JP5250532B2 - 開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー - Google Patents

開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー Download PDF

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Description

本発明は、化学実験や薬品調合などに使用されるドラフトチャンバーにおいて、前面開口部からの流入風速を一定に保持する開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバーに関するものである。
従来、化学実験や薬品調合などに使用されるドラフトチャンバーは、化学実験などを行う作業室の前面に上下方向にスライドして開口する透明な開閉窓部を有し、前記作業室の上方に設けた排気ダクトに排気ダンパーと排気ファンを取付け、前記作業室内の空気を吸引すると共に外部に排出して作業室内に発生するおそれのある有毒ガスが設置室内に流出して作業者が誤って吸引するのを防止している。
ドラフトチャンバーでの作業は、非常に危険を伴う作業が多いことから、開閉窓部の開口部分から作業室内に流入する空気の流入風速は、法律により一定の基準(法定基準値)が設けられている。
そのため、ドラフトチャンバーは、本体正面に設けた開閉窓部の開口部分からの流入風速が基準値(シャッター面風速設定値)となるようにするため、開閉窓部の開口面積を開閉センサーにより測定して流入風速を算出し、排気ダクト付近または作業室内に排気風量を測定する風量センサーが取付けられ、該風量センサーからの信号を制御部で処理し、排気風量を調整することで流入風速を一定になるように制御している。
前記開閉窓部における開口部分、即ち、開口度からの流入風速は、該開口部分の開口面積と排気風量から算出し、排気風量は排気ダクトの断面積と風量センサーからの測定値(排気風速)から算出する。前記開口部分の開口面積は開口部分の横幅と高さとで算出するが、開閉窓部は上下動するため開口面積は一定しない。そのため、開閉窓部に上下動可能に取り付けたシャッター14の昇降動を測定して開口度(高さ)を測定するセンサーが窓部に取付けられている。
一方、前記ドラフトチャンバーに取付けられている風量センサー(熱式風速計)の多くは温度センサーが使用され、開閉窓部の開閉量を測定するセンサーとしては、該開閉窓部を吊り下げているワイヤーにポテンショメータやワイヤー巻取り式の可変抵抗ボリュームなどを連動して測定している。
特開2002−219368号 特開平10−318575号
しかし、前記風量センサーとして使用される温度センサーは、室内の埃等が付着しやすいため目詰まりしてセンサーとしての精度が低下しやすく、そのため、短期間でのメンテナンスと精度調整が必要であった。
また、開閉窓部の高さを測定するワイヤー巻取り式の可変抵抗ボリュームは、ワイヤー巻き取り時におけるワイヤーが引っ掛かりやすく、また、経年変化によるワイヤーの切断などが生じやすく安全性に問題があった。
さらに、開閉窓部の開口部分の開口度を測定するセンサーとして使用される、例えば、ポテンショメータは、センサー部分に埃が溜まりやすく正確な測定が困難になるおそれがあるため、前記温度センサーと同様に短期間のサイクルでメンテナンスを行う必要があった。
前記ドラフトチャンバーの排気風量を測定する風量センサーや、開閉窓部に装着したシャッターの開閉量を測定する開閉センサーは埃が付着しやすいことから、測定精度を確保するため短期間でのメンテナンスと精度調整が必要となり、また、ワイヤーの経年変化により測定値の検出精度が低下しやすいなど多くの課題を有している。そこで、本発明は、開閉窓部の開口部分の開口度を測定する開閉センサーに、埃やごみが付着し難いセンサーを使用し、また、開閉センサーが測定した開口度に誤差が生じた場合でも、開閉窓部の開閉を利用して開閉センサーの測定値(メモリ)を消去してあらかじめ制御装置に記憶させてある開口度に合わせた正しい測定値にリセットすることにより、逆流による事故の発生を防止する安全なドラフトチャンバーを提供することを目的とする。
本発明は、作業室12の前面に開口した窓部13を有する本体11と、前記窓部13を上下方向に開閉する透明なシャッター14と、前記作業室12の上方で該作業室と外気を連通する排気ダクト20と、前記作業室12内の排気風量を調節する排気ダンパー23と、前記作業室内の空気を排気ダクト20を介して強制排気する排気ファン26または前記排気ダンパー23を自動開閉する駆動モーター24とを具えたドラフトチャンバーにおいて、
前記窓部13に上下動可能に取付けたシャッター14の開閉量である開口度15を測定する一対の開閉センサー30と、前記排気ダクト20の排気風量を測定する差圧センサー37と、前記シャッター14が一定の高さを通過したとき前記開閉センサー30が測定した測定値をリセットするリセットセンサー40と、前記開閉センサー30と差圧センサー37とリセットセンサー40とからの信号を演算処理して排気ダンパー(23)または排気ファン(26)に信号を出力する制御装置45を設けてなり、前記排気ダンパー23または排気ファン26の排気風量を前記制御装置の制御部46により、差圧センサー37で測定し換算した排気風量と開閉センサー30で測定し算出したシャッターの開口部分の開口面積とで開口度15への現在の流入風速を算出し、さらに前記制御部46により排気ダンパー23の開口部分または排気ファン26で排気風量を調整して現在の流入風速を予め記憶してある流入風速と一致するように制御して前記シャッターの開口部分である開口度15からの適正な流入風速を一定にコントロールすることを特徴とする。また、前記一対の開閉センサー30は、前記作業室前面に設けた窓部13内にシャッター14をワイヤー17で吊り下げて昇降動させる滑車18に取付け、この滑車18の回転方向と回転数を測定して上下動するシャッター14の開閉量を電気信号として制御装置45に送信してシャッターの開口度15の開口面積を算出し、差圧センサー37を排気ダクト20の排気口21と排気ダンパー23の中間に位置させ、排気ダクト20の静圧を電気信号として制御装置45に送信して排気風量を換算し、前記制御装置の制御部46で前記開口度15の開口面積と前記排気風量から開口度15の流入風速を算出し、実測し算出した前記流入風速が予め予定した目標流入風速となるよう排気ダンパー23と駆動モーター24または排気ファン26で排気風量を自動制御し、且つ、前記シャッター14が一定の高さを通過したとき前記開閉センサー30が測定した開口測定値を消去し、予め制御装置45の制御部46にメモリされている正しい測定値を再入力するリセットセンサー40を取付けてなることを特徴とする。さらに、前記開閉センサー30は赤外線透過型の光学センサーで、該開閉センサーに形成した溝部31の内側の対向する位置の一方に投光部32、他方に受光部33を設け前記作業室前面に設けた窓部(13)内にシャッター(14)をワイヤー(17)で吊下げて昇降動させる滑車18に取付けた複数の遮光板34が前記開閉センサー30の溝部31を通過して投光部32からの赤外線が遮光板34によって遮光されることにより受光部33を介して信号を感知して前記制御装置45の制御部46に送信し、前記シャッターの開口度15の開口面積を算出することを特徴とする。さらにまた、前記差圧センサー37は差圧計で、前記排気ダクト20の排気口21と排気ダンパー23との間に取付けられ、排気ダクト20の排気口の静圧を電気信号として前記制御装置45の制御部46に送信して前記シャッターの排気風量を換算することを特徴とする。また、前記開閉センサー30で測定した信号を制御装置45により算出した前記シャッター14の開閉量である開口度15の開口面積と、前記排気ダクト20に取付けた差圧センサー37で測定した信号を制御装置45により換算した排気風量から、前記制御装置の制御部46により前記シャッター14の前記開口度15に流入する風速を算出することを特徴とする。さらに、前記リセットセンサー40は赤外線反射型の光学センサーで、前記窓部13を昇降動するシャッター14の半開位置に取付けられ、当該シャッター14の上端がリセットセンサー40を通過したときの信号を前記制御装置の制御部46に送信することを特徴とする。
以上
したがって、上下動するシャッター14の開口部分である開口度15を開閉センサー30で測定した信号を制御装置45により開口面積を算出し、排気ダクト20に取付けた差圧センサー37で測定した信号を制御装置45により排気風量を換算し、前記開口面積と排気風量とを制御部46で演算処理して開口度15への流入風速を求め、排気ダンパーの開口度または排気ファンの風量を制御し、該開口度15の流入風速を一定にすることにより開口度15での逆流を防止することができる。さらに、窓部13の所定位置にリセットセンサー40を取付けたことにより、シャッター14が所定位置を昇降動(通過)する度に前記開閉センサー30が記憶したシャッター14の開口度測定値を消去してリセットすることにより、シャッターの昇降動時の衝撃による滑車の異常回転や、ドラフトチャンバーの電源をOFFにした後、シャッターを開閉したときに生じる滑車の回転などにより生じた開閉センサーの誤測定を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1は本発明にかかるドラフトチャンバーの正面から見た模式図、図2は図1の中央縦断面図、図3は滑車に取付けた開閉センサーの正面図、図4は図3のA―A線断面図、図5は図3のB―B線断面図、図6は開閉センサーが感知する右回転と左回転の波形を示す説明図、図7は制御部のフローチャートである。ドラフトチャンバー(以下、ドラフトという)10は、本体11の内部に設けた空間に作業室12を形成し、該作業室の前面を開口した窓部13を設け、前記窓部13には、透明なガラス板またはアクリル板などで形成したシャッター14を上下方向へ開閉可能に取付け、前記作業室12の上方には該作業室と外気とを連通する排気ダクト20を取付け、該排気ダクト内の途中に前記作業室内の排気風量を調節する排気ダンパー23と、前記作業室内の空気を排気ダクト20に吸引すると共に外部に排出する排気ファン26とを具えてある。
前記シャッター14は、手動で上下動可能に取付けてあり、いわゆるバランスウエイト機構により開閉させるものが一般的である。このバランスウエイト機構は、前記シャッター14とほぼ同じ重量の錘16を作業室12内の裏面側で、シャッター14の左右両側の上端に連結した2本のワイヤー17で吊下げ、前記ワイヤー17を本体11の上部両側前後方向にそれぞれ取付けた複数の滑車18を介して上下動可能に吊下げてある。この滑車18は前記シャッター14の上下動と共に正回転または逆回転する。
前記排気ダクト20は、一端を前記作業室12の天井に設けた排気口21に接続し、他端を屋外に排気可能に取付けてある。前記排気ダクト20の排気口21には、オリフィス(図示せず)や排気ガス洗浄器(図示せず)を取付け圧損を生じさせ圧損を排気ダクト20内の静圧として前記制御装置45に送信し排気風量に換算する。排気ダクト20には、作業室内の排気風量を調節する排気ダンパー23を取付けてあり、ダンパーを開閉する駆動モータ24がドラフト10内に取付けた制御装置45の制御部46により自動制御されて開閉可能に取付けてある。
前記排気ファン26は、排気ダクト20の途中に取付けられ、前記制御装置45の制御部46により自動制御され、流入風速が前記シャッター14の開口度15に関係なく一定となるように排気ファン26の排気風量が調節されている。この排気ファン26は、モータの回転数を制御装置45内のインバータ制御により運転し、低い排気風量の運転となった時には消費電力を抑えることができる。
このドラフト10には、窓部13の開口部分から作業室12内に流入する空気の流入風速が法定された一定の基準をクリアするため、窓部13のシャッター14に取付けた開閉センサー30と、排気ダクト20の排気口21に取付けた差圧センサー37と、前記窓部13の所定位置に取付けた開閉センサー30により上下動するシャッター14の開口度15の誤測定を防止するためのリセットセンサー40とを取付けて制御している。
前記各センサーは、ドラフト内に収容した制御装置45とそれぞれ電気的に接続され、前記制御装置45に内蔵した制御部46により、差圧センサー37で測定し換算した排気風量と開閉センサー30で測定し算出したシャッターの開口部分の開口面積とで開口度15への現在の流入風速を算出し、さらに前記制御装置45に内臓した制御部46により排気ダンパー23の開口部分または排気ファン26で排気風量を調整して現在の流入風速を予め記憶してある流入風速と一致するように制御している。
前記シャッター14の開口度15を測定する開閉センサー30は、図1〜5に示すごとく、前記本体11の上部両側の前後に取付けた任意の滑車、例えば、正面右側前部に取付けた主滑車18aに取付けてある。この開閉センサー30は、前記主滑車18aの側面と対向する位置に取付けられ、無接触方式の光学式センサーを使用する。光学式センサーは、非接触なため機械的な故障も少なく埃やチリなども付着しにくいためメンテナンスの回数を減少させることができ、また、正確な測定ができるので作業効率の向上を図ることができる。
前記光学式センサーは、例えば、赤外線透過型センサー(フォトマイクロセンサー)が好ましく、図3、4に示すごとく、先端感知部分に形成した溝部31の内側に対向する位置の一方に投光部(LED)32、他方に受光部(フォトトランジスタ)33を設けて形成してある。
この開閉センサー30は、前記赤外線透過型センサー2個を一組として使用し、各センサーの溝部31の間を前記主滑車18aの側面に一定間隔で同心円上に取付けた遮蔽板(センサチップ)34を通過させ、投光部32から投射された赤外線が遮光されることにより受光部33を介してON信号(パルス)を制御装置45に送信する。
制御装置45の制御部46において、図6に示すごとく、上下に位置した一対の開閉センサー30a、30bは、それぞれの投光部32と受光部33との間を前記遮光板34が通過するON信号の位相差により回転方向を検知し、さらに遮光板の通過するON信号回数をカウントすることによりシャッター14の開口部分の開口度15を検出することができる。
この開閉センサー30a、30bで検出したシャッター14の開口度15は、開口の高さとして制御装置45の制御部46により、予め入力されている窓部幅で開口度15の開口面積を算出する。
前記差圧センサー37は、公知の差圧計を使用し、前記排気ダクト20の排気口21と排気ダンパー23との間に位置させて排気口21の静圧を制御装置45の制御部46に信号を出力し、制御部46にて排気風量に換算される。
40は窓部13に取付けたリセットセンサーで、前記窓部13に上下動可能に装着したシャッター14が任意高さに開口したしたとき、制御部46が記憶している開口測定値を消去し、制御部46に予めメモリされている正しい滑車の回転数による開口測定値(開口度)を新たに制御部46に記憶させる。
前記開閉センサー30は、シャッター14の急激な上下動や衝撃などにより生じる滑車の異常回転や、ドラフトの電源をOFFにした後、シャッター14を開閉したときに生じる滑車の回転などにより、開閉センサー30が測定する開口測定値に誤差が生じる場合がある。
この開閉センサー30が滑車18の回転による測定誤差をそのままにすると、誤った回転数による開口度(測定値)で開口面積が計算され、その誤差を制御部で流入風速として算出して排気風量を制御すると、誤った制御信号を排気ダンパー23または排気ファン26に出力するため、排気風量が不足して前記シャッター下部に位置する開口部分からの流入速度が遅くなって逆流するおそれがある。
そこで前記窓部13にリセットセンサー40を取付け、好ましくはシャッター14の高さが約半開口(50%)したときに反応するように取付けてある。リセットセンサー40を窓部の低い位置に取付けると、開閉のたびにリセットされることになり、制御装置45の制御部46の負荷が増え処理能力が低下する。また、窓部のあまり高い位置に取付けると当該位置まで開口する頻度が少なくなり、開閉センサーに誤差が生じるとリセットすることができない場合が生じるおそれがある。
そこで、リセットセンサー40を前記窓部13の半開位置に取付けることにより、開閉センサーの測定値に誤差がなくても適当な間隔で開閉センサー30をリセットすることができるので適正な測定を可能にすることができる。
リセットセンサー40として使用する光学センサーは、例えば、赤外線透過型センサー(限定反射型センサー)が好ましく、前記シャッター14を前記窓部13の全閉口位置から上方へ引き上げて半開口(50%)位置に来たときに信号を制御装置45に送信し、前記したごとく、制御部46の記憶メモリを消去して新たに正しい値を入力(リセット)することにより、排気風量が不足してシャッター14下方の開口度15からの流入速度が遅くなって逆流するのを防止することができて安全である。
図8はドラフト10に取付けた制御装置45のブロック図で、該制御装置に内蔵した制御部46により、前記開閉センサー30と差圧センサー37とリセットセンサー40とからの信号を演算処理して排気ダンパー23または排気ファン26に信号を出力し、排気風量を制御して開口度15からの適正な流入風速を一定にコントロールしている。
以下、本発明の実施の形態に係るドラフト10の作用について説明すると、ドラフト10は、図7に示すフローチャートに基づいて制御される。即ち、ドラフト10が運転されると同時にスタートし、第1、2ステップは、排気ファン26が回転して作業室内の空気を吸引排気すると共に、排気ダクト20に取付けた差圧センサー37で差圧を測定して制御部46により排気風量を換算すると同時に、シャッター14の開口度15を滑車18に取付けた開閉センサー30で測定し、その信号を制御装置45の制御部46に送信して該制御部で開口度15の開口面積を算出し、換算した該排気風量と該開口面積から開口度15への流入風速を算出する。
第3ステップは、測定して算出した前記流入風速と予め設定し記憶した目標流入風速とを制御部46でPID演算(実際の流入速度が目標流入風速に近づくように制御する演算処理)し、該制御部から制御信号を排気ダンパー23の駆動モータ24に出力して開口度を調整したり、または、排気ファン26の周波数を制御して排気風量を調整して開口度15からの流入風速を一定にする。
前記開閉センサー30は、前記したごとく、シャッター14の急激な上下動や衝撃などにより生じる滑車の異常回転や、ドラフトチャンバーの電源をOFFにした後、シャッターを開閉したときの滑車の回転などにより生じた開口測定値の誤差を、シャッター14が半開口したとき作動するリセットセンサー40により、シャッターの開口度測定メモリを消去し、予め制御部46に記憶させてある正しい開口度のメモリにリセットするようにしてある。したがって、開閉センサー30が測定するシャッター14の開口度測定に誤りが生じる可能性は低く、安全で適正な流入風速を供給して逆流を防止することができ安全である。
ドラフト10の適正な流入風速の制御は、制御装置45に内蔵したインバータにより周波数制御して排気ファン26を制御する場合と、排気ダンパー23を駆動モーター24で開度調節して排気風量をコントロールする方法とがあり、ドラフト一台ごとに単独排気させる排気方式の場合は、主に排気ファン26を制御して排気風量を調節している。
また、複数のドラフトを同一排気ダクトで繋ぐ集中排気方式の場合は、建屋側に容量の大きな排気ファンを1台設置し、該排気ファンで一定の吸引力を発生させ、各ドラフトの排気ダクトに取付けた排気ダンパー23と駆動モーター24により排気ダンパー23の開度を自動調整し各作業室内の排気風量を制御する方法が行われている。
上記したように本発明は、滑車18に取付けた開閉センサー30と、窓部13に取付けたリセットセンサー40に赤外線透過型センサーを使用することによりメンテナンスと誤差調整回数を減らすことができるため作業効率の向上を図ることができる。また、開閉センサー30とリセットセンサー40とを連動させることにより、開閉センサー30での誤測定を防止し、常に安全で適正な開口度15からの流入風速をコントロールすることができる作用を有するものである。
本発明に係るドラフトチャンバーの正面から見た模式図である。 図1の中央縦断面図である。 滑車に取付けた開閉センサーの正面図である。 図3のA―A線断面図である。 図3のB―B線断面図である。 開閉センサーが感知する右回転と左回転の波形を示す説明図である。 制御部のフローチャートである。 制御装置のブロック図である。
10 ドラフトチャンバー
11 本体
12 作業室
13 窓部
14 シャッター
15 開口度
18 滑車
20 排気ダクト
21 排気口
23 排気ダンパー
24 駆動モーター
26 排気ファン
30 開閉センサー
37 差圧センサー
40 リセットセンサー
45 制御装置
46 制御部(PLC)

Claims (6)

  1. 作業室(12)の前面に開口した窓部(13)を有する本体(11)と、前記窓部(13)を上下方向に開閉する透明なシャッター(14)と、前記作業室(12)の上方で該作業室と外気を連通する排気ダクト(20)と、前記作業室(12)内の排気風量を調節する排気ダンパー(23)と、前記作業室内の空気を排気ダクト(20)を介して強制排気する排気ファン(26)または前記排気ダンパー(23)を自動開閉する駆動モーター(24)とを具えたドラフトチャンバーにおいて、
    前記窓部(13)に上下動可能に取付けたシャッター(14)の開閉量である開口度(15)を測定する一対の開閉センサー(30)と、前記排気ダクト(20)の排気風量を測定する差圧センサー(37)と、前記シャッター(14)が一定の高さを通過したとき前記開閉センサー(30)が測定した測定値をリセットするリセットセンサー(40)と、前記開閉センサー(30)と差圧センサー(37)とリセットセンサー(40)とからの信号を演算処理して排気ダンパー(23)または排気ファン(26)に信号を出力する制御装置(45)を設けてなり、前記排気ダンパー(23)または排気ファン(26)の排気風量を前記制御装置の制御部(46)により、差圧センサー(37)で測定し換算した排気風量と開閉センサー(30)で測定し算出したシャッターの開口部分の開口面積とで開口度(15)への現在の流入風速を算出し、さらに前記制御部(46)により排気ダンパー(23)の開口部分または排気ファン(26)で排気風量を調整して現在の流入風速を予め記憶してある流入風速と一致するように制御して前記シャッターの開口部分である開口度(15)からの適正な流入風速を一定にコントロールすることを特徴とする開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
  2. 前記一対の開閉センサー(30)は、前記作業室前面に設けた窓部(13)内にシャッター(14)をワイヤー(17)で吊り下げて昇降動させる滑車(18)に取付け、この滑車(18)の回転方向と回転数を測定して上下動するシャッター(14)の開閉量を電気信号として制御装置(45)に送信してシャッターの開口度(15)の開口面積を算出し、差圧センサー(37)を排気ダクト(20)の排気口(21)と排気ダンパー(23)の中間に位置させ、排気ダクト(20)の静圧を電気信号として制御装置(45)に送信して排気風量を換算し、前記制御装置の制御部(46)で前記開口度(15)の開口面積と前記排気風量から開口度(15)の流入風速を算出し、実測し算出した前記流入風速が予め予定した目標流入風速となるよう排気ダンパー(23)と駆動モーター(24)または排気ファン(26)で排気風量を自動制御し、且つ、前記シャッター(14)が一定の高さを通過したとき前記開閉センサー(30)が測定した開口測定値を消去し、予め制御装置(45)の制御部(46)にメモリされている正しい測定値を再入力するリセットセンサー(40)を取付けてなることを特徴とする請求項1記載の開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
  3. 前記開閉センサー(30)は赤外線透過型の光学センサーで、該開閉センサーに形成した溝部(31)の内側に対向する位置の一方に投光部(32)、他方に受光部(33)を設け前記作業室前面に設けた窓部(13)内にシャッター(14)をワイヤー(17)で吊下げて昇降動させる滑車(18)に取付けた複数の遮光板(34)が前記開閉センサー(30)の溝部(31)を通過して前記投光部(32)からの赤外線が該遮光板(34)により遮光されることにより受光部(33)を介して信号を感知して前記制御装置(45)の制御部(46)に送信し、前記シャッターの開口度(15)の開口面積を算出することを特徴とする請求項1記載の開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
  4. 前記差圧センサー(37)は差圧計で、前記排気ダクト(20)の排気口(21)と排気ダンパー(23)との間に取付けられ、排気ダクト(20)の排気口の静圧を電気信号として前記制御装置(45)の制御部(46)に送信して前記シャッターの排気風量を換算することを特徴とする請求項1記載の開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
  5. 前記開閉センサー(30)で測定した信号を制御装置(45)により算出した前記シャッター(14)の開閉量である開口度(15)の開口面積と、前記排気ダクト(20)に取付けた差圧センサー(37)で測定した信号を制御装置(45)により換算した排気風量から、前記制御装置(45)の制御部(46)により前記シャッター(14)の前記開口度(15)に流入する風速を算出することを特徴とする請求項1記載の開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
  6. 前記リセットセンサー(40)は赤外線反射型の光学センサーで、前記窓部(13)を昇降動するシャッター(14)の半開位置に取付けられ、当該シャッター(14)の上端がリセットセンサー(40)を通過したときの信号を前記制御装置(45)の制御部(46)に送信することを特徴とする請求項1記載の開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー。
JP2009259472A 2009-11-13 2009-11-13 開閉窓部風速制御装置付ドラフトチャンバー Active JP5250532B2 (ja)

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