JP5244932B2 - 有機化合物の精製方法、成膜方法、又は発光装置の作製方法 - Google Patents

有機化合物の精製方法、成膜方法、又は発光装置の作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、電界を加えることで発光が得られる有機化合物を含む膜(以下、「有機化合物層」と記す)と、陽極と、陰極と、を有する発光素子の作製に用いる成膜装置及び成膜方法に関する。本発明では特に、従来よりも劣化が起こりにくく、素子寿命の長い発光素子の作製に関する。
近年、自発光型の素子として有機発光素子(発光素子)を有した発光装置の研究が活発化しており、特に、発光材料として有機化合物を用いた発光装置が注目されている。この発光装置は、有機電界発光ディスプレイ(OELD:Organic EL Display)又は有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
なお、発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(以下、有機化合物層と記す)と、陽極と、陰極とを有する。有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明の成膜装置および成膜方法により作製される発光装置は、どちらの発光を用いた場合にも適用可能である。
発光装置は、液晶表示装置と異なり自発光型であるため視野角の問題がないという特徴がある。即ち、屋外に用いられるディスプレイとしては、液晶ディスプレイよりも適しており、様々な形での使用が提案されている。
発光素子は一対の電極間に有機化合物層が挟まれた構造となっているが、有機化合物層は通常、積層構造となっている。代表的には、コダック・イーストマン・カンパニーのTangらが提案した「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」という積層構造が挙げられる。この構造は非常に発光効率が高く、現在、研究開発が進められている発光装置は殆どこの構造を採用している。
また、他にも陽極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層の順に積層する構造も良い。発光層に対して蛍光性色素等をドーピングしても良い。また、これらの層は、全て低分子系の材料を用いて形成しても良いし、全て高分子系の材料を用いて形成することができる。
なお、本明細書において、陰極と陽極との間に設けられる全ての層を総称して有機化合物層という。したがって、上述した正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層は、全て有機化合物層に含まれる。また、陰極、有機化合物層、及び陽極で形成される素子を発光素子といい、これには、互いに直交するように設けられた2種類のストライプ状電極の間に有機化合物層を形成する方式(単純マトリクス方式)と、TFTに接続されマトリクス状に配列された画素電極と対向電極との間に有機化合物層を形成する方式(アクティブマトリクス方式)の2種類がある。
しかし、これらの発光素子の実用化における最大の問題は、素子の寿命が不十分な点である。また、素子の劣化は、長時間発光させると共に非発光領域(ダークスポット)が広がるという形で現れるが、その原因として有機化合物層の劣化が問題となっている。
なお、有機化合物層を形成する有機化合物は、酸素や水等の不純物により劣化を受ける。また、その他にも有機材料及び無機材料の不純物が有機化合物に含まれることで有機化合物層の劣化に影響を及ぼすことも考えられる。
従来、蒸着法により成膜を行う際には、蒸発材料である有機化合物をそのまま用いているが、蒸発源に備えるまでの間に不純物が混入されてしまうといった問題がある。また、素子の寿命を長くするためには、これまで以上に高純度な有機化合物が要求されている。
ところで、有機化合物の精製法として、帯融解法が知られている。これは、試薬の高純度化、微量不純物質の濃縮に適した方法である。原理としては、融解した物質が固化(正常固化:normal freezing)する際にその純度に分布(偏析:segregation)があることを利用したものであり、具体的には、図10に示すように棒状の固体試料1001をヒーター1002により帯状に融解した部分(融解帯)1003を作り、ゆっくりとこのヒーター1002を試料の一端から他端へ動かすことにより物質を精製する方法をいう。
ヒーター1002の移動に伴い、融解帯の後方(領域a:1004)では、液体が固化し、また、前方(領域b:1005)では固体が融解する。この際、固体部と液体部で不純物濃度が異なることを精製に用いるのである。
図11には、成分Aと不純物成分Bを含む固溶体の二元相図のAに近い部分を示すが、(帯融解の試料は、ほぼ純粋なものを用いるので、相図でいえば左端に近い部分に相当)、凝固開始温度TFで不純物(濃度CS0)の固体が析出し始める。CS/Clで示される濃度比を平行分配係数KDといい、K=CS/COを有効分配係数という。凝固開始時には、Cl=C0であるから、KD=Kとなるが、実際的には相I(1006)、相II(1007)、相III(1008)の界面、すなわち領域a(1004)、および領域b(1005)において、不純物の濃度分極が起こり、Kは1とKDの間の値を取る。
図11(A)では、KDは、1以下であるが、図11(B)では、KDは1以上になる。それぞれ、液体または、固体中の不純物濃度が高まることになる。ただし、KD=1の時には、精製効果はなくなる。
逆にいえば、KDが1以下である時には、固体部分が高純度化されており、KDが1以上である時には、液体部分が高純度化されているのである。
このような原理を利用して、有機化合物を蒸着前にさらに精製して、純度を高めることはできるが、有機化合物を精製しても成膜室内部の蒸発源にこれらを備える前に有機化合物の純度が低下してしまうなどの問題がある。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、成膜装置が有する精製室において、有機化合物を成膜直前に精製し、有機化合物に含まれる不純物を分離除去し、精製された有機化合物の純度を低下させることなく成膜を行い、高純度な有機化合物層を成膜することができる成膜装置を提供することを課題とする。また、本発明の成膜装置を用いた成膜方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の成膜装置は、有機化合物を精製する精製室と、精製された有機化合物が基板上に蒸着される成膜室を有し、精製室において精製された有機化合物を、その純度を低下させることなく用い、成膜室内に備えられている基板上に蒸着することを特徴とする。
また、精製室には、固体である有機化合物を備えた坩堝を設けておき、これをヒーターにより加熱して、融解帯を形成する。なお、本明細書中でいう融解帯とは、ヒーター加熱により有機化合物が固体から液体に状態変化した領域のことをいう。坩堝は、石英やガラス(パイレックス(登録商標)ガラス等の硬質ガラスを含む)といった透明材料で形成されるのが帯融解の様子が観察されるので望ましいが、有機化合物を融解もしくは昇華させる温度に耐えうる材料であれば、テフロン(登録商標)などの合成樹脂、ステンレス、及び金属などの公知の材料を用いることができる。また、ヒーターには、移動手段が設けられており、坩堝の長手方向にヒーターが移動すると、これと同時に融解帯も坩堝内部を移動して形成される。
また、坩堝内部の有機化合物のうち、それまで融解帯が形成されていた領域は、ヒーターの移動により、加熱されなくなると、再び固体に状態変化する。なお、この時、不純物が融解帯の方に取り込まれる場合(K<1)と、固体の方に取り込まれる場合(K>1)があり、前者の場合には、融解帯の移動と共に不純物も移動し、融解帯には、それまで移動してきた領域に含まれていた不純物が集められ、後者の場合には、融解帯に含まれる不純物は、融解帯から固体に状態変化する際に不純物を固体と共に析出させるため、融解帯から除去される。
つまり、K<1の場合には、一度融解帯になってから、再び固体になった領域が高純度されており、K>1の場合には、最終的に形成された融解帯が高純度化される。
なお、ヒーターを移動させることにより坩堝を加熱する位置を移動させるだけでなく、ヒーターを固定し、坩堝を移動させる構成も可能である。
さらに、上述したような有機化合物の精製は、繰り返すことでさらに純度を高めることが可能である。そこで、ヒーターを複数設けて一つの領域において、融解帯と固体の状態変化を複数繰り返すようにしてもよい。
以上のようにして、精製室で高純度化された有機化合物は、蒸発材料として用いる。なお、本発明においては、高純度化された有機化合物を減圧下において、ヒーターにより有機化合物が昇華する温度で加熱することにより、坩堝の高純度領域を蒸着源として用い、直接蒸着させるという方法がある。
なお、この場合には、成膜室の下部にゲートを介して精製室を連結させておき、精製室での大気圧下における有機化合物の高純度化が終了したところで、精製室内を減圧状態にし、ここでゲートを開けて成膜室内の基板上に有機化合物を蒸着させる。
また、その他の方法としては、有機化合物を領域毎に分離できる構造、すなわち複数の坩堝から形成される構造とし、精製により最終的に高純度化された有機化合物を有する高純度領域の坩堝のみを分離して取り出し、搬送機構により、成膜室内の蒸発源に備えることも可能である。なお、この場合には、一つの坩堝上に底部に開口部を有する坩堝を重ね合わせたものを用いると良い。底部に開口部を有していることで、融解帯の移動と共に移動する不純物の移動を可能にするためである。
本発明の成膜装置を用いることで、より高純度化された有機化合物による薄膜形成が可能となり、さらに成膜装置内部に不純物汚染を防ぐ機能を設けていることから成膜時に不純物による汚染を受けずに成膜ができる。以上により、有機化合物層における不純物の混入に伴う発光素子の劣化を防ぐ効果を高めることができるので、素子寿命を長くすることが可能となる。
