JP5248285B2 - 風力発電用のプロペラ型タービン装置 - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1には、風速に対応して翼のピッチ角を制御することにより、風速に関わらずに発電機の出力を一定とする風力発電機のピッチ角制御装置が提案されている。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、簡単且つ安価な構成でありながら強風に対しても安心して使用することができる風力発電用のプロペラ型タービン装置を提供することを目的とする。
バネは、支持部材の内部に設けられていてもよい。
2つの主翼軸を有し、各主翼軸は、各主翼軸を同じピッチ角度で回転させる同調リンクによって接続されていてもよい。
主翼のピッチ角を最適ピッチ(16°〜30°)に調整するための第1ストッパを有し、主翼のピッチ角を最大角度に維持するための第2ストッパを有してもよい。
実施の形態1.
図1に実施の形態1に係る風力発電用のプロペラ型タービン装置を示す。図示しない発電機に連結される出力軸1の端部にブロック状の支持部材2が固定されている。この支持部材2を挟んで一対の主翼3が互いに逆方向に延びるように配置されており、各主翼3に固定された主翼軸4が、対応するベアリング5を介して支持部材2に支持されている。これにより、一対の主翼3は、それぞれの主翼軸4を中心として回転可能、すなわちピッチ角が可変となるように支持されている。また、各主翼3の基端部にはアングル部材6を介してそれぞれ対応する補助翼7が固定連結され、この補助翼7により主翼3に主翼軸4を中心とした大きなモーメントを発生させるように構成されている。それぞれの主翼3と補助翼7は、互いに直角方向に延びるように配置されている。
図3に示されるように、各アングル部材6に配設された係合部9は、主翼軸4の位置よりも補助翼7側に配置されており、主翼3は、バネ10の引っ張り力により主翼軸4を中心として補助翼7が配設されている側がアーム8に向かって回動するような向きに付勢されている。ただし、アーム8に取り付けられたストッパ11の先端部にアングル部材6が当接することにより、風等による外力を受けないとき、あるいは外力がバネ10の引っ張り力以下の場合には、図4に実線で示されるように、主翼3は、ストッパ11の長さにより決定されるピッチ角θ1に設定されることとなる。
図4からわかるように、主翼3に対する補助翼7の傾斜角θ2は主翼3のピッチ角θ1より大きく設定されており、このため、補助翼7は、風等による外力を受けないときには、基準面Sよりもプロペラ型タービン装置の前方側に傾いた状態となっている。
なお、図4では、簡略化のため、一方の主翼3及び補助翼7のみが描かれているが、他方の主翼3及び補助翼7も同様の角度θ1〜θ3を有している。
ただし、補助翼7に発生する揚力がバネ10の引っ張り力以下の場合には、補助翼7は主翼軸4を中心として回動することがなく、図6に示されるように、一対の主翼3は共にピッチ角θ1を維持した状態で出力軸1の周りに回転する。
上述したように、風力に応じて補助翼7により主翼3が主翼軸4の周りに回転するが、このとき主翼軸4と共に偏心カム12も回転する。そして、突風を受けたときには、主翼3が風の方向にほぼ平行になったところで、図9に示されるように、偏心カム12のストッパ用ノッチ12aにスプリングプランジャ13の先端部が係合し、主翼3のピッチ角が固定されるように構成されている。これにより、突風時に主翼3が風から受ける影響を最小とすることができる。
突風が治まった後は、手動により、あるいは電磁石等を利用することにより主翼軸4を回転させて、ストッパ用ノッチ12aとスプリングプランジャ13との係合を解除すればよい。
次に、この発明の実施の形態2に係る風力発電用のプロペラ型タービン装置について説明する。尚、実施の形態2において、図1〜9の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
その他の構成については、実施の形態1と同じである。
また、風Wがあまり強くない時には、第1ストッパ31により、各主翼3のなす角度を、最適なピッチ角(16°〜30°)に調整することができる。また、風Wが強いときには、第2ストッパ32により、各主翼3のなす角度を、ブレードピッチ角連動同調リンク20によって決定される最大角度に保つことができる。
図13に、副翼と連動する主翼ブレードピッチ制御機構の具体例を示す。副翼のスラスト(回転中の揚力又は突風)により、時間遅れなく突風・強風時のピッチ角変化が即応できることが予想される。
本機構の類似のアクティブピッチ制御方式として、風車面の抗力をピッチ制御に利用する試みがあるが、機構が複雑で、作動上、主翼ブレードのピッチ角が深まればスラストが低下し、主翼ブレードピッチ角に独立した本方式程のピッチ角制御はできない(その分弱強風)ものと考えられる。
上記の実施の形態では、バネ10の引っ張り力により主翼3に付勢力を付与していたが、図14に示されるように、圧縮コイルバネ14の押し出し力を利用して主翼3を付勢してもよい。
この発明のプロペラ型タービン装置Aを用いた風力発電装置の一例を図15に示す。立設された支柱15に対して水平面内で回転自在に回転アーム16を連結すると共に回転アーム16の先端に発電機17を固定し、この発電機17の回転軸を出力軸1としてプロペラ型タービン装置Aが取り付けられている。回転アーム16及び発電機17は、カバー18によって覆われている。風Wが吹くと、風Wに対してプロペラ型タービン装置Aが支柱15及び発電機17の下流側に位置するように回転アーム16が支柱15の周りに回転し、この状態で主翼3及び補助翼7が出力軸1の周りに回転して発電機17により発電が行われる。
この発明のプロペラ型タービン装置Aは、強風や突風に対しても安心して使用することができるだけでなく、簡単な構造のため安価に製造することができ、家庭用や小規模発電用に対しても十分に適用することが可能となる。
Claims (4)
- 主翼で風を受けて出力軸を回転させる風力発電用のプロペラ型タービン装置において、
前記出力軸に固定され且つ前記出力軸と共に回転する支持部材と、
前記支持部材に回転可能に支持された主翼軸を有する主翼と、
前記主翼に連結され且つ風を受けて回転するときに前記主翼に前記主翼軸の周りのモーメントを発生させるための補助翼と、
前記主翼のピッチ角が設定値となるように前記支持部材に対して前記主翼を付勢するバネと、
前記主翼軸に取り付けられ且つ外周部にストッパ用ノッチが形成された偏心カムと、
前記偏心カムの外周部に対して付勢されるように前記支持部材に支持されたスプリングプランジャと
を備え、風力に応じて前記補助翼により前記主翼に発生する前記主翼軸の周りのモーメントの大きさが変化し、前記主翼のピッチ角が風力と前記出力軸の回転数に応じて自動的に調整され、
前記補助翼が風を受けて回転するときに前記補助翼に発生する揚力に起因して前記バネの付勢力に抗して前記主翼が前記主翼軸の周りに回転することにより前記主翼のピッチ角が設定値から変化し、
前記補助翼が風を受けないときには前記バネの付勢力により前記主翼のピッチ角が設定値となり、
突風を受けたときに前記主翼軸と共に前記偏心カムが回転して前記スプリングプランジャが前記偏心カムのストッパ用ノッチに係合することにより前記主翼のピッチ角が所定の角度に固定されることを特徴とする風力発電用プロペラ型タービン装置。 - 前記バネは、前記支持部材の内部に設けられている、請求項1に記載の風力発電用プロペラ型タービン装置。
- 2つの前記主翼軸を有し、各主翼軸は、各主翼軸を同じピッチ角度で回転させる同調リンクによって接続されている、請求項1または2に記載の風力発電用プロペラ型タービン装置。
- 前記主翼のピッチ角を最適ピッチに調整するための第1ストッパを有し、前記主翼のピッチ角を最大角度に維持するための第2ストッパを有する、請求項3に記載の風力発電用プロペラ型タービン装置。
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2008
- 2008-11-25 JP JP2008299832A patent/JP5248285B2/ja not_active Expired - Fee Related
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