図柄の変動表示が停止したことを示す図柄停止コマンドをサブ制御部２６０に送信し（Ｓ５１１）、特別図柄の停止表示時間を設定する（Ｓ５１２）。

次に、特別図柄の停止図柄表示時間が経過したか否かを判定する（Ｓ５１３）。この結果、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していないと判定された場合には（Ｓ５１３：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していると判定された場合には（Ｓ５１３：ＹＥＳ）、特別図柄表示部６１に停止表示された特別図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する（図９（ｂ）のＳ５１４）。

この結果、特別図柄の停止図柄が大当り図柄（第１大当り図柄または第２大当り図柄）であると判定された場合には（Ｓ５１４：ＹＥＳ）、大当り遊技終了時参照用バッファに今回の大当りの種類（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り）と現在の遊技状態フラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグ）の状態をセットする（Ｓ５１５）。なお、遊技状態フラグの設定状況に応じて、特別図柄の変動モード（遊技モード）が設定されるもので、本実施例では、特別図柄の変動モードとして、確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグのすべてがＯＦＦに設定される「低確率通常変動モード」と、確変フラグがＯＮに設定され、変動短縮フラグおよび開放延長フラグがＯＦＦに設定される「高確率通常変動モード」と、確変フラグがＯＦＦに設定され、変動短縮フラグおよび開放延長フラグがＯＮに設定される「低確率短縮変動モード」と、確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグのすべてがＯＮに設定される「高確率短縮変動モード」と、が設けられている。

次に、特別図柄表示部６１に停止表示された大当り図柄が第２大当り図柄（「出球なし確変大当り図柄」または「出球なし通常大当り図柄」）であるか否かを判定する（Ｓ５１６）。つまり、今回の大当り種別が「出球なし確変大当り」または「出球なし通常大当り」であるか否かを判定する。この結果、停止表示された大当り図柄が第２大当り図柄である場合には（Ｓ５１６：ＹＥＳ）、第２大当り遊技用の大入賞口３３ａの開放パターン（２Ｒ用大入賞口開放パターン）をセットする（Ｓ５１７）。一方、Ｓ５１６の判定処理の結果、特別図柄表示部６１に停止表示された大当り図柄が第２大当り図柄でない場合には（Ｓ５１６：ＮＯ）、今回の大当り図柄が第１大当り図柄（「出球あり確変大当り図柄」または「出球あり通常大当り図柄」）ということになるので、第１大当り遊技用の大入賞口３３ａの開放パターン（１５Ｒ用大入賞口開放パターン）をセットする（Ｓ５１８）。そして、大当り遊技フラグをＯＮにセットする（Ｓ５１９）。これにより、Ｓ５１７またはＳ５１８の処理でセットされた大入賞口開放パターンに従って大当り遊技（第１大当り遊技または第２大当り遊技）が開始される。

次に、確変フラグがＯＮであるか否かを判定し（Ｓ５２０）、確変フラグがＯＮであると判定された場合は（Ｓ５２０：ＹＥＳ）、確変フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ５２１）、Ｓ５２２の処理に移行する。一方、確変フラグがＯＮでないと判定された場合には（Ｓ５２０：ＮＯ）、そのままＳ５２２の処理に移行する。

Ｓ５２２の処理では、変動短縮フラグがＯＮであるか否かを判定し、変動短縮フラグがＯＮでないと判定された場合には（Ｓ５２２：ＮＯ）、そのまま特別図柄遊技処理を終了する。一方、変動短縮フラグがＯＮであると判定された場合には（Ｓ５２２：ＹＥＳ）、変動短縮フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ５２３）、さらに開放延長フラグをＯＦＦにセットする（Ｓ５２４）。これにより、大当り遊技の開始に伴い、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を停止する。

次に、上記Ｓ５１４の判定処理で、特別図柄表示部６１に停止表示された特別図柄の停止図柄が大当り図柄でない（換言すると、外れ図柄である）と判定された場合には（Ｓ５１４：ＮＯ）、変動短縮フラグがＯＮであるか否かを判定する（Ｓ５２５）。この結果、変動短縮フラグがＯＮでないと判定された場合は（Ｓ５２５：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがＯＮであると判定された場合は（Ｓ５２５：ＹＥＳ）、変動短縮カウンタを１減算し（Ｓ５２６）、変動短縮カウンタがゼロになったか否かを判定する（Ｓ５２７）。変動短縮カウンタは、変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動期間をカウントするためのものであり、大当り遊技の終了後に大当りの種類に応じて後述のＳ６０９ｅ、Ｓ６０９ｌの処理（図１２参照）でセットされる。

そして、変動短縮カウンタがゼロではないと判定された場合には（Ｓ５２７：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮カウンタがゼロであると判定された場合には（Ｓ５２７：ＹＥＳ）、変動短縮フラグをＯＦＦにし（Ｓ５２８）、開放延長フラグをＯＦＦにする（Ｓ５２９）。これにより、変動時間短縮機能と開放時間延長機能が作動停止する。そして、現在の主制御部２００における変動モードを示すモード指定コマンドをサブ制御部２６０に送信する（Ｓ５３０）。モード指定コマンドは、変動短縮カウンタや遊技状態フラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグ）の状態に基づいて、特別図柄の変動モード（低確率通常変動モード、高確率通常変動モード、低確率短縮変動モード、高確率短縮変動モード）を指定するコマンドである。

次に、大当り遊技処理（Ｓ６００）について図１１のフローチャートに基づいて説明する。まず、大当り遊技中であるか否か（大当り遊技フラグがＯＮであるか否か）を判定する（Ｓ６０１）。この結果、大当り遊技中でない（大当り遊技フラグがＯＦＦである）と判定された場合には（Ｓ６０１：ＮＯ）、大当り遊技処理を終了し、大当り遊技中である（大当り遊技フラグがＯＮである）と判定された場合には（Ｓ６０１：ＹＥＳ）、大入賞口３３ａが開放中であるか否かを判定する（Ｓ６０２）。この結果、大入賞口３３ａが開放中であると判定された場合には（Ｓ６０２：ＹＥＳ）、大入賞口３３ａの開放時間が経過したか否かを判定し（Ｓ６０３）、大入賞口３３ａの開放時間が経過していないと判定された場合には（Ｓ６０３：ＮＯ）、大入賞口３３ａに規定入賞数の入賞があったか否か（規定数の遊技球が入球したか否か）を判定する（Ｓ６０４）。