成膜室と精製室について説明する図。 精製方法について説明する図。 成膜室と精製室について説明する図。 精製方法について説明する図。 成膜室と精製室について説明する図。 成膜室と精製室について説明する図。 成膜装置について説明する図。 成膜装置について説明する図。 精製方法について説明する図。 従来例を説明する図。 従来例を説明する図。
以下に、本発明を実施する上での好ましい形態について説明する。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1において、成膜装置が有する成膜室と精製室の構成について図1に示す。
成膜室101と精製室102は、ゲート103を介して連結されており、精製室102は、成膜室101の下部に配置される。なお、成膜室は、排気系106により常に減圧状態もしくは真空状態が維持されている。これに対して精製室は、精製時には、通常、大気圧状態に維持されている。また、成膜室101には、基板ホルダ104により、基板105が配置されている。なお、基板105には、基板面に薄膜を形成した状態も含めるものとする。
精製室102には、坩堝108とヒーター109が設けられている。なお、坩堝108には、有機化合物層を形成する材料となる固体の有機化合物が備えられている。ここでは図示しないが、坩堝の上部に蓋を設けておき、坩堝に有機化合物を備え、この蓋を閉じた状態で精製を行うようにしても良い。蓋を設けるのは、精製時に有機化合物一部が気化して精製室内部に飛散するのを防止するためである。また、精製室102の内部は、窒素やアルゴンといった不活性ガス雰囲気であり、圧力は大気圧に調節されている。
ヒーター109により坩堝108の内部に備えられた有機化合物が加熱されるため、図2(A)に示すように、有機化合物を備えた坩堝108のうち、ヒーター109で加熱された領域にある有機化合物は、固体から液体に状態変化する。
なお、ヒーター109に加熱された領域には、融解帯201が形成される。
また、融解帯201は、ヒーター109の移動と共に移動するため、ヒーター109による加熱がされなくなった領域は、液体から固体に状態変化する。
なお、本実施の形態1の場合には、坩堝の長手方向にヒーター109を移動させても、坩堝108を移動させても良いが、坩堝108の成膜室側に高純度化された有機化合物を集めるようにするのが望ましい。
図2(B)に示すように、不純物が液体の方に取り込まれる場合(K<1)には、ヒーター109を矢印bの方向へ移動させるか、もしくは、坩堝108を矢印aの方向へ移動させることにより、領域I(202)及び領域II(203)に高純度化された有機化合物を集めた高純度領域205を形成することができる。
また、図2(C)に示すように、不純物が固体の方に取り込まれる場合(K>1)には、ヒーター109を矢印aの方向に移動させるか、もしくは坩堝108を矢印bの方向に移動させることにより、領域I(206)に高純度化された有機化合物を集めた高純度領域209を形成することができる。
また、K<1、およびK>1の不純物を両方有する有機化合物を精製する場合には、ヒーターによる坩堝の加熱を繰り返し行うことにより、坩堝の両端に不純物領域を形成し、坩堝の中央付近に高純度領域を形成することができる。
なお、図2(D)には、紙面に対して坩堝の上方から下方(矢印bの方向)に向かってヒーターによる加熱を繰り返し行う場合について示す。
この場合には、坩堝の上方(領域I(210))にK>1の不純物が集まり、坩堝の下方(領域II(212))にK<1の不純物が集まる。なお、ヒーターにより加熱が坩堝の下方から繰り返し行われた場合には、それぞれの不純物の集まる位置は逆になるが、高純度領域213はいずれの場合も坩堝の中央付近(領域II(211))になる。
以上により、有機化合物の精製が完了したところで、図1に示す精製室102の内部の圧力を排気系111により減圧する。なお、ここでは、図2(D)で示したような高純度領域が坩堝の中央付近に形成される場合について説明する。精製室102内の圧力が成膜室101と同じになったところで、領域I(113)
のみをヒーター109により加熱し、領域I(113)に存在する不純物を気化させて除去する。
次に、不純物を除去したところで、ゲート103を開けて成膜室と接続する。
そして、高純度領域である領域II(114)を蒸発源112とするために、ヒーター109により有機化合物が昇華する温度で加熱し、有機化合物を気化させる。
なお、有機化合物が蒸発源112から成膜室101の方向に飛散するのを遮断するためにシャッター110が設けられており、気化した有機化合物は、シャッター110により制御され、シャッター110を開けることにより、成膜室101に備えられた基板105上に蒸着することができる。
これにより、高純度領域である領域II(114)を坩堝の最上部に位置させることができるので、本実施の形態1に対応させることができる。
なお、不純物を除去する方法としては、先に説明したように気化させた不純物を排気系により排気させるだけでなく、不純物を意図的に付着させるための付着板を設けておき、不純物除去の時だけ、坩堝の上部に配置させて、不純物を付着させ、付着板ごと除去するようにしても良い。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の形態2において、成膜装置が有する成膜室と精製室の構成について図3に示す。
成膜室301と精製室302は、ゲート303を介して連結されている。なお、成膜室は、排気系310により、常に減圧状態もしくは真空状態が維持されている。これに対して精製室は、通常(精製時)は、大気圧状態に維持されている。また、成膜室301には、基板ホルダ304により、基板305が配置されている。なお、基板305には、基板面に薄膜を形成した状態も含めるものとする。
また、成膜室301には、有機化合物を有する蒸発源306が配置されており、蒸発源306における有機化合物の加熱により、気化した有機化合物は、シャッター307が開くと基板305上へ蒸着される。なお、蒸発源における有機化合物の加熱は、抵抗加熱を用いる。
精製室302には、坩堝308とヒーター309が設けられている。なお、坩堝308は、石英により形成されており、有機化合物層を形成する材料である固体の有機化合物が備えられている。また、本実施の形態2においては、ひとつの坩堝の上に底部に開口部を有する坩堝を複数重ねたものをまとめて坩堝308で示し、これに有機化合物を入れ、ヒーターによる加熱を行う。さらに、ここでは、図示しないが、複数の坩堝のうち、一番上部に備えられている坩堝の上部に蓋を設けておき、坩堝に有機化合物を備えた後、この蓋を閉じた状態で精製を行うようにしても良い。なお、蓋を設けるのは、精製時に有機化合物一部が気化して精製室内部に飛散するのを防止するためである。
なお、一つの坩堝上に底部に開口部を有する坩堝を複数重ねて用いるのは、坩堝中をヒーターの加熱により融解帯および不純物の移動を可能にするためであり、さらに複数の坩堝を有するのは、精製により得られた高純度領域の有機化合物のみを蒸発源に搬送するのを可能にするためである。
なお、精製室302の内部は、窒素やアルゴンといった不活性ガス雰囲気であり、圧力は大気圧に調節されている。
ヒーター309により坩堝308の内部に備えられた有機化合物が加熱されるため、加熱された領域にある有機化合物は、固体から液体に状態変化する。なお、ヒーター309により加熱された領域には、融解帯が形成される。
また、融解帯は、ヒーター309の移動と共に移動するため、ヒーター309による加熱がされなくなった領域は、液体から固体に状態変化する。
なお、本実施の形態2の場合には、ヒーター309を移動させても坩堝308を移動させても良い。また、本実施の形態2においては、図4(A)に示すように石英からなる坩堝が、例えば坩堝a(401a)、坩堝b(401b)、坩堝c(401c)のように複数重ねられており、これらはそれぞれ分離することができる構造になっている。なお、坩堝c(401c)のように一番下に配置される坩堝は、底部が開口していないものを用いるが、坩堝a(401a)や坩堝b(401b)は、それぞれ開口部402a、402bをそれぞれ有し、坩堝c(401c)上に重ねられている。また、ここでは、坩堝を3つ重ねて用いる場合について示したが、本実施の形態においては、2つであっても、4つ以上であっても良い。
また、坩堝を成膜室301に搬送させる搬送機構(311、312)を有していることから、高純度化された有機化合物が集められる位置、すなわち高純度領域を形成する位置は、坩堝の中央であっても、両端のどちら側であっても良い。
すなわち、坩堝b(401b)であっても、坩堝a(401a)または、坩堝c(401c)であってもよい。
なお、坩堝a(401a)に高純度領域が形成される場合には、実施の形態1で説明したのと同様にして、ヒーターもしくは坩堝を移動させればよい。
一方、坩堝b(401b)もしくは坩堝c(401c)に高純度領域を形成する場合には、有効分配係数(K)がとる値に応じて、図4(B)または図4(C)示すようにして、高純度領域を形成する。
まず、図4(B)に示すように不純物が液体の方に取り込まれる場合(K<1)には、ヒーター309を矢印aの方向へ移動させるか、もしくは、坩堝308を矢印bの方向へ移動させることにより、領域II(404)及び領域III(405)に高純度化された有機化合物を集めた高純度領域406を形成することができる。
また、図4(C)に示すように、不純物が固体の方に取り込まれる場合(K>1)には、ヒーター309を矢印aの方向に移動させるか、もしくは坩堝308を矢印bの方向に移動させることにより、領域III(409)に高純度化された有機化合物を集めた高純度領域410を形成することができる。
さらに、K<1、およびK>1の不純物を両方有する有機化合物を精製する場合には、実施の形態1で示したようにヒーターによる坩堝の加熱を繰り返し行うことにより、坩堝の両端に不純物領域を形成し、坩堝の中央付近に高純度領域を形成することができる。
なお、図4(D)には、紙面に対して、坩堝の上方から下方に向かって(矢印bの方向)繰り返しヒーターによる加熱を行った場合について示す。この場合には、坩堝の上方(領域II(411))にK>1の不純物が集まり、坩堝の下方(領域III(413))にK<1の不純物が集まる構成となる。なお、ヒーターにより加熱が坩堝の下方から繰り返し行われた場合には、それぞれの不純物の集まる位置は逆になるが、高純度領域はいずれの場合も坩堝の中央付近となり、図4(D)の領域II(412)が高純度領域414となる。
高純度領域(406、410、414)の形成により、有機化合物の精製が完了したところで、ヒーター309による坩堝の加熱をやめ、図3に示す精製室302の内部の圧力を排気系313により減圧する。精製室302内の圧力が成膜室301と同じになったところで、ゲート303を開けて成膜室301と接続する。
なお、本実施の形態2においては、有機化合物中にK<1、およびK>1の不純物が含まれる場合について説明する。
搬送機構a(311)により、不純物を含む不純物領域314にある坩堝を移動させ、搬送機構b(312)により、高純度領域315にある坩堝a(316)を精製室302から成膜室301内部の蒸発源306に搬送する。
なお、精製された有機化合物は、坩堝ごと蒸発源に搬送される。有機化合物が搬送されたところで、ゲート303を閉じ、成膜室301と精製室が分離される。そして、蒸発源306において抵抗加熱により精製された有機化合物は、気化される。
なお、有機化合物が蒸発源から成膜室方向に飛散するのを遮断するためにシャッター307が設けられており、気化した有機化合物は、シャッター307により制御され、シャッター307を開けることにより、成膜室301に備えられた基板305上に蒸着することができる。
本実施の形態2においては、有機化合物の精製を大気圧状態で行う場合について示したが、場合によっては、加圧下(5気圧以下)で行うことも可能である。
また、本実施の形態において、ヒーターにより加熱する手段としては、電熱線(電気抵抗の高い金属線)を用いた輻射熱による加熱する方法の他、赤外光もしくは紫外光(ハロゲンランプ)を用いて加熱する方法も含める。本発明におけるヒーターは、600℃までの加熱が可能である。さらに、ヒーターは、10-2〜10cm/hの速度で移動することが可能である。また、ヒーターによる加熱が均等に行われるように、坩堝が1〜50rpmで回転されるようにしても良い。
本実施例では、実施の形態1で示したように精製室の坩堝に備えられた有機化合物のうち、高純度領域を形成する有機化合物をヒーターにより加熱することで蒸発源として、成膜室内に備えられた基板上に蒸着を行う方法について説明する。
図5に本実施例の成膜装置における成膜室と精製室の断面構造を示す。図5において、成膜室501と精製室502は、ゲート103を介して連結されており、精製室502は、成膜室501の下部に配置される。また、成膜室501には、基板ホルダ504により、基板505が配置されている。なお、基板105には、基板面に薄膜を形成した状態も含めるものとする。
また、基板に近接してメタルマスク506が設けられ、メタルマスク506は、基板ホルダ504により支持されている。なお、成膜時には、メタルマスク506の開口部507を通過した有機化合物が基板505上に蒸着される。
さらに、成膜室501は、ゲート508を介して、別の成膜室やアライメント室といった処理室と連結されており、基板505の搬送は、ゲート508を通して行われる。
精製室502には、坩堝509とヒーター510が設けられている。坩堝509には、有機化合物層を形成する材料である固体の有機化合物が備えられている。また、精製室502の内部は、窒素やアルゴンといった不活性ガス雰囲気であり、圧力は大気圧である。
なお、本実施例においては、図5に示すように坩堝509は二つ設けられており、第一の坩堝509aで第一の機能領域を形成する第一の有機化合物を精製し、第二の坩堝509bで第二の機能領域を形成する第二の有機化合物を精製する。また、本実施例における機能領域とは、正孔注入性、正孔輸送性、発光性、電子注入性、電子輸送性及びブロッキング性を有する有機化合物により形成される領域をいう。
つまり、ここでは、2種類の有機化合物を用いて異なる機能領域を有する有機化合物層を形成することができる。なお、2種類の有機化合物の蒸着方法としては、1種類ずつ時間をおいて、別々に形成しても良いし、続けて連続的に形成しても良いし、さらには、2種類の有機化合物を同時に蒸着させても良い。
なお、これらの有機化合物が蒸着される成膜速度は、マイコン(マイクロコンピュータ)により自動的に制御されるようにしておくと良い。
また、本実施例においては、成膜室において2種類の有機化合物が精製される場合について説明したが、1種類の有機化合物が複数の坩堝において、複数精製されるようにしても良く、また複数の坩堝において、複数種の有機化合物が精製され、これらが上述したように基板上に蒸着されるようにしてもよい。
また、本実施例において、ヒーター510により坩堝509内部の有機化合物を200〜500℃で加熱しながら上方に移動させることを繰り返し行い、高純度化された有機化合物を坩堝509の中央付近に集め、高純度領域514を形成する。なお、本実施例におけるヒーターの移動速度は、1〜5cm/hとするのが望ましい。
なお、本実施例において用いる第一の有機化合物、及び第二の有機化合物は、いずれもK>1およびK<1の不純物が含まれている。
高純度領域514が形成され、有機化合物の精製が完了したところで、図5に示す精製室502の内部の圧力を排気系513aにより減圧する。なお、この時の精製室の到達真空度は、10-5〜10-6Paである。
なお、本実施例における排気系513aは第1バルブ51、クライオポンプ52、第2バルブ53、第3バルブ54及びドライポンプ55を含んだ構成からなっている。
第1バルブ51は、ゲート弁を有するメインバルブであるが、コンダクタンスバルブを兼ねてバタフライバルブを用いる場合もある。第2バルブ53および第3バルブ54はフォアバルブであり、まず第2バルブ53を開けてドライポンプ55により精製室502を粗く減圧し、次に第1バルブ51及び第3バルブ54を空けてクライオポンプ52で精製室502を高真空まで減圧する。なお、クライオポンプの代わりにターボ分子ポンプやメカニカルブースターポンプを用いても良いし、メカニカルブースターポンプで真空度を高めてからクライオポンプを用いても良い。なお、同様の構造を有する排気系bにより、成膜室内部が減圧される。
精製室502内の圧力が成膜室501と同じになったところで、第一の不純物領域515をヒーターにより加熱して気化させる。これにより不純物領域515に存在する不純物を排気系により除去することができる。
第一の不純物領域515を除去したところで、ゲート503を開けて成膜室と接続する。次に高純度領域514を蒸発源511とするために、ヒーター510により加熱して有機化合物を気化させる。なお、この時の温度は250℃以下であることが望ましい。
なお、有機化合物が蒸発源から成膜室方向に飛散するのを遮断するためにシャッター(512a、512b)が設けられており、気化した有機化合物は、シャッター(512a、512b)により制御され、シャッター(512a、512b)を開けることにより、成膜室501に備えられた基板505上に蒸着させることができる。
なお、本実施例には、はじめにシャッター512aを開いて第一の有機化合物を蒸着して第一の機能領域を形成した後、シャッター512bも開いて、第一の有機化合物と第二の有機化合物とを同時に蒸着して2種類の有機化合物からなる混合領域を形成し、最後にシャッター512aのみを閉じることにより第二の有機化合物を蒸着して、第二の機能領域を形成する。
以上により、本実施例における有機化合物層を形成させることができる。
本実施例では、実施の形態2で示したように精製室の坩堝に備えられた有機化合物のうち、高純度領域を有する坩堝を搬送機構により成膜室内の蒸発源に搬送し、成膜室において、基板上に蒸着を行う方法について説明する。
図6に本実施例の成膜装置における成膜室と精製室の断面構造を示す。図6において、成膜室601と精製室602は、ゲート603を介して連結されている。また、成膜室601には、基板ホルダ604により、基板605が配置されている。なお、基板605には、基板面に薄膜を形成した状態も含めるものとする。
また、基板に近接してメタルマスク606が設けられ、メタルマスク606は、基板ホルダ604により支持されている。さらに、成膜室601には、蒸発材料が備えられた蒸発源607が配置されており、蒸発源607において、抵抗加熱により気化された有機化合物は、蒸発源607と基板605の間に設けられたシャッター608により、その飛散が制御される。具体的には、シャッターが開くことにより蒸発源から飛散した蒸発材料(有機化合物)が基板605上に蒸着され、シャッター608を閉じると基板605上への蒸着はされない。
なお、成膜時には、メタルマスク606の開口部(図示せず)を通過した有機化合物が基板605上に蒸着される。
さらに、成膜室601は、ゲート609を介して、別の成膜室やアライメント室といった処理室と連結されており、基板605の搬送は、ゲート609を通して行われる。
精製室602には、坩堝610とヒーター611が設けられている。坩堝610には、有機化合物層を形成する材料となる固体の有機化合物が備えられている。また、精製室602の内部は、窒素やアルゴンといった不活性ガス雰囲気であり、大気圧状態が維持されている。なお、本実施例においては、図6に示すように坩堝610は2つ設けられており、第一の坩堝610aで第一の有機化合物を精製し、第二の坩堝610bで第二の有機化合物を精製する。
なお、本実施例においては、第一の坩堝610aで第一の機能領域を形成する第一の有機化合物を精製し、第二の坩堝610bで第二の機能領域を形成する第二の有機化合物を精製する。なお、本実施例における機能領域とは、正孔注入性、正孔輸送性、発光性、電子注入性、電子輸送性及びブロッキング性を有する有機化合物により形成される領域をいう。
つまり、ここでは、2種類の有機化合物を用いて異なる機能領域を有する有機化合物層を形成することができる。なお、2種類の有機化合物の蒸着方法としては、1種類ずつ時間をおいて、別々に形成しても良いし、続けて連続的に形成しても良いし、さらには、2種類の有機化合物を同時に蒸着させても良い。
なお、これらの有機化合物が蒸着される成膜速度は、マイコン制御により自動的に制御されるようにしておくと良い。
また、本実施例においては、精製室において2種類の有機化合物が精製される場合について説明したが、1種類の有機化合物が複数の坩堝において、複数精製されるようにしても良く、また複数の坩堝において、複数種の有機化合物が精製され、これらが上述したように基板上に蒸着されるようにしてもよい。
また、本実施例において、ヒーター611により坩堝610内部の有機化合物を200〜500℃で加熱しながら上方に移動させることにより高純度化された有機化合物を坩堝610の一部に集め、高純度領域を形成する。なお、本実施例におけるヒーター611の移動速度は、1〜5cm/hとするのが望ましい。
なお、本実施例において用いる第一の有機化合物、及び第二の有機化合物には、いずれもK>1およびK<1なる不純物が含まれているものとする。
高純度領域615が形成され、有機化合物の精製が完了したところで、図6に示す精製室602の内部の圧力を排気系612aにより減圧する。なお、本実施例における精製室の到達真空度は、10-5〜10-6Paである。
なお、本実施例における排気系612aは第1バルブ61、クライオポンプ62、第2バルブ63、第3バルブ64及びドライポンプ65を含んだ構成からなっている。なお、同様の構成を有する排気系612bが成膜室に連結されており、成膜室の内部を減圧する。
第1バルブ61は、ゲート弁を有するメインバルブであるが、コンダクタンスバルブを兼ねてバタフライバルブを用いる場合もある。第2バルブ63および第3バルブ64はフォアバルブであり、まず第2バルブ63を開けてドライポンプ65により精製室602を粗く減圧し、次に第1バルブ61及び第3バルブ64を空けてクライオポンプ62で精製室602を高真空まで減圧する。なお、クライオポンプの代わりにターボ分子ポンプやメカニカルブースターポンプを用いても良いし、メカニカルブースターポンプで真空度を高めてからクライオポンプを用いても良い。
精製室602内の圧力が成膜室601と同じになったところで、ゲート603を開けて成膜室601と接続する。次に搬送機構a(613)により不純物を有する複数の坩堝(614)を移動させ、搬送機構b(614)により高純度化された有機化合物を含む坩堝b(615)を取り出して、精製室602から成膜室601内の蒸発源607aの内部に搬送する。また、第二の坩堝610bにおいて高純度化された坩堝c(616)も同様にして蒸発源607bの内部に搬送される。
なお、坩堝(610a、610b)は、図4(A)で示したように複数の坩堝から形成されているため、坩堝内部に形成される不純物領域と高純度領域を分離させることは容易である。
蒸発源607に高純度化された有機化合物が備えられたところで、第一の有機化合物及び第二の有機化合物は、それぞれ蒸発源607a、蒸発源607bにおいて気化され、シャッター(608a、608b)が開いた際に基板605上に蒸着がなされる。なお、本実施例においては、シャッター(608a、608b)は同時に開くため、基板上には、第一の有機化合物と第二の有機化合物からなる有機化合物層が形成される。
また、ここでは、図示しなかったが、蒸発材料が飛散して成膜室601の内部に付着するのを防ぐために防着シールドを設けることもできる。さらに防着シールドに加熱するヒーターなどを設けておくと、付着した蒸発材料を再昇華させ、除去もしくは回収することができる。
本実施例では、一つの坩堝に複数のヒーターが設けられている場合について説明する。
図7(A)には、成膜室に備えられている坩堝及びヒーターを示す。なお、坩堝701には、固体の有機化合物が備えられている。
また、坩堝の領域I(702)、領域III(704)、及び領域V(706)をそれぞれ加熱するようにヒーターI(707)、ヒーターII(708)、及びヒーターIII(709)を設ける。
そして、ヒーターによる加熱を行いながら坩堝を矢印aの方向に1〜5cm/hの速度で移動させる。これによりそれぞれの領域は、図7(B)に示すように、ヒーターにより加熱される領域において、液体状態である融解帯を形成し、ヒーターの加熱がされない領域では固体状態を形成する。
複数のヒーターにより固体状態と液体状態を繰り返し形成することで、有機化合物の純度をより高めることができる。
なお、本実施例では、ヒーターを3個有し、領域が5つ形成される場合について示した。この場合には、最終的には領域V(706)は、3回融解帯を形成することになる。つまり、本実施例に示したようにヒーターを複数設けることで、精製を複数回行ったときと同様の効果を得ることができる。
本実施例において、有機化合物中にK>1もしくは、K<1なる不純物のどちらか一方が含まれている場合には、高純度領域を坩堝の一方の端に形成することができるが、K>1およびK<1なる不純物が両方とも含まれている場合には、坩堝の中央付近に高純度領域を形成することができる。
なお、本実施例では、ヒーターを3つ設け、最終的に融解帯を3回形成する領域が存在する場合について説明したが、本実施例は、これに限られることはなく、2つであっても4つ以上であっても良い。また、本実施例の構成は、実施例1または実施例2に示した構成と自由に組み合わせて実施することが可能である。
本発明の成膜装置をインライン方式とした場合について図8を用いて説明する。なお、本実施例においては、実施例1または実施例2で説明した成膜室と精製室の構成を組み合わせることができる。図8において801はロード室であり、基板の搬送はここから行われる。なお、本実施例において基板とは、基板上に発光素子の陽極もしくは陰極まで(本実施例では陽極まで)形成されたもののことをいう。また、ロード室801には排気系800aが備えられ、排気系800aは第1バルブ81、クライオポンプ82、第2バルブ83、第3バルブ84及びドライポンプ85を含んだ構成からなっている。
また、成膜室内の到達真空度は10-6Pa以下であることが望ましいことから、排気速度は10000l/s以上の排気ポンプを用いることが望ましい。
また、本実施例において、ゲートで遮断されたロード室、アライメント室、成膜室、封止室及びアンロード室等の各処理室の内部に用いる材料としては、その表面積を小さくすることで酸素や水等の不純物の吸着性を小さくすることができるので、電解研磨を施して鏡面化させたアルミニウムやステンレス(SUS)等の材料を内部壁面に用い、また、気孔がきわめて少なくなるように処理されたセラミックス等の材料からなる内部部材を用いる。なお、これらの材料は平均面粗さが5nm以下(好ましくは3nm以下)となるような表面平滑性を有する。なお、ここでいう平均面粗さとは、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さを面に対して適用できるよう三次元に拡張したものをいう。
その他にも、ガスと反応しやすい材料を用いて成膜室の内壁に活性な表面を形成する方法もある。この場合の材料としては、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、Mo、W、La、Baなどを用いるとよい。
第1バルブ81は、ゲート弁を有するメインバルブであるが、コンダクタンスバルブを兼ねてバタフライバルブを用いる場合もある。第2バルブ83および第3バルブ84はフォアバルブであり、まず第2バルブ83を開けてドライポンプ85によりロード室801を粗く減圧し、次に第1バルブ81及び第3バルブ84を空けてクライオポンプ82でロード室801を高真空まで減圧する。なお、クライオポンプの代わりにターボ分子ポンプやメカニカルブースターポンプを用いても良いし、メカニカルブースターポンプで真空度を高めてからクライオポンプを用いても良い。
次に、802で示されるのはアライメント室である。ここでは、次に搬送される成膜室での成膜のためにメタルマスクのアライメントとメタルマスク上への基板の配置が行われ、アライメント室(A)802と呼ぶ。なお、アライメント室(A)802は排気系800bを備えている。また、ロード室801とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
次に、803は蒸着法により第一の有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(A)と呼ぶ。成膜室(A)803は排気系800cを備えている。
また、アライメント室(A)802とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
本実施例では成膜室(A)803として図6に示した構造の成膜室を設け、赤色の発光を示す第一の有機化合物層を成膜する。なお、図6で示したのと同様に成膜室(A)803には、精製室813aが、ゲートを介して連結されている。
また、蒸発源としては、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、正孔輸送性の有機化合物を備えた第二の蒸発源と、発光性を有する有機化合物のホストとなる正孔輸送性の有機化合物を備えた第三の蒸発源と、発光性を有する有機化合物を備えた第四の蒸発源と、ブロッキング性を有する有機化合物を備えた第五の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第六の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、正孔輸送性、発光性、ブロッキング性および電子輸送性の機能を有する領域からなる有機化合物層を形成することができる。
また、本実施例においては、異なる機能領域の界面には、両方の機能領域を形成する有機化合物を同時に蒸着することにより混合領域を形成する。つまり、正孔注入性領域と正孔輸送性領域との界面、正孔輸送性領域と発光性領域を含む正孔輸送性領域の界面、発光性領域を含む正孔輸送性領域とブロッキング性領域の界面、ブロッキング性領域と電子輸送性領域の界面にそれぞれ混合領域を形成している。
なお、精製室813aには、坩堝814が備えられており、また、坩堝を加熱するためのヒーター815が備えられている。さらに、本実施例においては、蒸発源に備えられる6つの有機化合物を精製する坩堝が設けられている。また、精製室813aとしては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせることができるので、詳細な説明は、実施例1〜実施例3を参照すればよい。
なお、ここでは第一の有機化合物層として、6種類の機能の異なる有機化合物を6つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。また、一つの蒸発源に備えられる有機化合物は必ずしも一つである必要はなく、複数であっても良い。例えば、蒸発源に発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物を一緒に備えておいても良い。なお、これらの複数の機能を有し、赤色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては公知の材料を用いれば良い。
また、蒸発源は、マイコンによりその成膜速度を制御できるようにしておくと良い。また、同時に複数の有機化合物を成膜し、さらに、これらの混合比率を制御することができるようにしておくとよい。
次に、806で示されるのはアライメント室である。ここでは、次に搬送される成膜室での成膜のためにメタルマスクのアライメントとメタルマスク上への基板の配置が行われ、アライメント室(B)806と呼ぶ。なお、アライメント室(B)806は排気系800dを備えている。また、成膜室(A)803とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
次に、807は蒸着法により第二の有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(B)と呼ぶ。成膜室(B)807は排気系800eを備えている。
また、アライメント室(B)806とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
本実施例では成膜室(B)807として図6に示した構造の成膜室を設け、緑色の発光を示す第二の有機化合物層を成膜する。なお、図6で示したのと同様に成膜室(B)807には、精製室813bが、ゲートを介して連結されている。
また、蒸発源としては、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、正孔輸送性の有機化合物を備えた第二の蒸発源と第三の蒸発源、正孔輸送性のホスト材料を備えた第四の蒸発源と、発光性の有機化合物を備えた第五の蒸発源と、ブロッキング性を有する有機化合物を備えた第六の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第七の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、正孔輸送性、発光性、ブロッキング性、および電子輸送性の機能を有する領域からなる第二の有機化合物層を形成することができる。
なお、ここでは第二の有機化合物層として、機能の異なる有機化合物を7つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。なお、これらの複数の機能を有し、緑色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては公知の材料を用いれば良い。
なお、蒸発源は、マイコンによりその成膜速度を制御できるようにしておくと良い。また、これにより、同時に複数の有機化合物を成膜する際の混合比率を制御することができるようにしておくとよい。
なお、精製室813bにも精製室813aと同様に坩堝およびヒーターが備えられている。また、本実施例においては、蒸発源に備えられる7つの有機化合物を精製する坩堝が設けられている。また、精製室813bとしては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせることができるので、詳細な説明は、実施例1〜実施例3を参照すればよい。
次に、808で示されるのはアライメント室である。ここでは、次に搬送される成膜室での成膜のためにメタルマスクのアライメントとメタルマスク上への基板の配置が行われ、アライメント室(C)808と呼ぶ。なお、アライメント室(C)808は排気系800fを備えている。また、成膜室(B)807とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
次に、809は蒸着法により第三の有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(C)と呼ぶ。成膜室(C)809は排気系800gを備えている。
また、アライメント室(C)808とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
本実施例では成膜室(C)809として図6に示した構造の成膜室を設け、青色発光を示す第三の有機化合物層を成膜する。なお、図6で示したのと同様に成膜室(C)809には、精製室813cが、ゲートを介して連結されている。
また、蒸発源としては、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、発光性を有する有機化合物を備えた第二の蒸発源と、ブロッキング性を有する有機化合物を備えた第三の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第四の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、発光性、ブロッキング性および電子輸送性の機能を有する領域からなる第三の有機化合物層を形成することができる。
また、本実施例においては、異なる機能領域の界面には、両方の機能領域を形成する有機化合物を同時に蒸着することにより混合領域を形成する。つまり、正孔注入性領域と発光性領域の界面、発光性領域とブロッキング性領域との界面、およびブロッキング性領域と電子輸送性領域の界面にそれぞれ混合領域を形成している。
なお、ここでは第三の有機化合物層として、4種類の機能の異なる有機化合物を4つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを順に蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。また、一つの蒸発源に備えられる有機化合物は必ずしも一つである必要はなく、複数であっても良い。例えば、蒸発源に発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物を一緒に備えておいても良い。なお、これらの複数の機能を有し、青色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては公知の材料を用いれば良い。
なお、蒸発源は、マイコンによりその成膜速度を制御できるようにしておくと良い。また、これにより、同時に複数の有機化合物を成膜する際の混合比率を制御することができるようにしておくとよい。
なお、精製室813cにも精製室813aと同様に坩堝およびヒーターが備えられている。また、本実施例においては、蒸発源に備えられる4つの有機化合物を精製する坩堝が設けられている。また、精製室813cとしては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせることができるので、詳細な説明は、実施例1〜実施例3を参照すればよい。
また、本実施例においては、第一の成膜室である成膜室(A)803において、赤色の発光を示す有機化合物層を形成し、第二の成膜室である成膜室(B)807において、緑色の発光を示す有機化合物層を形成し、第三の成膜室である成膜室(C)810において、青色の発光を示す有機化合物層を形成する場合について説明したが、形成される順番はこれに限られることはなく、成膜室(A)803、成膜室(B)807、成膜室(C)810において、赤色の発光を示す有機化合物層、緑色の発光を示す有機化合物層、青色の発光を示す有機化合物層のいずれかが形成されればよい。さらに、もう一つ成膜室を設けて白色発光を示す有機化合物層を形成されるようにしても良い。
次に、810は蒸着法により発光素子の陽極もしくは陰極となる導電膜(本実施例では陰極となる金属膜)を成膜するための成膜室であり、成膜室(D)と呼ぶ。成膜室(D)810は排気系800hを備えている。また、成膜室(C)809とは図示しないゲートで密閉遮断されている。
本実施例では、成膜室(D)810において、発光素子の陰極となる導電膜としてAl−Li合金膜(アルミニウムとリチウムとの合金膜)を蒸着法により成膜する。なお、周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着することも可能である。
また、成膜室(A)803、成膜室(B)807、成膜室(C)809及び成膜室(D)810には、各成膜室内を加熱する機構を備えておく。これにより、成膜室内の不純物の一部を除去することができる。
さらに、これらの成膜室に備える排気ポンプとしては、ドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ターボ分子ポンプ(磁気浮上型)もしくはクライオポンプなどを用いることが可能であるが、本実施例ではクライオポンプ及びドライポンプの両方を用いるのが望ましい。
また、成膜室(A)803、成膜室(B)807、成膜室(C)809及び成膜室(D)810は、排気ポンプにより減圧される。なお、この時の到達真空度は10-6Pa以上であることが望ましく、例えば、排気速度が10000l/s(H2O)のクライオポンプを用いて、成膜室内部の表面積が10m2であるときに、リーク速度が20時間で4.1×10-7Pa・m3・s-1以下であるアルミニウムのような材料を用いて成膜室内部を形成することが望ましく、この様な真空度を得るためには、成膜室内部を電解研磨により表面積を小さくすることが効果的である。
また、成膜室(A)803、成膜室(B)807、成膜室(C)809、成膜室(D)810、アライメント室(A)802、アライメント室(B)806、アライメント室(C)808、精製室(713a、713b、713c)といった処理室とゲートを介してクリーニング予備室を設けてもよい。具体的には、クリーニング予備室ではNF3やCF4といった反応性のガスを分解することによりラジカルを発生させ、これを上述した処理室に導入することにより処理室の内部をクリーニングすることができる。
また、ここでCVD室を設けて、窒化珪素膜、酸化珪素膜及びDLC膜等の絶縁膜を発光素子の保護膜(パッシベーション膜)として形成させてもよい。なお、CVD室を設ける場合には、CVD室で用いる材料ガスを予め高純度化するためのガス精製機を設けておくと良い。
次に、811は封止室であり、排気系800iを備えている。また、成膜室(D)810とは図示しないゲートで密閉遮断されている。なお、封止室811は真空状態になっており、陰極まで形成された発光素子を有する基板が複数封止室に搬送されたところで、ゲートを閉じ、封止室811を不活性ガス(窒素、ヘリウム、アルゴンなど)を用いて大気圧状態にして、最終的に発光素子を密閉空間に封入するための処理が行われる。なお、封止室811に搬送機構(図示せず)
を設けておき、成膜室(D)810からの基板の搬出を行う。ここでの封止処理は形成された発光素子を酸素や水分から保護するための処理であり、カバー材で機械的に封入する、又は熱硬化性樹脂もしくは紫外光硬化性樹脂で封入するといった手段を用いる。
また、封止室には、カバー材が予め備えられているが、カバー材としては、ガラス、セラミックス、プラスチックもしくは金属を用いることができるが、カバー材側に光を放射させる場合は透光性でなければならない。また、カバー材と上記発光素子が形成された基板とは熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂等のシール材を用いて貼り合わせられ、熱処理又は紫外光照射処理によって樹脂を硬化させて密閉空間を形成する。この密閉空間の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を設けることも有効である。なお、発光素子が形成された基板とカバー材の張り合わせは、CCDカメラに接続された位置合わせ機構により、位置合わせをした後に行う。さらに、シール剤の塗布および吸湿剤の添加を自動的に処理する機構も設けられている。
また、カバー材と発光素子の形成された基板との空間を熱硬化性樹脂もしくは紫外光硬化性樹脂で充填することも可能である。この場合、熱硬化性樹脂もしくは紫外光硬化性樹脂の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を添加しておくことは有効である。
図8に示した成膜装置では、封止室811の内部に紫外光を照射するための機構(以下、紫外光照射機構という)が設けられており、この紫外光照射機構から発した紫外光によって紫外光硬化性樹脂を硬化させる構成となっている。
最後に、812はアンロード室であり、排気系800jを備えている。発光素子が形成された基板はここから取り出される。
以上のように、図8に示した成膜装置を用いることで、発光素子を密閉空間に封入するまで外気に晒さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。
本発明の成膜装置について図9を用いて説明する。図9において、901は搬送室であり、搬送室901には搬送機構(A)902が備えられ、基板903の搬送が行われる。搬送室901は減圧雰囲気にされており、各処理室とはゲートによって連結されている。各処理室への基板の受け渡しは、ゲートを開けた際に搬送機構(A)902によって行われる。また、搬送室901を減圧するには、ドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ターボ分子ポンプ(磁気浮上型)
もしくはクライオポンプなどの排気ポンプを用いることが可能であるが、水分等の除去に優れているクライオポンプをドライポンプと組み合わせて用いるのが好ましい。
以下に、各処理室についての説明を行う。なお、搬送室901は減圧雰囲気となるので、搬送室901に直接的に連結された処理室には全て排気ポンプ(図示せず)が備えられている。排気ポンプとしては上述のドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ターボ分子ポンプ(磁気浮上型)もしくはクライオポンプが用いられるが、ここでもクライオポンプをドライポンプと組み合わせて用いるのが好ましい。
まず、904は基板のセッティング(設置)を行うロード室である。ロード室904はゲート900aにより搬送室901と連結され、ここに基板903をセットしたキャリア(図示せず)が配置される。なお、ロード室904は、素子形成まで終了した基板を封止室への搬送室の役割も兼ねる。なお、ロード室904は基板搬入用と基板搬送用とで部屋が区別されていても良い。また、ロード室904は上述の排気ポンプと高純度の窒素ガスまたは希ガスを導入するためのパージラインを備えている。なお、排気ポンプとしては、クライオポンプが望ましい。さらに、このパージラインには、ガス精製機が備えられており、装置内に導入されるガスの不純物(酸素や水)が予め除去されるようになっている。
なお、本実施例では基板903として、発光素子の陽極となる透明導電膜まで形成した基板を用いる。本実施例では基板903を、被成膜面を下向きにしてキャリアにセットする。これは後に蒸着法による成膜を行う際に、フェイスダウン方式(デポアップ方式ともいう)を行いやすくするためである。フェイスダウン方式とは、基板の被成膜面が下を向いた状態で成膜する方式をいい、この方式によればゴミの付着などを抑えることができる。
次に、905で示されるのはメタルマスクのアライメント及び発光素子の陽極もしくは陰極(本実施例では陽極)まで形成された基板とメタルマスクの位置合わせを行うアライメント室であり、アライメント室905はゲート900bにより搬送室901と連結される。なお、異なる有機化合物層を形成するたびにアライメント室においてメタルマスクのアライメント及び基板とメタルマスクの位置合わせが行われる。また、アライメント室905には、イメージセンサーとして知られているCCD(Charge Coupled Device)を備えておくことにより、メタルマスクを用いて成膜を行う際に基板とメタルマスクの位置合わせを精度良く行うことを可能にする。
さらに、アライメント室905には、クリーニング予備室922aが連結されている。クリーニング予備室922aの構成は、図9(B)に示すとおりである。まずμ波を発生させるμ波発振器931を有し、ここで発生したμ波は導波管932を通ってプラズマ放電管933に送られる。なお、ここで用いるμ波発振器931からは、約2.45GHzのμ波が放射される。また、プラズマ放電管933には、ガス導入管934から反応性ガスが供給される。なお、ここでは反応性ガスとして、NF3を用いる。但し、CF4やClF3などの他の反応性ガスを用いても良い。
そして、プラズマ放電管933において反応性ガスがμ波により分解されてラジカルが発生する。このラジカルは、ガス導入管934を通り、ゲート(図示せず)を介して連結されたアライメント室905に導入される。なお、プラズマ放電管933には、効率よくμ波を供給するために反射板935を設けておくと良い。
そして、アライメント室905には、有機化合物層が付着したメタルマスクを備えておく。そして、クリーニング予備室922aとアライメント室905の間に設けられているゲート(図示せず)を開くことにより、アライメント室905にラジカルを導入することができる。これにより、メタルマスクのクリーニングを行うことができる。
μ波プラズマを用いることで、反応性ガスのラジカル化を高い効率で行うことができるため、副生成物等の不純物の発生確率が低い。また、通常のラジカル発生と機構が異なるため、発生したラジカルが加速されることも無く、さらに成膜室内部でラジカルを発生させないことからプラズマによる成膜室内部、また、メタルマスクのダメージを防ぐことができる。
なお、このような方法を用いてアライメント室をクリーニングするのは好ましい形態の一つであるため、この方法に限られることはない。従って、成膜室内に反応性ガスを導入して、成膜室内でプラズマを発生させてドライクリーニングを行っても良いし、Arガス等を導入してスパッタ法による物理的なクリーニングを行っても良い。
次に、906は蒸着法により有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(A)と呼ぶ。成膜室(A)906はゲート900cを介して搬送室901に連結される。本実施例では成膜室(A)906として図6に示した構造の成膜室を設けている。
本実施例では、成膜室(A)906内の成膜部907において、赤色に発光する第一の有機化合物層を成膜する。成膜室(A)606内には複数の蒸発源が備えられており、具体的には、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、正孔輸送性の有機化合物を備えた第二の蒸発源と、発光性を有する有機化合物のホストとなる正孔輸送性の有機化合物を備えた第三の蒸発源と、発光性を有する有機化合物を備えた第四の蒸発源と、ブロッキング性を有する有機化合物を備えた第五の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第六の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、正孔輸送性、発光性、ブロッキング性および電子輸送性の機能を有する領域からなる有機化合物層を形成することができる。
また、本実施例においては、異なる機能領域の界面には、両方の機能領域を形成する有機化合物を同時に蒸着することにより混合領域を形成する。つまり、正孔注入性領域と正孔輸送性領域との界面、正孔輸送性領域と発光性領域を含む正孔輸送性領域の界面、発光性領域を含む正孔輸送性領域とブロッキング性領域の界面、ブロッキング性領域の界面と電子輸送性領域の界面にそれぞれ混合領域を形成している。
なお、ここでは第一の有機化合物層として、6種類の異なる有機化合物を6つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを順に蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。また、一つの蒸発源に備えられる有機化合物は必ずしも一種類である必要はなく、複数種であっても良い。例えば、蒸発源に発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物を一緒に備えておいても良い。なお、これらの複数の機能を有し、赤色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては、実施例1で示したものを用いることができるが、公知の材料を自由に組み合わせて用いても良い。
また、成膜室(A)906はゲート900gを介して精製室914に連結される。なお、ここでの精製室914は図6において説明したものと同様である。なお、精製室914には、有機化合物を精製するための坩堝と坩堝を加熱するためのヒーターが設けられている。なお、本実施例において、精製時にヒーターにより加熱される温度は200〜500℃である。
また、精製室914には、排気ポンプ(図示せず)が備えられており、内部を減圧する。本実施例において精製室の到達真空度は、10-5〜10-6Paである。そして、成膜室内と同じ圧力状態になったところでゲート900gを開け、搬送機構により成膜室内部の蒸発源に高純度化された有機化合物を備えることができる。
なお、精製室914としては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせて実施することができる。
なお、成膜室(A)906内における成膜方法に関しては、実施例2における説明を参照すれば良い。
なお、成膜室(A)906にもアライメント室905と同様にクリーニング予備室922bがゲート(図示せず)を介して連結されている。なお、具体的な構成は、クリーニング予備室922aと同様であり、クリーニング予備室922bで発生させたラジカルを成膜室(A)906に導入することにより、成膜室(A)906内部に付着した有機化合物等を除去することができる。
次に、908は蒸着法により第二の有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(B)と呼ぶ。成膜室(B)908はゲート900dを介して搬送室901に連結される。本実施例では成膜室(B)908として図6に示した構造の成膜室を設けている。本実施例では、成膜室(B)908内の成膜部909において、緑色に発光する有機化合物層を成膜する。
成膜室(B)908内には複数の蒸発源が備えられており、具体的には、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、正孔輸送性の有機化合物を備えた第二の蒸発源と第三の蒸発源、正孔輸送性のホスト材料を備えた第四の蒸発源と、発光性の有機化合物を備えた第五の蒸発源と、ブロッキング性を有する有機化合物を備えた第六の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第七の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、正孔輸送性、発光性、ブロッキング性、および電子輸送性の機能を有する領域からなる第二の有機化合物層を形成することができる。
また、本実施例においては、異なる機能領域の界面には、両方の機能領域を形成する有機化合物を同時に蒸着することにより混合領域を形成する。つまり、正孔注入性領域と正孔輸送性領域の界面、正孔輸送性領域と発光性領域を含む正孔輸送性領域の界面、発光性領域を含む正孔輸送性領域とブロッキング性領域との界面、ブロッキング性領域と電子輸送性領域の界面にそれぞれ混合領域を形成している。
なお、ここでは第二の有機化合物層として、7種類の有機化合物を7つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを順に蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。また、一つの蒸発源に備えられる有機化合物は必ずしも一種類である必要はなく、複数種であっても良い。例えば、蒸発源に発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物を一緒に備えておいても良い。なお、これらの複数の機能を有し、緑色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては、実施例1において示したものを用いても良いが、公知の材料を自由に組み合わせて用いることもできる。
また、成膜室(B)908はゲート900hを介して精製室915に連結される。なお、ここでの精製室915は図6において説明したものと同様である。なお、精製室915には、有機化合物を精製するための坩堝と坩堝を加熱するためのヒーターが設けられている。なお、本実施例において、精製時にヒーターにより加熱される温度は200〜500℃である。
また、精製室915には、排気ポンプ(図示せず)が備えられており、内部を減圧する。本実施例において精製室の到達真空度は、10-5〜10-6Paである。そして、成膜室内と同じ圧力状態になったところでゲート900hを開け、搬送機構により成膜室内部の蒸発源に高純度化された有機化合物を備えることができる。
なお、精製室915としては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせて実施することができる。
なお、成膜室(B)908内における成膜方法に関しては、図6の説明を参照すれば良い。
なお、成膜室(B)908にもアライメント室905と同様にクリーニング予備室922cがゲート(図示せず)を介して連結されている。なお、具体的な構成は、クリーニング予備室922aと同様であり、クリーニング予備室922cで発生させたラジカルを成膜室(B)908に導入することにより、成膜室(B)908内部に付着した有機化合物等を除去することができる。
次に、910は蒸着法により第三の有機化合物層を成膜するための成膜室であり、成膜室(C)と呼ぶ。成膜室(C)910はゲート900eを介して搬送室901に連結される。本実施例では成膜室(C)910として図2に示した構造の成膜室を設けている。本実施例では、成膜室(C)910内の成膜部911において、青色に発光する有機化合物層を成膜する。
成膜室(C)910内には複数の蒸発源が備えられており、具体的には、正孔注入性の有機化合物を備えた第一の蒸発源と、発光性を有する有機化合物を備えた第二の蒸発源と、ブロッキング性の有機化合物を備えた第三の蒸発源と、電子輸送性の有機化合物を備えた第四の蒸発源が備えられている。
なお、これらの有機化合物を順に蒸着していくことにより、陽極上に正孔注入性、発光性、ブロッキング性および電子輸送性の機能を有する領域からなる有機化合物層を形成することができる。
また、本実施例においては、異なる機能領域の界面には、両方の機能領域を形成する有機化合物を同時に蒸着することにより混合領域を形成する。つまり、正孔注入性領域と発光性領域の界面、発光性領域とブロッキング性領域との界面、およびブロッキング性領域と電子輸送性領域の界面にそれぞれ混合領域を形成している。
なお、ここでは第三の有機化合物層として、4種類の機能の異なる有機化合物を4つの蒸発源にそれぞれ備えておき、これらを順に蒸着して有機化合物層を形成する場合について説明したが、本発明は、これに限られることはなく複数であればよい。また、一つの蒸発源に備えられる有機化合物は必ずしも一種類である必要はなく、複数種であっても良い。例えば、蒸発源に発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物を一緒に備えておいても良い。なお、これらの複数の機能を有し、青色発光を示す有機化合物層を形成する有機化合物としては、実施例1に示したものを用いることができるが、公知の材料を自由に組み合わせて用いることもできる。
また、成膜室(C)910はゲート900iを介して精製室916に連結される。なお、精製室916には、有機化合物を精製するための坩堝と坩堝を加熱するためのヒーターが設けられている。なお、本実施例において、精製時にヒーターにより加熱される温度は200〜500℃である。
また、精製室916には、排気ポンプ(図示せず)が備えられており、内部を減圧する。本実施例において精製室の到達真空度は、10-5〜10-6Paである。そして、成膜室内と同じ圧力状態になったところでゲート900iを開け、搬送機構により成膜室内部の蒸発源に高純度化された有機化合物を備えることができる。
なお、精製室916としては、実施例1〜実施例3で説明した構成の精製室を組み合わせて実施することができる。
なお、成膜室(C)910内における成膜方法に関しては、図6の説明を参照すれば良い。
なお、成膜室(C)910にもアライメント室905と同様にクリーニング予備室922dがゲート(図示せず)を介して連結されている。なお、具体的な構成は、クリーニング予備室922aと同様であり、クリーニング予備室922dで発生させたラジカルを成膜室(C)910に導入することにより、成膜室(C)910内部に付着した有機化合物等を除去することができる。
次に、912は蒸着法により発光素子の陽極もしくは陰極となる導電膜(本実施例では陰極となる金属膜)を成膜するための成膜室であり、成膜室(D)と呼ぶ。成膜室(D)912はゲート900fを介して搬送室901に連結される。
本実施例では、成膜室(D)912内の成膜部913において、発光素子の陰極となる導電膜としてAl−Li合金膜(アルミニウムとリチウムとの合金膜)を成膜する。なお、周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着することも可能である。共蒸着とは、同時に蒸発源を加熱し、成膜段階で異なる物質を混合する蒸着法をいう。
また、成膜室(D)912はゲート900jを介して材料交換室917に連結される。なお、材料交換室917には、交換した導電材料を加熱するヒーターが設けられている。予め導電材料を加熱することで水等の不純物を除去することができる。この時加える温度は200℃以下であることが望ましい。また、材料交換室917には、内部を減圧状態にすることができる排気ポンプが備えられているので、外部から導電材料を導入した後、内部を減圧状態にする。そして、成膜室内と同じ圧力状態になったところでゲート900jを開け、成膜室内部の蒸発源に導電材料を備えることができるようになっている。
なお、成膜室(D)912にもアライメント室905と同様にクリーニング予備室922eがゲート(図示せず)を介して連結されている。なお、具体的な構成は、クリーニング予備室922aと同様であり、クリーニング予備室922eで発生させたラジカルを成膜室(D)912に導入することにより、成膜室(D)912内部に付着した導電材料等を除去することができる。
また、成膜室(A)906、成膜室(B)908、成膜室(C)910及び成膜室(D)912には、各成膜室内を加熱する機構を備えておく。これにより、成膜室内の水分等の不純物を除去することができる。
さらにこれらの成膜室に備える排気ポンプとしては、ドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ターボ分子ポンプ(磁気浮上型)もしくはクライオポンプなどを用いることが可能であるが、本実施例ではクライオポンプ及びドライポンプを用いるのが望ましい。
また、成膜室(A)906、成膜室(B)908、成膜室(C)910及び成膜室(D)912は、排気ポンプにより減圧される。なお、この時の到達真空度は10-6Pa以上であることが望ましく、例えば、排気速度が36000l/s(H2O)のクライオポンプを用いて、成膜室内部の表面積が1.5m2としたときには、リーク速度が9.3×10-7Pa・m3・s-1以下である18−8ステンレス鋼のような材料を用いて成膜室内部を形成することが望ましい。この様な真空度を得るために成膜室内部を電解研磨により表面積を小さくすることは、酸素や水等の不純物の吸着性を小さくすることができるので効果的である。
その他にも、電解研磨を施して鏡面化させたアルミニウム等の材料や、気孔がきわめて少なくなるように処理されたセラミックス等の材料からなる部材を内部壁面に用いることができる。なお、これらの材料は平均面粗さが5nm以下(好ましくは3nm以下)となるような表面平滑性を有する。なお、ここでいう平均面粗さとは、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さを面に対して適用できるよう三次元に拡張したものをいう。
その他にも、ガスと反応しやすい材料を用いて成膜室の内壁に活性な表面を形成する方法もある。この場合の材料としては、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、Mo、W、La、Baなどを用いるとよい。
次に、918は封止室(封入室またはグローブボックスともいう)であり、ゲート900kを介してロード室904に連結されている。封止室918では、最終的に発光素子を密閉空間に封入するための処理が行われる。この処理は形成された発光素子を酸素や水分から保護するための処理であり、カバー材で機械的に封入する、又は熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂で封入するといった手段を用いる。
カバー材としては、ガラス、セラミックス、プラスチックもしくは金属を用いることができるが、カバー材側に光を放射させる場合は透光性でなければならない。また、カバー材と上記発光素子が形成された基板とは熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂等のシール剤を用いて貼り合わせられ、熱処理又は紫外光照射処理によって樹脂を硬化させて密閉空間を形成する。この密閉空間の中に酸化バリウムに代表される吸湿剤を設けることも有効である。
また、カバー材と発光素子の形成された基板との空間を熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂で充填することも可能である。この場合、熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を添加しておくことは有効である。
図9に示した成膜装置では、封止室918の内部に紫外光を照射するための機構(以下、紫外光照射機構という)919が設けられており、この紫外光照射機構919から発した紫外光によって紫外光硬化性樹脂を硬化させる構成となっている。また、封止室918の内部は排気ポンプを取り付けることで減圧にすることも可能である。上記封入工程をロボット操作で機械的に行う場合には、減圧下で行うことで酸素や水分の混入を防ぐことができる。なお、具体的には、酸素や水の濃度は0.3ppm以下にすることが望ましい。また、逆に封止室918の内部を与圧とすることも可能である。この場合、高純度な窒素ガスや希ガスでパージしつつ与圧とし、外気から酸素等が侵入することを防ぐ。
次に、封止室918には受渡室(パスボックス)920が連結される。受渡室920には搬送機構(B)921が設けられ、封止室918で発光素子の封入が完了した基板を受渡室920へと搬送する。受渡室920も排気ポンプを取り付けることで減圧とすることが可能である。この受渡室920は封止室918を直接外気に晒さないようにするための設備であり、ここから基板を取り出す。その他、封止室において用いる部材を供給する部材供給室(図示せず)を設けることも可能である。
なお、本実施例において図示しなかったが、発光素子の形成後に窒化珪素や酸化珪素等の珪素を含む化合物やこれらの化合物の上に炭素を含むDLC(Diamond Like Carbon)膜を積層させた絶縁膜を発光素子上に形成させても良い。なお、DLC(Diamond Like Carbon)膜とは、ダイヤモンド結合(sp3結合)とグラファイト結合(SP2結合)が混在した非晶質膜である。またこの場合には、自己バイアスを印加することでプラズマを発生させ、原料ガスのプラズマ放電分解により薄膜を形成させるCVD(chemical vapor deposition)装置を備えた成膜室を設ければよい。
なお、CVD(chemical vapor deposition)装置を備えた成膜室においては、酸素(O2)、水素(H2)、メタン(CH4)、アンモニア(NH3)、シラン(SiH4)を用いることができる。また、CVD装置としては、平行平板型の電極を有しRF電源が13.56MHzのものを用いればよい。
さらに、スパッタリング法(または、スパッタ法ともいう)により成膜を行う成膜室を設けることも可能である。発光素子の陰極上に有機化合物層が形成された後、陽極を形成する場合にスパッタリングによる成膜が有効であるためである。すなわち画素電極が陰極である場合に有効である。なお、成膜時の成膜室内は、アルゴン中に酸素を添加した雰囲気にしておくことで成膜された膜中の酸素濃度を制御し、透過率の高い低抵抗な膜を形成することができる。また、その他の成膜室と同様に成膜室はゲートにより搬送室と遮断されるのが望ましい。
また、スパッタリングを行う成膜室においては、成膜基板の温度を制御する機構を設けても良い。なお、成膜基板は20〜150℃に維持されることが望ましい。さらに、成膜室に備える排気ポンプとしては、ドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ターボ分子ポンプ(磁気浮上型)もしくはクライオポンプなどを用いることが可能であるが、本実施例ではクライオポンプ及びドライポンプが望ましい。
以上のように、図9に示した成膜装置を用いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで外気に晒さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。

Claims (6)

  1. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くすることを特徴とする有機化合物の精製方法。
  2. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くすることを特徴とする有機化合物の精製方法。
  3. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くし、
    前記第1の坩堝中の有機化合物を、基板上に蒸着させることを特徴とする成膜方法。
  4. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くし、
    前記第2の坩堝中の有機化合物を、基板上に蒸着させることを特徴とする成膜方法。
  5. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くし、
    前記第1の坩堝中の有機化合物を、基板上に蒸着させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  6. 第1の坩堝と、底部に開口部を有する第2の坩堝と、に固体の有機化合物を入れ、前記第1の坩堝の上に前記第2の坩堝を重ね、
    前記有機化合物を加熱し、融解帯を発生させ、
    前記融解帯を移動させることで不純物を移動させて、前記第2の坩堝中の有機化合物の純度を、前記第1の坩堝中の有機化合物の純度よりも高くし、
    前記第2の坩堝中の有機化合物を、基板上に蒸着させることを特徴とする発光装置の作製方法。
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