JP5251469B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5251469B2
JP5251469B2 JP2008311693A JP2008311693A JP5251469B2 JP 5251469 B2 JP5251469 B2 JP 5251469B2 JP 2008311693 A JP2008311693 A JP 2008311693A JP 2008311693 A JP2008311693 A JP 2008311693A JP 5251469 B2 JP5251469 B2 JP 5251469B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
motor
relay
phase motor
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008311693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010132206A (ja
Inventor
伸行 小林
明 持木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008311693A priority Critical patent/JP5251469B2/ja
Publication of JP2010132206A publication Critical patent/JP2010132206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5251469B2 publication Critical patent/JP5251469B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特にそのモータ回路に装着されているモータリレーのリレー接点の異常を診断できる異常診断装置を備えた電動パワーステアリング装置に関する。
車両用の電動パワーステアリング装置は、操向ハンドルの操作によりステアリングシヤフトに発生する操舵トルクと車速を検出し、その検出信号に基づいて操舵補助力を発生するモータへ供給するモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、一方、実際にモータに流れるモータ電流を検出して電流指令値にフィードバックし、電流指令値と電流検出値との偏差が零になるように制御された電流制御値でモータを駆動し、操舵トルクに対応した操舵補助力をステアリング系に供給するように構成されたものがある。
このような制御は、操舵トルクを検出するトルクセンサ、車速を検出する車速センサ、その他のセンサ類などが接続されたマイクロコンピュータ(CPU)から構成される制御装置をソフトウエアで駆動して実行される。
前記した制御装置から出力される電流制御値でモータ電流を制御し、モータを駆動するモータ駆動回路には、半導体スイッチング素子とモータとをブリッジ接続したブリッジ回路を使用し、前記した電流制御値に基づいて決定されたPWM信号のデューテイ比により半導体スイッチング素子をON/OFF制御してモータ電流を制御するように構成されたモータ駆動回路が広く使用されており、最近はモータに3相ブラシレスモータが使用されている。以下、3相ブラシレスモータのモータ駆動回路を簡単に説明する。
ブラシレスDCモータは、固定子に電機子コイルが配置され、回転子が永久磁石で構成されており、永久磁石の回転位置に従い、永久磁石の磁界と電機子コイルの作る磁界が直交するように永久磁石の位置に対応した磁極のコイルに流す直流電流のタイミングをとるように構成されている。永久磁石の回転位置を検出する回転センサは固定子に配置されており、センサの検出素子の個数はモータを構成する相数に比例し、3相モータであれば検出素子は3個を必要とする。回転センサの検出素子にはホール素子などが使用される。
図12は、3相ブラシレスモータを駆動するモータ駆動回路の概略構成を説明するブロック図である。モータ駆動回路100は6個の半導体スイッチング素子から構成されるインバータ回路で、スイッチング素子S1 とS2 の組み合わせ、スイッチング素子S3 とS4 の組み合わせ、スイッチング素子S5 とS6 の組み合わせから構成される。また、モータMの電気角を検出する回転センサは3個の検出素子(ホール素子)H1 、H2 、H3 で構成され、検出素子H1 、H2 、H3 は図12に示すように各相の中性軸と60°位相がずれて配置されており、各相の相電流値I1 、I2 、I3 はモータMの電気角を検出する検出素子H1 、H2 、H3 の立上り、立下りに応じてオン/オフ制御される。
図13は、回転センサの検出素子H1 、H2 、H3 の立上り、立下りのタイミングと、スイッチング素子S1 〜S6 のオン/オフ制御のタイミングを説明する図である。検出素子H1 の立上りでスイッチング素子S1 がオン、検出素子H2 の立上りでスイッチング素子S1 がオフとなりA相が励磁される。検出素子H1 の立上りから60°回転するまではスイッチング素子S4 がオン、60°回転以降はスイッチング素子S6 がオンとなり、B相、C相がそれぞれ逆極性になるように励磁される。同時に2相が励磁されるので、効率よくモータMを駆動することができる。モータMを逆転させるときは、検出素子H1 〜H3 の立上り、立下りに対応するスイッチング素子S1 〜S6 のオン/オフ制御の関係を逆にすればよい。
上記したような、モータ駆動回路のスイッチング素子の絶縁破壊が発生した場合は、モータに異常電流が流れてモータが焼損したり、モータが電磁ブレーキとして作動し急停止するなどして不測の事態が発生するおそれがあるから、これを防止するためにモータ駆動回路にはモータ端子をスイッチング素子から開放するモータリレーが介装されている。
しかし、モータリレーを装着すると、リレー接点に異物が付着したり、酸化被膜に覆われてリレー接点が接触不良を起こし、モータリレーは励磁されてもリレー接点は開放状態になってしまうという故障が発生する場合がある。
また、モータ電流検出手段が故障した場合は、正確なモータ電流を測定することができず、制御装置から適切な電流制御値が出力されなくなり、この結果、必要以上の電流がモータに流れて過大な操舵補助力を供給したり、或いはモータに必要なだけの電流が流れずに十分な操舵補助力を供給できないという不都合が発生することになる。
上記したような故障による不測の事態を回避するため、制御装置には初期診断機能が組み込まれており、エンジンを起動するときに初期診断機能を実行し、強制的にモータ電流を流してモータ電流検出手段や、モータリレーのリレー接点の動作を確認するように構成されたものが本出願人により提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−91239号公報
前記した制御装置に組み込まれた初期診断機能では、これらのモータリレーについても異常診断を行う。この場合、従来からリレー接点の溶着故障は必ず検出されるように構成されているが、リレー接点のオープン故障、即ち、接点に異物が付着するなどして発生する導通不良については、従来は積極的には検出するようには構成されていなかった。
従来は、リレー接点のオープン故障が発生すると、モータ回路の天絡或いは地絡が生じた場合と類似した異常状態が発生するので、発生した異常状態からリレー接点のオープン故障の発生を推測していた。しかし、リレー接点のオープン故障は、再現性に乏しい場合が多く、故障解析に困難が伴う。また、リレー接点のオープン故障の検出では、どのリレーがオープン故障を生じたのかを特定することができれば、故障解析をより迅速に行うことができるが、従来の診断機能ではリレー接点のオープン故障を生じたリレーを特定することはできなかった。
