以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態を示す図である。図1に示したように、本実施の形態に係る通信装置1は、フレームを転送するネットワークシステムについて通信装置1に入力されたフレームを用いて障害の発生を監視し、監視結果に応じて通信装置の終端の設定を変更することにより、ネットワークにおけるデータフレームの終端となる通信装置を変更させると共に、この変更に基づいて保守管理における終端となる通信装置を変更することができる。
図1に示す通信装置1は、入出力部11、障害検出部12、設定部13、データフレーム制御部14、保守フレーム制御部15を有している。
入出力部11は、リングネットワークで構成されたネットワークシステムが有する他の通信装置である通信装置2,3、その他コンピュータ等の通信機能を有する装置と通信路によって接続可能である。入出力部11は、他の通信装置2,3等との間で送受信されたフレームが入出力される。この入出力部11によって入出力されるフレームは、データを送受信するためのデータフレーム、リングネットワークを制御するための制御フレーム、ネットワークシステムを保守するための保守フレーム等がある。また、保守フレームとして、E−OAMに基づくOAMフレームを用いることができる。ここでは、通信装置1は、入出力部11によって、通信装置2,3と接続されている。
障害検出部12は、入出力部11から入力されたフレームに基づいてネットワークシステムの障害の発生を検出する。障害検出部12は、例えば、入出力部11における任意のまたは特定のフレームの入力が一定時間検出されないこと、または障害発生時に送信される制御フレームが検出されたこと等により、障害の発生を検出する。
設定部13は、障害検出部12による障害の発生の検出に基づいて、通信装置1をデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定する。この設定部13による設定に基づいて、データフレーム制御部14および保守フレーム制御部15によりフレームが終端(ブロッキング)されまたは転送(フォワーディング)される。
データフレーム制御部14は、設定部13による通信装置1のデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、入出力部11から入力されるデータフレームを終端および転送のいずれかに制御する。これにより、データフレームが終端されまたは転送される。
保守フレーム制御部15は、設定部13によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、入出力部11から入力される保守フレームを終端および転送のいずれかに制御する。これにより、ネットワークシステムにおけるデータフレームの終端または転送の設定に伴って、保守フレームについて終端または転送が設定される。
このような通信装置1によれば、入出力部11によって、フレームが入出力される。障害検出部12によって、入出力部11から入力されたフレームに基づいてネットワークシステムの障害の発生が検出される。設定部13によって、障害検出部12による障害の発生の検出に基づいて、通信装置1がデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定される。データフレーム制御部14によって、設定部13による通信装置1のデータフレームの設定に基づいて、入出力部11から入力されるデータフレームが終端および転送のいずれかに制御される。保守フレーム制御部15によって、設定部13によるデータフレームの設定に基づいて、入出力部11から入力される保守フレームが終端および転送のいずれかに制御される。
これにより、ネットワークシステムにおけるデータフレームの終端となる通信装置を変更、およびこの変更に対応した保守管理における終端となる通信装置の変更を実現できる。
[第1の実施の形態]
図2は、ネットワークシステムの構成例を示す図である。本実施の形態のネットワークシステムは、Ethernetを用いたLANで構成されており、各スイッチがデータの送受信を行えるように、複数のレイヤ2スイッチがデータリンク層のフレームを中継する。
図2に示すネットワークシステムは、リングネットワークを構成するスイッチ100,200,300,400、リングネットワークを構成するスイッチを管理する保守用の端末装置30、リングネットワークを構成するスイッチと接続されたスイッチ41,42,43,44を有する。
スイッチ100は、レイヤ2スイッチであり、フレームを転送する機能を有すると共に、設定によりMIPおよびMEPとしての機能を有する。スイッチ200,300,400は、スイッチ100と同様に構成されており、同等の機能を有する。
端末装置30は、ネットワークシステムの管理者がスイッチの保守に使用する端末装置である。スイッチ41,42,43,44は、フレームを転送する機能を有しており、スイッチ100,200,300,400を有するリングネットワークとの間でフレームの転送を行うことで、リングネットワークを介した通信を中継する。
スイッチ100は、スイッチ200,400およびスイッチ41と接続されている。スイッチ200は、スイッチ100,300およびスイッチ42と接続されている。スイッチ300は、スイッチ200,400およびスイッチ43と接続されている。スイッチ400は、スイッチ100,300およびスイッチ44と接続されている。
端末装置30は、スイッチ100,200,300,400と接続されている。スイッチ同士の間は、1つ以上の物理リンク(例えば、Ethernetケーブル)で接続されている。スイッチと端末装置との間は、1つ以上の物理リンクまたは論理リンクによって接続されている。
スイッチ100,200,300,400は、LANによるリングネットワークを構成している。スイッチ41,42,43,44は、他の通信装置(図示省略)または他のネットワーク(図示省略)を構成しており、それぞれ接続されているスイッチ100,200,300,400との間でフレームの転送を行う。これにより、リングネットワークと他の通信装置または他のネットワークとの間でフレームの転送が行われる。各スイッチは、フレームに含まれるアドレスに従って、ネットワークシステムに直接的にまたは間接的に接続された送信元(図示省略)から宛先であるネットワークシステムに直接的にまたは間接的に接続された送信先(図示省略)までフレームを中継する。
図3は、ネットワークシステムにおけるMEGの設定を示す図である。図3(A)は、ネットワークシステムのMEGの構成の比較例を示す図である。図3(B)は、ネットワークシステムの本実施の形態におけるMEGの構成例を示す図である。
ここでは、図3に示すスイッチ41,42,43,44,100,200,300,400を有するネットワークシステムを用いて、比較例のMEGの構成と対比しながら、本実施の形態におけるMEGの構成について説明する。
図3(A)に示す比較例では、MEG51,52,53,54の4つのMEGにより、ネットワークシステムにおけるスイッチ100,200,300,400を有するリングネットワークが監視されている。
この比較例では、スイッチ41,42,43,44は、フレームを転送する機能を有すると共に、E−OAMにおけるMEPとしての機能を有するものとする。スイッチ41,42,43,44は、これらの機能を有することにより、スイッチ100,200,300,400を有するリングネットワークとの間でフレームの転送を行うと共に、OAMフレームを挿入および終端する。
ここで、MEG51は、スイッチ41、100,400,44の順に接続された各スイッチを有している。このMEG51では、スイッチ41,44がMEPとして設定され、スイッチ100,400がMIPとして設定される。これにより、リングネットワークにおけるスイッチ100,400の間の故障の発生が監視される。
また、MEG52は、スイッチ42、200,300,43の順に接続された各スイッチを有している。このMEG52では、スイッチ42,43がMEPとして設定され、スイッチ200,300がMIPとして設定される。これにより、リングネットワークにおけるスイッチ200,300の間の故障の発生が監視される。
また、MEG53は、スイッチ41、100,200,42の順に接続された各スイッチを有している。このMEG53では、スイッチ41,42がMEPとして設定され、スイッチ100,200がMIPとして設定される。これにより、リングネットワークにおけるスイッチ100,200の間の故障の発生が監視される。
また、MEG54は、スイッチ43、300,400,44の順に接続された各スイッチを有している。このMEG54では、スイッチ43,44がMEPとして設定され、スイッチ300,400がMIPとして設定される。これにより、リングネットワークにおけるスイッチ300,400の間の故障の発生が監視される。
一方、図3(B)に示す本実施の形態の構成例では、MEG61により、ネットワークシステムにおけるスイッチ100,200,300,400を有するリングネットワークが監視されている。
この構成例では、スイッチ41,42,43,44は、フレームを転送する機能を有することにより、スイッチ100,200,300,400を有するリングネットワークとの間でフレームの転送を行う。
ここで、MEG61は、スイッチ100,200,300,400の順に接続された各スイッチを有している。このMEG61では、スイッチ100,200,300,400のうちのいずれか(例えば、スイッチ100)がMEPとして設定され、他のスイッチ(例えば、スイッチ200,300,400)がMIPとして設定される。これにより、リングネットワークにおける故障の発生の監視が可能になる。
図3(A)に示す比較例のように、リングネットワークの外にあるスイッチ41,42,43,44にMEPを設定して、それらを含むようにMEG51,52,53,54を構成してリングネットワークの障害の発生を監視した場合、各スイッチに対するMEGの設定作業が、リングネットワーク内のスイッチ100,200,300,400に加えてリングネットワーク外のスイッチ41,42,43,44の設定を要することになる。また、システムが複雑化すると共に、MEGが複数存在することから、転送されるE−OAMフレームも多いため、システムの保守についてリソースが余分に必要となる。
これに対して図3(B)に示す本実施の形態の構成例では、1つのMEG(MEG61)のみでリングネットワークを監視可能であるため、必要なE−OAMに対応可能なスイッチの個数が削減できると共に、MEGの設定の作業も軽減できる。また、MEGが1つのみであることから、転送されるE−OAMフレームの個数も少ないため、システムの保守に要するリソースを低減させることができる。
すなわち、図3(A)に示す比較例のようにMEGを構成してリングネットワークを監視する場合、リングネットワークの外にある装置にMEPを設定することによりMEGを構成する必要があるため、リングネットワーク内のスイッチの数に加えてリング外のスイッチの設定が必要になる。このため、ネットワークシステムが複雑化して、システムのリソースが余分に必要となる。これに対して、図3(B)に示す本実施の形態では、リング全体を1個のMEGで監視することができる。
図4は、スイッチのハードウェア構成を示す図である。図4は、スイッチ100の内部構成を示したものであるが、スイッチ200,300,400も同様の構成で実現できる。スイッチ100は、CPU101、インタフェースカード102a,102b,102c,102d、スイッチカード103、テーブル記憶メモリ104、ポート監視部105、バス106を有している。
CPU(Central Processing Unit)101は、スイッチ100全体を制御している。CPU101は、プログラムによる処理を実行する。CPU101は、図示しないメモリに保持されたデータを用いて、同じくメモリに保持されたプログラムを実行する。CPU101は、図示しない通信インタフェースを介して、管理者が使用する端末装置30(図2において前述)から送信されるコマンドを受信するとともに、コマンドに対する実行結果を端末装置30に応答する。
テーブル記憶メモリ104は、複数のテーブルを記憶している。テーブル記憶メモリ104に記憶されるテーブルには、論理リンクの構成を管理するテーブル、論理リンク内でのフレームの転送先を決定するためのテーブル、フレームの転送先を示す情報を格納するテーブルが含まれる。
バス106には、CPU101、インタフェースカード102a,102b,102c,102d、スイッチカード103、テーブル記憶メモリ104、ポート監視部105が接続されている。
インタフェースカード102a,102b,102c,102dは、それぞれ複数個(例えば、8個)の通信ポートを有している。それぞれの通信ポートには、1つの物理リンクを接続できる。インタフェースカード102a,102b,102c,102dは、それぞれの通信ポートを監視してフレームを取得する。なお、インタフェースカード102a,102b,102c,102dは、複数の通信ポートに同時にフレームが到来した場合に備えて、フレームを一時的に保持するバッファを内部に有している。そして、インタフェースカード102a,102b,102c,102dは、取得したフレームをスイッチカード103に送る。
スイッチカード103は、図示しない学習テーブルを有している。スイッチカード103は、学習テーブルに、過去に受信したフレームの送信元アドレスと、そのフレームが到来した通信ポートまたは論理リンクの識別情報とを対応付けて記憶している。この学習テーブルは、スイッチカード103によって随時更新される。
そして、スイッチカード103は、インタフェースカード102a,102b,102c,102dのいずれかからフレームを受け取ると、学習テーブルを参照して、そのフレームの転送先を決定する。ここで、決定した転送先が論理リンクである場合、スイッチカード103は、テーブル記憶メモリ104に記憶されたテーブルを参照して、転送に使用する具体的なインタフェースカード102a,102b,102c,102dおよび通信ポートを決定する。その後、スイッチカード103は、フレームを決定したインタフェースカード102a,102b,102c,102dに送る。
フレームを受け取ったインタフェースカード102a,102b,102c,102dは、受け取ったフレームを、決定された通信ポートから送信先に送出する。
ポート監視部105は、インタフェースカード102a,102b,102c,102dの通信ポートを監視する。そして、ポート監視部105は、インタフェースカード102a,102b,102c,102dの通信ポートに接続された物理リンクの故障や復旧を検出すると、CPU101にその旨を通知する。
図5は、第1の実施の形態のスイッチの構成を示すブロック図である。なお、図5ではスイッチ100の機能を示しているが、図2において前述した他のスイッチ200,300,400もスイッチ100と同様の構成によって実現され、同様の機能を有する。ここで、実線の矢印は、データフレームの送信を示している。点線の矢印は、スイッチ100における制御を示している(以下同様)。
本実施の形態のスイッチ100は、フレームを転送するネットワークシステムについて障害の発生を監視することによりネットワークにおけるデータフレームの終端となるスイッチ(以下、終端ノードとする)を変更すると共に、データフレームの終端ノードの変更に基づいてE−OAMによる保守管理における終端ノードであるMEPを変更する。スイッチ100は、リングフレーム処理部111、ポートA112a、ポートB112b、OAM管理部113a,113b、リングフレームフィルタ部121a,121b、OAMフレームフィルタ部122a,122b、OAMフレーム終端部123a,123b、ポートステート処理部124a,124b、OAMフレーム挿入部129a,129b、リングフレーム挿入部130a,130b、ユーザコマンド処理部(図示省略)を有する。また、ネットワークシステムは、Ethernetで構成されている。
リングフレーム処理部111は、リングフレームを転送するためにリングネットワークを制御する。また、リングフレーム処理部111は、ユーザコマンド処理部によって通知されたコマンドに従ってスイッチ100を制御する。
ポートA112a、ポートB112bは、リングネットワークの通信路によって他のスイッチと接続されており、接続された他のスイッチからのフレームの入出力が行われる。
OAM管理部113a,113bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、ユーザからの端末装置30による設定に従ってスイッチ100をMIPおよびMEPとして機能させると共に、OAMフレームフィルタ部122a,122bのそれぞれからOAMフレームを受け入れ、受け入れたOAMフレームの内容に従ってOAMフレームの転送に関しスイッチ100を制御する。また、OAM管理部113a,113bは、受け入れたOAMフレームに基づいてリングネットワークにおける障害の発生を検出する。
リングフレームフィルタ部121a,121bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちリングフレームを抽出し、抽出したリングフレームをリングフレーム処理部111に転送する。このリングフレームには、制御フレームおよびデータフレームが含まれる。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、制御フレームとして送信される。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、設定変更通知として機能する。
OAMフレームフィルタ部122a,122bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちOAMフレームを抽出し、抽出したOAMフレームをOAM管理部113a,113bのそれぞれに転送する。このOAMフレームは、OAM管理部113a,113bを介してリングフレーム処理部111に転送される。
OAMフレーム終端部123a,123bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部113a,113bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから入力されたOAMフレームを終端する。
ポートステート処理部124a,124bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部111の制御に基づいて各ポートから入力されたデータフレームを終端する。
OAMフレーム挿入部129a,129bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部113a,113bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから出力されるOAMフレームを挿入する。
リングフレーム挿入部130a,130bは、ポートA112a、ポートB112bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部111の制御に基づいて各ポートから出力されるリングフレームを挿入する。
ユーザコマンド処理部は、ユーザが端末装置30(図2において前述)を操作することによって受け付けられたネットワークシステムやスイッチ100のリングフレーム処理に関する設定等のコマンドを受け付け、受け付けたコマンドをリングフレーム処理部111に通知する。
本実施の形態のスイッチ100では、上記の各部が以下のように機能する。
リングフレーム処理部111は、ポートA112a、ポートB112bから入力され、リングフレームフィルタ部121a,121bで抽出されたリングフレームに基づいてネットワークシステムの障害の発生を検出する。ここで、リングフレーム処理部111は、ポートA112a、ポートB112bから入力され、リングフレームフィルタ部121a,121bによって抽出された制御フレームを監視する。リングフレーム処理部111は、制御フレームを監視して、障害の発生を通知する制御フレームが検出された場合、抽出された障害の発生を通知する制御フレームに基づいて、ネットワークシステムにおける通信路の障害の発生を検出する。
リングフレーム処理部111は、例えば、ポートA112a、ポートB112bにおけるリングフレームの入力が一定時間検出されないこと、およびリングフレームフィルタ部121a,121bによって抽出されたリングフレームである制御フレームのうちのブロッキングポイント変更通知を受信することにより、ネットワークシステムにおける障害の発生を検出する。本実施の形態のリングフレーム処理部111、リングフレームフィルタ部121a,121bは、障害検出部として機能する。
ここで、ブロッキングポイント変更通知は、ネットワークシステムにおけるスイッチのデータフレームの終端および転送の設定を他のスイッチ(例えば、スイッチ200,300,400)に通知する通知である。
リングフレーム処理部111は、リングフレームフィルタ部121a,121bによって抽出されるリングフレームが一定時間検出されないこと等により、スイッチ100に隣接する通信路の障害の発生を検出した場合には、障害の発生が検出された通信路で接続された隣接するスイッチに対してデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定することを通知するブロッキングポイント変更通知をリングフレーム挿入部130a,130bに挿入させる。
ここで、隣接する通信路は、そのスイッチに対して他のスイッチを介在させずに接続された通信路である。また、隣接するスイッチは、そのスイッチとの間に他のスイッチを介在させずに通信路で接続されたスイッチである。
また、このときリングフレーム処理部111は、障害検出前においてデータフレームの終端および転送の設定が終端であったスイッチに対してデータフレームの終端および転送の設定を「転送」に設定することを通知するブロッキングポイント変更通知をリングフレーム挿入部130a,130bに挿入させる。また、このときリングフレーム処理部111は、スイッチ100のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定する。
また、リングフレーム処理部111は、リングフレームフィルタ部121a,121bによって抽出された他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知に基づいて通信路の障害の発生を検出した場合、スイッチ100のデータフレームの終端および転送の設定を、抽出したブロッキングポイント変更通知で定められた設定に従って設定する。
また、リングフレーム処理部111は、データフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレームの終端および転送の設定を行う。すなわち、リングフレーム処理部111は、ポートA112aから入力されるデータフレームを終端する設定を行う場合には、同じくポートA112aから入力されるOAMフレームを終端する設定を行う。ポートB112bから入力されるフレームの場合、さらに転送に設定する場合も同様である。
このリングフレーム処理部111による設定に基づいて、ポートステート処理部124a,124bおよびOAMフレーム終端部123a,123bによりフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のリングフレーム処理部111は、設定部として機能する。
ポートA112a、ポートB112bは、ネットワークシステムが有する他のスイッチであるスイッチ200,300,400等の通信装置、その他コンピュータ等の通信機能を有する装置と、通信路によって接続される。これにより、ポートA112a、ポートB112bは、他のスイッチ200,300,400等との間で送受信されたフレームの入出力が行われる。ポートA112aは、スイッチ400と接続されており、ポートB112bは、スイッチ200に接続されている。
このポートA112a、ポートB112bによって入出力されるフレームは、リングネットワークで転送されるリングフレームおよびリングネットワーク上に構成されたネットワークシステムを保守するための保守フレーム等がある。また、リングフレームには、データを送受信するためのデータフレームおよびリングネットワークを制御するための制御フレーム等がある。また、本実施の形態では、保守フレームとしてE−OAMに基づくOAMフレームを用いる。本実施の形態のポートA112a、ポートB112bは、入出力部として機能する。
ポートステート処理部124a,124bは、リングフレーム処理部111の設定に従って、ポートA112a、ポートB112bから入力されるデータフレームを終端および転送のいずれかに制御する。これにより、データフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のポートステート処理部124a,124bは、データフレーム制御部として機能する。
例えば、リングフレーム処理部111は、スイッチ100のポートB112bに隣接する通信路(スイッチ200との間の通信路)において障害の発生が検出された場合、ポートステート処理部124aに、ポートB112bに隣接する通信路に送信されるデータフレームを終端させるように設定する。ポートステート処理部124aは、このリングフレーム処理部111の設定に基づいて、ポートB112bに向かうデータフレームを終端する。
OAM管理部113a,113bは、リングフレーム処理部111によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレーム終端部123a,123bのそれぞれに対して、ポートA112a、ポートB112bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。
OAM管理部113a,113bは、リングフレーム処理部111によりスイッチ100のOAMフレームの設定が「終端」に設定されると、OAMフレーム終端部123a,123bに対して、検出された障害が発生した個所に応じてOAMフレームを終端するように制御する。
OAMフレーム終端部123a,123bは、OAM管理部113a,113bのそれぞれによる制御に基づいて、それぞれポートA112a、ポートB112bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。これにより、ネットワークシステムにおけるデータフレームの終端または転送の設定に伴って、OAMフレームについて終端または転送が設定される。本実施の形態のOAMフレーム終端部123a,123bは、保守フレーム制御部として機能する。
リングフレーム挿入部130a,130bは、リングフレーム処理部111の制御に基づいてリングフレームを挿入する。リングフレーム挿入部130a,130bは、リングフレーム処理部111によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、ネットワークシステムにおける障害の発生箇所に応じてスイッチ100およびその他のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定することを他のスイッチに通知するブロッキングポイント変更通知を送信する。このブロッキングポイント変更通知を受信した他のスイッチは、受信したブロッキングポイント変更通知に従って、そのスイッチ自身についてリングフレームならびにOAMフレームについての転送および終端を設定する。リングフレーム挿入部130a,130bは、変更通知送信部として機能する。
図6は、第1の実施の形態においてMEPに設定されたスイッチによるネットワークの故障の監視の機能を示す図である。
ここで、図6に従って、本実施の形態のMEPに設定されたスイッチによるOAMフレームを用いた通信路の故障発生を監視する処理について説明する。
図6に示すスイッチ100は、図5において前述したように、リングネットワーク(図2において前述)を介してポートA112aがスイッチ400と接続されており、ポートB112bがスイッチ200と接続されている。
スイッチ400から転送されたOAMフレームがスイッチ100のポートA112aから入力されると、OAM管理部113aによる制御に基づいて、OAMフレームフィルタ部122aにより、ポートA112aから入力されたOAMフレームが抽出される。OAMフレームフィルタ部122aによって抽出されたOAMフレームは、OAM管理部113aに受け入れられる。スイッチ100は、OAM管理部113aで受け入れられたOAMフレームに基づいて通信路における故障の発生を検出すると共に受け入れられたOAMフレームに従って制御される。
また、OAM管理部113aによる制御に基づいて、OAMフレーム終端部123aが終端されている。これにより、スイッチ100において、スイッチ400から通信路を介して転送されたOAMフレームが終端される。
また、OAM管理部113aによる制御に基づいて、OAMフレーム挿入部129aでOAMフレームが挿入される。これにより、スイッチ100において、スイッチ200に向かって通信路を介して転送されるOAMフレームが挿入される。
また、OAM管理部113bによる制御に基づいて、スイッチ200から転送されたOAMフレームについても同様に、スイッチ100のポートB112bから入力されると、OAMフレームフィルタ部122bおよびOAMフレーム終端部123bによって処理されると共に、OAMフレーム挿入部129bによってスイッチ200に向かって通信路を介して転送されるOAMフレームが挿入される。
図7は、第1の実施の形態のネットワークシステムの通信路における障害発生の前後の状態を示す図である。図7(A)は、通信路における障害発生前の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。図7(B)は、通信路における障害発生後の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。
E−OAMでは、ネットワークの接続性の監視のために、保守管理の終端ノードである監視終端ポイントとしてMEPを設定し、保守管理の中継ノードである中間ポイントとしてMIPを設定する。それらをMEGと呼ばれる監視グループにまとめて、定期的にOAMフレームを送信することにより、MEG内の障害発生を検出する。また、初期状態におけるMIPおよびMEPは、ユーザの決定に基づいて任意に設定することができる。
ここで、MIPは、通過するOAMフレームを参照するだけである。一方、MEPは、受信したOAMフレームを参照した後、OAMフレーム終端および挿入を行う。
第1の実施の形態のスイッチ100,200,300,400は、各スイッチの外部と転送されるoutwardのフレームの監視により、通信路で直接接続されたスイッチから受信したOAMフレームを終端して、隣接するスイッチに対してOAMフレームを挿入する。これにより隣接するスイッチとの間の通信路の障害の発生を検出することが可能である。
ここでは、説明の便宜上、図7(A)に示すように、本実施の形態のネットワークシステムは、スイッチ100,200,300,400の順にリング状に接続された各スイッチを有するものとする。
図7(A)では、ブロッキングポイントがスイッチ100内に設定され、スイッチ100がMEPに設定されている。
これにより、スイッチ100からスイッチ200に向かって送信された、データおよび制御コマンドを転送するためのリングフレームおよびOAMに用いられるOAMフレームは、スイッチ200,300,400で転送され、再びスイッチ100で受信されると共に終端される。また、スイッチ100からスイッチ400に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ400,300,200で転送され、再びスイッチ100で受信されると共に終端される。
図7(B)では、図7(A)に示したネットワークシステムにおいて、スイッチ300およびスイッチ400の間の通信路で障害が発生している。また、この障害の発生に伴い、ブロッキングポイントおよびMEPの設定がスイッチ300,400に変更されている。さらに、スイッチ100の設定がMIPに変更され、スイッチ100のブロッキングポイントの設定がフォワーディングに変更されている。
これにより、スイッチ300からスイッチ200に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ200,100で転送された後、スイッチ400で受信されると共に終端される。また、スイッチ400からスイッチ100に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ100,200で転送され、スイッチ300で受信されると共に終端される。このように障害が発生した通信路の前後のスイッチでリングフレームおよびOAMフレームが折り返されるので、障害の影響を受けることなくリングネットワークにおいて正常に通信が行われる。
図8は、第1の実施の形態の通信路におけるネットワークシステムの通信路において発生した障害検出時の手順を示すシーケンス図である。
以下に、障害発生前におけるブロッキングポイントおよびMEPであるスイッチ100および障害発生前におけるデータフレームの中継ノードおよびE−OAMのMIPであり、障害検出後においてブロッキングポイントおよびMEPに設定されるスイッチ300,400の間における障害検出時の手順を、図に従って説明する。
[ステップS101]端末装置30(図2において前述)からの制御コマンドにより、各ノードがリングネットワークとして設定される。これにより、スイッチ100がデータフレームのブロッキングポイントに設定される。また、スイッチ200(図7において前述),300,400がデータフレームの中継ノードに設定される。
[ステップS102]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ100がE−OAMにおけるMEPに設定される。
[ステップS103]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ200,300,400がE−OAMにおけるMIPに設定される。
以上に示したステップS101からステップS103により、ネットワークシステムのリングネットワークおよびE−OAMの初期設定が完了する。
[ステップS104]スイッチ300が有するリングフレーム処理部311(図11において後述)およびスイッチ400が有するリングフレーム処理部411(図13において後述)は、リングネットワークプロトコルにより、リングフレームの転送の異常の発生から、リングネットワークの通信路の故障発生を検出する。
[ステップS105]リングフレーム処理部311は、スイッチ300におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS106]リングフレーム処理部411は、スイッチ400におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS107]リングフレーム処理部311は、リングネットワーク全体に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
[ステップS108]リングフレーム処理部411は、リングネットワーク全体に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
以上に示したステップS107およびステップS108により他のスイッチに対してブロッキングポイントが変更されたことが通知される。
[ステップS109]スイッチ100が有するリングフレーム処理部111(図5において前述)は、ブロッキングポイント変更通知を受信すると、スイッチ100におけるブロッキングポイントの設定をフォワーディングに変更する。
[ステップS110]リングフレーム処理部111は、スイッチ100の設定をMEPからMIPに変更する。
[ステップS111]リングフレーム処理部311は、スイッチ300の設定をMIPからMEPに変更する。
[ステップS112]リングフレーム処理部411は、スイッチ400の設定をMIPからMEPに変更する。
次に、障害の発生前および障害検出後におけるネットワークシステムを構成する各スイッチの状態について説明する。
まず、障害の発生前においてMEPに設定され、障害検出後にMIPに設定が変更されたスイッチについて説明する。
図9は、第1の実施の形態において通信路における障害が発生する前のMEPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図10は、第1の実施の形態において通信路における障害が検出された後のMEPからMIPに設定が変更されたスイッチの状態を示す図である。
図9および図10に示すスイッチ100は、図5と同様、リングフレーム処理部111、ポートA112a、ポートB112b、OAM管理部113a,113b、リングフレームフィルタ部121a,121b、OAMフレームフィルタ部122a,122b、OAMフレーム終端部123a,123b、ポートステート処理部124a,124b、OAMフレーム挿入部129a,129bを有する。ここで、前述したように、実線の矢印は、データフレームの送信を示している。点線の矢印は、スイッチ100における制御を示している。また、一点鎖線の矢印は、各ポートステート処理部の終端によりデータフレームが送信されないことを示している。また、一点鎖線で示されたOAMフレームに関するブロックは、データフレームの終端に基づいて、OAMフレームの挿入または終端の機能を停止していることを示している(以下同様)。
図9に示すように、障害発生前のスイッチ100は、MEPに設定され、OAMフレーム終端部123a,123bによってOAMフレームが終端されている。これにより、ポートA112aから入力されたOAMフレームがOAMフレーム終端部123aによって終端され、ポートB112bから入力されたOAMフレームがOAMフレーム終端部123bによって終端される。
また、OAMフレーム挿入部129a,129bで、OAMフレームが挿入される。スイッチ100におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部111がOAM管理部113a,113bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ100では、ポートステート処理部124aにデータフレームのブロッキングポイントが設定されている。スイッチ100のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部111がポートステート処理部124aにデータフレームの終端(ブロッキングを有効にする)を設定すると共に、ポートステート処理部124bにデータフレームの転送(ブロッキングは無効でありフォワーディングを行う)を設定することによって行われる。
図10に示すように、通信路における障害が検出された後のスイッチ100は、設定がMEPからMIPに変更され、OAMフレーム終端部123a,123bによるOAMフレームの終端が解除される。これにより、ポートA112aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部123aを通過し、ポートB112bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ200)に転送される。また、ポートB112bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部123bを通過し、ポートA112aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ400)に転送される。また、OAMフレーム挿入部129a,129bでOAMフレームが挿入されない。これらのOAMに関する設定の変更は、他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部111がOAM管理部113a,113bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ100では、ポートステート処理部124aのデータフレームのブロッキングポイントの設定がフォワーディング(転送)に変更される。データフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部111がポートステート処理部124aのデータフレームのブロッキング(終端)の設定をフォワーディングに変更することによって行われる。
次に、障害の発生前においてMIPに設定され、障害検出後にMEPに設定が変更さ
れたスイッチについて説明する。
図11は、第1の実施の形態において障害が発生する前のMIPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図12および図13は、第1の実施の形態において通信路における障害が検出された後のMIPからMEPに設定が変更されたスイッチの状態を示す図である。ここでは、図7(B)において前述したように、スイッチ300とスイッチ400との間の通信路で障害が発生したものとする。
図11および図12に示すスイッチ300は、前述のように図5に示したスイッチ100と同様の構成であり、リングフレーム処理部311、ポートA312a、ポートB312b、OAM管理部313a,313b、リングフレームフィルタ部321a,321b、OAMフレームフィルタ部322a,322b、OAMフレーム終端部323a,323b、ポートステート処理部324a,324b、OAMフレーム挿入部329a,329bを有する。
図13に示すスイッチ400は、スイッチ300と同様、前述のように図5に示したスイッチ100と同様の構成であり、リングフレーム処理部411、ポートA412a、ポートB412b、OAM管理部413a,413b、リングフレームフィルタ部421a,421b、OAMフレームフィルタ部422a,422b、OAMフレーム終端部423a,423b、ポートステート処理部424a,424b、OAMフレーム挿入部429a,429bを有する。
図11に示すように、障害発生前のスイッチ300は、MIPに設定され、OAMフレーム終端部323a,323bによるOAMフレームが終端されない。これにより、ポートA312aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部323aを通過し、ポートB312bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ200)に転送される。また、ポートB312bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部323bを通過し、ポートA312aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ400)に転送される。また、OAMフレーム挿入部329a,329bでOAMフレームが挿入されない。スイッチ300におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部311がOAM管理部313a,313bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ300では、ポートステート処理部324a,324bにデータフレームのブロッキングが設定されておらずフォワーディングが設定されている。スイッチ300のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部311がポートステート処理部324a,324bにデータフレームの転送を設定することによって行われる。なお、障害発生前においてE−OAMでMIPに設定され、データフレームの中継ノードに設定されたスイッチ200,400については、障害発生前のスイッチ300と同様であるため説明を省略する。
図12に示す障害検出後のスイッチ300では、ネットワークシステムにおいてスイッチ400と接続されたポートA312a側の通信路で障害が発生している。
スイッチ300が有するリングフレーム処理部311は、リングフレームフィルタ部321aでリングフレームが(例えば、一定時間)抽出されないことに基づいて、このポートA312a側の通信路の障害の発生を検出することができる。また、リングフレーム処理部311は、他のスイッチから転送されたブロッキングポイント変更通知を検出することに基づいて、このポートA312a側の通信路の障害の発生を検出することもできる。これらによりリングフレーム処理部311が通信路の障害の発生を検出することで、スイッチ300の設定がMIPからMEPに変更される。また、OAMフレーム終端部323bによって、スイッチ200から転送されてポートB312bから入力されたOAMフレームが終端される。また、OAMフレーム挿入部329bで、ポートB312bから送信されてスイッチ200に転送されるOAMフレームが挿入される。
これらのOAMに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部311がOAM管理部313a,313bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ300では、ポートステート処理部324bのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。データフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部311がポートステート処理部324bにデータフレームを終端するように設定することによって行われる。
図13に示す障害検出後のスイッチ400では、ネットワークシステムにおいてスイッチ300と接続されたポートB412b側の通信路で障害が発生している。
スイッチ400が有するリングフレーム処理部411は、リングフレームフィルタ部421bでリングフレームが(例えば、一定時間)抽出されないことに基づいて、このポートB412b側の通信路の障害の発生を検出することができる。また、リングフレーム処理部411は、他のスイッチから転送されたブロッキングポイント変更通知を検出することに基づいて、このポートB412b側の通信路の障害の発生を検出することもできる。これらによりリングフレーム処理部411が障害の発生を検出することで、スイッチ400の設定がMIPからMEPに変更され、OAMフレーム終端部423aによって、スイッチ100から転送されてポートA412aから入力されたOAMフレームが終端される。また、OAMフレーム挿入部429aで、ポートA412aから送信されてスイッチ100に転送されるOAMフレームが挿入される。これらのOAMに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部411がOAM管理部413a,413bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ400では、ポートステート処理部424aのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。このデータフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部411がポートステート処理部424aにデータフレームを終端するように設定することよって行われる。
以上に示すように、第1の実施の形態によれば、リングフレームであるデータフレームおよびブロッキングポイント変更通知を監視することにより、ネットワークシステムにおける通信路の故障発生に応じたデータフレームの終端ノードの変更(ブロッキングポイントの変更)に対応して、保守管理における終端ノード、すなわちE−OAMにおけるMEPの設定を変更させることができる。これにより、ネットワークシステムの保守管理の手間が軽減される。
また、リングネットワークのデータフレームのブロッキングポイントの変更に合わせてE−OAMにおけるMEPの設定を自動的に変更できるので、ネットワークシステムの信頼性が高まると共に、リングネットワークで故障が発生しているにも関わらずその故障が検出されない等の2重故障が生じて障害発生が発見されない可能性を低減することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上記の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に加えて、ネットワークシステムが有するスイッチ500,600,700,800は、それぞれのスイッチの内部で発生した障害をリングフレームによって検出し、検出した障害に応じてE−OAMのMEGの構成およびリングフレームを転送するネットワークの構成を変化させることが可能である点で、第1の実施の形態と異なる。
図14は、第2の実施の形態のスイッチの構成を示すブロック図である。なお、図14ではスイッチ500の機能を示しているが、図16において後述する他のスイッチ600,700,800もスイッチ500と同様の構成によって実現され、同様の機能を有する。
本実施の形態のスイッチ500は、第1の実施の形態と同様、フレームを転送するネットワークシステムについて障害の発生を監視することによりネットワークにおけるデータフレームの終端ノードを変更すると共に、データフレームの終端ノードの変更に基づいてE−OAMによる保守管理における終端ノードであるMEPを変更する。スイッチ500は、リングフレーム処理部511、ポートA512a、ポートB512b、OAM管理部513a,513b、リングフレームフィルタ部521a,521b、OAMフレームフィルタ部522a,522b,526a,526b、OAMフレーム終端部523a,523b,527a,527b、ポートステート処理部524a,524b,528a,528b、OAMフレーム挿入部525a,525b,529a,529b、リングフレーム挿入部(図示省略)、ユーザコマンド処理部(図示省略)を有する。また、ネットワークシステムは、Ethernetで構成されている。
リングフレーム処理部511は、リングフレームを転送するためにリングネットワークを制御する。また、リングフレーム処理部511は、ユーザコマンド処理部によって通知されたコマンドに従ってスイッチ500を制御する。
ポートA512a、ポートB512bは、リングネットワークの通信路によって他のスイッチと接続されており、接続された他のスイッチからのフレームの入出力が行われる。
OAM管理部513a,513bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、ユーザからの端末装置30による設定に従ってスイッチ500をMIPまたはMEPとして機能させると共に、OAMフレームフィルタ部522a,526a、OAMフレームフィルタ部522b,526bのそれぞれからOAMフレームを受け入れ、受け入れたOAMフレームの内容に従ってOAMフレームの転送に関しスイッチ500を制御する。
リングフレームフィルタ部521a,521bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちリングフレームを抽出し、抽出したリングフレームをリングフレーム処理部511に転送する。このリングフレームには、制御フレームおよびデータフレームが含まれる。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、制御フレームとして送信される。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、設定変更通知として機能する。
OAMフレームフィルタ部522a,522bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちOAMフレームを抽出し、抽出したOAMフレームをOAM管理部513a,513bのそれぞれに転送する。このOAMフレームは、OAM管理部513a,513bを介してリングフレーム処理部511に転送される。
OAMフレームフィルタ部526a,526bは、スイッチ500の内部においてOAMフレームを抽出するために設けられており、それぞれOAMフレーム挿入部525b,525aによって挿入されたOAMフレームを抽出し、抽出したOAMフレームをOAM管理部513a,513bのそれぞれに転送する。このOAMフレームは、同様に、OAM管理部513a,513bを介してリングフレーム処理部511に転送される。
OAMフレーム終端部523a,523bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部513a,513bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから入力されたOAMフレームを終端する。
OAMフレーム終端部527a,527bは、スイッチ500の内部においてOAMフレームを終端するために設けられており、OAM管理部513a,513bのそれぞれの制御に基づいて、それぞれOAMフレーム挿入部525b,525aによって挿入されたOAMフレームを終端する。
ポートステート処理部524a,524bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部511の制御に基づいて各ポートから入力されたデータフレームを終端する。
ポートステート処理部528a,528bは、スイッチ500の内部においてデータフレームを終端するために設けられており、リングフレーム処理部511の制御に基づいて、それぞれスイッチ500のポートB側からポートA側に送信されるデータフレームを終端し、ポートA側からポートB側に送信されるデータフレームを終端する。
OAMフレーム挿入部525a,525bは、スイッチ500の内部においてOAMフレームを挿入するために設けられており、OAM管理部513a,513bのそれぞれの制御に基づいて、それぞれポートA側からポートB側に向かうOAMフレームを挿入し、ポートB側からポートA側に向かうOAMフレームを挿入する。
OAMフレーム挿入部529a,529bは、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部513a,513bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから出力されるOAMフレームを挿入する。
リングフレーム挿入部は、ポートA512a、ポートB512bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部511の制御に基づいて各ポートから出力されるリングフレームを挿入する。
ユーザコマンド処理部は、ユーザが端末装置30(図2において前述)を操作することによって受け付けられたネットワークシステムやスイッチ500のリングフレーム処理に関する設定等のコマンドを受け付け、受け付けたコマンドをリングフレーム処理部511に通知する。
本実施の形態のスイッチ500では、上記の各部が以下のように機能する。
リングフレーム処理部511は、ポートA512a、ポートB512bから入力され、リングフレームフィルタ部521a,521bで抽出されたリングフレームに基づいてネットワークシステムの障害の発生を検出する。ここで、リングフレーム処理部511は、ポートA512a、ポートB512bから入力され、リングフレームフィルタ部521a,521bによって抽出された制御フレームを監視する。そして、リングフレーム処理部511は、障害の発生を通知する制御フレームが検出された場合、抽出された障害の発生を通知する制御フレームに基づいて、ネットワークシステムにおける通信路の障害の発生を検出する。
リングフレーム処理部511は、例えば、ポートA512a、ポートB512bから入力されるリングフレームが一定時間検出されないこと、およびリングフレームフィルタ部521a,521bによって抽出されたブロッキングポイント変更通知を受信することにより、ネットワークシステムにおける障害の発生を検出する。本実施の形態のリングフレーム処理部511、リングフレームフィルタ部521a,521bは、障害検出部として機能する。
ここで、ブロッキングポイント変更通知は、ネットワークシステムにおけるスイッチのデータフレームの終端および転送の設定を他のスイッチ(例えば、図16において後述するスイッチ600,700,800)に通知する通知である。
リングフレーム処理部511は、リングフレームフィルタ部521a,521bによって抽出されるリングフレームが一定時間検出されないこと等により、スイッチ500に隣接するスイッチの障害の発生を検出した場合には、障害の発生前にデータフレームの終端および転送の設定が「終端」であったスイッチに対してデータフレームの終端および転送の設定を「転送」に設定することを通知するブロッキングポイント変更通知をリングフレーム挿入部に挿入させる。また、このときリングフレーム処理部511は、スイッチ500のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定する。
また、リングフレーム処理部511は、リングフレームフィルタ部521a,521bによって抽出された他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知に基づいてスイッチの障害の発生を検出した場合、スイッチ500のデータフレームの終端および転送の設定を、抽出したブロッキングポイント変更通知で定められた設定に従って設定する。
また、リングフレーム処理部511は、データフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレームの終端および転送の設定を行う。すなわち、リングフレーム処理部511は、ポートA512aから入力されるデータフレームを終端する設定を行う場合には、同じくポートA512aから入力されるOAMフレームを終端する設定を行う。ポートB512bから入力されるフレームの場合、さらに転送に設定する場合も同様である。
このリングフレーム処理部511による設定に基づいて、ポートステート処理部524a,524b,528a,528bおよびOAMフレーム終端部523a,523b,527a,527bによりフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のリングフレーム処理部511は、設定部として機能する。
ポートA512a、ポートB512bは、ネットワークシステムが有する他のスイッチであるスイッチ600,700,800等の通信装置、その他コンピュータ等の通信機能を有する装置と、通信路によって接続される。これにより、ポートA512a、ポートB512bは、他のスイッチ600,700,800等との間で送受信されたフレームの入出力が行われる。ポートA512aは、スイッチ800と接続されており、ポートB512bは、スイッチ600に接続されている。
このポートA512a、ポートB512bによって入出力されるフレームは、リングネットワークで転送されるリングフレームおよびリングネットワーク上に構成されたネットワークシステムを保守するための保守フレーム等がある。また、リングフレームには、データを送受信するためのデータフレームおよびリングネットワークを制御するための制御フレーム等がある。また、本実施の形態では、保守フレームとしてE−OAMに基づくOAMフレームを用いる。本実施の形態のポートA512a、ポートB512bは、入出力部として機能する。
ポートステート処理部524a,524bは、リングフレーム処理部511の設定に従って、ポートA512a、ポートB512bから入力されるデータフレームを終端および転送のいずれかに制御する。これにより、データフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のポートステート処理部524a,524bは、データフレーム制御部として機能する。
OAM管理部513a,513bは、リングフレーム処理部511によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレーム終端部523a,523bのそれぞれに対して、ポートA512a、ポートB512bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。
OAM管理部513a,513bは、リングフレーム処理部511によりスイッチ500のOAMフレームの設定が「終端」に設定されると、OAMフレーム終端部523a,523bを検出された障害が発生した個所に応じてOAMフレームを終端するように制御する。
OAMフレーム終端部523a,523bは、OAM管理部513a,513bのそれぞれによる制御に基づいて、それぞれポートA512a、ポートB512bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。これにより、ネットワークシステムにおけるデータフレームの終端または転送の設定に伴って、OAMフレームについて終端または転送が設定される。本実施の形態のOAMフレーム終端部523a,523bは、保守フレーム制御部として機能する。
リングフレーム挿入部は、第1の実施の形態のリングフレーム挿入部130a,130bと同様、リングフレーム処理部511の制御に基づいてリングフレームを挿入する。リングフレーム挿入部は、リングフレーム処理部511によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、ネットワークシステムにおける障害の発生箇所に応じてスイッチ500およびその他のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定することを他のスイッチに通知するブロッキングポイント変更通知を送信する。このブロッキングポイント変更通知を受信した他のスイッチは、受信したブロッキングポイント変更通知に従って、そのスイッチ自身についてリングフレームならびにOAMフレームについての転送および終端を設定する。リングフレーム挿入部は、変更通知送信部として機能する。
図15は、第2の実施の形態においてMEPに設定されたスイッチによるネットワークの故障の監視の機能を示す図である。
ここで、図15に従って、本実施の形態のMEPに設定されたスイッチによるOAMフレームを用いた通信路の故障発生を監視する処理について説明する。
図15に示すスイッチ500は、第1の実施の形態のスイッチ100と同様、リングネットワークを介してポートA512aがスイッチ800と接続されており、ポートB512bがスイッチ600と接続されているものとする。
ポートA側において、OAM管理部513aによる制御に基づいて、OAMフレーム挿入部525aでOAMフレームが挿入される。これにより、スイッチ500の内部の故障の発生を検出するためにポートA側からポートB側に対して送信されるOAMフレームが挿入される。この挿入されたOAMフレームは、ポートB側において、OAM管理部513bによる制御に基づいて、OAMフレームフィルタ部526bにより抽出される。OAMフレームフィルタ部526bによって抽出されたOAMフレームは、OAM管理部513bに受け入れられる。スイッチ500は、OAM管理部513aで受け入れられたOAMフレームに基づいてスイッチ500内における故障の発生を検出すると共に受け入れられたOAMフレームに従って制御される。
また、OAM管理部513bによる制御に基づいて、OAMフレーム終端部527bが終端されている。これにより、スイッチ500において、ポートA側からポートB側に対してスイッチ500の内部の故障の発生を検出するために送信されたOAMフレームが終端される。
また、OAMフレーム挿入部525bは、OAM管理部513bによる制御に基づいて、OAMフレーム挿入部525aと同様に機能する。さらに、OAMフレームフィルタ部526a、OAMフレーム終端部527aは、OAM管理部513aによる制御に基づいて、それぞれOAMフレームフィルタ部526b、OAMフレーム終端部527bと同様に機能する。
図16は、第2の実施の形態のネットワークシステムのスイッチにおける障害発生の前後の状態を示す図である。図16(A)は、スイッチにおける障害発生前の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。図16(B)は、スイッチにおける障害発生後の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。
ここでは、説明の便宜上、図16(A)に示すように、本実施の形態のネットワークシステムは、スイッチ500,600,700,800の順にリング状に接続された各スイッチを有するものとする。
第2の実施の形態のスイッチ500,600,700,800は、第1の実施の形態で示したoutwardのフレームの監視により、通信路で直接接続されたスイッチから受信したOAMフレームを終端して、隣接するスイッチに対してOAMフレームを挿入する。これにより隣接するスイッチとの間の通信路の障害の発生を検出することが可能である。
また、第2の実施の形態のスイッチ500,600,700,800は、第1の実施の形態のoutwardのフレームの監視に加えて、inwardのフレームを監視することに寄り、各スイッチの内部のポート間の故障の発生についても監視することができる。この場合は、そのスイッチ内における他のポートから転送されたOAMフレームを終端し、他のポートに対してOAMフレームを挿入する。これによりスイッチ内のポート間の障害の発生を検出することが可能である。
図16(A)では、ブロッキングポイントがスイッチ500内に設定され、スイッチ500がMEPに設定されている。
これにより、スイッチ500からスイッチ600に向かって送信された、データおよび制御コマンドを転送するためのリングフレームおよびOAMに用いられるOAMフレームは、スイッチ600,700,800で転送された後、再びスイッチ500で受信されると共に終端される。また、スイッチ500からスイッチ800に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ800,700,600で転送された後、再びスイッチ500で受信されると共に終端される。
図16(B)では、図16(A)に示したネットワークシステムにおいて、スイッチ800で障害が発生している。また、この障害の発生に伴い、ブロッキングポイントおよびMEPの設定がスイッチ700に変更されている。さらに、スイッチ500の設定がMIPに変更され、スイッチ500のブロッキングポイントの設定がフォワーディングに変更されている。
これにより、スイッチ500からスイッチ600に向かって送信された、データおよび制御コマンドを転送するためのリングフレームおよびOAMに用いられるOAMフレームは、スイッチ600で転送された後、スイッチ700で受信されると共に終端される。
一方、スイッチ700からスイッチ600に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ600で転送された後、スイッチ500で受信される。これらのフレームは、スイッチ800が故障しているため、スイッチ800では受信することができない。また、故障の発生前はスイッチ500に設定されていたブロッキングポイントおよびMEPが、スイッチ700に変更されると共に、スイッチ500はブロッキングポイントでないと共にMIPとして機能する。これにより、スイッチ700のみがMEPとして機能し、本実施の形態のネットワークシステムにおいては、もう一方のMEPは、自動的には設定されない。
すなわち、本実施の形態のネットワークシステムでは、スイッチ800で故障が発生すると、故障を検出してスイッチ800を除外し、スイッチ500,600,700の間で、スイッチ700のみをMEPとしてデータの送受信およびE−OAMによるリングの管理を行う。
このように隣接する他のスイッチによって、スイッチの障害の発生が検出され、ブロッキングポイントおよびMEPの設定が変更されるので、スイッチの障害の影響を受けることなくリングネットワークにおいて正常に通信が行われる。
なお、ここではスイッチ800の障害の発生が隣接するMIPであるスイッチ700によって検出された場合について説明したが、これに限らず、スイッチ800に隣接するMEPであるスイッチ500によって検出されても同様の処理が行われる。また、MEPであるスイッチ500で障害が発生した場合にも、隣接するスイッチ600,800のいずれかによって障害の発生が検出され、同様の処理が行われる。
図17は、第2の実施の形態のスイッチにおけるネットワークシステムのスイッチにおいて発生した障害検出時の手順を示すシーケンス図である。
以下に、障害発生前におけるデータフレームの終端ノードおよびMEPであるスイッチ500、および障害発生前におけるデータフレームの中継ノードおよびE−OAMのMIPであり、障害が発生したスイッチ800に隣接すると共に障害の発生を検出し、さらに障害検出後においてブロッキングポイントおよびMEPに設定されるスイッチ700および同じくMIPであり障害が発生するスイッチ800の間における障害検出時の手順を、図に従って説明する。
[ステップS201]端末装置30(図2において前述)からの制御コマンドにより、各ノードがリングネットワークとして設定される。これにより、スイッチ500がデータフレームのブロッキングポイントに設定される。また、スイッチ600(図16において前述),700,800がデータフレームの中継ノードに設定される。
[ステップS202]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ500がE−OAMにおけるMEPに設定される。
[ステップS203]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ600,700,800がE−OAMにおけるMIPに設定される。
以上に示したステップS201からステップS203により、ネットワークシステムのリングネットワークおよびE−OAMの初期設定が完了する。
[ステップS204]スイッチ700が有するリングフレーム処理部711(図21において後述)は、リングネットワークプロトコルにより、リングフレームの転送の異常の発生から、スイッチ800内の故障発生を検出する。
[ステップS205]リングフレーム処理部711は、スイッチ700におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS207]リングフレーム処理部711は、障害の発生が検出されていないスイッチ500,スイッチ600に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
[ステップS208]リングフレーム処理部711は、障害の発生が検出されたスイッチ800に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
以上に示したステップS207およびステップS208により他のスイッチに対してブロッキングポイントが変更されたことが通知される。
[ステップS209]スイッチ500が有するリングフレーム処理部511(図14において前述)は、ブロッキングポイント変更通知を受信すると、スイッチ500におけるブロッキングポイントの設定をフォワーディングに変更する。
[ステップS210]リングフレーム処理部511は、スイッチ500の設定をMEPからMIPに変更する。
[ステップS211]リングフレーム処理部711は、スイッチ700の設定をMIPからMEPに変更する。
次に、障害の発生前および障害検出後におけるネットワークシステムを構成する各スイッチの状態について説明する。
まず、障害が発生したスイッチについて説明する。
図18は、第2の実施の形態において障害が発生したMIPに設定されたスイッチの状態を示す図である。ここでは、図16(B)において前述したように、スイッチ800内で障害が発生したものとする。
図18に示すスイッチ800は、前述のように図14に示したスイッチ500と同様の構成であり、リングフレーム処理部811、ポートA812a、ポートB812b、OAM管理部813a,813b、リングフレームフィルタ部821a,821b、OAMフレームフィルタ部822a,822b,826a,826b、OAMフレーム終端部823a,823b,827a,827b、ポートステート処理部824a,824b,828a,828b、OAMフレーム挿入部825a,825b,829a,829bを有する。
図18に示すように、MIPに設定されているスイッチ800では、内部のOAMフレーム挿入部825aおよびOAMフレームフィルタ部826bの間で障害が発生している。これに基づいて、スイッチ800では、ポートA812aからポートB812bに送信されるリングフレームを中継することができない。
本実施の形態のネットワークシステムが有する各スイッチは、これに応じて後述する動作を行う。
次に、障害の発生前においてMEPに設定され、障害検出後にMIPに設定が変更されたスイッチについて説明する。
図19は、第2の実施の形態において他のスイッチにおける障害が発生する前のMEPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図20は、第2の実施の形態において他のスイッチにおける障害が検出された後のMEPに設定されたスイッチの状態を示す図である。ここでは、図16(B)において前述したように、スイッチ800内で障害が発生したものとする。
図19および図20に示すスイッチ500は、図14と同様、リングフレーム処理部511、ポートA512a、ポートB512b、OAM管理部513a,513b、リングフレームフィルタ部521a,521b、OAMフレームフィルタ部522a,522b,526a,526b、OAMフレーム終端部523a,523b,527a,527b、ポートステート処理部524a,524b,528a,528b、OAMフレーム挿入部525a,525b,529a,529bを有する。
図19に示すように、障害発生前のスイッチ500は、MEPに設定され、OAMフレーム終端部527a,527bによってOAMフレームが終端されている。これにより、ポートA512aから入力されたOAMフレームがOAMフレーム終端部527bによって終端され、ポートB512bから入力されたOAMフレームがOAMフレーム終端部527aによって終端される。
また、OAMフレーム挿入部529a,529bで、OAMフレームが挿入される。スイッチ500におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部511がOAM管理部513a,513bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、ポートステート処理部528bにデータフレームのブロッキングポイントが設定されている。スイッチ500のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部511がポートステート処理部528bにデータフレームの終端を設定すると共に、ポートステート処理部524a,524b,528bにデータフレームの転送(ブロッキングは無効でありフォワーディングを行う)を設定することによって行われる。
図20に示すように、スイッチ800における障害が検出された後のスイッチ500は、設定がMEPからMIPに変更され、OAMフレーム終端部523a,523b,527a,527bによるOAMフレームの終端が解除される。これにより、ポートA512aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部523a,527bを通過し、ポートB512bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ600)に転送される。また、ポートB512bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部523b,527aを通過し、ポートA512aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ800)に転送される。また、OAMフレーム挿入部525a,525b,529a,529bでOAMフレームが挿入されない。これらのOAMに関する設定の変更は、他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部511がOAM管理部513a,513bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ500では、ポートステート処理部528bのデータフレームのブロッキングポイントの設定がフォワーディングに変更される。データフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部511がポートステート処理部528bのデータフレームの終端の設定をフォワーディングに変更することによって行われる。
次に、障害の発生前においてMIPに設定され、障害検出後にMEPに設定が変更さ
れたスイッチについて説明する。
図21は、第2の実施の形態において他のスイッチにおける障害が発生する前のMIPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図22は、第2の実施の形態において他のスイッチにおける障害が検出された後のMIPからMEPに設定が変更されたスイッチの状態を示す図である。ここでは、図16(B)において前述したように、スイッチ800内で障害が発生したものとする。
図21および図22に示すスイッチ700は、前述のように図14に示したスイッチ500と同様の構成であり、リングフレーム処理部711、ポートA712a、ポートB712b、OAM管理部713a,713b、リングフレームフィルタ部721a,721b、OAMフレームフィルタ部722a,722b,726a,726b、OAMフレーム終端部723a,723b,727a,727b、ポートステート処理部724a,724b,728a,728b、OAMフレーム挿入部725a,725b,729a,729bを有する。
図21に示すスイッチ800内の障害発生前のスイッチ700は、MIPに設定され、OAMフレーム終端部723a,723b,727a,727bによるOAMフレームが終端されない。これにより、ポートA712aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部723a,727bを通過し、ポートB712bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ600)に転送される。また、ポートB712bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部723b,727aを通過し、ポートA712aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ800)に転送される。また、OAMフレーム挿入部725a,725b,729a,729bでOAMフレームが挿入されない。スイッチ700におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部711がOAM管理部713a,713bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、ポートステート処理部724a,724b,728a,728bにデータフレームのブロッキングポイントが設定されていない。スイッチ700のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部711がポートステート処理部724a,724b,728a,728bにデータフレームの転送を設定することによって行われる。なお、障害発生前においてE−OAMでMIPに設定され、データフレームの中継ノードに設定されたスイッチ600,800については、障害発生前のスイッチ700と同様であるため説明を省略する。
図22に示すスイッチ800内の障害検出後のスイッチ700では、図18において前述したように、ネットワークシステムにおいてスイッチ800内のOAMフレーム挿入部825aおよびOAMフレームフィルタ部826bの間で障害が発生している。これに基づいて、スイッチ800では、ポートA812aからポートB812bに送信されるリングフレームを中継することができない。このスイッチ800のポートB812bは、スイッチ700に隣接しているため、スイッチ800からスイッチ700に向かって出力されるべきリングフレームが、スイッチ700において受信されないことになる。
このため、スイッチ700は、リングフレームフィルタ部721aでスイッチ800と隣接するポートA712aから入力されるリングフレームが、(例えば、一定時間)抽出されないことに基づいて、スイッチ800の障害の発生を検出する。そして、このスイッチ800の障害を検出することにより、設定がMIPからMEPに変更される。これにより、OAMフレーム終端部723bによって、スイッチ600から転送されてポートB712bから入力されたOAMフレームが終端される。また、OAMフレーム挿入部729bで、ポートB712bから送信されてスイッチ600に転送されるOAMフレームが挿入される。これらのOAMに関する設定の変更は、スイッチ800内における障害の発生を検出したことに基づいてリングフレーム処理部711がOAM管理部713a,713bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ700では、ポートステート処理部728aのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。このデータフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、スイッチ800内における障害の発生を検出したことに基づいてリングフレーム処理部711がポートステート処理部728aにデータフレームを終端するように設定することによって行われる。
なお、本実施の形態では、ポートA712aに隣接するスイッチ800の障害の発生が検出された場合、ポートB712bから入力されるリングフレームは、ポートステート処理部728aで終端されるが、これに限らず、同じくポートB712bから入力されるリングフレームを終端可能なポートステート処理部724bで終端されてもよい。
以上に示すように、第2の実施の形態によれば、リングフレームであるデータフレームおよびブロッキングポイント変更通知を監視することにより、ネットワークシステムにおける他のスイッチの故障の発生に応じたデータフレームの終端ノードを変更させると共に、この変更に対応して保守管理における終端ノード、すなわちE−OAMにおけるMEPの設定を変更させることができる。これにより、ネットワークシステムの保守管理の手間が軽減される。
また、E−OAMでinwordおよびoutwordの二つの方向を監視することにより、ネットワークシステムの故障発生後において、スイッチ内の障害の発生も検出可能であるため、故障が発生した箇所をより詳細に特定することができる。
また、リングネットワークのデータフレームのブロッキングポイントの変更に合わせてE−OAMにおけるMEPの設定を自動的に変更できるので、ネットワークシステムの信頼性が高まると共に、リングネットワークで故障が発生しているにも関わらずその故障が検出されない等の2重故障が生じて障害発生が発見されない可能性を低減することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。上記の第1の実施の形態および第2の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
第3の実施の形態では、ネットワークシステムが有するスイッチ900,1000,1100,1200は、ネットワークシステムの通信路およびそれぞれのスイッチの内部で発生した障害をE−OAMフレームによって検出し、検出した障害に応じてE−OAMのMEGの構成およびリングフレームを転送するネットワークの構成を変化させることが可能である点で、第1の実施の形態および第2の実施の形態と異なる。
図23は、第3の実施の形態のスイッチの構成を示すブロック図である。なお、図23ではスイッチ900の機能を示しているが、図24において後述する他のスイッチ1000,1100,1200もスイッチ900と同様の構成によって実現され、同様の機能を有する。
本実施の形態のスイッチ900は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様、フレームを転送するネットワークシステムについて障害の発生を監視することによりネットワークにおけるデータフレームの終端ノードを変更すると共に、データフレームの終端ノードの変更に基づいてE−OAMによる保守管理における終端ノードであるMEPを変更する。スイッチ900は、リングフレーム処理部911、ポートA912a、ポートB912b、OAM管理部913a,913b、リングフレームフィルタ部921a,921b、OAMフレームフィルタ部922a,922b,926a,926b、OAMフレーム終端部923a,923b,927a,927b、ポートステート処理部924a,924b,928a,928b、OAMフレーム挿入部925a,925b,929a,929b、リングフレーム挿入部(図示省略)、ユーザコマンド処理部(図示省略)を有する。また、ネットワークシステムは、Ethernetで構成されている。
リングフレーム処理部911は、リングフレームを転送するためにリングネットワークを制御する。また、リングフレーム処理部911は、ユーザコマンド処理部によって通知されたコマンドに従ってスイッチ900を制御する。
また、リングフレーム処理部911は、OAM管理部913a,913bを介してOAMフレーム挿入部925a,925b,929a,929b、OAMフレームフィルタ部922a,922b,926a,926bを制御することにより、E−OAMにおけるOAMフレームを監視して障害の発生を検出する。
ポートA912a、ポートB912bは、リングネットワークの通信路によって他のスイッチと接続されており、接続された他のスイッチからのフレームの入出力が行われる。
OAM管理部913a,913bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、ユーザからの端末装置30による設定に従ってスイッチ900をMIPまたはMEPとして機能させると共に、OAMフレームフィルタ部922a,926a、OAMフレームフィルタ部922b,926bのそれぞれからOAMフレームを受け入れ、受け入れたOAMフレームの内容に従ってOAMフレームの転送に関しスイッチ900を制御する。また、OAM管理部913a,913bは、受け入れたOAMフレームに基づいてリングネットワークにおける障害の発生を検出する。
リングフレームフィルタ部921a,921bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちリングフレームを抽出し、抽出したリングフレームをリングフレーム処理部911に転送する。このリングフレームには、制御フレームおよびデータフレームが含まれる。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、制御フレームとして送信される。また、本実施の形態では、ブロッキングポイント変更通知は、設定変更通知として機能する。
OAMフレームフィルタ部922a,922bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、各ポートから入力されたフレームのうちOAMフレームを抽出し、抽出したOAMフレームをOAM管理部913a,913bのそれぞれに転送する。このOAMフレームは、OAM管理部913a,913bを介してリングフレーム処理部911に転送される。
OAMフレームフィルタ部926a,926bは、スイッチ900の内部においてOAMフレームを抽出するために設けられており、それぞれOAMフレーム挿入部925b,925aによって挿入されたOAMフレームを抽出し、抽出したOAMフレームをOAM管理部913a,913bのそれぞれに転送する。このOAMフレームは、同様に、OAM管理部913a,913bを介してリングフレーム処理部911に転送される。
OAMフレーム終端部923a,923bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部913a,913bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから入力されたOAMフレームを終端する。
OAMフレーム終端部927a,927bは、スイッチ900の内部においてOAMフレームを終端するために設けられており、OAM管理部913a,913bのそれぞれの制御に基づいて、それぞれOAMフレーム挿入部925b,925aによって挿入されたOAMフレームを終端する。
ポートステート処理部924a,924bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部911の制御に基づいて各ポートから入力されたデータフレームを終端する。
ポートステート処理部928a,928bは、スイッチ900の内部においてデータフレームを終端するために設けられており、リングフレーム処理部911の制御に基づいて、それぞれスイッチ900のポートB側からポートA側に送信されるデータフレームを終端し、ポートA側からポートB側に送信されるデータフレームを終端する。
OAMフレーム挿入部925a,925bは、スイッチ900の内部においてOAMフレームを挿入するために設けられており、OAM管理部913a,913bのそれぞれの制御に基づいて、それぞれポートA側からポートB側に向かうOAMフレームを挿入し、ポートB側からポートA側に向かうOAMフレームを挿入する。
OAMフレーム挿入部929a,929bは、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、OAM管理部913a,913bのそれぞれの制御に基づいて各ポートから出力されるOAMフレームを挿入する。
リングフレーム挿入部は、ポートA912a、ポートB912bのそれぞれに対応して設けられており、リングフレーム処理部911の制御に基づいて各ポートから出力されるリングフレームを挿入する。
ユーザコマンド処理部は、ユーザが端末装置30(図2において前述)を操作することによって受け付けられたネットワークシステムやスイッチ900のリングフレーム処理に関する設定等のコマンドを受け付け、受け付けたコマンドをリングフレーム処理部911に通知する。
本実施の形態のスイッチ900では、上記の各部が以下のように機能する。
リングフレーム処理部911は、ポートA912a、ポートB912bから入力され、OAMフレームフィルタ部922a,922bのそれぞれで抽出されたOAMフレームに基づいてネットワークシステムの通信路の障害の発生を検出する。また、リングフレーム処理部911は、OAMフレーム挿入部925a,925bで送信され、OAMフレームフィルタ部926a,926bに基づいてスイッチ900の内部のポートA912a、ポートB912b間の障害の発生を検出する。ここで、リングフレーム処理部911は、ポートA912a、ポートB912bから入力され、リングフレームフィルタ部921a,921bによって抽出された制御フレームを監視する。そして、リングフレーム処理部911は、障害の発生を通知する制御フレームが検出された場合、抽出された障害の発生を通知する制御フレームに基づいて、ネットワークシステムにおける通信路の障害の発生を検出する。
リングフレーム処理部911は、例えば、ポートA912a、ポートB912bから入力される隣接するスイッチから送信されるOAMフレームの入力が一定時間検出されないこと、およびリングフレームフィルタ部921a,921bによって抽出されたブロッキングポイント変更通知を受信することにより、ネットワークシステムにおける障害の発生を検出する。本実施の形態のリングフレーム処理部911、リングフレームフィルタ部921a,921b、OAMフレームフィルタ部922a,922b,926a,926bは、障害検出部として機能する。
リングフレーム処理部911は、リングフレームフィルタ部921a,921bによって抽出されたブロッキングポイント変更通知を受信することにより、ネットワークシステムにおける障害の発生を検出する。
ここで、ブロッキングポイント変更通知は、ネットワークシステムにおけるスイッチのデータフレームの終端および転送の設定を他のスイッチ(例えば、図24において後述するスイッチ1000,1100,1200)に通知する通知である。
リングフレーム処理部911は、OAMフレームフィルタ部922a,922bによって抽出されるOAMフレームが一定時間検出されないこと等により、スイッチ900に隣接する通信路の障害の発生を検出した場合には、障害の発生が検出された通信路で接続された隣接するスイッチのデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定することを通知する。
また、スイッチ900に隣接する通信路の障害の発生を検出した場合、リングフレーム処理部911は、障害検出前においてデータフレームの終端および転送の設定が終端であったスイッチに対してデータフレームの終端および転送の設定を「転送」に設定することを通知するブロッキングポイント変更通知をリングフレーム挿入部に挿入させる。また、スイッチ900に隣接する通信路の障害の発生を検出した場合、リングフレーム処理部911は、スイッチ900のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定する。
リングフレーム処理部911は、OAMフレームフィルタ部922a,922bによって抽出されるOAMフレームが一定時間検出されないこと等により、スイッチ900に隣接するスイッチの障害の発生を検出した場合には、障害の発生前にデータフレームの終端および転送の設定が「終端」であったスイッチに対してデータフレームの終端および転送の設定を「転送」に設定することを通知するブロッキングポイント変更通知をリングフレーム挿入部に挿入させる。また、このときリングフレーム処理部911は、スイッチ900のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定する。
また、リングフレーム処理部911は、リングフレームフィルタ部921a,921bによって抽出された他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知に基づいてネットワークにおける障害の発生を検出した場合、スイッチ900のデータフレームの終端および転送の設定を、抽出したブロッキングポイント変更通知で定められた設定に従って設定する。
また、リングフレーム処理部911は、データフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレームの終端および転送の設定を行う。すなわち、リングフレーム処理部911は、ポートA912aから入力されるデータフレームを終端する設定を行う場合には、同じくポートA912aから入力されるOAMフレームを終端する設定を行う。ポートB912bから入力されるフレームの場合、さらに転送に設定する場合も同様である。
このリングフレーム処理部911による設定に基づいて、ポートステート処理部924a,924b,928a,928bおよびOAMフレーム終端部923a,923b,927a,927bによりフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のリングフレーム処理部911は、設定部として機能する。
ポートA912a、ポートB912bは、ネットワークシステムが有する他のスイッチであるスイッチ1000,1100,1200等の通信装置、その他コンピュータ等の通信機能を有する装置と、通信路によって接続される。これにより、ポートA912a、ポートB912bは、他のスイッチ1000,1100,1200等との間で送受信されたフレームの入出力が行われる。ポートA912aは、スイッチ1200と接続されており、ポートB912bは、スイッチ1000に接続されている。
このポートA912a、ポートB912bによって入出力されるフレームは、リングネットワークで転送されるリングフレームおよびリングネットワーク上に構成されたネットワークシステムを保守するための保守フレーム等がある。また、リングフレームには、データを送受信するためのデータフレームおよびリングネットワークを制御するための制御フレーム等がある。また、本実施の形態では、保守フレームとしてE−OAMに基づくOAMフレームを用いる。本実施の形態のポートA912a、ポートB912bは、入出力部として機能する。
ポートステート処理部924a,924bは、リングフレーム処理部911の設定に従って、ポートA912a、ポートB912bから入力されるデータフレームを終端および転送のいずれかに制御する。これにより、データフレームが終端されまたは転送される。本実施の形態のポートステート処理部924a,924bは、データフレーム制御部として機能する。
例えば、リングフレーム処理部911は、スイッチ900の内部をポートA側からポートB側に向かうフレームの伝達について障害の発生が検出された場合、ポートステート処理部924aにスイッチ900の内部をポートA側からポートB側に向かって送信されるデータフレームを終端させるように設定する。ポートステート処理部924aは、このリングフレーム処理部911の設定に基づいて、スイッチ900の内部においてポートA側からポートB側に向かうデータフレームを終端する。
OAM管理部913a,913bは、リングフレーム処理部911によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、OAMフレーム終端部923a,923bのそれぞれに対して、ポートA912a、ポートB912bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。
OAM管理部913a,913bは、リングフレーム処理部911によりスイッチ900のOAMフレームの設定が「終端」に設定されると、OAMフレーム終端部923a,923bを検出された障害が発生した個所に応じてOAMフレームを終端するように制御する。
OAMフレーム終端部923a,923bは、OAM管理部913a,913bのそれぞれによる制御に基づいて、それぞれポートA912a、ポートB912bから入力されるOAMフレームを終端および転送のいずれかに制御させる。これにより、ネットワークシステムにおけるデータフレームの終端または転送の設定に伴って、OAMフレームについて終端または転送が設定される。本実施の形態のOAMフレーム終端部923a,923bは、保守フレーム制御部として機能する。
リングフレーム挿入部は、第2の実施の形態の図示しないリングフレーム挿入部と同様、リングフレーム処理部911の制御に基づいてリングフレームを挿入する。リングフレーム処理部は、リングフレーム処理部911によるデータフレームの終端および転送の設定に基づいて、ネットワークシステムにおける障害の発生箇所に応じてスイッチ900およびその他のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定することを他のスイッチに通知するブロッキングポイント変更通知を送信する。このブロッキングポイント変更通知を受信した他のスイッチは、受信したブロッキングポイント変更通知に従って、そのスイッチ自身についてリングフレームならびにOAMフレームについての転送および終端を設定する。リングフレーム挿入部は、変更通知送信部として機能する。
また、第3の実施の形態では、スイッチ900が有する、スイッチ900の内部に向かってOAMフレームを送信するOAMフレーム挿入部925a,925b、OAMフレーム挿入部925a,925bによって送信されたOAMフレームを抽出するOAMフレームフィルタ部926b,926a、OAMフレーム挿入部925a,925bによって送信されたOAMフレームを終端するOAMフレーム終端部927b,927aにより、スイッチ900の内部のポート間の故障発生を検出する。
リングフレーム処理部911は、OAMフレーム挿入部925a,925bから送信されたOAMフレームに基づいて、スイッチ900内の障害の発生を検出する。そして、リングフレーム処理部911は、スイッチ900内の障害の発生を検出した場合、スイッチ900のデータフレームの終端および転送の設定を「終端」に設定する。
次に、第3の実施の形態のネットワークシステムにおいて故障が発生した場合の動作について説明する。
まず、第3の実施の形態のネットワークシステムの通信路で障害が発生した場合について説明する。
図24は、第3の実施の形態のネットワークシステムの通信路における障害発生の前後の状態を示す図である。図24(A)は、通信路における障害発生前の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。図24(B)は、通信路における障害発生後の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。
ここでは、説明の便宜上、図24(A)に示すように、本実施の形態のネットワークシステムは、スイッチ900,1000,1100,1200の順にリング状に接続された各スイッチを有するものとする。
図24(A)では、ブロッキングポイントがスイッチ900内に設定され、スイッチ900がMEPに設定されている。
これにより、スイッチ900からスイッチ1000に向かって送信された、データおよび制御コマンドを転送するためのリングフレームおよびOAMに用いられるOAMフレームは、スイッチ1000,1100,1200で転送された後、再びスイッチ900で受信され、スイッチ900で終端される。また、スイッチ900からスイッチ1200に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ1200,1100,1000で転送された後、再びスイッチ900で受信され、スイッチ900で終端される。
図24(B)では、図24(A)に示したネットワークシステムにおいて、スイッチ1100およびスイッチ1200の間の通信路で障害が発生している。また、この障害の発生に伴い、ブロッキングポイントおよびMEPの設定がスイッチ1100,1200に変更されている。さらに、スイッチ900の設定がMIPに変更され、スイッチ900のブロッキングポイントの設定がフォワーディングに変更されている。
これにより、スイッチ1100からスイッチ1000に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ1000,900で転送され、スイッチ1200で受信された後、スイッチ1200で終端される。また、スイッチ1200からスイッチ900に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ900,1000で転送され、スイッチ1100で受信された後、スイッチ1100で終端される。このように障害が発生した通信路の前後でリングフレームおよびOAMフレームが折り返されるので、障害の影響を受けることなくリングネットワークにおいて正常に通信が行われる。
図25は、第3の実施の形態のスイッチにおけるネットワークシステムの通信路において発生した障害検出時の手順を示すシーケンス図である。
以下に、障害発生前におけるブロッキングポイントおよびMEPであるスイッチ900および障害発生前におけるデータフレームの中継ノードおよびE−OAMのMIPであり、障害検出後においてブロッキングポイントおよびMEPに設定される1100,1200の間における障害検出時の手順を、図に従って説明する。
[ステップS301]端末装置30(図2において前述)からの制御コマンドにより、各ノードがリングネットワークとして設定される。これにより、スイッチ900がデータフレームのブロッキングポイントに設定される。また、スイッチ1000(図24において前述),1100,1200がデータフレームの中継ノードに設定される。
[ステップS302]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ900がE−OAMにおけるMEPに設定される。
[ステップS303]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ1000,1100,1200がE−OAMにおけるMIPに設定される。
以上に示したステップS301からステップS303により、ネットワークシステムのリングネットワークおよびE−OAMの初期設定が完了する。
[ステップS304]スイッチ1100が有するリングフレーム処理部1111(図26において後述)およびスイッチ1200が有するリングフレーム処理部1211(図28において後述)は、E−OAMによるOAMフレームの転送の異常の発生から、リングネットワークの通信路の故障発生を検出する。
[ステップS305]リングフレーム処理部1111は、スイッチ1100におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS306]リングフレーム処理部1211は、スイッチ1200におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS307]リングフレーム処理部1111は、リングネットワーク全体に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
[ステップS308]リングフレーム処理部1211は、リングネットワーク全体に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
以上に示したステップS307およびステップS308により他のスイッチに対してブロッキングポイントが変更されたことが通知される。
[ステップS309]スイッチ900が有するリングフレーム処理部911(図23において前述)は、ブロッキングポイント変更通知を受信すると、スイッチ900におけるブロッキングポイントの設定をフォワーディングに変更する。
[ステップS310]リングフレーム処理部911は、スイッチ900の設定をMEPからMIPに変更する。
[ステップS311]リングフレーム処理部1111は、スイッチ1100の設定をMIPからMEPに変更する。
[ステップS312]リングフレーム処理部1211は、スイッチ1200の設定をMIPからMEPに変更する。
次に、障害の発生前および障害検出後におけるネットワークシステムを構成する各スイッチの状態について説明する。
第3の実施の形態のスイッチ900は、障害発生前においてMEPおよびデータフレームの終端ノードに設定されており、通信路における障害発生がまた別の他のスイッチで検出された場合、受信したブロッキングポイント変更通知に基づいて設定がMIPおよびデータフレームの中継ノードに変更される。この障害発生前および障害検出後のスイッチ900の動作については、障害発生前および障害検出後における第2の実施の形態のスイッチ500(図19および図20において前述)と同様であるため、説明を省略する。
次に、通信路における障害の発生前においてMIPに設定され、障害検出後にMEP
に設定が変更されたスイッチ1100,1200について説明する。
図26は、第3の実施の形態において通信路における障害が発生する前のMIPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図27および図28は、第3の実施の形態において接続された通信路における障害が検出された後にMIPからMEPに設定が変更されたスイッチの状態を示す図である。ここでは、図24(B)において前述したように、スイッチ1100とスイッチ1200との間の通信路で障害が発生したものとする。
図26および図27に示すスイッチ1100は、前述のように図23に示したスイッチ900と同様の構成であり、リングフレーム処理部1111、ポートA1112a、ポートB1112b、OAM管理部1113a,1113b、リングフレームフィルタ部1121a,1121b、OAMフレームフィルタ部1122a,1122b,1126a,1126b、OAMフレーム終端部1123a,1123b,1127a,1127b、ポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128b、OAMフレーム挿入部1125a,1125b,1129a,1129bを有する。
図28に示すスイッチ1200は、スイッチ1100と同様、前述のように図23に示したスイッチ900と同様の構成であり、リングフレーム処理部1211、ポートA1212a、ポートB1212b、OAM管理部1213a,1213b、リングフレームフィルタ部1221a,1221b、OAMフレームフィルタ部1222a,1222b,1226a,1226b、OAMフレーム終端部1223a,1223b,1227a,1227b、ポートステート処理部1224a,1224b,1228a,1228b、OAMフレーム挿入部1225a,1225b,1229a,1229bを有する。
図26に示すように、障害発生前のスイッチ1100は、MIPに設定され、OAMフレーム終端部1123a,1123b,1127a,1127bによるOAMフレームが終端されない。これにより、ポートA1112aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123a,1127bを通過し、ポートB1112bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ1000)に転送される。また、ポートB1112bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123b,1127aを通過し、ポートA1112aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ1200)に転送される。また、OAMフレーム挿入部1125a,1125b,1129a,1129bでOAMフレームが挿入されない。スイッチ1100におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部1111がOAM管理部1113a,1113bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ1100では、ポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128bにデータフレームのブロッキングポイントが設定されていない。スイッチ1100のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部1111がポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128bにデータフレームの転送を設定することによって行われる。なお、障害発生前においてE−OAMでMIPに設定され、データフレームの中継ノードに設定されたスイッチ1000,1200については、障害発生前のスイッチ1100と同様であるため説明を省略する。
図27に示すように、障害検出後のスイッチ1100では、ネットワークシステムにおいてスイッチ1200と接続されたポートA1112a側の通信路で障害が発生している。
スイッチ1100が有するリングフレーム処理部1111は、OAM管理部1113a,1113bにより、OAMフレームフィルタ部1122bでOAMフレームが(例えば、一定時間)抽出されないことに基づいて、このポートA1112a側の通信路の障害の発生を検出することができる。また、リングフレーム処理部1111は、他のスイッチから転送されたブロッキングポイント変更通知を検出することに基づいて、このポートA1112a側の通信路の障害の発生を検出することもできる。これらによりリングフレーム処理部1111が通信路の障害の発生を検出することで、スイッチ1100の設定がMIPからMEPに変更される。また、OAMフレーム終端部1123aによって、スイッチ1000から転送されてポートB1112bから入力されたOAMフレームが終端される。また、OAMフレーム挿入部1129bで、ポートB1112bから送信されてスイッチ1000に転送されるOAMフレームが挿入される。
これらのOAMに関する設定の変更は、スイッチ1100内における障害の発生を検出したことに基づいてリングフレーム処理部1111がOAM管理部1113a,1113bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ1100では、ポートステート処理部1128aのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。このデータフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部1111がポートステート処理部1128bにデータフレームを終端するように設定することによって行われる。
なお、本実施の形態では、ポートA1112aに隣接する通信路の障害の発生が検出された場合、ポートB1112bから入力されるリングフレームは、ポートステート処理部1128aで終端されるが、これに限らず、ポートステート処理部1124bで終端されてもよい。
図28に示すように、障害検出後のスイッチ1200では、ネットワークシステムにおいてスイッチ1100と接続されたポートB1212b側の通信路で障害が発生している。このため、スイッチ1200は、OAMフレームフィルタ部1226aでOAMフレームが抽出されないことまたは他のスイッチから転送されたブロッキングポイント変更通知を検出することに基づいてこの障害の発生を検出することにより、設定がMIPからMEPに変更される。これにより、OAMフレーム終端部1223bによって、スイッチ900から転送されてポートA1212aから入力されたOAMフレームが終端される。また、OAMフレーム挿入部1229aで、ポートA1212aから送信されてスイッチ900に転送されるOAMフレームが挿入される。これらのOAMに関する設定の変更は、スイッチ1200内における障害の発生を検出したことに基づいてリングフレーム処理部1211がOAM管理部1213a,1213bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ1200では、ポートステート処理部1228bのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。このデータフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更は、通信路における障害の発生を検出したことに基づいて、または他のスイッチから送信されたブロッキングポイント変更通知の受信に基づいてリングフレーム処理部1211がポートステート処理部1228bにデータフレームを終端するように設定することによって行われる。
なお、本実施の形態では、ポートB1212bに隣接する通信路の障害の発生が検出された場合、ポートA1212aから入力されるリングフレームは、ポートステート処理部1228bで終端されるが、これに限らず、ポートステート処理部1224aで終端されてもよい。
次に、第3の実施の形態のネットワークシステムのスイッチで障害が発生した場合について説明する。
図29は、第3の実施の形態のネットワークシステムのスイッチにおける障害発生の前後の状態を示す図である。図29(A)は、スイッチにおける障害発生前の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。図29(B)は、スイッチにおける障害発生後の本実施の形態のネットワークシステムを示す図である。
ここでは、説明の便宜上、図24と同様、図29(A)に示すように、本実施の形態のネットワークシステムは、スイッチ900,1000,1100,1200の順にリング状に接続された各スイッチを有するものとする。
第3の実施の形態のスイッチ900,1000,1100,1200は、第2の実施の形態と同様、outwardのフレームの監視により、通信路で直接接続されたスイッチから受信したOAMフレームを終端して、隣接するスイッチに対してOAMフレームを挿入する。これにより隣接するスイッチとの間の通信路の障害の発生を検出すると共に、inwardのフレームを監視することにより、各スイッチの内部のポート間の故障の発生についても監視することができる。
図29(A)では、ブロッキングポイントがスイッチ900内に設定され、スイッチ900がMEPに設定されている。
これにより、スイッチ900からスイッチ1000に向かって送信された、データおよび制御コマンドを転送するためのリングフレームおよびOAMに用いられるOAMフレームは、スイッチ1000,1100,1200で転送された後、再びスイッチ900で受信され、スイッチ900で終端される。また、スイッチ900からスイッチ1200に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ1200,1100,1000で転送された後、再びスイッチ900で受信され、スイッチ900で終端される。
図29(B)では、図29(A)に示したネットワークシステムにおいて、スイッチ1100で障害が発生している。また、この障害の発生に伴い、ブロッキングポイントおよびMEPの設定がスイッチ1100に変更されている。さらに、スイッチ900の設定がMIPに変更され、スイッチ900のブロッキングポイントの設定がフォワーディングに変更されている。
これにより、スイッチ1100からスイッチ1000に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ1000,900,1200で転送された後、再びスイッチ1100で受信され、スイッチ1100で終端される。また、スイッチ1100からスイッチ1200に向かって送信されたリングフレームおよびOAMフレームは、スイッチ1200,900,1000で転送された後、再びスイッチ1100で受信され、スイッチ1100で終端される。このように障害が発生したスイッチがブロッキングポイントおよびMEPに設定されて、そのスイッチでリングフレームおよびOAMフレームが折り返されるので、障害の影響を受けることなくリングネットワークにおいて正常に通信が行われる。
図30は、第3の実施の形態のスイッチにおけるネットワークシステムのスイッチにおいて発生した障害検出時の手順を示すシーケンス図である。
以下に、障害発生前におけるブロッキングポイントおよびMEPであるスイッチ900および障害発生前におけるデータフレームの中継ノードおよびE−OAMのMIPであり、障害検出後においてブロッキングポイントおよびMEPに設定される1100の間における障害検出時の手順を、図に従って説明する。
[ステップS401]端末装置30(図2において前述)からの制御コマンドにより、各ノードがリングネットワークとして設定される。これにより、スイッチ900がデータフレームのブロッキングポイントに設定される。また、スイッチ1000(図29において前述),1100,1200(図29において前述)がデータフレームの中継ノードに設定される。
[ステップS402]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ900がE−OAMにおけるMEPに設定される。
[ステップS403]端末装置30からの制御コマンドにより、スイッチ1000,1100,1200がE−OAMにおけるMIPに設定される。
以上に示したステップS401からステップS403により、ネットワークシステムのリングネットワークおよびE−OAMの初期設定が完了する。
[ステップS404]スイッチ1100が有するリングフレーム処理部1111(図31において後述)は、E−OAMによるOAMフレームの転送の異常の発生から、スイッチ1100内の故障発生を検出する。
[ステップS405]リングフレーム処理部1111は、スイッチ1100におけるブロッキングポイントを設定する。
[ステップS407]リングフレーム処理部1111は、リングネットワーク全体に対してブロッキングポイント変更通知を送信する。
以上に示したステップS407により他のスイッチに対してブロッキングポイントが変更されたことが通知される。
[ステップS409]スイッチ900が有するリングフレーム処理部911(図23において前述)は、ブロッキングポイント変更通知を受信すると、スイッチ900におけるブロッキングポイントの設定をフォワーディングに変更する。
[ステップS410]リングフレーム処理部911は、スイッチ900の設定をMEPからMIPに変更する。
[ステップS411]リングフレーム処理部1111は、スイッチ1100の設定をMIPからMEPに変更する。
次に、スイッチにおける障害の発生前および障害検出後におけるネットワークシステムを構成する各スイッチの状態について説明する。なお、前述したように、障害発生前および障害検出後の第3の実施の形態のスイッチ900の動作については、第2の実施の形態のスイッチ500(図19および図20において前述)と同様であるため、説明を省略する。
次に、障害の発生前においてMIPに設定され、障害検出後にMEPに設定が変更さ
れたスイッチについて説明する。
図31は、第3の実施の形態においてスイッチにおける障害が発生する前のMIPに設定されたスイッチの状態を示す図である。図32は、第3の実施の形態においてスイッチにおける障害が発生してMIPからMEPに設定が変更された第3の実施の形態のスイッチの状態を示す図である。ここでは、図29(B)において前述したように、スイッチ1100内で障害が発生したものとする。
図31および図32に示すスイッチ1100は、前述のように図23に示したスイッチ900と同様の構成であり、リングフレーム処理部1111、ポートA1112a、ポートB1112b、OAM管理部1113a,1113b、リングフレームフィルタ部1121a,1121b、OAMフレームフィルタ部1122a,1122b,1126a,1126b、OAMフレーム終端部1123a,1123b,1127a,1127b、ポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128b、OAMフレーム挿入部1125a,1125b,1129a,1129bを有する。
図31に示すように、障害発生前のスイッチ1100は、MIPに設定され、OAMフレーム終端部1123a,1123b,1127a,1127bによるOAMフレームが終端されない。これにより、ポートA1112aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123a,1127bを通過し、ポートB1112bを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ1000)に転送される。また、ポートB1112bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123b,1127aを通過し、ポートA1112aを介して接続されたスイッチ(例えば、スイッチ1200)に転送される。また、OAMフレーム挿入部1125a,1125b,1129a,1129bでOAMフレームが挿入されない。スイッチ1100におけるこれらのOAMに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部1111がOAM管理部1113a,1113bに対して設定を依頼することにより行われる。
また、ポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128bにデータフレームのブロッキングポイントが設定されていない。スイッチ1100のデータフレームのブロッキングに関する初期設定は、端末装置30からの制御コマンドに基づいてリングフレーム処理部1111がポートステート処理部1124a,1124b,1128a,1128bにデータフレームの転送を設定することによって行われる。なお、障害発生前においてE−OAMでMIPに設定され、データフレームの中継ノードに設定されたスイッチ1000,1200については、障害発生前のスイッチ1100と同様であるため説明を省略する。
図32に示すように、障害検出後のスイッチ1100では、ネットワークシステムにおいてスイッチ1100内のOAMフレーム挿入部1125aおよびOAMフレームフィルタ部1126bの間で障害が発生している。このため、スイッチ1100は、OAMフレームフィルタ部1126bでOAMフレームが(例えば、一定時間)抽出されないことに基づいてこの障害の発生を検出することにより、設定がMIPからMEPに変更される。これにより、スイッチ1200から転送されてポートA1112aから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123aによって終端されると共に、スイッチ1000から転送されてポートB1112bから入力されたOAMフレームが、OAMフレーム終端部1123bによって終端される。また、OAMフレーム挿入部1129aで、ポートA1112aから送信されてスイッチ1200に転送されるOAMフレームが挿入されると共に、OAMフレーム挿入部1129bで、ポートB1112bから送信されてスイッチ1000に転送されるOAMフレームが挿入される。これらのOAMに関する設定の変更は、スイッチ1100内における障害の発生を検出したことに基づいてリングフレーム処理部1111がOAM管理部1113a,1113bに対して設定の変更を依頼することにより行われる。
また、このときのスイッチ1100では、ポートステート処理部1124aのデータフレームのブロッキングポイントが設定される。このデータフレームのブロッキングポイントに関する設定の変更に基づいて、スイッチ1100内における障害の発生を検出したことに基づくリングフレーム処理部1111によるポートステート処理部1124aを終端する制御が行われる。
以上に示すように、第3の実施の形態によれば、通信路に送信されるOAMフレームおよびスイッチのポート間に送信されるOAMフレームおよびリングフレームであるブロッキングポイント変更通知を監視し、監視結果に基づいてスイッチの終端の設定を変更することにより、ネットワークシステムにおける通信路の故障発生およびスイッチ内のポート間の故障発生に応じたデータフレームの終端ノードを変更させると共に、この変更に対応して保守管理における終端ノード、すなわちE−OAMにおける新たなMEPを設定して、新たなMEGを設定することができる。これにより、ネットワークシステムの保守管理の手間がさらに軽減される。
また、E−OAMでinwordおよびoutwordの二つの方向を監視することにより、ネットワークシステムの故障発生後において、スイッチ内の障害の発生も検出可能であるため、故障が発生した箇所をより詳細に特定することができる。
また、リングネットワークのデータフレームのブロッキングポイントの変更に合わせてE−OAMにおけるMEPの設定を自動的に変更できるので、ネットワークシステムの信頼性が高まると共に、リングネットワークで故障が発生しているにも関わらずその故障が検出されない等の2重故障が生じて障害発生が発見されない可能性を低減することができる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、スイッチ100〜1200が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記録装置には、HDD(Hard Disk Drive)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
以上、開示の通信装置、通信システム、通信プログラムおよび制御方法を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、開示の技術に他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。また、開示の技術は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、開示の技術は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
(付記1) フレームを転送するネットワークシステムについて保守管理を行うための保守フレームで監視する通信装置において、
フレームが入出力される入出力部と、
前記入出力部から入力された前記フレームに基づいて前記ネットワークシステムの障害の発生を検出する障害検出部と、
前記障害検出部による前記障害の発生の検出に基づいて、前記通信装置をデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定する設定部と、
前記設定部による前記通信装置の前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記データフレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御するデータフレーム制御部と、
前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記保守フレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御する保守フレーム制御部と、
を有することを特徴とする通信装置。
(付記2) 前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定することを他の通信装置に通知する設定変更通知を送信する変更通知送信部を有することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記3) 前記障害検出部は、他の通信装置が有する前記変更通知送信部から送信された前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定することを通知する前記設定変更通知を受信することにより前記ネットワークシステムにおける前記障害の発生を検出することを特徴とする付記2記載の通信装置。
(付記4) 前記障害検出部は、前記入出力部から入力された前記フレームに基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記通信装置に隣接する通信路の前記障害の発生を検出することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記5) 前記保守フレームを送信する挿入部を有し、
前記障害検出部は、前記挿入部から送信された前記保守フレームに基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記障害の発生を検出することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記6) 前記挿入部は、前記通信装置の内部に向かって前記保守フレームを送信し、
前記障害検出部は、前記挿入部から送信された前記保守フレームに基づいて、前記通信装置の内部の前記障害の発生を検出することを特徴とする付記5記載の通信装置。
(付記7) 前記保守フレーム制御部は、前記設定部により前記通信装置の前記保守フレームの前記設定が前記終端に設定されると、前記検出された前記障害が発生した個所に応じて前記保守フレームを終端することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記8) 前記障害検出部は、前記保守フレームを監視して前記障害の発生を検出することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記9) 前記ネットワークシステムは、Ethernetで構成されており、
前記保守フレームは、E−OAMにおけるOAMフレームであることを特徴とする付記8記載の通信装置。
(付記10) 前記障害検出部は、前記ネットワークシステムを制御するための制御フレームを監視して前記障害の発生を検出することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記11) 前記設定部は、前記障害検出部により前記ネットワークシステムにおける前記通信装置に接続された通信路の前記障害の発生が検出された場合には、前記通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定し、
前記設定変更通知は、前記設定部が前記ネットワークシステムにおける前記通信装置に接続された前記通信路の前記障害の発生を検出した場合には、前記データフレームの前記設定に基づいて、前記障害の発生が検出された前記通信路で接続された他の通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定し、障害検出前において前記データフレームの前記設定が前記終端であった通信装置の前記データフレームの前記設定を前記転送に設定することを通知することを特徴とする付記2記載の通信装置。
(付記12) 前記設定部は、前記障害検出部により前記入出力部から入力された前記フレームに基づいて前記通信路の前記障害の発生が検出された場合、前記データフレーム制御部に対して前記障害の発生が検出された前記通信路に送信される前記データフレームの終端の制御を行わせるように設定し、
前記データフレーム制御部は、前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記障害の発生が検出された前記通信路に送信される前記データフレームの終端の制御を行うことを特徴とする付記4記載の通信装置。
(付記13) 前記設定部は、前記障害検出部により前記挿入部から送信された前記保守フレームに基づいて前記通信装置の内部の前記障害の発生が検出された場合、前記データフレーム制御部に対して前記内部の前記障害の発生が検出された前記通信装置の前記内部に送信される前記データフレームの終端の制御を行わせるように設定し、
前記データフレーム制御部は、前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記データフレーム制御部が前記障害の発生が検出された前記通信装置の前記内部に送信される前記データフレームの終端の制御を行うことを特徴とする付記5記載の通信装置。
(付記14) 前記設定部は、前記障害検出部により前記通信装置の内部の前記障害の発生が検出された場合には、前記通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定し、
前記設定変更通知は、前記設定部が前記通信装置の内部の前記障害の発生を検出した場合には、障害検出前において前記データフレームの前記設定が前記終端であった通信装置の前記データフレームの前記設定を前記転送に設定することを通知することを特徴とする付記2記載の通信装置。
(付記15) 前記設定変更通知は、前記ネットワークシステムにおいて、前記ネットワークシステムを制御するための制御フレームとして転送されることを特徴とする付記2記載の通信装置。
(付記16) 前記障害検出部は、前記入出力部から入力された前記フレームを監視して、前記フレームが所定の時間以上抽出されないことに基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記通信装置に隣接する通信路の前記障害の発生を検出することを特徴とする付記4記載の通信装置。
(付記17) フレームを転送するネットワークシステムについて保守管理を行うための保守フレームで監視する通信装置を有する通信システムにおいて、
前記通信装置は、
フレームが入出力される入出力部と、
前記入出力部から入力された前記フレームに基づいて前記ネットワークシステムの障害の発生を検出する障害検出部と、
前記障害検出部による前記障害の検出に基づいて、前記通信装置をデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定する設定部と、
前記設定部による前記通信装置の前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記データフレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御するデータフレーム制御部と、
前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記保守フレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御する保守フレーム制御部と、
前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記ネットワークシステムにおける前記通信装置の前記データフレームの前記設定を前記終端に設定することを他の通信装置に通知する設定変更通知を送信する変更通知送信部と、
を有し、
前記障害検出部は、前記設定変更通知を受信することにより前記ネットワークシステムにおける前記障害の発生を検出することを特徴とする通信システム。
(付記18) フレームを転送するネットワークシステムについて保守管理を行うための保守フレームで監視する通信プログラムにおいて、
通信装置を、
フレームが入出力される入出力部、
前記入出力部から入力された前記フレームに基づいて前記ネットワークシステムの障害の発生を検出する障害検出部、
前記障害検出部による前記障害の発生の検出に基づいて、前記通信装置をデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定する設定部、
前記設定部による前記通信装置の前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記データフレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御するデータフレーム制御部、
前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記保守フレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御する保守フレーム制御部、
として機能させることを特徴とする通信プログラム。
(付記19) フレームを転送するネットワークシステムについて保守管理を行うための保守フレームで監視する通信装置を制御する制御方法において、
障害検出部が、入出力部から入力されたフレームに基づいて前記ネットワークシステムの障害の発生を検出し、
設定部が、前記障害検出部による前記障害の発生の検出に基づいて、前記通信装置をデータフレームの終端および転送のうちのいずれかに設定し、
データフレーム制御部が、前記設定部による前記通信装置の前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記データフレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御し、
保守フレーム制御部が、前記設定部による前記データフレームの前記設定に基づいて、前記入出力部から入力される前記保守フレームを前記終端および前記転送のいずれかに制御することを特徴とする制御方法。