JP5248537B2 - ゴルフシャフト設計装置及びゴルフシャフト設計プログラム - Google Patents

ゴルフシャフト設計装置及びゴルフシャフト設計プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ゴルファーの技量に適したゴルフシャフトを設計するゴルフシャフト設計装置及びゴルフシャフト設計プログラムに関する。
従来から、ゴルフクラブ、ゴルフボール等のゴルフギアを自分の実力、技能に照らして選択するだけでなく、理想または趣味嗜好に合わせて選択できるようにするために、インターネット等通信ネットワークを介してユーザ端末と接続し、ユーザ端末のユーザに好適なゴルフギアの選定を行なうゴルフギア選定方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、インターネット等通信ネットワーク上でのゴルフプレイヤに適合するゴルフクラブ、ゴルフボール等ゴルフギアの客観的選定、即ちゴルフクラブ等のセッティングを可能にし、ゴルフプレイヤの年齢、スコア、ゴルフ歴等のゴルフ能力、技量に応じて実用的にゴルフクラブ、ボール等のゴルフギアを選定するだけでなく、ゴルフプレイヤの理想とするまたは趣味、嗜好に合わせたゴルフクラブ、ボール等ゴルフギアの選択を可能にし、ゴルフプレイヤの好みに適したゴルフクラブ等ゴルフギアを紹介し、購入を可能にするものである。
一方、ゴルフクラブにセンサを取り付けてスイングを行った場合のセンサ出力を解析することによりゴルフスイング運動の診断を行う装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。この装置を用いることによって、ゴルフスイングが正しいか否かを、競技場又は練習場のような実環境で、即座に判断することができるようになる。
特開2006−218078号公報 特表2008−506421号公報 特開2008−073210号公報
計算工学講演会論文集Vol.12
ところで、近年は、余暇の増加に伴い様々なレジャーやレクリエーションが楽しまれるようになっており、ゴルフはその一端を担う世界有数のレジャースポーツである。日本のゴルフ愛好者は数百万人とも言われ、それだけに愛好者の要求は多種多様であり、個人に適したゴルフシャフトの設計が求められている。
しかしながら、特許文献1に示すゴルフギア選定方法は、通信ネットワーク上でゴルフギア選定サーバが、ユーザ端末に性別、年齢、ゴルフ歴等現実的選定基準とは別に、理想とするゴルフ観等に関する設問と回答欄を送信し、その回答結果を所定のゴルフギア選定基準データと照合し、回答点数を算定基準に従って算定し、算定値に基づいて最適ゴルフギアを評価することにより、ゴルフギア観に適合するゴルフギアを選定し、選定したゴルフギアに関する情報をユーザ端末に送信するものであったため、ユーザが自身の技量の判断を誤って回答を行ってしまうと適切なゴルフクラブの選定が行われないという問題がある。
一方、特許文献2、3に示すゴルフスイング診断装置は、ゴルフスイングが正しいか否かを判断するものであるため、ゴルファーのスイングに適したゴルフクラブの選定やクラブシャフトの設計を行うことはできないという問題がある。特に、ゴルファーは、スイングを行う際に使用したクラブの曲げ剛性やねじれ剛性などを考慮に入れ、そのクラブ特性にあわせたスイングを行っており、特に上級者においてはその傾向が顕著である。すなわち、異なるゴルフクラブを使用してスイングを行った場合、使用したゴルフクラブにスイングを合わせてしまう傾向がある。この傾向は、ゴルファーの技量や癖によっても異なるため、ゴルフシャフトの最適設計を行う際にはゴルフクラブを使用するゴルファーのスイング特性を考慮に入れて、ゴルファーの技量や癖を確実に把握して、技量や癖に合致したゴルフシャフトの設計を行う必要がある。また、非特許文献1には、対象ゴルファーのスイング特性を考慮に入れて、ゴルファーの技量に適したゴルフシャフト(設計因子;曲げ剛性、ねじれ剛性、ヘッド重量)を設計する方法が記載されている。しかしながら、非特許文献1は、設計因子にヘッド重量を使用しているため、ゴルファーに適したゴルフクラブの設計は可能であったが、シャフトの特性に絞った設計には十分でないという問題がある。
近年、リシャフト傾向が強まり、ヘッドよりもシャフトが自身に合っているか否かを考慮するゴルファーが増加している。ゴルファー所有のヘッドに適し、かつゴルファーの技量に適したシャフトを設計するには、設計因子にヘッド重量を使用することは適していなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、シャフトの設計因子を曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布として、ゴルファーの技量に適したゴルフシャフトを設計することができるゴルフシャフト設計装置及びゴルフシャフト設計プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、シャフトに3軸の加速度と3軸の角速度を検出する6軸センサを取り付け、該シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した場合の前記6軸センサの出力データを計測データとして取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析し、得られた身体負荷量が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析するとともに、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られた身体負荷量とゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、既存シャフトの識別情報に対して、該シャフトの設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータが関係付けられて予め記憶されたシャフトデータ記憶手段と、前記シャフトデータ記憶手段に記憶されている前記設計因子データを参照して、前記最適化処理手段において最適化された設計因子データに近い設計因子データを持つシャフトを選択するシャフト選択手段とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明は、シャフトに3軸の加速度と3軸の角速度を検出する6軸センサを取り付け、該シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した場合の前記6軸センサの出力データを計測データとして取得して、計測データ記憶手段に保存する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップとをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明は、シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析するとともに、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られた身体負荷量とゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップとをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明は、シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析し、得られた身体負荷量が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップとをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明は、前記ゴルフシャフト設計装置は、既存シャフトの識別情報に対して、該シャフトの設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータが関係付けられて予め記憶されたシャフトデータ記憶手段をさらに備え、前記シャフトデータ記憶手段に記憶されている前記設計因子データを参照して、前記最適化処理ステップにおいて最適化された設計因子データに近い設計因子データを持つシャフトの識別情報を選択するシャフト選択ステップをさらにコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明によれば、複数のゴルフクラブそれぞれのスイング時の計測データから、対象ゴルファーの技量を関数化した応答曲面を算出し、この応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、シャフトの設計因子データ(曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布)を変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の設計因子データを特定するようにしたため、対象ゴルファーのスイング特性を考慮に入れて、ゴルファーの技量に合致したゴルフシャフトを設計することができるという効果が得られる。
また、複数のゴルフクラブそれぞれのスイング時の計測データから、対象ゴルファーの技量を関数化した応答曲面を算出し、この応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップと身体の運動を変位データとして与え、シャフトの設計因子データ(曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布)を変化させながらゴルフクラブヘッドと身体の運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動と身体負荷量が所定の目的関数を満たした場合の設計因子データを特定するようにしたため、対象ゴルファーのスイング特性と身体負荷を考慮に入れて、ゴルファーの技量に合致したゴルフシャフトを設計することができるという効果が得られる。
また、既存シャフトの設計因子データを参照して、最適化された設計因子データに最も近い設計因子データを持つ既存シャフトを選択するようにして、対象ゴルファーのスイング特性を考慮に入れた既存シャフトの選択を行うことができるため、ゴルファーの技量に合致した既存ゴルフシャフトの選択することができるという効果も得られる。また、設計因子データとして曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布を使用することにより、シャフトの特性に絞った設計が可能となるため、ゴルファーが所有するヘッドに適し、かつゴルファーの技量に適したシャフトを設計することができるという効果も得られる。
本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示すゴルフシャフト設計装置2の動作を示すフローチャートである。 ゴルフシャフトの設計因子の一例を示す説明図である。 試打に使用する9本のゴルフシャフト特性の一例を示す説明図である。 図1に示す座標データ記憶部22のテーブル構造を示す説明図である。 図1に示すシャフトデータ記憶部34のテーブル構造を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 図7に示すゴルフシャフト設計装置2の動作を示すフローチャートである。 図1に示す座標データ記憶部22のテーブル構造を示す説明図である。 身体負荷解析に用いる身体とクラブのモデルを示す説明図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態によるゴルフシャフト設計装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、予め設計因子が既知であるゴルフクラブであり、グリップ部分のシャフト内部に6軸センサ11と、6軸センサ11の出力を無線通信によって外部へ送信する送信部を備えている。6軸センサ11は、3軸の加速度と、3軸の角速度を検出して出力するセンサである。
符号2は、ゴルフシャフト設計装置である。符号20は、送信部12が送信するセンサ出力データを受信する受信部である。符号21は、受信部20が受信したセンサ出力データを計測データとして記憶する計測データ記憶部である。符号22は、6軸センサ11の出力データ(計測データ)から解析処理しやすい座標値データに変換した結果を記憶する座標データ記憶部である。符号23は、キーボードやマウス等で構成する入力部である。符号24は、液晶のディスプレイ装置等で構成する表示部である。符号25は、計測データ記憶部22に記憶されている計測データを読み込み、解析処理しやすい座標値データに変換して座標データ記憶部22へ書き込む計測データ入力部である。符号26は、座標データ記憶部22に記憶されている座標値データから、ゴルフクラブ1を試打した時のスイング応答曲面を求める応答曲面算出部である。符号27は、設計対象のゴルフシャフトの設計因子を最適化するための目的関数を入力する目的関数入力部である。
符号28は、設計対象のゴルフシャフトの設計因子を最適化する処理を行う最適化処理部である。符号29は、設計因子の値を選択する設計因子選択部である。符号30は、設計因子選択部29において選択された設計因子の値と、応答曲面算出部26において算出されたスイング応答曲面に基づいて、設計対象のゴルフシャフトを用いたゴルフクラブヘッドの運動の解析を、動的有限要素法を用いて行うスイング解析部である。符号31は、スイング解析部30において得られたゴルフクラブヘッドの運動の解析結果が目的関数入力部27によって入力した目的関数を満たしたか否かを評価する目的関数評価部である。符号32は、最適化された設計対象のゴルフシャフトの設計因子に最も近い値を持つ既存シャフトを選択するシャフト選択部である。符号33は、最適化処理部28において得られた最適化された設計因子の値を記憶する最適解記憶部である。符号34は、既存シャフトの識別情報に対して、該シャフトの設計因子データが関係付けられて予め記憶されたシャフトデータ記憶部である。
次に、設計対象のゴルフシャフトを使用するユーザのスイング計測データを得るための試打に用いるゴルフクラブ1について説明する。ゴルファーは、スイングを行う際に使用したクラブの曲げ剛性やねじれ剛性などを考慮に入れ、そのクラブ特性にあわせたスイングを行うため、所定の特性を有する1本のゴルフクラブを使用してスイングの計測データを取得して、スイングの解析を行っても妥当な解析結果を得ることができない場合がある。そこで、実験計画法に基づき、設計因子として、曲げ剛性、ねじれ剛性、曲げ剛性分布(調子)を使用し、それぞれ3水準として、直行表L9に基づき9本のゴルフクラブを作製した。
図3に示すように、シャフトの3つの設計因子は、たわみで規定する曲げ剛性(図3(a))と、ねじれ角で規定するねじれ剛性(図3(b))と、シャフトのしなりが最も大きくなる点を示す関数Pの係数Cで規定する曲げ剛性分布(図3(c))とからなる。曲げ剛性分布は、シャフトのしなりが最も大きくなる点がグリップ寄りにある手元調子(butt)、ヘッド寄りにある先調子(tip)、中間にある中調子(mid)で表現する。3つのシャフトの設計因子が、曲げ剛性、ねじれ剛性、ヘッド重量である場合に比べてシャフトの特性に絞った設計が可能となる点で有利である。
図4に、スイング計測データを得るための試打に用いる9本のゴルフクラブの特性を示す。図4において、ねじれ剛性と曲げ剛性は、正規化した値を示しており、値が大きい方が剛性が高いことを意味する。ねじれ剛性、曲げ剛性は共に、規定の長さと径を有する場合にゴルフシャフトとして機能する上限値1.5及び下限値0.5と、その中間値である1.0を採用した。また、曲げ剛性分布(調子)は、関数Pの係数Cで規定する値を、手元調子(butt)、先調子(tip)、中調子(mid)のいずれかに割り当てている。図1には、ゴルフクラブ1が1本のみ図示されているが、計測データの取得は、前述した9本のゴルフクラブ1を使用して、設計対象のゴルフシャフトを使用するユーザが試打したときのスイングの計測データを取得する。
なお、図4に示す9本のゴルフクラブに取り付けられるヘッドは同一のものを使用しており、また、シャフト長さとゴルフクラブの重量も同一である。ゴルフクラブヘッド、シャフト長さ及びゴルフクラブ重量は、設計対象のシャフトを使用するユーザが好みや技量に応じて予め決めておくものである。また、9本のゴルフクラブ1は、6軸センサ11、送信部12等をシャフト内に挿入することによりゴルフクラブ1の総重量が重くならないように、6軸センサ11、送信部12及びこれらを動作させるために必要な機器全体の重量を20gに抑えている。これにより、市販の軽量グリップを用いることで総重量の増加を抑えることができるためクラブの重量増加によるスイングへの悪影響を与えないようにしている。
次に、図2を参照して、図1に示すゴルフシャフト設計装置2の動作を説明する。まず、試打を行う者(設計対象のゴルフシャフトを使用するユーザ)は、9本のゴルフクラブ1のうち、クラブNo.が「1」であるゴルフクラブ1を使用して試打を行う。6軸センサ11は、この試打動作中の検出結果を送信部12に対して出力する。送信部12は、6軸センサ11から検出データの出力が行われると、無線通信を使用してセンサ出力データを外部へ送信する。このセンサ出力データは、受信部20によって受信され、受信したセンサ出力データを計測データとして計測データ記憶部21に記憶する(ステップS1)。この動作を9本のゴルフクラブ1(クラブNo.が「2」〜「9」)について繰り返し行うことによって、計測データ記憶部21には、少なくとも9本のゴルフクラブ1のそれぞれによって1回試打した場合の時系列の計測データが記憶されることになる。計測データ記憶部21には、試打したゴルフクラブを識別可能なクラブNo.と計測データが関係付けられて記憶される。
次に、シャフト設計者が、入力部23からシャフト設計を行うことを指示する操作を行うと、計測データ入力部25は、計測データ記憶部21から9つの計測データを入力する(ステップS2)。そして、計測データ入力部25は、入力した計測データをゴルフクラブ1のグリップ部分の予め決められた2点の軌跡の3次元座標データと、シャフトの軸回転データとに変換する。この変換は、ゴルフクラブ1内に挿入されている6軸センサ11の取付位置と、ゴルフクラブ1のグリップ部分の予め決められた2点の位置関係とから幾何学的に変換することにより行う。また、計測データ入力部25は、計測データを参照して、計測データの中からアドレス(ゴルフクラブを構えた状態)からインパクト(ヘッドがボールに当たった状態)までの計測データのみを座標値データと軸回転データに変換する対象とする。計測データ入力部25は、計測データを変換することにより得られた2点の軌跡の3次元座標データと、シャフトの軸回転データとを座標データ記憶部22に記憶する。
ここで、図5を参照して、図1に示す座標データ記憶部22に記憶される座標値データについて説明する。図5に示すように、座標データ記憶部22には、ゴルフクラブ1のグリップ部分の点P1の移動軌跡を示す3次元座標データ(X、Y、Z)と、点P2の移動軌跡を示す3次元座標データ(X、Y、Z)と、シャフトの軸回転データの6つのデータが、時系列毎に記憶される。送信部12は、6軸センサ11の出力を0.1ms毎にサンプリングして送信するため、計測データは、0.1ms毎の計測データとなり、座標値データも0.1ms毎のデータとなる。図5に示す座標値及び軸回転のデータを記憶するテーブルは、9本のゴルフクラブのそれぞれについて記憶されることになるため、座標データ記憶部22には、9つのテーブルが記憶されることになる。計測データ入力部25は、座標データ記憶部22に対する座標値データに記憶処理が終了すると、目的関数入力部27に対して、計測データ入力が終了したことを通知する。
次に、目的関数入力部27は、目的関数を入力することを指示するメッセージを表示部24に表示する。このメッセージが表示されたことを受けて、設計者は、入力部23から設計対象のゴルフシャフトの設計因子を最適化するための目的関数を入力する(ステップS3)。例えば、目的関数の一例として、(1)式を入力する。
minF=α×f+(1−α)×f ・・・(1)
(1)式において、fは、ヘッド速度であり、f=53−v、fはヘッド返りであり、f=c×(θ−θ、αは重み係数であり、α∈(0,1)で表される。
ここで、vはインパクト時のヘッド速度であり各解析に都合の良い任意値が与えられる。θはインパクト時のヘッド部シャフト軸周りの回転角、θはインパクト時のグリップ部シャフト軸周りの回転角である。cは速度項fと回転項fの定量性を補正する係数である。目的関数入力部27は、ここで入力された目的関数を内部に保持する。
次に、応答曲面算出部26は、座標データ記憶部22に記憶されているデータを読み出して、試打者の技量と癖を1次関数化したスイング応答曲面を算出する(ステップS4)。応答曲面とは、図4に示す9種類のゴルフクラブで試打した場合に得られた2点(P1、P2)の移動軌跡(3次元座標データ)、軸回転データと、ゴルフシャフトの3つの設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)の関係式である。
9つのゴルフクラブを試打することにより計測されたスイングをf〜fで表現すると、(2)式が得られる。
Figure 0005248537
ここで、x,y,zはそれぞれ設計変数であり、xが曲げ剛性、yがねじり剛性、zが曲げ剛性分布である。x〜x、y〜y、z〜zにおける1〜9の番号は各クラブの番号に対応する。xバー,yバー,zバーはそれぞれの基準値で各解析に都合の良い任意値が与えられる。
(2)式を一般化逆行列を用いて解くことにより、(2)式で表現された応答曲面の係数a〜aは、(3)式によって求めることができる。(3)式で求められた係数a〜aが試打者の技量とスイングの癖に相当する値である。
Figure 0005248537
次に、設計因子選択部29は、ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布のそれぞれの値の初期値を選択する(ステップS5)。そして、スイング解析部30は、設計因子選択部29が選択したねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布のそれぞれの値と、応答曲面算出部26が算出した応答曲面と、座標データ記憶部22に記憶されているグリップ部分の2点の軌跡座標データ及び軸回転データとを入力として、ゴルフクラブヘッドの運動を動的に解析する(ステップS6)。スイング解析部30は、算出した応答曲面で得られるグリップの2点の変位および回転を強制変位として与えることにより、ヘッドの運動を動的有限要素法により解析を行う。
この動的有限要素法によるゴルフクラブヘッドの運動の解析方法は、公知の方法(例えば、市販の有限要素法ソフトウェア)を用いるため、詳細な処理動作の説明を省略する。
この解析によって、設計因子選択部29において選択した設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)を適用したシャフトのゴルフクラブを使用して、設計対象のシャフトのユーザがスイングを行った場合のゴルフクラブのヘッドの運動を模擬することができる。このとき、スイング解析部30に対して、試打者の技量と癖を1次関数化したスイング応答曲面を入力としているため、試打者の技量と癖を考慮したゴルフクラブのヘッドの運動を模擬することができる。
次に、スイング解析部30は、解析処理によって得られたゴルフクラブヘッドの解析結果(インパクト時のヘッド速度とヘッドの角度)を目的関数評価部31へ出力する(ステップS7)。目的関数評価部31は、目的関数入力部27に保持されている目的関数を読み込み、スイング解析部30から出力されたヘッド速度とヘッドの角度が目的関数を満たしたか否かを判定する(ステップS8)。この判定の結果、スイング解析部30から出力されたヘッド速度とヘッドの角度が目的関数を満たしていなければ、目的関数評価部31は、設計因子選択部29に対して、新たな設計因子の値を選択するように指示する。
これを受けて、設計因子選択部29は、新たな設計因子の値を選択(ステップS5)し、スイング解析部30及び的関数評価部31は、スイング解析を行い、解析結果が目的関数を満たしたか否かの判定(ステップS6〜S8)する処理を繰り返す。このステップS5〜S8の最適化処理は、逐次二次計画法を用いることによって、計算処理時間を大幅に短縮することが可能となる。
そして、解析結果が目的関数を満たした時点で、繰り返し処理を終了し、目的関数評価部31は、解析結果が目的関数を満たした時点の設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)の値を最適解記憶部33へ記憶する(ステップS9)。続いて、最適化処理部28は、設計因子の最適化処理が終了したことを示すメッセージと得られた最適化設計因子の値を表示部24に表示する。ここで表示された設計因子の値がゴルフシャフト設計装置2の出力結果であり、ユーザの技量とスイング時の癖を考慮したゴルフシャフトの設計が行われたことになる。この設計因子の値を使用して、オーダーメイドのシャフトを製造することにより、ゴルファーの技量に適したゴルフシャフトを提供することができる。
次に、設計者は、必要に応じて、既存シャフト(カタログに掲載されたシャフト)の選択を行う指示の操作を入力部23から行う。これを受けて、シャフト選択部32は、最適解記憶部33に記憶されている設計因子の値を読み出し、シャフトデータ記憶部34を参照して、読み出した最適化設計因子に最も近い値を有する既存シャフトの選択を行う(ステップS10)。シャフトデータ記憶部34は、図6に示すように、既存のシャフトを識別可能なシャフト識別番号に対して、設計因子の値が予め関係付けられて記憶されている。図6に示すテーブル構造は、3つの設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)の値が記憶されている例であるが、この他の設計因子についても同様にシャフト識別番号に対して関係付けられている。
シャフト選択部32は、読み出した最適化設計因子の値と完全に一致する既存シャフトがシャフトデータ記憶部34に記憶されている場合は、この既存シャフトを最適シャフトとして選択する。一方、完全に一致する既存シャフトが存在しない場合、シャフト選択部32は、完全に一致する既存シャフトが存在しないことを示すメッセージを表示部24に表示する。そして、シャフト選択部32は、最も近い既存シャフトを選択する場合の設計因子の優先順位を入力すること示すメッセージを表示部24に表示する。ここで、設計者は、設計因子の優先順位を入力する。
シャフト選択部32は、入力された設計因子の優先順位に基づいて、最適化設計因子に最も近い値を有する既存シャフトの選択を行う。例えば、ねじれ剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布の順であれば、まず、最適化されたねじれ剛性が最も近い既存シャフトを特定し、この既存シャフトが複数存在する場合は、最適化された曲げ剛性が最も近い既存シャフトを特定し、さらに複数存在すれば、最適化された曲げ剛性分布が最も近い既存シャフトを選択する。
次に、シャフト選択部32は、この選択処理によって特定された既存シャフトのシャフト識別番号を表示部24に表示する。ここで表示されたシャフト識別番号の既存シャフトがユーザの技量とスイング時の癖を考慮した既存のゴルフシャフトである。このように、ユーザがオーダーメイドのシャフトを望まない場合は既存のシャフトの中からユーザの技量とスイング時の癖を考慮した最適なシャフトの選択を行うことができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態によるゴルフシャフト設計装置を図面を参照して説明する。図7は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、4台のビデオカメラ3から出力する画像データを入力して記憶する画像記憶部35、画像記憶部35に記憶されている画像データを解析して、ゴルフクラブ1を使用してスイングを行ったユーザ(試打する者)の身体運動の3次元軌跡データを求める画像解析部36を新たに設けた点である。これに伴い、最適化処理部28内に、スイング解析部30に代えて、身体負荷量を求める身体負荷解析部37と、ゴルフクラブ1のヘッド速度を求めるゴルフクラブ解析部38を設けた。
次に、図8を参照して、図7に示すゴルフシャフト設計装置2の動作を説明する。まず、試打を行う者(設計対象のゴルフシャフトを使用するユーザ)は、9本のゴルフクラブ1のうち、クラブNo.が「1」であるゴルフクラブ1を使用して試打を行う。6軸センサ11は、この試打動作中の検出結果を送信部12に対して出力する。送信部12は、6軸センサ11から検出データの出力が行われると、無線通信を使用してセンサ出力データを外部へ送信する。このセンサ出力データは、受信部20によって受信され、受信したセンサ出力データを計測データとして計測データ記憶部21に記憶する(ステップS11)。これと並行して、4台のビデオカメラで撮像した画像データを画像記憶部35に記憶する(ステップS12)。ユーザの身体には、画像抽出が容易なマーカーが取り付けられており、4台のビデオカメラ3により、このマーカーの画像を撮像する。マーカーは、ユーザの肩、腰、左の上腕、左の前腕、右の上腕及び右の前腕の計6点に取り付けられている。画像解析部36は、画像記憶部35に記憶されている4台分の画像データを画像解析して、6つのマーカーの3次元座標値を求め、この求めた3次元座標値を計測データとして計測データ記憶部21に記憶する(ステップS31)。画像データを解析して、マーカーの3次元座標値を求める処理は、公知の方法(例えば、市販の運動解析ソフトウェア)を用いるため、ここでは詳細な処理動作の説明を省略する。
この動作(ステップS11〜S13)を9本のゴルフクラブ1(クラブNo.が「2」〜「9」)について繰り返し行うことによって、計測データ記憶部21には、少なくとも9本のゴルフクラブ1のそれぞれによって1回試打した場合の時系列の計測データ(ゴルフクラブのグリップ位置の座標値と、ユーザの肩、腰、左の上腕、左の前腕、右の上腕及び右の前腕に取り付けられたマーカー位置の座標値)が記憶されることになる。計測データ記憶部21には、試打したゴルフクラブを識別可能なクラブNo.と計測データが関係付けられて記憶される。
次に、シャフト設計者が、入力部23からシャフト設計を行うことを指示する操作を行うと、計測データ入力部25は、計測データ記憶部21から9つの計測データを入力する(ステップS14)。そして、計測データ入力部25は、入力した計測データをゴルフクラブ1のグリップ部分の予め決められた2点の軌跡の3次元座標データと、シャフトの軸回転データとに変換する。この変換は、ゴルフクラブ1内に挿入されている6軸センサ11の取付位置と、ゴルフクラブ1のグリップ部分の予め決められた2点の位置関係とから幾何学的に変換することにより行う。また、計測データ入力部25は、計測データを参照して、計測データの中からアドレス(ゴルフクラブを構えた状態)からインパクト(ヘッドがボールに当たった状態)までの計測データのみを座標値データと軸回転データに変換する対象とする。また、計測データ入力部25は、計測データ記憶部21に記憶されているアドレスからインパクトまでのマーカー位置の座標値を入力し、先に求めたゴルフクラブ1の軌跡の3次元座標データと座標系を一致させる座標変換を行う。そして、計測データ入力部25は、計測データを変換することにより得られた2点の軌跡の3次元座標データと、シャフトの軸回転データと、6つのマーカーの3次元座標値データとを座標データ記憶部22に記憶する。
ここで、図1に示す座標データ記憶部22に記憶される座標値データについて説明する。ゴルフクラブ1の2点の軌跡の3次元座標データと、シャフトの軸回転データについては、第1の実施形態と同様に、図5に示すテーブル構造を有している。図9に、6つのマーカー位置の座標値データのテーブル構造を示す。図9に示すように、座標データ記憶部22には、ユーザに取り付けられた6箇所(肩、腰、左の上腕、左の前腕、右の上腕及び右の前腕)のマーカーの移動軌跡を示す3次元座標データ(X、Y、Z)が、時系列毎に記憶される。マーカーの時系列データについては、図5に示す時系列データと同期が取れていることが望ましい。図9に示す例では、図5に示す例と同様に、0.1ms毎のデータを示している。図9に示すマーカー位置の座標値データを記憶するテーブルは、9本のゴルフクラブのそれぞれについて記憶されることになるため、座標データ記憶部22には、図9に示すテーブル9つ分記憶されることになる。
図8に戻り、計測データ入力部25は、座標データ記憶部22に対する座標値データに記憶処理が終了すると、目的関数入力部27に対して、計測データ入力が終了したことを通知する。これを受けて、目的関数入力部27は、目的関数を入力することを指示するメッセージを表示部24に表示する。このメッセージが表示されたことを受けて、設計者は、入力部23から設計対象のゴルフシャフトの設計因子を最適化するための目的関数を入力する(ステップS15)。例えば、目的関数の一例として、(4)式を入力する。
F=α×(−f)+(1−α)×f ・・・(4)
(4)式において、fは、ヘッド速度であり、f=53−v、fは身体負荷量であり、αは重み係数であり、α∈(0,1)で表される。ここで、vはインパクト時のヘッド速度であり各解析に都合の良い任意値が与えられる。目的関数入力部27は、ここで入力された目的関数を内部に保持する。
次に、応答曲面算出部26は、座標データ記憶部22に記憶されているデータを読み出して、試打者の技量と癖を1次関数化したスイング応答曲面を算出する(ステップS16)。応答曲面については、第1の実施形態で説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、設計因子選択部29は、ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布のそれぞれの値の初期値を選択する(ステップS17)。そして、ゴルフクラブ解析部37は、設計因子選択部29が選択したねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布のそれぞれの値と、応答曲面算出部26が算出した応答曲面と、座標データ記憶部22に記憶されているグリップ部分の2点の軌跡座標データ及び軸回転データとを入力として、ゴルフクラブヘッドの運動を動的に解析する(ステップS18)。ゴルフクラブ解析部37は、算出した応答曲面で得られるグリップの2点の変位および回転を強制変位として与えることにより、ヘッドの運動を動的有限要素法により解析を行う。この動的有限要素法によるゴルフクラブヘッドの運動の解析方法は、公知の方法(例えば、市販の有限要素法ソフトウェア)を用いるため、詳細な処理動作の説明を省略する。
この解析によって、設計因子選択部29において選択した設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)を適用したシャフトのゴルフクラブを使用して、設計対象のシャフトのユーザがスイングを行った場合のゴルフクラブのヘッドの運動を模擬することができる。このとき、ゴルフクラブ解析部37に対して、試打者の技量と癖を1次関数化したスイング応答曲面を入力としているため、試打者の技量と癖を考慮したゴルフクラブのヘッドの運動を模擬することができる。続いて、ゴルフクラブ解析部37は、解析処理によって得られたゴルフクラブヘッドの解析結果(インパクト時のヘッド速度とヘッドの角度)を目的関数評価部31へ出力する(ステップS19)。
次に、身体負荷解析部38は、設計因子選択部29が選択したねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布のそれぞれの値と、応答曲面算出部26が算出した応答曲面と、座標データ記憶部22に記憶されている6つのマーカーの軌跡座標データとを入力として、ユーザ身体の運動を動的に解析する(ステップS20)。
ここで、図10を参照して、身体運動の解析モデルについて説明する。図10は、マルチボディダイナミクス解析に用いる身体運動の解析モデルを示す模式図である。身体運動の解析モデルは、7つの剛体ボディを球ジョイントで連結されたモデルである。7つの剛体ボディは、ゴルフクラブM1、右の前腕M2、左の前腕M3、右の上腕M4、左の上腕M5、体幹上部(肩に相当)M6及び体幹下部(腰に相当)M7から構成する。このモデルを使用して、身体の負荷量を評価するため、腹部、肩、肘関節のトルクを算出する。
図8に戻り、身体負荷解析部38は、算出した応答曲面で得られる各剛体ボディの変位を強制変位として与えることにより、身体の運動を動的有限要素法により解析を行う。この動的有限要素法による身体の運動の解析方法は、公知の方法(例えば、市販の有限要素法ソフトウェア)を用いるため、詳細な処理動作の説明を省略する。
この解析によって、設計因子選択部29において選択した設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)を適用したシャフトのゴルフクラブを使用して、設計対象のシャフトのユーザがスイングを行った場合の身体の運動を模擬することができ、身体の負荷量である腹部、肩、肘関節それぞれのトルクを求めることができる。このとき、身体負荷解析部38に対して、試打者の技量と癖を1次関数化したスイング応答曲面を入力としているため、試打者の技量と癖を考慮したゴルフクラブのヘッドの運動と身体の運動を模擬することができる。続いて、身体負荷解析部38は、解析処理によって得られた身体の解析結果(腹部、肩、肘関節それぞれのトルク)を目的関数評価部31へ出力する(ステップS21)。
次に、目的関数評価部31は、目的関数入力部27に保持されている目的関数を読み込み、ゴルフクラブ解析部37から出力されたヘッド速度と、身体負荷解析部38から出力された身体負荷量(腹部、肩、肘関節それぞれのトルク)に基づき目的関数を満たしたか否かを判定する(ステップS22)。この目的関数を満たしたか否かの判定は、(4)式により得られるFの値が所定のしきい値以下であるか否かによって行い、Fの値がしきい値より大きければ、目的関数を満たしていないと判定し、Fの値がしきい値以下であれば目的関数を満たしたと判定する。この判定の結果、目的関数を満たしていなければ、目的関数評価部31は、設計因子選択部29に対して、新たな設計因子の値を選択するように指示する。
これを受けて、設計因子選択部29は、新たな設計因子の値を選択(ステップS17)し、再度前述した解析を行い、解析結果が目的関数を満たしたか否かを判定(ステップS18〜S22)する処理を繰り返す。このステップS17〜S22の最適化処理は、逐次二次計画法を用いることによって、計算処理時間を大幅に短縮することが可能となる。
そして、解析結果が目的関数を満たした時点で、繰り返し処理を終了し、目的関数評価部31は、解析結果が目的関数を満たした時点の設計因子(ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布)の値を最適解記憶部33へ記憶する(ステップS23)。続いて、最適化処理部28は、設計因子の最適化処理が終了したことを示すメッセージと得られた最適化設計因子の値を表示部24に表示する。ここで表示された設計因子の値がゴルフシャフト設計装置2の出力結果であり、ユーザの技量とスイング時の癖を考慮されるとともに、身体負荷が小さくなるゴルフシャフトの設計が行われたことになる。この設計因子の値を使用して、オーダーメイドのシャフトを製造することにより、ゴルファーの技量に適したゴルフシャフトを提供することができる。
次に、設計者は、必要に応じて、既存シャフト(カタログに掲載されたシャフト)の選択を行う指示の操作を入力部23から行う。これを受けて、シャフト選択部32は、最適解記憶部33に記憶されている設計因子の値を読み出し、シャフトデータ記憶部34を参照して、読み出した最適化設計因子に最も近い値を有する既存シャフトの選択を行う(ステップS24)。シャフトの選択処理動作については、第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
このように、これまで熟練技術者の経験と勘に頼っていたゴルフシャフトの設計において、数値シミュレーションを用いて設計因子の最適化を図ることにより、客観性を持たせた設計を行うことが可能となる。また、本発明のゴルフシャフト設計装置は、ゴルフクラブのグリップ部分の動きを6軸センサによって3次元計測し、その計測結果に基づいてゴルフクラブの運動の解析を行うようにした。また、ゴルフクラブのねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布などの設計因子の変化に伴うスイングの変化の影響を考慮するために、実験計画法に基づき9通りのゴルフクラブを製作し、このゴルフクラブを使用して、設計対象のシャフトを使用するユーザによるスイングの計測を行い、その計測データを多項式による応答曲面で補間するようにしている。この応答曲面を用い、ゴルフクラブの設計因子を変化させて、目的関数を満たす設計因子を選択することによって最適化を行うことにより、対象ゴルファーのスイング特性を考慮に入れて、ゴルファーの技量に合致したゴルフシャフトを設計することができる。また、既存シャフトの設計因子データを参照して、最適化された設計因子データに最も近い設計因子データを持つ既存シャフトを選択するようにして、対象ゴルファーのスイング特性を考慮に入れた既存シャフトの選択を行うことができるため、ゴルファーの技量に合致した既存ゴルフシャフトを選択することができる。
また、クラブヘッドの速度向上させることができる解析評価に加え、ゴルファーの身体にかかる負荷を解析評価することによって、クラブヘッドの速度向上とゴルファーの身体負荷軽減の双方を満足するゴルフシャフトの設計を行うことができる。
また、本発明のゴルフシャフト設計装置が設計対象としている炭素繊維強化プラスチック(CFRP;carbon fiber reinforced plastics)を用いたゴルフシャフトは、金属を用いたシャフトに比べて、ねじり剛性、曲げ剛性、曲げ剛性分布等の設計因子の自由度が高いため、多彩なバリエーションのシャフトを設計することが可能である。本発明のゴルフシャフト設計装置によってゴルフシャフトの設計を行うことにより、ユーザのスイングにぴったり合ったシャフトを提供することが可能となる。また、CFRPを用いたシャフトは、設計因子の自由度が高いにもかかわらず、製造が容易なため、オーダーメイドのゴルフシャフトでもコストアップすることなく、ユーザに合ったシャフトを提供することができる。
なお、図1に計測データ入力部25、応答曲面算出部26及び最適化処理部28の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゴルフシャフトの設計処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1・・・ゴルフクラブ、11・・・6軸センサ、12・・・送信部、2・・・ゴルフシャフト設計装置、20・・・受信部、21・・・計測データ記憶部、22・・・座標データ記憶部、23・・・入力部、24・・・表示部、25・・・計測データ入力部、26・・・応答曲面算出部、27・・・目的関数入力部、28・・・最適化処理部、29・・・設計因子選択部、30・・・スイング解析部、31・・・目的関数評価部、32・・・シャフト選択部、33・・・最適解記憶部、34・・・シャフトデータ記憶部、3・・・ビデオカメラ、35・・・画像記憶部、36・・・画像解析部、37・・・ゴルフクラブ解析部、38・・・身体負荷解析部

Claims (8)

  1. シャフトに3軸の加速度と3軸の角速度を検出する6軸センサを取り付け、該シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した場合の前記6軸センサの出力データを計測データとして取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、
    前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、
    前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段と
    を備えたことを特徴とするゴルフシャフト設計装置。
  2. シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、
    前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析し、得られた身体負荷量が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、
    前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段と
    を備えたことを特徴とするゴルフシャフト設計装置。
  3. シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段と、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データから、試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出部と、
    前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析するとともに、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られた身体負荷量とゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理部と、
    前記最適化された前記設計因子データを出力する設計データ出力手段と
    を備えたことを特徴とするゴルフシャフト設計装置。
  4. 既存シャフトの識別情報に対して、該シャフトの設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータが関係付けられて予め記憶されたシャフトデータ記憶手段と、
    前記シャフトデータ記憶手段に記憶されている前記設計因子データを参照して、前記最適化処理手段において最適化された設計因子データに近い設計因子データを持つシャフトを選択するシャフト選択手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゴルフシャフト設計装置。
  5. シャフトに3軸の加速度と3軸の角速度を検出する6軸センサを取り付け、該シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した場合の前記6軸センサの出力データを計測データとして取得して、計測データ記憶手段に保存する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、
    前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られたゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップと
    をコンピュータに行わせることを特徴とするゴルフシャフト設計プログラム。
  6. シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、
    前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析するとともに、前記スイング応答曲面によって得られるゴルフクラブグリップの運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながらゴルフクラブヘッドの運動を解析し、得られた身体負荷量とゴルフクラブヘッドの運動が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップと
    をコンピュータに行わせることを特徴とするゴルフシャフト設計プログラム。
  7. シャフトの既知の設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータがそれぞれ異なる複数のゴルフクラブのそれぞれを使用して試打した際に、身体の体幹上部、体幹下部、左右の上腕、前腕及び前記ゴルフクラブの変位を計測した計測データを取得して、計測データ記憶手段に記憶する計測データ取得手段を備えたゴルフシャフト設計装置上のコンピュータに、前記設計因子データを最適化させるゴルフシャフト設計プログラムであって、
    前記計測データ記憶手段に記憶された前記複数のゴルフクラブそれぞれの前記計測データを読み出し、該計測データから試打者の技量を関数化したスイング応答曲面を算出する応答曲面算出ステップと、
    前記スイング応答曲面によって得られる前記身体の運動を変位データとして与え、前記設計因子データを変化させながら前記身体の運動を解析し、得られた身体負荷量が所定の目的関数を満たした場合の前記設計因子データを特定することにより前記設計因子データを最適化する最適化処理ステップと
    をコンピュータに行わせることを特徴とするゴルフシャフト設計プログラム。
  8. 前記ゴルフシャフト設計装置は、
    既存シャフトの識別情報に対して、該シャフトの設計因子データである曲げ剛性、ねじれ剛性及び曲げ剛性分布のデータが関係付けられて予め記憶されたシャフトデータ記憶手段をさらに備え、
    前記シャフトデータ記憶手段に記憶されている前記設計因子データを参照して、前記最適化処理ステップにおいて最適化された設計因子データに近い設計因子データを持つシャフトの識別情報を選択するシャフト選択ステップをさらにコンピュータに行わせることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のゴルフシャフト設計プログラム。
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