JP5246067B2 - 画像処理方法、画像処理装置 - Google Patents

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本発明は、画像情報の符号化(圧縮)/復号化(伸張)処理、特に、画像を複数の領域に分割し、各々の領域で符号化(圧縮)、復号化(伸張)を行う画像処理方法に係り、特に、領域境界で発生する階調不連続によるノイズ(所謂ブロックノイズ)を軽減する画像処理方法、画像処理装置に関する。
カラー化、高解像度化された画像情報は膨大な情報量を有するので、その保存、転送等の扱いを容易にできるように、画像を符号化(圧縮)して保存・転送し、プリント出力などの利用時に復号化(伸張)することが一般に行われる。
符号化(圧縮)/復号化(伸張)には、処理が容易なことから、単一サイズの矩形(ブロック)領域で画像を分割し、各々の領域で独立して符号化(圧縮)/復号化(伸張)を行う手法が広く用いられる。
図19は、従来から使用されているBTC(Block Truncation Coding)符号化(圧縮)処理/復号化(伸張)処理の一例を示す流れ図である。まず符号化対象の画像の画像情報を取得し(ステップS101)、図20に示すように、その画像(元画像)30を複数の矩形のブロック(領域)31に分割する(ステップS102)。ここで、ブロック31のサイズは画像の解像度や利用目的に応じて適宜決められる。たとえば、縦4画素×横4画素(以下、4画素×4画素の様に表記する)の矩形のブロックに分割される。
分割した中の1ブロック(領域)を抽出し(ステップS103)、その領域内の各画素を類似階調を有する複数のグループにグループ化し、グループ毎に、識別番号(これをラベル番号とする)を付与すると共に、そのグループに所属する画素の階調値を代表する階調代表値を定義する(ステップS104)。たとえば、4画素×4画素の1ブロックに含まれる16画素を3つのグループに分け、ラベル番号1、2、3を付与し、ラベル番号1に対応する代表階調値と、ラベル番号2に対応する代表階調値と、ラベル番号3に対する代表階調値とを決定する、といったことが行われる。
次に、そのブロック(領域)内の各画素にその画素が所属するグループのラベル番号を付与(この画素各々に付与されたラベル番号をラベル情報とする)して符号化する(ステップS105)。
ステップS103〜S105の処理を、全ブロックについて終了するまで繰り返して行い(ステップS106;No、S107)、全ブロックについて終了すると(ステップS106;Yes)、符号化(圧縮)処理が終了する(圧縮終了)。該圧縮処理によって得た符号情報は、たとえば、画像メモリに記憶される。
復号化(伸張)処理では、まず、復号化対象の符号情報を取得する(ステップS110)。次に、その中から1ブロック分の符号情報を抽出し(ステップS111)、各々のラベル情報(即ちラベル番号)を、そのラベル情報に対応した階調代表値に変換して復元し、画像情報を得る(ステップS112)。
ステップS111、S112の処理を、全ブロックについて終了するまで繰り返して行い(ステップS113;No、S114)、全ブロックについて終了すると(ステップS113;Yes)、復号化(伸張)処理が終了する(伸張終了)。
図21は、上記符号化(圧縮)処理/復号化(伸張)処理における符号情報の生成や符号情報からの画像の復元を模式的に説明したものである。この例では、ブロックのサイズを縦横4画素としている。1つのブロック31に含まれる16個の画素各々は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の色成分を有し、たとえば、各色8bit(0〜255)の画像情報で構成される。
符号化(圧縮)処理では、元画像の1つのブロック31に所属する16個の画素を、階調値(色)の類似性に基づいて3つのグループに分割し、各グループに0〜2のラベル番号を割り当てると共に、画素各々にその画素が所属するグループのラベル番号をラベル情報として付与する。また、各グループにそのグループに所属する画素の階調値(色)を代表する階調代表値を設定する。そして、画素各々のラベル情報(図中の符号化画像32)と、3つのラベル番号に対応したYMCKの階調代表値(図中の階調代表値テーブル33)とをこのブロック31に対する符号情報として生成する。
たとえば、元画像の画素各々が各色8bit(0〜255)の画像情報を持っている場合、1ブロック分の画像情報は8bit×4色×16画素で512bitの情報量となる。これに対して符号化した状態では、各画素に0〜2のラベル情報(2bit)が付与され、また3つのラベル番号に対応したYMCKの階調代表値(32×3bit)が保持される。合計すると96+2×16=128bitとなる。したがって、符号化により、512/128=4倍の圧縮率を得る。
なお、ブロックのサイズを大きくすれば一組の階調代表値が符号化する画素数が増えるため圧縮率を向上できる傾向にあり、ブロックサイズを小さくすれば、ブロック内に存在する画素の多様性が弱まり、圧縮/伸張誤差が軽減する方向にある。また画像解像度が高いほど、1画素の欠陥は視認されにくくなり、圧縮/伸張誤差の許容範囲も広がることとなる。実用上はこれらのことを考慮し、縦横4画素(領域内の画素数は4×4=16画素)〜縦横16画素(同256画素)の範囲が良く用いられる。
また、上記の例では階調代表値としてYMCKの組を保存したが、例えば白黒画像の場合、階調代表値は一次元ベクトル上に並ぶいくつかの離散値となる。そこで、階調代表値の最大値と最小値の2情報(または階調代表値の平均値と分布幅)を保存し、この2情報と予め設定した階調代表値の数とから中間の階調値を算出する手法などがある。これを利用し、YMCK等、複数の要素で構成されている画像でも、各々の要素を独立して白黒画像の如く符号化することもできる。
復号化では、階調代表値テーブル33を参照して、符号化画像32の各ラベル情報を対応する階調代表値に変換することによって画像情報(画像信号値)が復元される。
上記のように、BTCでは分割した各々の領域で独立して階調代表値を定めるので、領域境界を挟んで存在する類似階調値の画素情報が同一の階調代表値を有するグループに所属するとは限らず、領域に存在する画像情報の分布によっては目視可能な程度の階調のずれが生じる場合がある。これによって圧縮、伸張処理で用いた画像分割の境界領域が視認できる差(いわゆるブロックノイズ、ブロック歪み)として現れてしまう、という問題があった。図22は、元画像30と、これをBTCによって圧縮して伸張した後の復元画像34とを対比して示している。復元画像34ではブロック31毎の境界が視認可能となっており、ブロックノイズが生じている。
ブロックノイズの軽減法としては、領域境界を挟んで存在する画素情報を比較し、階調差が閾値以下の場合に平滑化フィルタを施す手法が各種提案されている。
その一例として、特許文献1には、復元後の画像を解析してブロック間の隣接する画素同士の差分が最も小さい方向を探し出し、その方向が元画像では階調差が無かった方向であると判定し、その方向へ平滑化処理を施す技術が開示されている。
また、復号化した画像情報を解析して平坦な画像分布か否か判定し、その判定結果を元に双3次曲線による補間の適用可否を判断し、選択的にスムージングを行う技術(たとえば、特許文献2参照)や、復号化後の画像を解析して矩形ブロック両端の境界段差を算出し、その段差をつなぐような関数で矩形ブロック内の各画素の階調値を補正する技術(たとえば、特許文献3参照)がある。
特開2005−5865号公報 特開平9−65330号公報 特開2005−236955号公報
特許文献1に開示の技術では、平滑化処理に複雑な判定処理が入り、誤判定の危険がある。また平滑化処理に用いる参照画素が必然的に少なくなり、ブロックノイズを軽減する十分な効果を得難い。特許文献2に開示の技術では、双3次曲線を求めたり、画素信号によるブロックごとの判定を必要としたりするので、処理が複雑である。また平坦な画像分布の領域でしか効果が発揮されない。
特許文献3に開示の技術では、ブロック両端の段差を連続的につなぐため、ブロック段差は見え難くなるが、段差の算出に時間がかかり、特にブロック内に多様な階調が存在する場合には、ブロック両端を良好に連結するための処理が複雑になる。さらに、既にノイズが存在する復号信号から画像の段差を良好に補正することは困難である。
このように、既存の技術は、復元後の画像に対して、その境界領域の画素にフィルタ処理を施す必要があるので、処理が複雑で膨大な回路サイズを要するという問題があった。また平滑化処理が強い場合には鮮鋭性劣化が生じて画質劣化を招いてしまう。さらにこの鮮鋭性劣化を防止しようとすると、より複雑な処理が必要になるという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、比較的簡単な処理でブロックノイズを軽減することのできる画像処理方法、画像処理装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化して生成された符号情報を、前記ラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換することによって復号化する画像処理方法において、
画素毎に、該画素のラベル情報に対応する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づきかつ該画素の隣接境界からの距離を加味して補正して、前記復号化を行う
ことを特徴とする画像処理方法。
上記発明では、処理対象の領域に係る注目する階調代表値を隣接領域の階調代表値に基づいて補正することで、画像信号を直接補正することなく、簡単に画像信号の補正ができ、ブロックノイズ発生が少ない高画質の復号化処理が実現される。「階調代表値を補正して復号化を行う」とは、たとえば、復号化時は、ある画素のラベル情報を復号化するときにそのラベル情報に対応する階調代表値を補正してその画素の階調値を求めること等である。
上記発明では、ラベル情報に係る画素の隣接境界からの距離を加味して階調代表値の補正が行われる。すなわち、あるラベル情報を階調代表値に基づいて階調値に変換する際に、その階調代表値に対する補正量がそのラベル情報に係る画素の隣接境界からの距離に応じて調整される。このように、画像信号を直接補正することなく、距離に対応した補正量で復元時の階調代表値を補正するので、処理量が少なく、かつ、滑らかでブロックノイズの発生が少ない高画質の復号化処理が実現される。
[2]画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化する方法をさらに含み、
処理対象の領域に係る注目する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づいて補正して、前記符号化を行う
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理方法。
上記発明では、処理対象の領域に係る注目する階調代表値を隣接領域の階調代表値に基づいて補正することで、画像信号を直接補正することなく、簡単に画像信号の補正ができ、ブロックノイズ発生が少ない高画質の符号化処理が実現される。「階調代表値を補正して符号化を行う」とは、たとえば、符号化時は、階調代表値そのものを補正することである。
[3]前記注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値に基づいて前記補正を行う
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像処理方法。
上記発明では、隣接領域の階調代表値のうち、注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下に収まるものに基づいて、注目する階調代表値の補正が行われる。大きな階調差を有する階調代表値間を平滑化しないので、副作用の少ない高画質の符号化/復号化処理が実現される。
[4]符号化時に、前記注目する階調代表値をこの階調代表値と隣接領域の階調代表値との差分が小さくなるように補正し、該補正後の階調代表値に基づいて前記処理対象の領域に属する画素のラベル情報を修正する
ことを特徴とする[]に記載の画像処理方法。
上記発明では、画像信号の符号化時に、ブロックノイズが小さくなるように階調代表値の補正を行うので、復元画素を直接補正することなく、簡単にブロックノイズの発生を軽減した高画質の符号化/復号化処理が実現される。
[5]前記注目する階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値の数、または前記数と隣接方向との組み合わせ、のうちの少なくとも一方に基づいて、前記距離を加味した前記補正の方法を変更する
ことを特徴とする[3]に記載の画像処理方法。
上記発明では、たとえば注目領域を挟む隣接領域各々の階調代表値と関連する注目領域の階調代表値がある場合、隣接領域各々の間で階調の連続性がより向上するよう補正量を算出することができる。これにより、ブロックノイズの発生をより一層軽減した高画質の符号化/復号化処理が実現される。
[6]復号化時に、注目するラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換する際に、前記階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値が複数存在する場合は、前記注目するラベル情報に対応する画素と、前記複数存在する階調代表値のそれぞれに対応付けされているラベル情報に対応する画素との位置関係に基づいて前記補正を行う
ことを特徴とする[3]または[5]に記載の画像処理方法。
上記発明では、より関連の高い画素同士の関係に基づいて補正が行われて、より好ましい符号化/復号化処理が実現される。
[7]符号化時に、前記注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値に基づいて、前記差分が小さくなるように前記補正を行うと共に、該補正後の階調代表値に基づいて前記処理対象の領域に属する画素のラベル情報を修正する
ことを特徴とする[]に記載の画像処理方法。
上記発明では、画像信号の符号化時に、ブロックノイズが小さくなるように階調代表値の補正を行うので、復元画素を直接補正することなく、簡単にブロックノイズの発生を軽減した高画質の符号化/復号化処理が実現される。
[8]前記注目する階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値が複数存在する場合は、前記複数存在する階調代表値の平均値に、または前記複数存在する階調代表値の中で前記注目する階調代表値により近い階調代表値を抽出しその抽出した階調代表値の平均値に、より近づくように前記補正を行う
ことを特徴とする[7]に記載の画像処理方法。
上記発明では、複数の階調代表値間における類似度を好ましく評価して近似させることができ、複数の隣接領域に関わる複雑な階調代表値の関係が存在する場合にも、領域間ノイズが少ない、好ましい符号化/復号化処理が実現される。
[9]前記閾値は、注目する階調代表値および隣接する領域に係る全階調代表値を母集団とする統計、または、前記注目する階調代表値との差分が第2の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値を母集団とする統計、のうちの少なくとも一方の統計に基づいて決定される
ことを特徴とする[7]または[8]に記載の画像処理方法。
上記発明では、補正に係る類似の階調代表値の範囲(閾値)を、画像領域の特性に応じて適切に求めることができる。
[10]前記統計は、分散または標準偏差の算出、相互の差分が所定値以下のサブグループへの分類、のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする[9]に記載の画像処理方法。
上記発明では、これら統計処理によって、好ましい閾値を求めることができる。
[11]画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化して生成された符号情報を、前記ラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換することによって復号化する画像処理装置において、
画素毎に、該画素のラベル情報に対応する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づきかつ該画素の隣接境界からの距離を加味して補正して、前記復号化を行う
ことを特徴とする画像処理装置。
本発明の画像処理方法、画像処理装置によれば、分割領域単位の画像の復号化を、比較的簡単な処理でブロックノイズを軽減して行うことができる。
本発明に係る画像処理方法によって画像の符号化・復号化を行う画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 ある画像の領域境界を跨る部分の断面を、横軸に画像上の位置、縦軸に階調値をとって表した説明図である。 本発明に係る復号化(伸張)処理を示す流れ図である。 復号化対象の領域の注目ラベルと組をなす隣接領域のラベルを示す説明図である。 ラベル(階調代表値)の組の代表的パターンと、それぞれのパターンに対する補正方法(補正特性)とを示す説明図である。 組をなす隣接領域のラベル(に対応する階調代表値)のうち注目ラベルに近い距離のラベルを優先する様子を示す説明図である。 復号化対象の領域にあるラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域にあるラベルbと、上側の隣接領域にあるラベルcである場合を例示した説明図である。 復号化対象の領域にあるラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域にあるラベルbと、上側の隣接領域にあるラベルcと、右側の隣接領域にあるラベルd、ラベルeである場合を例示した説明図である。 復号化対象の領域にあるラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域にあるラベルbと、上側の隣接領域にあるラベルcと、右側の隣接領域にあるラベルd、ラベルeと、下側の隣接領域にあるラベルf、ラベルgである場合を例示した説明図である。 補正対象の領域と隣接領域との関係を示す説明図である。 本発明に係る符号化(圧縮)処理を示す流れ図である。 図11のステップS309の処理(ラベルの付け直し)を詳細に示す流れ図である。 階調値が2変量の場合について、階調代表値の差分(距離)が閾値以下のものを組にする場合を模式的に示す説明図である。 関連領域を含む階調代表値を信号値空間にプロットし、その分布の大きさから閾値を決定する場合を模式的に示す説明図である。 多数の隣接領域のラベル(階調代表値)が閾値内に入る場合に統計的手法でより小さいグループを決定して補正する場合を模式的に示す説明図である。 多数の隣接領域のラベル(階調代表値)が閾値内に入った場合、より小さな閾値を改めて定義する場合を模式的に示す説明図である。 ラベル(に対応する階調代表値)間距離を横軸にとった度数分布例を示す説明図である。 画像属性に応じて処理方法の選択する場合の動作を示す流れ図である。 従来から使用されているBTC符号化(圧縮)処理/復号化(伸張)処理を示す流れ図である。 元画像を複数の矩形のブロック(領域)に分割する様子を示す説明図である。 従来のBTC符号化(圧縮)処理/復号化(伸張)処理における符号情報の生成および符号情報からの復元を模式的に示す説明図である。 元画像とこれをBTCによって圧縮して伸張した後の復元画像とを対比して示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る画像処理方法によって画像の符号化・復号化を行う画像処理装置5の構成例を示している。画像処理装置5は、画像を符号化する符号化処理部10と、符号化処理部10で符号化して得たデータ(符号情報と呼ぶ。)を記憶する画像メモリ6と、画像メモリ6から読み出された符号情報を入力してこれを復号化する復号化処理部20とから構成される。
符号化処理部10は、符号化対象の元画像の画像情報を入力する画像入力部11と、画像入力部11によって入力した画像情報を、複数の領域(ブロック)に分割する画像分割部12と、画像分割部12によって分割された各領域の画像情報を領域単位に符号化するBTC符号化部13と、BTC符号化部13で符号化して得たデータを、ブロックノイズが軽減されるように補正する符号補正部14とを備えて構成される。
復号化処理部20は、画像メモリ6から符号情報を読み出して入力する符号入力部21と、符号入力部21によって入力した符号情報を、ブロックノイズが軽減されるように補正を行いながら復号化するBTC復号化部22と、BTC復号化部22が出力する復号化された画像情報を出力する画像出力部23とを備えて構成される。BTC復号化部22が有する階調代表値補正部24は、符号情報を復号化する際にブロックノイズが軽減されるように階調代表値を補正する機能を果たす。
図1の画像処理装置5には前記各々の処理部の起動や終了等の動作を制御する制御部、オペレータによる画像処理の実行指示等を受け付ける指示入力部、現在の処理状況等を表示する状態表示部、等、図示しない装備が適宜具備されても良い。また、図1の画像処理装置5は符号化処理部10と復号化処理部20、画像メモリ6を一つの装置としたが、これらを別体の装置とし、間をLAN(Local Area Network)等の情報通信手段で連携させても良い。
ここでは、まず、本発明の復号化方法(復号化処理部20による復号化処理)について説明する。本発明において復号化対象の符号情報は、図19に示した従来から使用されているBTC符号化(圧縮)処理で符号化されているものであっても良いし、後述する本発明に係る符号化処理で符号化されたものでもかまわない。
本発明に係る復号化処理では、復号化対象のブロック(領域)に係る各階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づいて補正して、復号化を行う。より詳細には、ある画素のラベル情報を階調値に変換して復号化するときに、そのラベル情報に対応する階調代表値(注目する階調代表値)を、その階調代表値との差分が閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値に基づいて補正し、その補正した階調値をそのラベル情報に対する復元階調値とする。
すなわち、注目する階調代表値との差分が閾値以下の階調代表値が隣接領域に存在する場合は、元画像では類似の階調値であった画素がブロック単位に符号化する際に異なる階調代表値で表わされたものであると判断し、その差分によって領域境界に生じる階調値の段差が緩和されるように階調代表値を補正して復号化を行う。また上記階調値の差分を領域境界において滑らかにつなぐために、ラベル情報に対応する画素の隣接境界からの距離を加味して、そのラベル情報を階調代表値に基づいて復元階調値に変換する際の補正量を決定する。
図2は、ある画像の領域境界(1点鎖線)を跨る部分の断面を、横軸に画像上の位置、縦軸に階調値をとって表したものである。同図では、簡単のために1色分の階調についてのみ示してある。領域aの符号情報が示す階調代表値には、ラベル番号1aの階調代表値と、ラベル番号2aの階調代表値と、ラベル番号3aの階調代表値が存在し、領域aと隣接する領域bの符号情報が示す階調代表値には、ラベル番号1bの階調代表値と、ラベル番号2bの階調代表値と、ラベル番号3bの階調代表値が存在している。
同図において、領域aのラベル1a、ラベル3aについては、差分が閾値Th以下になる階調代表値が領域bに存在しない。ラベル2aについては領域bのラベル2bとの差分が閾値Th以下になっているので、元画像においては同一階調値(より近い階調値)であったと想定される。そこで、領域aに所属するラベル2aの画素を復元するときは、ラベル2aに対応する階調代表値を補正して復元階調値を決定する。
ここでは、隣接領域のラベル(階調代表値)間を、点線で示すように滑らかに連結する「隣接間距離」−「修正階調値」の特性41を定義し、この特性に基づいて補正する。たとえば、注目画素が領域境界にあれば、ラベル2aの階調代表値とラベル2bの階調代表値の中央値とし、領域境界から領域a側へ1画素離れるとラベル2aの階調代表値により近い値とし、2画素ならさらにラベル2aの階調代表値に近い値にする。このように、復元時に補正するので、従来のように復元後の画像に対して空間フィルタ処理を用いることなく、領域境界ノイズ(ブロックノイズ)を軽減することができる。
「隣接間距離」−「修正階調値」の特性は算術的に求めてもよいが、簡単には特性をあらかじめ求めておき、参照テーブル(LUT:ルックアップテーブル)で保持しておけばよい。
図3は、本発明に係る復号化(伸張)処理を示す流れ図である。復号化対象の符号情報を画像メモリ6から取得する(ステップS201)。次に、その中から処理対象とする1ブロック分の符号情報を抽出し(ステップS202)、さらにその隣接するブロックの符号情報を抽出する(ステップS203)。そして、各々の階調代表値を比較し、隣接領域間で階調代表値が近似する(差分が閾値以下の)ラベル番号の組を抽出する(ステップS204)。
次に、復元する画素のラベル情報を取得し(ステップS205)、これが先ほど抽出したラベル番号の組に該当するか否かを判断する(ステップS206)。
ラベル番号の組に該当しない場合は(ステップS206;No)、当該ラベル情報に対応する階調代表値で画像を復元する(ステップS208)。該当する場合は(ステップS206;Yes)、その画素がブロック境界近傍(組をなすラベル番号の存在する隣接領域との境界近傍)か否かを判断し(ステップS207)、近傍でない場合は(ステップS207;No)、該ラベル情報に対応する階調代表値で画像を復元する(ステップS208)。境界近傍の場合は(ステップS207;Yes)、図2で示した特性に基づいて補正した復元階調値でこの画素を復元する(ステップS209)。
ステップS208またはS209にて当該画素を復元した後、このブロック(領域)の全画素の復元が終了したか否かを判断し(ステップS210)、全画像処理終了でなければ(ステップS210;No)、処理対象にする次の画素を抽出して(ステップS212)ステップS205へ移行し、処理を継続する。このブロックの全画素について復元終了の場合は(ステップS210;Yes)、全ブロックについて復元終了か否かを調べ(ステップS211)、全ブロック復元終了でない場合は(ステップS211;No)、処理対象の次のブロックを抽出して(ステップS213)ステップS202へ移行し、処理を継続する。全ブロック復元終了の場合は(ステップS211;Yes)、復元完了となって本処理を終了する。
注目している階調代表値に対して差分が閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値は複数存在する場合がある。図4に示すように、復号化対象のブロック(領域)42に対して隣接するブロック43はその四方にあるので、注目ラベル(該ラベルに対応する階調代表値)と組になるラベル(隣接領域にある類似の階調代表値)は四方に存在する可能性があり、さらには1つの隣接ブロック(隣接領域)の中に、注目ラベル(に対応する階調代表値)との差分が閾値以下のラベル(階調代表値)が2以上存在する場合もある。図4は、注目しているラベルaに対して上下左右の隣接領域43に、対応する階調代表値相互の差分が閾値以下になるラベルb〜ラベルgが存在している場合を例示している。
図5は、ラベル(階調代表値)の組の代表的パターンと、それぞれのパターンに対する補正方法とを示す説明図である。パターン1は注目するラベルと組をなすラベルが1つのみの場合であり、パターン2は注目するラベルと組をなすラベルが1つの隣接領域内に2つ存在する場合であり、パターン3は注目するラベルと組をなすラベルが隣接する2つの領域にそれぞれ1つずつある場合である。階調代表値の補正処理においては、このような代表的パターンを定義し、パターン毎に補正方法を切り替えることができる。
パターン1の場合は、当該2領域間のみを滑らかに連結する曲線状の特性41を定義し、これを参照テーブル化して補正を行う。
パターン2の場合は、
1.より近い画素の組み合わせに対応した特性(参照テーブル)を使用する、
2.ラベル間をつなぐ特性(図中の細線の特性45a、46a)を隣接領域側のラベル寄りにそれぞれシフトさせた特性(図中の太線の特性45、46)を用いる、
などの方法がある。2.の場合、ラベルaに対する階調代表値の補正は行わず、隣接ブロックを復号化する際に、該シフトさせた特性によってラベルdに対する階調代表値の補正とラベルeに対する階調代表値の補正を行うようにすればよい。2.の場合、ラベルa側の考慮が不要となり、処理が簡単になる。
パターン3の場合は、ラベルaおよびこれを跨ぐラベルb、ラベルdの3つのラベルを滑らかにつなぐ特性47を定義して使用する。特性47の作成方法は、
1.パターン3専用のカーブ(LUT)を定義する、
2.パターン2のカーブ(LUT)を位置方向に伸張して流用する、
のどちらでもよい。
パターン2の場合は、隣接領域にある2つのラベルのうち、関係するラベル情報が持つ隣接領域の画素がより近いものを優先する、という方法がある。図6はこの関係を示している。注目画素(ラベルa)に対してラベルdとラベルeが組をなす関係(対応する階調代表値の差分が閾値以下の関係)にあるものとする。このとき、ラベルaを有する注目画素に最も近い距離の画素のラベル情報がラベルdまたはラベルeの場合は、その最も近い距離の画素のラベルを優先する。図中のケース1の場合はラベルaとラベルdの関係を使用して補正する。図中のケース2の場合はラベルaとラベルeの関係を使用して補正する。図中のケース3の場合は最も近い画素がラベルd、e以外のラベルxの場合である。この場合は、組をなすラベルd、eを持つ画素のうち注目画素に最も近い画素のラベルとの関係を使用する。図中のケース3では、ラベルaとラベルdの関係を使用する。
なお、等距離のラベル番号の組が存在する場合や近距離に組となるラベル番号が見つからない場合には、以下の方式から選択することができる。
1.ランダムに利用するLUTを切り替える。
2.中間特性を利用する(2つのLUTの中間値を使用するなど)。
3.処理を行わない。
すなわち、注目するラベル(階調代表値)に対して組をなすラベルが複数あってそれらが等距離にある場合は、いずれのラベルとの関係を優先すべきかを決め難い(もともと確率50%の関係にある)。そこで、上記1.のようにランダムにLUTを切り替えることでブロックノイズを軽減できる。また、前記、等距離のラベル番号の組が存在する場合や近距離に組となるラベル番号が見つからない状態はごく局所的に発生することが多いので、2.3.のようにしても問題ない。
次に、ラベルの組の関係が多方向に存在する場合の補正方法について説明する。図7は、復号化対象の領域42に存在するラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域43Lに存在するラベルbと、上側の隣接領域43Aに存在するラベルcである場合を例示している。原則として、注目画素については、その画素から境界までの距離が近い方の隣接領域側のラベルを優先する(遠いところは関係ないとする)。図中の部分領域Aにある画素については、上側の隣接領域43Aに存在するラベルcとの関係を使用し、部分領域Bにある画素については、左側の隣接領域43Lに存在するラベルbとの関係を使用する。上側の隣接領域43Aとの境界と左側の隣接領域43Lとの境界とから等距離にあるような部分領域Cにある画素については、図5のパターン3の関係(ラベルa、ラベルb、ラベルcの関係)を使用すればよい。
図8は、復号化対象の領域42に存在するラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域43Lに存在するラベルbと、上側の隣接領域43Aに存在するラベルcと、右側の隣接領域43Rに存在するラベルd、ラベルeである場合を例示している。部分領域A、部分領域B、部分領域Cについては図7と同様の関係を使用する。右側の隣接領域43Rが最も近い隣接領域となる部分領域Dでは、ラベルa、ラベルd、ラベルeについて図5のパターン2の関係を使用する。
図9は、復号化対象の領域42に存在するラベルaに対して組をなすラベルが、左側の隣接領域43Lに存在するラベルbと、上側の隣接領域43Aに存在するラベルcと、右側の隣接領域43Rに存在するラベルd、ラベルeと、下側の隣接領域43Bに存在するラベルf、ラベルgである場合を例示している。部分領域A、部分領域B、部分領域C、部分領域Dについては図8と同様の関係を使用する。下側の隣接領域43Bが最も近い隣接領域となる部分領域Eでは、ラベルa、ラベルf、ラベルgについて図5のパターン2の関係を使用する。
なお、非常に多くの関係が存在する場合には、
1.全ての関係についてLUTを定義し、重なった部分は単純(または適当な重み付け)平均を行う、
2.各方向、1つを選択(効果大、簡単、等の指標で)する、
としてもよい。なお、効果大とは、より差分の小さい関係を使用することである。簡単な方とは、たとえば、ある隣接境界についてパターン1の関係(例、ラベルaとラベルb)があり、他の隣接境界についてパターン2の関係(例、ラベルaとラベルf、ラベルg)がある場合は、パターン1の関係を優先する、などである。
次に、本発明の符号化方法(符号化処理部10のBTC符号化部13および符号補正部14による符号化処理)について説明する。
本発明の符号化処理は、従来のBTC符号化によって符号化して得た符号情報に対して、ブロックノイズが軽減されるように補正を施す。たとえば、図10に示すように、補正対象のブロック51(領域)に係る各階調代表値(注目する階調代表値)を、隣接領域52の符号情報に含まれる階調代表値に基づいて補正する。詳細には、補正対象のブロックの符号情報の中の注目する階調代表値を、この階調代表値と隣接領域の階調代表値との差分が小さくなるように補正する。なお図10の隣接領域52は、補正対象のブロック51の左右2領域を示しているが、上下や
斜め方向の領域も隣接領域に含めて良いことはもちろんである。
ここでは、注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下の隣接領域の階調代表値を抽出し、それらの差分が小さくなるように、注目する階調代表値を補正する。そして、補正後の階調代表値に基づいて、補正対象のブロックに属する各画素のラベル情報を修正する(より近い階調代表値があれば、その階調代表値のラベルに付け替える)ことを行う。
注目する階調代表値との差分が閾値以下の階調代表値が隣接領域に存在する場合は、元画像では同一(もしくは類似)の階調値であった画素が、ブロック単位に従来のBTC符号化処理を行った際に、異なる階調代表値で表わされたと想定される。そこで、注目する階調代表値との差分が閾値以下の階調代表値が隣接領域に存在する場合は、その差分が小さくなるように、注目する階調代表値を補正する。
図11は、本発明に係る符号化(圧縮)処理を示す流れ図である。符号化対象の画像全体に従来と同様のBTC符号化処理を行って符号情報を生成し、この符号情報に対して順次補正を施すという手順で行ってもよいが、図11の処理では、従来と同様のBTC符号化処理を行い、その途中で補正対象のブロックとその隣接ブロックの符号情報が揃った時点で、順次補正を行うようになっている。
図11の処理では、まず、符号化対象の画像情報を取得し(ステップS301)、この画像を格子状に区分してブロックに分割する(ステップS302)。次に、符号化対象の1ブロック分の画像情報を抽出し(ステップS303、従来のBTC符号化と同様の処理で、そのブロックを符号化する(ステップS304)。続いて、そのブロックの補正に必要なブロック(符号化対象のブロックの隣接ブロック)の符号情報が揃っているか否かを判断し(ステップS305)、揃っていなければ(ステップS305;No)、次のブロックを抽出して(ステップS306)ステップS303に移行して処理を継続する。
符号化対象のブロックの補正に必要な隣接ブロックの符号情報が揃っている場合は(ステップS305;Yes)、符号化対象のブロックの各階調代表値について、その階調代表値(注目する階調代表値)との差分が所定の閾値以下の隣接ブロック内の階調代表値を抽出(注目する階調代表値のラベル番号と抽出した階調代表値のラベル番号の組を抽出)し(ステップS307)、抽出された組の類似性がより高くなるよう、すなわち、階調差がより小さくなるような値に階調代表値を修正する(ステップS308)。
そして、修正された階調代表値に基づいて画素各々のラベル情報を見直し、必要に応じて(画素本来の階調値に最も近い階調代表値を有するラベル番号への)ラベルの付け替えを行う(ステップS309)。
その後、全ブロックについて以上の処理が終了したか否かを判断し(ステップS310)、全ブロック終了でなければ(ステップS310;No)、符号化対象の次のブロックを抽出して(ステップS311)ステップS303へ移行し、処理を継続する。全ブロック終了の場合は(ステップS310;Yes)、符号化完了となって本処理を終了する。
これにより、復号化(伸張)処理を従来の手法で行っても隣接ブロック間で発生する階調差が軽減され、領域境界ノイズ(ブロックノイズ)の発生が軽減される。なお、本発明に係る符号化処理で生成された符号情報に対する復号化処理は従来のものでもよいが、前術した本発明の復号化処理で復号化すれば、より一層ブロックノイズの軽減された画像が復元される。本発明の符号化処理では、類似する階調代表値はより類似するように近づけられるので、本発明の符号化処理で得た符号情報に対して本発明の復号化処理を適用すれば、復号時に類似の判断(ラベルの組の抽出)を行い易くなり、より適切に復号化での補正を行うことができる。
図12は、図11のステップS309の処理(ラベルの付け直し)を詳細に示す流れ図である。元画像において、ラベル付け直し対象のブロック(領域)に属する1つの画素の画像情報を取得し(ステップS321)、該画素の階調値と補正前のラベル情報に対応する階調代表値との階調差を算出し(ステップS322)、より近いラベル情報がある場合は(ステップS323;Yes)、この画像のラベル情報をより近いラベル情報に付け替える(ステップS324)。
より近いものがない場合は(ステップS323;No)、その画素については現在のラベル情報を維持する。以上の判断を当該ブロックの全画素について終了したか否かを判断し(ステップS325)、全画素終了でなければ(ステップS325;No)、次の画素を取得し(ステップS326)ステップS321に移行して処理を継続する。全画素終了であれば(ステップS325;Yes)本処理を終了する。
以上説明したように、本発明では、階調代表値が近い組について補正処理を行う。この際、隣接領域にある最も近い階調代表値のラベル番号と組にしてもよいが、所定の閾値を定義して組となるラベルを選択するようにすれば処理が簡単になる。
図13は、階調値が2変量の場合について、階調代表値の差分(距離)が閾値以下のものを組にする場合を模式的に示している。注目するラベル番号の階調代表値54からの距離が閾値th以内のエリア56に存在する隣接領域の階調代表値55(ラベル番号)を組にする。
前述の閾値Thはあらかじめ定めたものでもよいが、関連領域を含む階調代表値を信号値空間にプロットし、その分布の大きさから定めてもよい。図14はその一例を示している。同図は全体分布57の1/5のサイズを元に閾値Thを定めた例である。なお全体分布はデータの標準偏差を統計的に求め、データの大半が含まれる範囲を標準偏差の所定倍として定めてもよい。
図11に示す符号化処理で、所定の閾値を設定してラベル番号(階調代表値)の組(注目するラベル番号(に対応する階調代表値)とその補正に関連する隣接領域のラベル番号(に対応する階調代表値)との組)を抽出した場合、複数の隣接領域のラベル(階調代表値)が閾値内に入ることが考えられる。このような場合は、隣接領域のラベル番号に対応する階調代表値の平均値(重心位置)を算出し、平均値との間で階調差が小さくなるよう、注目ラベルの階調代表値を補正することができる。
また、たとえば図15に示すように、多数の隣接領域のラベル(階調代表値)が閾値Th内のエリア56に入ることが考えられる。この場合、単純に閾値Th内の全ラベル(階調代表値)の平均を取る方法よりも、たとえば閾値Th内のラベル(階調代表値)をクラスター分析等の統計的手法でさらに分割し、注目するラベル(階調代表値)54が含まれる、より小さなグループGとの間で階調差が小さくなるよう、補正することもできる。また、平均は単純平均でも良く、各種重み付け平均や中央値、中間値、最頻値、等、各種算術法を用いることができる。
また、図16に示すように、所定の閾値Thを設定し、多数の隣接領域のラベル(階調代表値)が閾値th内に入った場合、より小さな閾値(第2の閾値F)を改めて定義し、この閾値F内に入ったラベル(階調代表値)に基づいて補正を行うように構成されてもよい。たとえば、前出のクラスター分析によってより小さなラベル(階調代表値)の「まとまり」を見つけ、これを包含する範囲を閾値で定義しても良く、図17に示すように、ラベル(に対応する階調代表値)間距離を横軸にとった度数分布を作成し、谷を見つけてここを閾値としてもよい。このように、隣接領域のラベル(階調代表値)の中で注目する階調代表値に対して明らかに近いものと遠いものとを分類し、近いものに基づいて補正を行うことで、より適切な補正が実現される。
なお、これまでの説明では、説明を容易にするためにラベル(に対応する階調代表値)間距離を「1階調値の階調差」、「2階調値(2変量値)の空間距離」として説明したが、実際には画像処理を行なう信号値空間、即ちcmykの4次元の信号値空間やRGBの3次元の信号値空間における空間距離を用いる。この距離は、直接ユークリッド距離を求めてもよいし、一旦、L*a*b*等の均等色空間に画像変換し(この際、均等色空間への射影は実用上差し支えない程度の誤差があってももちろんかまわない)、ΔEやΔE00等の色差を基に距離を定めてもよい。またさらに、本発明で考える階調差は微小ブロック間差に関するものであるから、色差を考慮する際にプリンタの解像度と視覚の(分解能に関する)特性を考慮して色差の変調を加えてもよい。たとえば、人の視覚は色相、彩度成分に関する空間分解能力が輝度成分と比較して極端に低いから、より輝度差に重きを置く変調を加えることができる。
本発明は各種の画像情報に対し好ましく適用できるが、画像の種類によって適用すべき処理や閾値が異なる場合が考えられ、また、色数の少ないパターンデータでは階調の補正処理を要しない場合もある。そこで、あらかじめ画像の属性情報を取得し、属性に対応して本発明の処理(補正による符号化や復号化)を適用するか否かの判断や閾値の設定、圧縮時、伸張時処理の選択を行うことが望ましい。
図18は、上記選択を行うための処理の流れを示している。処理対象の画像情報およびその画像属性情報を取得し(ステップS401)、該取得した画像属性情報に対応した処理方法の指定情報を取得し(ステップS402)、この情報に基づいて本発明の処理の要否を判断する(ステップS403)。なお、画像属性情報は、画像/領域の種別(たとえば、スキャナで読み取った画像、CG、パターン、テキスト、等)を示す情報でもよいし、本発明処理要否を直接指示する情報であってもかまわない。
本発明の処理が不要と判断した場合は(ステップS403;No)、従来処理を適用して(ステップS404)終了する。本発明の処理が必要と判断した場合は(ステップS403;Yes)、パラメータ情報の変更要求有無を判断する(ステップS405)。パラメータの内容は、・圧縮側処理/伸張側処理の選択、・閾値の初期値、・伸張時に修正階調値を得るための基本参照テーブル(LUT)などである。
パラメータ情報に対する変更要求がある場合は(ステップS405;Yes)、パラメータの再設定を受け(ステップS406)、その再設定されたパラメータにて本発明の処理を適用して(ステップS407)終了する。パラメータ情報なしの場合は(ステップS405;No)、現在のパラメータにて本発明の処理を適用して(ステップS407)終了する。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、実施の形態では、ラベル番号の組を抽出して処理するようにしたが、注目する階調代表値に対して所定の関係(差分が閾値以下などの関係)にある隣接領域の階調代表値が抽出されればよく、ラベル番号の組を抽出しなくてもかまわない。
5…画像処理装置
6…画像メモリ
10…符号化処理部
11…画像入力部
12…画像分割部
13…BTC符号化部
14…符号補正部
20…復号化処理部
21…符号入力部
22…BTC復号化部
23…画像出力部
24…階調代表値補正部
30…元画像
31…ブロック
32…符号化画像
33…階調代表値テーブル
34…復元画像
41…点線
42…復号化対象のブロック
43…隣接するブロック
43A…上側の隣接領域
43B…下側の隣接領域
43L…左側の隣接領域
43R…右側の隣接領域
51…補正対象のブロック
52…隣接領域
A、B、C、D、E…部分領域
F…第2の閾値

Claims (11)

  1. 画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化して生成された符号情報を、前記ラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換することによって復号化する画像処理方法において、
    画素毎に、該画素のラベル情報に対応する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づきかつ該画素の隣接境界からの距離を加味して補正して、前記復号化を行う
    ことを特徴とする画像処理方法。
  2. 画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化する方法をさらに含み、
    処理対象の領域に係る注目する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づいて補正して、前記符号化を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値に基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 符号化時に、前記注目する階調代表値をこの階調代表値と隣接領域の階調代表値との差分が小さくなるように補正し、該補正後の階調代表値に基づいて前記処理対象の領域に属する画素のラベル情報を修正する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  5. 前記注目する階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値の数、または前記数と隣接方向との組み合わせ、のうちの少なくとも一方に基づいて、前記距離を加味した前記補正の方法を変更する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
  6. 復号化時に、注目するラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換する際に、前記階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値が複数存在する場合は、前記注目するラベル情報に対応する画素と、前記複数存在する階調代表値のそれぞれに対応付けされているラベル情報に対応する画素との位置関係に基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項3または5に記載の画像処理方法。
  7. 符号化時に、前記注目する階調代表値との差分が所定の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値に基づいて、前記差分が小さくなるように前記補正を行うと共に、該補正後の階調代表値に基づいて前記処理対象の領域に属する画素のラベル情報を修正する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  8. 前記注目する階調代表値との差分が前記閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値が複数存在する場合は、前記複数存在する階調代表値の平均値に、または前記複数存在する階調代表値の中で前記注目する階調代表値により近い階調代表値を抽出しその抽出した階調代表値の平均値に、より近づくように前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 前記閾値は、注目する階調代表値および隣接する領域に係る全階調代表値を母集団とする統計、または、前記注目する階調代表値との差分が第2の閾値以下に収まる隣接領域の階調代表値を母集団とする統計、のうちの少なくとも一方の統計に基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理方法。
  10. 前記統計は、分散または標準偏差の算出、相互の差分が所定値以下のサブグループへの分類、のうちの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 画像を複数の領域に分割し、各領域を、この領域に属する画素の階調値を代表する複数の階調代表値とこの領域に属するそれぞれの画素が前記複数の階調代表値の中のいずれに対応するかを示すラベル情報とで表わすように符号化して生成された符号情報を、前記ラベル情報をこのラベル情報に対応する階調代表値に基づいて階調値に変換することによって復号化する画像処理装置において、
    画素毎に、該画素のラベル情報に対応する階調代表値を、隣接領域の階調代表値に基づきかつ該画素の隣接境界からの距離を加味して補正して、前記復号化を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
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