一方、リレー接点のオープン故障の原因は、リレー接点に絶縁性の異物が付着することが原因の1つとされているが、突入電流(リレー接点が閉じる瞬間に流れる電流)が流れるような状態でリレー接点が閉じるような使用形態においては、リレー接点のオープン故障は発生せず、リレー接点が閉じた瞬間には電流が流れないような使用形態においては、リレー接点のオープン故障は一定の頻度で発生することが経験的に知られている。
これは、突入電流が流れるような状態でリレー接点が閉じるような使用形態においては、接点に付着した異物が突入電流により除去されるのに対し、リレー接点が閉じた時には電流が流れず、閉じた状態のリレー接点に電流が流れるような使用形態では、電流による異物除去ができないためと推測される。従って、リレー接点が閉じた瞬間に電流が流れるような動作を行うことで接点に付着した異物を除去することで、リレー接点のオープン故障の発生も抑えられるという効果を期待することができる。
この発明は、上記した観点に鑑みてなされたもので、リレー接点のオープン故障の発生を抑制しつつ、リレー接点のオープン故障の診断を可能とする制御装置を備えた電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
この発明は上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器とを備え、前記制御装置は、エンジン起動時における制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー及びB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
また、前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー及びB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定してもよい。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合、A相及びB相モータリレーのリレー接点は正常であると判定するものとする。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が零の場合は、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレーのリレー接点が異常と判定するものとする。
請求項5の発明は、操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器、及びC相モータ回路に装着されたC相モータ電流検出器とを備え、前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー又はB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流又はC相モータ電流に基づいてA相又はB相モータリレーのリレー接点の状態を判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
また、前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー又はB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相又はB相モータリレーのリレー接点の状態を判定してもよい。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流又はC相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合には、A相又はC相モータリレーのリレー接点は正常であると判定するものとする。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流又はC相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満の場合には、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレー又はC相モータリレーのリレー接点が異常と判定するものとする。
請求項9の発明は、操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器、及びC相モータ回路に装着されたC相モータ電流検出器とを備え、前記制御装置は、エンジン起動時における制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー及びB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
また、前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー及びB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定してもよい。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合、A相及びB相モータリレーのリレー接点は正常であると判定するものとする。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満であり、且つC相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合は、さらにA相モータ電流の絶対値とC相モータ電流の絶対値とが等しく、且つ故障判定回数が所定値以上となったとき、B相モータリレーのリレー接点が異常と判定するものとする。
そして、前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満であり、且つC相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満の場合は、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレー及びB相モータリレーのリレー接点は異常と判定するものとする。
さらに、前記制御装置は、A相モータリレー及び/又はB相モータリレーのリレー接点が異常と判定されたときはフェールセーフ処理を実行するものとする。
請求項1乃至4の発明によれば、エンジン起動時における制御系の初期診断期間において、A相モータリレー及びB相モータリレーを励磁してリレー接点を閉じてスイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、このとき検出されたA相モータ電流からA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定するものであるから、リレー接点が閉じたときにモータ電流が流れるので、リレー接点に異物が付着したような場合でも異物を排除することが可能であり、異物を排除してリレー接点の状態を正確に判定することができる。
請求項5乃至8の発明によれば、請求項1及び2の発明と同様に、リレー接点に異物が付着したような場合でも異物を排除してリレー接点の状態を正確に判定することができるほか、A相モータリレーのリレー接点及びB相モータリレーのリレー接点の状態を別々に判定することができ、異常が発生したモータリレーを特定することが可能となる。
請求項9乃至13の発明によれば、請求項1及び2の発明と同様に、リレー接点に異物が付着したような場合でも異物を排除してリレー接点の状態を正確に判定することができるほか、同時に2個のモータリレーのリレー接点の状態を判定することができ、迅速な判定が可能となる。
請求項2、6、9のように、初期診断期間において、スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー及び/又はB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定するときは、リレー接点が閉じた瞬間にモータ電流が流れる状態が確実に設定されるからリレー接点に付着した異物の除去可能性をさらに高めることができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。なお、この発明の実施の形態の電動パワーステアリング装置で使用するモータは、先の背景技術において説明した3相ブラシレスDCモータと基本的に同じであるから、ここではモータの構成については説明を省略する。以下の説明では3相ブラシレスDCモータを、単にモータという場合がある。
[制御装置の構成と動作の概略]
図1は、この発明の実施の形態の電動パワーステアリング装置の制御装置を構成する制御回路10及びその周辺の回路要素の概略を説明するブロック図、図2はスイッチング回路20の構成を説明する図、図3はPID演算器16の構成を説明する図である。
図1において、トルクセンサ11で検出された操舵トルク、及び車速センサ12で検出された車速は、目標電流演算手段を構成する目標電流演算器13に入力され、モータ電流の制御目標値Iが演算される。演算されたモータ電流の制御目標値Iは相電流演算器14に入力され、モータ回転数検出器である回転センサ23で検出されたモータMの電気角に応じて、モータMの3相(A相、B相、C相)に対応した3つの相電流値I1 、I2 、I3 に変換される。
比較器15においては、前記した相電流値I1 に、後述するA相モータ電流検出器41から出力されたモータ電流検出値i1 がフィードバックされ、フィードバック制御が行なわれる。
PID演算器16は、具体的には図3に示すように比例演算器16a、積分演算器16b、微分補償器16c、及び加算器16dから構成される。なお、後述するPID演算器32、36も同様の構成である。
比例演算器16aでは、相電流値I1 とモータ電流検出値i1 との差に比例した比例値が出力される。さらに比例演算器16aの出力はフィードバック系の特性を改善するため積分演算器16bにおいて積分され、出力される。微分補償器16cは相電流値I1 に対するモータ電流の応答速度を高めるため、相電流値I1 の微分値が出力される。加算器16dは、これら比例演算器16a、積分演算器16b、微分補償器16cの出力を加算するもので、加算結果は電圧制御値E1 として出力される。
加算器17は、前記した電圧制御値E1 に補償演算器18から出力された補償値Zとを加算するもので、補償値Zが加算された電圧制御値E11が後段のスイッチング回路20に出力される。
補償演算器18は、電圧検出器22で検出されたモータMへ印加された電圧とモータMの回転角を検出する回転センサ23により検出された電気角を入力とし、モータに発生する逆起電力及びモータ電流に含まれる高調波リップルなどを補償する補償値Zを演算し、加算器17に出力する。
スイッチング回路20は、図2に示すように、加算器17、33、37から出力される電圧制御値E11、E21、E31を、半導体スイッチング素子(以下、FETという)をON/OFF制御するPWM信号のデューテイ比に変換する変換部21と、変換部21から出力されるデューテイ比によりON/OFF制御されるモータMの3相に対応するA相のFET1 とFET2 、B相のFET3 とFET4 、C相のFET5 とFET6 の6個のFETから構成される。
A相モータ電流検出器41は、モータMに流れるA相モータ電流を検出するもので、A相回路に直列に挿入された抵抗Ra の両端の電圧から電流値を検出し、検出された電流値i1 を比較器15、後述するモータ電流検出演算器34、及び異常判定器45に出力する。
電圧検出器22は、モータMの端子に印加される電圧を検出するもので、検出された電圧値を補償演算器18に出力する。
以上の構成は、相電流演算器14から出力される相電流値I1 の回路であるが、相電流値I3 の回路も全く同様で、比較器35、PID演算器36、加算器37、スイッチング回路20、C相モータ電流検出器43から構成されている。
相電流値I2 の回路では、比較器31、PID演算器32、加算器33、スイッチング回路20から構成される点は相電流値I1 の回路と同様であるが、A相モータ電流検出器41に代えてモータ電流検出演算器34を備え、A相モータ電流検出器41の出力である電流値i1 と、C相モータ電流検出器43の出力である電流値i3 を入力とし、その出力である電流値i2 を比較器31に入力して相電流演算器14から出力される相電流値I2と演算してPID演算器32に入力する点で相違する。
以上説明した制御回路10の構成は、ブラシレスDCモータの3相制御において慣用されている技術である。
次に、その動作を簡単に説明する。トルクセンサ11で検出された操舵トルク、及び車速センサ12で検出された車速に基づいて、目標電流演算器13でモータ電流の制御目標値Iが演算され、制御目標値Iは、相電流演算器14においてホール素子等からなる回転センサ23で検出されたモータMの電気角に応じてオン/オフ制御され、3つの相電流値I1 、I2 、I3 に変換される。
相電流値I1 は、PID演算器16で所定の制御量が調整されて電圧制御値E1 に変換された後、さらに補償演算器18から出力された補償値Zとが加算され、得られた電圧制御値E11がスイッチング回路20に出力され、対応するスイッチング素子が制御される。A相モータ電流検出器41で検出されたモータ電流値i1 は、比較器15を経て相電流値I1 にフィードバックされる。
相電流値I2 、I3 についても同様に処理され、電圧制御値E21によりスイッチング回路20の対応するスイッチング素子が制御され、電圧制御値E31によりスイッチング回路20の対応するスイッチング素子が制御される。C相モータ電流検出器43で検出されたモータ電流値i3 は比較器35を経て相電流値I3 にフィードバックされる。
通常の走行状態におけるスイッチング回路20の動作では、変換部21において加算器17、33、37から出力される電圧制御値E11、E21、E31に対応したPWM信号のデューテイ比が決定され、決定されたデューテイ比によりA相のFET1 とFET2 、B相のFET3 とFET4 、C相のFET5 とFET6 がそれぞれON/OFF制御され、モータMが駆動される。
次に、モータ電流の異常が検出されたときにモータMをスイッチング回路20から切り離す構成について説明する。
図1において、モータMのA相回路には、A相モータリレー42のリレー接点42aが挿入されており、B相回路には、B相モータリレー44のリレー接点44aが挿入されている。A相モータリレー42及びC相モータリレー44は、異常判定器45により制御されるモータリレー駆動回路46により駆動され、A相モータリレー42及びC相モータリレー44のリレーコイルに通電されるとリレー接点42a、44aが閉じてモータMはスイッチング回路20に接続され、リレーコイルへの通電が停止するとリレー接点42a、44aが開いてモータMはスイッチング回路20から切り離されるように構成されている。
異常判定器45は、A相モータ電流検出器41で検出されたA相モータ電流値i1 と、C相モータ電流検出器43で検出されたC相モータ電流値i3 とを入力として、A相モータ電流、C相モータ電流の状態により異常の発生の有無を判定し、異常発生と判定されたときはモータリレー駆動回路46に作動指令信号を出力し、A相モータリレー42のリレー接点43a及びB相モータリレー44のリレー接点44aを開き、モータMをスイッチング回路20から切り離す。
[初期診断時におけるリレー接点の異常検出動作の概略]
次に、制御装置で実行される初期診断時におけるモータリレーのリレー接点の異常検出動作の詳細を説明する。初期診断時の異常検出動作は、エンジンを始動した直後で、走行を開始する前に短時間実施される。制御装置の通常の制御動作は禁止され、先に説明した通常の制御動作において実行される異常判定器45による判定動作は行われないが、以下説明する初期診断時の異常検出動作では、モータ電流の状態からリレー接点の異常を診断する。
初期診断時の異常検出動作では、PWM信号のデューテイ比を異常検出動作のために予め決定された特定デューテイ比に設定し、スイッチング回路20のスイッチング素子であるFET1 〜FET6 をこの特定デューテイ比で強制駆動する。モータリレーを強制励磁してリレー接点を閉じ、その時に電流検出器で検出されたA相乃至C相のモータ電流の状態からリレー接点の異常を診断する。異常診断動作には複数の実施例がある。以下、順次説明する。
[異常診断動作の第1実施例]
リレー接点の異常診断動作の第1実施例を説明する。図4及び図5はA相リレー接点及びB相リレー接点の異常診断動作を説明するフローチャートである。
図4のフローチャートは、第1実施例の診断処理の前半を説明するフローチャートであるほか、後述する第2、第3実施例の診断処理の前半を説明するフローチャートでもある。図4のフローチャートは、処理の内容が多少異なる図4(a)のフローチャートと、図4(b)のフローチャートがあるが、相互に代替可能な処理を示す。また、図4(a)、図4(b)のフローチャートで「A相及び/又はB相」と記載した部分は、第1実施例及び第3実施例では「A相及びB相」であり、第2実施例では「A相(又はB相)」の意味である。
また、図6は、第1実施例におけるA相モータ電流の流れを説明する図、図7は異常診断動作を説明するタイミングチャートである。
図4及び図5のフローチャートを参照して異常診断動作を説明する。第1実施例では、A相モータ電流が図6で矢印aで示す方向に流れる状態、即ち、スイッチング回路20からA相モータ電流検出器41の抵抗Ra、A相リレー接点42a、モータM、B相リレー接点44aを経てスイッチング回路20に向かう方向に流れる状態を設定し、また、これと逆方向に流れる状態を設定して異常診断を行う。
また、図7に示すタイミングチャートは、A相リレー接点42a、B相リレー接点44aが正常なときの状態を示しており、A相モータ電流はB相リレー接点44aが閉じると流れることが示されている。
まず、図4(a)のフローチャートから説明する。A相モータリレー42及びB相モータリレー44を強制的に励磁し、A相リレー接点42aの閉じ状態、及びB相リレー接点44aの閉じ状態を設定する(ステップP1)。リレー接点の閉じ状態が安定する所定の安定化時間の経過を待ち(ステップP2)、スイッチング回路20のFET1 〜FET6を特定デューテイ比で強制駆動する(ステップP3)。その動作タイミングは図7のタイミングチャートを参照するとよい。
また、この処理に代えて図4(b)のフローチャートのように、スイッチング回路20のFET1 〜FET6 を特定デューテイ比で強制駆動し(ステップP1a)、その後にA相モータリレー及びB相モータリレーを強制的に励磁(ステップP2a)してもよい。この処理によれば、リレー接点が閉じた瞬間にモータ電流が流れるから、リレー接点に付着した異物を排除する効果を更に高めることができる。その動作タイミングは図7のタイミングチャートを参照するとよい。
図5のフローチャートに移り、A相モータ電流の状態をA相モータ電流検出器41で検出し、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否か(|A相電流|≧閾値?)を判定する(ステップP11)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレーのリレー接点42a及びB相モータリレーのリレー接点44aは正常と判定され(ステップP12)、次の初期診断処理に移る。
ステップP11の判定結果が否定の場合は、A相モータ電流の絶対値が0(零)か否か(|A相電流|=0?)、即ちA相モータ電流が流れているか否かを判定する(ステップP13)。判定結果が肯定されるときは、故障判定の繰り返し回数を計数する故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n1以上か否か(N≧n1)を判定する(ステップP14)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP15)、次の初期診断処理に移る。
ステップP14の判定結果が否定の場合は、A相モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算し(ステップP16)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
ステップP13の判定結果が否定の場合は、故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n2以上か否か(N≧n2)を判定する(ステップP17)。判定結果が肯定されるときは、B相モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP18)、次の初期診断処理に移る。ステップP17の判定結果が否定の場合は、B相モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算し(ステップP19)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
以上の異常診断において、モータ電流が流れることが判定されたときは、直ちにモータリレーの強制励磁とスイッチング素子の特定デューテイ比での駆動を停止する(図7参照)。これによりモータからステアリングコラムを経て操舵者に伝わる不自然なハンドルの動きを軽減することができる。
また、正確な異常診断を行うため、A相及びB相FETを駆動するPWM信号のデューテイ比をバッテリ電圧に応じて調整し、バッテリ電圧の高低に拘らずモータには一定電圧V(平均値)が印加されるようにするとよい。
図8は、バッテリ電圧VBAとPWM信号のデューテイ比D、及びモータ電圧V(平均値)の関係を説明する図で、検出されたバッテリ電圧VBA1 のときはデューテイ比DをD1に設定する。モータには電圧V(平均値)が印加される。また、検出されたバッテリ電圧VBA2 のときはデューテイ比DをD2 に設定する。この場合もモータには電圧V(平均値)が印加される。このように、検出されたバッテリ電圧VBAに応じてデューテイ比を調節することで、バッテリ電圧の高低に拘らずモータには電圧V(平均値)を印加することができる。
モータ電流が流れるか否かの判断は、A相モータ電流検出器41、C相モータ電流検出器43で検出されたモータ電流値を異常判定器45で判定するが、判定閾値は少なくともモータ電流検出器の特性で決まるオフセット値以上とするものとする。
また、異常診断を行うためにモータ電流を流す時間は、モータMの機械的時定数よりも短く、電気的時定数と同等かこれよりも長い時間とし、モータMが回転しないようにして操向ハンドルの回転を抑えて運転者を保護するものとする。
第1実施例の異常診断においてA相乃至C相のスイッチング素子であるFET1 〜FET6 を強制駆動するPWM信号の特定デューテイ比の一例を説明する。
(1) A相FET1 (上段)60%、 A相FET2 (下段)40%
B相FET3 (上段)40%、 B相FET4 (下段)60%
C相FET5 (上段)50%、 C相FET6 (下段)50%
(2) A相FET1 (上段)40%、 A相FET2 (下段)60%
B相FET3 (上段)60%、 B相FET4 (下段)40%
C相FET5 (上段)50%、 C相FET6 (下段)50%
特定デューテイ比の設定は、上記(1)(2)のいずれでもよく、また、C相については、FET5 (上段)、FET6 (下段)ともゲートをOFFに設定してもよい。
[異常診断動作の第2実施例]
リレー接点の異常診断動作の第2実施例を説明する。図9は、リレー接点の異常診断動作の第2実施例におけるA相電流乃至C相電流の流れを説明する図である。
第2実施例では、A相モータ電流が、図9で矢印b1で示す方向、即ち、スイッチング回路20からA相モータ電流検出器41の抵抗Ra、A相リレー接点42a、モータM、C相モータ電流検出器44の抵抗Rcを経てスイッチング回路20に向かう第1の経路を経て流れる状態と、B相モータ電流が図9で矢印b2で示す方向、即ち、スイッチング回路20からB相リレー接点44a、モータM、C相モータ電流検出器44の抵抗Rcを経てスイッチング回路20に向かう第2の経路を経て流れる状態とを設定して異常診断を行う。
第1実施例において使用した図4は、第2実施例のA相リレー接点、B相リレー接点の異常診断動作を説明するフローチャートとしても使用される。図4及び図10のフローチャートを参照してA相リレー接点、B相リレー接点の異常診断動作を説明する。A相リレー接点の異常診断動作とB相リレー接点の異常診断動作はリレー及び接点が相違するだけであるから、A相リレー及びその接点の異常診断動作について説明し、B相リレー及びその接点の異常診断動作については括弧内に併記して重複する説明を省いた。なお、図4(a)、図4(b)において、「A相及び/又はB相」は「A相(又はB相)」の意味とする。
まず、図4(a)のフローチャートから説明する。A相モータリレー42(B相モータリレー44)を強制的に励磁し、A相リレー接点42a(B相リレー接点44a)の閉じ状態を設定する(ステップP1)。リレー接点の閉じ状態が安定する所定の安定化時間の経過を待ち(ステップP2)、スイッチング回路20のFET1 〜FET6 を特定デューテイ比で強制駆動する(ステップP3)。
また、この処理に代えて図4(b)に示すフローチャートのように、スイッチング回路20のFET1 〜FET6 を特定デューテイ比で強制駆動し(ステップP1a)、その後にA相モータリレー42(B相モータリレー44)を強制的に励磁(ステップP2a)してもよい。この処理によれば、リレー接点が閉じた瞬間にモータ電流が流れるから、リレー接点に付着した異物を排除する効果を更に高めることができる。
図10のフローチャートに移り、A相(B相)モータ電流の状態をA相モータ電流検出器41(C相モータ電流検出器43)で検出し、A相(C相)モータ電流の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否か(|A相(C相)電流|≧閾値?)を判定する(ステップP21)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレーのリレー接点42a(B相モータリレーのリレー接点44a)は正常と判定され(ステップP22)、次の初期診断処理に移る。
ステップP21の判定結果が否定の場合は、故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n1以上か否か(N≧n1)を判定する(ステップP23)。判定結果が肯定されるときは、A相(B相)モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP24)、次の初期診断処理に移る。
ステップP23の判定結果が否定の場合は、A相(B相)モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算し(ステップP25)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
第2実施例の異常診断においてA相乃至C相のスイッチング素子であるFET1 〜FET6 を強制駆動するPWM信号の特定デューテイ比の一例を説明する。
(1)A相リレー接点42aの診断を行う場合
A相FET1 (上段)60%、 A相FET2 (下段)40%
B相FET3 (上段)50%、 B相FET4 (下段)50%
若しくはB相FET3 (上段)、FET4 (下段)ともゲートOFF
C相FET5 (上段)40%、 C相FET6 (下段)60%
または
A相FET1 (上段)40%、 A相FET2 (下段)60%
B相FET3 (上段)50%、 B相FET4 (下段)50%
若しくはB相FET3 (上段)、FET4 (下段)ともゲートOFF
C相FET5 (上段)60%、 C相FET6 (下段)40%
(2)B相リレー接点44aの診断を行う場合
A相FET1 (上段)50%、 A相FET2 (下段)50%
若しくはA相FET1 (上段)、FET2 (下段)ともゲートOFF
B相FET3 (上段)60%、 B相FET4 (下段)40%
C相FET5 (上段)40%、 C相FET6 (下段)60%
または
A相FET1 (上段)50%、 A相FET2 (下段)50%
若しくはA相FET1 (上段)、FET2 (下段)ともゲートOFF
B相FET3 (上段)40%、 B相FET4 (下段)60%
C相FET5 (上段)60%、 C相FET6 (下段)40%
以上の異常診断において、モータ電流が流れることが判定されたときは、直ちにモータリレーの強制励磁とスイッチング素子の特定デューテイ比での駆動を停止する。これによりモータからステアリングコラムを経て操舵者に伝わる不自然なハンドルの動きを軽減することができる。
また、正確な異常診断を行うため、第1実施例の場合と同様に、A相及びB相FETを駆動するPWM信号のデューテイ比をバッテリ電圧に応じて調整してバッテリ電圧の高低に拘らずモータには一定電圧V(平均値)が印加されるようにすること、モータ電流が流れるか否かの判断における判定閾値、異常診断を行うためにモータ電流を流す時間をモータMの機械的時定数よりも短く、電気的時定数と同等かこれよりも長い時間とすること、また、リレー接点を流れる電流の方向を切替えて診断を行うとよい。
[異常診断動作の第3実施例]
リレー接点の異常を診断する異常診断動作の第3実施例を説明する。第1実施例において使用した図4は、第3実施例のA相リレー接点及びB相リレー接点の異常診断動作を説明するフローチャートとしても使用される。図4(a)、図4(b)において、「A相及び/又はB相」は「A相及びB相」の意味とする。
また、第2実施例において使用した図9は、第3実施例においてもA相電流乃至C相電流の流れを説明する図として使用される。
第3実施例では、A相モータ電流が図9で矢印b1で示す方向、即ち、スイッチング回路20からA相モータ電流検出器41の抵抗Ra、A相リレー接点42a、モータM、C相モータ電流検出器44の抵抗Rcを経てスイッチング回路20に向かう第1の経路を経て流れる状態と、B相モータ電流が図9で矢印b2で示す方向、即ち、スイッチング回路20からB相リレー接点44a、モータM、C相モータ電流検出器44の抵抗Rcを経てスイッチング回路20に向かう第2の経路を経て流れる状態とを同時に設定して異常診断を行う。
図4及び図11のフローチャートを参照して異常診断動作を説明する。まず、図4(a)のフローチャートから説明する。A相モータリレー42及びB相モータリレー44を強制的に励磁し、A相リレー接点42aの閉じ状態及びB相リレー接点44aの閉じ状態を設定する(ステップP1)。リレー接点の閉じ状態が安定する所定の安定化時間の経過を待ち(ステップP2)、スイッチング回路20のFET1 〜FET6 を特定デューテイ比で強制駆動する(ステップP3)。
また、この処理に代えて図4(b)に示すフローチャートのように、スイッチング回路20のFET1 〜FET6 を特定デューテイ比で強制駆動し(ステップP1a)、その後にA相モータリレー42及びB相モータリレー44を強制的に励磁(ステップP2a)してもよい。この処理によれば、リレー接点が閉じた瞬間にモータ電流が流れるから、リレー接点に付着した異物を排除する効果を更に高めることができる。
図11のフローチャートに移り、A相モータ電流の状態をA相モータ電流検出器41で検出し、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否か(|A相電流|≧閾値?)を判定する(ステップP31)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレーのリレー接点42a及びB相モータリレーのリレー接点44aは正常と判定され(ステップP32)、次の初期診断処理に移る。
ステップP31の判定結果が否定の場合は、C相モータ電流の状態をC相モータ電流検出器43で検出し、C相モータ電流の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否か(|C相電流|≧閾値?)を判定する(ステップP33)。
ステップP33の判定結果が否定の場合は、故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n1以上か否か(N≧n1)を判定する(ステップP34)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレー及びB相モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP35)、次の初期診断処理に移る。ステップP34の判定結果が否定の場合は、A相モータリレー及びB相モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算(ステップP36)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
ステップP33の判定結果が肯定されるときは、A相モータ電流絶対値とC相モータ電流絶対値とが等しいか否か(|A相電流|=|C相電流|?)を判定する(ステップP37)。判定結果が肯定されるときは、故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n2以上か否か(N≧n2)を判定する(ステップP38)。判定結果が肯定されるときは、B相モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP39)、次の初期診断処理に移る。ステップP38の判定結果が否定の場合は、B相モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算し(ステップP40)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
ステップP37の判定結果が否定の場合は、故障判定カウンタの計数値Nが予め設定された判定値n3 以上か否か(N≧n3 )を判定する(ステップP41)。判定結果が肯定されるときは、A相モータリレーの異常判定を確定し、フェールセーフ処理を実行して(ステップP42)、次の初期診断処理に移る。ステップP41の判定結果が否定の場合は、A相モータリレーの励磁を解除し、故障判定カウンタの計数値に1を加算し(ステップP43)、ステップP1(又はステップP1a)に戻る。
第3実施例の異常診断においてA相乃至C相のスイッチング素子であるFET1 〜FET6 を強制駆動するPWM信号の特定デューテイ比の一例を説明する。
A相FET1 (上段)60%、 A相FET2 (下段)40%
B相FET3 (上段)60%、 B相FET4 (下段)40%
C相FET5 (上段)30%、 C相FET6 (下段)70%
または
A相FET1 (上段)40%、 A相FET2 (下段)60%
B相FET3 (上段)40%、 B相FET4 (下段)60%
C相FET5 (上段)70%、 C相FET6 (下段)30%
以上の異常診断において、モータ電流が流れることが判定されたときは、直ちにモータリレーの強制励磁とスイッチング素子の特定デューテイ比での駆動を停止する。これによりモータからステアリングコラムを経て操舵者に伝わる不自然なハンドルの動きを軽減することができる。
また、正確な異常診断を行うため、第1実施例の場合と同様に、A相及びB相FETを駆動するPWM信号のデューテイ比をバッテリ電圧に応じて調整してバッテリ電圧の高低に拘らずモータには一定電圧V(平均値)が印加されるようにすること、モータ電流が流れるか否かの判断における判定閾値、異常診断を行うためにモータ電流を流す時間をモータMの機械的時定数よりも短く、電気的時定数と同等かこれよりも長い時間とすること、また、リレー接点を流れる電流の方向を切替えて診断を行うとよい。
また、第3実施例においては、B相電流を直接検出していないが、C相モータ電流の判定閾値はA相モータ電流の判定閾値の2倍とし、且つC相モータ電流がA相モータ電流の2倍であると検出されたときは、A相モータリレー41とB相モータリレー44に電流が流れた、即ちリレー接点42a、44aは正常であると判定することもできる。
操舵補助用モータのモータ回路に介装されたモータリレーのリレー接点の接触不良等の異常を検出する異常検出手段を備えた3相ブラシレスモータを使用した電動パワーステアリング装置である。
この発明の実施の形態の電動パワーステアリング装置の制御装置及びその周辺の回路要素とその動作の概略を説明するブロック図。 スイッチング回路の構成を説明する図。 制御回路のPID演算器の構成を説明する図。 リレー接点の異常診断動作の第1乃至第3実施例の前半を説明するフローチャート。 リレー接点の異常診断動作の第1実施例の後半を説明するフローチャート。 第1実施例におけるモータ電流の流れを説明する図。 異常診断動作を説明するタイミングチャート。 バッテリ電圧VBAとPWM信号のデューテイ比D、及びモータ電圧V(平均値)の関係を説明する図。 第2実施例及び第3実施例におけるモータ電流の流れを説明する図。 リレー接点の異常診断動作の第2実施例の後半を説明するフローチャート。 リレー接点の異常診断動作の第3実施例の後半を説明するフローチャート。 3相ブラシレスモータを駆動するモータ駆動回路の概略構成を説明するブロック図。 回転センサの検出素子の立上り/立下りのタイミングと、スイッチング素子のオン/オフ制御のタイミングを説明する図。
符号の説明
10 制御装置(制御回路)
11 トルクセンサ
12 車速センサ
13 目標電流演算器
14 相電流演算器
15 比較器
16、32、36 PID演算器
17、33、37 加算器
18 補償演算器
20 スイッチング回路
21 変換部
22 電圧検出器
23 回転センサ
31、35 比較器
34 モータ電流検出演算器
41 A相モータ電流検出器
42 A相モータリレー
42a リレー接点(A相モータのリレー接点)
43 C相モータ電流検出器
44 B相モータリレー
44a リレー接点(B相モータのリレー接点)
45 異常判定器
46 モータリレー駆動回路
FET、FET1 、FET2 、FET3 、FET4 、FET5 、FET6 半導体スイッチング素子
M モータ(3相ブラシレスモータ)

Claims (14)

  1. 操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、
    少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、
    前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、
    A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器と
    を備え、
    前記制御装置は、エンジン起動時における制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー及びB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー及びB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合、A相及びB相モータリレーのリレー接点は正常であると判定すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が零の場合は、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレーのリレー接点が異常と判定すること
    を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、
    少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、
    前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、
    A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器、及びC相モータ回路に装着されたC相モータ電流検出器と、
    を備え、
    前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー又はB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流又はC相モータ電流に基づいてA相又はB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー又はB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相又はB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記制御装置は、A相モータ電流又はC相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合、A相又はC相モータリレーのリレー接点は正常であると判定すること
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記制御装置は、A相モータ電流又はC相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満の場合は、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレー又はC相モータリレーのリレー接点が異常と判定すること
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 操舵補助力の供給源として3相ブラシレスモータを使用する車両用の電動パワーステアリング装置において、
    少なくともステアリングシャフトに発生する操舵トルク信号に基づいてモータ電流の制御目標値である電流指令値を演算し、該電流指令値に基づいて決定されたモータ各相の電流制御値により複数のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューテイ比を決定し、決定されたデューテイ比でスイッチング素子をON/OFF制御して前記モータを駆動する制御装置と、
    前記モータのA相端子及びB相端子と前記モータのA相及びB相に対応するスイッチング素子との間に介装され、励磁によりリレー接点が閉じる方向に作動するA相モータリレー及びB相モータリレーと、
    A相モータ回路に装着されたA相モータ電流検出器、及びC相モータ回路に装着されたC相モータ電流検出器と、
    を備え、
    前記制御装置は、エンジン起動時における制御系の初期診断期間においては、A相モータリレー及びB相モータリレーを励磁すると共に前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  10. 前記制御装置は、エンジン起動時の制御系の初期診断期間においては、前記スイッチング素子を予め設定された特定デューテイ比で強制制御した後にA相モータリレー及びB相モータリレーを励磁し、検出されたA相モータ電流に基づいてA相及びB相モータリレーのリレー接点の状態を判定すること
    を特徴とする請求項9記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合、A相及びB相モータリレーのリレー接点は正常であると判定すること
    を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満であり、且つC相モータ電流の絶対値が所定の閾値以上の場合は、さらにA相モータ電流の絶対値とC相モータ電流の絶対値とが等しく、且つ故障判定回数が所定値以上となったとき、B相モータリレーのリレー接点が異常と判定すること
    を特徴とする請求項11に記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 前記制御装置は、A相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満であり、且つC相モータ電流の絶対値が所定の閾値未満の場合は、故障判定回数が所定値以上となったとき、A相モータリレー及びB相モータリレーのリレー接点は異常と判定すること
    を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の電動パワーステアリング装置。
  14. 前記制御装置は、A相モータリレー及び/又はB相モータリレーのリレー接点が異常と判定されたときはフェールセーフ処理を実行すること
    を特徴とする請求項4、請求項8、請求項12又は請求項13のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
JP2008311693A 2008-12-08 2008-12-08 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP5251469B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008311693A JP5251469B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008311693A JP5251469B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010132206A JP2010132206A (ja) 2010-06-17
JP5251469B2 true JP5251469B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=42343970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008311693A Expired - Fee Related JP5251469B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5251469B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5835923B2 (ja) * 2011-04-07 2015-12-24 ローム株式会社 ステッピングモータの駆動回路および集積回路
JP5785718B2 (ja) * 2011-01-25 2015-09-30 ローム株式会社 ステッピングモータの駆動回路、その集積回路およびそれを備える電子機器
EP2813414B1 (en) * 2012-02-06 2018-04-04 NSK Ltd. Electric power steering device
WO2017022009A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 日産自動車株式会社 車載モータのリレー制御方法及び制御装置
JP7123616B2 (ja) * 2018-05-08 2022-08-23 東芝キヤリア株式会社 モータ駆動装置
CN113287259B (zh) * 2019-01-23 2024-07-30 三菱电机株式会社 旋转机控制装置、制冷剂压缩装置以及空调机
JP7232068B2 (ja) * 2019-02-07 2023-03-02 株式会社Subaru 電力供給システム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005081386A1 (ja) * 2004-02-24 2005-09-01 Denso Corporation リレー溶着防止装置およびモータ駆動装置
JP4644013B2 (ja) * 2005-03-25 2011-03-02 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP2008074119A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5282376B2 (ja) * 2007-06-29 2013-09-04 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5243767B2 (ja) * 2007-10-23 2013-07-24 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010132206A (ja) 2010-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5251469B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
KR101662480B1 (ko) 전동 모터의 제어 장치 및 제어 방법
US10097129B2 (en) Drive controller and drive control method for electric motor
JP5653386B2 (ja) モータ制御装置およびそれを用いた電動パワーステアリング装置
CN108886336B (zh) 电动机促动器、以及使用它的动力转向装置
EP2630024B1 (en) Electric power steering
US8659260B2 (en) Motor drive apparatus and electric power steering apparatus using the same
US9278708B2 (en) Electric power steering apparatus
US8538632B2 (en) Electric power steering apparatus
CN110268622B (zh) 电机系统
JP5653516B2 (ja) モータ制御装置
JP2010074915A (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2006211825A (ja) 電動パワーステアリング装置
CN107820671B (zh) 电动助力转向装置的控制装置以及电动助力转向装置
US10411574B2 (en) Motor controller
JP5945740B2 (ja) パワーステアリング装置
WO2006132268A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009001055A (ja) 電動パワーステアリング装置及び異常検出方法
JP4371844B2 (ja) ブラシレスモータ駆動装置
JP7096679B2 (ja) モータ制御装置
JP2008074119A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
US11926377B2 (en) Method for disconnecting a multi-phase electric motor of an electromechanical motor vehicle power steering system from a direct voltage source, and control unit for controlling the electric motor
EP1228942A2 (en) Electrical power-assisted steering systems
JP2020039200A (ja) 車両制御装置
JP4957039B2 (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110406

RD12 Notification of acceptance of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7432

Effective date: 20111215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20111215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees