JP5251263B2 - ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム - Google Patents

ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5251263B2
JP5251263B2 JP2008143084A JP2008143084A JP5251263B2 JP 5251263 B2 JP5251263 B2 JP 5251263B2 JP 2008143084 A JP2008143084 A JP 2008143084A JP 2008143084 A JP2008143084 A JP 2008143084A JP 5251263 B2 JP5251263 B2 JP 5251263B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor camera
line sensor
reference plate
line
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008143084A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009288165A (ja
Inventor
嘉之 梅垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2008143084A priority Critical patent/JP5251263B2/ja
Publication of JP2009288165A publication Critical patent/JP2009288165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5251263B2 publication Critical patent/JP5251263B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Description

本発明は、主に鋼板、紙、フィルムのようなシート状製品をはじめとする外観検査装置で用いられるラインセンサカメラの視野と分解能を較正するための技術に関する。
鋼板、紙、フィルムのような長く連続したシート製品を製造するラインでは欠陥検査のために、ラインセンサカメラを搭載した外観検査装置が広く導入されている。一般に、外観検査装置の多くは、複数台のカメラをシートの幅方向に並べるように構成されている。これは、検査するシートの幅と、検査に要求される分解能との関係で、一台のラインセンサカメラではシートの全幅をカバーできないためである。また、欠陥の検出能力や識別能力を向上させるために、シートに対する角度や光学フィルタなどが異なる複数のカメラでシートの同一部位を撮像するように構成されている検査装置もある。
ところで複数のラインセンサカメラを同時に使用して検査する場合は、それぞれのカメラで撮像した画像の合成(連結)や重ね合わせの処理において、カメラの視野ズレや画像の分解能の違いが問題となることがある。そのため、検査位置に、適当な目印を付けた基準板を設置して、その基準板を撮像して得られる受光量波形をオシロスコープなどでモニターしながら、カメラの位置、姿勢、倍率の調整や、視野のズレ量の測定といった較正作業を、事前に行っておく必要がある。
しかし、ラインセンサカメラの受光量波形(もしくは1次元の濃淡画像)をモニターしながらの調整作業は大変難しい面がある。すなわち、そのような1次元情報からはラインセンサカメラの状態を把握しづらいために、例えば、ラインセンサカメラをどの向きに動かせば視野を所定の位置にあわせることができるのかが判断しにくい。
このような問題に対して、特許文献1に開示されている方法では、基準線を中心にして上下に互い違いに複数の三角形が描かれたパタンを具備する基準板を撮像して、それぞれの三角形のエッジ位置を検出し、得られたエッジ位置を予め用意したデータベースに照らし合わせて、該当位置での基準線からの距離を求め、最小自乗法により視野の直線式を求め、該直線式からカメラの両端位置での基準線からの距離を求め、カメラ視野の基準線からのズレと回転ズレを検出し、検出したズレ量に基づいてカメラを調整するようにしている。
また、特許文献2に開示されている方法では、6軸調整機構を備えたラインセンサカメラを調整するために、基準板の中心線に対して合同な三角形を左右対称に配置したパタンを撮像して得られる信号波形において、中心線から図形のエッジまでの距離を確認しながら、それらが左右等しくなるように、調整機構の各軸を順に回転させて調整を行う。
特許第3591401号公報(特開2001−174414号公報) 特開2005−274272号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、ラインセンサカメラの視線が基準板の基準線に対して垂直でない場合に視野の左右で分解能が異なる状態を検出して修正することができない。特に、同一部分を複数のカメラで撮像し、その画像をオーバーラップ処理して検査するタイプの外観検査装置では、各カメラで疵の検出位置がずれて正確に処理できない問題がある。
また、特許文献2に開示されている方法では、そのようなカメラの視線の向きも調整が可能であるが、ラインセンサの受光センサ部を中心に正確に回転できる6軸調整機構を前提としているため、簡単な調整機構で対応することは困難である。
本発明は、上記のような問題を解決するもので、ラインセンサカメラの視野位置と視野全体の分解能を、簡便に調整することのできる較正方法、較正装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正する方法であって、下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板を(a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、(b)直線要素が全て平行ということがない、(c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、前記仮想の基準線が前記所定の基準位置に一致するように設置するステップと、前記ラインセンサカメラで前記基準板上の前記パタンを撮像して1次元画像を得るステップと、前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出するステップと、前記検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定するステップと、前記推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置と各画像アドレスでの分解能を算出するステップと、を備えたラインセンサカメラの較正方法である。
また本発明は上記記載の発明であるラインセンサカメラの較正方法において、前記算出されたラインセンサカメラの視野位置を、前記仮想の基準線に対する相対的な位置関係として表示するステップを有するラインセンサカメラの較正方法である。
また本発明は上記記載の発明であるラインセンサカメラの較正方法において、前記表示するステップでは、前記算出されたラインセンサカメラの分解能の表示とともに、前記ラインセンサカメラの前記基準板に対する傾き状態を示す画像を表示するラインセンサカメラの較正方法である。
また本発明は上記記載の発明であるラインセンサカメラの較正方法において、前記パタンは、濃淡画像、または線画、または線材で構成されているラインセンサカメラの較正方法である。
また本発明は、ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正する装置であって、下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板と、(a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、(b)直線要素が全て平行ということがない、(c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、前記基準板を所定の位置に設置する設置手段と、前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出する検出手段と、前記検出手段で検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定する推定手段と、前記推定手段で推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置を算出する視野位置算出手段と、前記推定手段で推定した座標変換パラメータに基づいて各画像アドレスでの分解能を算出する分解能算出手段と、を備えるラインセンサカメラの較正装置である。
また本発明は、ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正するためのプログラムであって、下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板を前記ラインセンサカメラで撮像して1次元画像を得るステップと、(a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、(b)直線要素が全て平行ということがない、(c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出するステップと、前記検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定するステップと、前記推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置と各画像アドレスでの分解能を算出するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、ラインセンサカメラの視野位置と視野全体の分解能を、簡便に調整することのできる較正方法、較正装置及びプログラムを提供することができる。
以下、図1〜図8を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下にはシート製品の外観検査装置を例として説明するが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態に係るラインセンサカメラの較正方法が適用される外観検査装置を示す概略構成図である。外観検査装置は、検査ヘッド1、較正支援装置5及び表示装置6を備えている。
外観検査装置の検査ヘッド1の内部には照明装置11とラインセンサカメラ12が備えられている。検査ヘッド1はパスライン2上の所定位置に設置され、検査時はラインセンサカメラ12がパスライン2上を移動するシートの画像を撮影する。
図2は、ラインセンサカメラ12及び照明装置11の配置の一例を示す図である。
図2に示すように、パスライン2上にはシート検査位置である検査基準位置21が定められ、照明装置11が検査基準位置21およびその近傍を帯状に照明する。ラインセンサカメラ12が検査基準位置21からの反射光を連続的に採取する。
ラインセンサカメラ12には調整機構14が備えられており、ラインセンサカメラ12の姿勢および位置を微調整することができる。また、ラインセンサカメラ12のレンズ15には必要に応じて倍率が変更できるズームレンズが採用されても良い。
較正時には、検査基準位置21に基準板3が、固定治具4によって固定される。この基準板3上には、仮想の基準線32(基準板3上には描かれない)があり、これが検査基準位置21と一致するように固定される。本実施の形態に係るラインセンサカメラの較正は、この仮想の基準線32にラインセンサカメラ12の視野が一致するようにラインセンサカメラ12を調整することである。
図3は、基準板3に描かれている較正パタンの一例を示す図である。
この較正パタンでは、白と黒との2値の濃淡の画像31a〜31eが描かれている。ここで、仮想の基準線32は、上述のように基準板3上には描かれない仮想線である。この較正パタンは次の条件を満たすように描かれている。
(条件1)仮想の基準線32と交差する直線要素を全体で5本以上有する。
図3の較正パタンではパタンの輪郭線が直線要素に該当し、仮想の基準線32と交差する直線要素は9本である。
(条件2)直線要素の全てが平行でない。少なくとも2本の直線要素の延長線が交わる。
(条件3)全ての直線要素の延長線が1点で交わらない。
これらの条件は、後に説明するように、ラインセンサ12の画像から基準板3表面への写像変換において座標値が求められるための必要条件である。
このような基準板3を照明装置11で適切な明るさに照明し、ラインセンサカメラ12で撮像して得た画像信号が較正支援装置本体5に送られる。
較正支援装置本体5は、画像アドレス検出部51、較正パタンデータ記憶部52、座標変換推定部53、視野位置算出部54、及び分解能算出部55の各部から構成される。
画像アドレス検出部51は、ラインセンサカメラ12から送られてくる1次元画像信号から較正パタン31の直線要素(パタンの輪郭線)に対応する画像アドレスを検出する。較正パタンデータ記憶部52には、較正パタン31の直線要素に関するデータ(位置と向き)が予めインプットされている。座標変換推定部53は、検出した画像アドレスと較正パタンデータ記憶部52にインプットされている直線要素に関するデータを用いて画像アドレスから基準板3上の位置へ写像する座標変換データを推定する。視野位置算出部54は、推定した座標変換データに基づいて基準板3上の視野位置を算出する。分解能算出部55は、同じ座標変換に基づいて各画像アドレスでの分解能を算出する。
そして算出した視野位置及び分解能は表示装置6に送られる。
なお、較正支援装置本体5はCPUやメモリを搭載したコンピュータ装置で構成し、内部の処理をコンピュータプログラムで実現してもよい。
表示装置6は、公知のCRT、FPD(フラットパネルディスプレイ)などで構成されている。表示装置6は較正支援装置本体5が算出した基準板3上のラインセンサカメラ12の視野位置と、同ラインセンサカメラ12が撮像する1次元画像の各画素アドレスでの分解能をグラフィックまたは数値またはその両方で表示する。これによって、調整作業者はラインセンサカメラ12の状態を直感的に把握し容易に調整することができる。
なお、表示装置6には視野位置や分解能以外に、ラインセンサカメラ12の画像信号波形や、視野位置と分解能に基づいた調整機構14の操作に関するガイダンスを表示してもよい。
次に、本発明のラインセンサカメラ調整方法について図4に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS1において、調整作業者はラインセンサカメラ12の視野33を基準線32付近に合わせるようにラインセンサカメラ12の位置を調整する。図5は、ラインセンサカメラ12の概略の位置調整方法を説明する図である。
図5(a)は、調整後の基準板3上のラインセンサカメラ12の視野33と基準線32との関係を示している。具体的には、ラインセンサカメラ12の画像信号を図5(b)に示すような1次元濃淡画像7や図5(c)に示すような信号波形をモニターしながら、視野33が較正パタン31の(基準線32と交差する)直線要素の全てと交差するように調整する。視野33が全直線要素と交差していることは、濃淡の境界の数と直線要素の数とが一致していることによって確認できる。なお、濃淡の境界が視野の一方の端から順に出現することを保証するため、(条件4)基準線32の近傍でラインセンサカメラ12の視野が変更されうる範囲では、直線要素同士が交差しないこと、即ち、直線要素の配置の順序が変化しないことが望ましい。
次に、ステップS2において、較正支援装置本体5はラインセンサカメラ12から1次元画像信号L(u1)を読み込む。ただし、u1は画像アドレスである。
続いて、ステップS3において、画像アドレス検出部51は、1次元画像信号L(u1)が所定の信号強度L0となる画像アドレスu1^(k)を求める。ただし、kは較正パタン31の直線要素に対応した番号であり、視野の一端から順番に割り振られる。L(u1)=L0となる画像アドレスu1は離散値ではなく、L(u1)を線形補間した連続値として求める。図5(c)に示す例では、直線要素に対応して9個の点が求められている。
次に、ステップS4において、座標変換推定部53は、画像アドレス検出部51で求められた画像アドレスu1^(k)と、較正パタンデータ記憶部52に予めインプットされている較正パタン31の直線要素に関するデータ(位置と向き)を用いて、画像アドレスから基準板3上の位置へ写像する座標変換のパラメータを推定する。
この座標変換は次の数式1で表される一般的な中心投影モデルに基づく。
Figure 0005251263
ただし、sは媒介変数である。この数式1のモデルは、図6に示すようにエリアセンサカメラにおいて世界座標(x1,x2,x3)に存在する点が画像アドレス(u1,u2)に投影されることを表している。c11〜c34はその射影に用いられる座標変換係数で、カメラの姿勢、位置、倍率の各情報をすべて含んでいる。
このモデルにおいて、ラインセンサ12を表すために画像をu2=(定数1)で表される線上に限定し、また、基準板3をx3=(定数2)で表されるx1x2平面に平行な平面に置き、x1軸の向きを基準線32の向きと一致させる。
これら定数1および定数2は任意の値にすることができ、いずれも0とすれば、次の数式2が得られる。
Figure 0005251263
ここで、数式2を次の数式3のように表現を改めておく。
Figure 0005251263
ただし、U、X、Cは以下の数式4〜数式6で表される。
Figure 0005251263
Figure 0005251263
Figure 0005251263
一方、基準板3上(x1x2平面上)の較正パタン31のk番目の直線要素(パタンの輪郭線)は次の数式7で表される。
Figure 0005251263
ただし、Kを全直線要素数(後述する行列Aの行数)として、k=1,2,…,K(K≧5)の各値をとるとする。数式7において、パラメータp^(k)、q^(k)はそれぞれ直線の向きと位置を表し、全てのk(=1,2,…,K)について較正パタンデータ記憶部52に記憶されている。数式7の両辺を数式1または数式2の媒介変数sで除算すると、数式5の関係から数式8が得られる。
Figure 0005251263
更に、数式9を定義すれば、数式8は数式10と表される。
Figure 0005251263
Figure 0005251263
ここで、行列Cが逆行列を持つと仮定して、数式11〜数式13を定義すると数式14の関係が成立する。
Figure 0005251263
Figure 0005251263
Figure 0005251263
Figure 0005251263
数式14を数式10に代入すると、数式15が得られる。
Figure 0005251263
すなわち、数式16が成立する。
Figure 0005251263
数式16(または数式15)は、k番目の直線要素に対応する画像アドレスu1^(k)が満たすべき条件を与えている。数式16が全てのkについて成立するような数式17に示す座標変換パラメータベクトルνが定数倍を除いて唯一存在する条件が、先に述べた条件1〜3である。
Figure 0005251263
実際には、誤差が生じるため、数式16は数式18で表される。
数式18
Figure 0005251263
数式18では、右辺が誤差を含む形で成立するので、座標変換パラメータベクトルνを求めるには、全てのkについてのε^(k)の二乗和を最小化する問題を解けばよい。そのためにはまずk行目が数式19で示されるK×6の行列Aを求める。
Figure 0005251263
次に行列Aの特異値分解(SVD)を求める。特異値分解は数式20で表される。
Figure 0005251263
ただし、W、Λ、VはそれぞれサイズK×K、K×6、6×6の行列で、W、Vはユニタリ行列である。このとき、Vの6列目のベクトルv6は全てのkについてε^(k)の二乗和を最小化する解となっている。すなわち、v=v6が解を表している。
同等な解法として、数式21に示す次の6×6行列の固有値問題を解き、最小固有値に対応する固有ベクトルをνとする方法でもよい。
Figure 0005251263
また、νのいずれかの値を0でない定数に固定して、最小二乗法を用いてもよい。
この座標変換パラメータベクトルνを用いて数式22の関係が導かれる。
Figure 0005251263
以上のようにして推定した座標変換パラメータベクトルνを用いて、画像アドレスu1から対応する基準板3上の2つの点の座標(x1,x2)への座標変換を精度良く行うことができるようになる。
座標変換推定部53で座標変換パラメータを推定した後、ステップS5において、視野位置算出部54が基準板3上でのラインセンサカメラ12の視野位置を算出する。具体的には、ラインセンサカメラ12の視野の両端の画像アドレスを数式22に代入して、基準板3上での座標(x1、x2)を求める。そして、その2点を直線で結べばよい。図5(a)には、このようにして求められた視野33が表されている。
また、同様に座標変換パラメータを推定した後、ステップS6において、分解能算出部55は各画像アドレスでの分解能(単位長さあたりの画素数)を算出する。具体的には、ラインセンサカメラ12の隣り合う画素の各々のアドレスから数式22を用いて座標(x1、x2)を求める。次に、基準板3上でのそれら2点間の距離を求め、その逆数をとって2点間の分解能とする。最終的にx1軸と平行に視野が合わせられることを考慮すれば、x1方向の距離の逆数を分解能としても良い。
次に、ステップS7において、表示装置6は上述のようにして求めた視野位置(基準板3上での座標)と、各画素アドレスでの分解能を表示する。ステップS8において、調整作業者は、視野と分解能が目標の精度にあるかどうかを表示装置6の表示から判断する。ステップS8でYesの場合、即ち、視野と分解能が目標の精度になっていれば調整を終了する。ステップS8でNoの場合、即ち、視野と分解能が目標の精度になっていなければ、ステップS9において、調整作業者は、表示装置6の表示に従って、ラインセンサカメラ12の姿勢、位置、倍率を変更する。そして、再びステップS2に戻りステップS7の表示までの処理を繰り返す。
視野位置の表示は図5(a)のように、較正パタン31および目標である基準線32をグラフィカルに表示するのが最も望ましい。このような表示があれば、視野33の調整は調整機構14の構造にかかわらず簡単となる。例えば、視野33の上下方向のずれは、ラインセンサカメラ12の位置を上下させるか、向きを上下に振ればよく、視野33が基準板3上で斜めになっていれば、カメラの向いている軸周りに回転させるようにすればよい。具体的な方法は調整機構14の構造に依るが、いずれにしても操作に対する視野32の変化を直感的に把握できるため、目標の精度に合わせるまでの試行錯誤回数が減り、作業ストレスも小さくなる。また、その他にも視野の両端または中央など視野の一点を基準点にして、その基準点のx1座標と、基準点と基準線32の距離と、視野のx1軸に対する角度、の3数値を表示する方法でも良い。
各画素アドレスでの分解能の調整は図7に示すようなグラフ表示に従って行うのが望ましい。図7には、各画素アドレスでの分解能がグラフとして示されている。このグラフでは、視野の左部分の分解能が高く、右に移動するにつれて分解能が低くなっていることがわかる。これは、ラインセンサカメラ12が基準板3に対して傾いているためである。
図8は、分解能を示したグラフと、対応するラインセンサカメラ12の状態とを表す図である。なお、ラインセンサカメラ12の状態は、x2軸の方向から見た図である。
図8(a)では、右側に示した図のようにカメラが右に向いている。この状態では、視野の右側でラインセンサカメラ12と基準板3の距離が遠くなるため、分解能すなわち単位長さあたりの画素数が小さくなる。図8(b)では、右側に示した図のようにラインセンサカメラ12が左を向いているため、視野の左側で分解能が小さくなる。
分解能のグラフが図8(a)、(b)のように傾いている場合には、ラインセンサカメラ12の向きが基準板3に対して正面を向くように、分解能の表示を逐次確認しながら調整すればよい。
さらに図8(c)のように分解能が一定だが分解能が全体に小さい場合には、基準板3とラインセンサカメラ12との距離が離れていることが考えられる。従って、このような場合には、ラインセンサカメラ12を基準板3に近づけるか、レンズ15の倍率を上げればよい。
分解能を調整させるための表示においては、図8(a)〜(c)に示すように、分解能を表すグラフと共に、図8の右側に示したようなラインセンサカメラ12の向きを示した図も同時に表示すると、より直感的な操作が可能となり望ましい。
なお、表示の更新にかかるステップS2からステップS7までの一連の処理は、一定周期毎に行われても良い。ラインセンサカメラ12の調整操作に応じて表示が更新されるため、調整の操作性を向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形したものも本発明の範囲に含まれる。
例えば、較正パタンとして図3に示す濃淡パタンを用いたが、濃淡パタンでなくとも、ラインセンサカメラ12が検出できる程度の所定の太さの直線を5本以上引いたパタンとしてもよい。その場合、画像アドレスu1を求めるには、画像信号波形において、直線に該当する部分の中央を取るなどすればよい。また、基準板3は板でなくとも、ワイヤを張ってパタンを作ったものでも良い。
また、上述の実施形態では単一のラインセンサカメラを較正する場合について説明したが、複数のラインセンサカメラを調整するように拡張することもできる。この際、視野が同じだが、受光角度の異なるラインセンサカメラを合わせることは当然可能である。また、外観検査装置のシート幅方向にカメラを一列に並べるなど、シートの幅方向にずらして配置された視野を一直線に揃える場合は、一つのラインセンサカメラの視野内で上述の条件1〜4を満たすように較正パタンを構成すればよい。
また、上述の実施形態では主に白黒のラインセンサカメラを想定して説明したが、カラーのラインセンサカメラの較正を行うことも当然可能である。また、カラーセンサの場合には、較正パタンをカラーパタンとすることもできる。
本発明は、複数の直線要素からなるパタンが描かれた基準板を撮像して、その直線要素が現れる画像アドレスと前記既知の直線要素の情報から、画像アドレスから基準板上の点へ写像する座標変換パラメータを推定することによって、基準板上での視野位置と分解能を算出し、それらを表示するようにしたので、視野のズレ、傾き(回転)のみならず分解能まで一目で把握することができる。従って、簡単な調整機構であっても、これらの表示を見ながら簡単かつ直感的に調整することができる。
なお、上述の実施の形態で説明した各機能は、ハードウエアを用いて構成しても良く、また、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現しても良い。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
更に、各機能は図示しない記録媒体に格納したプログラムをコンピュータに読み込ませることで実現させることもできる。ここで本実施の形態における記録媒体は、プログラムを記録でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記録形式は何れの形態であってもよい。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の実施の形態に係るラインセンサカメラの較正方法が適用される外観検査装置を示す概略構成図。 ラインセンサカメラ及び照明装置の配置の一例を示す図。 基準板に描かれている較正パタンの一例を示す図 ラインセンサの較正方法を説明するためのフローチャート ラインセンサカメラの概略の位置調整方法を説明する図。 画像アドレスと基準板上の座標およびそれらの写像関係を表す図。 各画像アドレスでの分解能をプロットしたグラフ。 分解能をプロットしたグラフと、それらに対応するカメラの向きを表す図。
符号の説明
L0…信号強度、u1…画像アドレス、ν…座標変換パラメータベクトル、1…検査ヘッド、3…基準板、5…較正支援装置、6…表示装置、7…一次元濃淡画像、12…ラインセンサカメラ、21…検査基準位置、31…較正パタン、32…基準線、33…視野、51…画像アドレス検出部、52…較正パタンデータ記憶部、53…座標変換推定部、54…視野位置算出部、55…分解能算出部。

Claims (6)

  1. ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正する方法であって、
    下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板を
    (a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、
    (b)直線要素が全て平行ということがない、
    (c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、
    前記仮想の基準線が前記所定の基準位置に一致するように設置するステップと、
    前記ラインセンサカメラで前記基準板上の前記パタンを撮像して1次元画像を得るステップと、
    前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出するステップと、
    前記検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定するステップと、
    前記推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置と各画像アドレスでの分解能を算出するステップと、
    を備えたことを特徴とするラインセンサカメラの較正方法。
  2. 前記算出されたラインセンサカメラの視野位置を、前記仮想の基準線に対する相対的な位置関係として表示するステップを有することを特徴とする請求項1に記載のラインセンサカメラの較正方法。
  3. 前記表示するステップでは、
    前記算出されたラインセンサカメラの分解能の表示とともに、前記ラインセンサカメラの前記基準板に対する傾き状態を示す画像を表示することを特徴とする請求項1または2に記載のラインセンサカメラの較正方法。
  4. 前記パタンは、濃淡画像、または線画、または線材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のラインセンサカメラの較正方法。
  5. ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正する装置であって、
    下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板と、
    (a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、
    (b)直線要素が全て平行ということがない、
    (c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、
    前記基準板を所定の位置に設置する設置手段と、
    前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定する推定手段と、
    前記推定手段で推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置を算出する視野位置算出手段と、
    前記推定手段で推定した座標変換パラメータに基づいて各画像アドレスでの分解能を算出する分解能算出手段と、
    を備えることを特徴とするラインセンサカメラの較正装置。
  6. ラインセンサカメラの視野が所定の基準位置を撮像するように較正するためのプログラムであって、
    下記(a)〜(c)の3つの条件を満足するパタンを有する基準板を前記ラインセンサカメラで撮像して1次元画像を得るステップと、
    (a)仮想の基準線と交差する5本以上の直線要素を有する、
    (b)直線要素が全て平行ということがない、
    (c)直線要素の延長線が全て一点で交わることがない、
    前記撮像して得られた1次元画像において前記直線要素に対応する画像アドレスを検出するステップと、
    前記検出した直線要素に対応する画像アドレスと前記基準板上での前記直線要素の位置と向きの情報を用いて、任意の画像アドレスを基準板上の対応する点へ写像する座標変換パラメータを推定するステップと、
    前記推定した座標変換パラメータに基づいて前記基準板上での前記ラインセンサカメラの視野位置と各画像アドレスでの分解能を算出するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2008143084A 2008-05-30 2008-05-30 ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム Expired - Fee Related JP5251263B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008143084A JP5251263B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008143084A JP5251263B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009288165A JP2009288165A (ja) 2009-12-10
JP5251263B2 true JP5251263B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=41457510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008143084A Expired - Fee Related JP5251263B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5251263B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6035580B2 (ja) * 2012-06-29 2016-11-30 株式会社明電舎 パンタグラフ測定用ラインセンサのキャリブレーション装置及びパンタグラフ測定用ラインセンサのキャリブレーション支援装置。
KR101648266B1 (ko) * 2014-09-25 2016-08-12 현대제철 주식회사 라인 스캔 카메라 교정장치
JP6696230B2 (ja) * 2016-03-07 2020-05-20 株式会社明電舎 ラインセンサカメラのステレオキャリブレーション装置及びステレオキャリブレーション方法
JP7044016B2 (ja) * 2018-09-05 2022-03-30 株式会社明電舎 ラインセンサカメラのキャリブレーション装置及び方法
CN117241012B (zh) * 2023-11-16 2024-02-06 杭州百子尖科技股份有限公司 一种线阵相机的校准装置、校准方法及机器视觉检测系统

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57210781A (en) * 1981-06-19 1982-12-24 Toshiba Corp Aligning method for solid-state image pickup element
JPH1146359A (ja) * 1997-07-25 1999-02-16 Fuji Electric Co Ltd 撮像装置の視野位置ずれ調整用被写体
JP4405009B2 (ja) * 1999-10-28 2010-01-27 パナソニック株式会社 ラインセンサーカメラを備えた検査機のキャリブレーション方法
JP2005274272A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Hitachi High-Tech Electronics Engineering Co Ltd ラインセンサカメラのキャリブレーション方法および外観検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009288165A (ja) 2009-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6083747B2 (ja) 位置姿勢検出システム
CN105066884B (zh) 一种机器人末端定位偏差校正方法及系统
JP4885584B2 (ja) レンジファインダ校正方法及び装置
CA2553477C (en) Transprojection of geometry data
JP4109077B2 (ja) ステレオカメラの調整装置およびステレオカメラの調整方法
JP6080407B2 (ja) 3次元計測装置及びロボット装置
JP2009042162A (ja) キャリブレーション装置及びその方法
CN111263142B (zh) 一种摄像模组光学防抖的测试方法、装置、设备及介质
JP5251263B2 (ja) ラインセンサカメラの較正方法、較正装置及びプログラム
JP2012253758A (ja) 車両視覚システムの較正方法および車両視覚システム
US9449378B2 (en) System and method for processing stereoscopic vehicle information
CN112135120B (zh) 基于抬头显示系统的虚像信息测量方法及系统
US9286506B2 (en) Stereoscopic measurement system and method
US20230083150A1 (en) Scanning system and calibration thereof
CN112505663B (zh) 用于多线激光雷达与相机联合标定的标定方法
JP2007322162A (ja) 3次元形状測定装置及び3次元形状測定方法
AU2009248999A1 (en) Stereoscopic measurement system and method
JP6216525B2 (ja) カメラ画像のキャリブレーション方法およびキャリブレーション装置
RU2579532C2 (ru) Оптико-электронный стереоскопический дальномер
JP2014032161A (ja) 画像処理装置及び方法
EP2283314B1 (en) Stereoscopic measurement system and method
CA2828598C (en) Stereoscopic measurement system and method
CN113641318B (zh) 显示数据校准方法及系统
JPH0341307A (ja) 撮像システム及び図面作成システム
JPH0792365B2 (ja) 被測定物の位置検出方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees