JP5246828B2 - 無端ベルトの製造方法 - Google Patents
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(1)反射型電子顕微鏡(SEM)で前記無端ベルトの表面に観察される有効直径0.1〜3μmの穴が400μm2中に25個以下である画像形成装置用の無端ベルトを製造する方法であって、芳香族ポリカルボン酸無水物とジイソシアネート化合物とを、重合触媒として前記芳香族ポリカルボン酸無水物に対してフッ化カリウムを2mol%以下若しくはジブチル錫オキサイドを3mol%以下添加して、又は重合触媒を使用しないで、重合反応させた芳香族ポリアミドイミド樹脂を含む導電性付与剤含有樹脂組成物を成形し、110〜350℃の過熱水蒸気で10〜120分間処理する二次溶媒除去工程を経て製造される無端ベルトの製造方法。
(2)前記芳香族ポリカルボン酸無水物と前記ジイソシアネート化合物とは、当量が重合される(1)に記載の無端ベルトの製造方法。
N−メチル−2−ピロリドン溶媒の入った反応容器中に、トリメリット酸無水物と当量の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとからなる反応原料と、触媒としてフッ化カリウム2mol%とを加え、撹拌しながら30分間かけて室温から150℃に昇温後、150℃にて5時間反応を継続し、反応物濃度(実質的全閉環のポリアミドイミド)20質量%の芳香族ポリアミドイミド溶液を得た。これにN−メチル−2−ピロリドンを加え、反応物濃度15質量%のポリアミドイミド溶液を調製した。これに導電性付与剤として酸化処理カーボンブラック(プリンテックス150T,Degussa社製,pH5.8、揮発分10.0%)をポリアミドイミド樹脂100質量部に対して16質量部となるように配合し、ポットミルで24時間混合分散し樹脂組成物混合液を得た。この樹脂組成物混合液を1,000rpmで回転する円筒形金型内周に190g注入した。金型は、内径226mm、外径246mm、長さ400mmとし、金型内面はポリッシングにより鏡面研磨されている。そして金型両端の開口部にはリング状の蓋(内径170mm、外径250mm)をそれぞれ嵌合して材料漏れを防止する。こうして金型に樹脂組成物溶液を注入したら、1,000rpmの回転速度のまま30分間レベリングして遠心成形し、樹脂組成物混合液をフィルム状にした。その後回転したまま80℃の熱風をフィルム表面が変形しない程度の強さで、30分間フィルムに吹き付け溶媒を除去した。溶媒除去が終了したら、樹脂フィルムを金型ごと遠心成形機から取り出し、290℃の過熱水蒸気炉で50分間過熱水蒸気処理したのち、室温で放冷した。金型と樹脂組成物の熱膨張率の差によりフィルムが剥離してくる。この樹脂組成物でできたフィルムをとりだし、その両端部をそれぞれカットして周長約710mm、幅240mm、厚さ100μmの無端ベルト1を作成した。
実施例1において、芳香族ポリアミドイミド樹脂合成時に、触媒としてフッ化カリウム2mol%を加えた代わりに、フッ化カリウム1mol%を加え、重合時間を5時間から10時間に変えて反応させた以外は実施例1と同様にして無端ベルト2を作成した。
実施例1において、芳香族ポリアミドイミド樹脂合成時に、触媒としてフッ化カリウム2mol%を加え、反応温度および反応時間を150℃、5時間にした代わりに、フッ化カリウム触媒を加えないで、反応温度および反応時間を180℃、10時間とした以外は実施例1と同様にして無端ベルト3を作成した。
実施例1において、芳香族ポリアミドイミド樹脂合成時に、触媒としてフッ化カリウム2mol%を加えた代わりに、ジブチル錫オキサイドを3mol%加えた以外は実施例1と同様にして無端ベルト4を作成した。
実施例1において、芳香族ポリアミドイミド樹脂合成時に、触媒としてフッ化カリウム2mol%を加えた代わりに、ジブチル錫オキサイドを1mol%加え、重合時間を5時間から10時間に変えて反応させた以外は実施例1と同様にして無端ベルト5を作成した。
実施例1において、芳香族ポリアミドイミド樹脂合成時に、触媒としてフッ化カリウム2mol%を加えた代わりに、フッ化カリウム3mol%を加えた以外は実施例1と同様にして無端ベルト6を作成した。
無端ベルトの一部を試料として取り反射型電子顕微鏡(SEM)により観察し、写真撮影して写真の中心付近の任意の400μm2(20μm四方の正方形、または半径約11.3μmの円)の面積中の有効直径0.1〜3μmの穴を計数し、その数を穴数とする。
無端ベルトの表面を蛍光灯の下で肉眼で観察し、黒く光沢のあるものは白化現象なしで○、黒い表面に白っぽい粉がうっすらと乗ったように見えるものを白化現象ありで×とする。
無端ベルト1〜6について、穴数及び白化状態を表1に示した。
表面輝度測定装置は、照明ランプ(フィリップス株式会社:77241)、CCDカメラ(株式会社ソニー:XC−003)を備えた顕微鏡本体(ニコン株式会社:EPI−U)であり、その下部に測定対象の無端ベルトをセットし、照明ランプから無端ベルトに垂直に光照射する。CCDカメラはコンピュータに接続されており、画像処理ソフトウェア(王子計測機器株式会社:DA−6000)により取り込んだ画像データから表面輝度値を算出する。CCDカメラの画像の明るさは0〜255諧調で表すものとする。無端ベルト1〜6につき測定した表面輝度を表1に示した。
実施例1〜5、および比較例1で作成した無端ベルト1〜6を、それぞれタンデム方式のカラープリンタ(株式会社沖データ:MicroLine9055c)に装着して実機テストをした。プリント速度は、A4用紙を横21枚/分印刷する速度で1万枚印刷して、約千枚目ごとに同じ文字を印刷して印字濃度を比較した。11枚の印刷文字の濃度がほぼ同じものを◎、印刷文字に濃度差や汚れはあるが並べてその印刷状態を対比して観察しなければ分からない程度のものを○とした。印刷文字に明らかな濃度差があるものを×とした。評価結果を表1に示した。また、無端ベルト1〜5の印刷テスト中印刷面に汚れは発生しなかったが、無端ベルト6の印刷テストではトナー回収ブレードのビビリ振動よるトナーのすり抜けに起因すると考えられる印刷面の汚れが観察された。
Claims (2)
- 反射型電子顕微鏡(SEM)で無端ベルトの表面に観察される有効直径0.1〜3μmの穴が400μm 2 中に25個以下である画像形成装置用の無端ベルトを製造する方法であって、
芳香族ポリカルボン酸無水物とジイソシアネート化合物とを、重合触媒として前記芳香族ポリカルボン酸無水物に対してフッ化カリウムを2mol%以下若しくはジブチル錫オキサイドを3mol%以下添加して、又は重合触媒を使用しないで、重合反応させた芳香族ポリアミドイミド樹脂を含む導電性付与剤含有樹脂組成物を成形し、二次溶媒除去工程として110〜350℃の過熱水蒸気で10〜120分間処理する無端ベルトの製造方法。 - 前記芳香族ポリカルボン酸無水物と前記ジイソシアネート化合物とは、当量が重合される請求項1に記載の無端ベルトの製造方法。
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