JP5245973B2 - 採点装置,プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、演奏された楽曲に対する歌唱の上手さを採点する採点装置、及びプログラムに関する。
従来より、各楽曲の旋律を構成する構成音それぞれの音高及び音長を表す楽曲データに従って、楽曲を演奏すると共に、その演奏された楽曲(即ち、伴奏音楽)に合わせて、ユーザが歌唱を楽しむためのカラオケ装置が知られている。この種のカラオケ装置の中には、演奏された楽曲に対して、ユーザが歌唱した歌唱の上手さを採点する採点装置を備えたものがある。
その採点装置では、単位区間における歌唱音声の音高(以下、歌唱音高と称す)と、基準旋律を形成する構成音の音高(以下、基準音高と称す)とを順次照合し、一致度合いが高いほど大きな点数を導出すると共に、その導出された点数を集計した結果を採点結果として出力することがなされている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3290945号公報
この特許文献1に記載された採点装置では、歌唱音高と基準音高とを照合して採点しているため、基準旋律(即ち、基準音高)に沿って歌唱されていなければ、低い点数の採点結果となる。
例えば、ジャズ等に用いられる技巧により、基準旋律から音高をわざとずらしてユーザが歌唱する場合や、基準旋律に対する和音の音高をユーザが歌唱する場合などには、ユーザが明らかに高い歌唱力を有しているにも拘わらず、採点結果が低い点数となり、ユーザの歌唱力が正しく反映された採点結果とはならない。
この結果、特許文献1に記載された採点装置では、採点結果に対してユーザが不満を抱く可能性があり、特許文献1に記載された採点装置を用いたカラオケ装置では、ユーザがカラオケを十分に楽しむことができない可能性があった。
つまり、特許文献1に記載の採点装置では、1つの採点基準のみを用いて、歌唱を採点しているため、ユーザが納得できる採点結果となる可能性が低いという問題があった。
そこで、本発明は、採点装置において、採点結果に対するユーザの納得感を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、楽曲を演奏する楽曲演奏装置と共に用いられ、その楽曲演奏装置にて演奏された楽曲に対する歌唱の上手さを採点した採点結果を出力する採点装置に関するものである。
その本発明の採点装置では、歌唱音高特定手段が、楽曲の演奏中に入力された音声を時間進行に沿って周波数解析した結果に従って、音声の音高を歌唱音高として順次特定する。
そして、区間点数導出手段が、楽曲の演奏における時間進行に沿って連続するように規定された単位区間毎に、かつ音階を構成する音それぞれの音高である音階固有音高それぞれについて配点が決められた採点基準データに、歌唱音高特定手段で特定された歌唱音高を順次照合し、歌唱音高が遷移した各単位区間での音階固有音高それぞれに対応する配点に基づいて、単位区間それぞれでの点数である区間点数を導出する。これと共に、採点結果出力手段が、区間点数導出手段で導出した区間点数を集計した集計値に対する演算結果を採点結果として出力する。
つまり、本発明の採点装置では、楽曲に対する歌唱の上手さを採点するに際して、時間進行に沿って連続する単位区間毎、かつ音階固有音高毎に細分化された配点からなる採点基準データを用いている。
したがって、このような採点基準データでは、単位区間と音階固有音高との組合せ分だけ、採点基準のバリエーションを増加させることができる。そして、本発明の採点装置によれば、この採点基準データを用いて採点することで、歌唱音高の部分的な変化や、歌唱のより細かな技巧に対応した点数を導出することができる。
これらの結果、本発明の採点装置によれば、採点結果に対するユーザの納得感を向上させることができる。
なお、ここで言う楽曲演奏装置とは、楽曲毎に予め用意された楽曲データに従って、楽曲を演奏する装置(例えば、カラオケ装置)を含むものである。そして、楽曲データは、楽曲演奏装置が楽曲を演奏可能なものであれば、どのような形式であっても良いが、例えば、各楽曲を構成する構成音それぞれの音高及び音長を表すものが望ましい。
そして、本発明の採点装置において、採点基準データは、請求項2に記載のように、音階固有音高のうち、楽曲の主旋律を構成する音高(以下、主旋律音高とする)、楽曲のコード進行にてコードに相当する音高(以下、和音音高とする)、主旋律音高及び和音音高以外の音高の順に、小さな値となるように配点が決定されていることが望ましい。
このように形成された採点基準データが、音階固有音高それぞれを行とし、単位区間それぞれの区間長中心または始終端のいずれかを列としたマトリックスを形成する格子点毎に配点が決められたものである場合、本発明における区間点数導出手段は、請求項3に記載のように、歌唱音高から、最近傍に位置する格子点である最近傍格子点に決められた付与配点に基づいて、区間点数を導出するように構成されていても良い。
そして、請求項3に記載された区間点数導出手段は、請求項4に記載のように歌唱音高から最近傍格子点までの距離が短いほど、大きな値となる重みを付与配点に乗じた値を区間点数として導出するように構成されていることが望ましい。
このように構成された本発明の採点装置によれば、歌唱音高と音階固有音高との音高差が短2度(即ち、半音)未満であっても、その音高差に応じて補正した区間点数を導出することができ、歌唱の上手さをより正確に採点することができる。
なお、本発明は、楽曲を演奏する楽曲演奏装置と共に用いられるコンピュータに実行されるプログラムであっても良い。
ただし、本発明のプログラムは、請求項5に記載のように、楽曲の演奏中に入力された音声を時間進行に沿って周波数解析した結果に従って、歌唱音高を順次特定する歌唱音高特定手順と、その特定された歌唱音高を採点基準データに順次照合して、採点基準データ上にて歌唱音高が遷移した各単位区間での音階固有音高それぞれに対応する配点に基づいて、区間点数を導出する区間点数導出手順と、その導出された区間点数を集計した集計値に対する演算結果を採点結果として出力する採点結果出力手順とを有している必要がある。
つまり、本発明のプログラムは、請求項1に記載の採点装置を構成する各手段を、コンピュータに実現させるためになされたものである。
このようなプログラムであれば、例えば、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードさせて起動することや、必要に応じて通信回線を介してコンピュータに取得させて起動することにより用いることができる。そして、コンピュータに各手順を実行させることで、請求項1に記載された採点装置として機能させることができる。
本発明が適用されたカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。 採点処理の処理手順を示すフローチャートである。 採点基準データの概略構成を示した説明図である。 採点基準データの詳細を示した説明図である。 採点値の決定方法を示した説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、図1は、カラオケ用に予め加工された楽曲(以下、カラオケ楽曲とする)の演奏に応じてユーザが歌唱するためのカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。
〈カラオケシステム全体の構成〉
図1に示すように、カラオケシステム1は、ユーザによって指定されたカラオケ楽曲の再生を行うカラオケ装置20と、カラオケ楽曲の再生に必要なデータである楽曲データをカラオケ装置20に配信するサーバ30とを備え、それらカラオケ装置20とサーバ30とはネットワーク(例えば、専用回線や、WAN等)を介して接続されている。つまり、カラオケシステム1は、いわゆる通信カラオケシステムとして構成されたものである。
このうち、サーバ30は、カラオケ楽曲の演奏に必要な処理プログラム(以下、カラオケ処理プログラムと称す)及び楽曲データを格納する記憶装置(図示せず)と、ROM,RAM,CPUを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータ(図示せず)とを備えた情報処理装置を中心に構成された周知のカラオケサービス用サーバ装置である。
つまり、サーバ30は、カラオケ装置20から送信された情報(例えば、カラオケ採点の結果等)を一元管理すると共に、カラオケ装置20からの要求に対して楽曲データやカラオケ処理プログラムを送信するように構成されている。
〈カラオケ装置について〉
次に、カラオケ装置20の構成について説明する。
このカラオケ装置20は、サーバ30との間でデータ通信を実行するための通信部22と、通信部22を介してサーバ30から取得したカラオケ処理プログラム及び楽曲データを記憶する記憶部21と、各種画像を表示するための表示部23と、ユーザからの指示を受け付ける操作受付部24とを備えている。さらに、カラオケ装置20は、音声を入力するためのマイクロホン26と、マイクロホン26を介した音声の入力を制御する音声入力部25と、音声を出力するためのスピーカ27と、スピーカ27からの音声出力を制御する音声出力部29と、カラオケ装置20を構成する各部21,22,23,24,25,29を制御する制御部28とを備えている。
このうち、通信部22は、カラオケ装置20をネットワーク(例えば、専用回線や、WAN)に接続して外部と通信を行うための通信インタフェースであり、サーバ30に各種データを出力すると共に、サーバ30から各種データや処理プログラムを取得する。
そして、表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ等から構成された表示装置であり、操作受付部24は、例えば、複数のキースイッチ等から構成された入力装置や、周知のリモコンを介して入力された指令を受け付ける受信装置などからなる。
また、音声入力部25は、マイクロホン26を介して入力された音声(アナログ信号)をサンプリングし、そのサンプリング値(標本値)を制御部28に入力するAD変換器として構成されている。なお、以下では、音声入力部25にてサンプリング値へと変換された音声を音声データと称す。
そして、音声出力部29は、制御部28からの制御指令に基づいて、楽曲データに従ってカラオケ楽曲を再生演奏すると共に、そのカラオケ楽曲の再生演奏音に、マイクロホン26から入力されたユーザの歌声などをミキシングしてスピーカ27から出力させるように構成されている。
さらに、記憶部21は、電源が切断されても記憶内容を保持すると共に記憶内容を読み書き可能に構成された記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)である。その記憶部21は、カラオケ処理プログラムを格納するプログラム格納領域と、楽曲データを記憶する楽曲データ格納領域とを少なくとも備えている。
次に、制御部28は、電源が切断されても記憶内容を保持する必要のあるプログラムやデータを格納するROM28aと、プログラムやデータを一時的に格納するRAM28bと、ROM28aやRAM28bに記憶されたプログラムやデータに従って、カラオケ装置20を構成する各部21,22,23,24,25,29に対する制御及び各種演算を実行するCPU28cとを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
なお、RAM28bには、記憶部21からのカラオケ処理プログラムが記憶され、CPU28cは、RAM28bに記憶したカラオケ処理プログラムに従って各処理を実行する。
そのカラオケ処理プログラムとして、操作受付部24を介して指定されたカラオケ楽曲を演奏(即ち、再生、以下、再生演奏と称す)すると共に、表示部23に歌詞を表示する周知のカラオケ演奏処理を実行するためのカラオケ演奏処理プログラムがある。また、カラオケ処理プログラムとして、カラオケ楽曲の再生演奏中に入力された音声データに従って、その再生演奏中のカラオケ楽曲に対する歌唱の上手さを採点する採点処理を実行するための採点処理プログラムがある。
ところで、楽曲データは、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)フォーマットにて記述された周知のカラオケ再生用データであり、カラオケ楽曲それぞれについて予め用意されている。
その楽曲データは、カラオケ楽曲を識別するためのデータである楽曲情報と、そのカラオケ楽曲1曲を再生演奏するために要する時間を示す時間情報とを有している。さらに、楽曲データは、そのカラオケ楽曲についてユーザが歌唱することが望ましい旋律に関するデータであるガイドメロディと、そのカラオケ楽曲の歌詞に関するデータである歌詞情報と、制御部28が採点処理を実行する際に参照する採点基準データとを有している。
そして、楽曲情報には、カラオケ楽曲を特定するための曲番号データと、曲名を示す曲名データとが少なくとも含まれている。
また、ガイドメロディは、カラオケ楽曲の主旋律(以下、基準旋律と称す)を形成する各構成音について、それぞれの音高及び音長が表されたものである。具体的に、本実施形態における構成音の音長は、楽音出力開始時間及び楽音出力終了時間によって表されている。ただし、ここで言う楽音出力開始時間とは、その構成音の出力を開始するまでのカラオケ楽曲の演奏開始からの時間であり、楽音出力終了時間とは、その構成音の出力を終了するまでのカラオケ楽曲の演奏開始からの時間である。
〈採点基準データについて〉
次に、採点基準データについて説明する。
ここで、図3は、採点基準データの概略構成を示した説明図であり、図4は、採点基準データの一部を模式的に示した図面である。
図3に示すように、採点基準データは、カラオケ楽曲の再生演奏における時間進行に沿って連続するように規定された単位区間毎、かつ1オクターブの音階を構成する各音の音高(以下、音階固有音高と称す)それぞれについて、予め点数が決められたものである。
なお、本実施形態において、単位区間は、予め規定された区間長(例えば、対応するカラオケ楽曲における16分音符の時間長)を有したものであり、カラオケ楽曲の全演奏時間に渡って規定されている。また、音階固有音高は、全音階を12等分した半音毎の音高(即ち、周波数)であり、いわゆるC(ド),C#,D(レ),D#,E(ミ),F(ファ),F#,G(ソ),G#,A(ラ),A#,B(シ)である。
つまり、この採点基準データは、図4に示すように、音階固有音高それぞれを行とし、単位区間それぞれの区間長の中心を列としたマトリックス状(即ち、格子状)に形成されたものである。そして、各格子内の領域中心、即ち、格子の交点(本発明の格子点に相当)それぞれに対して点数が決められている。ただし、採点基準データの列(即ち、単位区間の区間長の中心)それぞれは、カラオケ楽曲の演奏開始からの経過時間と対応付けられている。
また、領域中心毎に定められる点数は、音楽理論に基づいて決定され、しかも基準旋律に対して正しい音高をユーザが歌唱した場合に、高い点数となるようになされている。具体的には、最大値を100点とし、基準旋律を形成する音高(以下、主旋律音高と称す)、その主旋律音高に対する和音(即ち、コード)に相当する音高(以下、和音音高)、主旋律音高及び和音音高以外の音高の順に、小さな値となるように点数が決定されている。
以上説明したように、カラオケ装置20では、カラオケ演奏処理プログラムを制御部28が実行することで、ユーザによって指定されたカラオケ楽曲を再生演奏する共に、そのカラオケ楽曲の歌詞を再生演奏の時間進行に沿って表示部23に表示する。
このとき、再生演奏されているカラオケ楽曲に応じてユーザが歌唱すると、カラオケ装置20では、カラオケ楽曲の再生演奏中に入力された歌唱音声を、そのカラオケ楽曲の再生音にミキシングしてスピーカ27から出力する。以下、ユーザに指定され、カラオケ装置20にて再生中であるカラオケ楽曲を該当カラオケ楽曲と称す。
〈採点処理について〉
次に、制御部28(より正確にはCPU28c)が実行する採点処理について説明する。
ここで、図2は、採点処理の処理手順を示したフローチャートである。
この採点処理は、カラオケ装置20を利用しているユーザによって起動指令が入力された上で、カラオケ演奏処理が実行されると起動されるものである。
そして、図2に示すように、採点処理は、起動されると、まず、S110にて該当カラオケ楽曲についての採点基準データを記憶部21から取得する。
続いて、S120では、音声入力部25から入力された音声データの信号レベルが予め設定された設定レベル以上であるか否かを判定する。そして、判定の結果、音声データの信号レベルが設定レベル未満、即ち、設定レベル以上の音声が入力されていなければ、設定レベル以上の音声が入力されるまで待機し、設定レベル以上の音声が入力されると、S130へと進む。
そのS130では、音声入力部25から入力された音声データを周波数解析する。なお、本実施形態では、予め規定されたサンプリング数の標本値からなる音声データを、FFT(Fast Fourier Transform)することで周波数解析を実行する。これにより、サンプリング数に対応する時間長を有した単位期間内での音声の周波数スペクトル(即ち、周波数成分の分布)が導出される。
さらに、S140では、周知の手法を用いて、S130での周波数解析の結果(周波数スペクトル)から、本発明の歌唱音高に相当する基本周波数f0を検出する。ただし、このS140では、基本周波数f0を、該当カラオケ楽曲の演奏が開始されてからの経過時間(以下、演奏経過時間と称す)と対応付けて検出する。
なお、この基本周波数f0を導出する手法としては、櫛型形状で表される調波構造モデルを予め用意し、周波数解析の結果(周波数スペクトル)に調波構造モデルを照合するものがある。
続いて、S150では、S140で導出した基本周波数f0を、S110にて取得した採点基準データに照合し、その照合結果に従って単位区間における採点値(本発明の区間点数に相当)を導出する。
具体的には、まず、S140にて検出された基本周波数f0と、その基本周波数f0に対応付けられた演奏経過時間とから特定される採点基準データ上での位置(以下、特定位置と称す)を検出する。そして、採点基準データ上において、検出した特定位置から、その特定位置に隣接して存在する4つの領域中心(即ち、点数が定められた格子点)それぞれまでの距離を導出する。
さらに、それらの導出された距離が最小となる領域中心を最近傍格子として検出する。このように検出した最近傍格子に定められた点数に、特定位置から最近傍格子までの距離が短いほど大きな値となる重みを乗じた値を採点値として導出する。
ここで、図5は、最近傍格子を導出する手法を例示した説明図である。
この図5に示す例では、S140での検出結果として、演奏経過時間t1,t2、及び音階固有音高E,Fから特定される領域(以下、第1領域とする)内に、特定位置Ptnが検出されたものとする。さらに、この例では、演奏経過時間の進行に伴って、演奏経過時間t2,t3、及び音階固有音高D#,Eから特定される領域(以下、第2領域とする)内に、特定位置Ptn+1が検出されたものとする。
この場合、検出された特定位置Ptnから、第1領域を形成する4つの領域中心Mt1,F、Mt2,F、Mt2,E、Mt1,Eそれぞれまでの距離Ltn,1、Ltn,2、Ltn,3、Ltn,4を導出する(ただし、Ltn,1<Ltn,2<Ltn,4<Ltn,3)。そして、それらの導出された距離Lが最小である領域中心Mt1,Fを最近傍格子として検出する。
さらに、次のサイクルにてS150に進むと、検出された特定位置Ptn+1から、第2領域を形成する4つの領域中心Mt2,E、Mt3,E、Mt3,D#、Mt2,D#それぞれまでの距離Ltn+1,1、Ltn+1,2、Ltn+1,3、Ltn+1,4を導出する(ただし、Ltn+1,4<Ltn+1,1<Ltn+1,3<Ltn+1,2)。そして、それらの導出された距離Lが最小である領域中心Mt2,D#を最近傍格子として検出する。
ここで、図2へと戻り、S160では、今サイクルのS150にて導出された採点値を、前サイクルまでに導出された採点値の和に加算する。これにより、該当カラオケ楽曲についての再生演奏の時間進行に沿って導出された採点値それぞれが集計される。
続いて、S170では、採点処理を終了させるための終了指令が入力されたか否かを判定する。その判定の結果、終了指令が入力されていなければ、S110へと戻り、終了指令が入力されるまで、S110からS170を繰り返し実行する。
なお、本実施形態における終了指令とは、該当カラオケ楽曲の再生演奏を中止するために、入力装置やリモコンを介してユーザが入力する指令でも良いし、該当カラオケ楽曲についての再生演奏が終了した際に制御部28内で生成される指令(フラグ)でも良い。
一方、S170での判定の結果、終了指令が入力されると、S180に進む。
そのS180では、S160にて集計された採点値を、単位区間の総数で除することで採点値の平均を導出し、その平均値をカラオケ楽曲に対する歌唱の上手さを採点した採点結果として、表示部23に表示させる。
そして、その後、本採点処理を終了する。
つまり、本実施形態の採点処理では、カラオケ楽曲に対する歌唱の上手さを採点するに際して、時間進行に沿って連続する単位区間毎、かつ音階固有音高毎に細分化された点数の分布からなる採点基準データを用いている。その採点基準データにおける点数の分布は、音楽理論上、正しいとされる音高をユーザが歌唱した場合に高い点数となるように決定されており、本実施形態では、主旋律音高、和音音高、主旋律音高及び和音音高以外の音高の順に、小さな値とされている。
したがって、採点処理を実行することで、カラオケ楽曲に対する歌唱の上手さを採点する場合、演奏経過時間の進行に沿って、主旋律音高や和音音高の間で歌唱音高を切り替えながら、ユーザが歌唱したとしても、音楽理論上、正しいとされる音高に対して歌唱がなされていれば、高得点となる。
[実施形態の効果]
このため、本実施形態のカラオケ装置20によれば、採点結果に対するユーザの納得感を向上させることができる。
また、カラオケ装置20では、特定位置から最近傍格子を検出し、その検出した最近傍格子に定められた点数に、特定位置から最近傍格子までの距離が短いほど大きな値となる重みを乗じた値を採点値として導出している。
このため、カラオケ装置によれば、歌唱音高と音階固有音高との音高差が短2度(即ち、半音)未満であっても、その音高差に応じて補正した区間点数を導出することができ、歌唱の上手さをより正確に採点することができる。
なお、カラオケ装置20によれば、単位区間と音階固有音高との組合せ分だけ、採点基準のバリエーションを増加させることができ、この採点基準データを用いて採点することで、歌唱音高の部分的な変化や、歌唱のより細かな技巧に対応した点数を導出することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態におけるカラオケ装置20は、通信カラオケシステムを構成する一部の装置として形成されていたが、これに限るものではなく、カラオケ装置単体として形成されたものでも良いし、いわゆるパーソナルコンピュータにカラオケ処理プログラムを実行させることで実現されるものでも良い。
特に、後者の場合、本発明の楽曲演奏装置は、カラオケ装置20によって実現される必要がなく、例えば、CDプレーヤや、DVDプレーヤ、情報記憶装置に記憶された音楽データを再生するデジタル音楽プレーヤなどのオーディオ装置によって実現されていても良い。つまり、コンピュータ(例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ)に処理プログラムを実行させることで実現した採点装置により、オーディオ装置にて再生した楽曲に対する歌唱の上手さを採点するようにしても良い。
また、上記実施形態において、採点基準データの各格子に決められた点数は、主旋律音高、和音音高、主旋律音高及び和音音高以外の音高の順に、小さな値となるようにされていたが、点数を決定する方法は、これに限るものではない。例えば、ジャズ等に用いられる技巧により、基準旋律からずれた音高にて歌唱した場合ほど高い点数となるように決められていても良いし、和音音高を主旋律音高と同じ点数としても良い。すなわち、音楽理論上、正しいとされる音高をユーザが歌唱した場合には、高い点数が付与されるように決められたものであれば、どのようなものでも良い。
このような方法にて点数を定めれば、採点基準データのバリエーションを増加させることができ、これらの採点基準データを用いて採点することで、採点結果に対するユーザの満足感を向上させることができ、ひいては、カラオケに対するユーザの満足感を向上させることができる。
さらに、上記実施形態における採点基準データでは、格子を形成する列を、単位区間の区間長中心としていたが、格子を形成する列は、これに限るものではなく、例えば、単位区間それぞれの始端または終端のいずれかでも良いし、また単位区間ではなく、任意の楽曲開始からの経過時間で指定してもよい。
また、上記実施形態の採点処理では、S150において、最近傍格子に定められた点数に、特定位置から最近傍格子までの距離が短いほど大きな重みを乗じた値を採点値として導出していたが、重みを乗じなくても良い。すなわち、最近傍格子に定められた点数そのものを採点値としても良い。
ところで、上記実施形態の採点処理では、S190において、採点結果として、採点値の平均を導出していたが、採点結果の導出方法は、これに限るものではなく、例えば、S170にて集計した結果そのものを採点結果としても良い。
なお、上記実施形態では、楽曲データを、MIDIフォーマットにて記述された周知のカラオケ再生用データとしたが、楽曲データは、MIDIフォーマットにて記述されたものに限らない。すなわち、周知のカラオケ再生用データであれば、どのようなものでも良い。
[実施形態と特許請求の範囲との対応関係]
最後に、上記実施形態の記載と、特許請求の範囲の記載との関係を説明する。
上記実施形態の採点処理におけるS140を実行することで得られる機能が、本発明の歌唱音高特定手段に相当し、採点処理のS150を実行することで得られる機能が、本発明の区間点数導出手段に相当する。
さらに、上記実施形態の採点処理におけるS160,S180を実行することで得られる機能が、本発明の採点結果出力手段に相当する。
1…カラオケシステム 20…カラオケ装置 21…記憶部 22…通信部 23…表示部 24…操作受付部 25…音声入力部 26…マイクロホン 27…スピーカ 28…制御部 29…音声出力部 30…サーバ

Claims (5)

  1. 楽曲を演奏する楽曲演奏装置と共に用いられ、その楽曲演奏装置にて演奏された楽曲に対する歌唱の上手さを採点した採点結果を出力する採点装置であって、
    前記楽曲の演奏中に入力された音声を時間進行に沿って周波数解析した結果に従って、前記音声の音高を歌唱音高として順次特定する歌唱音高特定手段と、
    前記楽曲の演奏における時間進行に沿って連続するように規定された単位区間毎に、かつ音階を構成する音それぞれの音高である音階固有音高それぞれについて配点が決められた採点基準データに、前記歌唱音高特定手段で特定された歌唱音高を順次照合し、前記歌唱音高が遷移した各単位区間での音階固有音高それぞれに対応する配点に基づいて、前記単位区間それぞれでの点数である区間点数を導出する区間点数導出手段と、
    前記区間点数導出手段で導出した区間点数を集計した集計値に対する演算結果を前記採点結果として出力する採点結果出力手段と
    を備えることを特徴とする採点装置。
  2. 前記採点基準データは、
    前記音階固有音高のうち、前記楽曲の主旋律を構成する音高である主旋律音高、前記楽曲のコード進行にてコードに相当する音高である和音音高、前記主旋律音高及び前記和音音高以外の音高の順に、小さな値となるように配点が決定されていることを特徴とする請求項1に記載の採点装置。
  3. 前記採点基準データは、
    前記音階固有音高それぞれを行とし、前記単位区間それぞれのの区間長中心または始終端のいずれかを列としたマトリックスを形成する格子点毎に配点が決められたものであり、
    前記区間点数導出手段は、
    前記歌唱音高特定手段で特定された歌唱音高から、最近傍に位置する格子点である最近傍格子点に決められた付与配点に基づいて、前記区間点数を導出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の採点装置。
  4. 前記区間点数導出手段は、
    前記歌唱音高から前記最近傍格子点までの距離が短いほど、大きな値となる重みを前記付与配点に乗じた値を前記区間点数として導出することを特徴とする請求項3に記載の採点装置。
  5. 楽曲を演奏する楽曲演奏装置と共に用いられるコンピュータに実行され、その楽曲演奏装置にて演奏された楽曲に対する歌唱の上手さを採点した採点結果を出力するプログラムであって、
    前記楽曲の演奏中に入力された音声を時間進行に沿って周波数解析した結果に従って、前記音声の音高を歌唱音高として順次特定する歌唱音高特定手順と、
    前記楽曲の演奏における時間進行に沿って連続するように規定された単位区間毎に、かつ音階を構成する音それぞれの音高である音階固有音高それぞれについて配点が決められた採点基準データに、前記歌唱音高特定手順で特定された歌唱音高を順次照合し、前記歌唱音高が遷移した各単位区間での音階固有音高それぞれに対応する配点に基づいて、前記単位区間それぞれでの点数である区間点数を導出する区間点数導出手順と、
    前記区間点数導出手順で導出した区間点数を集計した集計値に対する演算結果を前記採点結果として出力する採点結果出力手順と
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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