この結果、大入賞口３３ａに規定入賞数が入賞していないと判定された場合には（Ｓ６０４：ＮＯ）、大当り遊技処理を終了し、大入賞口３３ａに規定入賞数が入賞していると判定された場合（Ｓ６０４：ＹＥＳ）または大入賞口３３ａの開放時間が経過していると判定された場合には（Ｓ６０３：ＹＥＳ）、大入賞口３３ａを閉鎖する（Ｓ６０５）。

また、上記Ｓ６０２で、大入賞口３３ａが開放中でないと判定された場合には（Ｓ６０２：ＮＯ）、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する（Ｓ６０６）。Ｓ６０６の判定処理は、現在実行中の大当り遊技が第１大当り遊技であれば、大当り遊技のラウンド数が１５ラウンドに達したか否かを判定し、現在実行中の大当り遊技が第２大当り遊技であれば、大当り遊技のラウンド数が２ラウンドに達したか否かを判定する。

この結果、大当り遊技終了条件が成立していないと判定された場合には（Ｓ６０６：ＮＯ）、大入賞口３３ａの閉鎖時間（インターバル時間）が経過しているか否かを判定し（Ｓ６０７）、大入賞口３３ａの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には（Ｓ６０７：ＮＯ）、大当り遊技処理を終了し、大入賞口３３ａの閉鎖時間が経過していると判定された場合には（Ｓ６０７：ＹＥＳ）、大入賞口３３ａを開放させる（Ｓ６０８）。

上記Ｓ６０６で、大当り遊技終了条件が成立していると判定された場合には（Ｓ６０６：ＹＥＳ）、大当り遊技終了時処理を行う（Ｓ６１０）。ここで、大当り遊技終了時処理（Ｓ６１０）について図１２のフローチャートに基づいて説明する。

大当り遊技終了時処理（Ｓ６１０）では、まず、大当り遊技フラグをＯＦＦにセットする（Ｓ６１０ａ）。次に、今回の大当りが確変大当り（「出球あり確変大当り」または「出球なし確変大当り」）であるか否か（今回の大当り遊技の開始契機となった特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄であるか否か）を判定する（Ｓ６１０ｂ）。この結果、確変大当りであると判定された場合は（Ｓ６１０ｂ：ＹＥＳ）、確変フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｃ）。これにより、今回の確変大当り（「出球あり確変大当り」または「出球なし確変大当り」）に係る大当り遊技（第１大当り遊技または第２大当り遊技）の終了に伴い、確率変動機能が作動を開始する（高確率状態となる）。

次に、Ｓ６１０ｂの処理で肯定的な判定結果を導出する契機となった確変大当りが「出球あり確変大当り（１５Ｒ確変大当り）」であるか否かを判定する（Ｓ６１０ｄ）。この結果、「出球あり確変大当り（１５Ｒ確変大当り）」であると判定された場合には（Ｓ６１０ｄ：ＹＥＳ）、変動短縮カウンタに「１０，０００」をセットし（Ｓ６１０ｅ）、変動短縮フラグをＯＮにセットし（Ｓ６１０ｆ）、開放延長フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｇ）。これにより、今回の「出球あり確変大当り」に係る第１大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能に加えて、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動を開始する（高確率短縮変動モード）。

一方、Ｓ６１０ｄの判定処理で、今回の確変大当りが「出球あり確変大当り（１５Ｒ確変大当り）」でないと判定された場合には（Ｓ６１０ｄ：ＮＯ）、今回の確変大当りが「出球なし確変大当り（２Ｒ確変大当り）」であるので、Ｓ５１５の処理（図９（ｂ））でセットされた大当り遊技終了時参照用バッファを参照して、大当り発生時の遊技モードが高確率短縮変動モードであるか否かを判定する（Ｓ６１０ｉ）。この結果、高確率短縮変動モードであると判定された場合には（Ｓ６１０ｉ：ＹＥＳ）、Ｓ６１０ｅの処理に移行して変動短縮カウンタに「１０，０００」をセットし、変動短縮フラグをＯＮにセットし（Ｓ６１０ｆ）、開放延長フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｇ）。これにより、今回の「出球なし確変大当り」に係る第２大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能に加えて、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動を開始する（高確率短縮変動モード）。

一方、Ｓ６１０ｉの判定処理で高確率短縮変動モードでないと判定された場合には（Ｓ６１０ｉ：ＮＯ）、さらに、大当り発生時の遊技モードが低確率短縮変動モードであるか否かを判定する（Ｓ６１０ｊ）。この結果、低確率短縮変動モードであると判定された場合には（Ｓ６１０ｊ：ＹＥＳ）、Ｓ６１０ｌの処理に移行して変動短縮カウンタに「１００」をセットし、変動短縮フラグをＯＮにセットし（Ｓ６１０ｆ）、開放延長フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｇ）。これにより、今回の「出球なし確変大当り」に係る第２大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能に加えて、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動を開始する（高確率短縮変動モード）。

一方、Ｓ６１０ｊの判定処理で低確率短縮変動モードでないと判定された場合には（Ｓ６１０ｊ：ＮＯ）、大当り発生時の遊技モードは低確率通常変動モードということになるので、この場合には、変動短縮カウンタをセットする処理（Ｓ６１０ｅ、Ｓ６１０ｌ）や、変動短縮フラグおよび開放延長フラグをＯＮにセットする処理（Ｓ６１０ｆ、Ｓ６１０ｇ）を行うことなく、Ｓ６１０ｈの処理に移行する。これにより、今回の「出球なし確変大当り」に係る第２大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能のみが作動して、変動時間短縮機能および開放時間延長機能は作動しない（高確率通常変動モード）。

次に、上記Ｓ６１０ｂの判定処理で、今回の大当りが確変大当りでないと判定された場合は（Ｓ６１０ｂ：ＮＯ）、今回の大当りが「出球あり通常大当り（１５Ｒ通常大当り）」であるか否かを判定する（Ｓ６１０ｋ）。この結果、「出球あり通常大当り（１５Ｒ通常大当り）」であると判定された場合には（Ｓ６１０ｋ：ＹＥＳ）、変動短縮カウンタに「１００」をセットし（Ｓ６１０ｌ）、変動短縮フラグをＯＮにセットし（Ｓ６１０ｆ）、開放延長フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｇ）。これにより、今回の「出球あり通常大当り」に係る第１大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能は作動を開始せず、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動を開始する（低確率短縮変動モード）。

一方、今回の大当りが「出球あり通常大当り（１５Ｒ通常大当り）」でないと判定された場合には（Ｓ６１０ｋ：ＮＯ）、今回の大当りが「出球なし通常大当り（２Ｒ通常大当り）」であるので、大当り発生時の遊技モードが短縮変動モード（高確率短縮変動モードまたは低確率短縮変動モード）であるか否かを判定する（Ｓ６１０ｍ）。この結果、大当り発生時の遊技モードが短縮変動モードであると判定された場合には（Ｓ６１０ｍ：ＹＥＳ）、Ｓ６１０ｌの処理に移行して変動短縮カウンタに「１００」をセットし、変動短縮フラグをＯＮにセットし（Ｓ６１０ｆ）、開放延長フラグをＯＮにセットする（Ｓ６１０ｇ）。これにより、今回の「出球なし通常大当り」に係る第２大当り遊技の終了に伴い、確率変動機能は作動を開始せず、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動を開始する（低確率短縮変動モード）。

一方、Ｓ６１０ｍの判定処理で大当り発生時の遊技モードが短縮変動モードでないと判定された場合には（Ｓ６１０ｍ：ＮＯ）、変動短縮カウンタをセットする処理（Ｓ６１０ｅ、Ｓ６１０ｌ）や、変動短縮フラグおよび開放延長フラグをＯＮにセットする処理（Ｓ６１０ｆ、Ｓ６１０ｇ）を行うことなく、Ｓ６１０ｈの処理に移行する。これにより、今回の「出球なし通常大当り」に係る第２大当り遊技の終了後は、確率変動機能、変動時間短縮機能および開放時間延長機能はいずれも作動しないこととなる（低確率通常変動モード）。

そして、遊技状態フラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグ）の状態に基づいてモード指定コマンドをサブ制御部２６０に送信する（Ｓ６１０ｈ）。上述のように、モード指定コマンドによって、特別図柄の変動モード（低確率通常変動モード、高確率通常変動モード、低確率短縮変動モード、高確率短縮変動モード）が指定される。

ここで、図８〜図１２のフローチャートに示した処理と本発明の各手段との対応について説明しておくと、「Ｓ５５２の処理（図１０）」が当否判定実行手段に対応し、「Ｓ５５４〜Ｓ５５６の処理（図１０）」が大当り種別決定手段に対応し、「Ｓ５５０、Ｓ５０９、Ｓ５１０の処理（図９（ａ）、図１０）」が抽選図柄表示制御手段に対応し、「Ｓ５１９、Ｓ６０１〜Ｓ６０８の処理（図９（ｂ）、図１１）」が大当り遊技実行手段に対応し、「Ｓ１０１〜Ｓ１０８の処理（図８）」が大当り図柄表示パターンテーブル選択手段に対応し、「Ｓ６１０ｃの処理（図１２）」が確率変動手段に対応している。

以上説明した本実施例では、大当り種別決定乱数を用いて大当り種別を決定するとともに、大当り種別と大当り図柄の表示パターンが対応付けられた複数の大当り図柄表示パターンテーブルから特定の大当り図柄表示パターンテーブルを選択し、その選択された大当り図柄表示パターンテーブルを用いて大当り種別に対応する大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）を決定している。これにより、同一の遊技機１であっても、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理により選択（決定）される大当り図柄表示パターンテーブルが異なれば、大当り種別と大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）との対応関係が異なることとなる。この結果、大当り種別と大当り図柄の表示パターン（大当り停止図柄）との対応関係が多様化されるので、遊技者は、大当り種別と大当り図柄の表示パターン（大当り停止図柄）との対応関係を把握することが困難になり、大当り図柄の表示パターン（大当り停止図柄）に基づいて大当り種別を判断することを困難にできる。

特に本実施例のように、「確率非報知状態（潜伏確変状態）」を創出する遊技機１においては、特別図柄表示部６１に表示される大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）に基づく大当りの種別の判断を困難にすることで、遊技者が特別図柄表示部６１を注視することによって大当りの種別から大当り遊技終了後の確率変動機能の作動状態を認識することを困難にすることができる。この結果、「確率非報知状態（潜伏確変状態）」を効果的に実行することができ、遊技興趣をより一層向上させることができる。

また、本実施例では、大当り種別として「出球なし確変大当り」と「出球なし通常大当り」が設けられており、これらの大当りに係る第２大当り遊技はラウンド数が同一である。このため、遊技機１に大当り遊技のラウンド数を示すラウンド数表示部（ラウンドランプ）が設けられていたとしても、「出球なし確変大当り」と「出球なし通常大当り」とではラウンド数表示部の表示態様が同一となる。これにより、「出球なし確変大当り」と「出球なし通常大当り」が設けられた遊技機１では、特別図柄表示部６１で表示される特別図柄の大当り表示パターン（大当り図柄）による大当り種別の判別が困難であることに加えて、ラウンド数表示部での大当り種別の判別も困難になるので、「確率非報知状態（潜伏確変状態）」を効果的に実行することができ、遊技興趣をより一層向上させることができる。

（第２実施例）
次に、本発明の第２実施例について説明する。上記第１実施例と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。

上記第１実施例では、遊技機１の電源投入時に大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（図８）が行われ、電源が遮断されるまで同一の大当り図柄表示パターンテーブルが用いられるように構成したのに対し、本第２実施例では、大当り遊技が終了する毎に大当り図柄表示パターンテーブル決定処理が行われ、遊技全体で異なる大当り図柄表示パターンテーブルが用いられる点が異なっている。このため、上記第１実施例では電源投入処理（Ｓ１００）で行っていた大当り図柄表示パターンテーブル決定処理が、本第２実施例では大当り遊技終了時処理（Ｓ６１０）の中で行われる。

図１３は、本第２実施例の大当り遊技終了時処理を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図１２に対応している。図１３に示すように、本第２実施例では、Ｓ６１０ａ〜Ｓ６１０ｈの処理を上記第１実施例と同様に行い、Ｓ６１０ｈの処理でサブ制御部２６０にモード指定コマンドを送信した後に、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理を行う（Ｓ６２０）。ここで、本第２実施例の大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（Ｓ６２０）を図１４のフローチャートに基づいて説明する。

図１４は、本第２実施例の大当り図柄表示パターンテーブル決定処理を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図８に対応している。なお、本第２実施例では、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理が行われる毎に、テーブルＡ→テーブルＢ→テーブルＣ→テーブルＤ→テーブルＡ・・・の順に大当り図柄表示パターンテーブルが決定されるように構成されている。

図１４に示すように、まず、現在セットされている大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＡであるか否か（テーブルＡ指定フラグがＯＮにセットされてるか否か）を判定する（Ｓ６２１）。この結果、テーブルＡがセットされていると判定された場合には（Ｓ６２１：ＹＥＳ）、テーブルＡ指定フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ６２２）、テーブルＢ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ６２３）。

一方、テーブルＡがセットされてないと判定された場合には（Ｓ６２１：ＮＯ）、現在セットされている大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＢであるか否か（テーブルＢ指定フラグがＯＮにセットされてるか否か）を判定する（Ｓ６２４）。この結果、テーブルＢがセットされていると判定された場合には（Ｓ６２４：ＹＥＳ）、テーブルＢ指定フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ６２５）、テーブルＣ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ６２６）。

一方、テーブルＢがセットされてないと判定された場合には（Ｓ６２４：ＮＯ）、現在セットされている大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＣであるか否か（テーブルＣ指定フラグがＯＮにセットされてるか否か）を判定する（Ｓ６２７）。この結果、テーブルＣがセットされていると判定された場合には（Ｓ６２７：ＹＥＳ）、テーブルＣ指定フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ６２８）、テーブルＤ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ６２９）。

一方、テーブルＣがセットされてないと判定された場合には（Ｓ６２７：ＮＯ）、現在セットされている大当り図柄表示パターンテーブルが、テーブルＡ，Ｂ，Ｃのいずれでもなく、テーブルＤであるということになるので、テーブルＤ指定フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ６３０）、テーブルＡ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ６３１）。

なお、本第２実施例では、大当り遊技終了時処理（Ｓ６１０）の中で行われる「Ｓ６２０の処理（図１３、図１４）」が本発明の大当り図柄表示パターンテーブル選択手段に対応している。

以上の本第２実施例の構成によれば、大当り遊技が終了する毎に大当り図柄表示パターンテーブルを切り替えるので、遊技機１の電源が投入されてから電源が遮断されるまでに、複数の大当り図柄表示パターンテーブルが用いられることとなる。大当り図柄表示パターンテーブル毎に大当り種別と大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）の対応関係が異なっているので、遊技者が大当り図柄の表示パターン（大当り図柄）に基づいて大当りの種別を判断することをより一層困難にすることができる。

（第３実施例）
次に、本発明の第３実施例について説明する。上記第１実施例と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。

本第３実施例は、上記第１実施例と同様、遊技機１の電源投入時に大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（図８）が行われ、電源が遮断されるまで同一の大当り図柄表示パターンテーブルが用いられるように構成されている。

また、本第３実施例では、特別図柄当否判定の結果が大当りでない場合（大当り抽選に落選）には、その判定に用いた特別図柄当否判定用乱数（大当り抽選に落選した乱数値）が小当りの当り値（小当り当選値）と一致するか否かが判定され（小当り抽選）、一致する場合に小当りと判定され、特別図柄表示部６１で停止表示される特別図柄が小当り図柄に決定される。また、特別図柄当否判定の結果が大当りでも小当りでもない場合には、特別図柄当否判定の結果は外れであり、特別図柄表示部６１で停止表示される特別図柄が外れ図柄に決定される。なお、本第３実施例では、大当りと小当りを含めて単に「当り」ともいい、大当り図柄と小当り図柄を含めて単に「当り図柄」ともいい、大当り遊技と小当り遊技を含めて単に「当り遊技」ともいう。

小当り抽選の結果が小当りだった場合に、主制御部２００は小当り遊技を開始する。小当り遊技は、小当り遊技フラグをＯＮにセットすることで開始する当り遊技であり、第２大当り遊技（２Ｒ大当り遊技）とともに「特定当り遊技」を構成している。小当り遊技では、大入賞装置３３が上述の第２大当り遊技と同じ態様で作動をする。つまり、小当り遊技では、大入賞口３３ａが０．２秒間ずつ２回開放するように構成されており、大入賞口３３ａに遊技球が入球する可能性が極めて低く賞球払い出しを実質的に伴わない遊技状態となっている。このため、小当り遊技は、「出球なし当り遊技」として位置付けられる。また、小当り遊技終了後は、小当り遊技が発生した際（小当り図柄が停止表示されたとき）の開放時間延長機能の作動状態が維持される。

小当り遊技では、第２大当り遊技と大入賞装置３３の作動を同一態様としているので、遊技者は大入賞口３３ａの短時間での２回の開閉（第２大当り遊技における大入賞口開閉パターン）を認識したとしても、第２大当り遊技が発生したのか小当り遊技が発生したのか区別することができない。このため、大入賞装置３３の作動終了後（第２大当り遊技または小当り遊技終了後）における確率変動機能の作動有無の認識をより困難なものとすることができる。このように、小当り遊技の存在により、確率非報知状態（潜伏確変状態）をより効果的なものにすることができる。なお、小当り遊技は主制御部２００の制御によって実現されるものであり、主制御部２００が小当り遊技実行手段に相当している。

図１５は、本第３実施例の特別図柄表示部６１で表示される当り図柄（大当り図柄および小当り図柄）の表示パターンを示している。図１５に示すように、図１５に示すように、本実施例では、「表示パターンＡ」、「表示パターンＢ」、「表示パターンＣ」、「表示パターンＤ」、「表示パターンＥ」の５つの表示パターンが設定されている。これらの特別図柄の表示パターンＡ〜Ｅは、それぞれ異なる当りの種別（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り、小当り）に対応して用いられる。

図１６は、本第３実施例の当り図柄表示パターンテーブルの具体例を示しており、上記第１実施例の図４に対応している。図１６に示すように、本第３実施例の当り図柄表示パターンテーブルには、４種類の大当り（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り）に対応する大当り図柄の表示パターンと、１種類の小当りに対応する小当り図柄の表示パターンとが規定されている。つまり、本第３実施例の当り図柄表示パターンテーブルには、大当りの種別に対応した大当り図柄の表示パターンを規定する大当り図柄表示パターンテーブルに加えて、小当りに対応した小当り図柄の表示パターンを規定する小当り図柄表示パターンテーブルが含まれている。

図１６に示すように、本実施例では、５つの当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｅが設けられており、それぞれの当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｅでは、当り図柄の表示パターンＡ〜Ｅと当りの種別（出球あり通常大当り、出球なし通常大当り、出球あり確変大当り、出球なし確変大当り、小当り）の対応関係が異なっている。このため、いずれの当り図柄表示パターンテーブルＡ〜Ｅを用いるかによって、当り図柄の表示パターンＡ〜Ｅと当りの種別の対応関係が異なることとなる。

具体的には、テーブルＡでは、「表示パターンＡ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＢ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＣ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＤ」が「出球なし確変大当り」、「表示パターンＥ」が「小当り」にそれぞれ対応している。テーブルＢでは、「表示パターンＥ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＡ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＢ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＣ」が「出球なし確変大当り」、「表示パターンＤ」が「小当り」にそれぞれ対応している。テーブルＣでは、「表示パターンＤ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＥ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＡ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＢ」が「出球なし確変大当り」、「表示パターンＣ」が「小当り」にそれぞれ対応している。テーブルＤでは、「表示パターンＣ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＤ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＥ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＡ」が「出球なし確変大当り」、「表示パターンＢ」が「小当り」にそれぞれ対応している。テーブルＥでは、「表示パターンＢ」が「出球あり通常大当り」、「表示パターンＣ」が「出球なし通常大当り」、「表示パターンＤ」が「出球あり確変大当り」、「表示パターンＥ」が「出球なし確変大当り」、「表示パターンＡ」が「小当り」にそれぞれ対応している。

図１５に示した当り図柄表示パターンテーブル（大当り図柄表示パターンテーブルおよび小当り図柄表示パターンテーブル）は、主制御部２００のＲＯＭに記憶されており、主制御部２００によって当り図柄表示パターンテーブルを選択する処理が行われる。このため、主制御部２００が本発明の小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と小当り図柄表示パターンテーブル選択手段にも相当している。

図１７は、本第３実施例の当り図柄表示パターンテーブル決定処理を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図８に対応している。本第３実施例の当り図柄表示パターンテーブル決定処理は、電源投入時処理（Ｓ１００）の中で実行される。図１７に示すＳ１０１〜Ｓ１０７に至る処理は、第１実施例と同様であり、Ｓ１０６の判定処理で、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルがテーブルＣでないと判定された場合には（Ｓ１０６：ＮＯ）、テーブルＤであるか否かを判定する（Ｓ１０９）。この結果、テーブルＤであると判定された場合には（Ｓ１０９：ＹＥＳ）、テーブルＤが選択されていることを示すテーブルＤ指定フラグをＯＮにセットし（Ｓ１０８）、テーブルＤでないと判定された場合には（Ｓ１０９：ＮＯ）、Ｓ１０１の処理で決定された大当り図柄表示パターンテーブルが、テーブルＡ〜Ｄのいずれでもなく、テーブルＥということになるので、テーブルＥが選択されていることを示すテーブルＥ指定フラグをＯＮにセットする（Ｓ１１０）。

図１８は、本第３実施例の特別図柄遊技処理の後半部分を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図９（ｂ）に対応している。図１８に示すように、Ｓ５１５の処理で、当り遊技終了時参照用バッファに「当り種別」、「遊技状態フラグの状態」をセットした後で、当り図柄が小当り図柄であるか否かを判定する（Ｓ５３１）。この結果、当り図柄が小当り図柄でないと判定された場合には（Ｓ５３１：ＮＯ）、Ｓ５１６〜Ｓ５２４の大当り遊技開始時の一連の処理を行う。この一連の処理は上記第１実施例と同様である。一方、当り図柄が小当り図柄であると判定された場合には（Ｓ５３１：ＹＥＳ）、小当り遊技用の大入賞口３３ａの開放パターン（小当り用大入賞口開放パターン）をセットし（Ｓ５３２）、小当り遊技フラグをＯＮにセットする（Ｓ５３３）。これにより、小当り遊技が開始される。小当り用大入賞口開放パターンは、２Ｒ用大入賞口開放パターンと同様に、大入賞口３３ａの１回当りの開放時間を０．２秒として、大入賞口３３ａを２回開放する開放パターンである。

次に、変動短縮フラグがＯＮにセットされているか否かを判定する（Ｓ５３４）。この結果、変動短縮フラグがＯＮにセットされていないと判定された場合には（Ｓ５３４：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがＯＮにセットされていると判定された場合には（Ｓ５３４：ＹＥＳ）、変動短縮カウンタを１減算する（Ｓ５３５）。

次に、変動短縮カウンタがゼロであるか否かを判定する（Ｓ５３６）。この結果、変動短縮カウンタがゼロでないと判定された場合には（Ｓ５３６：ＮＯ）、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮カウンタがゼロであると判定された場合には（Ｓ５３６：ＹＥＳ）、変動短縮フラグをＯＦＦにセットし（Ｓ５２３）、開放延長フラグをＯＦＦにセットする（Ｓ５２４）。

図１９は、本第３実施例の特別図柄変動表示処理を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図１０に対応している。図１９に示すように、Ｓ５５３の判定処理で、特別図柄当否判定の結果が大当りでないと判定された場合には（Ｓ５５３：ＮＯ）、特別図柄当否判定の結果が小当りであるか否かを判定する（Ｓ５７０）。この結果、特別図柄当否判定の結果が小当りでない（外れである）と判定された場合には（Ｓ５７０：ＮＯ）、Ｓ５６３〜Ｓ５６７の外れ変動パターンと外れ図柄を設定する一連の処理を行う。

一方、特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合には（Ｓ５７０：ＹＥＳ）、図１７に示すＳ１０３、Ｓ１０５、Ｓ１０７、Ｓ１０８、Ｓ１１０の何れかの処理でセットされた当り図柄表示パターンテーブル指定フラグを参照し（Ｓ５７１）、当り図柄表示パターンテーブル指定フラグで指定された当り図柄表示パターンテーブル（図１５）をセットし（Ｓ５７２）、セットした当り図柄表示パターンテーブルで規定される当り図柄の表示パターンＡ〜Ｅ（図１５）の中から小当りに対応する表示パターン（小当り図柄）を選択して、その選択した表示パターンを、特別図柄表示部６１に停止表示する当り図柄の表示パターン（小当り図柄）として決定する（Ｓ５７３）。そして、小当り変動パターンテーブルをセットするとともに（Ｓ５７４）、変動パターン決定乱数を取得し（Ｓ５７５）、Ｓ５７４の処理でセットした小当り変動パターンテーブルで規定される小当り変動パターンの中から、Ｓ５７５の処理で取得した変動パターン決定乱数に対応する小当り変動パターンを選択して、これから開始する特別図柄の変動表示における小当り変動パターンを決定する（Ｓ５７６）。

図２０は、本第３実施例の当り遊技処理（Ｓ６００）を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図１１に対応している。

図２０に示すように、本第３実施例では、当り遊技中であるか否か（大当り遊技フラグまたは小当り遊技フラグがＯＮにセットされているか否か）を判定する（Ｓ６０１）。この結果、当り遊技中でない（大当り遊技フラグおよび小当り遊技フラグがＯＮにセットされていない）と判定された場合には（Ｓ６０１：ＮＯ）、当り遊技処理を終了し、当り遊技中である（大当り遊技フラグまたは小当り遊技フラグがＯＮにセットされている）と判定された場合には（Ｓ６０１：ＹＥＳ）、Ｓ６０２〜Ｓ６１０の処理を行う。

また、Ｓ６０６の当り遊技終了条件成立判定処理では、大当り遊技中の場合は、上記第１実施例と同様の判定が行われ（図１１のＳ６０６参照）、小当り遊技中の場合は、大入賞口３３ａの開閉動作の回数が２回に到達したか否かが判定される。そして、Ｓ６０６の判定処理が肯定結果となった場合には、当り遊技終了時処理を実行する（Ｓ６１０）。

図２１は、本第３実施例の当り遊技終了時処理（Ｓ６１０）を示すフローチャートであり、上記第１実施例の図１２に対応している。図２１に示すように、本第３実施例では、まず、当り遊技フラグ（大当り遊技フラグまたは小当り遊技フラグ）をＯＦＦにセットし（Ｓ６１０ａ）、今回の当りは大当りであるか否かを判定する（Ｓ６１０ｎ）。この結果、今回の当りは大当りであると判定された場合には（Ｓ６１０ｎ：ＹＥＳ）、上記第１実施例と同じ要領でＳ６１０ｂ〜Ｓ６１０ｈの処理を行い、変動短縮カウンタや遊技状態フラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグ）をセットする。一方、今回の当りは大当りでないと判定された場合には（Ｓ６１０ｎ：ＮＯ）、今回の当りは小当りであるので、変動短縮カウンタや遊技状態フラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグ）をセットすることなく、Ｓ６１０ｈの処理を行って、当り遊技終了時処理を終了する。

なお、本第３実施例では、「Ｓ１０１〜Ｓ１１０の処理（図１７）」が本発明の大当り図柄表示パターンテーブル選択手段および小当り図柄表示パターンテーブル選択手段に対応し、「Ｓ５３２、Ｓ６０１〜Ｓ６０８の処理（図１８、図２０）」が小当り遊技実行手段に対応している。

以上の本第３実施例では、確率非報知状態（潜伏確変状態）をより効果的なものにするために、第２大当り遊技と大入賞口３３ａの動作態様を同一にした小当り遊技を設けている。このような、小当り遊技が設けられた遊技機１において、複数の当り図柄表示パターンテーブルから特定の当り図柄表示パターンテーブルを選択して、その選択した当り図柄表示パターンテーブルを用いて当り種別に対応する当り図柄の表示パターン（大当り図柄または小当り図柄）を決定することで、大当りに小当りを加えた当りの種別と、大当り図柄に小当り図柄を加えた当り図柄の表示パターンとの対応関係が多様化される。このため、遊技者は、当りの種別と当り図柄の表示パターン（大当り停止図柄または小当り停止図柄）との対応関係を把握することが一層困難になり、当り図柄（大当り図柄または小当り図柄）の表示パターンに基づいて、当りの種別（複数種類の大当りの何れであるか、あるいは小当りであるか）を判断することを困難にすることができ、確率非報知状態（潜伏確変状態）をより一層効果的に実行することができる。

（他の実施形態）
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。

例えば、上記各実施例では、１つの特別図柄表示部６１によって１個の特別図柄を表示するように構成したが、例えば、図２２に示すように、２つの特別図柄表示部６１，６２を互いに遊技者の同一視野に入らない位置に設け、これらの特別図柄表示部６１，６２で表示される図柄の組合せによって１個の特別図柄を表示するように構成してもよい。図２２に示した例では、第１特別図柄表示部６１は７セグメント表示装置により構成されるもので、遊技盤２０（遊技領域２１）の右下の部位に設けられており、第２特別図柄表示部６２は１２個のＬＥＤにより構成されるもので、遊技盤２０（遊技領域２１）の右上の部位に設けられている。

図２３は、２つの特別図柄表示部６１，６２で表示される当り図柄の表示パターンの一例を示している。図２３は、図３と同様、大当り図柄の４つの表示パターンＡ〜Ｄが設けられた例を示している。図２３に示すように、各表示パターンＡ〜Ｄにおいて、第１特別図柄表示部６１の表示態様は共通しており、第２特別図柄表示部６２の表示態様が異なっている。具体的には、第１特別図柄表示部６１の表示態様は、すべての表示パターンＡ〜Ｄで、縦方向左側の２本のセグメントと横方向中央の１本のセグメントが点灯表示されている。そして、第２特別図柄表示部６２の表示態様は、「表示パターンＡ」では、１番、３番、５番、８番、９番、１２番のＬＥＤが点灯表示され、「表示パターンＢ」では、１番、３番、５番、８番、１２番のＬＥＤが点灯表示され、「表示パターンＣ」では、１番、３番、５番、６番、８番、９番、１２番のＬＥＤが点灯表示され、「表示パターンＤ」では、１番、３番、５番、６番、８番、１２番のＬＥＤが点灯表示されている。なお、図２３における第２特別図柄表示部６２（ＬＥＤ）の番号は、図２２に示す第２特別図柄表示部６２を構成する１２個（短手方向３個×長手方向４個）のＬＥＤの各々を表すものである。

このように、第１特別図柄表示部６１の表示態様と第２特別図柄表示部６２の表示態様とを組合せることで１つの特別図柄を表示することで、第１特別図柄表示部６１の表示態様のみ、あるいは第２特別図柄表示部６２の表示態様のみでは、特別図柄の大当り図柄や小当り図柄の表示パターン（大当り図柄または小当り図柄）を把握できなくすることができる。この結果、特別図柄の当り図柄の表示パターン（大当り図柄または小当り図柄）に基づいて当りの種別を判断することをより一層困難とすることができる。なお、２つの特別図柄表示部で１個の特別図柄を表示するだけでなく、３つ以上の特別図柄表示部で１個の特別図柄を表示してもよく、遊技盤面上における特別図柄表示部の設置スペースが確保できる限り、特別図柄表示部の数は限定されない。

また、上記各実施例では、図３、図１５、図２３で示したように、特別図柄の当り図柄の表示パターンを、表示パターンＡ〜Ｄの４種類、あるいは表示パターンＡ〜Ｅの５種類というように、表示パターンのグループ（表示パターン群）を複数設け、各表示パターン群に対して１種類の表示パターンが定められている構成について説明した。しかしながら、そのような形態に限らず、１つの表示パターン群に対して複数種類の表示パターンが定められる構成とし、その複数種類の表示パターンで構成される表示パターン群（表示パターンのグループ）を複数設け、その中から特定の表示パターンを特別図柄の当り図柄の表示パターンとして決定するようにしてもよい。図２４は、特別図柄の当り図柄の表示パターンを１つの表示パターン群に対して複数種類設け、その表示パターン群を複数設けた表示パターンを示しており、図３と同様、当り図柄の４つの表示パターン群（表示パターンＡ〜Ｄ）が設けられた例を示している。図２４に示す例では、各表示パターンＡ〜Ｄに対して、第１パターンから第４パターンの４つの表示パターンが設定されている。そして、当り種別（もしくは大当り種別）と、図２４に示す表示パターンＡ〜Ｄとの対応を規定する複数のテーブルを、図４や図１６に示す表示パターンテーブル（大当り図柄表示パターンテーブルまたは当り図柄表示パターンテーブル）のように、それぞれ対応関係が異なるように設けることで、上記各実施例と同様の表示パターンテーブルを構成することができる。

このように構成された表示パターンテーブル（大当り図柄表示パターンテーブルまたは当り図柄表示パターンテーブル）の中から、上記各実施例と同様に、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）によって、当り図柄（大当り図柄または小当り図柄）を決定する際に用いるテーブルが選択され、その選択されたテーブルに含まれる表示パターンＡ〜Ｄ（図２４参照）のいずれか（例えば、表示パターンＡ）が、実際に発生する当り種別に応じて選択される。そして、選択された表示パターンに含まれる複数のパターン（図２４の第１パターン〜第４パターン）の中から特定のパターン（例えば、第３パターン）が乱数抽選等により選択され、その選択されたパターンが特別図柄の当り図柄（大当り図柄または小当り図柄）の表示パターンとして決定される。

このように、当り図柄の表示パターンを１つの表示パターン群に対して複数種類設けた上で、その表示パターン群を複数設けることで、特別図柄の当り図柄の表示パターン（大当り図柄や小当り図柄）を多様化することができ、この結果、特別図柄の当り図柄の表示パターン（大当り図柄または小当り図柄）に基づいて当りの種別を判断することをより一層困難とすることができる。

また、上記第３実施例の図１６では、大当り用の表示パターンテーブルと小当り用の表示パターンテーブルとを同一の当り図柄表示パターンテーブルとして構成したが、これに限らず、図２５に示すように、大当り図柄表示パターンテーブルと小当り図柄表示パターンテーブルを互いに独立したものとして構成してもよい。この場合、大当り図柄表示パターンテーブルと小当り図柄表示パターンテーブルとでは、それぞれに含まれる各テーブルＡ〜Ｅを対応させて用いるものとする。

また、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）を、上記第１実施例と第３実施例では遊技機１の電源投入時に行い、上記第２実施例では大当り遊技が終了する毎に行うように構成したが、これに限らず、例えば、遊技機１の電源投入後、所定時間が経過する毎（例えば３時間経過毎）や、大当り遊技の実行回数が所定回数（例えば５回）に到達する毎に、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）を行うように構成してもよい。この場合、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）の実行契機が到来したことを監視するタイマ（計時手段）や、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）の実行契機となる大当り遊技の実行回数を計数するためのカウンタ（大当り遊技実行回数計数手段）を主制御部２００に設け、それらタイマやカウンタを参照することで、大当り図柄表示パターンテーブル決定処理（当り図柄表示パターンテーブル決定処理）を周期的（定期的）に行うことができる。

１…遊技機、２０…遊技盤、３３ａ…大入賞口、６１…特別図柄表示部（抽選図柄表示部）、２００…主制御部（当否判定実行手段、大当り種別決定手段、抽選図柄表示制御手段、大当り遊技実行手段、大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段、大当り図柄表示パターンテーブル選択手段、小当り遊技実行手段、小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段、小当り図柄表示パターンテーブル選択手段、確率変動手段、確率非報知状態発生手段）、２６０…サブ制御部（確率非報知状態発生手段）、２８０…演出表示制御部（確率非報知状態発生手段）。

Claims (3)

1. 所定条件の成立により当否判定を実行する当否判定実行手段と、
   前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当りの種別を決定する大当り種別決定手段と、
   前記当否判定が実行されると、抽選図柄表示部で抽選図柄を変動表示するとともに、前記当否判定の結果が外れの場合には、前記抽選図柄を外れ図柄で停止表示させ、前記当否判定の結果が大当りの場合には、前記抽選図柄を前記大当り種別決定手段によって決定された前記大当りの種別に対応する大当り図柄で停止表示させる抽選図柄表示制御手段と、
   前記抽選図柄表示部にて前記抽選図柄が大当り図柄で停止表示した場合に、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
   前記大当りの種別に対応する前記大当り図柄の表示パターンを規定する大当り図柄表示パターンテーブルとして、前記大当りの種別と前記大当り図柄の表示パターンとの対応関係がそれぞれ異なっている複数の前記大当り図柄表示パターンテーブルを記憶する大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と、
   前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当り図柄表示パターンテーブル記憶手段に記憶された複数の前記大当り図柄表示パターンテーブルから特定の大当り図柄表示パターンテーブルを選択する大当り図柄表示パターンテーブル選択手段とを備え、
   前記抽選図柄表示制御手段は、前記当否判定の結果が大当りの場合に、前記大当り図柄表示パターンテーブル選択手段が選択した前記大当り図柄表示パターンテーブルで規定される、前記大当り種別決定手段の決定結果に対応した前記表示パターンに従って、前記抽選図柄を前記大当り図柄で停止表示させることを特徴とする遊技機。
2. 遊技球の入球が困難な閉鎖状態と遊技球の入球が容易な開放状態とに切り替え可能な大入賞口と、
   前記当否判定の結果が小当りであり、前記抽選図柄表示部で前記抽選図柄が小当り図柄で停止表示した場合に、小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
   前記小当り図柄の表示パターンを規定する小当り図柄表示パターンテーブルとして、前記小当り図柄の表示パターンがそれぞれ異なっている複数の前記小当り図柄表示パターンテーブルを記憶する小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段と、
   前記当否判定の結果が小当りの場合に、前記小当り図柄表示パターンテーブル記憶手段に記憶された複数の前記小当り図柄表示パターンテーブルから特定の小当り図柄表示パターンテーブルを選択する小当り図柄表示パターンテーブル選択手段と、
   前記大当り遊技が終了した後の遊技状態を、前記当否判定の結果が前記大当りとなる大当り確率を高確率に変動させた高確率状態とする確率変動手段と、
   前記大当り遊技または前記小当り遊技の終了後に、前記大当り確率として前記高確率が設定されているか否か識別困難な確率非報知状態を発生させる確率非報知状態発生手段とを備え、
   前記大当り遊技実行手段は、前記大当り遊技として、閉鎖状態にある前記大入賞口が開放状態となって再び閉鎖状態となる大入賞口開閉動作を複数回行う第１大当り遊技と、前記大入賞口開閉動作を複数回行うとともに前記大入賞口を開放状態とする時間が前記第１大当り遊技よりも短い第２大当り遊技とのいずれかを実行するように構成され、
   前記小当り遊技実行手段は、前記小当り遊技として、前記大入賞口を前記第２大当り遊技と同一の態様で開閉させるように構成され、
   前記抽選図柄表示制御手段は、前記当否判定の結果が小当りである場合に、前記小当り図柄表示パターンテーブル選択手段が選択した前記小当り図柄表示パターンテーブルで規定される前記表示パターンに従って、前記抽選図柄を前記小当り図柄で停止表示させることを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
3. 前記抽選図柄表示部は複数設けられ、前記複数の抽選図柄表示部の表示内容を組み合わせることで１つの前記抽選図柄が表示されることを特徴とする請求項１または２に記載の遊技機。

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