JP5248184B2 - 気体導通管 - Google Patents

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Description

本発明は、気体を導通する気体導通管、特に、気体の導通に伴って発生する導通音を低減する消音器を備えた気体導通管に関する。
一般的に、気体が管体(ダクト)中を導通するときには、この気体の導通に伴って導通音が発生または伝搬し、この導通音が管体(ダクト)の開口端から放射されることがよく知られている。このような気体を導通する管体(ダクト)すなわち気体導通管は、種々の分野で広く用いられており、特に、車両においては、エンジンに空気を導入するための管体(ダクト)や車室内を空調するための管体(ダクト)などが設けられている。そして、車両においては、これら管体(ダクト)が乗員に近い位置に設けられているため、乗員がこれらの管体(ダクト)から発せられる導通音(騒音)を知覚しやすい。このため、気体導通管を用いる場合には、気体の導通に伴って発生する導通音(騒音)を低減するために、消音器を設けることが広く実施されている。
例えば、下記特許文献1には、消音器としてのレゾネータを設けた吸気装置が示されている。この従来の吸気装置は、吸気通路を形成する吸気ダクトの周壁に開口部が形成されており、この開口部を覆うようにレゾネータを構成するケーシングが設けられている。これにより、吸気ダクト内を流れる吸気によって発生する導通音(騒音)が開口部からケーシング内に伝搬して拡大されることによって導通音(騒音)を低減するようになっている。
また、例えば、下記特許文献2には、管体の内部を流れる気体の振動による音を低減するためのヘルムホルツ型レゾネータが示されている。この従来のレゾネータは、管体と接続するための連通管の内径を雰囲気温度に応じて変化させる連通管半径調整手段を備えており、雰囲気温度が変化しても予め設定した共振周波数の振動を吸収して管体を流れる気体の振動を緩和し、音を低減するようになっている。
さらに、例えば、下記特許文献3には、スリットレゾネータを用いた空調装置のダクトが示されている。この従来の空調装置のダクトは、流入筒と、流出筒と、これら流入筒と流出筒とを連結するとともに拡張室として機能するケースとを備えている。そして、流入筒、流出筒およびケースはスリットレゾネータを構成し、ケース内で流入筒から流出筒に向けて気体が流れるときには、導通音(騒音)がケース内に伝播して拡大されるようになっている。これにより、特定周波数の騒音を消音または低減するようになっている。
特開2004−285876号公報 特開平11−44266号公報 特開2006−335125号公報
ところで、管体(ダクト)内を流れる気体によって発生する導通音(騒音)を効果的に消音または低減するには、一般的に、消音器(レゾネータ)の容量を大きくする方法が採用される。すなわち、容量の大きな消音器(レゾネータ)を採用することにより、管体(ダクト)内を伝播する導通音(騒音)を良好に拡大することができ、その結果、導通音(騒音)を効果的に減衰させることができる。したがって、管体(ダクト)内を流れる気体によって発生する導通音(騒音)を効果的に消音または低減することができる。
しかしながら、特に、車両においては、エンジンルーム内のスペースが限られていることに加え、近年エンジンルーム内に組み付けられる補器類等のユニット化が進み、吸気ダクトや空調ダクトなどの気体導通管はこれらユニット間に生じる狭いスペースを利用して組み付けられることが多い。このため、大容量の消音器(レゾネータ)を設けるためのスペースを確保することが難しくなっている。したがって、気体導通管には、管体(ダクト)内を流れる導通管(騒音)を効果的に消音または低減する機能を備えつつ、限られたスペースを有効に利用できることが望まれている。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、狭い組み付けスペースを有効に利用して、気体の導通に伴って発生する導通音を効果的に消音または低減することができる気体導通管を提供することにある。
本発明の特徴は、気体を導入する導入管と、導入した気体を導出する導出管と、前記導入管と前記導出管とが接続されて同導入管から同導出管に向けて流れる気体の導通に伴って発生する導通音を低減する消音器とを備えた気体導通管において、前記消音器は前記導入管および前記導出管と連通する中空部分を有しており、前記中空部分を、前記導入管が接続される前記消音器の導入側接続面または前記導出管が接続される前記消音器の導出側接続面に平行な断面における前記中空部分を含む断面積を表す平行断面積に対して前記平行な断面に垂直な断面における前記中空部分を含む断面積を表す垂直断面積のうちの最大の垂直断面積が小さい扁平形状に形成するとともに、扇形に形成し、前記導入管および前記導出管が、前記扇形の中空部分を形成する前記扇形の前記導入側接続面および前記導出側接続面のそれぞれにおける円弧の両端を通る2本の半径が交わる中心点から前記円弧方向に位置して、前記扇形の前記導入側接続面および前記導出側接続面のそれぞれにおける前記円弧の両端を通る2本の半径を含み前記扇形の中空部分の厚みを形成する2つの壁面と前記導入管および前記導出管の外周面とが接触するように、接続されたことにある。
これによれば、扁平形状かつ扇形に形成された中空部分を有する消音器に気体(例えば、空気など)を導入する導入管と気体を導出する導出管とを接続することができる。そして、導入管から導出管に向けて導通する気体が消音器に形成された扁平形状かつ扇形の中空部分を通過することにより導通音を効果的に低減することができる。ここで、扁平形状とは、導入管が接続される消音器の導入側接続面または導出管が接続される消音器の導出側接続面に平行な断面における中空部分を含む断面積すなわち平行断面積に対して、この平行な断面に垂直な断面における中空部分を含む断面積すなわち垂直断面積のうちの最大の垂直断面積が小さい形状、言い換えれば、厚みの薄い形状をいう。また、扇形とは、円弧の両端を通る半径とこの円弧によって囲まれた形状をいい、2本の半径によって形成される中心角が180°以下の形状をいう。
このように、厚みが薄い扇形の中空部分を有する消音器を採用することにより、導通した気体が導入管から導出管に向けて通過する際には、発生した導通音は中空部分内に伝播する。このとき、伝播した導通音に起因する気体の振動を、例えば、中空部分の扇形の中心から円弧に向けて伝播させることができる。これにより、導通音に起因する気体の振動の伝播距離をほぼ等しくして気体の振動と中空部分内、言い換えれば、扇形に形成された空間内に存在する空気とを互いに共鳴させることができるため、気体の導通に伴う導通音を効果的に低減することができる。また、中空部分を扁平形状とすることにより、消音器の厚みも薄い扁平形状とすることができる。これにより、狭いスペースに消音器を配置することができるとともに、導入管、導出管および消音器からなる気体導通管の全長を短くすることができて導入管および導出管の配置形状(すなわち曲げ形状など)の自由度を良好に確保することができる。したがって、組み付けスペースが狭い場合であっても、このスペースを有効に利用することができる。
また、この場合、前記消音器における前記中空部分の前記最大の垂直断面積に対する前記消音器における前記中空部分の前記平行断面積の比が、例えば、7〜18であるとよい。また、前記扇形に形成した中空部分の中心角を、例えば、45°以上180°以下の範囲内で設定するとよい。
このように、消音器における中空部分の最大の垂直断面積に対して中空部分の平行断面積の比が、例えば、7〜18となるように中空部分を扁平形状に成形し、中空部分の中心角が、例えば、45°以上180°以下の範囲内となる扇形に成形することにより、導入側接続面および導出側接続面をより適切に共鳴させることができる。そして、中空部分の扁平形状と扇形の中心角とが適宜設定できることにより、導通音に起因する気体の振動と共鳴する導入側接続面および導出側接続面の共鳴周波数を容易に変更(調整)することができる。その結果、所望の周波数を有する導通音を選択的にかつ適切に低減することができる。したがって、気体導通管の設置環境、例えば、設置スペースに乏しい設置環境であっても、この設置環境に合わせて中空部分の形状を容易に設定することができて、導通音を消音または低減することができる。
また、この場合、前記導入管の前記中空部分に連通する接続側開口と、前記導出管の前記中空部分に連通する接続側開口とを互いに対置させるとよい。これによれば、導入管から導入した気体を、中空部分を介して、導出管に対してスムーズに流すことができて、例えば、導通に伴う圧力損失を大幅に低減することができる。
また、この場合、前記導入管と前記導出管とを、前記扇形に形成した中空部分の中心近傍にて前記消音器に接続するようにするとよい。また、前記導入管の中心軸と前記導出管の中心軸とが同軸的に配置されており、前記扇形に形成した中空部分の中心が前記同軸的に配置された前記導入管の中心軸および前記導出軸の中心軸上に位置するようにするとよい。これらによれば、中空部分内にて導通音に起因する気体の振動の伝播距離をより長く確保できるとともに、気体の振動をより確実に扇形の中心から円弧に向けて一方向に伝播させることができる。したがって、気体の振動と中空部分内、言い換えれば、扇形に形成された空間内に存在する空気とを互いに共鳴させることができるため、気体の導通に伴う導通音を効果的に低減することができる。
また、この場合、前記導入管の前記中空部分に面する接続側端面と前記導入側接続面が前記中空部分を形成する側の面とが略面一であり、前記導出管の前記中空部分に面する接続側端面と前記導出側接続面が前記中空部分を形成する側の面とが略面一であるとよい。これによれば、導入管の接続側端面と導出管の接続側端面との対面方向の間隔を中空部分の厚み寸法と略一致させることができる。これにより、気体の導通音を効率よく消音器の中空部分内に伝播させることができ、その結果、導通音を良好に低減することができる。
さらに、この場合、前記導入管、前記消音器および前記導出管を一体的に成形するとよい。これにより、気体導通管が、例えば、樹脂材料から形成される場合には、ブロー成形法などにより、容易に一体的に成形することができる。このため、気体導通管を構成する部品点数を低減することができて、良好な組み付け性を確保することができるとともに、成形コストを低減することができる。
また、本発明の他の特徴は、上述した気体導通管の前記導入管が外気を前記消音器に向けて導通し、前記導出管が前記消音器を通過した外気を車両のエンジンに向けて導出するようにして、気体導通管を車両の吸気系に適用することにもある。これにより、車両のエンジンルームのように、十分な組み付けスペースの確保が難しい環境であっても、狭いスペースを有効に利用して十分な消音または低減効果を有する気体導通管を極めて容易に組み付けることができる。
そして、扁平形状かつ扇形の中空部分を有する消音器を備えた気体導通管を車両の吸気系に適用することによって、車両のエンジンが外気を吸入する際に発生する導通音すなわち吸気音に関し、車両に乗車した乗員が不快な音として認識する約80Hz近傍の音(所謂、こもり音)を効果的に低減することができる。
また、この場合、前記消音器が、車両のエンジンルーム内に設置された他の部品の一部または全部を形成するとよい。この場合、具体的には、前記消音器が、例えば、車両に搭載されたバッテリを支持するバッテリトレーの一部または全部を形成するとよく、また、前記消音器が、例えば、前記車両のエンジンを覆うエンジンカバーの一部または全部を形成するとよい。これらによれば、従来、別部品としてエンジンルーム内に組み付けられる部品(例えば、バッテリトレーやエンジンカバーなど)を扁平略板形状に成形した消音器を用いて形成することができる。これにより、エンジンルーム内に組み付ける部品点数を低減することができるとともに、消音器を配置するために別途スペースを確保する必要がない。したがって、十分な組み付けスペースが確保しにくい環境であっても、極めて容易に車両の吸気系を構築することができて狭いスペースを有効に利用することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る気体導通管10を概略的に示したものである。気体導通管10は、図1に示すように、気体を外部から導入するための導入管11と、導入した気体を導出するための導出管12と、導入管11および導出管12を連結するとともに導入した気体の導通に伴って発生する導通音(騒音)を消音または低減する消音器13とを備えている。
ここで、気体導通管10を構成する導入管11、導出管12および消音器13は、所定の熱可塑性樹脂材料(ポリプロピレンなど)を用いて、例えば、ブロー成形方法などによって一体的に形成されている。なお、導入管11、導出管12および消音器13の形成材料に関しては、同一材料に限定されるものではなく、必要に応じて別個の材料を用いることもできる。また、形成材料は、樹脂材料に限定されるものではなく、他の材料、例えば、金属製の薄板などを採用することも可能である。
導入管11および導出管12は、図1および図2に示すように、所定の内径および所定の肉厚を有する略円筒状に形成されていて、消音器13を介して、導入管11側から導出管12方向に気体を導通するようになっている。また、導入管11の消音器13に対する接続側開口と導出管12の消音器13に対する接続側開口とは、図1および図2に示すように、互いに対置させた状態とし、この状態で消音器13に接続されている。
消音器13は、図1および図2に示すように、中心角が略90度となる扇形に形成されて、導入管11が接続される導入側接続面13aと導出管12が接続される導出側接続面13bとを有しており、導入側接続面13aと導出側接続面13bとの面間隔すなわち厚みが薄い扁平状の扇形に成形されている。ここで、導入管11および導出管12は、図1および図2に示すように、それぞれ、消音器13を形成する導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの中心近傍に接続される。より詳しくは、導入管11および導出管12が扇形の導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの中心から円弧方向に位置して、導入管11および導出管12の外周面が扇形の半径に対応する2面に接触するように接続される。そして、消音器13は、図2および図3に示すように、気体の導通に伴って発生する導通音(騒音)を消音または低減するために、その内部にて導入管11および導出管12と連通する中空部分が所定の板厚(例えば、5mm程度)を有する各壁面(導入側接続面13aおよび導出側接続面13b)によって形成されている。
ところで、消音器13は、上述したように、気体の導通に伴って発生する導通音(騒音)を消音または低減する機能を有する。この機能は、導入管11または導出管12内で発生した導通音(騒音)を消音器13の扇形に形成された中空部分(以下、この扇形に形成された中空部分を減衰空間ともいう)に伝播させ、伝播した導通音(騒音)、言い換えれば、気体の振動を減衰させることにより実現される。
より具体的には、消音器13に形成された減衰空間内に気体の振動が伝播すると、この伝播した気体の振動は扇形に形成された減衰空間内に存在する気体(以下、この気体を空間内気体という)を媒体として扇形の中心から円弧方向に向けて伝達される。このとき、空間内気体は、減衰空間の形状すなわち扇形によって決定される固有振動数に基づいて、特定の振動周波数を有して伝播した気体の振動と共鳴し、所謂、ダイナミックダンパーと同様に気体の振動を減衰させることができる。なお、以下の説明においては、空間内気体が共鳴するときの振動数を共鳴振動数という。
このように、空間内気体を共鳴振動数で振動させて気体の振動、言い換えれば、導通音(騒音)を低減する場合においては、放射された導通音(騒音)を減衰空間内にてできる限り長い距離で等しく伝播させることによって、より効果的に気体の振動を減衰させることができる。すなわち、減衰空間内に放射された気体の振動が伝播する距離が短い場合には、減衰空間内にて共鳴する空間内気体が相対的に少なくて減衰する気体の振動の割合が少なくなり、放射された気体の振動は、例えば、減衰空間を形成する壁面で反射して導入管11および導出管12に戻ることがある。この場合には、反射して戻った気体の振動に起因して、導入管11および導出管12から導通音(騒音)が放射されることになり、導通音(騒音)を消音または低減することができない可能性がある。
また、減衰空間内に放射されて長距離伝播する気体の振動と短距離伝播する気体の振動とが混在している場合には、長距離伝播する気体の振動の割合と短距離伝播する気体の振動の割合との差異によって、消音器13により消音または低減される導通音(騒音)の周波数域が変化することがある。具体的には、消音器13の成形誤差や気体導通管10ごとに異なる可能性がある気体の振動の放射方向の差異に起因して、長距離伝播する気体の振動の割合と短距離伝播する気体の振動の割合とが気体導通管10ごとに異なる場合がある。このため、消音器13によって消音または低減できるように共鳴周波数を調整(チューニング)しているにもかかわらず、効果的に導通音(騒音)を消音または低減することができない可能性がある。
このような事柄に鑑み、本願発明者は、消音器13、より詳しくは、導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの形状を扇形とし、これら導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの中心近傍に導入管11および導出管12を接続するようにした。これにより、導入管11および導出管12から減衰空間内に放射された気体の振動は、扇形の中心からほぼ同じ距離だけ伝播するようになる。したがって、扇形となる減衰空間の形状を適宜設定して成形することにより、共鳴周波数を容易に調整(チューニング)することができるとともに、導通音(騒音)を適切に消音または低減することができるようになる。
そこで、本願発明者は、種々の実験を行い、扁平状の扇形に形成される消音器13、より詳しくは、中空部分としての減衰空間の形状を決定した。以下、このことを具体的に説明する。
まず、減衰空間の扁平形状を決定するために、本願発明者は、扁平形状を次のように定義した。すなわち、減衰空間の扁平形状は、導入側接続面13aまたは導出側接続面13bに平行な断面における断面積、すなわち、図2に示す中空部分を含む断面積(以下、この断面積を平行断面積という)に対して、この平行な断面に垂直な断面における断面積、すなわち、図3に示す中空部分を含む断面積(以下、この断面積を垂直断面積という)のうちの最大の垂直断面積が小さい形状という。ここで、最大の垂直断面積については、例えば、図2において、扇形に形成された導入側接続面13a(または導出側接続面13b)における扇形の中心と円弧とを結ぶ半径を含む断面積が最大の垂直断面積となる。
この定義によれば、平行断面積に対して最大の垂直断面積が大きいとき、すなわち、最大の垂直断面積に対する平行断面積の比(以下、この比を単に断面積比という)が「1」よりも小さくなるほど、減衰空間の形状が分厚い形状となる。したがって、導入管11と導出管12の対置方向における厚みの薄い扁平形状は、断面積比が少なくとも「1」よりも大きい場合に限られる。
そして、本願発明者は、図1に示すような、消音器13(減衰空間)の断面積比が「1」よりも大きくなる種々の評価用サンプルを作製し、扁平状の扇形に適した形状を調査した。ここで、扁平状の扇形に適した形状を調査するにあたり、図4に概略的に示す実験装置を用いて、各種評価サンプルを評価した。具体的に説明すると、各種評価サンプルの予め設定された所定の長さに成形された導出管12の開口端部に対して、周波数を連続的に変更して基準音(ホワイトノイズ)を発生するスピーカを組み付ける。一方、予め設定された所定の長さに成形された導入管11の開口端部の近傍に、導出管12から消音器13を通過した後に放射される放射音を集音する集音マイクを配置する。
そして、この実験装置を用いて、導出管12に設けたスピーカから周波数を連続的に変更したホワイトノイズを発生させるとともに消音器13を介して導入管11の開口端部から放射音を集音マイクによって集音し、ホワイトノイズの音圧レベルに対する集音した音の音圧レベルの比(以下、この比を単に音圧レベル比という)を測定した。なお、音圧レベル比の測定においては、比較対象として、消音器13を設けない比較サンプルすなわち導入管11と導出管12を直接的に連結した直管状の比較サンプルについても放射音の音圧レベル比を測定した。
図5は、上述した測定結果の一例であり、スピーカから発せられるホワイトノイズの周波数変化に対する音圧レベル比の変化を概略的に示している。なお、図5において、消音器13を設けた評価サンプルの音圧レベル比の変化を実線で示し、消音器13を設けない比較サンプルの音圧レベル比の変化を破線で示す。そして、図5からも明らかなように、ホワイトノイズの周波数変化に対して、破線で示す比較サンプルにおける音圧レベル比が大きいすなわちホワイトノイズが低減されていないのに対して、実線で示す評価サンプルにおける音圧レベル比は小さくなるすなわちホワイトノイズが低減されていることが理解できる。
また、評価サンプルにおいて、ホワイトノイズの周波数を連続的に変更していくと、音圧レベル比が極小となるホワイトノイズの周波数が存在することが理解できる。ところで、音圧レベル比が極小となる周波数においては、ホワイトノイズがより大きく低減される、言い換えれば、ホワイトノイズの発生に伴う空気の振動がより大きく減衰されている。このことは、スピーカから発せられたホワイトノイズが消音器13の減衰空間内に伝播し、減衰空間内に存在する空間内空気が共鳴することにより、ホワイトノイズの発生に伴う空気の振動が大きく減衰されていることを意味する。すなわち、音圧レベル比が極小となるホワイトノイズの周波数は、減衰空間内に存在する空間内空気の共鳴周波数であることを意味する。
そして、本願発明者は、消音器13における減衰空間の扁平形状を決定するために、断面積比の異なる種々の評価サンプルについて、断面積比と共鳴周波数との関係を調査した。その結果、図6に示す関係が得られた。この図6に示す関係によれば、断面積比が小さくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、断面積比が大きくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる。すなわち、消音器13は、その厚みが厚いほど共鳴周波数が高周波数側に移動して高周波音を効果的に消音または低減し、厚みが薄いほど共鳴周波数が低周波数側に移動して低周波音を効果的に消音または低減する消音特性を有するようになる。
また、本願発明者は、上述した断面積比と共鳴周波数との関係を維持する消音器13における減衰空間の形状、すなわち、扇形を決定するために、イ)扇形の中心角、ロ)扇形の半径、ハ)減衰空間の厚み(以下、スリット幅という)が消音特性に影響するパラメータであると考え、これらイ)〜ハ)の各パラメータを適宜変更した評価サンプルを作製し、共鳴周波数の変化を調査した。以下、これらイ)〜ハ)の各パラメータを変更しときの共鳴周波数の変化について具体的に説明する。
イ)扇形の中心角と共鳴周波数との関係
この関係を調査するために、本願発明者は、扇形の中心角が45°、60°、90°および180°の評価サンプルを作製するとともに、参考として円形の消音器を参考サンプルとして作製して共鳴周波数を調査した。その結果を図7に示す。この図7に示す関係によれば、扇形の中心角が小さくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、扇形の中心角が大きくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる。すなわち、消音器13における減衰空間は、その中心角が小さいほど共鳴周波数が高周波数側に移動して高周波音を効果的に消音または低減し、中心角が大きいほど共鳴周波数が低周波数側に移動して低周波音を効果的に消音または低減する消音特性を有するようになる。
ロ)扇形の半径と共鳴周波数との関係
この関係は、上述した断面積比の関係を補完するものである。すなわち、垂直断面積(最大垂直断面積)が同一である場合、扇形の半径が大きくなるに伴って断面積比は大きくなり、扇形の半径が小さくなるに伴って断面積比は小さくなる。そして、この関係を調査するために、本願発明者は、扇形の半径(中心から円弧までの距離)を異ならせた評価サンプルを作製して共鳴周波数を調査した。その結果を図8に示す。図8に示す関係によれば、半径が小さくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、半径が大きくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる。このことは、上述したように、断面積比が小さくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、断面積比が大きくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる傾向と一致する。すなわち、消音器13における減衰空間は、その半径が小さいほど共鳴周波数が高周波数側に移動して高周波音を効果的に消音または低減し、半径が大きいほど共鳴周波数が低周波数側に移動して低周波音を効果的に消音または低減する消音特性を有するようになる。
ハ)スリット幅と共鳴周波数との関係
この関係は、上述した断面積比の関係を補完するものである。すなわち、平行断面積が同一である場合、スリット幅が大きくなるに伴って断面積比は小さくなり、スリット幅が小さくなるに伴って断面積比は大きくなる。そして、この関係を調査するために、本願発明者は、スリット幅を異ならせた評価サンプルを作製して共鳴周波数を調査した。その結果を図9に示す。図9によれば、スリット幅が大きくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、スリット幅が小さくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる。このことは、上述したように、断面積比が小さくなるほど共鳴周波数が高周波数側になり、断面積比が大きくなるほど共鳴周波数が低周波数側になる傾向と一致する。すなわち、消音器13における減衰空間は、減衰空間の厚みが厚いほど共鳴周波数が高周波数側に移動して高周波音を効果的に消音または低減し、減衰空間の厚みが薄いほど共鳴周波数が低周波数側に移動して低周波音を効果的に消音または低減することができる。
このような消音特性に基づき、気体導通管10を形成する消音器13における減衰空間の形状として、一般的に、人間が知覚し得る気体の導通に伴う導通音(騒音)を低減する基本的な消音特性を確保するために断面積比を7〜18の範囲内で設定する。さらに、特定の周波数、特に、低周波数域の音を消音または低減するための消音特性を確保するために中心角を45°〜180°の範囲内で設定する。このように、減衰空間の形状を決定することにより、気体が気体導通管10を導通する際に発生する導通音の有する周波数のうち、人間が導通音(騒音)として知覚しやすい約70Hz〜450Hzの周波数範囲、特に、約70Hz〜150Hz以下の低周波数域を選択的に消音または低減することができる。
また、消音器13における減衰空間の扁平形状に関連する断面積比(より具体的には、扇形の半径およびスリット幅)と扇形に関連する中心角とを適宜変更することによって、消音または低減できる周波数域を選択的に変化させることができる。したがって、消音器13の消音特性を極めて容易に調整することができる。このように、消音特性を極めて容易に調整できることから、気体導通管10が設置される環境、例えば、組み付けスペースに乏しい設置環境などに合わせて消音器13(減衰空間)の形状を変更することができる。
ここで、本願発明者は、消音器13に接続される導入管11および導出管12の管径(以下、ダクト径という)の大きさと共鳴周波数との関係をも調査した。この関係を調査するために、本願発明者は、ダクト径を異ならせた評価サンプルを作製して共鳴周波数を調査した。なお、この調査においては、ダクト径の変化に伴って減衰空間が増減する影響を排除するため、導入管11および導出管12の外周面と消音器13の扇形の円弧状の周面までの距離を等しく、言い換えれば、減衰空間内の容積が等しくなるように作製した評価サンプルを用いた。その結果、減衰空間内の容積が等しい場合には、ダクト径の大小に関わらず共鳴周波数はほぼ一定となる関係が得られた。したがって、気体導通管10においては、ダクト径は消音特性に大きな影響を与えない。
このように、気体導通に伴う導通音(騒音)を効果的に消音または低減できる消音器13を備えた気体導通管10は、組み付けスペースの確保が難しい車両のエンジンルーム内に組み付けられて、例えば、車両の吸気管を構築することができる。以下、気体導通管10を車両に適用した場合を説明する。
図10は、気体導通管10がエンジンルーム20内にてエンジン30に組み付けられて、車両の吸気管Kを構成した状態を概略的に示している。ここで、車両の吸気管Kを構成する気体導通管10においては、車両の乗員が不快な導通音(所謂、こもり音)として知覚しやすい80Hz近傍の周波数を有する導通音を効果的に低減するようにする。このため、消音器13の扇形を、図6に示した関係に基づいて断面積比を14〜18とし、図7に示した関係に基づいて扇形の中心角を90°とする。
吸気管Kは、気体導通管10が形成された吸気ダクト14、エアクリーナ15およびエアクリーナホース16を備えて構成されている。なお、この場合、エアクリーナホース16に気体導通管10を形成して実施することも可能である。
吸気ダクト14は、エンジン30によって吸入される外気(空気)を導通するものであり、その略中間部分に気体導通管10が一体的に形成されている。このため、吸気ダクト14に形成される気体導通管10においては、導入管11が空気を消音器13に向けて導通し、導出管12が消音器13を通過した空気をエンジン30に向けて導出、より具体的には、エアクリーナ15およびエアクリーナホース16を介してエンジン30に向けて導出する。なお、吸気ダクト14の吸入口14aは、車両前部に向けて配置されており、吸入空気の流動抵抗を少なくするために、吸気ダクト14(導入管11および導出管12)の一般部分の外形寸法よりも拡管されて形成されている。
エアクリーナ15は、吸気ダクト14、より詳しくは、気体導通管10の導出管12に接続されている。そして、エアクリーナ15は、内部にエアクリーナエレメント15aを内包していて、吸気ダクト14によって導入された空気を濾過する。なお、エアクリーナ15の配置に関しては、気体導通管10の消音器13よりも上流側、すなわち、吸気ダクト14に形成された気体導通管10の導入管11側に設けることも可能である。
エアクリーナホース16は、エアクリーナ15とエンジン30との間に設けられている。そして、エアクリーナホース16は、エアクリーナ15のエアクリーナエレメント15aによって濾過された空気を、スロットルボデー31を介してエンジン30に供給する。
次に、気体導通管10を用いて構成した吸気管Kの作動について説明する。車両の図示しないイグニッションスイッチがオン状態とされると、エンジン30は、スロットルボデー31の開度に応じて、吸気管Kを介して空気を吸入し、作動を開始する。このとき、エンジン30は、各作動工程(吸入、圧縮、爆発、排出)を順次繰り返すため、吸気管K内の全体に空気の振動すなわち脈動が発生する。したがって、発生する脈動の振動周波数は、エンジン30の回転数に応じて変化する。このように発生した脈動が吸気ダクト14に達する際には、消音器13によって脈動が減衰されるため、吸気ダクト14から放射される空気の導通音(所謂、吸気騒音)の音圧レベルが低減される。
すなわち、消音器13に達した脈動は、消音器13の内部に形成された中心角90°の扇形に形成された減衰空間内に伝播し、上述したように、空間内空気と共鳴することにより減衰する。このとき、消音器13の扇形における断面積比が14〜18に設定されていれば、エンジン30の回転数に応じて変化する振動周波数のうち、約80Hz近傍の振動周波数を有する脈動を効果的に減衰させることができる。これにより、車両の走行時に吸気管K内において発生する不快な導通音すなわち吸気騒音の音圧レベルを効果的に低減することができる。
ところで、吸気管Kを構成する気体導通管10の消音器13は、例えば、図10および図11に示すように、車両に搭載されたバッテリ40を支持するためのバッテリトレー41の一部を形成するようになっている。すなわち、吸気管Kを構成する消音器13は、板状の平面部が車両の水平方向と一致するように、言い換えれば、導入管11と導出管12とが車両の上下方向と一致するように組み付けられる。これにより、従来、バッテリ40を車両に組み付ける際に必要なバッテリトレーのために確保された組み付けスペースに対して、消音器13を用いて形成したバッテリトレー41を配置することができる。したがって、十分な組み付けスペースを確保することの難しい車両のエンジンルーム内であっても、消音器13を配置するために別途組み付けスペースを確保する必要がなく、狭いスペースを極めて有効に利用することができる。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、中空部分としての減衰空間を扁平形状とすることによって、厚みの薄い消音器13を用いて気体導通管10を形成することができる。そして、扇形の消音器13内に形成される減衰空間を含む断面積比を7〜18の範囲内で設定するとともに中心角を45°〜180°の範囲内で設定することにより、気体導通に伴う導通音を効果的に消音または低減することができる。また、消音器13を厚みの薄い扁平形状とすることにより、狭い組み付けスペースであっても容易に組み付けることができる。
このため、気体導通管10を車両の吸気管Kに適用することにより、組み付けスペースの確保の難しいエンジンルーム内であっても容易に組み付けることができる。すなわち、従来の吸気管においては、吸気騒音を低減するために略直方体形状のレゾネータを設ける必要があるのに比して、本実施形態においては、扁平形状で扇形の消音器13を用いることができる。これにより、エンジンルーム内の狭い組み付けスペースを有効に利用して、吸気管Kを組み付けることができる。
また、消音器13を厚みの薄い扁平形状で扇形とすることにより、従来の吸気管に比して、例えば、消音器13とエアクリーナ15との間の配置間隔を広く確保することができる。これにより、作業スペースを十分に確保した状態で、作業者が消音器13やエアクリーナ15を組み付けることができる。したがって、作業性を大幅に向上させることもできる。
また、車両に気体導通管10を適用する場合には、中空部分としての減衰空間の形状に関し、中心角を90°に設定し、断面積比を14〜17に設定することにより、車両における80Hz近傍の吸気騒音を効果的に消音または低減することができる。したがって、車両のエンジンルームのような狭いスペースへの容易な組み付け性を確保できるとともに、良好な消音特性を確保することができる。
さらに、導入管11の消音器13への接続側開口と、導出管12の接続側開口とを対置させて吸気管Kを構成することができる。これにより、吸気ダクト14からエアクリーナ15およびエアクリーナホース16に向けて空気が導通する際における流通抵抗(圧力損失)を大幅に低減することができる。したがって、空気をエンジン30に効率よく供給するという、吸気管Kに本来的に要求される機能を十分に発揮することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更により実施することが可能である。
例えば、上記実施形態においては、消音器13の導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの中心から扇形の円弧方向に導入管11および導出管12を対置させて接続して実施した。この場合、図12に示すように、導入側接続面13aおよび導出側接続面13bの中心が対置される導入管11および導出管12の中心軸上に位置するように、導入管11と導出管12を接続して実施することも可能である。
また、上記実施形態においては、導入管11、導出管12および消音器13を一体的に成形して気体導通管10を形成するように実施した。しかし、導入管11、導出管12および消音器13をそれぞれ別個に成形しておき、これらを一体的に組み付けて実施することも可能である。
また、上記実施形態においては、気体導通管10を車両の吸気管Kに適用して実施した。しかし、例えば、車両の空調ダクトに適用して実施することも可能である。また、例えば、建物の排気ダクトや換気ダクトに気体導通管10を適用して実施することも可能である。この場合においても、気体導通管10の消音器13が扁平形状の扇形に成形できるため、例えば、壁などに埋め込んで排気ダクトや換気ダクトを形成することができる。したがって、美観を損なうことなく気体の導通に伴う導通音を消音または低減することができて、好適である。
また、上記実施形態においては、車両の吸気管に適用した気体導通管10の消音器13がバッテリトレー41の一部または全部を形成するように実施した。しかし、図13に概略的に示すように、エンジンルーム内で比較的容易に組み付けスペースが確保できるエンジンカバー50の一部または全部を形成するように実施することも可能である。この場合においても、上記実施形態と同様に、狭いスペースを有効に利用するとともに、気体の導通に伴って発生する導通音を消音または低減することができる。
また、上記実施形態においては、気体導通管10を形成する導入管11および導出管12の各軸線が、消音器13の導入側接続面13aまたは導出側接続面13bに対して、直交するように実施した。この場合、例えば、車両搭載上の制約から導入側接続面13aまたは導出側接続面13bに対して、各軸線が所定の角度を有するように導入管11および導出管12を接続して実施することも可能である。この場合においては、エンジンルーム内に配置される他の機器との干渉を容易に解消することができるため、より有効に狭いスペースを利用することができる。
本発明の実施形態に係る気体導通管を示す概略的な斜視図である。 図1の気体導通管を構成する消音器の導入側接続面または導出側接続面に平行な断面における消音器(中空部分)の断面図である。 図1の気体導通管を構成する消音器の導入側接続面または導出側接続面に平行な断面に垂直な断面における消音器(中空部分)の断面図である。 音圧レベル比を測定するための実験装置を説明するための図である。 評価サンプルと比較サンプルにおける基準音の周波数変化に対する音圧レベル比の変化を示すグラフである。 断面積比と共鳴周波数との関係を示すグラフである。 扇形の中心角と共鳴周波数との関係を示すグラフである。 扇形の半径と共鳴周波数との関係を示すグラフである。 導入側接続面と導出側接続面とによって形成されるスリット幅と共鳴周波数との関係を示すグラフである。 図1の気体導通管を車両の吸気系に適用した状態を示す概略図である。 図10における気体導通管の消音器がバッテリトレーの一部を形成した状態を説明するための図である。 本発明の変形例に係り、扇形に形成した導入側接続面および導出側接続面の中心が導入管および導出管の中心軸上に位置するように導入管と導出管を接続した気体導通管を説明するための図である。 本発明の変形例に係り、気体導通管の消音器がエンジンカバーの一部を形成した状態を説明するための図である。
符号の説明
10…気体導通管、11…導入管、12…導出管、13…消音器、13a…導入側接続面、13b…導出側接続面、14…吸気ダクト、15…エアクリーナ、16…エアクリーナホース、20…エンジンルーム、30…エンジン、31…スロットルボデー、40…バッテリ、41…バッテリトレー、50…エンジンカバー

Claims (10)

  1. 気体を導入する導入管と、導入した気体を導出する導出管と、前記導入管と前記導出管とが接続されて同導入管から同導出管に向けて流れる気体の導通に伴って発生する導通音を低減する消音器とを備えた気体導通管において、
    前記消音器は前記導入管および前記導出管と連通する中空部分を有しており、
    前記中空部分を、前記導入管が接続される前記消音器の導入側接続面または前記導出管が接続される前記消音器の導出側接続面に平行な断面における前記中空部分を含む断面積を表す平行断面積に対して前記平行な断面に垂直な断面における前記中空部分を含む断面積を表す垂直断面積のうちの最大の垂直断面積が小さい扁平形状に形成するとともに、扇形に形成し、
    前記導入管および前記導出管、前記扇形の中空部分を形成する前記扇形の前記導入側接続面および前記導出側接続面のそれぞれにおける円弧の両端を通る2本の半径が交わる中心点から前記円弧方向に位置して、前記扇形の前記導入側接続面および前記導出側接続面のそれぞれにおける前記円弧の両端を通る2本の半径を含み前記扇形の中空部分の厚みを形成する2つの壁面と前記導入管および前記導出管の外周面とが接触するように、接続されたことを特徴とする気体導通管。
  2. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記消音器における前記中空部分の前記最大の垂直断面積に対する前記消音器における前記中空部分の前記平行断面積の比が7〜18であることを特徴とする気体導通管。
  3. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記扇形に形成した前記中空部分の中心角を45°以上180°以下の範囲内で設定したことを特徴とする気体導通管。
  4. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記導入管の前記中空部分に連通する接続側開口と、前記導出管の前記中空部分に連通する接続側開口とを互いに対置させたことを特徴とする気体導通管。
  5. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記導入管の前記中空部分に面する接続側端面と前記導入側接続面が前記中空部分を形成する側の面とが略面一であり、
    前記導出管の前記中空部分に面する接続側端面と前記導出側接続面が前記中空部分を形成する側の面とが略面一であることを特徴とする気体導通管。
  6. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記導入管、前記導出管および前記消音器を一体的に成形したことを特徴とする気体導通管。
  7. 請求項1に記載した気体導通管において、
    前記導入管は外気を前記消音器に向けて導通し、
    前記導出管は前記消音器を通過した外気を車両のエンジンに向けて導出することを特徴とする気体導通管。
  8. 請求項7に記載した気体導通管において、
    前記消音器が、
    車両のエンジンルーム内に設置された他の部品の一部または全部を形成することを特徴とする気体導通管。
  9. 請求項8に記載した気体導通管において、
    前記消音器が、
    車両に搭載されたバッテリを支持するバッテリトレーの一部または全部を形成することを特徴とする気体導通管。
  10. 請求項8に記載した気体導通管において、
    前記消音器が、
    前記車両のエンジンを覆うエンジンカバーの一部または全部を形成することを特徴とする気体導通管。
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